JP4436386B2 - 車輪用軸受およびそれを備えた車輪用軸受装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両の駆動車輪を支持する車輪用軸受装置、詳しくは、独立懸架式サスペンションに装着された駆動輪(FF車の前輪、FR車あるいはRR車の後輪、および4WD車の全輪)を懸架装置に対して回転自在に支持する車輪用軸受およびそれを備えた車輪用軸受装置に関するものである。
自動車等の車両のエンジン動力を車輪に伝達する動力伝達装置は、エンジンから車輪へ動力を伝達すると共に、悪路走行時における車両のバウンドや車両の旋回時に生じる車輪からの径方向や軸方向変位、およびモーメント変位を許容する必要があるため、例えば、エンジン側と駆動車輪側との間に介装されるドライブシャフトの一端が摺動型の等速自在継手を介してディファレンシャルに連結され、他端が固定型の等速自在継手を含む車輪用軸受装置を介して駆動輪に連結されている。
この車輪用軸受装置として従来から種々の構造のものが提案されているが、例えば、図4に示すようなものが知られている。この車輪用軸受装置50は、ホイールWとブレーキロータBを一端部に装着するハブ輪51と、このハブ輪51を回転自在に支承する複列の転がり軸受52、およびハブ輪51に連結され、ドライブシャフト(図示せず)の動力をハブ輪51に伝達する固定型の等速自在継手53を備えている。
ハブ輪51は、一端部にホイールWおよびブレーキロータBを取り付けるための車輪取付フランジ54を一体に有し、この車輪取付フランジ54から軸方向に延びる円筒状の小径段部51aが形成されている。
複列の転がり軸受52は、懸架装置を構成するナックルNとハブ輪51の小径段部51a間に装着され、内周に複列の外側転走面55a、55aが形成された外輪55と、外周に複列の外側転走面55a、55aに対向する内側転走面56aが形成された一対の内輪56、56と、両転走面55a、56a間に保持器57を介して転動自在に収容された複列のボール58、58とを備えた複列のアンギュラ玉軸受からなる。
等速自在継手53は、カップ状のマウス部(図示せず)とこのマウス部の底部をなす肩部59と、この肩部59から軸方向に延びる軸部60とを一体に有する外側継手部材61を備えている。この外側継手部材61はセレーションを介して前記ハブ輪51にトルク伝達可能に内嵌されている。そして、複列の転がり軸受52の内輪56に肩部59が突き合わされるまで軸部60がハブ輪51に内嵌されると共に、軸部60の端部に形成された雄ねじ62に固定ナット63が所定の締め付けトルクで締結され、ハブ輪51と外側継手部材61とが軸方向分離可能に結合されている。
こうした車両のホイールWには、エンジン低速回転時、例えば車両発進時に、エンジンから摺動型の等速自在継手(図示せず)を介して大きなトルクが負荷され、ドライブシャフトに捩じれが生じることが知られている。その結果、このドライブシャフトを支持する複列の転がり軸受52の内輪56にも捩じれが生じることになる。このようにドライブシャフトに大きな捩じれが発生した場合、外側継手部材61と内輪56との当接面で急激なスリップによる、所謂スティックスリップ音が発生する。
この対策手段として、この従来の車輪用軸受装置50では、外側継手部材61の肩部59と当接する部分等に摩擦抵抗を小さくする表面処理が施されている。具体的には、図5(a)(b)に示すように、内輪56の端面56b、56cにグリース溝64が円周方向に刻設されている。この表面処理でもって、当接する相手部材との間にグリース等の潤滑油が侵入し易くなることで摩擦抵抗を小さくし、スムーズな滑りが得られてスティックスリップ音を抑制する効果を発揮できる。
特開2000−110840号公報
然しながら、この従来の車輪用軸受装置では、内輪56の端面56b、56cにグリース溝64からなる表面処理が施され、当接する相手部材との摩擦抵抗を小さくしてスティックスリップ音を抑制することができるが、複数の部位にこうした表面処理をする必要があり、加工工数が嵩むと共に工程管理が煩雑となって低コスト化を阻害する要因となっていた。
また、この種の車輪用軸受装置では、外側継手部材61における軸部60の雄ねじ62に固定ナット63が螺着され、この固定ナット63の緊締力(軸力)により、複列の転がり軸受52の予圧量が調整・管理されるため、一定以上の緊締力が必要となる。この場合、当初当接面にグリース等の潤滑剤を塗布して摩擦係数を低下させることができるが、塗布されたグリースが緊締力によって外部に流出する恐れがあり、長期間に亘ってその効果を持続することは難しい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、当接する相手部材とのスムーズな滑りを実現することによりスティックスリップ音の発生を防止した車輪用軸受およびそれを備えた車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有するハブ輪の小径段部に圧入されると共に、前記ハブ輪にトルク伝達可能に内嵌され固定ナットを介して軸方向に分離可能に結合された等速自在継手の外側継手部材の肩部に突き合わせ状態に当接され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された一対の内輪と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受において、前記肩部と当接する前記内輪の大端面にラップ加工が施されることにより、当該大端面の鏡面部分の面積が減少し、細かな筋状痕が増大して、摩擦係数が小さくなって当接面をスムーズに滑らせることができ、スティックスリップ音の発生が防止される。
このように、外方部材と、ハブ輪の小径段部に圧入されると共に、ハブ輪にトルク伝達可能に内嵌され固定ナットを介して軸方向に分離可能に結合された等速自在継手の外側継手部材の肩部に突き合わせ状態に当接され、外周に複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された一対の内輪と、両部材間に収容された複数の転動体とを備えた車輪用軸受において、肩部と当接する内輪の大端面にラップ加工が施されることにより、当該大端面の鏡面部分の面積が減少し、細かな筋状痕が増大して、摩擦係数が小さくなって当接する相手部材とのスムーズな滑りを湿原することができ、長期間に亘ってスティックスリップ音の発生を防止した車輪用軸受を提供することができる。
また、請求項2に記載された発明のように、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、前記ハブ輪にトルク伝達可能に内嵌され固定ナットを介して軸方向に分離可能に結合された等速自在継手の外側継手部材の肩部に突き合わせ状態に当接される少なくとも一つの内輪とからなり、前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受装置において、前記肩部と当接する前記内輪の大端面にラップ加工が施されることにより、当該大端面の鏡面部分の面積が減少し、細かな筋状痕が増大して、摩擦係数が小さくなって当接面をスムーズに滑らせることができ、スティックスリップ音の発生が防止される車輪用軸受装置であっても良い。
また、請求項に記載の発明のように、前記外側継手部材の肩部が研削加工または旋削加工され、前記内輪の大端面との当接面に同心円状の切削目が形成されていれば、表面の凹凸による引っ掛かりを防止し、スティックスリップ音の発生を防止することができる。
また、請求項に記載の発明のように、前記大端面の面粗さがRa0.7以下に規制されていれば、表面の凹凸による引っ掛かりを防止し、スティックスリップ音の発生を確実に防止することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記外側継手部材が前記肩部から軸方向に延びる軸部を一体に有し、この軸部の外周にセレーションが形成され、このセレーションに軸線に対して所定の角度傾斜した捩れ角が設けられると共に、当該セレーションを介して前記外側継手部材が前記ハブ輪に内嵌されていれば、セレーションの嵌合部に予圧が付与され、ドライブシャフトに大きな捩じれが発生した場合でも、内輪と外側継手部材との当接面に急激なスリップが生じなく、スティックスリップ音を一層防止することができる。
本発明に係る車輪用軸受は、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有するハブ輪の小径段部に圧入されると共に、前記ハブ輪にトルク伝達可能に内嵌され固定ナットを介して軸方向に分離可能に結合された等速自在継手の外側継手部材の肩部に突き合わせ状態に当接され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された一対の内輪と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受において、前記肩部と当接する前記内輪の大端面にラップ加工が施されることにより、当該大端面の鏡面部分の面積が減少し、細かな筋状痕が増大して、摩擦係数が小さくなって当接する相手部材とのスムーズな滑りを湿原することができ、長期間に亘ってスティックスリップ音の発生を防止した車輪用軸受を提供することができる。
一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に肩部を介して軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入された車輪用軸受と、前記ハブ輪にトルク伝達可能に内嵌され、固定ナットを介して軸方向に分離可能に結合された等速自在継手とを備え、前記車輪用軸受が、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された一対の内輪と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備えると共に、前記等速自在継手の外側継手部材の肩部が前記内輪の大端面に突き合わせ状態に当接された車輪用軸受装置において、前記外側継手部材の肩部と前記内輪の大端面が研削加工されると共に、この大端面が研削加工後にラップ加工され、面粗さがRa0.7以下に規制されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の要部拡大図、図3は、内輪の大端面の摩擦係数と面粗さとの関係を示すグラフである。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図面左側)、中央寄り側をインナー側(図面右側)という。
この車輪用軸受装置は、ホイールWとブレーキロータBを一端部に装着するハブ輪1と、このハブ輪1を回転自在に支承する車輪用軸受2、およびハブ輪1に連結され、ドライブシャフト(図示せず)の動力をハブ輪1に伝達する固定型の等速自在継手3を備えている。
ハブ輪1は、アウター側の端部にホイールWおよびブレーキロータBを取り付けるための車輪取付フランジ4を一体に有し、外周にこの車輪取付フランジ4から肩部1aを介して軸方向に延びる円筒状の小径段部1bが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)1cが形成されている。また、車輪取付フランジ4にはホイールWおよびブレーキロータBを締結するハブボルト4aが周方向等配に植設されている。
車輪用軸受2は、懸架装置を構成するナックルNとハブ輪1の小径段部1b間に装着され、内周に複列の外側転走面5a、5aが形成された外方部材(外輪)5と、外周に複列の外側転走面5a、5aに対向する内側転走面6aが形成された一対の内輪6、6と、両転走面5a、6a間に保持器7を介して転動自在に収容された複列の転動体(ボール)8、8とを備えている。この車輪用軸受2は、ハブ輪1の肩部1aにアウター側の内輪6が当接されると共に、一対の内輪6、6の小端面が突合せ状態で衝合し、所謂背面合せタイプの複列アンギュラ玉軸受を構成している。また、外方部材5の両端部にはシール14、15が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部からの雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
等速自在継手3は、カップ状のマウス部(図示せず)の底部をなす肩部9と、この肩部9から軸方向に延びる軸部10とを一体に有する外側継手部材11を備えている。軸部10の外周にはハブ輪1のセレーション1cに係合されるセレーション(またはスプライン)10aが形成されている。このセレーション10aには、軸線に対して所定の角度傾斜した捩れ角が設けられ、外側継手部材11の肩部9がインナー側の内輪6に当接するまで軸部10がハブ輪1に内嵌され、ハブ輪1のセレーション1cに圧入嵌合されている。そして、車輪用軸受2のインナー側の内輪6に肩部9が突き合わされるまで軸部10がハブ輪1に内嵌されると共に、軸部10の端部に形成された雄ねじ12に固定ナット13が所定の締付トルクで緊締され、車輪用軸受2に所定の予圧が付与された状態で、ハブ輪1と外側継手部材11とが軸方向分離可能に結合されている。このように、セレーション1c、10aの嵌合部に予圧が付与され、周方向のガタが殺されているので、ドライブシャフトに大きな捩じれが発生した場合でも、インナー側の内輪6の大端面6bと外側継手部材11の肩部9との当接面に急激なスリップが生じ難くなると共に、軸受の剛性と耐久性を向上させることができる。
ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、肩部1aから小径段部1bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。これにより、車輪取付フランジ4に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有すると共に、小径段部1bの耐フレッティング性が向上し、ハブ輪1の耐久性が一段と向上する。外方部材5、内輪3および転動体8はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。また、外側継手部材11はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、肩部9から軸部10の基部に亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
外側継手部材11の肩部9と内輪6の大端面6bは研削加工によって形成されている。ここで、スティックスリップ音は、外側継手部材11の肩部9と、インナー側の内輪6の大端面6bとの不連続な滑りが原因となって発生するものと考えられているため、これらの当接面を互いにスムーズに滑らせることで、スティックスリップ音の発生を抑制することができる。例えば、研削加工されたインナー側の内輪6の大端面6bは、その表面を顕微鏡で観察すると、不規則方向に延びた多数の筋状痕と滑らかな鏡面部分とで構成されている。本出願人は、当接面をスムーズに滑らせるため、とりわけ、インナー側の内輪6の大端面6bの仕上げ面状態に着目し、この大端面6bの鏡面部分がスティックスリップ音の発生に関係があることが判った。すなわち、幅研削を行ったインナー側の内輪6の大端面6bの表面は鏡面部分が多く、面粗さを良くすることでさらに鏡面部分が増大して行くが、この鏡面部分は、本出願人が実施した台上捩り試験の結果、研削加工された外側継手部材11の肩部9の当接面と凝着し易く、当接面がこの凝着から開放された時にスティックスリップ音が発生することが判った。
図3は、インナー側の内輪6の大端面6bの鏡面部面積と摩擦係数との関係を示すグラフであるが、この図から判るように、筋状痕と滑らかな鏡面部分とで構成されるインナー側の内輪6の大端面6bにおいて、この鏡面部面積が増大すると急激に摩擦係数が大きくなる。したがって、本実施形態では、インナー側の内輪6の大端面6bを研削加工した後にラップ加工が施されている。このラップ加工によって大端面6bの鏡面部分が減少し、逆に細かな筋状痕が増大するため、摩擦係数が小さくなって当接面をスムーズに滑らせ、スティックスリップ音の発生を防止することができる。
ここでは、ラップ加工が研削加工後に施されているが、これに限らず、内輪6の熱処理後に行っても良い。ただし、大端面6bの面粗さがRa0.7を超えて悪くなると、表面の凹凸により引っ掛かりスティックスリップ音が発生するため、面粗さをRa0.7に抑えることことが好ましい。なお、Raは、JISの粗さ形状パラメータの一つで(JIS B0601−1994)、算術平均粗さ、すなわち、平均線から絶対値偏差の平均値を言う。
このように、外側継手部材11の肩部9が研削面の場合、少なくともインナー側の内輪6の大端面6bにラップ加工が施されているため、鏡面部分が減少して細かな筋状痕が増大し、摩擦係数が小さくなって当接面をスムーズに滑らせることができ、スティックスリップ音の発生を防止することができる。なお、外側継手部材11の肩部9が研削加工される場合、インナー側の内輪6の大端面6bとの当接面と外周面が同時研削されるのが好ましい。これにより、インナー側の内輪6の大端面6bとの当接面に同心円状の研削目が形成され、表面の凹凸による引っ掛かりを防止し、スティックスリップ音の発生を防止することができる。
なお、ここでは、転動体8をボールとした複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず転動体に円すいころを使用した複列円すいころ軸受であっても良い。また、ここでは、第1世代構造の車輪用軸受装置を例示したが、これに限らず、車輪用軸受装置に等速自在継手の外側継手部材が連結され、この外側継手部材に固定ナットを締結することによって軸受の予圧を付与する第1乃至第3世代構造に適用することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、ハブ輪と、このハブ輪に圧入された内輪とを備え、この内輪に突き合わせ状態で外側継手部材が内嵌され、この外側継手部材に締結された固定ナットの緊締力によって内輪を固定するようにした車輪用軸受装置に適用できる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 図1の要部拡大図である。 本発明に係る内輪の大端面の鏡面部面積と摩擦係数との関係を示すグラフである。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 (a)は、図4の内輪単体を示す部分斜視図である。 (b)は、同上、内輪単体を示す部分斜視図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・ハブ輪
1a、9・・・・・・・・肩部
1b・・・・・・・・・・小径段部
1c、10a・・・・・・セレーション
2・・・・・・・・・・・車輪用軸受
3・・・・・・・・・・・等速自在継手
4・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
4a・・・・・・・・・・ハブボルト
5・・・・・・・・・・・外方部材
5a・・・・・・・・・・外側転走面
6・・・・・・・・・・・内輪
6a・・・・・・・・・・内側転走面
6b・・・・・・・・・・大端面
7・・・・・・・・・・・保持器
8・・・・・・・・・・・転動体
10・・・・・・・・・・軸部
11・・・・・・・・・・外側継手部材
12・・・・・・・・・・雄ねじ
13・・・・・・・・・・固定ナット
14、15・・・・・・・シール
50・・・・・・・・・・車輪用軸受装置
51・・・・・・・・・・ハブ輪
51a・・・・・・・・・小径段部
52・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
53・・・・・・・・・・等速自在継手
54・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
55・・・・・・・・・・外方部材
55a・・・・・・・・・外側転走面
56・・・・・・・・・・内輪
56a・・・・・・・・・内側転走面
56b、56c・・・・・端面
57・・・・・・・・・・保持器
58・・・・・・・・・・ボール
59・・・・・・・・・・肩部
60・・・・・・・・・・軸部
61・・・・・・・・・・外側継手部材
62・・・・・・・・・・雄ねじ
63・・・・・・・・・・固定ナット
64・・・・・・・・・・グリース溝
B・・・・・・・・・・・ブレーキロータ
N・・・・・・・・・・・ナックル
W・・・・・・・・・・・ホイール

Claims (5)

  1. 内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有するハブ輪の小径段部に圧入されると共に、前記ハブ輪にトルク伝達可能に内嵌され固定ナットを介して軸方向に分離可能に結合された等速自在継手の外側継手部材の肩部に突き合わせ状態に当接され、外周に前記複列の外側転走面に対向する内側転走面が形成された一対の内輪と、
    前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受において、
    前記肩部と当接する前記内輪の大端面にラップ加工が施されることにより、当該大端面の鏡面部分の面積が減少し、細かな筋状痕が増大して、摩擦係数が小さくなって当接面をスムーズに滑らせることができ、スティックスリップ音の発生が防止されることを特徴とする車輪用軸受。
  2. 内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、前記ハブ輪にトルク伝達可能に内嵌され固定ナットを介して軸方向に分離可能に結合された等速自在継手の外側継手部材の肩部に突き合わせ状態に当接される少なくとも一つの内輪とからなり、前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備えた車輪用軸受装置において、
    前記肩部と当接する前記内輪の大端面にラップ加工が施されることにより、当該大端面の鏡面部分の面積が減少し、細かな筋状痕が増大して、摩擦係数が小さくなって当接面をスムーズに滑らせることができ、スティックスリップ音の発生が防止されることを特徴とする車輪用軸受装置。
  3. 前記外側継手部材の肩部が研削加工または旋削加工され、前記内輪の大端面との当接面に同心円状の切削目が形成されている請求項2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記内輪の大端面の面粗さがRa0.7以下に規制されている請求項2または3に記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記外側継手部材が前記肩部から軸方向に延びる軸部を一体に有し、この軸部の外周にセレーションが形成され、このセレーションに軸線に対して所定の角度傾斜した捩れ角が設けられると共に、当該セレーションを介して前記外側継手部材が前記ハブ輪に内嵌されている請求項2乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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