JP4431906B2 - インテリア用伸縮性編地、その製造方法及びシート成形方法 - Google Patents

インテリア用伸縮性編地、その製造方法及びシート成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインテリア用伸縮性編地、その製造方法及びシート成形方法に関し、具体的にはウレタン等のクッション材を有せず良好なクッション性能と着座感、及び意匠性の付与された椅子張り用、若しくは車両用伸縮性編地シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、椅子用、車輌座席用シートのクッション材にはウレタンフォーム、ポリエステル繊維詰綿、ポリエステル繊維を接着した樹脂綿や固綿等が使用されている。しかしながらウレタンフォームは製造中に使用される薬品等の取り扱いが難しく且つフロンを排出する、リサイクルが困難である等の理由で問題が有り、またポリエステル繊維詰綿、ポリエステル繊維を接着した樹脂綿や固綿等に関しては、経日的な繊維構造上のへたりに伴うクッション性の低下という問題点があった。
【0003】
これらの問題を解決すべく最近、ポリエステル弾性糸とポリエステル加工糸を用いた織物が市場に出始めている。しかしこれらの織物は織物の構造上ポリエステル弾性糸が直接人体へ接触する割合が多く非常に固く感じられ、長時間の使用に耐えられる物ではなく意匠性の面からもかなりの制約があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の椅子用、車輌座席用シートの有する問題点を解決し、クッション材を使用せずとも良好なクッション性能と、長時間の使用に耐えうるソフトな着座感、個々の嗜好に応じた意匠性の付与されたインテリア用伸縮性編地、その製造方法及びシート成形方法の提供に関するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為、本発明では以下の構成を成すことが必要となる。即ち、本発明の物にかかる発明は、破断伸度(DE)が50〜200%、トータルデニールが200〜6000デニール、160℃乾熱収縮率(SHD)が12〜60%であるポリエーテルエステル系弾性糸が後筬に、トータルデニールが100〜3000デニールのポリエステル系繊維糸が前筬に配されてなる編地であって、編地の経緯10%伸長時応力が30kgf/5cm以下、経緯両方向の破断強力が50kgf/5cm以上であることを特徴とするインテリア用伸縮性編地であって、好ましくはポリエーテルエステル系弾性糸が芯鞘型複合弾性糸であることを特徴とする上記記載のインテリア用伸縮性編地、ポリエーテルエステル系弾性糸が、隣接する糸と融着していることを特徴とする上記記載のインテリア用伸縮性編地、ポリエーテルエステル系弾性糸に難燃剤及び/又は耐光剤が付与されていることを特徴とする上記記載のインテリア用伸縮性編地、ポリエーテルエステル系弾性糸の160℃乾熱収縮率(SHD)がポリエステル系繊維糸条の160℃乾熱収縮率(SHD)よりも5〜50%高いことを特徴とする上記記載のインテリア用伸縮性編地である。
【0006】
また本発明の製造方法にかかる発明は、2枚筬以上からなる経編機の後筬にポリエーテルエステル系弾性糸を、前筬にポリエステル系繊維糸条を配して製編することを特徴とするインテリア用伸縮性編地の製造方法であり、好ましくは少なくとも前筬2枚にポリエステル加工糸からなる先染め糸を配して製編することを特徴とする上記記載のインテリア用伸縮性編地の製造方法、ポリエーテルエステル系弾性糸の一部乃至全部が一針振りの組織で挿入されていることを特徴とする上記記載のインテリア用伸縮性編地の製造方法、ポリエーテルエステル系弾性糸として芯鞘型の複合弾性糸と単成分の弾性糸とが交互に配して製編することを特徴とする上記記載のインテリア用伸縮性編地の製造方法、製編後ポリエーテルエステル系芯鞘型複合弾性糸の鞘側の融点以上、芯側の融点未満の温度で熱処理することを特徴とする上記記載のインテリア用伸縮性編地の製造方法である。
【0007】
更に本発明の成形方法にかかる発明は、上記の編地をフレームに四方を緊張固定し、その後ポリエーテルエステル系弾性糸の融点未満の熱を加えてセットすることを特徴とするインテリア用伸縮性編地のシート成形方法である。
以下、本発明を詳述する。
【0008】
本発明で用いるポリエーテルエステル系弾性糸は、芳香族ジカルボン酸とグリコールとを主原料として用いられる芳香族ポリエステルをハードセグメントとし、ポリアルキレングリコールをソフトセグメントとするブロックエーテルエステル系弾性体からなる糸であることが好ましい。特にテレフタル酸とエチレングリコール又はテレフタル酸とブタンジオールとからなるテレフタル酸系ポリエステルをハードセグメントとし、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルをソフトセグメントとする物が望ましい。更にポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとを共重合させたポリエーテルエステル系弾性糸は、伸長回復性が良好でありより好ましい物となる。
【0009】
こうして得られたポリエーテルエステル系弾性糸の破断伸度(DE)は50%以上200%以下、トータルデニールは200デニール以上6000デニール以下、160℃乾熱収縮率(SHD)は12%以上60%以下であることが望ましい。破断伸度が50%未満である場合着座感が固く、逆に200%を越える物では伸長回復性が弱くなるので好ましくない。またトータルデニールが200デニール未満である場合編物の生産効率が悪く、逆に6000デニールを越えるものは汎用の編み機では扱えない太さとなり好ましくない。また160℃乾熱収縮率(SHD)が12%未満である場合成形時の弛みがとりにくく、逆に60%を越える場合意匠性を司るポリエステル糸条とのバランスが崩れ布帛物性が悪くなるので好ましくない。
【0010】
また、上記ポリエーテルエステル系弾性糸はトータルデニールが100デニール以上3000デニール以下であるポリエステル系繊維糸条と共に製編される。
ここで用いられるポリエステル系繊維糸条とは、ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸若しくはポリエチレンテレフタレートを主成分として5ーナトリウムスルホン酸金属塩やイソフタル酸等を共重合させたマルチフィラメント糸、更にはポリエチレンテレフタレートに微粉不活性物質を含ませたマルチフィラメント糸等からなる糸条のことである。
これが100デニール未満である場合生産効率が悪く、逆に3000デニールを越える場合汎用の編み機では扱えなくなるので好ましくない。尚、ポリエステル系繊維糸条には一般に取り扱い性を良好にする為各種仮撚加工、タスラン加工等の糸加工が施され、使用方法は白糸、先染糸どちらを用いても良い。以上の様にポリエステル系繊維糸条は適宜設計の目的により使い分けられるが使用の意図は着座感の向上、意匠性の向上、製品品質の向上にあることは言うまでもない。
【0011】
こうして得られた編地の経緯10%伸長時応力は30kgf/5cm以下、経緯両方向の破断強力は50kgf/5cm以上であることが望ましい。経緯10%伸長時応力が30kgf/5cmを越える場合着座感が固く好ましくなく、逆に10%伸長時応力が極端に低い場合にも沈み込み量が大きく良好な着座姿勢が保てないので好ましくない。よって10%伸長時の経緯各方向の応力は3〜20kgf/5cmの範囲にあることが望ましい。また、経緯両方向の破断強力が50kgf/5cm未満である場合、強力不足による生地破損の問題が発生しやすくなるので好ましくない。よって破断強力は高ければ高い程耐久性の面では好ましいが同時にコストも高くなる方向となるので使用目的に応じ適宜設計されるのが望ましい。
【0012】
また、ポリエーテルエステル系弾性糸が芯鞘型複合弾性糸であること、ポリエーテルエステル系弾性糸が隣接する糸と融着していること、ポリエーテルエステル系弾性糸に難燃剤及び/又は耐光剤が付与されていること、更にはポリエーテルエステル系弾性糸の160℃乾熱収縮率がポリエステル系繊維糸条の乾熱収縮率よりも5〜50%高いことが望ましい。ポリエーテルエステル系弾弾性糸が芯鞘型複合弾性糸であり、隣接する糸と融着していると編み地形態が安定し、更に難燃剤及び/又は耐光剤が付与されていると品質を向上させることが出来るので何れも好ましい方向となる。
【0013】
尚、ポリエーテルエステル系芯鞘型弾性糸の融点差は大きい方が熱接着の際の取り扱い性に優れるが、紡糸性の問題により60〜20℃、好ましくは50〜30℃の融点差を有する様、芯側の融点を高くするのが好ましい。また、ポリエーテルエステル系単成分型弾性糸を構成するポリエーテルエステル系弾性糸の融点は150〜200℃、芯鞘型複合弾性糸の場合は芯成分の融点を150〜200℃とし鞘成分の融点をそれよりも60〜20℃低めに設計する。また、芯鞘の構成比率は糸断面積比で芯成分50%以上、好ましくは70〜95%であり、熱融着処理は鞘側の融点よりも10〜40℃高い温度で行うことが好ましい。
【0014】
また、難燃剤としてはメラミンシアヌレートを添加したり燐共重合体を用いる方法が知られているがこれに限定されるものではなく、添加量はポリエーテルエステル系弾性糸構成成分100重量部に対し1〜30重量部の範囲が好ましい。また耐光剤もカーボンブラック等の添加による処方等が知られているがこれに限定されるものではなく、添加量はポリエーテルエステル系弾性糸構成成分100重量部に対し0.1〜5重量部の範囲が好ましい。尚、160℃乾熱収縮率がポリエステル系繊維糸条の乾熱収縮率よりも5〜50%高いと、後の成形性を向上させることが出来るので好ましい。
【0015】
また、これらの編地はポリエーテルエステル系弾性糸を2枚筬以上からなる経編機の後筬に、ポリエステル系繊維糸条が前筬に用いられて製編されること、望ましくは経編機の少なくとも前筬2枚にポリエステル加工糸からなる先染め糸が用いられ、意匠性が付与されて製造されていることが好ましい。このことによって長時間の使用に耐えうるソフトな着座感の向上、各人の嗜好にあった意匠性の提供が可能となる。
【0016】
そしてポリエーテルエステル系弾性糸の一部乃至全部が一針振りの組織で挿入されていること、ポリエーテルエステル系芯鞘型複合弾性糸とポリエーテルエステル系単成分弾性糸とが交互に配されて製編されること、そして製編後ポリエーテルエステル系芯鞘型複合弾性糸の鞘側の融点以上、芯側の融点未満の温度で熱処理し隣接する糸どうしを熱接着させること等、の製造方法を採用するとより編地形態が安定し品質が向上するので望ましい。
【0017】
ポリエーテルエステル系弾性糸の一部乃至全部が一針振りの組織で挿入されている事により弾性糸の伸縮特性が直接布帛特性に反映されやすくなり、回復性も良好になるので好ましい。また、場合によっては後筬に比較的細デニールのポリエーテルエステル系弾性糸を2針間以上の振り幅で挿入すれば面状の伸長回復特性を有する布帛となりより好ましい。また、ポリエーテルエステル系芯鞘型複合弾性糸とポリエーテルエステル系単成分弾性糸とが交互に配されて製編されることによって目止め効果が強くなりすぎず適当な範囲となりクッション性が良くなる。構成比率は交互配列が望ましいが3:1〜1:3の範囲であれば同様の効果が得られる。
【0018】
そしてこれららは製編後ポリエーテルエステル系芯鞘型複合弾性糸の鞘側の融点以上、芯側の融点未満の温度で熱処理し隣接する糸どうしを熱接着させる製造方法により形態の安定したクッション性の良い布帛を得ることが出来る。
尚、熱処理は鞘部の融点よりも10〜40℃高い温度で処理することが望ましい。
【0019】
また編地をフレームに四方を緊張固定し、その後ポリエーテルエステル系弾性糸の融点未満の熱を加えてセットする方法を用いると作業効率の大幅な向上が図られる。
尚、ここで言う編み地とはトリコット若しくはラッセル機等の経編機を用い作製された経編み地とするのが好ましいがこれに限定されるものでは無い。
また本発明に係わる布帛の伸長回復特性は10%伸長時、24時間経過後で90%以上、更に好ましくは95%以上回復する物であることが望ましい。
【0020】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。尚、本発明中の物性、評価は以下の方法で求めた。
【0021】
1.布帛強伸度
オリエンテック社製テンシロン引張試験機を使用し試料長200mm、試験片の幅50mm、引張速度100mm/minで測定した。そして得られたチャートから破断時の強伸度及び10%伸長時の応力を求めた。更に定点をマーキングした新しい試料をセットしチャートから読み取られた10%伸長時の応力を加えた後常温で放置し、24時間経過後の伸長回復特性の評価を行った。
【0022】
2.沈み量(撓み量)測定
常温にて40cm角の鉄製フレームに弛みがない状態で試料を固定後、熱風乾燥機中170℃×1分の条件で熱処理を実施。その後、フレーム中心部とロードセルに固定されている半径10cmの円盤状圧縮治具との中心が一致する様位置決めを行った後、45kgfの応力をかけその時の沈み量を測定した。尚、良好な沈み量は20〜60mmの範囲内である。
【0023】
3.融点測定
セイコー電子工業社製のSSC5200型の示差走査熱量計を使用し、窒素流量40cc/分、昇温速度20℃/分で溶解ピーク温度を測定した。
【0024】
(実施例1)
カールマイヤー社製、5枚筬からなる9Gラッセル機(RMー6F)を用い、前筬3枚に表ー2記載のポリエステル糸条を用い意匠性の表現、着座感の向上を図り、後筬2枚に表ー1記載の弾性糸を用い伸長回復性の機能付与を狙った編物を作製し本文中に記載した方法で沈み量等の評価を実施した。尚、伸長回復性の向上を図る為L4の後筬には2000デニールの弾性糸を2本引き揃えで一針間の振り巾で挿入し、緯方向の伸長回復機能を付与する為、L5の後筬で比較的細デニールの弾性糸を四針間で振らす組織を組んだ。(図1、図2参照)得られた編物はインテリア用座席シートとして良好な外観と着座感を有する物であった。尚、回復特性評価は10%伸長後24時間で90%以上回復する物を良好とし、着座感は被験者の官能評価を以て評価した。(表3参照)
【0025】
(実施例2)
同様にカールマイヤー社製、5枚筬からなる9Gラッセル機(RMー6F)を用い、前筬3枚に表ー2記載のポリエステル糸条を用い意匠性の表現、着座感の向上を図りつつ後筬2枚に表ー1記載の弾性糸を用い伸長回復性の機能付与を狙った編物を作製した後、本文中に記載した方法で沈み量等の評価を実施した。尚、伸長回復性の向上を図る為実施例1同様、L4の後筬には2000デニールの弾性糸を2本引き揃えで一針間の振り巾で挿入し、緯方向の伸長回復機能を付与する為、L5の後筬で比較的細デニールの弾性糸を四針間で振らす組織を組んだ。(図1、図2参照)
得られた編物を金属製のフレームに四方を緊張固定し、170℃×1分の熱処理を施した。得られたシートは安定した布帛形態を有しインテリア用座席シートとして良好な外観と着座感を有する物であった。(表3参照)
【0026】
(実施例3)
同様にカールマイヤー社製、5枚筬からなる12Gラッセル機(RMー6F)を用い、前筬3枚に表ー2記載のポリエステル糸条を用い意匠性の表現、着座感の向上を図りつつ後筬2枚に表ー1記載の弾性糸を用い伸長回復性の機能付与を狙った編物を作製した後、本文中に記載した方法で沈み量等の評価を実施した。尚、伸長回復性の向上を図る為実施例1同様、L4の後筬には2000デニールの弾性糸を2本引き揃えで一針間の振り巾で挿入し、緯方向の伸長回復機能を付与する為、L5の後筬で比較的細デニールの弾性糸を四針間で振らす組織を組んだ。(図1、図2参照)
得られた編物を金属製のフレームに四方を緊張固定し、170℃×1分の熱処理を施した。得られたシートは芯鞘型複合弾性糸が全面に挿入されている為、目ずれの無い安定した布帛形態を有しインテリア用座席シートとして良好な外観と着座感を有する物であった。(表3参照)
【0027】
(比較例1)
同じくカールマイヤー社製、5枚筬からなる9Gラッセル機(RMー6F)を用い前筬3枚に実施例同様のポリエステル糸条を用いた他、後筬2枚に表ー2記載の弾性糸同等のデニールを有するポリエステル糸条を実施例同様の組織で編製し、本文中に記載した方法で沈み量等の評価を実施した。
得られた編物はインテリア用座席シートとして良好な外観を有するものの弾性糸が挿入されておらず、ウレタン等のクッション材も使用していないので伸長回復性の無い、へたりの大きなシートとなってしまった。(表3参照)
【0028】
(比較例2)
同じくカールマイヤー社製、5枚筬からなる9Gラッセル機(RMー6F)を用い、前筬2枚に表1記載の弾性糸、後ろ筬3枚に表2記載のポリエステル糸条を配し編物を作製した後、本文中に記載した方法で沈み量等の評価を実施した。
尚、伸長回復特性を付与する為L2の弾性糸は一針間の振り巾で挿入し、緯方向の伸長回復特性を付与させる為L1の弾性糸は四針間の振り巾で挿入する組織とした。(図3、図4参照)
得られた編物はインテリア用座席シートとして意匠性に乏しく、直接弾性糸が人体に触れる割合が高い為、着座感の硬い長時間の使用に向かないシートとなった。(表3参照)
【0029】
【表1】
Figure 0004431906
【0030】
【表2】
Figure 0004431906
【0031】
【表3】
Figure 0004431906
【0032】
【発明の効果】
本発明によると、近年環境汚染等で問題視されている従来型のウレタンクッション材を使用せずとも良好なクッション性能と着座感が得られ、個人の嗜好に合う意匠性の付与されたリサイクル可能な椅子張り用若しくは車両用伸縮性編地、その製造方法及びシート成形方法を提供することを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の編組織図の一例。
【図2】本発明の糸入れ配置図の一例。
【図3】比較例2の編組織図。
【図4】比較例2の糸入れ配置図。
【符号の説明】
L1:第1筬、L2:第2筬。

Claims (11)

  1. 破断伸度(DE)が50〜200%、トータルデニールが200〜6000デニール、160℃乾熱収縮率(SHD)が12〜60%であるポリエーテルエステル系弾性糸が後筬に、トータルデニールが100〜3000デニールのポリエステル系繊維糸が前筬に配されてなる編地であって、編地の経緯10%伸長時応力が30kgf/5cm以下、経緯両方向の破断強力が50kgf/5cm以上であることを特徴とするインテリア用伸縮性編地。
  2. ポリエーテルエステル系弾性糸が芯鞘型複合弾性糸であることを特徴とする請求項1記載のインテリア用伸縮性編地。
  3. ポリエーテルエステル系弾性糸が、隣接する糸と融着していることを特徴とする請求項1記載のインテリア用伸縮性編地。
  4. ポリエーテルエステル系弾性糸に難燃剤及び/又は耐光剤が付与されていることを特徴とする請求項1記載のインテリア用伸縮性編地。
  5. ポリエーテルエステル系弾性糸の160℃乾熱収縮率(SHD)がポリエステル系繊維糸条の160℃乾熱収縮率(SHD)よりも5〜50%高いことを特徴とする請求項1記載のインテリア用伸縮性編地。
  6. 2枚筬以上からなる経編機の後筬にポリエーテルエステル系弾性糸を、前筬にポリエステル系繊維糸条を配して製編することを特徴とするインテリア用伸縮性編地の製造方法。
  7. 少なくとも前筬2枚にポリエステル加工糸からなる先染め糸を配して製編することを特徴とする請求項6記載のインテリア用伸縮性編地の製造方法。
  8. ポリエーテルエステル系弾性糸の一部乃至全部が一針振りの組織で挿入されていることを特徴とする請求項6記載のインテリア用伸縮性編地の製造方法。
  9. ポリエーテルエステル系弾性糸として芯鞘型の複合弾性糸と単成分の弾性糸とが交互に配して製編することを特徴とする請求項6記載のインテリア用伸縮性編地の製造方法。
  10. 製編後ポリエーテルエステル系芯鞘型複合弾性糸の鞘側の融点以上、芯側の融点未満の温度で熱処理することを特徴とする請求項6記載のインテリア用伸縮性編地の製造方法。
  11. 請求項1記載の編地をフレームに四方を緊張固定し、その後ポリエーテルエステル系弾性糸の融点未満の熱を加えてセットすることを特徴とするインテリア用伸縮性編地のシート成形方法。
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