以下、本発明の実施の形態について図に基づいて詳説する。
(第1の実施形態)
図1を参照して、本発明の第1の実施形態に係る映像記録再生装置の構成について説明する。本実施形態に係る映像記録再生装置は、録画処理部10と、再生処理部20とによって構成されている。
録画処理部10は、デジタルチューナ部11と、音声信号デコーダ12と、盛上り時点検出部13と、記録媒体14と、記録媒体インタフェース15とを具備している。
デジタルチューナ部11は、音声映像放送信号の受信処理を行う、すなわち、音声映像放送信号を受信して検波してMPEG2-TSに復調するように構成されている。
音声信号デコーダ12は、入力された音声映像信号から音声信号を取得するように構成されている、すなわち、デジタルチューナ部11により復調された音声映像信号に含まれている音声圧縮信号(Advanced Audio Code、以下AACと称す)を音声信号に変換するように構成されている。
盛上り時点検出部13は、音声信号デコーダ12により取得された音声信号のパワー値の中から、所定条件を満たすパワー値を有する時点を、盛上り時点として検出するように構成されている。
具体的には、盛上り時点検出部13は、音声信号デコーダ12により変換された音声信号においてピークとなっているパワー値を有する時点を、盛上り時点として検出し、記録媒体インタフェース15を介して、当該盛上り時点及び当該盛上り時点(ピーク位置)におけるパワー値(ピーク値)を、盛上り時点情報として記録媒体14に記録するように構成されている。
図2(a)及び図2(b)を参照して、盛上り時点検出部13による盛上り時点(ピーク位置)及び当該盛上り時点におけるパワー値(ピーク値)の検出・記録処理について説明する。
図2(a)は、音声信号のパワー(振幅)曲線を示し、図2(b)は、音声信号のパワー曲線において量子化された音声信号のパワー値を示す。
図2(b)に示すように、盛上り時点検出部13は、音声信号のパワー値を最初から順に比較していき、ある時点におけるパワー値Piが、それ以降の一定のピーク保持時間(例えば、20秒間)T1内の他の時点におけるパワー値よりも大きい時に、かかるパワー値Pi(ピーク値)及び当該パワー値Piの時点(ピーク位置)を、盛上り時点情報(図3参照)として記録する。
同様にして、盛上り時点検出部13は、これ以降も、ある時点におけるパワー値Piを越えるパワー値が、それに続く一定のピーク保持時間T1の間、現われない場合に、かかるパワー値Piの時点を盛上り時点として、かかる盛上り時点に係る盛上り時点情報(パワー値Pi及び盛上り時点)を記録していく。
盛上り時点検出部13は、ユーザによる停止操作まで、或いは、1つの音声映像信号(コンテンツ)の終了まで、上述のような盛上り時点の検出・記録処理を継続して行う。
この結果、図3に示すように、記録媒体14には、音声映像信号毎に、一連の盛上り時点(ダイジェストシーン候補)及びピーク値が、盛上り時点情報として記録されることになる。
記録媒体14は、デジタル圧縮された音声映像信号を記録するハードディスクやDVD等によって構成されており、記録媒体インタフェース15は、記録媒体14に対して音声映像信号及び盛上り時点情報(後述)を記録し、記録媒体14から音声映像信号及び盛上り時点情報を読み出すように構成されている。
また、再生処理部20は、音声映像信号デコーダ21と、ダイジェストシーン抽出部22と、再生制御部23と、スピーカ24と、モニタ25とを具備している。
音声映像信号デコーダ21は、記録媒体14に記録されているデジタル圧縮された音声映像信号を取出して、映像信号と音声信号とに復調するように構成されている。
ダイジェストシーン抽出部22は、盛上り時点検出部13により検出された盛上り時点の中から所定数の盛上り時点を選択し、選択された盛上り時点に対して予め設定されている所定のダイジェストシーン切取り時間内の音声映像信号をダイジェストシーンとして抽出するように構成されている。
具体的には、ダイジェストシーン抽出部22は、所定のダイジェスト再生時間内で再生できるダイジェストシーンの数(例えば、10又は20)だけ、上述の盛上り時点を選択するように構成されている。
なお、ダイジェストシーン抽出部22は、抽出したダイジェストシーンを含むプレイリスト(図4参照)を作成して再生制御部23に出力するように構成されている。
図4に示すように、プレイリストには、ピーク位置の早い順に、盛上り時点に対応するダイジェストシーンを特定する情報がリストアップされている。具体的には、図4に示すように、プレイリストには、盛上り時点(ピーク位置)と、かかる盛上り時点に対応するダイジェストシーンの再生範囲とが関連付けて記憶されている。
ここで、ダイジェストシーンの再生範囲は、盛上り時点に対して予め設定されている所定のダイジェストシーン切取り時間によって規定されるものである。
ダイジェストシーン抽出部22は、盛上り時点に対応するダイジェストシーンの再生時間が、かかる盛上り時点(ピーク位置)を挟むダイジェストシーン切取り時間Tとなるように、かかるダイジェストシーンの再生開始位置及び再生終了位置を設定するように構成されている。
なお、本実施形態では、ダイジェストシーン切取り時間Tとピーク保持時間T1とを等しく設定しているが、本発明は、かかる場合に限定されるものではなく、ダイジェストシーン切取り時間Tとピーク保持時間T1とが異なるように設定されていてもよい。
再生制御部23は、ダイジェストシーン抽出部22により抽出されたダイジェストシーンを再生するように構成されている。
具体的には、再生制御部23は、ダイジェストシーン抽出部22により抽出されたプレイリストに基づいて、記録媒体インタフェース15を介して記録媒体14から該当する音声映像信号を読出して、音声映像信号デコーダ21にて再生させるように構成されている。
再生制御部23は、ダイジェストシーン抽出部22から、図4に示すようなプレイリストを受け取ると、かかるプレイリストに記録されているピーク位置を基準にしたダイジェストシーン切取り時間T内の音声映像信号を、ピーク位置の早い順に、記録媒体14から順次読出して音声映像信号デコーダ21に渡して再生させる。
この結果、再生制御部23は、記録媒体14に記録されている音声映像信号に対するダイジェストシーンについて、予め設定されたダイジェスト再生時間内に再生できる数だけ、盛上り度の高いもの(すなわち、パワー値の大きいもの)を最初から順に再生することができ、長い音声映像信号であっても、そのハイライトを自動再生することができる。
つまり、図5に示すように、再生制御部23は、音声信号のピーク値P1〜P4のそれぞれに対応して、当該ピーク位置P1〜P4を挟む前後一定時間(ダイジェストシーン切取り時間)T内の音声映像信号を、ダイジェストシーンD1〜D4として順次再生することができる。
なお、本実施形態において、ダイジェストシーン抽出部22に、ジャンル指定部27を設け、図6に示すように、再生すべき音声映像信号のジャンルがサッカーである場合、或いは、再生すべき音声映像信号のジャンルが野球である場合等を指定させてもよい。
ここで、ダイジェストシーン切取り時間は、音声映像信号のジャンルに応じて、盛上り時点がダイジェストシーン切取り時間の中間時点よりも前又は後に位置するように設定されるように構成されていてもよい。 また、ジャンルは、電子番組ガイド(EPG:Electronic Program Guide)等によって指定される音声映像信号によって放送される番組の種類を示すものである。
例えば、再生すべき音声映像信号のジャンルが、サッカーである場合、ゴール直前の攻防からゴールの瞬間を経て、その後の観客の様子までを含めた再生ができるように、図6に示すように、ダイジェストシーン切取り時間の大半は、盛上り時点(ピーク値)の前に設定されるように構成されていてもよい。 一方、再生すべき音声映像信号のジャンルが、野球である場合、ピッチャーが投げ、バッターがスイングした結果、ホームランとなり、その打球が跳ぶ軌道、そしてスタンドに入って観客が歓喜するまでを再生できるように、図6に示すように、ダイジェストシーン切取り時間の大半は、盛上り時点(ピーク値)の前に設定されるように構成されていてもよい。
また、視聴者が、再生すべき音声映像信号のジャンルに応じて、手動でダイジェストシーンを調整できるように、ダイジェストシーン切取り時間は、盛上り時点の前何秒の時点から開始するかを設定できるように構成されていてもよい。
スピーカ24は、音声映像信号デコーダ21からの音声信号を再生するために出力するように構成されており、モニタ25は、音声映像信号デコーダ21からの映像信号を再生するために出力するように構成されている。
第1に、図7を参照して、本発明の第1の実施形態に係る映像記録再生装置の録画処理部10における録画処理について説明する。
ステップS101において、デジタルチューナ部11が、例えば、デジタル放送によって送信された音声映像信号を受信して検波してMPEG2−TSに復調する。
ステップS102において、音声信号デコーダ12が、デジタルチューナ部11により復調された信号に含まれている音声圧縮信号(AAC)を音声信号に変換する。
ステップS103において、盛上り時点検出部13が、上述のように、音声信号デコーダ12により変換された音声信号に対して盛上り時点情報記録処理を行うことによって、盛上り時点(ピーク位置)及び当該盛上り時点のパワー値(ピーク値)を検出し、記録媒体インタフェース15を介して記録媒体14に順次記録していく。
ステップS104において、デジタルチューナ部11は、復調してデジタル圧縮した音声映像信号も、記録媒体インタフェース15を介して記録媒体14に記録していく。
ここで、図8を参照して、ステップS103における盛上り時点情報記録処理について詳述する。
ステップS1において、盛上り時点検出部13は、盛上り時点候補のパワー値の初期値として「Pj=0」と初期する。
盛上り時点検出部13は、ステップS3において、順次にサンプリングタイミングごとのパワー値Piを取り込み、ステップS5において、取り込んだパワー値Piと盛上り時点候補のパワー値Pjとを比較する。
そして、新たに取り込んだパワー値Piの方が、盛上り時点候補のパワー値Pjよりも大きければ、盛上り時点検出部13は、盛上り時点候補のパワー値Pjを、新たに取り込んだパワー値Piにて置換える(ステップS7、S9)。
そして、この新たな盛上り時点の候補パワー値への置換えが完了すると、盛上り時点検出部13は、その時点で経過時間を0にリセットし、新たな盛上り時点候補のパワー値Pjに対して、ステップS3以降の処理を再開する(ステップS11)。
他方、盛上り時点候補のパワー値Pjの出現時点から一定のピーク保持時間Tが経過するまでの間、盛上り時点候補のパワー値Pjよりも大きなパワー値Piの盛上り時点候補が、出現しなければ(ステップS13)、盛上り時点検出部13は、この盛上り時点候補のパワー値Pjの時点と当該パワー値Pjとを、盛上り時点情報として記録する(ステップS15)。
このように、盛上り時点が発見されると、盛上り時点検出部13は、盛上り時点候補のパワー値Pjを初期状態にリセットし(ステップS17、S1)、ステップS3以降の処理を再開する。
第2に、図9を参照して、本実施形態の映像記録再生装置の再生処理部20によるダイジェスト再生処理について説明する。
ダイジェストシーン抽出部22が、ステップS201において、記録媒体14に記録されている盛上り時点情報(図4参照)を読出し、ステップS202において、ピーク値の高い方から順に、ダイジェストシーン用盛上り時点として選出する。
ステップS203において、ダイジェストシーン抽出部22は、図4に示すように、ダイジェストシーン用盛上り時点(ピーク位置)と、ダイジェストシーンの再生範囲とを含むプレイリストを作成して、再生制御部23に対して出力する。
また、音声映像信号デコーダ21は、ステップS204において、記録媒体14に記録されている音声映像信号を読出し、ステップS205において、再生制御部23からの指示に応じて、読出した音声映像信号に対するダイジェストシーンを再生する。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、選択された盛上り時点(所定条件を満たすパワー値を有する時点)に対して予め設定されている所定のダイジェストシーン切取り時間内の音声映像信号をダイジェストシーンとして抽出して再生することによって、盛上りシーンを挟む適切な長さのダイジェクトシーンを選択して再生することができるため、ダイジェストシーンを視聴者にとって見やすく再生することができる。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、所定のダイジェスト再生時間内で再生可能な数のダイジェストシーンを生成することができる。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、盛上りシーンが盛上り時点よりも前にある場合には、当該盛上り時点がダイジェストシーン切取り時間の中間時点よりも前に位置するようにダイジェストシーン切取り時間を設定し、盛上りシーンが盛上り時点よりも後にある場合には、当該盛上り時点がダイジェストシーン切取り時間の中間時点よりも後に位置するようにダイジェストシーン切取り時間を設定することによって、上述の盛上りシーンを含む適切なダイジェストシーンを再生することができる。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、盛上りシーンが盛上り時点の前にあるサッカーのようなジャンルの音声映像信号と、盛上りシーンが盛上り時点の後にある野球のようなジャンルの音声映像信号とで、ダイジェストシーン切取り時間の盛上り点に対する設定を切り替えることによって、盛上りシーンを含む適切なダイジェストシーンを再生することができる。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、音声信号のパワー値におけるピーク値の時点を、盛上り時点とすることによって、盛上りシーンを含むダイジェストシーンを抽出することができる。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、一定の条件の下、ピーク保持時間とダイジェストシーン切取り時間とを等しくすることで、隣り合うダイジェストシーンを選択しても両ダイジェストシーンが重複することを回避することができ、ダイジェストシーンの重複を意識した処理を不要とすることができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る映像記録再生装置は、盛上り時点(ダイジェストシーン候補)が一定時間内に連続する場合の再生処理に特徴を持つ。
したがって、本実施形態に係る映像記録再生装置のハードウェア構成は、図1に示すように、第1の実施形態に係る映像記録再生装置のハードウェア構成と同様である。
ただし、本実施形態に係る映像記録再生装置の再生処理部20におけるダイジェストシーン抽出部22によって作成されるプレイリストが、第1の実施形態に係る映像記録再生装置の再生処理部20におけるダイジェストシーン抽出部22によって作成されるプレイリストとは異なる。
例えば、サッカーのテレビ放送では、ゴールシーンがあれば、かかるゴールシーンの直後に、かかるゴールシーンの録画再生も放送される。かかる場合、音声信号は、図10における「A」に示すように、観客の大きな歓声によって、一定期間t1内に、2つの盛上り時点が記録されることになる。
そのため、かかる2つの盛上り時点に対応するダイジェストシーンを両方とも再生しても、ほとんど同一の音声映像信号を2度再生してしまうことになる。
そこで、このような場合、前或いは後のダイジェストシーンだけを再生する方が好ましい。
本実施形態に係る映像記録再生装置は、このような場合に有用なものであり、ダイジェストシーン抽出部22が、所定の連続判定時間t1内に複数の盛上り時点を選択している場合に、再生制御部23は、選択されている複数の盛上り時点のうちの最初の盛上り時点に対応するダイジェストシーンの始まりから最後の盛上り時点に対応するダイジェストシーンの終わりまでの期間内の音声映像信号のうち、ダイジェストシーン切取り時間T内の音声映像信号を再生するように構成されている。
例えば、ダイジェストシーン抽出部22は、所定の連続判定時間t1内に複数の盛上り時点が選択されている場合、前の盛上り時点に対応するダイジェストシーン、或いは、後の盛上り時点に対応するダイジェストシーンを再生するように構成されていてもよい。
この結果、本実施形態に係る映像記録再生装置では、例えば、サッカーのテレビ放送を録画してダイジェスト再生する場合、リアルタイムのゴールシーン及びそれに続いて放送されるゴールシーンの録画再生を連続してダイジェスト再生することが避けられる。
なお、放送内容によっては、図11における「B」に示すように、重なるように、或いは、隣接若しくは近接して音声信号のピーク値が現われるシーンも発生する。
かかる場合、図11に示すように、ダイジェストシーン抽出部22は、この前後のダイジェストシーンを1まとめにし、かつ、1まとめにした期間の一部だけを、ダイジェストシーンとして選択することもできる。
図12を参照して、本実施形態の映像記録再生装置の再生処理部20によるダイジェスト再生処理について説明する。
ステップS301乃至S303の動作は、上述の図9におけるステップS201乃至S203の動作と同一である。
続いて、ステップS304において、ダイジェストシーン抽出部22は、作成したプレイリストの中に、所定の連続判定時間t1内に連続して再生される予定のダイジェストシーンがあるかどうかについて判断する。
そして、所定の連続判定時間t1内に連続して再生される予定のダイジェストシーンがあれば、ステップS305において、ダイジェストシーン抽出部22は、これらのうち、予め選択することが決められている前のダイジェストシーン若しくは後のダイジェストシーンを選択して、盛上り時点(ダイジェストシーン候補)の1つとする。
そして、プレイリストから、ダイジェストシーンが1つ抜けたので、ダイジェストシーン抽出部22は、ダイジェストシーン用盛上り時点の選出から漏れたピーク値が次に高い盛上り時点を、ダイジェストシーン用盛上り時点としてプレイリストに追加選択し、プレイリストを更新する(ステップS306、S303)。
以下、更新したプレイリストについて、ステップS304の判断を実行し、所定の連続判定時間t1内に連続して再生される予定のダイジェストシーンがなくなれば、ステップS307において、ダイジェストシーン抽出部22は、かかるプレイリストを再生制御部23に出力する。
また、音声映像信号デコーダ21は、ステップS308において、記録媒体14に記録されている音声映像信号を読出し、ステップS309において、再生制御部23からの指示に応じて、読出した音声映像信号に対するダイジェストシーンを再生する。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、例えば、サッカーの音声映像信号において、リアルタイムのゴールシーン(1番目の盛上り時点に対応するダイジェストシーン)が放送された直後に、当該ゴールシーン(2番目の盛上り時点に対応するダイジェストシーン)の録画再生が放送されるような場合に、ほとんど同一のダイジェストシーンを両方とも再生してしまうという事態を回避することができる。
また、本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、複数のダイジェストシーンを1まとめにし、かつ、1まとめにした期間の一部だけを、ダイジェストシーンとして選択することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る映像記録再生装置も、本発明の第2の実施形態に係る映像記録再生装置と同様に、盛上り時点(ダイジェストシーン候補)が一定時間内に連続する場合の再生処理に特徴を持つ。
したがって、本実施形態に係る映像記録再生装置のハードウェア構成は、図1に示すように、第1の実施形態に係る映像記録再生装置のハードウェア構成と同様である。
ただし、本実施形態に係る映像記録再生装置の再生処理部20におけるダイジェストシーン抽出部22によって作成されるプレイリストが、第1及び第2の実施形態に係る映像記録再生装置の再生処理部20におけるダイジェストシーン抽出部22によって作成されるプレイリストとは異なる。
サッカーの試合では、シュートシーンで観客の歓声は大きくなるが、それが失敗に終われば、歓声は一気に静まる。しかし、その直後に、こぼれ球を再度シュートしてゴールとなれば、観客の歓声は間髪を入れずに大きくなる。
このようなシチュエーションを含むサッカー放送を録画した場合、音声信号は、図13における「C」に示すように、観客の大きな歓声によって、一定期間t1内に、2つの盛上り時点が記録されることになる。
このようなシーンをダイジェストシーンとして再生する場合、最初のシュートシーンから後の成功したゴールシーンまでの全期間をダイジェストシーンとして再生するのが好ましい。
本実施形態に係る映像記録再生装置は、このような場合に有用なものであり、ダイジェストシーン抽出部22が、所定の連続判定時間t1内に複数の盛上り時点を選択している場合に、図13に示すように、再生制御部23は、選択されている複数の盛上り時点のうちの最初の盛上り時点に対応するダイジェストシーンの始まりから最後の盛上り時点に対応するダイジェストシーンの終わりまでの期間内の音声映像信号を再生するように構成されている。
この結果、本実施形態に係る映像記録再生装置では、例えば、サッカーのテレビ放送を録画してダイジェスト再生する場合、一度目のシュートが失敗したがそのこぼれ球を再度シュートしてゴールしたような一連の盛上りシーンを分断することなく、1つのダイジェストシーンにして再生することができる。
図14を参照して、本実施形態の映像記録再生装置の再生処理部20によるダイジェスト再生処理について説明する。
ステップS401乃至S404の動作は、上述の図12におけるステップS301乃至S304の動作と同一である。
そして、所定の連続判定時間t1内に連続して再生される予定のダイジェストシーンがあれば、ステップS405において、ダイジェストシーン抽出部22は、これらのダイジェストシーンを、ダイジェストシーンとダイジェストシーンとの間のシーンも含めて1つのダイジェストシーンとして結合し、プレイリストの中の新たな1つのダイジェストシーンとする。
そして、プレイリストから、ダイジェストシーンが1つ抜けたので、ダイジェストシーン抽出部22は、ダイジェストシーン用盛上り時点の選出から漏れたピーク値が次に高い盛上り時点を、ダイジェストシーン用盛上り時点としてプレイリストに追加選択し、プレイリストを更新する(ステップS406、S403)。
以下、更新したプレイリストについて、ステップS404の判断を実行し、所定の連続判定時間t1内に連続して再生される予定のダイジェストシーンがなくなれば、ステップS407において、ダイジェストシーン抽出部22は、かかるプレイリストを再生制御部23に出力する。
また、音声映像信号デコーダ21は、ステップS408において、記録媒体14に記録されている音声映像信号を読出し、ステップS409において、再生制御部23からの指示に応じて、読出した音声映像信号に対するダイジェストシーンを再生する。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、例えば、サッカーの音声映像信号において、一度目のシュートが失敗したが、そのこぼれ球を再度シュートしてゴールしたような一連の盛上りシーンを分断することなく、1つのダイジェストシーンにして再生することができる。
(第4の実施形態)
図15及び図16を参照して、本発明の第4の実施形態に係る映像記録再生装置について説明する。本実施形態に係る映像記録再生装置は、音声映像信号(コンテンツ)の早送り再生中に、ダイジェストシーン(盛上りシーン)のみ通常速再生を行う点に特徴を有する。
本実施形態に係る映像記録再生装置も、第1の実施の形態と同様に、録画処理部10と再生処理部20とによって構成されている。
そして、本映像記録再生装置の録画処理部10は、第1の実施形態に係る映像記録再生装置の構成と同様に、デジタルチューナ部11と、音声信号デコーダ12と、盛上り時点検出部13と、記録媒体14と、記録媒体インタフェース15とを備えている。
本映像記録再生装置の再生処理部20は、第1の実施形態に係る映像記録再生装置の構成と同様に、音声映像信号デコーダ21と、ダイジェストシーン抽出部22と、再生制御部23と、スピーカ24と、モニタ25とを具備している。
ただし、再生制御部23は、ダイジェストシーン間は、音声映像信号に対して所定速度の高速再生を行い、ダイジェストシーンでは、音声映像信号に対して通常速再生を行うように構成されている。
具体的には、ダイジェストシーン抽出部22は、上述のようにダイジェストシーンを抽出し、当該ダイジェストシーンの前後の所定期間における音声映像信号について通常の速度で再生するように指示する通常速再生指令を出力する。
また、再生制御部23は、記録媒体14に記録されている音声映像信号の早送り再生を制御し、かつ、ダイジェストシーン抽出部22から通常速再生指令が出されている期間における音声映像信号について通常速再生制御を行う。
なお、本実施形態に係る映像記録再生装置の録画処理部10における録画処理は、上述の第1の実施形態に係る映像記録再生装置の録画処理部10における録画処理と同一である。
次に、図15を参照して、本実施形態に係る映像記録再生装置による早送り再生処理について説明する。
通常、再生処理部20の再生制御部23が、記録媒体14に記録されている音声映像信号について、最初から所定の早送り速度で再生する。
そして、この早送り再生中、ダイジェストシーン抽出部22が、記録媒体14に記録されている盛上り時点、例えば、ピーク位置P1を検出すると、その前後の所定期間のシーンを盛上りシーンL1とし、盛上りシーンL1に対する通常速再生指令を再生制御部23に与える。
再生制御部23は、かかる通常速再生指令を受けると、該当する盛上りシーンL1の間、通常速再生に切り替える制御を行う。
そして、再生制御部23は、この盛上りシーンL1の再生を終了すると、続いて早送り再生に切り替えて、音声映像信号の再生を継続する。
そして、ダイジェストシーン抽出部22が、記録媒体14に記録されている次の盛上り時点、例えば、ピーク位置P2を検出すると、その前後の所定期間のシーンを盛上りシーンL2とし、盛上りシーンL2に対する通常速再生指令を再生制御部23に与える。
再生制御部23は、かかる通常速再生指令を受けると、該当する盛上りシーンL2の間、通常速再生に切り替える制御を行う。
以下、再生制御部23は、ピーク位置P3,P4,…毎に、一定期間を盛上りシーンL3,L4,…とし、早送り再生と通常速再生とを切り替えながら、音声映像信号を最後まで再生する。
以上により、本発明の第4の実施形態に係る映像記録再生装置によれば、長い音声映像信号について、早送り再生しながら、盛上りシーンについて自動的に通常速に切り替えて再生していくことができる。
なお、本実施形態に係る映像記録再生装置にあっても、第1乃至第3の実施形態に係る映像記録再生装置と同様に、音声映像信号のジャンルによって盛上りシーンを盛上り時点の前側に重点を置いた設定或いは後側に重点を置いた設定を行うことができ、また、時間的に短い間に連続する盛上りシーンについてはそれらを結合して1つの盛上りシーンとして通常速再生したり、或いは、その前側のシーンだけ若しくは後側のシーンだけ通常速再生したりする構成にすることができる。
また、本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、蓄積されている音声映像信号を早送り再生しながら、盛上りシーンに来れば一定期間を通常速で再生することができ、音声映像信号全体の流れを把握しながらも盛上りシーンはじっくり鑑賞することができる。
(第5の実施形態)
図17を参照して、本発明の第5の実施形態に係る映像記録再生装置について説明する。
本実施形態に係る映像記録再生装置の構成は、盛上り時点検出部13が、音声信号デコーダ12により取得された音声信号に対してフィルタリング処理を施すことによって所定の周波数成分のみを含む音声信号を抽出し、抽出した当該音声信号において盛上り時点を検出するように構成されている点を除いて、上述の第1乃至第4の実施形態に係る映像記録再生装置の構成と同一である。
具体的には、盛上り時点検出部13は、テレビ放送番組において重要なシーンを抽出する際に有効な音声の周波数成分を多く含む周波数帯を予め設定しておき、かかる周波数帯でフィルタリングするように構成されている。
例えば、相撲番組において最も重要なシーンと考えられるのは、立会いから勝負ありまでのシーンである。したがって、立会いシーンにおける行司の「ハッキヨイ」の掛け声の周波数成分を多く含む周波数帯を、盛上り時点検出部13に予め設定しておくことによって、かかる掛け声のパワー値が盛上り時点となる可能性を高くすることができ、立会いから勝負ありまでのシーンをダイジェストシーンとする可能性を高くすることができる。
また、サッカー番組等におけるホイッスルの周波数成分を多く含む周波数帯や、野球番組等における審判や解説者の音声(例えば、「ホームイン」等)周波数成分を多く含む周波数帯等を、盛上り時点検出部13に予め設定しておくことによって、これらの番組における重要なシーンをダイジェストシーンとする可能性を高くすることができる。
図17を参照して、本実施形態に係る映像記録再生装置の録画処理部10における録画処理について説明する。
ステップS501において、デジタルチューナ部11が、例えば、デジタル放送によって送信された音声映像信号を受信して検波してMPEG2−TSに復調する。
ステップS502において、音声信号デコーダ12が、デジタルチューナ部11により復調された信号に含まれている音声圧縮信号(AAC)を音声信号に変換する。
ステップS503において、盛上り時点検出部13が、予め設定されている周波数帯でフィルタリング処理を行う。
ステップS504において、盛上り時点検出部13が、上述のように、フィルタリング処理がなされた音声信号に対して盛上り時点情報記録処理を行うことによって、盛上り時点のピーク位置及びピーク値を検出し、記録媒体インタフェース15を介して記録媒体14に順次記録していく。
ステップS505において、デジタルチューナ部11は、復調してデジタル圧縮した音声映像信号も、記録媒体インタフェース15を介して記録媒体14に記録していく。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、単に音声信号のパワー値が大きくなったところを、ダイジェストシーンとして再生するに留まらず、視聴者が本当に視聴したい重要なシーン(例えば、行司の「ハッキヨイ」の掛け声の周波数成分を含む相撲番組における立会いシーンや、ホイッスルの周波数成分を多く含むサッカー番組等におけるシーン)をダイジェストシーンとして再生することができる。
(第6の実施形態)
図18を参照して、本発明の第6の実施形態に係る映像記録再生装置について説明する。
本実施形態に係る映像記録再生装置は、ピーク保持時間T1が、一定の周期で繰り返されるように設定されている点を除いて、上述の第1乃至第5の実施形態に係る映像記録再生装置と同一である。
例えば、立会い(取り組み開始)から次の立会い(次の取り組み開始)までの時間が、大体規則的である、すなわち、取り組みが一定周期で繰り返される相撲番組において、ピーク保持時間T1を、立会いから次の立会いまでの時間とすることで、1つの取り組みにおいて、複数の盛上り時点を抽出することを回避することができる。
また、番組の特徴に応じて、ピーク保持時間T1を柔軟に設定することが好ましい。例えば、各レースが行われる時間帯が大体決まっている競馬番組の場合、ピーク保持時間T1をかかる時間帯に合わせて設定することによって、1つのレースにおいて、複数の盛上り時点を抽出することを回避することができる。
(第7の実施形態)
図19を参照して、本発明の第7の実施形態に係る映像記録再生装置について説明する。
本実施形態に係る映像記録再生装置は、ダイジェストシーン抽出部22が、音声信号における盛上り時点(ピーク位置)及び当該盛上り時点におけるパワー値(ピーク値)の少なくとも1つに基づいて、所定数の盛上り時点を選択するように構成されている点を除いて、上述の第1乃至第6の実施形態に係る映像記録再生装置と同一である。
例えば、相撲番組において、大関や横綱の取り組み等の重要なシーンは、音声映像信号の最後の方に含まれている。そのため、図19に示すように、ダイジェストシーン抽出部22は、検出された盛上り時点のうち、最後からn個の盛上り時点をダイジェストシーン用盛上り時点として選出した後(ステップS601)、ピーク値の大きい(x−n)個の盛上り時点をダイジェストシーン用盛上り時点として選出するように構成されていてもよい(ステップS602)。
また、例えば、競馬番組やボクシング番組のように、メインイベントの時間帯が決まっている場合、ダイジェストシーン抽出部22は、検出された盛上り時点のうち、メインイベントの時間帯周辺の盛上り時点を優先してダイジェストシーン用盛上り時点として選出するように構成されていてもよい。
また、ダイジェストシーン抽出部22は、盛上り時点(時間帯)及び当該盛上り時点のパワー値に対して、所定規則に基づく重み付け処理を行い、かかる重み付け処理の結果に基づいて、ダイジェストシーン用盛上り時点としての選出を行うように構成されていてもよい。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、例えば、大関や横綱の取り組み等の重要なシーンが音声映像信号の最後の方に含まれている相撲番組等や、メインイベントの時間帯が決まっている競馬番組やボクシング番組において、かかる時間帯周辺の盛上り時点を優先してダイジェストシーン用盛上り時点として選択することができる。
また、本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、盛上り度が大きい(すなわち、パワー値が大きい)シーンに対応する盛上り時点を優先してダイジェストシーン用盛上り時点として選択することができる。
(第8の実施形態)
図20を参照して、本発明の第8の実施形態に係る映像記録再生装置について説明する。
本実施形態に係る映像記録再生装置は、盛上り時点検出部13が、ピーク保持時間T1においてだけでなく、当該ピーク保持時間T1よりも短い他のピーク保持時間T2において盛上り時点を更に検出するように構成されており、ダイジェストシーン抽出部22が、所定条件が満たされる場合、他のピーク保持時間T2において検出された盛上り時点を用いてダイジェストシーンを抽出するように構成されている点を除いて、上述の第1乃至第7の実施形態に係る映像記録再生装置と同一である。
例えば、相撲番組における大関や横綱の取り組みや各種スポーツ番組におけるメインイベント等の重要なシーンを絶対に見逃さないように、盛上り時点検出部13は、図20に示すように、ピーク保持時間T1において盛上り時点を検出すると共に、当該ピーク保持時間T1よりも短いピーク保持時間T2においても盛上り時点を検出するように構成されている。
そして、ダイジェストシーン抽出部22は、所定条件が満たされる場合、例えば、重要なシーンが発生する可能性が高い時間帯であると設定されている時間帯(図20におけるDL1乃至DL3)において、ピーク保持時間T2において検出された盛上り時点を用いてダイジェストシーンを抽出する。
また、ダイジェストシーン抽出部22は、ピーク保持時間T2において検出された盛上り時点のうち、特に重要なシーンが発生する可能性が高いと推定されている期間(図20における期間H)内の盛上り時点を優先的にダイジェストシーン用盛上り時点として選出するように構成されていてもよい。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、例えば、重要なシーンが発生する可能性が高い時間帯であると設定されている時間帯において、ピーク保持時間よりも短い他のピーク保持時間において検出された盛上り時点を用いてダイジェストシーンを抽出することによって、相撲番組における大関や横綱の取り組みや各種スポーツ番組におけるメインイベント等の重要なシーンを絶対に見逃さないようにダイジェストシーンを再生することができる。
(第9の実施形態)
図21を参照して、本発明の第9の実施形態に係る映像再生装置について説明する。本実施形態に係る映像再生装置は、再生専用装置であっても記録再生装置であっても適用できるものである。
本実施形態に係る映像再生装置は、図21に示すように、記録媒体インタフェース15と、音声信号解析部31と、盛上り時点検出部13と、バッファメモリ32と、ダイジェストシーン抽出部22と、再生制御部23と、音声映像信号デコーダ21と、スピーカ24と、モニタ25とを具備している。
音声信号解析部31は、例えば、HDDやDVD等の記録媒体14に記録されている音声映像信号に対して、記録媒体インタフェース15を介して音声信号のパワー曲線を先読みして解析するように構成されている。
盛上り時点検出部13は、上述の第1乃至第8の実施形態に係る映像記録再生装置の盛上り時点検出部13と同様に、前記記録媒体に記録されている音声信号のパワー値の1つを、盛上り時点として検出するように構成されている。
具体的には、盛上り時点検出部13は、ある時点における音声信号のパワー値が、それ以降の一定のピーク保持時間内の他の時点における音声信号のパワー値よりも大きい時に、前記ある時点を、前記盛上り時点として検出するように構成されている。
バッファメモリ32は、盛上り時点検出部13によって検出された盛上り時点(ピーク位置)及び当該盛上り時点におけるピーク値を含む盛上り時点情報を一時的に記録するように構成されている。
ダイジェストシーン抽出部22は、上述の第1乃至第8の実施形態に係る映像記録再生装置のダイジェストシーン抽出部22と同様に、盛上り時点検出部13により検出されてバッファメモリ32に記録されている盛上り時点の中から所定数の盛上り時点を選択し、選択された盛上り時点に対して予め設定されている所定のダイジェストシーン切取り時間内の音声映像信号をダイジェストシーンとして抽出するように構成されている。
再生制御部23は、上述の第1乃至第8の実施形態に係る映像記録再生装置の再生制御部23と同様に、ダイジェストシーン抽出部22により抽出されたダイジェストシーンを再生するように構成されている。
本実施形態に係る映像再生装置によるダイジェスト再生動作では、第1に、音声解析部31が、上述の第1乃至第8の実施形態に係る映像記録再生装置の音声信号デコーダ12と同様の処理によって音声信号を取得する。
第2に、盛上り時点検出部13が、上述の第1乃至第8の実施形態に係る映像記録再生装置の盛上り時点検出部13と同様の処理によって、盛上り情報をバッファメモリ32に記録する。
第3に、ダイジェストシーン抽出部22が、盛上り時点情報をバッファメモリ32から抽出して、上述の第1乃至第8の実施形態に係る映像記録再生装置のダイジェストシーン抽出部22と同様の処理によって、ダイジェストシーンを抽出する。
以降の処理については、上述の第1乃至第8の実施形態に係る映像記録再生装置におけるダイジェスト再生動作と同一である。
この結果、本実施形態に係る映像再生装置によれば、再生専用装置であっても、上述の第1乃至第8の実施形態に係る映像記録再生装置と同様に、記録媒体14に記録されている音声映像信号に対するダイジェストシーンが、予め設定されたダイジェスト再生時間内に再生できる数だけ、盛上り度の高いものを最初から順に再生することができ、長い音声映像信号であっても、そのハイライトを自動再生できることになる。
(第10の実施形態)
図22を参照して、本発明の第10の実施形態に係る映像再生装置について説明する。
本実施形態に係る映像再生装置は、上述の第4の実施形態に係る映像記録再生装置と同様であって、再生制御部23が、ダイジェストシーン間は、音声映像信号に対して所定速度の高速再生を行い、ダイジェストシーンでは、音声映像信号に対して通常速再生を行うように構成されていることを特徴とする。
図22に示すように、本実施形態に係る映像再生装置の構成は、ダイジェストシーン抽出部22及び再送制御部23の機能を除いて、上述の第9の実施形態に係る映像再生装置の構成(図21参照)と同一である。
また、本実施形態に係る映像再生装置における早送り再生動作は、上述の第4の実施形態に係る映像記録再生装置における早送り再生動作と同様である。
通常、本実施形態に係る映像再生装置において、再生制御部23が、記録媒体14に記録されている音声映像信号について、最初から所定の早送り速度で再生する。
そして、この早送り再生中、ダイジェストシーン抽出部22が、バッファメモリ32に記録されている盛上り時点、例えば、ピーク位置P1を検出すると、その前後の所定期間のシーンを盛上りシーンL1とし、盛上りシーンL1に対する通常速再生指令を再生制御部23に与える。
再生制御部23は、かかる通常速再生指令を受けると、該当する盛上りシーンL1の間、通常速再生に切り替える制御を行う。
そして、再生制御部23は、この盛上りシーンL1の再生を終了すると、続いて早送り再生に切り替えて、音声映像信号の再生を継続する。
そして、ダイジェストシーン抽出部22が、バッファメモリ32に記録されている次の盛上り時点、例えば、ピーク位置P2を検出すると、その前後の所定期間のシーンを盛上りシーンL2とし、盛上りシーンL1に対する通常速再生指令を再生制御部23に与える。
再生制御部23は、かかる通常速再生指令を受けると、該当する盛上りシーンL2の間、通常速再生に切り替える制御を行う。
以下、再生制御部23は、ピーク位置P3,P4,…毎に、一定期間を盛上りシーンL3,L4,…とし、早送り再生と通常速再生とを切り替えながら、音声映像信号を最後まで再生する。
また、本実施形態に係る映像再生装置によれば、録画時に盛上り時点を抽出せずに音声映像信号を記録媒体14に録画した場合であっても、上述の早送り再生を行うことが可能になる。
(第11の実施形態)
図22を参照して、本発明の第11の実施形態に係る映像記録再生装置について説明する。
本実施形態に係る映像記録再生装置は、上述の第1の実施形態に係る映像記録再生装置と同様の機能を具備する。なお、本実施形態に係る映像記録再生装置では、盛上り時点検出部13が、音声映像信号のジャンルとピーク保持時間T1とを関連付けて記憶しており、入力された音声映像信号のジャンルに関連付けられたピーク保持時間T1を用いて、上述の盛上り時点を検出するように構成されていることを特徴とする。
例えば、盛上り時点検出部13は、図23に示すようなテーブルによって、音声映像信号のジャンルとピーク保持時間T1とを関連付けて記憶している。
そして、盛上り時点検出部13は、EPG(Electronic Program Guide:電子番組ガイド)等から当該音声映像信号のジャンルを取得し、図23に示すようなテーブルにおいて、取得したジャンルに関連付けられているピーク保持時間T1を用いて、盛り上がり点の記録位置(ピーク位置)及びパワー値(ピーク値)を盛上り時点情報として記録媒体14に記録する(図2及び図3参照)。
本実施形態に係る映像記録再生装置によれば、ジャンルごとに盛り上がり状態が異なることを考慮して、盛上り時点を設定することができ、ジャンルに応じた適切なダイジェストシーンを再生することができる。
(第12の実施形態)
図22を参照して、本発明の第12の実施形態に係る映像再生装置について説明する。
本実施形態に係る映像再生装置は、上述の第9の実施形態に係る映像再生装置と同様の機能を具備する。なお、本実施形態に係る映像再生装置では、盛上り時点検出部13が、音声映像信号のジャンルとピーク保持時間T1とを関連付けて記憶しており、入力された音声映像信号のジャンルに関連付けられたピーク保持時間T1を用いて、上述の盛上り時点を検出するように構成されていることを特徴とする。
例えば、盛上り時点検出部13は、図23に示すようなテーブルによって、音声映像信号のジャンルとピーク保持時間T1とを関連付けて記憶している。
そして、盛上り時点検出部13は、EPG(Electronic Program Guide:電子番組ガイド)等から当該音声映像信号のジャンルを取得し、図23に示すようなテーブルにおいて、取得したジャンルに関連付けられているピーク保持時間T1を用いて、盛り上がり点の記録位置(ピーク位置)及びパワー値(ピーク値)を盛上り時点情報として検出する(図2及び図3参照)。
また、盛上り時点検出部13は、図23に示すようなテーブルにおいて、ユーザにより設定された当該音声映像信号のジャンルに関連付けられているピーク保持時間T1を用いて、盛り上がり点の記録位置(ピーク位置)及びパワー値(ピーク値)を盛上り時点情報として検出するように構成されていてもよい(図2及び図3参照)。
本実施形態に係る映像再生装置によれば、ジャンルごとに盛り上がり状態が異なることを考慮して、盛上り時点を設定することができ、ジャンルに応じた適切なダイジェストシーンを再生することができる。