JP4432807B2 - 交流直流分離回路及び電力線搬送通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力線搬送通信における直流電源電圧と交流信号とを分離する交流直流分離回路、およびこれを用いた電力線搬送通信装置に関する。
従来、二線の導体線を介して複数台の通信端末装置を接続し、通信端末装置のいずれかを給電端末とし、残りの通信端末装置を受電端末として給電端末から受電端末に対して直流電源電圧を供給すると共に、直流電源電圧が印加された導体線に通信用の交流信号を重畳させて通信を行う電力線搬送通信システムが知られている。この種の電力線搬送通信システムでは、受電端末おいて、動作用の電源電圧と通信用の交流信号とを分離するための交流直流分離回路が用いられる(例えば、特許文献1参照。)。
図8は、このような背景技術に係る電力線搬送通信システムを説明するための回路図である。図8に示す電力線搬送通信システム100は、受電端末101と、給電端末102と、受電端末101と給電端末102とを接続する二線の導体線103とを備えている。給電端末102は、受電端末101を動作させるための直流電源電圧Vdcに、通信用の交流信号である交流電圧Vacを重畳させて導体線103を介して受電端末101へ供給する。
受電端末101は、交流直流分離回路104と、交流負荷105と、直流負荷106とを備えている。交流負荷105及び直流負荷106は、給電端末102から交流電圧Vacとして送信された通信信号を受信する受信回路で、交流負荷105は受信回路における通信信号の受信部の入力インピーダンスを表しており、直流負荷106は受信回路における動作用電源電圧の受電部、例えば電源回路の入力インピーダンスを表している。
交流直流分離回路104は、キャパシタ107とインダクタ108とを備えている。そして、交流直流分離回路104は、受電端末101から導体線103を介して供給された電圧を入力電圧Vinとして受電し、その入力電圧Vinを、キャパシタ107を介して交流負荷105へ供給すると共にインダクタ108を介して直流負荷106へ供給するようになっている。
そうすると、キャパシタ107は直流成分に対しては高インピーダンス、交流成分に対しては低インピーダンスであるから、キャパシタ107によって入力電圧Vinから通信信号である交流成分が分離され、交流電圧Vac1として交流負荷105へ供給される。また、インダクタ108は、直流成分に対して低インピーダンス、交流成分に対して高インピーダンスであるから、インダクタ108によって入力電圧Vinから受信回路の動作用電源電圧である直流成分が分離され、直流電源電圧Vdc1として直流負荷106へ供給されるようになっている。
また、図9に示す交流直流分離回路104aのように、インダクタ108の代わりに入力電圧Vinが印加される抵抗115とキャパシタ116との直列回路と、抵抗115とキャパシタ116との接続点にベースが接続され、抵抗115の他方端子にコレクタが接続されたトランジスタ117とを備え、トランジスタ117の特性を利用して交流信号に対して高インピーダンスにするものや、特許文献1のように、インダクタ108の代わりに能動素子であるバッファを用いてブートストラップをかけることにより交流信号に対して高インピーダンスにして、交流成分と直流成分を分離するものも知られている。
特開2002−26779号公報
ところで、図8に示すような交流直流分離回路104では、信号成分である交流電圧Vacの周波数が十分に高ければインダクタンスの小さいインダクタ108を用いることができるが、交流電圧Vacの周波数が低くなると、交流電圧Vacに対して高インピーダンスにするために、インダクタ108のインダクタンスを増大させる必要がある。
さらに、上述の電力線搬送通信システム100は、二線の導体線103に複数の受電端末101が接続されるため、各受電端末101の入力インピーダンスが導体線103を介して並列に接続されて合成されたインピーダンスが低下するため、信号成分である交流電圧Vacを遠方まで伝送したり、導体線103に接続される受電端末101の台数を増加させるためには、交流電圧Vacに対する各受電端末101の入力インピーダンスを増大させる必要がある。そのため、交流直流分離回路104におけるインダクタ108のインダクタンスを増大させる必要がある。
そうすると、インダクタ108は磁性体に銅線を巻回して形成するため、インダクタンスを増大させるためには磁性体に巻回する銅線の巻き数を増加しなければならず、インダクタ108の外形寸法の大型化及び質量の増加を招くという不都合があった。また、磁性体に巻回する銅線の巻き数を増加させると、巻き線による直流抵抗が増大するためインダクタ108における電力損失が増大するという不都合があった。
また図9に示す交流直流分離回路104aでは、入力インピーダンスを増大させるために抵抗115の抵抗値を増大させると、トランジスタ117のベース電位が低下してコレクタ・エミッタ間の電圧が増大し、トランジスタ117における電力損失が増大するという不都合があった。
さらに、特許文献1のような交流直流分離回路では、高入力インピーダンスのバッファを用いて回路の入力インピーダンスを増大させるようになっているが、このような高入力インピーダンスのバッファは、高コストであるという不都合があった。
本発明は、このような問題に鑑みて為された発明であり、大型のインダクタや高入力インピーダンスのバッファを用いることなく交流電圧と直流電圧とを分離すると共に交流信号に対する人力インピーダンスを増大させることができる交流直流分離回路、及び電力線搬送通信装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の第1の手段に係る交流直流分離回路は、二線の導体線間に印加された直流電源電圧に通信用の交流信号を重畳させて通信を行う電力線搬送通信用の受信回路が外部に接続され、当該受信回路へ前記直流電源電圧と前記交流信号とを分離して供給する交流直流分離回路において、前記二線の導体線にそれぞれ接続される第1及び第2の入力端子と、前記第1の入力端子に第1のインピーダンス素子を介してエミッタが接続され、前記第2の入力端子にコレクタが接続された第1のトランジスタと、前記第1の入力端子と前記第1のトランジスタのベースとの間に介設される第1のキャパシタと、前記第2の入力端子と前記第1のトランジスタのベースとの間に介設される第2のインピーダンス素子と、前記二線の導体線により供給された電圧から交流信号を抽出するハイパスフィルタとを備え、前記第1のトランジスタのエミッタと前記第2の入力端子との間に生じた電圧を前記直流電源電圧として前記受信回路へ供給し、前記ハイパスフィルタにより抽出された交流信号を前記受信回路へ供給することを特徴としている。
また、上述の交流直流分離回路において、前記第1のトランジスタのコレクタ及びエミッタ間に接続された抵抗と第2のキャパシタとの直列回路と、前記抵抗と前記第2のキャパシタとの接続点にベースが接続され、当該抵抗の他方端子にコレクタが接続された第2のトランジスタとを備え、前記第1のトランジスタのエミッタと前記第2の入力端子との間に生じた電圧の代わりに、前記第2のトランジスタにおけるエミッタと前記第2の入力端子との間に生じた電圧を前記直流電源電圧として前記受信回路へ供給することを特徴としている。
また、上述の交流直流分離回路において、前記第1のトランジスタのコレクタ及びエミッタ間に接続された抵抗と第2のキャパシタとの直列回路と、前記抵抗と前記第2のキャパシタとの接続点にベースが接続され、前記第1の入力端子にコレクタが接続された第3のトランジスタとを備え、前記第1のトランジスタのエミッタと前記第2の入力端子との間に生じた電圧の代わりに、前記第3のトランジスタにおけるエミッタと前記第2の入力端子との間に生じた電圧を前記直流電源電圧として前記受信回路へ供給することを特徴としている。
そして、本発明の第2の手段に係る電力線搬送通信装置は、二線の導体線間に印加された直流電源電圧に通信用の交流信号を重畳させて通信を行う電力線搬送通信用の受信回路と、前記受信回路へ前記直流電源電圧と前記交流信号とを分離して供給する交流直流分離回路とを備え、前記交流直流分離回路は、上述のいずれかに記載の交流直流分離回路であることを特徴としている。
このような構成の交流直流分離回路及び電力線搬送通信装置は、二線の導体線により供給された電圧からハイパスフィルタにより抽出された交流信号が受信回路へ供給され、ハイパスフィルタにより交流信号が抽出された残余の電圧が直流電源電圧として受信回路へ供給される。そして、二線の導体線間に印加された交流信号により第1、第2の入力端子に印加される電圧が変動しても、第1のトランジスタによって、第1の入力端子に接続された第1のインピーダンス素子を流れる電流が略一定にされるので、第1、第2の入力端子からみた交流信号に対する電力線搬送通信装置の入力インピーダンスが等価的に増大され、大型のインダクタや高入力インピーダンスのバッファを用いることなく交流電圧と直流電圧とを分離すると共に交流信号に対する人力インピーダンスを増大させることができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る交流直流分離回路を用いた電力線搬送通信装置の構成の一例を示す回路図である。図1に示す電力線搬送通信装置1は、例えば電力線搬送通信端末として他の端末装置との間で通信可能に構成された照明制御装置やセンサとして用いられるもので、交流直流分離回路2と、受信回路3とを備えている。受信回路3は、交流負荷Zacと直流負荷Zdcとを備えている。また、電力線搬送通信装置1は、導体線4,5を介して給電端末6と接続され、電力線搬送通信システム7が構成されている。
給電端末6は、電力線搬送通信装置1を動作させるための直流電源電圧Vdcに、通信用の交流信号である交流電圧Vacを重畳させることにより出力電圧Voutを生成し、出力電圧Voutの高電位側を導体線4を介して電力線搬送通信装置1へ供給すると共に出力電圧Voutの低電位側を導体線5を介して電力線搬送通信装置1へ供給する。
交流直流分離回路2は、導体線4に接続される入力端子21(第1の入力端子)と、導体線5に接続される入力端子22(第2の入力端子)と、入力端子21にインピーダンス素子ZL(第1のインピーダンス素子)を介してエミッタが接続され、入力端子22にコレクタが接続されたPNPトランジスタTr1(第1のトランジスタ)と、入力端子21とトランジスタTr1のベースとの間に介設されるキャパシタC1(第1のキャパシタ)と、入力端子22とトランジスタTr1のベースとの間に介設されるインピーダンス素子ZB(第2のインピーダンス素子)と、インピーダンス素子ZLとトランジスタTr1との接続点と交流負荷Zacとの間に介設され、入力端子21,22間に入力された入力電圧Vinから交流電圧Vac1を抽出すると共に交流負荷Zacへ供給するキャパシタC2(ハイパスフィルタ)とを備えている。
そして、トランジスタTr1のエミッタが抵抗R1を介して直流負荷Zdcに接続され、トランジスタTr1のエミッタと入力端子22との間に生じた電圧が直流電源電圧Vdc1として直流負荷Zdcへ供給されるようになっている。インピーダンス素子ZLとしては、抵抗やインダクタ、半導体素子等、直流電流を流すことができるインピーダンス素子が用いられ、あるいはこれらの素子が組み合わされた直流電流を流すことができるインピーダンス回路を用いてもよい。インピーダンス素子ZBは、交流電圧Vacの周波数に対してキャパシタC1よりも十分大きいインピーダンスZを生じるようにされている。
受信回路3は、給電端末6から交流電圧Vacとして送信された通信信号を受信して、例えば照明制御装置やセンサ、家電機器等が備える制御回路によって処理可能なデータ形式に変換し、これらの回路や機器装置へ出力する受信回路で、交流負荷Zacは受信回路における通信信号の受信部の入力インピーダンスを表しており、直流負荷Zdcは受信回路における動作用電源電圧の受電部、例えば電源回路の入力インピーダンスを表している。
なお、キャパシタC2は、入力端子21,22間に入力された入力電圧Vinから直流成分を阻止して交流電圧Vac1を抽出することができればよく、例えばインピーダンス素子ZLを介さず、直接入力端子21と交流負荷Zacとの間に介設される構成としてもよい。
次に、上述のように構成された電力線搬送通信装置1の動作について説明する。図2は、図1におけるキャパシタC2及び交流負荷Zacの直列回路と抵抗R1及び直流負荷Zdcの直列回路との並列インピーダンスをインピーダンス素子ZOとして模式的に表した説明図である。
まず、給電端末6によって、直流電源電圧Vdcに通信用の交流信号である交流電圧Vacが重畳され、出力電圧Voutとして導体線4,5を介して電力線搬送通信装置1における入力端子21,22へ出力され、入力端子21,22間に入力電圧Vinが印加される。そして、入力電圧Vinに応じてインピーダンス素子ZLに電流IZLが流れ、トランジスタTr1に電流Iが流れ、インピーダンス素子ZOに電流Iが流れる。この場合、電流IZL=電流I+電流Iとなる。
また、入力端子21に印加された入力電圧Vinにおける交流成分は、キャパシタC1を介してトランジスタTr1のベースに入力される。インピーダンス素子ZBは、キャパシタC1に対して十分大きなインピーダンスを生じるようにされているので、キャパシタC1による信号成分の減衰は微少となり、トランジスタTr1のベースには交流電圧Vacと略同振幅の信号成分が入力される。
一方、トランジスタTr1のべ−ス・エミッタ間電圧VBEはベース電流が大きく変化しなければほぼ一定なので、トランジスタTr1のエミッタ電圧は、ベースに入力された信号成分とほぼ同程度変化する。従って、交流電圧Vacによって入力電圧Vinが上昇するとトランジスタTr1のベース電圧が上昇し、トランジスタTr1のエミッタ電圧が入力電圧Vinの上昇とほぼ同程度上昇するので、インピーダンス素子ZLの両端の電圧が同程度上昇し、インピーダンス素子ZLの両端間の電位差は略一定に保たれる結果、インピーダンス素子ZLを流れる電流IZLは略一定に保たれる。
すなわち、入力電圧Vinが上昇するとトランジスタTr1のベース電圧が上昇し、ベース電流が減少してトランジスタTr1のコレクタ電流が減少し、トランジスタTr1を流れる電流Iが減少する結果、入力電圧Vinの上昇によりインピーダンス素子ZOに流れる電流Iが増加してもその増加分相当量、電流Iが減少する結果、電流IZL=電流I+電流Iが略一定に保たれる。この場合、トランジスタTr1のコレクタ電流は、交流電圧Vacに基づく入力電圧Vinの変化によるインピーダンス素子ZOに流れる電流Iの変化量を吸収するべく、当該電流の変化量より大きく設定されている。
すなわち、交流電圧Vacに基づき入力電圧Vinが変化してもインピーダンス素子ZLを流れる電流は変化しないため、インピーダンス素子ZLの交流電圧Vacに対するインピーダンスZは等価的に無限大と考えることができる。インピーダンス素子ZLの交流電圧Vacに対するインピーダンスZが無限大となると、トランジスタTr1のベースの入力インピーダンスは、トランジスタTr1の増幅率hfe×Zとなる。
そして、インピーダンス素子ZLのインピーダンスZを無限大、キャパシタC1の交流電圧Vacに対するインピーダンスを略ゼロとすると、導体線4,5からみた電力線搬送通信装置1の入力インピーダンスZinは、下記の式(1)で示すように、インピーダンス素子ZBとトランジスタTr1のベースの入力インピーダンスとの並列インピーダンスで表される。
Zin=hfe×Z×Z/(hfe×Z+Z) ・・・(1)
この場合、インピーダンス素子ZBのインピーダンスZは、直流負荷Zdcに流れる電流Iの大きさに関係なく、交流電圧Vacに基づく入力電圧Vinの変化によりインピーダンス素子ZOに流れる電流Iの変化量を吸収するべく、当該電流の変化量よりトランジスタTr1のコレクタ電流を大きくするようにベース電流を流すことができればよいので、インピーダンス素子ZBのインピーダンスZは、トランジスタTr1のベース・エミッタ間電圧をVBEとすると、下記式(2)で示す値まで増大させることができる。
=hfe×Z×(Vdc−ZBE)/Vac ・・・(2)
これにより、導体線4,5からみた電力線搬送通信装置1の入力インピーダンスZinを増大することができる。
また、大型のインダクタや高コストである高入力インピーダンスのバッファを用いることなく、入力電圧VinからキャパシタC2によって通信信号である交流電圧Vac1を抽出して受信回路3へ供給すると共に入力電圧Vinから交流電圧Vac1が抽出された残余の直流電源電圧Vdc1を直流負荷Zdcへ供給することができるので、装置の小型化、及びコストの低減が容易となる。
さらに、トランジスタTr1には、インピーダンス素子ZOへの供給電流を流さないので、トランジスタTr1における電力損失を増大させることなく、直流負荷Zdcへの電流供給を増大させることができる。
なお、図3に示すように、インピーダンス素子ZLの代わりにインダクタLを用いてもよい。この場合、インダクタLは、直流電源電圧Vdcに対してインピーダンスが低下するので、インピーダンス素子ZLにおける電力損失を低減することができる。
また、図4に示すように、インピーダンス素子ZBの代わりに、例えば定電流ダイオードやトランジスタを用いて構成された定電流源CS1を用いてもよい。定電流源CS1は、入力電圧Vinに含まれる交流成分である交流電圧Vacに対して電流が変化しないので、定電流源CS1のインピーダンスは等価的に無限大とみなすことができる。
従って、導体線4,5からみた電力線搬送通信装置1の交流電圧Vacに対する入力インピーダンスZinは、インピーダンス素子ZLのインピーダンスZと定電流源CS1のインピーダンスZCSとを無限大、キャパシタC1の交流電圧Vacに対するインピーダンスをゼロとすると、下記の式(3)で表される。
Zin=hfe×Z ・・・(3)
これにより、導体線4,5からみた電力線搬送通信装置1の交流電圧Vacに対する入力インピーダンスZinを、図1に示す電力線搬送通信装置1よりもさらに増大させることができる。
また、トランジスタTr1としてPNPトランジスタを用いる例を示したが、例えば、図5に示すように、トランジスタTr1としてNPNトランジスタを用いてもよい。この場合、交流直流分離回路2aは、出力電圧Voutにおける低電位側が供給される入力端子22(第1の入力端子)にインピーダンス素子ZL(第1のインピーダンス素子)を介してエミッタが接続され、出力電圧Voutにおける高電位側が供給される入力端子21(第2の入力端子)にコレクタが接続されたNPNトランジスタTr1(第1のトランジスタ)と、入力端子22とトランジスタTr1のベースとの間に介設されるキャパシタC1(第1のキャパシタ)と、入力端子21とトランジスタTr1のベースとの間に介設されるインピーダンス素子ZB(第2のインピーダンス素子)と、インピーダンス素子ZLとトランジスタTr1との接続点と交流負荷Zacとの間に介設され、入力端子21,22間に入力された入力電圧Vinから交流電圧Vac1を抽出すると共に交流負荷Zacへ供給するキャパシタC2(ハイパスフィルタ)とを備えて構成されている。
そして、トランジスタTr1のエミッタが抵抗R1を介して直流負荷Zdcに接続され、トランジスタTr1のエミッタと入力端子21との間に生じた電圧が直流電源電圧Vdc1として直流負荷Zdcへ供給されるようになっている。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る交流直流分離回路を用いた電力線搬送通信装置について説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係る交流直流分離回路2bを用いた電力線搬送通信装置1bの構成の一例を示す回路図である。図6に示す電力線搬送通信装置1bと図1に示す電力線搬送通信装置1とでは、交流直流分離回路2の代わりに交流直流分離回路2bを備える点で異なる。
図6に示す交流直流分離回路2bは、抵抗R1の代わりに、トランジスタTr1と並列に接続された抵抗R2(抵抗)とキャパシタC3(第2のキャパシタ)との直列回路と、抵抗R2とキャパシタC3との接続点にベースが接続され、抵抗R2の他方端子にコレクタが接続されたトランジスタTr2(第2のトランジスタ)とを備え、トランジスタTr2におけるエミッタと入力端子22との間に生じた電圧を直流電源電圧Vdc1として直流負荷Zdcへ供給する。トランジスタTr2としては、ベース電流が一定であれば、コレクタ・エミッタ間電圧VCEの変化に対してコレクタ電流の変化が微小な特性を有するNPNトランジスタが用いられている。
また、抵抗R2とキャパシタC3との直列回路からなるローパスフィルタは、カットオフ周波数が通信信号である交流電圧Vacに対して十分小さくなるように抵抗R2の抵抗値とキャパシタC3の容量とが設定されると共に、キャパシタC3は交流電圧Vacに対してインピーダンスが略ゼロになるようにされている。
その他の構成は図1に示す電力線搬送通信装置1と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施形態の動作について説明する。図6に示す交流直流分離回路2bは、図1に示す電力線搬送通信装置1における抵抗R1の代わりに、トランジスタTr2、抵抗R2、及びキャパシタC3を備えた構成であるので、トランジスタTr1のエミッタからみた受信回路3側のインピーダンスをZとすると、導体線4,5からみた電力線搬送通信装置1の入力インピーダンスZinは、図1に示す電力線搬送通信装置1と同様に、上記式(1)で示される。
そして、図6に示す交流直流分離回路2bでは、給電端末6から出力され、入力端子21,22で受電された入力電圧Vinに含まれる交流電圧Vacによって、トランジスタTr2のコレクタ電圧が変化しても、交流電圧Vacに対してキャパシタC3のインピーダンスは略ゼロとなるので、抵抗R2及びキャパシタC3とからなるローパスフィルタによってトランジスタTr2のベース電位は略一定に保たれる。そして、ベース電位が略一定に保たれると、トランジスタTr2のエミッタ電位、すなわち直流電源電圧Vdc1が略一定にされて直流負荷Zdcへ供給される。
また、トランジスタTr2は、ベース電流が一定であればコレクタ・エミッタ間電圧VCEの変化に対してコレクタ電流の変化は微小であるので、トランジスタTr2のベース電位が略一定に保たれることによって、トランジスタTr2のコレクタ電流は略一定となる。
そうすると、トランジスタTr2は、コレクタに印加される電圧が交流電圧Vacに基づき変化してもコレクタ電流は略変化しないので、トランジスタTr2におけるコレクタの入力インピーダンスは等価的に無限大とみなすことができる。そして、交流電圧Vacに対して、キャパシタC3のインピーダンスが略ゼロであってかつトランジスタTr2におけるコレクタの入力インピーダンスが等価的に無限大となると、トランジスタTr1のエミッタからみた直流負荷Zdc側のインピーダンスは、抵抗R2の抵抗値Rと略等しい。
この場合、トランジスタTr2の信号増幅率をhfeとすると、抵抗R2に流れる電流は、図1に示す電力線搬送通信装置1における抵抗R1に流れる電流の約1/hfeとなる。また、直流負荷Zdcに供給される電源電流はトランジスタTr2から供給されるため、抵抗R2の抵抗値を増大させても直流負荷Zdcへの電源電流供給が阻害されることがなく、図1に示す電力線搬送通信装置1における抵抗R1よりも抵抗R2の抵抗値R、すなわちトランジスタTr1のエミッタからみた直流負荷Zdc側のインピーダンスを増大させることができる。
これにより、上述の式(1)において、トランジスタTr1のエミッタからみた受信回路3側のインピーダンスZを図1に示す電力線搬送通信装置1よりも増大させることができるので、導体線4,5からみた電力線搬送通信装置1bの入力インピーダンスZinを増大することができる。
なお、図7に示す電力線搬送通信装置1cにおける交流直流分離回路2cのように、トランジスタTr2のコレクタを、インピーダンス素子ZLを介することなく直接入力端子21に接続する構成としてもよい。この場合、上述したように、交流電圧Vacに対するトランジスタTr2のコレクタの入力インピーダンスは等価的に無限大とみなすことができるので、電力線搬送通信装置1cにおける導体線4,5からみた入力インピーダンスZinは、図6に示す電力線搬送通信装置1bと同等である。さらに、直流負荷Zdcに供給される電源電流はインピーダンス素子ZLを経由しないので、インピーダンス素子ZLによる電力損失を低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る交流直流分離回路を用いた電力線搬送通信装置の構成の一例を示す回路図である。 図1に示す電力線搬送通信装置の動作を説明するための回路図である。 図1に示す電力線搬送通信装置の変形例を示す回路図である。 図1に示す電力線搬送通信装置の変形例を示す回路図である。 図1に示す電力線搬送通信装置の変形例を示す回路図である。 本発明の第2の実施形態に係る交流直流分離回路を用いた電力線搬送通信装置の構成の一例を示す回路図である。 図6に示す電力線搬送通信装置の変形例を示す回路図である。 背景技術に係る電力線搬送通信装置を説明するための回路図である。 背景技術に係る電力線搬送通信装置を説明するための回路図である。
符号の説明
1,1a,1b 電力線搬送通信装置
2,2a,2b,2c 交流直流分離回路
3 受信回路
4,5 導体線
6 給電端末
7 電力線搬送通信システム
21,22 入力端子
C1,C2,C3 キャパシタ
CS1 定電流源
L インダクタ
R1,R2 抵抗
Tr1,Tr2 トランジスタ
Vac 交流電圧
Vdc 直流電源電圧
ZB,ZL,ZO インピーダンス素子

Claims (4)

  1. 二線の導体線間に印加された直流電源電圧に通信用の交流信号を重畳させて通信を行う電力線搬送通信用の受信回路が外部に接続され、当該受信回路へ前記直流電源電圧と前記交流信号とを分離して供給する交流直流分離回路において、
    前記二線の導体線にそれぞれ接続される第1及び第2の入力端子と、
    前記第1の入力端子に第1のインピーダンス素子を介してエミッタが接続され、前記第2の入力端子にコレクタが接続された第1のトランジスタと、
    前記第1の入力端子と前記第1のトランジスタのベースとの間に介設される第1のキャパシタと、
    前記第2の入力端子と前記第1のトランジスタのベースとの間に介設される第2のインピーダンス素子と、
    前記二線の導体線により供給された電圧から交流信号を抽出するハイパスフィルタと
    を備え、
    前記第1のトランジスタのエミッタと前記第2の入力端子との間に生じた電圧を前記直流電源電圧として前記受信回路へ供給し、
    前記ハイパスフィルタにより抽出された交流信号を前記受信回路へ供給すること
    を特徴とする交流直流分離回路。
  2. 前記第1のトランジスタのコレクタ及びエミッタ間に接続された抵抗と第2のキャパシタとの直列回路と、
    前記抵抗と前記第2のキャパシタとの接続点にベースが接続され、当該抵抗の他方端子にコレクタが接続された第2のトランジスタと
    を備え、
    前記第1のトランジスタのエミッタと前記第2の入力端子との間に生じた電圧の代わりに、前記第2のトランジスタにおけるエミッタと前記第2の入力端子との間に生じた電圧を前記直流電源電圧として前記受信回路へ供給すること
    を特徴とする請求項1記載の交流直流分離回路。
  3. 前記第1のトランジスタのコレクタ及びエミッタ間に接続された抵抗と第2のキャパシタとの直列回路と、
    前記抵抗と前記第2のキャパシタとの接続点にベースが接続され、前記第1の入力端子にコレクタが接続された第3のトランジスタと
    を備え、
    前記第1のトランジスタのエミッタと前記第2の入力端子との間に生じた電圧の代わりに、前記第3のトランジスタにおけるエミッタと前記第2の入力端子との間に生じた電圧を前記直流電源電圧として前記受信回路へ供給すること
    を特徴とする請求項1記載の交流直流分離回路。
  4. 二線の導体線間に印加された直流電源電圧に通信用の交流信号を重畳させて通信を行う電力線搬送通信用の受信回路と、
    前記受信回路へ前記直流電源電圧と前記交流信号とを分離して供給する交流直流分離回路とを備え、
    前記交流直流分離回路は、請求項1〜3のいずれかに記載の交流直流分離回路であることを特徴とする電力線搬送通信装置。
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