JP4432867B2 - 火花点火式エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、火花点火式エンジンに関し、より詳しくは、タンブル流を生成する吸気ポートを備えた火花点火式エンジンに関するものである。
近年、経済面のみならず、地球の温暖化防止という環境面においてもエンジンの燃費向上要求が一段と高まりつつある。火花点火式エンジンにおいて燃費を向上するには燃焼効率を高めれば良く、その有力な手段として圧縮比の増大が挙げられる。
圧縮比を高めるには、シリンダー容積に対して燃焼室容積を小さくすれば良い。そのような高圧縮比化に好適な燃焼室構造として、たとえばペントルーフ型の燃焼室構造が多く用いられている。この燃焼室構造は、吸気側の天井壁と排気側の天井壁とが屋根形をなすように形成されたものであって、比較的大きな吸排気バルブ径を確保しつつ、燃焼室容積を小さくすることができるという特徴がある。またスワール(ピストン摺動軸まわりの旋回流。横渦。)、タンブル(ピストン摺動軸に平行な面内の旋回流。縦渦。)、或いはスキッシュ(ピストン上昇時にピストンボア周縁部から中央部に押し出すような流れ)といった筒内流動をコントロールするうえでも有利な構造である。
例えば特許文献1乃至3には、ペントルーフ型と見られる燃焼室構造を採用し、各種の筒内流動を生成させたものが示されている。
一般的に、圧縮比を高めるとノッキングやデトネーション等の異常燃焼(以下ノッキング等という)が起こり易くなるので、高圧縮比化を図るためには、ノッキング等を如何に抑制するかということが重要なポイントとなる。
そのような観点から、いわゆるタンブル生成ポートを有するものは、そのタンブル比を低減し、タンブル生成力を弱めると、特に高負荷域での耐ノッキング性能の向上に効果的であると従来考えられてきた。
特開平08−254126号公報 特開平08−049546号公報 特開2003−184559号公報
しかしながら、吸気ポートのタンブル比を低減し、タンブル生成力を弱めても、必ずしも高負荷域での耐ノッキング性能向上につながるものではないことがわかってきた。図9は、その原因を探求すべく本願発明者が行った数値解析の結果を示す図である。
図9(a)〜(f)は、何れも燃焼室の縦断面図であり、吸気行程から圧縮行程にかけての筒内流動、特にタンブルの態様を示している。図9(a)、(b)、(c)はタンブル比0.7の吸気ポート121aの場合、図9(d)、(e)、(f)はタンブル比0.2の吸気ポート121aの場合を示している。また、(a)、(d)はBTDC(圧縮上死点前)270度(吸気行程中盤)を示し、(b)、(e)はBTDC130度(圧縮行程前半)を示し、(c)、(f)はBTDC60度(圧縮行程後半)を示している。
まずタンブル比0.7の場合から説明すると、図9(a)に示すように、吸気行程で吸気バルブ119aが開き、ピストン113が降下することにより、吸気バルブ119aと吸気ポート121aとの隙間(スロート部)から燃焼室14内に混合気が流入する。そして流速の速い側(図の左側)から正タンブルTA11が生成し、流速の遅い側から逆タンブルTA12が生成する。
続く圧縮行程前半では、図9(b)に示すように、正タンブルが逆タンブルに打ち勝ち、ひとつの強い正タンブルTA21となる。
続く圧縮行程後半では、図9(c)に示すようにタンブルの崩壊が見られ、弱い正タンブルTA31が残っている。
次にタンブル比0.2の場合について説明する。図9(d)に示すように、吸気行程で吸気バルブ119bが開き、ピストン113が降下することにより、吸気バルブ119bと吸気ポート121bとの隙間(スロート部)から燃焼室14内に混合気が流入する。流速の速い側(図の左側)から正タンブルTA41が生成し、流速の遅い側から逆タンブルTA42が生成する。
続く圧縮行程前半では、図9(e)に示すように、個々のタンブルとしてはあまり強くない正タンブルTA51と逆タンブルTA52とが燃焼室14の中央付近で合流するように流れている。
続く圧縮行程後半では、図9(f)に示すようにタンブルの崩壊が見られるものの、比較的強い正タンブルTA61が残っている。
以上のように、タンブル比が小さく、タンブル生成力が弱いはずの方(d)〜(f)に強いタンブルが残るという結果になった。これは、図9(e)に示すような正タンブルと逆タンブルとの相互作用によるものであると考えられる。
本発明は、上記のような事情に鑑み、圧縮行程後半まで残るタンブルを可及的に弱くし、点火によって発生する火炎核が排気側に流れて吸気側と排気側とで火炎伝播の均等性が崩れ、耐ノッキング性能が低下することを防いで、高圧縮比化に有利な火花点火式エンジンを提供することを目的とする。
本発明に係る請求項1の発明は、ピストン冠面と山形のシリンダヘッド下面との間に形成され、上記シリンダヘッド下面を天井壁とする燃焼室と、上記天井壁の中央付近から上記燃焼室内に先端が臨設された点火プラグと、上記天井壁の一側に開口し、タンブル流を生成する吸気ポートとを備えた往復動ピストン型の火花点火式エンジンにおいて、ピストンが上死点にある状態で、上記燃焼室内空間の主要部が上記点火プラグ周辺の第1燃焼空間とシリンダボア周縁部の第2燃焼空間とによって形成され、上記ピストン冠面の、平面視で上記第1燃焼空間と上記第2燃焼空間との間、かつ平面視で上記吸気ポート開口部の中央から見て該吸気ポートのスロート部の吸気流速が速い側に、該ピストン冠面から、平面視でシリンダボア中央を挟む反対側の該ピストン冠面より高く突出する第1凸部が設けられ、上記スロート部から生成したタンブル流が上記第1凸部に衝突するように構成され、上記ピストン冠面の中央部には、上記第1凸部に衝突しなかった一部のタンブル流と、上記スロート部の流速が遅い側から出た逆タンブル流とを対向させる中央側凹部が形成されていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1記載の火花点火式エンジンにおいて、上記吸気ポートは、上記スロート部の吸気流速が速い側が排気ポート開口側となるような正タンブル流生成ポートであり、上記第1凸部は、平面視で上記点火プラグよりも排気側寄りに形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の火花点火式エンジンにおいて、上記天井壁がペントルーフ形状であり、上記第1凸部は上記ピストン冠面の外周縁から所定量中央側に入った位置から***し、該第1凸部の頂面は、傾斜した上記天井壁と略平行になるように形成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、ピストン冠面と山形のシリンダヘッド下面との間に形成され、上記シリンダヘッド下面を天井壁とする燃焼室と、上記天井壁の中央付近から上記燃焼室内に先端が臨設された点火プラグと、上記天井壁の一側に開口し、タンブル流を生成する吸気ポートとを備えた往復動ピストン型の火花点火式エンジンにおいて、ピストンが上死点にある状態で、上記燃焼室内空間の主要部が上記点火プラグ周辺の第1燃焼空間とシリンダボア周縁部の第2燃焼空間とによって形成され、上記ピストン冠面の、平面視で上記第1燃焼空間と上記第2燃焼空間との間、かつ平面視で上記吸気ポート開口部の中央から見て該吸気ポートのスロート部の吸気流速が速い側に、該ピストン冠面から、平面視でシリンダボア中央を挟む反対側の該ピストン冠面より高く突出する第1凸部が設けられ、上記スロート部から生成したタンブル流が上記第1凸部に衝突するように構成され、上記ピストン冠面には、平面視で環状に突出し、上記第1凸部を含む環状凸部が形成され、上記環状凸部の、上記ピストン中央部を挟んだ上記第1凸部の反対側に、該第1凸部よりも上記ピストン冠面からの突出量が小なる第2凸部が形成され、ピストンが上死点にある状態で、上記環状凸部の外周からピストン外周縁にかけて上記第2燃焼空間が形成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によると、以下説明するように、圧縮行程後半まで残るタンブルを可及的に弱くし、点火によって発生する火炎核が排気側に流れて吸気側と排気側とで火炎伝播の均等性が崩れ、耐ノッキング性能が低下することを防いで、高圧縮比化に有利な火花点火式エンジンとなすことができる。
本発明の構成によれば、まず吸気ポートのスロート部から生成されたタンブル流が、第1凸部に衝突することによって弱められる。また反対側から来るタンブル流と合流することが妨げられる。従って、圧縮行程後半まで残るタンブルを効果的に弱めることができる。また吸気ポートを低タンブル比タイプとしたとき、実際のタンブルの強さを的確に低減することができる。
また本発明の構成によれば、容易に後期重心型燃焼を行わせることができる。後期重心型燃焼とは、燃焼質量の10%から90%が燃焼する主燃焼期間のうち、10%以上50%未満が燃焼する前期主燃焼期間では比較的低速で燃焼させ、同50%以上90%未満が燃焼する後期主燃焼期間では比較的高速で燃焼させる燃焼形態である。後期重心型燃焼を行うと、前期主燃焼期間では低速で燃焼させることによって筒内圧力や温度の上昇が抑制され、未燃燃料(未燃ガスまたは混合気)の過早着火が効果的に抑制されるので、高い耐ノッキング性能を得ることができる。また後期主燃焼期間では未燃燃料を高速燃焼させて速やかに燃焼を完了させることにより、燃え残りを核とする自着火を抑制することができ、やはり耐ノッキング性能を高めることができる。こうして燃焼全体としての主燃焼期間を殆ど延ばすことなく、効果的にノッキングを抑制することができる。
本発明の構成によれば、点火によって発生する火炎核が排気側に流れて排気側とで火炎伝播の均等性が崩れてノッキングが悪化するのを防ぐのみならず、前期主燃焼期間では主として点火プラグに近い第1燃焼空間で燃焼が行われ、後期主燃焼期間では主としてシリンダボア周縁部の第2燃焼空間で燃焼が行われる。一般的に、燃焼は火炎伝播によって進行し、その火炎面(火炎伝播の最前線)は、未燃ガスを押し出すようにして、点火プラグの電極付近に形成された火炎核を中心とする略同心球状に拡がって行く。
ところが本発明の構成では、第1燃焼空間と第2燃焼空間との間に、ピストン冠面から突出する第1凸部が設けられ、この部分に天井壁との隙間が狭い小間隙部が形成される。火炎面に押し出された未燃ガスが、この小間隙部を通過する際、一種の絞り作用を受ける。その影響を受けて第1燃焼空間での燃焼の火炎伝播が抑制される。このため前期主燃焼期間における燃焼速度が比較的低く抑えられる。
そして火炎面が小間隙部を経て第2燃焼空間に達すると、もはや小間隙部による絞り作用の影響を受けないので、速やかに火炎伝播が進行する。つまり後期主燃焼期間における燃焼速度が比較的高くなる。
結局、全体として、前期主燃焼期間では比較的低速の燃焼が行われ、後期主燃焼期間では比較的高速の燃焼が行われるという、上述の後期重心型燃焼が行われることになるのである。
以上説明したように、本願発明によると、ピストン冠面に第1凸部を設けるという簡単な構造で、圧縮行程後期のタンブルを弱めるとともに後期重心型燃焼を行わせることができるので、特に高負荷域における耐ノッキング性能が向上し、高圧縮比化に有利となる。
なお本願発明者は、本発明によって、耐ノッキング性能を悪化させることなく圧縮比を従来比で0.5以上高めることができることを確認している。
更に、本願発明によると、第1凸部に衝突しなかった一部のタンブル流と、スロート部の流速が遅い側から出た逆タンブル流とを中央側凹部で対向させ、相殺することができる。従って、より顕著にタンブルを弱めることができる。
請求項の発明によると、火炎伝播速度の速い排気側に第1凸部が設けられるので、小間隙部による絞り効果がより顕著となる。つまりより顕著な後期重心型燃焼を行わせることができる。また、請求項3の発明によると、天井壁と第1凸部との間の小間隙部を、平行な狭路となすことができるので、より強い絞り効果を得ることができる。また、タンブル流が第1凸部の頂面に略垂直に衝突することになるので、高いタンブル流調整効果を得ることができる。
請求項4の発明によると、上述した請求項1の発明による効果に加え、以下の効果を得ることができる。即ち、第1燃焼空間および第2燃焼空間以外の空間を環状凸部で埋めることにより、容易に高圧縮比構造を形成することができる。また点火プラグの下方に充分な容積の第1燃焼空間を確保することができ、より顕著な後期重心型燃焼をおこなわせることができる。
図1は本発明の第1実施形態に係る火花点火式エンジンの燃焼室構造を示す縦断面図である。また図2は、その主要部の拡大図である。さらに図3は、図1のIII−III線断面図である。
当実施形態の燃焼室14はペントルーフ型であり、図1ないし図3には、ピストン13が上死点にある状態を示している。燃焼室14は、シリンダブロック50のシリンダボア12と、ピストン冠面4と、燃焼室14に臨むシリンダヘッド10の下面である天井壁11とに囲まれた空間である。天井壁11は、吸気側天井壁11aと排気側天井壁11bとが屋根形をなすように形成されている。
シリンダボア12の径方向中央付近には、天井壁11から燃焼室14に先端が臨設された点火プラグ15が設けられている。
吸気側天井壁11aには、これに開口する2箇所の吸気ポート21が設けられており、各吸気ポート21には所定の吸気タイミングで開く吸気バルブ19が設けられている。吸気ポート21はいわゆるタンブル生成ポートであって、そのスロート部から生成するタンブル流の流速は、排気側(排気ポート22側)がシリンダボア12壁面側よりも速くなる(正タンブル流)ように構成されている。
また排気側天井壁11bには、これに開口する2箇所の排気ポート22が設けられており、各排気ポート22には所定の排気タイミングで開く排気バルブ20が設けられている。吸気バルブ19および排気バルブ20の、燃焼室14に臨む面は、それぞれ吸気側天井壁11aおよび排気側天井壁11bの一部を形成している。
なお、図1及び図2に示す吸気バルブ19、排気バルブ20、吸気ポート21及び排気ポート22は、実際には図示の断面位置から紙面前後方向にオフセットして設けられているが、説明のために同図において同一断面に示している(図3参照)。
図2に示すように、天井壁11の周縁部である天井壁周縁部11dは、シリンダブロック50との合わせ面(詳しくは、シリンダヘッド10とシリンダブロック50との間に設けられた図略のヘッドガスケットとの合わせ面)よりもシリンダブロック50から離間する側にオフセットして形成されている。
燃焼室14は、ピストン13が上死点にある状態で、燃焼室14内空間の主要部が点火プラグ15周辺の第1燃焼空間14aとシリンダボア12周縁部の第2燃焼空間14bとによって形成されている。そして第1燃焼空間14aと第2燃焼空間14bとは、ピストン冠面4と天井壁11との間隙が狭められた小間隙部5を介して連通されている。
ここで、ピストン13の形状、特に冠部の形状について説明する。図4はピストン13の斜視図である。以下の説明で、ピストン13の上下方向は図示状態での上下方向とする。つまり組立状態で天井壁11に近い方を上とする。
ピストン冠部13aには、ピストン13の外周と略同心円の環状をなして上方に突出する環状凸部6が設けられている。そして環状凸部6の内周側および外周側には、環状凸部6に対して相対的に没入した凹部が形成されている。すなわち環状凸部6の内周側には中央側凹部7、外周側には周縁側凹部8が形成されている。
環状凸部6は、所定の高さ及び幅をもって上方に突出する環状体であって、排気側の第1凸部6bと、吸気側の第2凸部6aと、これらを繋ぐ部分とからなる。第1凸部6bおよび第2凸部6aの頂部は、それぞれ内周側上方から外周側下方に向けて平斜面で削ぎ落としたような形状となっている。その削ぎ落としの切り口に相当する各面が第1凸部頂面9bおよび第2凸部頂面9aを形成している。第1凸部6bおよび第2凸部6aの断面形状をそれぞれハッチングで示す。
第1凸部頂面9bと第2凸部頂面9aの断面形状を比較して明らかなように、環状凸部6は吸気側が排気側よりも大きく削ぎ落とされたような形状となっている。従って、ピストン冠部13aの中心から、図2の左右方向に同一距離離反した位置で比較すると、第1凸部頂面9bの高さは第2凸部頂面9aの高さより高くなっている。
環状凸部6の上端面である凸部頂面9の、第2凸部頂面9a或いは第1凸部頂面9b以外の部分は、略水平で平坦な平坦頂面9cとなっている。平坦頂面9cの平均半径はピストン13の平均半径の半分よりもやや大きくなっている。
中央側凹部7は、環状凸部6の内周側で、環状凸部6に対して相対的に没入した部分である。中央側凹部7は、中央の平坦部まで緩やかに湾曲した椀状の壁面を有している。
周縁側凹部8は、環状凸部6の外周側で、環状凸部6に対して相対的に没入した部分である。周縁側凹部8は略水平な円環形状となっている。
次に、図2を参照して再び燃焼室14の詳細構造について説明する。第1燃焼空間14aは、ピストン13の中央側凹部7と天井壁11との間に形成されている。また第2燃焼空間14bは、ピストン13の周縁側凹部8と天井壁11(詳しくは天井壁周縁部11d)との間に環状に形成されている。
そして第1燃焼空間14aと第2燃焼空間14bとを連通する小間隙部5は、ピストン13の凸部頂面9と天井壁11との間に環状に形成されている。上述のように、平坦頂面9cの平均半径がピストン13の平均半径の半分よりもやや大きいので、小間隙部5は、シリンダボア12の径方向における、点火プラグ15からシリンダボア周縁との中間点よりもシリンダボア周縁寄りに形成されている。その最適位置は、エンジンの特性等によって異なるが、概ね点火プラグ15からシリンダボア周縁までの距離の60〜85%の範囲内にある。
小間隙部5は、詳細には小間隙部5a、最小間隙部5b、小間隙部5cおよび小間隙部5d(図3参照)からなる。
小間隙部5aは、ピストン13の第2凸部頂面9aと、これに対向する天井壁11との間の間隙である。最小間隙部5bは、ピストン13の第1凸部頂面9bと、これに対向する天井壁11との間の間隙である。上述のように第1凸部頂面9bが第2凸部頂面9aより高い位置にある(比較のため、図2の第2凸部頂面9a近傍に、第1凸部頂面9bに対応する形状を二点差線で示す)ので、最小間隙部5bは小間隙部5aより狭い。また最小間隙部5bは他の小間隙部5cや小間隙部5dよりも狭く、小間隙部5のなかで最小の間隙となっている。
小間隙部5cは、ピストン13の平坦頂面9cと、これに対向する天井壁11との間の間隙である。小間隙部5cは、天井壁11が低い箇所ほど狭く、天井壁11が高くなるほど、つまり稜線部11c(図3参照)に近づくほど広くなる。小間隙部5dは、その稜線部11cと平坦頂面9cとの間隙であって、小間隙部5のうちで最も広い間隙となっている。
次に、当実施形態の燃焼室構造を有する火花点火式エンジンの動作について説明する。
まず吸気行程において吸気バルブ19が開くとともに、ピストン13が降下する。それに伴って吸気ポート21から燃焼室14内に混合気が負圧吸引される。このとき、スロート部では正タンブル流と逆タンブル流とが生成されるが、これについては後に詳述する。
続く圧縮行程において吸気バルブ19が閉じるとともに、ピストン13が上昇する。それに伴って、燃焼室14内の混合気が圧縮され、温度と圧力が上昇する。圧縮行程の終盤、つまりピストン13が図2に示す上死点付近まで上昇したとき、点火プラグ15の電極から火花が飛ばされる。その火花によって点火プラグ15の電極付近の混合気が着火し、火炎核が形成される。
続く膨張行程では、火炎核の火炎面が略球状に拡がりながら燃焼が進行する。燃焼によって急速に高められた筒内圧力によってピストン13が押し下げられる。ピストン13を押し下げる力が図外のコンロッド等を介して図外の出力軸(クランクシャフト)の回転駆動力となる。
続く排気行程では排気バルブ20が開くとともにピストン13が上昇に転じる。ピストン13の上昇によって既燃ガス(排ガス)が排気ポート22から押し出され、排出される。
以上の吸気、圧縮、膨張および排気からなる4行程を繰り返すことによってエンジンが連続運転される(4サイクルエンジン)。また多気筒エンジンの場合は、気筒ごとに上記の各行程をずらした設定とすることにより、より滑らかで振動や騒音の少ないエンジンとすることができる。
次に、上記吸気行程で生成されたタンブル流について説明する。図5は、ピストン13がBTDC130度(圧縮行程前半)にあるときの燃焼室14の縦断面図である。吸気ポート21のスロート部の吸気流速が速い側(排気側)からは、図示の状態で左回で比較的強い正タンブル流TA1と、右回りで比較的弱い逆タンブル流TA3が生成されている。
ピストン13の上昇によって、正タンブル流TA1は、第1凸部6bの第1凸部頂面9bと略垂直にポイントP1で衝突し、その勢いが弱められている。また正タンブル流TA1の、第1凸部6bと衝突しなかった成分(正タンブル流TA2とする)は、中央側凹部7で流れの方向が上向きに変えられる。そして、逆タンブル流TA3とポイントP2で対向し、互いに勢いを弱めあう。
このように正タンブル流TA1および逆タンブル流TA3は、それぞれ勢いが弱められ、圧縮行程後半にはごく弱いタンブル流となる。こうして、次に述べる後期重心型燃焼の効果と相俟って高い耐ノッキング性能を得ることができるのである。
次に、上記膨張行程で行われる燃焼について詳細に説明する。この燃焼は、後期重心型燃焼となる。後期重心型燃焼は、端的に表現すれば前期主燃焼期間(燃焼質量の10%以上50%未満が燃焼する期間)での燃焼速度が比較的低く、後期主燃焼期間(燃焼質量の50%以上90%未満が燃焼する期間)での燃焼速度が比較的高い燃焼形態である。後期重心型燃焼は、当実施形態の燃焼室構造と密接な関係があり、この燃焼室構造によってなし得る燃焼形態である。
後期重心型燃焼について、燃焼室構造と関連付けながら説明する。まず、点火プラグ15の電極から火花が飛ばされると、その周囲の混合気が着火し、火炎核が形成される。そしてその火炎面(火炎伝播の最前線)が略同心球状に拡がりながら伝播する。つまり第1燃焼空間14aにおいて燃焼が行われる。その際、火炎面は未燃ガスを押し出すようにして拡がって行く。
ところが、第1燃焼空間14aの外側には小間隙部5が設けられている。従って、火炎面に押し出された未燃ガスが小間隙部5を通過する際、一種の絞り作用を受ける。その影響を受けて火炎伝播が抑制される。このため第1燃焼空間14aにおける燃焼速度が比較的低く抑えられる。
そして火炎面が小間隙部5を経て第2燃焼空間14bに達すると、もはや小間隙部5による絞り作用の影響を受けないので、速やかに火炎伝播が進行する。つまり第2燃焼空間14bにおける燃焼速度が比較的高くなる。
こうして、主として第1燃焼空間14aでの前期主燃焼期間には比較的低速の燃焼が行われ、主として第2燃焼空間14bでの後期主燃焼期間には比較的高速の燃焼が行われるという、後期重心型燃焼が行われることになる。
また当実施形態では、点火プラグ15をシリンダボア12の径方向中央付近に設け、小間隙部5を、点火プラグ15とシリンダボア周縁との間で環状に形成し、第2燃焼空間14bを、小間隙部5の外周側に環状に形成しているので、小間隙部5の絞り作用がより均等に第1燃焼空間14aでの燃焼に及び、その燃焼速度低減効果を一層高めている。
さらに第2燃焼空間14bが小間隙部5の外周側に環状に形成されているので、より均等に火炎面が第2燃焼空間14bに到達する。このため、第2燃焼空間14bでの燃焼を一層速やかに行うことができる。
結局、前期主燃焼期間においてはより低速の燃焼が行われ、後期主燃焼期間においてはより高速の燃焼が行われるという、メリハリの利いた顕著な後期重心型燃焼を実現している。
ところで、上述したように、火炎面は点火プラグ15の電極付近に形成された火炎核を中心とする略同心球状に拡がって行くが、より厳密には、排気側への伝播速度が吸気側への伝播速度よりもやや高くなっている。高温の排気側では、より燃焼反応が促進されるからである。当実施形態では、最小間隙部5bによって、排気側へのガス流を他よりも強く絞っているので、高くなりがちな排気側への火炎伝播速度が比較的強く抑制される。これにより、全体的にはより均等な火炎伝播速度を得ることができ、円滑な燃焼を図ることができる。また火炎面の第1燃焼空間14aから第2燃焼空間14bへの移行を、より均等に行わせることができる。
図6は、当実施形態の後期重心型燃焼における燃焼特性を示す特性図である。横軸にクランク角(°CA)、縦軸に燃焼質量割合(%)を示す。燃焼質量割合とは、燃焼した燃料の質量全体を100%とし(無次元化)、当該クランク角時点までに燃焼した燃料の積算値を示したものである。
図示のように、燃焼質量割合が10%未満の領域を初期燃焼領域81といい、その期間を初期燃焼期間θという。また燃焼質量割合が10%以上90%未満の領域を主燃焼領域80という。主燃焼領域80は50%を境にして前期と後期に分けられ、燃焼質量割合が10%以上50%未満の領域を前期主燃焼領域80aといい、50%以上90%未満の領域を後期主燃焼領域80bという。そして前期主燃焼領域80aの期間を前期主燃焼期間θといい、後期主燃焼領域80bの期間を後期主燃焼期間θという。
図6には、当実施形態の燃焼特性T1を示すとともに、比較のために従来の一般的な燃焼特性T1’を併記している。なお図6は、エンジン回転速度が1500rpmで、高負荷運転状態での燃焼特性を示す。
当実施形態の燃焼特性T1では、初期燃焼期間θは点火時期〜約3°CA、前期主燃焼期間θは約3〜約13°CA、後期主燃焼期間θは約13〜約20°CAとなっている。一方、従来の燃焼特性T1’では、初期燃焼期間θ’は点火時期〜約4°CA、前期主燃焼期間θ’は約4〜約13°CA、後期主燃焼期間θ’は約13〜約21°CAとなっている。
つまり当実施形態の燃焼特性T1は、従来の燃焼特性T1’に比べ、初期燃焼期間θが約1°CA短縮され、前期主燃焼期間θが約1°CA延ばされ、後期主燃焼期間θが約1°CA短縮されている。これは、主として第1燃焼空間14aで燃焼が行われる前期主燃焼期間θでは燃焼速度が相対的に低く、主として第2燃焼空間14bで燃焼が行われる後期主燃焼期間θでは燃焼速度が相対的に高くなっていることを示している。つまり後期重心型燃焼となっていることがわかる。
また初期燃焼期間θ及び前期主燃焼期間θでの燃焼は、ともに主として第1燃焼空間14aでの燃焼であるが、初期燃焼期間θはむしろ短縮されている。これは、小間隙部5が、点火プラグ15に近すぎない適所(詳しくは点火プラグ15からシリンダボア周縁までの距離の60〜85%の範囲内の適所)に設けられていることによって、小間隙部5による絞り作用の影響が初期燃焼期間θにまでは及んでいないことを示している。
図7は、図6に示す燃焼特性を別の視点から表した特性図である。横軸にクランク角(°CA)、縦軸に熱発生率(%)を示す。ここで熱発生率とは、図6の熱発生割合の微分値であり、燃焼による全体の熱発生量を100%とし(無次元化)、当該クランク角時点における熱発生量の割合を示したものである。
図7には、当実施形態の燃焼特性T2を示すとともに、比較のために従来の一般的な燃焼特性T2’を併記している。特性T2’と比較して、特性T2の顕著な特徴として、前期主燃焼期間θにおいて傾きの緩やかな棚部T2aを有している点、および後期主燃焼期間θにおいて最大熱発生率の極大値が大きくなっている点である。この二点が後期重心型燃焼を特徴付けるものとなっている。
棚部T2aについて説明すると、これは、初期燃焼期間θから前期主燃焼期間θに移行後、熱発生率の増大率が一時的に低下していることを示している。これは小間隙部5による絞り効果によって、前期主燃焼期間θでの燃焼速度が比較的低くなったからであると考えられる。
その後、後期主燃焼期間θにおいて最大熱発生率の極大値が大きくなっている点については、比較的多く残留した未燃燃料が、充分な容積が確保された第2燃焼空間14bで高速で燃焼したためであると考えられる。
以上のように、当実施形態のエンジンは、簡単な構造で後期重心型燃焼を容易に行わせることができる。そして上述のように、後期重心型燃焼を行わせることにより、上記タンブル流の調整効果と相俟って、耐ノッキング性能を向上させ、実用上有効に圧縮比を高めることができる。本願発明者は、例えば従来構造と同程度の耐ノッキング性能を確保した場合、圧縮比を0.5以上高めることができることを確認した。そして圧縮比を高めることにより燃焼効率を高め、燃費を向上させることができる。
図8は、当実施形態の筒内圧力上昇率dP/dθを示す図である。筒内圧力上昇率dP/dθは、大きいほどノッキングが発生しやすく、またNVH(騒音や振動)も悪化することを示す指標である。横軸にエンジン回転速度Ne(rpm)、縦軸に筒内圧力上昇率dP/dθ(bar/°CA)を示す。基本諸元は、圧縮比=10.6、吸気ポート21のタンブル比=1.1である。特性85が当実施形態の特性であり、比較のため従来構造の特性88(図9に示すピストン113の場合)を示す。
図8から明らかなように、エンジンの低回転速度から高回転速度まで、全域に渡り特性85の筒内圧力上昇率dP/dθが特性88よりも下回っており、顕著な効果があることが確認できた。特にエンジン回転速度が5000rpm以上の効果が顕著であり、高負荷高速時のノッキングやデトネーションが効果的に抑制され、またNVHの抑制にも効果的である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲内で種々の変形を行っても良い。
例えば上記各実施形態は、排気側のタンブル流が強い正タンブルタイプの吸気ポートを採用しているが、シリンダボア壁面側のタンブル流が強い逆タンブルタイプの吸気ポートを採用しても良い。その場合、吸気側の第2凸部6aを高くし、逆タンブル流を第2凸部6aに衝突させるようにすれば良い。
本発明の一実施形態に係る火花点火式エンジンの燃焼室の縦断面図である。 図1の主要部の拡大図である。 図1のIII−III線断面図である。 図1に示すピストンの斜視図である。 図1に示す燃焼室内のタンブル流の状態を示す図である。 後期重心型燃焼における燃焼特性を示す特性図である。 図6に示す燃焼特性を微分した特性図である。 図1にしめすエンジンの筒内圧力上昇率を示す図である。 従来構造におけるタンブル流の状態を示す図であって、(a),(b),(c)はタンブル比=0.7の場合、(d),(e),(f)はタンブル比=0.2の場合を示す。
符号の説明
4 ピストン冠面
6 環状凸部
6b 第1凸部
7 中央側凹部
9b 第1凸部頂面(第1凸部6bの頂面)
10 シリンダヘッド
11 天井壁(シリンダヘッド下面)
12 シリンダボア
13 ピストン
13a ピストン冠部
14 燃焼室
14a 第1燃焼空間
14b 第2燃焼空間
15 点火プラグ
15a 第2点火プラグ
19 吸気バルブ
21 吸気ポート
22 排気ポート
TA1,TA2 正タンブル流
TA3 逆タンブル流

Claims (4)

  1. ピストン冠面と山形のシリンダヘッド下面との間に形成され、上記シリンダヘッド下面を天井壁とする燃焼室と、
    上記天井壁の中央付近から上記燃焼室内に先端が臨設された点火プラグと、
    上記天井壁の一側に開口し、タンブル流を生成する吸気ポートとを備えた往復動ピストン型の火花点火式エンジンにおいて、
    ピストンが上死点にある状態で、上記燃焼室内空間の主要部が上記点火プラグ周辺の第1燃焼空間とシリンダボア周縁部の第2燃焼空間とによって形成され、
    上記ピストン冠面の、平面視で上記第1燃焼空間と上記第2燃焼空間との間、かつ平面視で上記吸気ポート開口部の中央から見て該吸気ポートのスロート部の吸気流速が速い側に、該ピストン冠面から、平面視でシリンダボア中央を挟む反対側の該ピストン冠面より高く突出する第1凸部が設けられ、
    上記スロート部から生成したタンブル流が上記第1凸部に衝突するように構成され
    上記ピストン冠面の中央部には、上記第1凸部に衝突しなかった一部のタンブル流と、上記スロート部の流速が遅い側から出た逆タンブル流とを対向させる中央側凹部が形成されていることを特徴とする火花点火式エンジン。
  2. 上記吸気ポートは、上記スロート部の吸気流速が速い側が排気ポート開口側となるような正タンブル流生成ポートであり、
    上記第1凸部は、平面視で上記点火プラグよりも排気側寄りに形成されていることを特徴とする請求項1記載の火花点火式エンジン。
  3. 上記天井壁がペントルーフ形状であり、
    上記第1凸部は上記ピストン冠面の外周縁から所定量中央側に入った位置から***し、
    該第1凸部の頂面は、傾斜した上記天井壁と略平行になるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の火花点火式エンジン。
  4. ピストン冠面と山形のシリンダヘッド下面との間に形成され、上記シリンダヘッド下面を天井壁とする燃焼室と、
    上記天井壁の中央付近から上記燃焼室内に先端が臨設された点火プラグと、
    上記天井壁の一側に開口し、タンブル流を生成する吸気ポートとを備えた往復動ピストン型の火花点火式エンジンにおいて、
    ピストンが上死点にある状態で、上記燃焼室内空間の主要部が上記点火プラグ周辺の第1燃焼空間とシリンダボア周縁部の第2燃焼空間とによって形成され、
    上記ピストン冠面の、平面視で上記第1燃焼空間と上記第2燃焼空間との間、かつ平面視で上記吸気ポート開口部の中央から見て該吸気ポートのスロート部の吸気流速が速い側に、該ピストン冠面から、平面視でシリンダボア中央を挟む反対側の該ピストン冠面より高く突出する第1凸部が設けられ、
    上記スロート部から生成したタンブル流が上記第1凸部に衝突するように構成され、
    上記ピストン冠面には、平面視で環状に突出し、上記第1凸部を含む環状凸部が形成され、
    上記環状凸部の、上記ピストン中央部を挟んだ上記第1凸部の反対側に、該第1凸部よりも上記ピストン冠面からの突出量が小なる第2凸部が形成され、
    ピストンが上死点にある状態で、上記環状凸部の外周からピストン外周縁にかけて上記第2燃焼空間が形成されていることを特徴とする火花点火式エンジン。
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