JP4429778B2 - フード支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体前部の開口を開閉するフードを車体側に支持させる構造に関する。
車両の前部には、車体フレームにより画成された開口を閉塞するフードが配される。フロントエンジン車においては、車体フレームに包囲された空間がエンジンルームをなし、エンジン及びその補機類が配設される。フードの後端側は車体側にヒンジを介して接続され、フードの前端側に車体側のラッチと係脱自在のストライカを設けた構造が一般的である(例えば、特許文献1参照。)。この構造では、フードの前端が上昇するとフードが開放状態となり、下降するとフードが閉塞状態となる。
車両前部に位置するフードには、上方から障害物が衝突することを想定して、衝突時に衝撃を緩和する構造が採用される。特許文献1に記載のフード支持構造では、ヒンジのフード取付ボルトの頭部を低く形成して、衝突時におけるフードのヒンジ近傍のアウタパネルの変形量を確保している。すなわち、アウタパネルの変形でエネルギを吸収できるようになっている。
ここで、ラッチとストライカの係合が解除された状態におけるフードの上昇については、人力によるもの、ガスステーによるもの等が知られている。人力によるものについてはフードの開閉作業者の負担が大きいという問題点があるが、ガスステーによるものは、この問題を回避することができる。ガスステーを用いる場合は、フードを開放方向へ付勢するように、車体側とフードの間にガスステーを介在させることとなる。
特開2000−6845号公報
しかしながら、ガスステーはフードを開放方向へ付勢するものであるので、上方から障害物がフードに衝突するとガスステーがフードと車体側との間で突っ張ることとなり、フードの変形による衝撃吸収を阻害してしまう。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ガスステーを用いても、障害物のフードへの衝突時に衝撃を効果的に吸収することのできるフード支持構造を提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車体側とフードを回動自在に接続するヒンジと、両端が車体側及びフード側に支持され該フードを開放方向へ付勢するガスステーと、を備えたフード支持構造において、前記フードが閉塞位置からさらに下方向へ移動した場合に、前記ガスステーの車体側端部を前記車体側から離脱させる離脱機構を設け、前記ガスステーの車体側端部に形成される略円筒状の筒部材と、前記筒部材の内面と摺接し車体側に固定される略円柱状の軸部材と、の摺動により、前記フードが開放方向へ回動すると前記ガスステーが車体側に対して一方向へ回動し、前記フードが閉塞方向へ回動すると前記ガスステーが車体側に対して他方向へ回動するよう構成し、前記離脱機構は、前記筒部材に形成され、軸方向へわたって延び、幅方向長さが前記軸部材の直径より小さい筒部材切欠と、前記軸部材の周方向の一部区間に形成され、該軸部材の径方向長さが前記筒部材切欠の幅方向長さより小さい軸部材切欠と、を有し、前記ガスステーが前記フードの閉塞位置からさらに他方向へ回動すると、前記軸部材切欠が形成された区間に前記筒部材切欠が到達して、前記筒部材が前記軸部材から離脱するよう構成したことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、閉塞状態のフードに上方から障害物が衝突すると、フードが閉塞状態からさらに下方向へ移動する。このとき、離脱機構により、ガスステーが車体側から離脱される。
従って、上方から障害物がフードに衝突した際に、ガスステーがフードと車体側との間で突っ張ることはなく、フードのアウタパネル、ヒンジ等により、構造全体で効率よく衝撃を吸収することができる。すなわち、通常使用時におけるガスステーによるフード開放作業の負担軽減と、障害物の衝突時における衝撃吸収と、を両立させることができ、実用に際して極めて有利である。
また、車体側に固定された軸部材と摺接する筒部材が、軸部材を中心として回動することにより、フード開閉時にガスステーの車体側に対する回動が許容される。尚、フードが閉塞状態から開放状態の間に位置する通常の使用時には、ガスステーに形成された筒部材の回動によって軸部材に対する筒部材切欠の位置が変化するものの、筒部材切欠は軸部材切欠が形成された区間には到達しない。
ここで、閉塞状態のフードに上方から障害物が衝突すると、フードからガスステーに他方向への衝撃が加わることとなる。これにより、ガスステーがフードの閉塞位置からさらに他方向へ回動し、ガスステーに形成された筒部材が移動して、軸部材における軸部材切欠が形成された区間に筒部材切欠が到達する。
軸部材切欠が形成された区間では、軸部材の径方向長さは筒部材切欠の幅方向長さより小さいことから筒部材が軸部材から抜脱し、障害物のフードへの衝突時にガスステーが車体側から外れる。従って、簡素な構成で、筒部材の軸部材からの抜脱を実現することができる。
ここで、筒部材切欠をガスステー本体の近傍に形成する構成が好ましい。このような構成とすると、筒部材における軸部材から離脱する方向は、ガスステーの軸方向とほぼ一致する。そして、筒部材にはガスステーによる付勢力が車体側へ向かう方向へ作用するとともに、フードに加わった衝撃がガスステーを車体側へ押し付ける方向へ作用することから、筒部材にはガスステーからその軸方向の力が作用することとなり、筒部材の軸部材からの抜脱をより的確に行うことができる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載のフード支持構造において、前記離脱機構は、前記軸部材に設けられ前記フードの閉塞位置と開放位置の間で前記筒部材切欠を挿通する突出部を有し、前記ガスステーが前記フードの閉塞位置からさらに他方向へ回動すると、前記軸部材の突出部と、前記筒部材における前記筒部材切欠の周縁とが干渉するよう構成したことを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、請求項の作用に加え、フードが閉塞状態から開放状態の間に位置する通常の使用時には、ガスステーの回動に追従して筒部材が軸部材に対して移動するものの、軸部材の突出部は常に筒部材切欠の内側に位置し、軸部材と筒部材の摺動に支障をきたすことはない。
閉塞状態のフードに上方から障害物が衝突すると、フードからガスステーに他方向への衝撃が加わることとなる。これにより、ガスステーがフードの閉塞位置からさらに他方向へ回動し、ガスステーに形成された筒部材が移動して、軸部材の突出部と、筒部材における筒部材切欠の周縁とが干渉する。
軸部材の突出部と筒部材切欠の周縁とが干渉すると、軸部材に対する筒部材の回動が阻止される。この結果、筒部材における筒部材切欠の周方向一端側には突出部から受ける力が作用し、周方向他端側にはガスステーから受ける力が作用して、筒部材切欠が周方向に拡がる方向に変形する。これにより、さらに確実に筒部材を軸部材から抜脱させることができ、さらに効率よく衝撃を吸収することができる。また、ガスステーが車体側から外れる姿勢が的確に定まるため、障害物が衝突した際の各部品の挙動を的確に把握することができ、車体フレーム及び各部品の設計上極めて有利である。
請求項に記載の発明では、車体側とフードを回動自在に接続するヒンジと、両端が車体側及びフード側に支持され該フードを開放方向へ付勢するガスステーと、を備えたフード支持構造において、前記フードが閉塞位置からさらに下方向へ移動した場合に、前記ガスステーの車体側端部を前記車体側から離脱させる離脱機構を設け、前記ガスステーの車体側端部に形成される略円筒状の筒部材と、前記筒部材の内面と摺接し車体側に固定される略円柱状の軸部材と、の摺動により、前記フードが開放方向へ回動すると前記ガスステーが車体側に対して一方向へ回動し、前記フードが閉塞方向へ回動すると前記ガスステーが車体側に対して他方向へ回動するよう構成し、前記離脱機構は、前記筒部材に形成され、軸方向へわたって延び、幅方向長さが前記軸部材の直径より小さい筒部材切欠と、記軸部材に設けられ前記フードの閉塞位置と開放位置の間で前記筒部材切欠を挿通する突出部と、を有し、前記ガスステーが前記フードの閉塞位置からさらに他方向へ回動すると、前記軸部材の突出部と、前記筒部材における前記筒部材切欠の周縁とが干渉して、前記筒部材が前記軸部材から離脱するよう構成したことを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、車体側に固定された軸部材と摺接する筒部材が、軸部材を中心として回動することにより、フード開閉時にガスステーの車体側に対する回動が許容される。ここで、フードが閉塞状態から開放状態の間に位置する通常の使用時には、ガスステーの回動に追従して筒部材が軸部材に対して移動するものの、軸部材の突出部は常に筒部材切欠の内側に位置し、軸部材と筒部材の摺動に支障をきたすことはない。
閉塞状態のフードに上方から障害物が衝突すると、フードからガスステーに他方向への衝撃が加わることとなる。これにより、ガスステーがフードの閉塞位置からさらに他方向へ回動し、ガスステーに形成された筒部材が移動して、軸部材の突出部と、筒部材における筒部材切欠の周縁とが干渉する。
軸部材の突出部と筒部材切欠の周縁とが干渉すると、軸部材に対する筒部材の回動が阻止される。この結果、筒部材における筒部材切欠の周方向一端側には突出部から受ける力が作用し、周方向他端側にはガスステーから受ける力が作用して、筒部材切欠が周方向に拡がる方向に変形する。
これにより、確実に筒部材を軸部材から抜脱させることができ、効率よく衝撃を吸収することができる。また、ガスステーが車体側から外れる姿勢が的確に定まるため、障害物が衝突した際の各部品の挙動を的確に把握することができ、車体フレーム及び各部品の設計上極めて有利である。
ここで、筒部材切欠をガスステー本体の近傍に形成する構成が好ましい。このような構成とすると、筒部材における軸部材から離脱する方向は、ガスステーの軸方向とほぼ一致する。そして、筒部材にはガスステーによる付勢力が車体側へ向かう方向へ作用するとともに、フードに加わった衝撃がガスステーを車体側へ押し付ける方向へ作用することから、筒部材にはガスステーからその軸方向の力が作用することとなり、筒部材の軸部材からの抜脱をより的確に行うことができる。
請求項に記載の発明では、請求項からのいずれか一項に記載のフード支持構造において、前記ガスステーから軸方向に延長した仮想線が、前記軸部材の軸中心から前記筒部材切欠と反対側にオフセットされるよう構成したことを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、請求項からのいずれか一項の作用に加え、筒部材にガスステーからの力が軸部材の中心とずれるようにして加わり、軸部材の中心から力の作用線と平行な仮想線上に筒部材切欠が位置することとなり、筒部材の軸部材からの離脱が容易となる。
このように、本発明のフード支持構造によれば、ガスステーを用いても、障害物のフードへの衝突時に衝撃を効果的に吸収することができる。
図1から図5は本発明の一実施形態を示すもので、図1はフードが閉塞状態のときの自動車車両の側面説明図、図2はフードが開放状態のときの自動車車両の側面説明図、図3はフード支持構造の外観斜視図、図4はフード支持構造の縦断面図、図5はフードに障害物が衝突した状態における自動車車両の側面説明図である。
図1に示すように、このフード支持構造は、フロントエンジン車の自動車車両のエンジンルームを開閉するフード1を、車体フレーム2側に支持させるものである。このフード支持構造は、車体フレーム2とフード1の後端を回動自在に接続するヒンジ3を備えている。また、このフード支持構造は、車体フレーム2とフード1の間に介在しフード1を開放方向へ付勢するガスステー4を備えている。フード1の前端には、車体のクロスメンバ5に設置されたラッチ6と係脱自在のストライカ7が設けられる。これにより、フード1は後端側を中心として回動し、閉塞状態でラッチ6とストライカ7の係合が解除されると、ガスステー4の付勢力によりフード1は開放状態となるまで移動する。また、開放状態のフード1は、作業者が前端側に下方の力を加えることにより、閉塞状態となるまで移動し、ラッチ6とストライカ7が係合して車体側にロックされる。
本実施形態においては、図1に示すように、ヒンジ3は、略L字状の車体側部材3aと、これと回動自在に連結される略L字状のフード側部材3bとを有する。車体側部材3aは、前後に延びる車体フレーム2にボルト等で締結固定される前後延在部と、前後延在部の後端から上方へ延びる上下延在部とを有する。また、フード側部材3bは、フード1にボルト等で締結固定される前後延在部と、前後延在部の後端から下方へ延びる上下延在部とを有する。そして、車体側部材3aとフード側部材3bの上下延在部の端部を互いに連結することにより、車体側部材3aとフード側部材3bとが回動自在とされ、この結果、図2に示すように車体側に対してフード1が回動するようになっている。
図1に示すように、ガスステー4は、前下がり傾斜して配され、両端が車体フレーム2側及びフード1側に支持される。本実施形態においては、ガスステー4のフード1側の端部は、ヒンジ3におけるフード側部材3bの前後延在部の前端に回動自在に取り付けられる。また、図3に示すように、ガスステー4の車体側の端部には、略円筒状のハウジング8が形成される。このハウジング8の内面には、車体フレーム2と螺合している円柱ボルト9が摺接する。筒部材としてのハウジング8と軸部材としての円柱ボルト9は左右に延び、車体のホイールエプロン10近傍の上部に設置される。本実施形態においては、図3に示すように、円柱ボルト9は、ハウジング8の左右への移動を規制するため、頭の部分がハウジング8の内面と摺接する部分に比して太く形成されている。
このように、略円筒状のハウジング8と、略円柱状の円柱ボルト9との摺動により、図2に示すようにフード1が開放方向へ回動するとガスステー4が車体フレーム2に対して一方向へ回動し、図1に示すようにフード1が閉塞方向へ回動するとガスステー4が車体フレーム2に対して他方向へ回動するよう構成されている。
図3に示すように、ハウジング8のガスステー本体の近傍には、軸方向へわたって延び、幅方向長さAが円柱ボルト9の直径より小さなハウジング切欠11が形成される。尚、ここでいう幅方向長さAとは、図4(a)に示すようにハウジング断面における切欠11の弦の長さであり、ハウジング断面における周方向長さでない。本実施形態においては、ハウジング切欠11は、ハウジング8の上側に形成されている。本実施形態においては、ガスステー4は軸方向に延長した仮想線が円柱ボルト9の軸中心とほぼ一致するようになっている。尚、ガスステー4は、例えば図6に示すように、軸方向に延長した仮想線が、円柱ボルト9の軸中心とハウジング切欠11と反対側、すなわち下側にオフセットされるようにしてもよい。
また、図4(a)に示すように、円柱ボルト9には、円柱ボルト9の径方向長さBが、ハウジング切欠11の幅方向長さAより小さくなるよう周方向の一部区間に円柱ボルト切欠12が形成される。この円柱ボルト切欠12も、ハウジング切欠11と同様に、軸方向にわたって形成されている。円柱ボルト切欠12は、円柱ボルト9の下側後方に形成され、これに伴って円柱ボルト9には前下がりの傾斜面9aが形成される。尚、本実施形態においては、図4(a)に示すように、この傾斜面9aは側面視にて直線状に形成されている。本実施形態においては、フード1が閉塞位置からさらに下方向へ移動した場合に、ガスステー4の車体側端部を車体フレーム2から離脱させる離脱機構は、ハウジング切欠11と円柱ボルト切欠12とを有する。
図4(a)及び(b)に示すように、各切欠11,12の位置関係は、フード1の閉塞位置と開放位置の間で、ハウジング8のハウジング切欠11が、円柱ボルト9における円柱ボルト切欠12の形成区間に到達しないようになっている。そして、図5に示すようにガスステー4がフード1の閉塞位置からさらに他方向へ回動すると、図4(c)に示すように円柱ボルト切欠12が形成された区間にハウジング切欠11が到達して、ハウジング8が円柱ボルト9から離脱するよう構成されている。
また、図4(a)及び(b)に示すように、円柱ボルト9には、フード1の閉塞位置と開放位置の間で、ハウジング切欠11を挿通する突出部13が設けられる。これにより、ガスステー4がフード1の閉塞位置からさらに他方向へ回動すると、図4(c)に示すように、円柱ボルト9の突出部13と、ハウジング8におけるハウジング切欠11の周縁とが干渉するようになっている。本実施形態においては、この突出部13は、円柱ボルト9の径方向に延びる板状に形成される。また、ハウジング切欠11がハウジング8の上側に形成されていることから、これに対応して、突出部13も円柱ボルト9の上側に形成される。本実施形態においては、離脱機構は、ハウジング切欠11及び円柱ボルト切欠12に加えて突出部13を有している。
以上のように構成されたフード支持構造によれば、車体側に固定された円柱ボルト9と摺接するハウジング8が、円柱ボルト9を中心として回動することにより、フード1の開閉時にガスステー4の車体側に対する回動が許容される。すなわち、前述のように、フード1が閉塞状態から開放状態の間に位置する通常の使用時には、ガスステー4に形成されるハウジング8の回動によって円柱ボルト9に対するハウジング切欠11の位置が変化するものの、ハウジング切欠11は円柱ボルト切欠12が形成された区間には到達しない(図4(a)及び(b)参照)。また、ガスステー4の回動に追従してハウジング8が円柱ボルト9に対して移動するものの、円柱ボルト9の突出部13は常にハウジング切欠11の内側に位置し、円柱ボルト9とハウジング8の摺動に支障をきたすことはない(図4(a)及び(b)参照)。
ここで、図5に示すように、閉塞状態のフード1に上方から障害物が衝突すると、フード1からガスステー4に他方向への衝撃が加わることとなる。これにより、ガスステー4がフード1の閉塞位置からさらに他方向へ回動し、ガスステー4に形成されたハウジング8が移動して、ハウジング切欠11が円柱ボルト9における円柱ボルト切欠12が形成された区間に到達する(図4(c)参照)。
円柱ボルト切欠12が形成された区間では、円柱ボルト9の径方向長さBはハウジング切欠11の幅方向長さAより小さいことから、ハウジング8に円柱ボルト9から離脱する方向の力が作用するとハウジング8が円柱ボルト9から抜脱する。従って、簡素な構成で、ハウジング8の円柱ボルト9からの抜脱を実現することができる。ここで、ハウジング切欠11の近傍にガスステー4の本体が固定されていることから、ハウジング8における円柱ボルト9から離脱する方向は、ガスステー4の軸方向とほぼ一致する。そして、ハウジング8にはガスステー4による付勢力が車体側へ向かう方向へ作用しているし、フード1に加わった衝撃がガスステー4を車体側へ押し付ける方向へ作用することから、ハウジング8にはガスステー4からその軸方向の力が作用することとなる。この結果、障害物のフード1への衝突時に、ハウジング8が円柱ボルト9から抜脱してガスステー4が車体側から外れる。
また、本実施形態においては、円柱ボルト9に突出部13が形成されていることから、閉塞状態のフード1に上方から障害物が衝突すると、ガスステー4がフード1の閉塞位置からさらに他方向へ回動し、ガスステー4に形成されたハウジング8が移動して、円柱ボルト9の突出部13と、ハウジング8におけるハウジング切欠11の周縁とが干渉する。
このように、円柱ボルト9の突出部13とハウジング切欠11の周縁とが干渉すると、円柱ボルト9に対するハウジング8の回動が阻止される。この結果、図4(c)に示すように、ハウジング8におけるハウジング切欠11の周方向一端側には突出部13から受ける力が作用し、周方向他端側にはガスステー4から受ける付勢力が作用して、ハウジング切欠11が周方向に拡がる方向に変形し、より確実にハウジング8を円柱ボルト9から抜脱させることができる。
このように、本実施形態のフード支持構造によれば、上方から障害物がフード1に衝突した際に、ガスステー4が車体側から脱落するようにしたので、ガスステー4がフード1と車体側との間で突っ張ることはなく、フード1のアウタパネル、ヒンジ3等により、構造全体で効率よく衝撃を吸収することができる。従って、万が一、歩行者がフード1に衝突したとしても、歩行者に及ぼす傷害値は従来の構造よりも飛躍的に軽減される。このように、通常使用時におけるガスステー4によるフード1の開放作業の負担軽減と、障害物の衝突時における衝撃吸収と、を両立させることができ、実用に際して極めて有利である。
また、本実施形態のフード支持構造によれば、障害物がフード1に衝突した際に、円柱ボルト9の突出部13がハウジング切欠11の周縁と干渉するようにしたので、より確実に筒部材を軸部材から抜脱させることができ、効率よく衝撃を吸収することができる。また、ガスステー4が車体側から外れる姿勢が的確に定まるため、障害物が衝突した際の各部品の挙動を的確に把握することができ、車体フレーム2及び各部品の設計上極めて有利である。
尚、前記実施形態においては、ガスステー4が前下がりの姿勢で、フード1と車体フレーム2の間に介在するものを示したが、図7に示すように、ガスステー4は後下がりの姿勢で配置されるものであってもよい。この場合、ハウジング8、円柱ボルト9等を前後逆さに形成しておけば、前記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、前記実施形態においては、ガスステー4を軸方向に延長した仮装線が、円柱ボルト9の軸中心を通るものを示したが、例えば図6に示すように、軸方向に延長した仮想線が、円柱ボルト9の軸中心とハウジング切欠11と反対側、すなわち下側にオフセットされるようにしてもよい。この場合、ガスステー4から軸方向に延長した仮想線が、円柱ボルト9の軸中心からハウジング切欠11と反対側にオフセットされるよう構成されているので、ハウジング8にガスステー4からの力が円柱ボルト9の中心とずれるようにして加わり、円柱ボルト9の中心から力の作用線と平行な仮想線上にハウジング切欠11が位置することとなり、ハウジング8の円柱ボルト9からの離脱が容易である。
また、前記実施形態においては、円柱ボルト9に突出部13を設け、障害物のフード1への衝突時に、ハウジング8のハウジング切欠11の周縁と干渉させるものを示したが、例えば図6に示すように突出部13を設けずとも、衝突時にガスステー4を脱落させて、フード1のアウタパネル、ヒンジ3等により、構造全体で効率よく衝撃を吸収することができる。
さらに、前記実施形態においては、円柱ボルト9に円柱ボルト切欠12を形成したものを示したが、例えば図8に示すように円柱ボルト切欠12を形成せずとも、障害物のフード1への衝突時に、円柱ボルト9の突出部13がハウジング8のハウジング切欠11の周縁と干渉すれば、ハウジング8が円柱ボルト9から離脱する構成とすることができる。
また、前記実施形態においては、ハウジング8及び円柱ボルト9によりガスステー4を車体フレーム2に支持させるものを示したが、いわゆるボールジョイント等のように、球状のボルトを用いてガスステー4を車体側に支持させるものであってもよいことは勿論である。さらに、軸部材として円柱ボルト9を用いたものを示したが、車体フレーム2と一体に成形されたロッド等であってもよいし、ヒンジ3の構造、円柱ボルト切欠12の形状等、その他の具体的な細部構造についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本発明の一実施形態を示すフードが閉塞状態のときの自動車車両の側面説明図である。 フードが開放状態のときの自動車車両の側面説明図である。 フード支持構造の外観斜視図である。 フード支持構造の縦断面図であって、(a)はフードが閉塞状態のときを示した図であり、(b)はフードが開放状態のときを示した図であり、(c)はフードに障害物が衝突した状態を示した図である。 フードに障害物が衝突した状態における自動車車両の側面説明図である。 変形例を示すフード支持構造の縦断面図である。 変形例を示す自動車車両の側面説明図である。 変形例を示すフード支持構造の縦断面図である。
符号の説明
1 フード
2 車体フレーム
3 ヒンジ
4 ガスステー
8 ハウジング
9 円柱ボルト
11 ハウジング切欠
12 円柱ボルト切欠
13 突出部
A ハウジング切欠の幅方向長さ
B 円柱ボルトの径方向長さ

Claims (4)

  1. 車体側とフードを回動自在に接続するヒンジと、両端が車体側及びフード側に支持され該フードを開放方向へ付勢するガスステーと、を備えたフード支持構造において、
    前記フードが閉塞位置からさらに下方向へ移動した場合に、前記ガスステーの車体側端部を前記車体側から離脱させる離脱機構を設け、
    前記ガスステーの車体側端部に形成される略円筒状の筒部材と、前記筒部材の内面と摺接し車体側に固定される略円柱状の軸部材と、の摺動により、前記フードが開放方向へ回動すると前記ガスステーが車体側に対して一方向へ回動し、前記フードが閉塞方向へ回動すると前記ガスステーが車体側に対して他方向へ回動するよう構成し、
    前記離脱機構は、
    前記筒部材に形成され、軸方向へわたって延び、幅方向長さが前記軸部材の直径より小さい筒部材切欠と、
    前記軸部材の周方向の一部区間に形成され、該軸部材の径方向長さが前記筒部材切欠の幅方向長さより小さい軸部材切欠と、を有し、
    前記ガスステーが前記フードの閉塞位置からさらに他方向へ回動すると、前記軸部材切欠が形成された区間に前記筒部材切欠が到達して、前記筒部材が前記軸部材から離脱するよう構成したことを特徴とするフード支持構造。
  2. 前記離脱機構は、前記軸部材に設けられ前記フードの閉塞位置と開放位置の間で前記筒部材切欠を挿通する突出部を有し、
    前記ガスステーが前記フードの閉塞位置からさらに他方向へ回動すると、前記軸部材の突出部と、前記筒部材における前記筒部材切欠の周縁とが干渉するよう構成したことを特徴とする請求項に記載のフード支持構造。
  3. 車体側とフードを回動自在に接続するヒンジと、両端が車体側及びフード側に支持され該フードを開放方向へ付勢するガスステーと、を備えたフード支持構造において、
    前記フードが閉塞位置からさらに下方向へ移動した場合に、前記ガスステーの車体側端部を前記車体側から離脱させる離脱機構を設け、
    前記ガスステーの車体側端部に形成される略円筒状の筒部材と、前記筒部材の内面と摺接し車体側に固定される略円柱状の軸部材と、の摺動により、前記フードが開放方向へ回動すると前記ガスステーが車体側に対して一方向へ回動し、前記フードが閉塞方向へ回動すると前記ガスステーが車体側に対して他方向へ回動するよう構成し、
    前記離脱機構は、
    前記筒部材に形成され、軸方向へわたって延び、幅方向長さが前記軸部材の直径より小さい筒部材切欠と、
    記軸部材に設けられ前記フードの閉塞位置と開放位置の間で前記筒部材切欠を挿通する突出部と、を有し、
    前記ガスステーが前記フードの閉塞位置からさらに他方向へ回動すると、前記軸部材の突出部と、前記筒部材における前記筒部材切欠の周縁とが干渉して、前記筒部材が前記軸部材から離脱するよう構成したことを特徴とするフード支持構造。
  4. 前記ガスステーから軸方向に延長した仮想線が、前記軸部材の軸中心から前記筒部材切欠と反対側にオフセットされるよう構成したことを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載のフード支持構造。
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