JP4428434B2 - 光学装置、及びプロジェクタ - Google Patents
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Description
特許文献1に記載のプロジェクタでは、側面視略L字形状のヘッド体(保持部材)の底面にプリズムユニット(光変調装置)を載置するとともに、ヘッド体の底面をロアーケースに固定している。そして、ヘッド体の側面に投射レンズ(投射光学装置)を固定することでプリズムユニット、及び投射レンズの間隔を略一定に維持するとともに、光軸を略一致させている。
また、固定部は、投射光学装置を略重心位置で固定するので、投射レンズの自重によって、またはプロジェクタに衝撃が加わること等によって、固定部に加わる力を小さくすることができ、固定部の変形量を小さくすることができる。
さらに、このような構成によれば、光変調装置を、光変調装置取付部に取り付けた後、光変調装置取付部を、投射光学装置取付部における支持部に支持させることができる。したがって、保持部材の製造効率を向上させることができ、ひいては、光学装置の製造効率を向上させることができる。
このような構成によれば、接続部は、鉛直上下方向に沿う1辺と、固定部の上端、及び支持部の上端とを結ぶ1辺とを有する略矩形板状に形成されるので、固定部の上端にかかる力を支持部に確実に伝達することができる。したがって、光変調装置取付部は、接続部および支持部を介して固定部の変形に確実に追従することができ、光変調装置、及び投射光学装置の間隔を略一定に維持することができるとともに、光軸を略一致させることができる。
しかしながら、本発明によれば、投射光学装置は、投射光学装置の光軸方向に沿って固定部に螺子止めされるので、光変調装置、及び投射光学装置の間隔を略一定に維持することができる。
このような構成によれば、光変調装置取付部は、投射光学装置の光軸方向に沿って螺子止めされることで支持部に支持されるので、光変調装置、及び投射光学装置の間隔を略一定に維持することができる。
このような構成によれば、前述した光学装置と同様の作用効果を奏することができる。また、光学装置は、保持部材が変形した場合であっても光変調装置、及び投射光学装置の間隔を略一定に維持することができるとともに、光軸を略一致させることができるので、プロジェクタの光学性能の劣化を生じにくくすることができる。
〔プロジェクタの外観構成〕
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1を正面側から見た斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクタ1は、外部機器等から入力する画像情報に応じた画像光を形成し、当該画像光をスクリーン等の投射面上に投影するものである。このプロジェクタ1は、図1に示すように、外装筐体2と、当該外装筐体2内に収納される装置本体3(図1では図示省略)とを備えている。
外装筐体2は、全体略直方体形状を有し、本実施形態では合成樹脂により形成されている。この外装筐体2は、上面(鉛直上方向側の面)を形成するアッパーケース21、下面(鉛直下方向側の面)を形成するロアーケース22、及び、正面(後述する投射レンズ46により画像光を投射する側)を形成するフロントケース23とから構成されている。
このうち、ロアーケース22の底面には、詳しい図示を省略するが、設置面にプロジェクタ1を設置するための脚部が突設されている。
上面部211の略中央には、複数の開口2111が形成されており、当該開口2111を介して、プロジェクタ1を操作するための操作パネル上に配設された複数のキー2112が露出する。このようなキー2112として、プロジェクタ1の電源をオン/オフする電源キーや、台形歪み等の調整並びにメニュー画面の項目選択等に用いられる方向キー及び決定キー等が挙げられる。
更に、上面部211における背面側には、後述する光源装置411を交換するための略矩形の開口2115が形成され、当該開口2115は、カバー2116により覆われている。
このうち、切欠2122には、アッパーケース21とロアーケース22とが組み合わさった際に、ロアーケース22に形成された排気部221が嵌め合わされる。なお、この排気部221にはスリット状の第2の排気口222が形成されており、当該排気口222を介して、内部に設けられたファン63(図2参照)により、外装筐体2内の空気が排出される。
また、側面部212とは反対側に形成された側面部213には、図示を省略したが、外装筐体2外部の空気を内部に導入するための吸気口が形成されている。
図2は、装置本体3を示す斜視図である。換言すると、図2は、図1の状態からアッパーケース21及びフロントケース23を取り外した状態のプロジェクタ1を示す斜視図である。
装置本体3は、外部機器等から入力した画像情報を処理し、当該画像情報に応じた画像光を形成投射するものであり、ロアーケース22に固定されている。この装置本体3は、図2に示すように、光学装置4、電源装置5、冷却装置6及び制御装置(図示省略)を備えている。
このうち、電源装置5は、正面に沿って配置され、外部から入力した商用交流電流を直流変換した後、昇圧及び降圧して、プロジェクタ1を構成する各電子部品に電力を供給する。この電源装置5は、周囲を電磁シールド材51により覆われており、これによりEMI(Electro Magnetic Interference、電磁干渉)対策が施されている。
このうち、ダクト61は、側面部213の吸気口(図示省略)に接続され、当該ダクト61の下方に配置されたファン(図示省略)により、外装筐体2外部から導入した冷却空気を、後述する光学装置4の各液晶パネル441等に送風する。
電源装置5近傍に設けられたファン62は、外装筐体2内部の冷却空気の一部を導入し、当該冷却空気を電源装置5に流通させて第1の排気口2121より排出する。
排気部221と接続されたファン63は、装置本体3の冷却に供された空気を吸引し、第2の排気口222を介して外装筐体2の外部に排出する。
図3は、光学装置4の光学系を示す模式図である。
光学装置4は、前述の制御装置から入力する画像信号に応じた画像光を形成し、当該画像光を投射面上に投射する。この光学装置4は、外装筐体2の背面(背面部214)に沿って延出するとともに、当該外装筐体2の側面(側面部213)に沿って延出する平面視略L字形状を有している。
このような光学装置4は、図3に示すように、照明光学装置41と、色分離光学装置42と、リレー光学装置43と、光変調装置44と、これら各装置41〜44を内部に収納配置する光学部品用外装筐体45と、当該光学部品用外装筐体45に取り付けられる投射レンズ46とを備えて構成されている。
光源装置411は、放射状の光線を射出する光源ランプ416と、当該光源ランプ416から射出された放射光を反射して所定位置に収束させるリフレクタ417と、リフレクタ417にて収束される光束を照明光軸Aに対して平行化する平行化凹レンズ418とを備えている。このような光源ランプ416としては、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ及び高圧水銀ランプ等を利用することができる。また、リフレクタ417としては、回転楕円面を有する楕円面リフレクタで構成することができるほか、回転放物面を有する放物面リフレクタで構成することも可能である。この場合には、平行化凹レンズ418を省略することができる。
第二レンズアレイ413は、光路後段に位置する重畳レンズ415とともに、第一レンズアレイ412の各小レンズから射出された像を、光変調装置44の後述する液晶パネル441の画像形成領域に結像させる。
偏光変換素子414は、第二レンズアレイ413から入射した各部分光束を、略1種類の直線偏光光に変換する。
3つの液晶パネル441は、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、入力される画像情報に応じて液晶の配向状態が制御されることで、入射側偏光板442から射出された偏光光の偏光方向を変調する。
3つの射出側偏光板443は、液晶パネル441を介して射出された光束のうち、一定方向の偏光光(例えば、入射側偏光板442における光束の透過軸と直交する偏光軸を有する光束)を透過し、その他の光を吸収する。
投射レンズ46は、光変調装置44で形成された画像光を拡大投射する投射光学装置である。この投射レンズ46は、鏡筒462内部に複数のレンズ(例えば、投射方向先端側に位置するフレネルレンズ461等)が収納された組レンズとして構成されており、本実施形態では、従来のプロジェクタに比べて画像光の投射距離が短くても、従来のプロジェクタと同じ投射領域を実現可能に構成されている。短い投射距離で従来と同じ投射領域を実現するため、フレネルレンズ461の直径は鏡筒462の直径より大きくなっている。この投射レンズ46の鏡筒462には、開口2113(図1参照)を介して露出するつまみ463(図1及び図2参照)が設けられており、手動でズーム及びフォーカスを調整することができる。
図4は、光変調装置44、投射レンズ46、及び保持部材7を示す斜視図である。図5は、光変調装置44、投射レンズ46、及び保持部材7の分解斜視図である。
光変調装置44、及び投射レンズ46は、図4に示すように、間隔を略一定に維持するとともに、光軸を略一致させるように、保持部材7にて保持されている。
ここで、投射レンズ46における鏡筒462の略中央には、図5に示すように、フランジ464が固定されている。フランジ464は、投射レンズ46の略重心位置において、投射レンズ46の光軸方向Bと略直交する方向に延出している。また、フランジ464の四隅位置には、雌螺子孔464Aが光軸方向Bに沿って形成されている。
投射光学装置取付部としての投射レンズ取付部71は、投射レンズ46を固定する固定部74と、光軸方向Bにおいて、固定部74と対向配置される対向部75と、固定部74、及び対向部75を接続する接続部76と、固定部74、及び接続部76から光軸方向Bと略直交する方向に水平左右側に向かって延出する延出部77とを備える。
保持部材7は、図6(A)に示すように、変形していない状態において、クロスダイクロイックプリズム444(図5参照)、及び投射レンズ46の間隔を略一定に維持するとともに、投射レンズ46の光軸Cと、プリズム取付部72に取り付けられた光変調装置44(図4参照)の光軸Dとを照明光軸Aに沿って略一致させている。
(1)保持部材7は、投射レンズ取付部71と、プリズム取付部72とを備え、投射レンズ取付部71は、固定部74と、支持部752と、接続部76とを備えるので、プリズム取付部72は、投射レンズ46の自重によって、またはプロジェクタ1に衝撃が加わること等によって、固定部74が変形した場合であっても、接続部76および支持部752を介して固定部74の変形に追従することができる。したがって、光変調装置44、及び投射レンズ46の間隔を略一定に維持することができるとともに、光軸C,Dを略一致させることができる。
(2)固定部74は、投射レンズ46を略重心位置で固定するので、投射レンズ46の自重によって、またはプロジェクタ1に衝撃が加わること等によって、固定部74に加わる力を小さくすることができ、固定部74の変形量を小さくすることができる。
(4)投射レンズ46は、光軸方向Bに沿って固定部74に螺子止めされるので、光変調装置44、及び投射レンズ46の間隔を略一定に維持することができる。
(6)プリズム取付部72は、光軸方向Bに沿って支持部752に螺子止めされるので、光変調装置44、及び投射レンズ46の間隔を略一定に維持することができる。
(7)プロジェクタ1は、光学装置4を備えるので、光学性能の劣化を生じにくくすることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、固定部74は、鉛直上下方向に沿う2辺を有する矩形枠状に形成されていたが、例えば、円筒状に形成されていてもよく、要するに、投射光学装置の略重心位置に固定される部分であればよい。
前記実施形態では、接続部76は、固定部74の上端、及び支持部752の上端を結ぶ1辺761を有する略矩形板状に形成されていたが、例えば、固定部、及び支持部の略中央を接続する棒状に形成されていてもよく、要するに、固定部、及び支持部の少なくとも一部を接続していればよい。
前記実施形態では、光変調装置44は3つの液晶パネル441R,441G,441Bを備えるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、2つ以下、あるいは、4つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクタにも本発明を適用可能である。なお、液晶パネルが1つである場合には、ダイクロイックプリズム444を省略でき、この場合には、プリズム取付部72に液晶パネル441を取り付ければよい。
前記各実施形態では、透過型の液晶パネル441を採用していたが、これに限らず、反射型の液晶パネルを採用してもよく、あるいは、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を採用してもよい。なお、この場合には、入射側偏光板442および射出側偏光板443を省略できる。また、上記液晶パネルを用いたプロジェクタと同様に、2つ以下、あるいは、4つ以上のDMDを用いたプロジェクタにも本発明を適用可能である。なお、DMDは米国テキサスインスツルメンツ社の商標である。
Claims (5)
- 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置にて変調された画像光を拡大投射する投射光学装置とを備える光学装置であって、
前記光変調装置、及び前記投射光学装置を保持する保持部材を備え、
前記保持部材は、
前記投射光学装置を取り付けるための投射光学装置取付部と、
前記投射光学装置の光軸方向に沿って当該投射光学装置側とは反対側に突出して設けられ、前記光変調装置を取り付けるための光変調装置取付部とを備え、
前記光変調装置取付部、及び前記投射光学装置取付部は別体として構成され、
前記投射光学装置取付部は、
前記投射光学装置を略重心位置で固定する固定部と、
前記光軸方向において前記固定部と対向配置されるとともに、前記光変調装置取付部を支持する支持部と、
前記固定部、及び前記支持部を接続する接続部とを備え、
前記支持部には、前記投射光学装置を載置するための凹部が形成され、
前記光変調装置取付部は、前記凹部の両側の少なくとも2箇所で固定されることで前記支持部に支持されていることを特徴とする光学装置。 - 請求項1に記載の光学装置において、
前記固定部は、鉛直上下方向に沿う2辺を有する略矩形枠状に形成され、
前記接続部は、前記2辺から前記支持部側に延出するとともに、前記固定部の上端、及び当該支持部の上端を結ぶ1辺を有する略矩形板状に形成されることを特徴とする光学装置。 - 請求項1または請求項2に記載の光学装置において、
前記投射光学装置は、前記光軸方向に沿って螺子止めされることで前記固定部に固定されることを特徴とする光学装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の光学装置において、
前記光変調装置取付部は、前記光軸方向に沿って螺子止めされることで前記支持部に支持されていることを特徴とする光学装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学装置を備えることを特徴とするプロジェクタ。
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