JP4442577B2 - 液晶装置 - Google Patents
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Description
このような表示欠陥を解消するという目的から、特開平11−202356号公報の請求項50から請求項65に提案されている液晶装置を検討した。従来の液晶装置は1対の基板内面にそれぞれ形成された画素電極と共通電極で生じるいわゆる縦電界で液晶を制御するのに対して、画素と画素の間隔が狭くなった場合に生じる横電界を積極的に利用して表示欠陥のない液晶装置を実現しようとした訳である。しかし、特開平11−202356号公報で提案されている液晶装置は透過型の液晶装置に関するものであり、それぞれの条件や構成は透過型の液晶装置にしか適用することができない。
しかしながら、この液晶装置の画素電極パターンは図8に示すように櫛歯状になっている。電極間で発生する電界が平行になる731の部分は液晶分子はその電界に平行に配向する。しかし、電極形状が複雑になっている732の部分は電界が液晶分子に一定方向に作用しないため、液晶分子は一方向に配向しない。横電界を発生させる電極パターンが隣り合う画素間でその電極の長手方向が平行では横電界を使用しても、表示欠陥が発生し、開口率を低下させ、期待するほどの効果が得られない。
本発明の液晶装置は、第1基板と第2基板に挟持された液晶層と、前記第2基板の前記液晶層側の面に形成された走査信号線、画像信号線、第1電極、第2電極及びアクティブ素子を備え、前記第1電極と前記第2電極との間に生じる電界によって前記液晶層を駆動する液晶装置において、前記第1電極は矩形状の前記第2電極上に絶縁膜を介して形成され、前記絶縁膜は複数の色のカラーフィルタを有して構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、隣接する画素による横電界に起因するディスクネーションなどの表示欠陥をなくし、明るく高コントラストな表示を実現することができる。液晶分子の配列の変化する方向が異なる領域を画素内に形成することで画素端に生じるディスクリネーションの発生を防止できる。また視角の変化に対して、液晶装置の色付きを防止できる。
本発明によれば、明るく高コントラストな投射型表示装置を実現することができる。
本発明によれば、明るくコントラストが高い直視型の液晶装置を搭載した視認性が高い電子機器を実現することができる。
図1は本発明に係る液晶装置の第1の実施形態の構造を示す概略図である。図1(a)は1画素の正面図、(b)(a)のA−A’での断面図である。一画素はコンタクトホール105を一個を含む電極パターンで構成される領域117である。2枚の基板101、102の間に液晶層103を挟持した構造をとっている。上側基板101は内面には配向膜104が形成されている。下側基板102は、内側に第2電極107、SiOxからなる絶縁膜108、第1電極106及び配向膜104が形成されている。第1電極106は線状の透明電極であり、第2電極107は矩形状の反射電極である。第2電極107は上側基板101側から入射した光を反射する機能を有している。液晶103は第1電極106と第2電極107の電位差で生じる電界で外部駆動回路によって制御されている。この反射型液晶装置は、従来表示欠陥の原因とされた横電界を積極的に発生させ、液晶を制御しているので、従来の上下基板間で縦電界を印加した場合のような横電界に起因するディスクネーションなどの表示欠陥がない。このため、明るく高コントラストな反射型液晶表示を実現することができた。
本実施形態では、配向膜104、105にポリイミド有機膜をラビングしたものをもちいたが、SiOxを真空中で斜め蒸着した配向膜を用いても構わない。このように施すことで、静電気やゴミの発生がなく、製造上の歩留まりが飛躍的にアップした。
ここで画素パターン形状は電極の長手方向が従来技術で述べた図8のゲート線722またはデータ線721に対して平行、非並行または斜めであると定義する。
第1の実施の形態と同様な構成の液晶装置において、画素領域の形状を図3(a)のように平行四辺形とした。従って、画素電極201の各屈曲部(各角)はいずれも同じ角度とされるものの直角ではなく、斜めの櫛歯形状に形成されているので、頂部を結ぶと平行四辺形の領域になる。本実施の形態では下側基板上にTFT素子(図示省略)と第2電極として共通電極202がその順で形成されている。共通電極202上に絶縁膜を介して斜めの櫛歯形状の画素電極201が形成され、画素電極201はコンタクト部203で下層のTFT素子と接続されている。図3(a)中の点線で区切られた1つの領域209が1画素をあらわしている(この1画素のピッチをPとする)。線状の斜め櫛歯形状で形成された画素電極201の線状に延在する櫛歯の配列方向204は、図3(b)に示した液晶パネル205の短手方向207、長手方向206とは平行でも、直交でもない。このようにすることで、液晶分子を液晶パネル205の短手方向207または長手方向206に初期配向(電界が印加されていない時の配向)させることができる。画素電極201と共通電極202の間で発生する横電界の方向に対して液晶を傾けておくには、画素電極201の線状に延在する櫛歯の長さ方向204と平行または直角に液晶を初期配向させず、線状に延在する櫛歯の長さ方向204に対して所定の角度を持たせて初期配向を行なわなければならない。このようにするのは、液晶を横電界に対して均一に制御するためである。この反射型液晶装置には液晶パネル205の短手方向207または長手方向206に透過軸を持つ偏光を入射させることができる。例えば、投射型表示装置に用いられる偏光ビームスプリッタ(PBS)はその構造上、出力される偏光の偏光方向は限定され、通常、液晶パネル205の短手方向207または長手方向206であるので、本発明の液晶装置は非常に都合が良いことになる。
第1の実施の形態と同様な構成の液晶装置において本実施形態では第2電極107をITOからなる透明電極とし、第1電極106も同様にITOからなる透明電極とする。この液晶装置は従来からある横電界を利用する表示モード(IPSモードと呼ぶ)と比較しても開口率が大きい、表示欠陥のない明るい表示ができた。なぜならIPSモードでは電極上の液晶分子は動かず、表示に寄与しない。
しかしながら、本発明の構造では電極上の液晶分子が動くため、表示に寄与する。
図4に本実施の形態の液晶装置を用いた応用例としての投射型表示装置(液晶プロジェクタ)の構成について説明する。図4は光学要素350の中心を通るXY平面における液晶プロジェクタの断面図である。
第1の実施の形態と同様な構成の液晶装置において本実施の形態では1画素内に“く”の字形状を2つ繋げて配線した第1電極を複数形成した。図5はその平面図である。1画素は401に示す領域であり、1画素内には“く”の字形状を2つ連続して配線形成された4つの第1電極が互いに平行となるように配置されている。第1電極より下層の下側基板上の形成されたアクティブ素子(図省略)と第1電極の間は、各第1電極の一方の端部に設けられたコンタクトホール402を通じて電気的に接続されている。本実施例の構成で液晶分子は1画素内でマルチドメイン化が容易に実現できる。すなわち一画素内401で液晶分子413は2方向向くことになり、一画素内2ドメイン化する。よって視る方向で色変化がなく、液晶配向不良による開口率の低下がない明るいコントラストのある液晶装置が実現できた。
図6は本発明に係る液晶装置の第6の実施の形態の構造を示す概略断面図である。2枚の基板501、502の間に液晶層503を挟持した構造をとっている。上側基板501は内面(液晶が配置される側の面)にはカラーフィルタ507、配向膜508が順次形成されている。上側基板501の外側の面(液晶が配置される側とは反対側の面)には、2枚の位相差板506、505と偏光板504が順次形成されている。下側基板502は、内側に第2電極512、SiOxからなる絶縁膜510、第1電極511及び配向膜509が形成されている。第1電極511は線状の透明電極であり、第2電極512は矩形状の反射電極である。第2電極512はアルミニウムや銀、または銀を主成分とする合金で形成され、上側基板501側から入射した光を反射する機能を有している。液晶503は第1電極511と第2電極512の電位差で生じる電界528で外部駆動回路によって制御されている。この反射型液晶装置は、従来表示欠陥の原因とされた横電界を積極的に発生させ、液晶を制御しているので、従来の上下基板間で縦電界を印加した場合のような横電界に起因するディスクネーションなどの表示欠陥がない。このため、明るく高コントラストな反射型カラー液晶表示を実現することができた。
102、502 下基板
103、513 液晶層
117、118 一画素領域
104、509 配向膜5
106、201、511、701 第1電極(画素電極)
107、202、512、702 第2電極(共通電極)
108、510 絶縁膜
128、528 電界の向き
208、308 第2絶縁膜
209、309 第1絶縁膜
105、203、502 開口部(コンタクトホール部)
109、110、204 線状画素電極の長手方向
205 液晶パネル
206 液晶パネルの長軸方向
207 液晶パネルの短軸方向
401 1画素
504 偏光板
505、506 位相差板
507 カラーフィルタ
113、413、513 液晶分子
721 データ線
722 ゲート線
731、732 平面図における領域
Claims (1)
- 第1基板と第2基板に挟持された液晶層と、前記第2基板の前記液晶層側の面に形成された走査信号線、画像信号線、第1電極、第2電極及びアクティブ素子を備え、前記第1電極と前記第2電極との間に生じる電界によって前記液晶層を駆動する液晶装置において、
前記第1電極は矩形状の前記第2電極上に絶縁膜を介して形成され、前記絶縁膜は複数の色のカラーフィルタを有して構成されていることを特徴とする液晶装置。
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