JP4444374B2 - 建築要素 - Google Patents

Description

発明の分野
本発明は建築要素に関する。
発明の背景
それ自体で構造的な完全性を有するとともに、建築物の形成において、パネル、壁および様々な他の構造成分を建築するために軽量な建築要素と結合させることのできる建築要素が必要とされている。
このような建築構造要素が顕著な強度を有し、かつ適度に高い耐火性を有するべきであるということは重要な事項である。
発明の概要
本発明は、
外被と内部コアとからなり、
前記外被は圧縮強さよりも大きな引張強さを有する材料から形成され、
前記内部コアは引張強さよりも大きな圧縮強さを有しており、
前記外被は長手方向に延在しており、互いに間隔を置いた第１の面および第２の面と、第１の縁および第２の縁と、第１の端および第２の端とを有しており、
前記第１の面および前記第２の面は前記外被を連続体として形成するように前記第１の縁および前記第２の縁において接合されており、
前記第１の縁および前記第２の縁は１つのこのような建築要素の該第１の縁をもう１つのこのような建設要素の該第２の縁内に配することができるように、前記第１の縁は舌片を、前記第２の縁は溝を有してなり、前記舌片は、隣接する前記もう１つのこのような建築要素と密着し得るように構成されていることを特徴とする建築要素である。
発明の好ましい態様
好ましくは、前記第１の縁および前記第２の縁がこれら両縁の中間に位置する少なくとも１つのウェブによって接合されており、かつ前記少なくとも１つのウェブが開口を有している。
好ましくは、外被は、外被を形成するように互いに係合することのできる少なくとも２つの成分からなる。一例では、外被は４つの成分からなる。
前記例においては、２つの成分が面を画定し、２つの成分が縁を画定する。
複数のこのような建築要素を、建築物の壁、床、屋根、外装もしくは他の部分を形成するために、互いの縁において組み合わせることができる。
建築要素は水平、垂直あるいは所望するように延在させることができる。
外被を形成する材料には引張強さの要求を満足させることのみが必要とされる。
外被に適した材料には、軟鋼、高力鋼、カーボンファイバ材料、合成プラスチック−セメント複合物、および石綿セメントが含まれる。
コアを形成する材料には圧縮強さの要求を満足させることのみが必要とされる。
しかしながら、コアの材料は望ましくは外被の材料よりも実質的に高い耐火性を有する。
コアの好ましい材料はセメント質材料である。別のコア材料は、耐圧縮性を示す低密度の非耐火性材料である。例えばポリスチレンのような発泡プラスチックスや再生紙および再生プラスチックスのような他の材料も使用することができる。
最も好ましいセメント質材料は軽量コンクリートである。
好適なコンクリートの１つは２００〜１２００ｋｇ／ｍ³の密度を有している。
望ましくは、第１の縁と第２の縁との間隔は４５０ｍｍを超えず、好ましくは２００〜３００ｍｍである。
第１の縁と第２の縁との間隔は好ましくは最大で前記の通りであるが、実用的な目的においては７０ｍｍを超えにくい。
好ましくは、第１の縁および第２の縁は両縁の中間に位置する少なくとも１つのウェブによって接合される。
前記少なくとも１つのウェブは好ましくは開口を有する。
この構成は数多くの利点を有するものであり、その１つはウェブにおける材料の量が低減して、ウェブの一側におけるコア材料がウェブの他側におけるコア材料と一体的に接続し、製造におけるスタビライザとして熱伝導に利用可能な材料量を低減させ、点応力荷重が外被に伝達するのを可能にする引張シェルをもたらすことにある。
このようなウェブをいくつか使用することができる。
建築要素の長さは重要でないが、実用的な目的では、８ｍを超えにくい。
好ましい態様において、本発明は、
外被と内部コアとからなり、
外被は圧縮強さよりも大きな引張強さを有する材料から形成され、コアは引張強さよりも大きな圧縮強さを有しており、
外被は長手方向に延在しており、互いに間隔を置いた第１の面および第２の面と、第１および第２の縁と、第１の端および第２の端とを有しており、
第１の面および第２の面は外被を連続体として形成するように第１および第２の縁において接合されており、
第１の縁および第２の縁は１つのこのような建築要素の第１の縁をもう１つのこのような建築要素の第２の縁内に配することができるような形状とされており、
このように配された時に、前記１つのこのような建築要素の内部コアは前記もう１つのこのような建築要素の内部コアから３ｍｍ以下しか離れていないことを特徴とする建築要素である。
好ましくは、前記１つの建築要素のコア材料と前記もう１つの建築要素のコア材料との間隔は１ｍｍを超えない。
好ましくは、第１の縁は舌片を画定し、第２の縁は溝を画定する。
好ましくは、コア材料は舌片内に延びる。
コア材料は溝を画定する外被部分内に延びてもよいが、これは好ましいものではない。さらに、好ましくは、前記舌片は、前記１つのこのような建築要素の前記内部コアが隣接する前記もう１つのこのような建築要素と密着し得る開口を有する。
以下、添付図面を参照し、非制限的な実施例により、建築パネルに適用された本発明の建築要素の具体的な実施態様を説明する。
【図面の簡単な説明】
図１は建築要素の断面図、
図２は他の建築要素の断面図、
図３は図２の建築パネルを構成するために使用される構成部分を示す断面図、
図４は様々な建築パネルを等角図で示すもの、
図５は様々な建築パネルを等角図で示すもの、
図６は様々な建築パネルを等角図で示すもの、
図７は様々な建築パネルを端面図で示すもの、
図８は様々な建築パネルを端面図で示すもの、
図９は先に述べられた建築パネルのいくつかを使用する壁要素を示すもの、
図１０は先に参照された建築パネルのいくつかを使用する壁要素を示すもの、
図１１はいくつかの状況で使用可能な接合部材を示すもの、
図１２は先に参照された建築パネルのいくつかからなる壁要素を示すもの、
図１３は先に示した建築パネルのいくつかからなる壁要素を示すもの、
図１４は先に示した建築パネルのいくつかからなる壁要素を示すもの、
図１５は先に示した建築パネルのいくつかからなる壁要素を示すもの、
図１６は別の建築パネルを示すもの、
図１７は開口を有する内部ウェブを備えた別の建築パネルを示すもの、
図１８は様々な建築パネルを示すもの、
図１９は他の建築パネルを示すもの、
図２０は様々な建築パネルを示すもの、
図２１は建築パネルを構成するために使用される要素を示すもの、
図２２は他の建築要素のための成分を示す図、
図２３は図２２の成分を組立後の形状で示す図、
図２４は壁の断面を示すもの、
図２５は１側部を除いた状態で床の断面を示すもの、
図２６は全ての側部をそのままにして床パネルを示すもの、
図２７は他の断面を示すものである。
番号表
１．建築パネル
２．外被
３．コア
４．パネル部ａ〜ｊ
６．パネル部ｋ〜ｎ
７．第１の面
８．第２の面
９．第１の縁
２１．第２の縁
２２．舌片
２３．溝
２６．建築パネル
２７．成分
２８．成分
３１．パネル
３２．第１の端
３３．第２の端
図面に関する詳細な説明
図１には、外被２とコア３とからなる建築パネル１が示されている。
外被２は好ましい形状の金属からなるものであるが、他の材料も使用可能である。
コア３は好ましい形状の軽量コンクリートからなるものであるが、他の材料も使用可能である。
建築パネル１はａからｊまで延在するパネル部４と、ｋからｎまで延在するパネル部６とからなる。
パネル部４および６は全体を形成するように互いに圧着される。
建築パネル１は第１の面７および第２の面８を有する。
また、建築パネル１は第１の縁９および第２の縁２１を有する。
これら縁は舌片２２および溝２３を画定するように形成されている。
図１に示すようなもう１つのパネルが建築パネル１と並置されると、適当な舌片は適当な溝内に入ることができ、この結果、強固な構造が得られる。
さらに、外被の厚さは、２つの建築パネルのコアの間隔が望ましくは１ｍｍ以下となるように選択される。これにより、優れた耐火性が得られる。
したがって、建築パネル１は強固な構造であり、建築物の壁、床、屋根、および他の成分を形成するために建築業界で広範に使用するのに適している。
認められるように、建築パネル１はパネル部４とパネル部６という２つの成分のみからなる。
図２，３に示した建築要素２６は４つの成分２８および２９からなるが、これら成分のうちの２つ、２８は互いに同一であり、他の２つの成分２７も互いに同一であることに留意するべきである。
本発明による建築パネルは多くの寸法形状を有することができ、そのいくつかを図６に示し、他を図７および８に示す。
図８の部材２７，２８および２９を参照すると、これらはかなりの寸法を有しており、荷重支持に使用することができる。
本発明の建築パネルから様々な壁もしくは他の構造を製造することができ、これらのいくつかは図９および１０に示されている。
多数の建築パネルから構成されたシートの上端もしくは端にキャップを付けるために、図１１に示すように様々な仕上げ部材を使用することができる。
図１２，１３，１４および１５は製造可能な他の構造を示す。
図１６は、コア材料が隣接する建築パネルと密着するように少なくとも舌片が開口を有している、さらに別の建築パネルの形状を示す。
また、図１７は開口を有する中間ウェブが存在する建築パネルを示す。
図１８は図１７に類似した構造を示す。
図１９は第１の端３２および第２の端３３を有するパネル３１を示す。
この例では、第１の端３２および第２の端３３は、パネルが軽量パネルと互いに端において接合するか、軽量パネルと直角に交差することが可能になるような形状とされている。
図２０はさらに、強度をもたらすために内部コアもしくはウェブを有する建築パネルを示す。
図２１は、縁が開口を有するさらに別の建築パネルを示す。
図２２は、他の建築要素用の成分の図である。
本発明の建築パネルに使用される外被は好ましくは厚さが約０．５ｍｍのものであるが、これより厚いものも薄いものも使用することができる。
本発明のパネルは建築物を構成する上で優れており、特に成分が他の成分に対して直角に延びている場合には、自己補強する傾向にある。
また、建築パネルは、外被が引張強さをもたらす一方で内部コアが圧縮強さをもたらすという点で優れた強度を有しており、外被が連続しているために、この製品はこうして複合的な作用を可能にする一方、互いに接着することを必要としない。
この特定の構成と実質的にエアギャップがないことにより、建築パネルは高い耐火性等級を有することが期待される。
さらに、内部ウェブが存在する場合、耐火性等級はさらに高くなるものと予想される。
請求の範囲、例示物、写真および図面は、存在するならば、その記録の一部としてここに導入される他のあらゆる関連する仮のあるいは親出願の明細書もしくはあらゆる優先権証明書の記載、請求の範囲、例示物、写真および図面と同様に、存在するならば、本明細書の開示の一部を形成する。
最後に、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変更、改良および／もしくは付加を様々な構成および配置もしくは部分に組み入れ得ることを理解されたい。

Claims (8)

1. 外被と内部コアとからなり、
   前記外被は圧縮強さよりも大きな引張強さを有する材料から形成され、
   前記内部コアは引張強さよりも大きな圧縮強さを有しており、
   前記外被は長手方向に延在しており、互いに間隔を置いた第１の面および第２の面と、第１の縁および第２の縁と、第１の端および第２の端とを有しており、
   前記第１の面および前記第２の面は前記外被を連続体として形成するように前記第１の縁および前記第２の縁において接合されており、
   前記内部コアは、２００〜１２００ｋｇ／ｍ ³ の密度を有している軽量コンクリートから形成され、
   前記第１の縁および前記第２の縁は１つのこのような建築要素の該第１の縁をもう１つのこのような建設要素の該第２の縁内に配することができるように、前記第１の縁は舌片を有し、前記第２の縁は溝を有してなり、前記舌片および前記溝のうち少なくとも該舌片は、前記１つのこのような建築要素の前記内部コアが隣接する前記もう１つのこのような建築要素と密着し得るように、開口を有していることを特徴とする建築要素。
2. 前記第１の縁および前記第２の縁がこれら両縁の中間に位置する少なくとも１つのウェブによって接合されており、かつ前記少なくとも１つのウェブが開口を有していることを特徴とする請求の範囲第１項記載の建築要素。
3. 前記外被が、該外被を形成するように互いに係合することのできる少なくとも２つの成分からなることを特徴とする請求の範囲第１もしくは２項記載の建築要素。
4. 前記外被が４つの成分からなることを特徴とする請求の範囲第１〜３項のいずれか１項記載の建築要素。
5. ２つの成分が前記面を画定し、２つの成分が前記縁を画定することを特徴とする請求の範囲第４項記載の建築要素。
6. 前記外被が軟鋼、高力鋼、カーボンファイバ材料、合成プラスチック−セメント複合物、または石綿セメントから形成されていることを特徴とする請求の範囲第１〜５項のいずれか１項記載の建築要素。
7. 前記第１の縁と前記第２の縁との間隔は４５０ｍｍを超えないことを特徴とする請求の範囲第１〜６項のいずれか１項記載の建築要素。
8. 前記外被は、前記１つのこのような建築要素の前記内部コアと前記もう１つのこのような建築要素の前記内部コアとの間隔が１ｍｍ以下となる厚さとされていることを特徴とする請求の範囲第１〜７項のいずれか１項記載の建築要素。

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