JP4446253B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、摩擦の大きな機械を負荷とするモータを制御するモータ制御装置に関し、特に、外乱オブザーバを組み込んだモータ制御装置に関するものである。
外乱オブザーバを用いたモータ制御装置は、例えば、特許文献1,2によって提案されている。
図6は、特許文献1に係るモータ制御装置のブロック線図を示している。この図6において、Ia refは制御電流指令値、Iaは制御電流、Ktはモータ601のトルク定数、Jは回転回りの慣性モーメント、Dは回転軸回りの機械系の粘性係数、Fは回転軸回りのクーロン摩擦力、Textは負荷トルク、sはラプラス演算子、ωは角速度を示している。この制御装置において、上記モータ601に作用する負荷602の全トルクはText+F+(Js+D)ωと表される。
このモータ制御装置では、角速度計610によって検出される角速度ωに基づいてオブザーバ611が外乱トルクTdisを演算する。オブザーバ611は、1個の積分器612を使用した簡単な構造を有し、トルク定数Ktのノミナル値Ktnおよび慣性モーメントJのノミナル値Jnのみを考慮するように構成されている。このオブザーバ611中に示すω0は、該オブザーバ611の遮断周波数を意味している。
外乱トルクTdisは、負荷トルクTextと、慣性モーメントJの変動により発生する慣性力と、粘性力とクーロン力による摩擦トルクとによって表され、上記オブザーバ611では、この外乱トルクTdisが時定数1/ω0だけ遅れて推定されることになる。
上記モータ制御装置は、制御系において抑圧すべき外乱トルクTdisを一括して計算してフィードバックするように構成されているので、アクチュエータ(モータ601)のパラメータ値が変動しても、ノミナルなトルク定数Ktとノミナルな慣性モーメントJを持つモデルに固定化して、制御性能の向上を実現することができる。
一方、特許文献2に係るモータ制御装置は、モータによって駆動される負荷に作用する摩擦に打ち勝つためのパルス状の補償トルクを発生するものである。この制御装置では、主制御部の出力信号に上記補償トルクに対応する信号を加えた信号を制御信号としてアンプに供給し、このアンプの出力信号によってモータを回転させるので、上記補償トルクを加味した駆動トルクで負荷を駆動することができる。
このモータ制御装置は、負荷に摩擦等の変化の速い外乱が加わった場合に、オブザーバの推定遅れによる位置偏差が生じる前に、上記変化の速い外乱の影響を打ち消すためのパルス状の補償トルクを発生して外乱によるトルク変動を補うので、摩擦の大きい構造を有する機械系を位置決め制御する際に、負荷にかかる外乱成分を外乱オブザーバの出力のみで打ち消すことが可能になる。
特許第2663526号公報 特開平9−282008号公報
上記特許文献1に係るモータ制御装置は、モータが停止状態から動作したときに、オブザーバの外乱トルク推定遅れに起因した制御遅れを生じるため、負荷が安定かつ速やかに位置決めされない虞がある。
また、上記特許文献2に係るモータ制御装置は、上記パルス状の補償トルクの大きさおよび時間を機械系の摩擦の量とオブザーバの時定数に応じて調整しなければならないという手間を必要とし、しかも、動摩擦の変動にロバストでないという問題点を持つ。
そこで、本発明の目的は、モータが停止状態から動作する場合の速い外乱を特別な補償器を用いることなく補償することができるモータ制御装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、動摩擦の変動に対してロバストに動作することができるモータ制御装置を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、電源を立ち上げた初期状態から動摩擦分の外乱を調整なしに補償することが可能なモータ制御装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、負荷に作用する外乱トルクを推定する外乱オブザーバを備え、この外乱オブザーバの推定外乱に基づいて外乱成分を打ち消すように構成されたモータ制御装置において、前記外乱オブザーバ内に設けられた積分器の初期値を設定する初期値設定手段を設けている。この、この初期値設定手段は、
前記モータが停止状態にあることおよび該モータが停止状態から動作したことを判定する判定手段と、
前記判定手段が前記モータの停止状態を判定したときの前記外乱オブザーバの推定外乱に基づいて、前記負荷に作用する動摩擦力に対応する第1の値を設定する手段と、
前記第1の値に所定の第2の値を加算する加算手段と、
前記判定手段が前記停止状態からのモータの動作を判定したときに、前記加算手段の加算結果を前記初期値として前記積分器に入力するスイッチ手段と、
を備え、
前記第2の値は、前記第1の値との加算結果が前記負荷に作用する最大静止摩擦力に対応する値となるように設定され、
前記第1の値を設定する手段は、下式に従って平均推定外乱T dis-av を演算し、この平均推定外乱T dis-av を前記第1の値T dis-av として設定するように構成されている。
T dis-av =〔T dis-av (−1)+|T dis |〕/2
ただし、T dis は、前記判定手段が前記モータの停止状態を判定したときの前記外乱オブザーバの推定外乱である。また、T dis-av (−1)は、前記判定手段が前記モータの前回の停止状態を判定したときの平均推定外乱の履歴である。
また、本発明は、他の形態のモータ制御装置も提供する。このモータ制御装置の初期値設定手段は、
前記モータが停止状態にあることおよび該モータが停止状態から動作したことを判定する判定手段と、
前記判定手段が前記モータの停止状態を判定したときの前記外乱オブザーバの推定外乱に基づいて、前記負荷に作用する動摩擦力に対応する第1の値を設定する第1の値設定手段と、
前記判定手段が前記モータの停止状態を判定する度に設定される前記第1の値を、先に設定された該値を後で演算された該値で更新する形態で記憶する不揮発性メモリと、
電源投入後、前記判定手段が前記モータが停止状態から動作したことを判定するまでの間、前記不揮発性メモリに記憶された第1の値に所定の第2の値を加算し、その後、第1の値設定手段で設定される前記第1の値に前記所定の第2の値を加算する加算手段と
前記判定手段が前記停止状態からのモータの動作を判定したときに、前記加算手段の加算結果を前記初期値として前記積分器に入力するスイッチ手段と、
を備え、
前記第2の値は、前記第1の値との加算結果が前記負荷に作用する最大静止摩擦力に対応する値となるように設定され、
前記第1の値を設定する手段は、下式に従って平均推定外乱T dis-av を演算し、この平均推定外乱T dis-av を前記第1の値T dis-av として設定するように構成されている。
T dis-av =〔T dis-av (−1)+|T dis |〕/2
ただし、T dis は、前記判定手段が前記モータの停止状態を判定したときの前記外乱オブザーバの推定外乱である。また、T dis-av (−1)は、前記判定手段が前記モータの前回の停止状態を判定したときの平均推定外乱の履歴である。
前記初期値設定手段は、たとえば、前記外乱オブザーバを有する位置決め制御系に設けられる。
請求項1に記載されたモータ制御装置によれば、モータが停止状態から動作する場合の速い外乱を特別な補償器を用いることなく補償して、負荷を安定かつより速やかに位置決めすることが可能になる。
また、請求項4に記載されたモータ制御装置によれば、上記効果に加えて、動摩擦の変化に対してロバストに動作することが可能になり、さらに、請求項5に記載されたモータ制御装置によれば、電源を立ち上げた初期状態から動摩擦分の外乱を調整なしに補償することが可能になる。
以下、本発明に係るモータ制御装置の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係るモータ制御装置の第1の実施形態を示すブロック図である。このモータ制御装置は、負荷機械102に連結されたモータ101を制御して該負荷機械を位置決めするものであり、位置検出器103、トルク制御器104、速度検出器105、指令信号発生器106、位置制御器107、フィードフォワード制御器108、速度制御器109、外乱オブザーバ110および初期値設定器111を備えている。
このモータ制御装置において、モータ101は、トルク制御器104の出力に基づいてしかるべきトルクを発生し、連結した負荷機械102を駆動する。
速度検出器105は、位置検出器103で検出されたモータ101の位置θmを入力し、このモータ位置θmの時間変化(微分演算などで得られる)をモータ101の速度ωmとして出力する。
指令信号発生器106は、負荷機械102を目標位置まで動作させるために必要なモータの移動量を示す位置指令θrを生成する。
フィードフォワード制御器108は、負荷機械102のモデルである伝達特性の逆システムを用いて、位置指令θrに追従するために必要なフィードフォワード速度指令ωfおよびフィードフォワードトルク指令Tfを生成する。
位置制御器107は、位置指令θrと位置検出器103で検出されたモータ位置θmの偏差を入力し、この偏差をゼロにするためのフィードバック速度指令値ωbを生成して出力する。
加算器112は、フィードバック速度指令値ωbとフィードフォワード速度指令ωfを足し合わせた速度指令値ωrを生成する。速度制御器109は、速度指令値ωrとモータ速度ωmの偏差を入力し、この偏差をゼロにするためのフィードバックトルク指令値Tbを生成して出力する。
加算器113は、上記フィードバックトルク指令値Tbと、フィードフォワードトルク指令値Tfと、外乱オブザーバ302から出力される推定外乱トルクTdisとを足し合わせたトルク指令値Trを生成し、このトルク指令値Trをトルク制御器104および外乱オブザーバ110に入力する。
以上の説明から明らかなように、この実施形態に係るモータ制御装置は、外乱オブザーバ110で推定される外乱トルクTdis対応した補償制御量をモータ101にフィードバックする位置決め制御系を構成している。
図2は、上記外乱オブザーバ110の詳細を例示したブロック図である。この外乱オブザーバ110は、図6に示した外乱オブザーバ611と次の点で相違している。すなわち、前記外乱オブザーバ611がモータの実トルクに対応する制御電流Iaを入力するように構成されているに対して、この外乱オブザーバ110は、モデルGCで表されたトルク制御系303を介してトルク指令値Trを入力するように構成されている。
上記トルク制御系302のモデルGCは、上記トルク制御器104とモータ101からなる系でのトルク伝達特性(トルク指令Trに基づいてモータ102に実トルクT mを発生させる特性)を模擬したものである。したがって、モデルGCは、トルク指令Trの入力に伴って模擬実トルクTm´出力する。
この外乱オブザーバ110で推定され出力される外乱トルクTdisは、下式(1)で与えられる。
Tdis=ω0(sJnωm−Tm´)/(s+ω0) (1)
ここで、sはラプラス演算子、Jnはモータ101および負荷機械102から求められるモータ軸換算総慣性モーメント量のノミナル値、ω0は外乱トルクTdisが推定されるまでの時定数である。
上記式(1)において、括弧内の第1項には微分演算が含まれている。外乱オブザーバは、一般的に離散化されて計算機によって演算されるため、微分演算が含まれていると演算精度の点で問題が残る。
そこで、上記外乱オブザーバ110では、微分演算を避けるため、等価変換を行って積分器301による積分演算を行うようにしている。積分器301に入力される初期値Tiniは、積分器301の値を速やかに修正するものであり、図1に示す初期値設定器111より与えられる。
初期値設定器111の詳細を図3に示す。この初期値設定器111は、モータ動作判定器201、スイッチ202および符号器203を備えている。
モータ動作判定器201は、入力されるモータ位置θmの時間変化に基づいて、モータ101が停止状態から動作したことを判定し、かつ、モータ101の動作方向(回転方向)を検出するように構成されている。
符号器203は、図示していない外部設定手段によって設定された摩擦補償値Tcmpを入力し、モータ動作判定器201から指示されるモータ101の動作方向に基づいて、上記摩擦補償値Tcmpに上記モータ101の動作方向に対応する符号を付すように構成されている。この符号器203から出力される符号付の摩擦補償値Tcmpは、スイッチ202の端子aに入力される。
スイッチ202は、モータ101が停止状態から動作した際に、モータ動作判定器201から与えられる切換信号によって所定時間(前記積分器301に初期値を設定するのに必要な短時間)だけ端子a側に切換え接続される。この結果、初期値設定器111は、モータ101が停止状態から動作した場合に、上記動作方向を示す符号が付加された摩擦補償値Tcmpを初期値Tiniとして上記所定時間だけ出力する。なお、スイッチ202の端子bは、オープン状態におかれている。
前記したように、上記初期値Tiniは、外乱オブザーバ110内の積分器301の値を修正するために用いられる。例えば、最大静止摩擦力(負荷機械102の構造から予知可能である)に対応する摩擦補償値Tcmpを初期値設定器111に入力した場合には、モータ101が停止状態から動作した際に、この初期値設定器111から上記最大静止摩擦力に対応する摩擦補償値Tcmpが初期値Tiniとして出力されて、積分器301の値がこの初期値Tiniに修正される。
これにより、モータ101が停止状態から動作した際には、外乱オブザーバ110から上記最大静止摩擦力を打ち消す推定外乱Tdisが出力されることになる。なお、外乱オブザーバ110は、摩擦補償値T cmpに誤差を含む場合や制御系に他の外乱要素が含まれる場合、あるいはモータ101に過渡的なトルク変動が生じた場合には、推定外乱T disが時定数ω0の速度で適切な値に速やかに修正される。
このように、この実施の形態に係るモータ制御装置においては、初期値設定器111から出力される初期値Tiniを用いて外乱オブザーバ110の積分器301の値を修正している。したがって、モータ101が起動される前に上記初期値Tiniを適宜に設定しておくことにより、モータ101が動作した時の速い外乱(例えば、摩擦負荷による外乱)を特別な補償器を用いることなく補償することができ、その結果、位置決め時間を大幅に短縮することが可能となる。
なお、上記実施形態に係るモータ制御装置の外乱オブザーバ110に代えて図6に示した構成の外乱オブザーバ611を適用しても、上記した摩擦補償作用と同等の作用を得ることが可能である。ただし、外乱オブザーバ611を適用しようとすると、制御電流Iaを検出する電流検出器が必要になり、また、検出される電流Iaにノイズが含まれる虞があるため、ノイズ除去用のフィルタ等を併用することになる。
次に、本発明に係るモータ制御装置の第2の実施形態を図4を参照して説明する。なお、この図4では、図1に示す要素と同一の要素に同一の参照番号を付してある。以下においては、上記同一の要素についての説明を省略する。
この第2の実施形態に係るモータ制御装置も初期値T iniを設定する初期値設定器411を備えている。
初期値設定器411の詳細を図5に示す。この図5において、モータ動作判定器501は、モータ位置θmの時間変化に基づいて、モータ101が停止した状態にあること、および該モータ101が停止状態から動作したことを判定し、更に、このモータ101の動作の方向を検出する。
平均化・記録装置504は、外乱オブザーバ110によって推定される外乱Tdisを入力し、モータ動作判定器501からモータ101の停止状態を示す信号が入力された際に、下式(2)に示す平均推定外乱Tdis-avを演算して、その演算結果をメモリに記録保持する。
Tdis-av=〔Tdis-av(−1)+|Tdis |〕/2 (2)
ただし、Tdis-av(−1)は、モータ動作判定器501がモータ101の前回の停止状態を判定したときの平均推定外乱の履歴である。
加算器505は、図示していない外部設定手段によって設定される摩擦補償値Tcmpと上記平均化・記録装置504から出力される平均推定外乱Tdis-avとを加算する。符号器503は、モータ動作判定器501から与えられるモータ101の動作方向に基づいて、上記加算器505の出力に上記動作方向に対応した符号を付す。この符号器503の出力は、スイッチ502の端子aに加えられる。
モータ動作判定器01は、モータ101が停止状態から動作したことを判定した際に、スイッチ50をオープン端子b側から端子a側に所定時間(積分器301に初期値を設定するのに必要な短時間)切換え接続させる。この結果、初期値設定器411からは、上記モータ101の動作方向を示す符号が付された加算器505の出力が初期値Tiniとして出力される。この初期値Tiniは、図3に示した初期値設定器111から出力される初期値Tiniと同様に、外乱オブザーバ110内の積分器301の値を速やかに初期修正するために使用される。
以上のプロセスにおいては、平均化・記録装置504から出力される平均化推定外乱Tdis-avによって動摩擦分を推定することができる。そこで、この第2の実施形態においては、摩擦補償値Tcmpとして、最大静止摩擦力から上記推定された動摩擦分を減じた値を設定している。したがって、モータ101が停止状態から動作した時、外乱オブザーバ部110で推定される外乱Tdisに基づいて上記最大静止摩擦力を打ち消すようにモータ101のトルクが制御され、しかも、動摩擦の変化に対してロバストな外乱補償が実行されることになる。
ところで、上記外乱オブザーバ110は、一般的に計算機で実現されるため、電源投入時などにおいてその積分器301の初期値が一般的にゼロとなる。そこで、上記第2の実施形態に係るモータ制御装置においては、事前に動作していたときの平均推定外乱Tdis-avを上記平均化・記録装置504内に設けた不揮発性のメモリに記憶させ、電源投入時などにその記憶させた平均推定外乱Tdis-avを上記加算器505に出力させている。
なお、上記事前に動作していたときの平均推定外乱Tdis-avは、以下のようにして得ることができる。すなわち、前記したように、上記平均化・記録装置504では、モータ101が停止状態になる度に上記平均推定外乱Tdis-avが演算される。そこで、平均化・記録装置504は、先に演算した平均推定外乱Tdis-avを後で演算された平均推定外乱Tdis-avで更新する形態でこの平均推定外乱を上記不揮発性メモリに記憶させる。
これにより、制御システムの電源がオフされたときには、モータ101が最後に停止状態になった時点での平均推定外乱Tdis-avが上記不揮発性メモリに記憶されていることになり、これが上記事前に動作していたときの平均推定外乱Tdis-av対応する。
このように構成された上記第2の実施形態に係るモータ制御装置によれば、電源投入時などに上記不揮発性のメモリに記憶された平均化推定外乱Tdis-avと前記摩擦補償値Tcmpが加算器505で加算されるので、モータ101が停止状態から動作してスイッチが端子a側に切換られた時点で、つまり、モータ101が初期動作した時点で、最大静止摩擦力に対応する初期値が積分器301に与えられる。その結果、モータ101の初期動作より最適な外乱の補償が実行されて、位置決め時間が大幅に短縮される。
なお、上記平均化・記録装置504は、電源投入後、モータ101が初期動作するまでの間、上記不揮発性メモリの記憶内容を出力し、それ以後は、前記平均推定外乱Tdis-avを出力する。
本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記初期値設定器111,411は、位置決め制御系だけでなく、速度制御系等の他の制御系にも適用することが可能である。
また、図3に示す初期値設定器111に入力する摩擦補償値Tcmpは、最大静止摩擦力に対応する値でなくても良い。すなわち、この摩擦補償値Tcmpは、モータ101が停止状態から動作した場合の静止摩擦外乱の影響が軽減できる適宜な値に設定すれば良い。同様に、図5に示す初期値設定器411に入力する摩擦補償値Tcmpも、モータ101が停止状態から動作した場合の静止摩擦外乱の影響が軽減できる適宜な値に設定すれば良い。
さらに、図5に示す初期値設定器411では、平均化・記録装置504から前記式(2)で表される平均推定外乱Tdis-avを出力させているが、この平均推定外乱Tdis-avに代えて、モータ101が停止状態になったときの外乱オブザーバ110の出力Tdisを出力させても良い。
本発明に係るモータ制御装置の第1の実施形態を示すブロック図である。 第1の実施形態における外乱オブザーバの構成を示すブロック線図である。 第1の実施形態における初期値設定器の構成を示すブロック図である。 本発明に係るモータ制御装置の第2の実施形態を示すブロック図である。 第1の実施形態における初期値設定器の構成の一例を示すブロック図である。 従来のモータ制御装置の構成を示すブロック線図である。
符号の説明
101 モータ
102 負荷機械
103 位置検出器
104 トルク制御器
105 速度検出器
106 指令信号発生器
107 位置制御器
108 フィードフォワード制御器
109 速度制御器
110 外乱オブザーバ
111,411 初期値設定器
201,501 モータ動作判定器
202,502 スイッチ
504 平均化・記録装置
505 加算器

Claims (3)

  1. 負荷に作用する外乱トルクを推定する外乱オブザーバを備え、この外乱オブザーバの推定外乱に基づいて外乱成分を打ち消すように構成されたモータ制御装置において、
    前記外乱オブザーバ内に設けられた積分器の初期値を設定する初期値設定手段を設け、この初期値設定手段は、
    前記モータが停止状態にあることおよび該モータが停止状態から動作したことを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記モータの停止状態を判定したときの前記外乱オブザーバの推定外乱に基づいて、前記負荷に作用する動摩擦力に対応する第1の値を設定する手段と、
    前記第1の値に所定の第2の値を加算する加算手段と、
    前記判定手段が前記停止状態からのモータの動作を判定したときに、前記加算手段の加算結果を前記初期値として前記積分器に入力するスイッチ手段と、
    を備え、
    前記第2の値は、前記第1の値との加算結果が前記負荷に作用する最大静止摩擦力に対応する値となるように設定され、
    前記第1の値を設定する手段は、下式に従って平均推定外乱Tdis-avを演算し、この平均推定外乱Tdis-avを前記第1の値Tdis-avとして設定するように構成されていることを特徴とするモータ制御装置。
    Tdis-av=〔Tdis-av(−1)+|Tdis|〕/2
    ただし、Tdisは、前記判定手段が前記モータの停止状態を判定したときの前記外乱オブザーバの推定外乱である。また、Tdis-av(−1)は、前記判定手段が前記モータの前回の停止状態を判定したときの平均推定外乱の履歴である。
  2. 負荷に作用する外乱トルクを推定する外乱オブザーバを備え、この外乱オブザーバの推定外乱に基づいて外乱成分を打ち消すように構成されたモータ制御装置において、
    前記外乱オブザーバ内に設けられた積分器の初期値を設定する初期値設定手段を設け、この初期値設定手段は、
    前記モータが停止状態にあることおよび該モータが停止状態から動作したことを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記モータの停止状態を判定したときの前記外乱オブザーバの推定外乱に基づいて、前記負荷に作用する動摩擦力に対応する第1の値を設定する第1の値設定手段と、
    前記判定手段が前記モータの停止状態を判定する度に設定される前記第1の値を、先に設定された該値を後で演算された該値で更新する形態で記憶する不揮発性メモリと、
    電源投入後、前記判定手段が前記モータが停止状態から動作したことを判定するまでの間、前記不揮発性メモリに記憶された第1の値に所定の第2の値を加算し、その後、第1の値設定手段で設定される前記第1の値に前記所定の第2の値を加算する加算手段と、
    前記判定手段が前記停止状態からのモータの動作を判定したときに、前記加算手段の加算結果を前記初期値として前記積分器に入力するスイッチ手段と、
    を備え、
    前記第2の値は、前記第1の値との加算結果が前記負荷に作用する最大静止摩擦力に対応する値となるように設定され、
    前記第1の値を設定する手段は、下式に従って平均推定外乱Tdis-avを演算し、この平均推定外乱Tdis-avを前記第1の値Tdis-avとして設定するように構成されていることを特徴とするモータ制御装置。
    Tdis-av=〔Tdis-av(−1)+|Tdis|〕/2
    ただし、Tdisは、前記判定手段が前記モータの停止状態を判定したときの前記外乱オブザーバの推定外乱である。また、Tdis-av(−1)は、前記判定手段が前記モータの前回の停止状態を判定したときの平均推定外乱の履歴である。
  3. 前記初期値設定手段は、前記外乱オブザーバを有する位置決め制御系に設けられることを特徴とする1または2に記載のモータ制御装置。
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