JP4428163B2 - バルブ位置制御装置 - Google Patents

バルブ位置制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4428163B2
JP4428163B2 JP2004212218A JP2004212218A JP4428163B2 JP 4428163 B2 JP4428163 B2 JP 4428163B2 JP 2004212218 A JP2004212218 A JP 2004212218A JP 2004212218 A JP2004212218 A JP 2004212218A JP 4428163 B2 JP4428163 B2 JP 4428163B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
motor
valve position
control device
rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004212218A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006029526A (ja
Inventor
稔明 宇田
剛志 神田
泰祐 村田
博 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2004212218A priority Critical patent/JP4428163B2/ja
Priority to US11/168,758 priority patent/US7143743B2/en
Priority to DE102005033693A priority patent/DE102005033693A1/de
Publication of JP2006029526A publication Critical patent/JP2006029526A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4428163B2 publication Critical patent/JP4428163B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D11/00Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated
    • F02D11/06Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance
    • F02D11/10Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type
    • F02D11/106Detection of demand or actuation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/20Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D9/00Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits
    • F02D9/08Throttle valves specially adapted therefor; Arrangements of such valves in conduits
    • F02D9/10Throttle valves specially adapted therefor; Arrangements of such valves in conduits having pivotally-mounted flaps
    • F02D9/109Throttle valves specially adapted therefor; Arrangements of such valves in conduits having pivotally-mounted flaps having two or more flaps
    • F02D9/1095Rotating on a common axis, e.g. having a common shaft
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/20Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils
    • F02D2041/202Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils characterised by the control of the circuit
    • F02D2041/2058Output circuits, e.g. for controlling currents in command coils characterised by the control of the circuit using information of the actual current value

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)
  • Brushless Motors (AREA)
  • Characterised By The Charging Evacuation (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

本発明は、ブラシレスモータのマグネットロータの回転位置に基づいてバルブの制御位置を制御するバルブ位置制御装置に関するもので、特に運転者のアクセル操作量に対応してブラシレスモータを駆動して、スロットルバルブの回転角度に相当するスロットル開度等を制御するバルブ開度制御装置に係わる。
[従来の技術]
従来より、アクセルペダルの踏み込み量に対応してブラシレスDCモータを駆動してスロットルバルブの開度を電子制御する電子制御式スロットル開度制御装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。これは、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサより出力されたアクセル開度信号に基づいてブラシレスDCモータのステータコアに巻装された三相のステータコイルにモータ駆動電流を流し、ブラシレスDCモータが駆動されることで、スロットルバルブが開閉制御され、エンジンの各気筒の燃焼室内に吸入される吸入空気量が最適値となるように制御される。そして、スロットル開度制御装置は、図20に示したように、スロットルバルブの位置制御を行う目的で、スロットルバルブの回転角度に相当するスロットル開度を検出するスロットル開度センサ(例えばホールIC等)101を備え、また、複数個の永久磁石によって界磁極を構成したマグネットロータと三相のステータコイル103との相対位置制御(ロータ位置制御)を行う目的で、マグネットロータの回転位置を検出するロータ位置検出手段(例えばホールIC等)104を備えている。
そして、スロットル開度センサ101より出力されたスロットル開度信号とアクセル開度センサ102より出力されたアクセル開度信号との開度偏差がなくなるようにバルブ開度制御手段105によってスロットルバルブの位置制御がなされるように構成されている。一方、ロータ位置検出手段104の出力からロータ位置検出処理手段106を介してモータ通電ドライバ107に三相のステータコイル103へのモータ駆動電流の通電量、通電方向を変化させるように情報を送るように構成されている。ロータ位置検出処理手段106は、マグネットロータと三相のステータコイル103との相対位置を検出して、この検出結果に応じてマグネットロータが最大の出力トルクを発生できる三相のステータコイル103のうちの2つの相に選択的にモータ駆動電流を通電するように決定するものであって、しかも三相のステータコイル103へのモータ駆動電流の通電方向を決定するものである。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献1、2に記載のスロットル開度制御装置においては、マグネットロータと三相のステータコイル103との相対位置制御(ロータ位置制御)用にロータ位置検出手段104およびロータ位置検出処理手段106を備え、それとは別にスロットルバルブの位置制御用にスロットル開度センサ101を持つため、部品点数が多く、高コストとなるという問題が生じている。
特開平6−94151号公報(第1−7頁、図1−図7) 特許第3070292号公報(第1−7頁、図1−図7)
本発明の目的は、スロットル開度(バルブ開度)センサを廃止しながらも、ロータ位置検出手段より出力された信号を、バルブ位置制御量の演算とモータ通電制御量の演算との両方に使用することで、部品点数の削減化および低コスト化を図ることのできるバルブ位置制御装置を提供することにある。
請求項1、7、10及び13に記載の発明によれば、ロータ位置検出手段から出力された、ブラシレスモータの三相のステータコイルに対するマグネットロータの相対回転位置に対応した信号に基づいて、バルブの現在位置を算出(推定)する。そして、この算出したバルブの現在位置と制御目標値との偏差がなくなるようにバルブ位置制御量を算出し、更にこの算出したバルブ位置制御量に基づいてモータ通電制御量を算出する。そして、ロータ位置検出手段から出力された、ブラシレスモータの三相のステータコイルに対するマグネットロータの相対回転位置に対応した信号、および算出されたモータ通電制御量に基づいて、三相のステータコイルのうちの二つの相のステータコイルを選択的に駆動することにより、ブラシレスモータのマグネットロータが回転し、バルブの現在位置が制御目標値に近づくように制御される。したがって、スロットル開度(バルブ開度)センサを廃止しながらも、ロータ位置検出手段から出力された信号を、バルブ位置制御量の演算とモータ通電制御量の演算との両方に使用することにより、部品点数の削減化および低コスト化を図ることができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、三相のステータコイルへのモータ駆動電流に生じる逆起電力に基づいて、予測される負荷トルクを大幅に超える入力異常を検出する異常故障検出手段を設けている。そして、この異常故障検出手段によって予測される負荷トルクを大幅に超える入力異常を検出した際に、マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御を再実行または再学習することにより、磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移回数のカウントミスを解消することができる。また、低コスト化を実現することもできる。
請求項2及び8に記載の発明によれば、モータ通電制御量とは、バルブの現在位置と制御目標値との偏差がなくなるように設定される、三相のステータコイルのうちの二つの相のステータコイルへのモータ駆動電流のデューティ比および通電方向または通電量および通電方向であることを特徴としている。また、請求項3、7、10及び13に記載の発明によれば、ロータ位置検出手段として、複数個の永久磁石より発生する磁界に感応して起電力を発生するか、あるいは自身を鎖交する磁束密度に対応した電気信号を出力する非接触式の磁気検出素子を用いても良い。そして、磁気検出素子を、マグネットロータに対向するように複数個配置しても良い。なお、本発明では、三相のステータコイルに対するマグネットロータの相対回転位置およびマグネットロータの回転方向を検出する必要が有ることから少なくとも3個以上の磁気検出素子を設置することが望ましい。
請求項4、7、10及び13に記載の発明によれば、バルブ位置演算手段に、磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移回数をカウントするカウンタを設けている。そして、バルブ位置演算手段は、カウンタのカウント数に基づいてバルブの現在位置を求めるようにしている。これによって、磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移回数を常にモニターすることにより、バルブの現在位置を常にモニター(算出、推定)することができる。また、後記するマグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御を実行することにより、バルブ開度の絶対値(基準位置からの相対位置)を算出(推定)することができる。
請求項5及び7に記載の発明によれば、磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移がスキップした場合、カウンタのカウント数をスキップした分だけ増減するようにしている。これによって、正常な状態遷移の順序を規定することにより、小スキップが生じた場合でも、そのマグネットロータの回転方向と回転角度量とを推定することが可能となり、バックファイア等の外乱トルク、磁気検出素子より出力される電気信号へのノイズ印加に対するロバスト性(頑健性)を向上することができる。
請求項6、9及び10に記載の発明によれば、第1故障判別手段によって磁気検出素子より出力される電気信号の状態が異常状態か正常状態かを判別することができる。また、第2故障判別手段によって磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移の順序が異常状態か正常状態かを判別することができる。これによって、磁気検出素子より出力される電気信号をモニターすることにより、磁気検出素子の異常故障の判別を、モータ駆動回路の異常故障に対して独立して判別できるようになるので、磁気検出素子の異常故障を精度良く検出することが可能となる。また、ブラシレスモータの三相のステータコイルへの通電を停止している時であっても、磁気検出素子の異常故障を検出することが可能となる。
また、磁気検出素子より出力される電気信号の状態異常(磁気検出素子の出力状態異常)および磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移の異常(磁気検出素子の出力状態遷移異常)を検出することにより、信頼性の高いシステムを実現することができる。
そして、第2故障判別手段によって磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移の順序が異常状態であると判別した際に、マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御を再実行または再学習することにより、カウントミスによる車両等への悪影響を防止することができる。
請求項11に記載の発明によれば、三相のステータコイルへのモータ駆動電流に生じる逆起電力に基づいて、予測される負荷トルクを大幅に超える入力異常を検出する異常故障検出手段を設けている。そして、この異常故障検出手段によって予測される負荷トルクを大幅に超える入力異常を検出した際に、マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御を再実行または再学習することにより、磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移回数のカウントミスを解消することができる。また、低コスト化を実現することもできる。
請求項12及び13に記載の発明によれば、ブラシレスモータの回転出力をバルブに伝達する動力伝達機構と、カウンタのカウント数が所定のレンジを逸脱した際、あるいはマグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御時に磁気検出素子より出力される電気信号が所定時間以上状態遷移を継続する際に、動力伝達機構の異常故障を検出する異常故障検出手段とを設けたことにより、動力伝達機構に破損(例えばギヤ折損、バックラッシュ異常拡大)が発生して、ブラシレスモータのマグネットロータの回転位置とバルブの現在位置との関係が不整合となる異常状態を検出できる。また、請求項14に記載の発明によれば、磁気検出素子より出力される電気信号のサンプリング周期(ロータ位置検出手段の信号取り込み周期)を、磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移周期の最小値よりも十分短くすることにより、磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移回数のカウントミスを防止でき、信頼性の高いバルブ位置の検出が可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、ロータ位置検出手段は、複数個の永久磁石より発生する磁界に感応して起電力を発生するか、あるいは自身を鎖交する磁束密度に対応した電気信号を出力する3個の磁気検出素子よりなる。そして、3個の磁気検出素子のうちの1個の磁気検出素子の異常故障を検出した際に、残りの2個の磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移回数をカウントして、バルブの現在位置を算出することにより、3個の磁気検出素子のうちの1個の磁気検出素子の異常故障だけでバルブの現在位置が不明となる状況を回避でき、そのような状況下でバルブ位置演算手段等がその情報に基づき適切な処理をすることが可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、バルブ位置演算手段、制御量演算手段およびモータ駆動回路のうちの少なくとも2つ以上の機能を、ワンチップ上に集積化することにより、バルブ位置演算手段と制御量演算手段とを結線するワイヤーハーネス、あるいは制御量演算手段とモータ駆動回路とを結線するワイヤーハーネス、あるいはバルブ位置演算手段とモータ駆動回路とを結線するワイヤーハーネス、送受信回路、入出力回路が不要となり、電源線の本数を削減できるので、コンパクト化およびコストダウンを図ることができる。
請求項1に記載の発明によれば、ブラシレスモータは、マグネットロータと一体化されたモータシャフト、およびこのモータシャフトの軸方向の両端部を回転自在に支持する円筒状のモータハウジングを有している。そして、ワンチップ上に集積化した、バルブ位置演算手段、制御量演算手段およびモータ駆動回路のうちの少なくとも2つ以上の機能およびロータ位置検出手段の機能をブラシレスモータのモータハウジング内に収容することにより、ロータ位置検出手段(例えば複数個の磁気検出素子)とバルブ位置演算手段とを結線するワイヤーハーネス、送受信回路、入出力回路が不要となり、電源線の本数を削減できるので、更なるコストダウンを図ることができる。さらに、組み付け性を向上することが可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、マグネットロータの回転速度を所定の減速比に減速して、バルブに伝達する歯車減速機構と、バルブを開弁方向または閉弁方向に付勢するスプリングとを設けている。そして、スプリングの付勢方向に対抗する方向にバルブを位置決めした状態で、マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御を実行することにより、歯車減速機構の構成要素としての減速ギヤ間のバックラッシュや、出力軸結合部のガタ等を要因とする、ブラシレスモータのマグネットロータの回転位置から求められる計算上のバルブの現在位置と実際のバルブの現在位置との不整合を解消することができる。
請求項1に記載の発明によれば、バルブは、バルブハウジングの空気通路内を流れる空気の流量を制御する流量制御弁であることを特徴としている。この流量制御弁を、内燃機関の燃焼室内に吸入される吸入空気量を調節するスロットルバルブ、アイドル回転速度制御弁、吸気制御弁等に用いても良い。また、流量制御弁を、内燃機関の燃焼室より排出される排気ガスの流量を調節する排気制御弁等に用いても良い。また、流量制御弁を、内燃機関の排気ガスを吸気側に再循環させる排気ガス還流量を調節する排気ガス還流量制御弁等に用いても良い。
請求項20に記載の発明によれば、バルブは、内燃機関の吸気ポートから燃焼室内に流入する空気に渦流を生起させる空気制御弁であることを特徴としている。この空気制御弁を、内燃機関の吸気ポートから燃焼室内に流入する空気に横方向の渦流を生起させるスワール流制御弁等に用いても良い。また、空気制御弁を、内燃機関の吸気ポートから燃焼室内に流入する空気に縦方向の渦流を生起させるタンブル流制御弁等に用いても良い。また、請求項21に記載の発明によれば、エンジン回転速度に対応してインテークマニホールドの吸気通路の通路長または開口面積を可変して、エンジントルクを向上させる可変吸気装置に適用されて、インテークマニホールドの吸気通路を開閉することで、インテークマニホールドの吸気通路の通路長または開口面積を変更する可変吸気弁であることを特徴としている。
請求項22に記載の発明によれば、バルブは、スロットルボデーの断面円形状のスロットルボア内を流れる吸入空気量を調整する円板形状のスロットルバルブであることを特徴としている。ここで、バルブを、スロットルボデーに回転自在に支持されたシャフトを有し、シャフトの回転中心軸線と空気通路の中心軸線との交点を中心にして放射状に広げられて、シャフトの回転中心軸線を中心に回転方向に動作するバタフライ弁方式の回転弁としても良い。
本発明を実施するための最良の形態は、部品点数の削減化および低コスト化を図るという目的を、スロットル開度(バルブ開度)センサを廃止しながらも、ロータ位置検出手段より出力された信号(ブラシレスモータの三相のステータコイルに対するマグネットロータの相対回転位置に対応した信号)、すなわち、複数個の磁気検出素子より出力された電気信号を、バルブ位置制御量の演算とモータ通電制御量の演算との両方に使用することで実現した。
[実施例1及び比較例1の構成]
図1ないし図は本発明の実施例1及びこの実施例1に対する比較例1を示したもので、図1はモータ通電制御回路の制御ロジックを示した図で、図2は内燃機関用バルブ開度制御装置の概略構成を示した図で、図3(a)はブラシレスDCモータの概略構成を示した図である。
本実施例の内燃機関用バルブ開度制御装置は、自動車等の車両に搭載される多気筒(本例では4気筒)ガソリンエンジン等の内燃機関(以下エンジンと言う)の吸気系に設けられ、運転者(ドライバー)のアクセルペダルの踏み込み量(ドライバーのアクセル操作量)に対応してブラシレスDCモータ1を駆動してスロットルバルブ2の回転角度に相当するスロットル開度を変更することで、エンジンの各気筒の燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御して、エンジン回転速度またはエンジントルクをコントロールする内燃機関用スロットル開度制御装置である。
この内燃機関用バルブ開度制御装置は、エンジンの各気筒の燃焼室内に吸入される吸入空気量を調整する2連式のスロットルバルブ2と、これらのスロットルバルブ2と一体的に回転するバルブシャフト3と、このバルブシャフト3を回転自在に支持するスロットルボデー4と、2連式のスロットルバルブ2を開弁方向または閉弁方向に駆動する動力ユニットと、2連式のスロットルバルブ2を閉弁方向(または開弁方向)に付勢するリターンスプリング5と、各種センサからのセンサ信号に基づいて動力ユニット(特にブラシレスDCモータ1)を電子制御するエンジン制御装置(エンジン制御ユニット:以下ECUと呼ぶ)9を備えている。
本実施例の動力ユニットは、動力源であるブラシレスDCモータ1と、このブラシレスDCモータ1のモータシャフト(出力軸)11の回転速度を所定の減速比となるように減速する歯車減速機構とを含んで構成されており、これらは、スロットルボデー4の外壁部に一体的に組み付けられたアクチュエータケース6内に収容されている。ここで、ブラシレスDCモータ1は、通電されるとモータシャフト11が正転方向または逆転方向に回転する電動式のアクチュエータであって、フロントエンドフレーム12が締結ネジ等の締結具(図示せず)を用いてアクチュエータケース6のモータ挿入口13の周囲に締め付け固定されている。そのアクチュエータケース6は、ブラシレスDCモータ1を収容保持するモータ収容穴14を形成するモータハウジング部15と、歯車減速機構を構成する各ギヤを回転自在に収容するギヤ室16を形成するギヤハウジング部17とを有し、スロットルボデー4の円筒状壁部19の開口側端部に一体的に組み付けられている。
歯車減速機構は、ブラシレスDCモータ1のモータシャフト11の外周に固定されたピニオンギヤ21と、このピニオンギヤ21と噛み合って回転する中間減速ギヤ22と、この中間減速ギヤ22と噛み合って回転するバルブギヤ23とによって構成され、ブラシレスDCモータ1の回転動力(モータ出力軸トルク)をバルブシャフト3を介して2連式のスロットルバルブ2に伝達する動力伝達機構(トルク伝達部品)として利用されている。ピニオンギヤ21は、ブラシレスDCモータ1のモータシャフト11と一体的に回転するモータギヤである。中間減速ギヤ22は、回転中心を成す支持軸24の外周に回転自在に嵌め合わされている。そして、中間減速ギヤ22には、ピニオンギヤ21に噛み合う大径ギヤ25、およびバルブギヤ23に噛み合う小径ギヤ26が設けられている。バルブギヤ23は、上記のバルブシャフト3の軸方向の一端部の外周に固定されている。
ここで、ブラシレスDCモータ1は、図3に示したように、例えば三相全波駆動方式のブラシレスモータであり、アウタロータ型永久磁石界磁ブラシレスモータであって、ベアリングホルダ(モータエンドフレーム)29に固定されたインナステータ7と、このインナステータ7の外周側に所定のエアギャップを介して配設されたアウタロータ(以下マグネットロータと言う)8とを備えている。
インナステータ7は、軟磁性材(例えば鉄板または珪素鋼板)を多数積層した積層型コアよりなるステータコア(電機子鉄心)31、およびこのステータコア31に巻装された三相のステータコイル(電機子巻線)32等から構成されている。なお、ステータコア31の外周部には、複数のティースが等ピッチで形成され、各ティース毎にU相、V相、W相の各ステータコイル32が1相ずつ集中巻きされている。なお、三相のステータコイル32をY結線しているが、三相のステータコイル32をΔ結線しても良い。
マグネットロータ8は、モータシャフト11の外周に嵌合するロータコア33、およびこのロータコア33の内周部に接着剤を用いて固着された12個の永久磁石34等から構成されている。また、マグネットロータ8に一体化されたモータシャフト11の一端部(図示下端部)は、軸受け35を介してベアリングホルダ29に回転自在に支持されており、また、モータシャフト11の他端部(図示上端部)は、軸受け36を介して円筒ハウジング(モータハウジング)37に回転自在に支持されている。
ここで、本実施例の永久磁石34は、図3および図4(a)に示したように、被測定物としてのマグネットロータ8の回転に伴って回転すると共に、インナステータ7の外周面と対向する着磁面が円弧形状に形成され、板厚方向の内周部の極性が交互にN極とS極とを繰り返すように、12極並ぶように配列されている。すなわち、12個の永久磁石34は、板厚方向の両端部(内周部と外周部)が互いに極性が逆向きとなるようにN極とS極とが平行着磁されている。これらの永久磁石34は、例えばサマリウム−コバルト(Sm−Co)磁石、ネオジウム(Nd)磁石等の希土類磁石、アルニコ磁石、フェライト磁石が用いられ、長期間磁力を安定して発生し続ける円弧板状のマグネットである。なお、永久磁石34として、ポリアミド樹脂(PA)、ネオジウム(Nd)、鉄(Fe)、ホウ素(B)粉末を焼結した樹脂磁石を用いても良い。
2連式のスロットルバルブ2は、1本のバルブシャフト3の外周にそれぞれ保持固定または一体的に形成されて、断面円形状のスロットルボア(吸気通路)40の中心軸線とバルブシャフト3の回転中心軸線との交点を中心とする円板状のディスクよりなる。これらのスロットルバルブ2は、スロットルボデー4のスロットルボア40内を流れる吸入空気の平均的な流れの軸線方向に対して略直交する方向に回転中心軸線を有する回転弁で、吸入空気量が最小となる全閉位置から、吸入空気量が最大となる全開位置に至るまでの回転角度範囲にて回転角度(バルブ開度)が変更されることで、エンジンの各気筒の燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御する。そして、2連式のスロットルバルブ2は、リターンスプリング5によって全閉位置まで閉じる方向(または全開位置まで開く方向)に付勢されている。
バルブシャフト3は、2連式のスロットルバルブ2の回転軸を構成するもので、スロットルボデー4のスロットルボア40内を流れる吸入空気の平均的な流れの軸線方向に対して略直交する方向で、且つブラシレスDCモータ1を保持固定するモータハウジング部15の中心軸線方向に対して平行する方向となるように回転中心軸線方向(軸方向)が規定されている。このバルブシャフト3の軸方向の一端部は、スロットルボデー4の第1軸受ボス部41に保持固定される第1ベアリング(第1軸受け)42の第1摺動孔内において回転自在に摺動する第1軸受摺動部として機能する。また、バルブシャフト3の軸方向の他端部は、スロットルボデー4の第2軸受ボス部43に保持固定される第2ベアリング(第2軸受け)44の第2摺動孔内において回転自在に摺動する第2軸受摺動部として機能する。
そして、バルブシャフト3の軸方向の一端部には、円筒状のジョイント部(トルク伝達部品)45が一体的に形成されている。また、バルブシャフト3の軸方向の他端部には、リターンスプリング5の一端部を係止するバルブ側スプリングフック(第1係止部)46が一体的に組み付けられている。なお、ジョイント部45の外周部には、回転角度制限部材47が一体的に設けられている。この回転角度制限部材47の外周部には、2連式のスロットルバルブ2が全閉位置まで閉じた際に、全閉側メカニカルストッパ(全閉ストッパ:図17参照)91に直接的または間接的に当接して係止される被係止部としての全閉ストッパ部(図示せず)、および2連式のスロットルバルブ2が全開位置まで開いた際に、全開側メカニカルストッパ(全開ストッパ:図17参照)92に直接的または間接的に当接して係止される被係止部としての全開ストッパ部(図示せず)が一体的に形成されている。そして、2つのメカニカルストッパ91、92は、スロットルボデー4の外壁部に一体的に設けられる円筒状壁部19の内周部に一体的に形成されている。
また、ジョイント部45の軸方向の一端部には、歯車減速機構の構成要素の1つであるバルブギヤ23の回転軸27の凹状の嵌合溝に嵌合(例えば隙間嵌め)する凸状の嵌合部が設けられている。本実施例では、2連式のスロットルバルブ2およびバルブシャフト3とバルブギヤ23とが一定の相対角度となるように規定するために、更にはバルブシャフト3とバルブギヤ23とが相対回転することを防止するために、ジョイント部45の嵌合部に一文字状の凸部およびバルブギヤ23の回転軸27の嵌合溝に一文字状の凹部をそれぞれ形成している。
スロットルボデー4は、内部に2連式のスロットルバルブ2を開閉自在に収容すると共に、エンジンの各気筒の燃焼室内に吸入される吸入空気が中心軸線方向に流れる2個のスロットルボア壁部51を有し、且つこれらのスロットルボア壁部51内にエンジンの各気筒の燃焼室内に向かう吸入空気が流れる断面円形状のスロットルボア40を形成するスロットルハウジング(バルブハウジング)であって、2連式のスロットルバルブ2を、吸入空気量を最小とする全閉位置から、吸入空気量を最大とする全開位置に至るまでの回転動作範囲内にて回転自在に保持する装置であり、エンジンのインテークマニホールドまたはサージタンクに固定ボルトや締結ネジ等の締結具(図示せず)を用いて締め付け固定されている。
なお、スロットルボア40には、エアクリーナからエンジン吸気管(インテークパイプ)を介して吸入空気を吸い込むための空気入口部、およびエンジンのインテークマニホールドまたはサージタンクに吸入空気を流入させるための空気出口部が設けられている。
リターンスプリング5は、スロットルボデー4のスロットルボア壁部51の外壁部に一体的に組み付けられるスプリングハウジング部52内に収容されて、バルブシャフト3の軸方向の他端部の外周に巻装されている。このリターンスプリング5の一端部は、バルブシャフト3のバルブ側スプリングフック46に保持(または係止)され、また、リターンスプリング5の他端部は、スプリングハウジング部52の内壁面に設けられたハウジング側スプリングフック(第2係止部)53に保持(または係止)されている。
本実施例のECU9は、図1に示したように、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(ROMまたはEEPROM、RAMまたはスタンバイRAM等のメモリ)、入力回路、出力回路、電源回路等の機能を含んで構成される周知のマイクロコンピュータ、およびブラシレスDCモータ1の三相のステータコイル32にモータ駆動電流を印加するためのモータ通電制御回路10が設けられている。ECU9のマイクロコンピュータおよびモータ通電制御回路10は、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)すると、メモリ内に格納されている制御プログラムおよび制御ロジックに基づいて、例えば吸入空気量が制御指令値となるようにフィードバック制御するように構成されている。
マイクロコンピュータは、ドライバーのアクセルペダルの踏み加減(アクセル操作量)を検出するアクセル開度センサ61、エンジンの吸入空気量を検出するエアフローメータ(吸入空気量センサ)62、エンジンのクランクシャフトの回転角度を検出するクランク角度センサ63等の各種センサからのセンサ信号が、A/D変換器でA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力されるように構成されている。なお、マイクロコンピュータは、クランク角度センサ63より出力されたNEパルス信号の間隔時間を計測することによってエンジン回転速度を検出するための回転速度検出手段として機能する。
モータ通電制御回路10は、ブラシレスDCモータ1の円筒ハウジング37内に内蔵された回路基板64上に搭載されている。そして、モータ通電制御回路10は、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転位置(ロータ位置)を検出するロータ位置検出器65より出力された電気信号が入力されるように構成されている。また、モータ通電制御回路10は、バルブ開度演算器(バルブ位置演算手段)71、モータ回転角制御器(制御量演算手段)72およびモータ通電ドライバ(モータ駆動回路)73の機能を、ワンチップマイコン上に集積化した駆動ICであって、回路基板64のマグネットロータ8側に対して逆側面に一体的に搭載されている。
ここで、ロータ位置検出器65は、ブラシレスDCモータ1の三相のステータコイル32に対するマグネットロータ8の相対回転位置(マグネットロータ8の回転位置、モータ回転角)およびマグネットロータ8の回転方向に対応した電気信号を出力するロータ回転位置センサである。このロータ位置検出器65は、図1、図3および図4に示したように、ブラシレスDCモータ1の円筒ハウジング37内に内蔵された回路基板64のマグネットロータ8側面に搭載された3個のホールIC65u、65v、65wによって構成され、マグネットロータ8の回転方向に例えば40°間隔で12個の永久磁石34の軌道半径上に所定の間隔で配置されている。そして、3個のホールIC65u、65v、65wは、その板厚方向の両側に一定幅の感磁面をそれぞれ有している。
さらに、3個のホールIC65u、65v、65wは、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転位置(モータ回転角)およびマグネットロータ8の回転方向を検出するホール素子(非接触式の磁気検出素子)と増幅回路とを一体化したIC(集積回路)であり、12個の永久磁石34より発生する磁界に感応して起電力を発生すると共に、各ホールIC65u、65v、65wに鎖交する磁束密度に対応した電圧信号を出力する。なお、3個のホールIC65u、65v、65wは、磁束密度に対する出力ゲイン調整、オフセット調整、温度特性の補正のプログラムを外部から電気トリミングする機能を有したり、断線、ショートの自己診断機能を有していても良い。
バルブ開度演算器71は、ロータ位置検出器65より出力される電気信号に基づいて、2連式のスロットルバルブ2の回転角度に相当するスロットル開度(バルブ開度)を算出するバルブ開度演算手段として機能する。具体的には、図4および下記数1、数2の演算式に示したように、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号の状態遷移回数をカウントし、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の総回転角度、つまり2連式のスロットルバルブ2の回転角度に相当するスロットル開度(バルブ開度)を算出する。これは、基準位置学習時のカウント数をベースに、状態遷移方向に応じてバルブ開度カウンタ(Cv)を増減する。次の順番で状態が遷移した時に、バルブ開度カウンタ(Cv)を1つ増やす。例えば1→2、または2→3、または3→4、または4→5、または5→6、または6→1に1つ増やす。また、次の順番で状態が遷移した時に、バルブ開度カウンタ(Cv)を1つ減らす。例えば1→6、または6→5、または5→4、または4→3、または3→2、または2→1に1つ減らす。
[数1]
バルブ開度=カウント数(回)×(360〔deg〕/磁極数P/ギヤ比N)
[数2]
バルブ開度分解能=360〔deg〕/磁極数P/ギヤ比N
本実施例では、分解能5°以下にするため、P/N>360/5=72とする。
モータ回転角制御器72は、エンジンの運転状態に対応して設定される制御目標値(目標スロットル開度、目標バルブ開度、制御指令値)と実スロットル開度(演算されたバルブ開度)との開度偏差に基づいて、その開度偏差がなくなるようにバルブ開度制御量(バルブ位置制御量)を算出すると共に、この算出したバルブ開度制御量に基づいてモータ通電制御量を算出する機能を有している。
ここで、バルブ開度制御量は、実スロットル開度(演算されたバルブ開度)とエンジン回転速度、アクセル開度信号などに基づきECU9にて算出される目標スロットル開度(目標バルブ開度)またはその目標バルブ開度をベースに(トルク伝達部品の撓み等を考慮して)モータ回転角制御器72にて補正される目標バルブ開度との偏差がなくなるように比例積分微分制御(PID制御)によって算出される。また、モータ通電制御量は、目標バルブ開度と実スロットル開度(演算されたバルブ開度)との開度偏差がなくなるようにするためPWM(パルス変調)変換されたデューティ比信号として算出した出力DUTY(通電量)、および三相のステータコイル32のうちの二つの相のステータコイル32へのモータ駆動電流の通電方向等である。
モータ通電ドライバ73は、ロータ位置検出器65、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号、およびモータ回転角制御器72によって設定された出力DUTY(通電量)から出力電流DUTY(モータ駆動電流)を形成して、三相のステータコイル32のうちの二つの相のステータコイル32を選択的に駆動する機能を有している。また、モータ通電ドライバ73は、三相のステータコイル32のうちの二つの相のステータコイル32へのモータ駆動電流の通電方向を選択的に切り替えるための半導体スイッチング素子を有している。
比較例1の制御方法]
次に、本比較例の内燃機関用バルブ開度制御装置の制御方法を図1ないし図7に基づいて簡単に説明する。ここで、バルブ開度演算器(バルブ位置演算手段)71で実行される、基準位置学習制御の処理手順を図5および図6のフローチャートを用いて説明する。この図5および図6の基準位置学習制御ルーチンは、セレクトレバーがパーキング(P)レンジまたはニュートラル(N)レンジの時にイグニッションスイッチがオン(IG・ON)される毎にいずれかが実行される。なお、本比較例のバルブ開度演算器71は、3個のホールIC65u、65v、65w等のセンサ出力異常時、あるいは歯車減速機構を含む動力伝達機構の異常故障時、あるいはバルブ開度演算器71の出力異常時には、セレクトレバーがパーキング(P)レンジまたはニュートラル(N)レンジで、且つ車両の走行速度が所定値(例えば0km/h)以下の時に再実行(再学習)されるように構成されている。
先ず、全閉学習制御時(全閉=0°の時)には、図5のフローチャートに示したように、2連式のスロットルバルブ2を全閉位置に保持するために、PWM(パルス変調)変換されたデューティ比(DUTY比)を全閉学習制御時通電DUTY比(例えば−70%)にセットする(ステップS11)。次に、2連式のスロットルバルブ2およびマグネットロータ8が全閉位置から動いていないことを確認するために、バルブ開度カウンタCv(n)が前回値Cv(n−1)と同じ値であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果がNOの場合には、学習時間カウンタ(T1)を0にリセットする(ステップS13)。その後に、ステップS15の判定処理に移行する。
また、ステップS12の判定結果がYESの場合には、学習時間カウンタ(T1)をサンプリング時間(Tc)分だけカウントアップする(ステップS14)。次に、学習時間カウンタ(T1)が学習終了時間(例えば100msec)以上であるか否かを判定する(ステップS15)。この判定結果がNOの場合には、ステップS12の判定処理に戻る。また、ステップS15の判定結果がYESの場合には、バルブ開度カウンタ(Cv)を、2連式のスロットルバルブ2の全閉位置に相当するスロットル開度=バルブ開度0にセットし、学習終了フラグ(X1f)を1にセットする(ステップS16)。その後に、図5の基準位置学習制御ルーチンを終了する。
また、全開学習制御時(全開=90°の時)には、図6のフローチャートに示したように、2連式のスロットルバルブ2を全開位置に保持するために、PWM(パルス変調)変換されたデューティ比(DUTY比)を全開学習制御時通電DUTY比(例えば70%)にセットする(ステップS21)。次に、2連式のスロットルバルブ2およびマグネットロータ8が全開位置から動いていないことを確認するために、バルブ開度カウンタCv(n)が前回値Cv(n−1)と同じ値であるか否かを判定する(ステップS22)。この判定結果がNOの場合には、学習時間カウンタ(T1)を0にリセットする(ステップS23)。その後に、ステップS25の判定処理に移行する。
また、ステップS22の判定結果がYESの場合には、学習時間カウンタ(T1)をサンプリング時間(Tc)分だけカウントアップする(ステップS24)。次に、学習時間カウンタ(T1)が学習終了時間(例えば100msec)以上であるか否かを判定する(ステップS25)。この判定結果がNOの場合には、ステップS22の判定処理に戻る。また、ステップS25の判定結果がYESの場合には、バルブ開度カウンタ(Cv)を、2連式のスロットルバルブ2の全開位置に相当するスロットル開度=バルブ開度90/(360/ギヤ比N/磁極数P)にセットし、学習終了フラグ(X1f)を1にセットする(ステップS26)。その後に、図6の基準位置学習制御ルーチンを終了する。
ここで、バルブ開度演算器(バルブ位置演算手段)71で実行される、バルブ開度演算の処理手順を図7のフローチャートを用いて説明する。この図7のバルブ開度演算ルーチンは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)された後に、所定のタイミング毎に繰り返し実行される。また、図7のバルブ開度演算ルーチンは、学習終了フラグ(X1f)が1の時に起動する。
先ず、カウントアップ条件が成立しているか否かを判定する(ステップS31)。なお、ロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号が次のように変化した時に、カウントアップ条件が成立となり、それ以外の時に不成立となる。カウントアップ条件は、1→2、または2→3、または3→4、または4→5、または5→6、または6→1のように変化した時に成立する。
このステップS31の判定結果がYESの場合には、バルブ開度カウンタ(Cv)をカウントアップする(ステップS32)。その後に、図7のバルブ開度演算ルーチンを抜ける。また、ステップS31の判定結果がNOの場合には、カウントダウン条件が成立しているか否かを判定する(ステップS33)。なお、ロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号が次のように変化した時に、カウントダウン条件が成立となり、それ以外の時に不成立となる。カウントダウン条件は、1→6、または6→5、または5→4、または4→3、または3→2、または2→1のように変化した時に成立する。
このステップS33の判定結果がYESの場合には、バルブ開度カウンタ(Cv)をカウントダウンする(ステップS34)。その後に、図7のバルブ開度演算ルーチンを抜ける。また、ステップS33の判定結果がNOの場合には、バルブ開度カウンタ(Cv)の変更を行わない。つまり現在のバルブ開度カウンタ(Cv)を維持する(ステップS39)。その後に、図7のバルブ開度演算ルーチンを抜ける。
比較例1の作用]
次に、本比較例の内燃機関用バルブ開度制御装置の作用を図1ないし図7に基づいて簡単に説明する。
ドライバーがアクセルペダルを踏み込むと、アクセル開度センサ61よりアクセル開度信号がECU9に入力される。そして、ECU9からモータ通電制御回路10に制御目標値(目標スロットル開度)が出力される。一方、バルブ開度演算器71は、ロータ位置検出器65より出力される、ブラシレスDCモータ1の三相のステータコイル32に対するマグネットロータ8の相対回転位置に対応した電気信号、すなわち、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号の状態遷移回数をカウントし、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の総回転角度、つまり2連式のスロットルバルブ2の回転角度に相当するスロットル開度を算出する。
次に、モータ回転角制御器72は、実スロットル開度(演算されたバルブ開度)とエンジン回転速度、アクセル開度信号などに基づきECU9にて算出される目標スロットル開度(目標バルブ開度)またはその目標バルブ開度をベースに(トルク伝達部品の撓み等を考慮して)モータ回転角制御器72にて補正される目標バルブ開度との偏差がなくなるように比例積分微分制御(PID制御)によってバルブ開度制御量を算出する。また、モータ回転角制御器72は、制御目標値(目標スロットル開度)と実スロットル開度(演算されたバルブ開度)との開度偏差がなくなるようにするためPWM(パルス変調)変換されたデューティ比信号として算出した出力DUTY(通電量)、および三相のステータコイル32のうちの二つの相のステータコイル32へのモータ駆動電流の通電方向を決定する。
次に、モータ通電ドライバ73は、ロータ位置検出器65、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号、およびモータ回転角制御器72によって設定された出力DUTY(通電量)から出力電流DUTY(モータ駆動電流)を形成して、三相のステータコイル32のうちの二つの相のステータコイル32を選択的に駆動する。このとき、モータ通電ドライバ73は、必要の有る場合に、複数個の半導体スイッチング素子を選択的に駆動して、三相のステータコイル32のうちの二つの相のステータコイル32へのモータ駆動電流の通電方向を選択的に切り替える。
これによって、2連式のスロットルバルブ2が所定の回転角度となるようにブラシレスDCモータ1の三相のステータコイル32のうちの二つの相のステータコイル32にモータ駆動電流が流されて、ブラシレスDCモータ1のモータシャフト11が回転する。そして、ブラシレスDCモータ1のトルクがピニオンギヤ21、中間減速ギヤ22、バルブギヤ23に伝達される。これにより、バルブギヤ23およびこのバルブギヤ23の回転軸27にジョイント部45を介して結合したバルブシャフト3が、リターンスプリング5の付勢力(例えば全閉方向の付勢力)に抗してアクセルペダルの踏み込み量に対応した回転角度分だけ回転する。したがって、2連式のスロットルバルブ2が全閉位置より全開位置側へ開く方向(全開方向)に回転駆動され、スロットルボデー4のスロットルボア40が所定のバルブ開度だけ開かれるので、エンジン回転速度がアクセルペダルの踏み込み量に対応した速度に変更される。
比較例1の効果]
以上のように、本比較例の内燃機関用バルブ開度制御装置においては、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転位置(モータ回転角)およびマグネットロータ8の回転方向を検出するロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号に基づいて、2連式のスロットルバルブ2の回転角度に相当するスロットル開度を算出するようにしている。そして、この算出した実スロットル開度(演算により求められたバルブ開度)と制御目標値(目標バルブ開度、指令開度)との開度偏差がなくなるように、2連式のスロットルバルブ2のバルブ開度制御量を算出している。
さらに、制御目標値(目標スロットル開度)と実スロットル開度(演算されたバルブ開度)との開度偏差がなくなるように、ブラシレスDCモータ1のモータ通電制御量を決定している。具体的には、制御目標値(目標スロットル開度)と実スロットル開度(演算されたバルブ開度)との開度偏差がなくなるようにするためPWM(パルス変調)変換されたデューティ比信号として算出した出力DUTY(通電量)、および三相のステータコイル32のうちの二つの相のステータコイル32へのモータ駆動電流の通電方向を決定している。したがって、スロットル開度(バルブ開度)センサを廃止しながらも、ロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号を、バルブ位置制御量の演算とモータ通電制御量の演算との両方に使用することにより、部品点数の削減化および低コスト化を図ることができる。
ここで、特許文献1、2に記載のスロットル開度制御装置のバルブ開度間接検出手段は、ロータ位置検出手段104より出力される電気信号(センサ出力)から直接バルブ開度を検出するのではなく、センサ出力に基づいてモータ通電ドライバ107により決定される三相のステータコイル103への通電制御トランジスタの切り替え信号のカウントによって間接的にバルブ開度が検出されるように構成されている。このバルブ開度間接検出方法では、ブラシレスDCモータの三相のステータコイル103への通電停止時に、スロットルボデーのスロットルボア(吸気通路)内を流れる吸入空気の流れ等によってスロットルバルブが回転した場合、そのスロットルバルブの回転を検出できないという問題がある。また、上記のバルブ開度間接検出方法では、スロットルバルブのバルブ開度の絶対値(基準位置からの相対位置)を検出することはできないという問題がある。
そこで、本比較例の内燃機関用バルブ開度制御装置においては、モータ通電制御回路10のバルブ開度演算器71に、ロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号の状態遷移回数をカウントするバルブ開度カウンタ(Cv)を内蔵している。そして、バルブ開度演算器71は、バルブ開度カウンタ(Cv)のカウント数に基づいて2連式のスロットルバルブ2の現在位置(回転角度)に相当するスロットル開度(バルブ開度)を算出するようにしている。これによって、ロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号の状態遷移回数を常にモニター(直接的に検出)することにより、スロットル開度(バルブ開度)を常に精度良く算出または推定することができる。また、図5および図6のフローチャートに示した、マグネットロータ8の基準位置学習制御の処理手順を実行することにより、スロットル開度(バルブ開度)の絶対値(基準位置からの相対位置)を算出または推定することができる。
また、バルブ開度演算器71、モータ回転角制御器72およびモータ通電ドライバ73の3つの機能を、ワンチップマイコン上に集積化しているので、バルブ開度演算器71とモータ回転角制御器72とを結線するワイヤーハーネス、モータ回転角制御器72とモータ通電ドライバ73とを結線するワイヤーハーネス、送受信回路、入出力回路が不要となり、電源線の本数を削減できる。したがって、モータ通電制御回路10のサイズをコンパクト化することが可能となり、更に部品点数の削減化および低コスト化を図ることができる。
また、ワンチップマイコン上に集積化した、バルブ開度演算器71、モータ回転角制御器72およびモータ通電ドライバ73の3つの機能およびロータ位置検出器65の機能をブラシレスDCモータ1の円筒ハウジング37に内蔵することにより、ロータ位置検出器65、つまり3個のホールIC65u、65v、65wのリード線とバルブ開度演算器71またはモータ通電ドライバ73とを結線するワイヤーハーネス、送受信回路、入出力回路が不要となり、電源線の本数を削減できる。したがって、更なる部品点数の削減化および低コスト化を図ることができる。さらに、ロータ位置検出器65、バルブ開度演算器71、モータ回転角制御器72およびモータ通電ドライバ73を1枚の回路基板64に集約し、その回路基板64をブラシレスDCモータ1の円筒ハウジング37に組み付けるだけで、これらのセンサおよび回路の組み付けが終了するため、組み付け性を向上することができる
[実施例1の特徴]
8および図9は本発明の実施例を示したもので、図8(a)は通常時におけるホールICの出力状態を示した図で、図8(b)はノイズ印加等による一時的な出力異常時におけるホールICの出力状態を示した図である。
ここで、特許文献1、2に記載のスロットル開度制御装置において、ノイズ等によりロータ位置検出手段104の出力の状態遷移がスキップした場合、これに対する補償手段を持たず、仮にロータ位置検出手段104より出力される信号に基づいてスロットルバルブのバルブ開度を算出するようにした場合、スロットルバルブの認識バルブ開度とスロットルバルブの実バルブ開度との間に大きな相違が生じる可能性があり、場合によってはエミッションの悪化等の悪影響が発生する可能性がある。
また、図8に示したように、例えばブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転角が変化するに従って、1→2→3の順番で3個のホールIC65u、65v、65wの出力状態が遷移する場合を考える。状態2を検出する際に、ノイズ等の影響により本来1であるべきホールIC65uの出力値が0となった場合、図7のフローチャートに示した1→2への状態遷移時にはバルブ開度カウンタ(Cv)が更新されず、更に1→3へ状態遷移した時にもカウントアップされないため、合計2個のカウントロスが生じる。あるいは、バックファイア等の大きな外乱トルクの入力により、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号のサンプリング周期を上回る非常に高速な状態遷移が発生した場合にも、状態スキップが生じ、同じくカウントロスが生じる可能性がある。
そこで、本実施例の内燃機関用バルブ開度制御装置においては、3個のホールIC65u、65v、65wのうちのいずれかのホールICより出力される電気信号(センサ出力)へのノイズ印加や、バックファイア等の大きな外乱トルク等によるカウントロスに対する補償手段(図9のフローチャート)を設けている。ここで、バルブ開度演算器(バルブ位置演算手段)71で実行される、バルブ開度演算(カウントロスに対する補償手段)の処理手順を図9のフローチャートを用いて説明する。この図9のバルブ開度演算ルーチンは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)された後に、所定のタイミング毎に繰り返し実行される。また、図9のバルブ開度演算ルーチンは、学習終了フラグ(X1f)が1の時に起動する。なお、図7のフローチャートと同一の処理は同番号を付し、説明を省略する。
ステップS33の判定結果がNOの場合には、状態スキップアップ方向条件が成立しているか否かを判定する(ステップS35)。この判定結果がYESの場合には、バルブ開度カウンタ(Cv)をスキップアップする(ステップS36)。その後に、図9のバルブ開度演算ルーチンを抜ける。
また、ステップS35の判定結果がNOの場合には、状態スキップダウン方向条件が成立しているか否かを判定する(ステップS37)。この判定結果がYESの場合には、バルブ開度カウンタ(Cv)をスキップダウンする(ステップS38)。その後に、図9のバルブ開度演算ルーチンを抜ける。
また、ステップS37の判定結果がNOの場合には、バルブ開度カウンタ(Cv)の変更を行わない。つまり現在のバルブ開度カウンタ(Cv)を維持する(ステップS39)。その後に、図9のバルブ開度演算ルーチンを抜ける。
以上のように、本実施例の内燃機関用バルブ開度制御装置においては、3個のホールIC65u、65v、65wのうちのいずれかのホールICより出力される電気信号(センサ出力)の状態遷移がスキップした場合、バルブ開度カウンタ(Cv)のカウント数をスキップした分だけ増減するようにしている。これによって、正常な状態遷移の順序を規定することにより、小スキップが生じた場合でも、そのマグネットロータ8の回転方向と回転角度量(モータ回転角)とを推定することが可能となり、バックファイア等の大きな外乱トルクや、3個のホールIC65u、65v、65wのうちのいずれかのホールICより出力される電気信号(センサ出力)へのノイズ印加に対するロバスト性(頑健性)を向上することができる。したがって、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号の状態遷移回数のカウントロスが生じ難くなるので、2連式のスロットルバルブ2の演算上のバルブ開度と実バルブ開度との間に大きな相違が生じる可能性はなく、エミッションの悪化等の悪影響の発生を防止することができる。
図10および図11は本発明の実施例を示したもので、図10はホールICの故障検出手段を有するモータ通電制御回路の制御ロジックを示した図で、図11は正常なホールICの出力状態を示した図である。
本実施例の内燃機関用バルブ開度制御装置において、正常な3個のホールIC65u、65v、65wの出力状態は、図11に示した6状態(6パターン)しかなく、{uvw}={000},{uvw}={111}という状態は出力異常またはセンサ故障である。本実施例のモータ通電制御回路10では、ロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)の異常状態を検出することにより、3個のホールIC65u、65v、65wの異常故障(出力異常またはセンサ故障)を検出するホールICの故障検出手段74を有している。
また、ロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号の状態遷移として、1→4(状態2と3または状態6と5がスキップ)のように2つ以上の状態スキップが発生した時には、これを異常状態としてホールICの故障検出手段74にて検出し、図5および図6のフローチャートに示した、マグネットロータ8の基準位置学習制御を再学習する等の適切な処置を実施することにより、カウントミスによる車両への悪影響(エミッションの悪化)を防止する。したがって、3個のホールIC65u、65v、65wの出力異常状態や状態遷移異常を検出することにより、信頼性の高いシステムを実現することができる。
ここで、特許文献1、2に記載のスロットル開度制御装置では、通電切り替え順序の異常により、ロータ位置検出手段104、モータ通電ドライバ107のいずれかが故障したことは検知可能であるが、その分離ができず、故障検出時にエンジン側や車両側等で適切な処置ができないという問題がある。また、ブラシレスDCモータの三相のステータコイル103への通電停止時には、ロータ位置検出手段104、モータ通電ドライバ107の異常故障を検出することができないという問題がある。
そこで、本実施例のホールICの故障検出手段74は、ロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)の状態が異常状態か正常状態かを判別する第1故障判別手段、およびロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)の状態遷移の順序が異常状態か正常状態かを判別する第2故障判別手段を有している。これによって、ロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)をモニターすることにより、3個のホールIC65u、65v、65wの異常故障の判別を、モータ通電ドライバ73の異常故障に対して独立して判別できるようになるので、3個のホールIC65u、65v、65wの異常故障を精度良く検出することが可能となる。また、ブラシレスDCモータ1の三相のステータコイル32への通電停止時であっても、3個のホールIC65u、65v、65wの異常故障を検出することが可能となる。
したがって、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)の状態異常(3個のホールIC65u、65v、65wの出力状態異常)および3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)の状態遷移の異常(3個のホールIC65u、65v、65wの出力状態遷移異常)を検出することにより、信頼性の高いシステムを実現することができる。ここで、本実施例のホールICの故障検出手段74の第2故障判別手段によって3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)の状態遷移の順序が異常状態であると判別された場合には、図5および図6のフローチャートに示した、マグネットロータ8の基準位置学習制御を再学習する等の適切な処置を実施することにより、バルブ開度演算器71のバルブ開度カウンタ(Cv)のカウントミスによる2連式のスロットルバルブ2の演算上のバルブ開度と実バルブ開度との不整合に基づくエミッションの悪化等を防止することができる。
図12および図13は本発明の実施例を示したもので、図12は電流検出器を有するモータ通電制御回路の制御ロジックを示した図で、図13はモータ駆動電流、DUTY比、外乱トルクおよびバルブ開度の変化を示した図である。
ここで、本実施例の内燃機関用バルブ開度制御装置においては、バックファイア(エンジンの各気筒の燃焼室内での混合気の燃焼が爆発行程中に完了せず、次の吸気行程でエンジンの各気筒の吸気ポートを開閉する吸気弁が開いた時まで継続する現象)等により大きな外乱トルクが、エンジンの吸気ポートに連通するエンジン吸気管中、特にスロットルボデー4のスロットルボア40中に発生した場合、その大きな外乱トルクにより2連式のスロットルバルブ2が高速で回転し、ロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)の状態変化速度がサンプリング速度を上回り、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)の状態遷移回数を、バルブ開度演算器71のバルブ開度カウンタ(Cv)がカウントミスする可能性がある。これに対し、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)のサンプリング速度を速くすることで対応すると非常に高速なサンプリングが必要となり、高コストとなる可能性がある。
そこで、本実施例では、モータ通電制御回路10に、モータ通電ドライバ73からブラシレスDCモータ1の三相のステータコイル32へのモータ駆動電流に生じる逆起電力に基づいて、予測される負荷トルクを大幅に超える入力異常を検出する電流検出器(異常故障検出手段)75を設けている。この電流検出器75は、外乱トルク大によるカウントミスを補償する補償手段である。そして、大きな外乱トルクにより2連式のスロットルバルブ2が高速で回転することで、ブラシレスDCモータ1の三相のステータコイル32に逆起電力が発生する。この結果、ブラシレスDCモータ1の三相のステータコイル32へのモータ駆動電流が変動する。
そのモータ駆動電流の変動量を電流検出器75によって検出し、予測される負荷トルクを大幅に超える入力異常を検出した際、すなわち、ブラシレスDCモータ1の三相のステータコイル32へのモータ駆動電流の変動量が所定値を越えた際に、図5および図6のフローチャートに示した、マグネットロータ8の基準位置学習制御を再学習することにより、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)の状態遷移回数のカウントミスを解消することができる。
また、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)のサンプリング速度を速くしなくても、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)の状態遷移回数のカウントミスを解消できるので、低コストとなる。また、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)のサンプリング周期(ロータ位置検出器65からの信号取り込み周期)を、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号の状態遷移周期の最小値よりも十分短くすることにより、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号の状態遷移回数のカウントミスを防止でき、信頼性の高い2連式のスロットルバルブ2の現在位置(バルブ開度)の検出が可能となる。
図14ないし図16は本発明の実施例を示したもので、図14はマグネットロータと3個のホールICとの位置関係を示した図で、図15(a)はモータ回転角に対するホールICの状態遷移、状態遷移回数(カウント数)の変化を示したタイミングチャートで、図15(b)はホールICの出力状態を示した図である。ここで、バルブ開度演算器(バルブ位置演算手段)71で実行される、ホールIC故障時のバルブ開度を検出する方法を図16の制御ロジックに示す。
本実施例のロータ位置検出器(ロータ位置検出手段)65は、マグネットロータ8の回転方向に例えば40°間隔で12個配設された永久磁石34より発生する磁界に感応して起電力を発生すると共に、自身を鎖交する磁束密度に対応した電圧信号を出力する3個のホールIC65u、65v、65wよりなる。ここで、3個のホールIC65u、65v、65wのうちの1個のホールIC65wがHigh(ハイレベル)固定異常の場合には、状態3で(110)となるところが(111)となる。
したがって、バルブ開度演算器71では、図16の制御ロジックに示したように、3個のホールIC65u、65v、65wの出力状態が、{uvw}={000},{uvw}={111}の時に、3個のホールIC65u、65v、65wのうちのいずれか1つのホールICに故障が発生していると判断する。ここで、3個のホールIC65u、65v、65wのうちの1個のホールIC65wがHigh(ハイレベル)固定異常の場合で説明すると、状態3から状態5までの間に値の変わらないセンサは、ホールIC65wのみであるので、故障ホールICは、ホールIC65wであると特定する(消去法)。すなわち、2個のホールIC65u、65vより出力される電気信号の状態遷移(値の変化:High→LowまたはLow→High)が生じた時点(状態5)で、それ以外のホールIC65wが異常であることを検出する。
故障ホールICを特定した後は、故障ホールICより出力される電気信号を無視して、残る2個のホールICより出力される電気信号の状態遷移回数をカウントし、そのカウント数に基づいて2連式のスロットルバルブ2の現在位置(回転角度)に相当するスロットル開度(バルブ開度)を算出(検出)するようにしている。具体的には、状態6の時に、2個のホールIC65u、65vの出力状態が、{uv}={00}となり、ホールIC65w故障時の状態Dとなる。そして、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8が全開方向に回転した状態1の時に、2個のホールIC65u、65vの出力状態が、{uv}={10}となり、ホールIC65w故障時の状態Aとなる。さらに、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8が全開方向に回転した状態2の時も、2個のホールIC65u、65vの出力状態が、{uv}={10}となり、ホールIC65w故障時の状態Aを継続する。
さらに、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8が全開方向に回転した状態3の時には、2個のホールIC65u、65vの出力状態が、{uv}={11}となり、ホールIC65w故障時の状態Bとなる。さらに、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8が全開方向に回転した状態4の時には、2個のホールIC65u、65vの出力状態が、{uv}={01}となり、ホールIC65w故障時の状態Cとなる。さらに、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8が全開方向に回転した状態5の時も、2個のホールIC65u、65vの出力状態が、{uv}={01}となり、ホールIC65w故障時の状態Cを継続する。さらに、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8が全開方向に回転した状態6の時には、2個のホールIC65u、65vの出力状態が、{uv}={00}となり、ホールIC65w故障時の状態Dとなる。
上記のように、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8が全開方向に回転している場合、バルブ開度演算器71は、次の順番で状態が、例えば状態A→状態Bまたは状態C→状態Dのように遷移した時、バルブ開度カウンタ(Cv)を2つ増やす(2つスキップアップする)。また、次の順番で状態が、例えば状態B→状態Cまたは状態D→状態Aのように遷移した時、バルブ開度カウンタ(Cv)を1つ増やす(1つカウントアップする)。また、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8が全閉方向に回転している場合、バルブ開度演算器71は、次の順番で状態が、例えば状態C→状態Bまたは状態A→状態Dのように遷移した時、バルブ開度カウンタ(Cv)を2つ減らす(2つスキップダウンする)。また、次の順番で状態が、例えば状態B→状態Aまたは状態D→状態Cのように遷移した時、バルブ開度カウンタ(Cv)を1つ減らす(1つカウントダウンする)。
また、3個のホールIC65u、65v、65wのうちの1個のホールIC65wがLow(ローレベル)固定異常の場合には、状態6で(001)となるところが(000)となる。これにより、1個のホールIC65wがLow(ローレベル)固定異常の場合も、1個のホールIC65wがHigh(ハイレベル)固定異常の場合と同様に故障ホールICを特定でき、故障ホールICを特定した後は、同様にして、故障ホールICより出力される電気信号を無視して、残る2個のホールICより出力される電気信号の状態遷移回数をカウントし、そのカウント数に基づいて2連式のスロットルバルブ2の現在位置(回転角度)に相当するスロットル開度(バルブ開度)を算出(検出)できる。
以上のように、本実施例の内燃機関用バルブ開度制御装置においては、3個のホールIC65u、65v、65wのうちの1個のホールICの異常故障を検出した際に、残りの2個のホールICより出力される電気信号の状態遷移回数をカウントして、2連式のスロットルバルブ2の現在位置(回転角度)に相当するスロットル開度(バルブ開度)を算出することができるので、3個のホールIC65u、65v、65wのうちの1個のホールICの異常故障だけで2連式のスロットルバルブ2の現在位置(バルブ開度)が不明となる状況を回避でき、そのような状況下でバルブ開度演算器71等がそのセンサ故障情報に基づき適切な処理(上記のようなバルブ開度カウンタ(Cv)のカウント方法)をすることが可能となる。
図17は本発明の実施例を示したもので、図17(a)は通常作動時のリターンスプリングの付勢方向を示した図で、図17(b)は基準位置学習制御時のリターンスプリングの付勢方向を示した図である。
本実施例の内燃機関用バルブ開度制御装置においては、歯車減速機構の構成要素としてのピニオンギヤ21と中間減速ギヤ22の大径ギヤ25とを噛み合わせた時の歯面間の隙間(バックラッシュ)、中間減速ギヤ22の小径ギヤ26とバルブギヤ23とを噛み合わせた時の歯面間の隙間(バックラッシュ)、すなわち、減速歯車(減速ギヤ)の回転方向のガタの大きさ(バックラッシュ)、バルブギヤ23の回転軸27とバルブシャフト3のジョイント部45との結合部(バルブシャフト結合部)のガタ、ブラシレスDCモータ1のモータシャフト11とピニオンギヤ21との結合部(モータ出力軸結合部)のガタによって、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転位置(回転角度)からのバルブ開度計算値と実バルブ開度との間にズレが生じる可能性がある。すなわち、3個のホールIC65u、65v、65wより出力される信号の状態遷移回数に基づく、2連式のスロットルバルブ2の現在位置(回転角度)に相当するスロットル開度(バルブ開度)の算出値(バルブ開度計算値)と実バルブ開度との間にズレが生じる可能性がある。
そこで、本実施例の内燃機関用バルブ開度制御装置においては、2連式のスロットルバルブ2を全開方向に付勢するリターンスプリング5を設け、常にバックラッシュおよびガタの一方向にて減速歯車およびモータ出力軸結合部を係合させるようにするために、リターンスプリング5の付勢力に対抗する側の全閉側メカニカルストッパ(全閉ストッパ)91に突き当てたバルブ開度(アイドル開度)にて2連式のスロットルバルブ2を位置決めした状態で、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の基準位置を学習する基準位置学習制御を実行するようにしている。これによって、減速歯車(減速ギヤ)間のバックラッシュ、バルブシャフト結合部のガタおよびモータ出力軸結合部のガタによる、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転位置(回転角度)からのバルブ開度計算値と実バルブ開度との関係が不整合となることを解消することができる。なお、2連式のスロットルバルブ2を全閉方向に付勢するリターンスプリング5を設け、常にバックラッシュおよびガタの一方向にて減速歯車およびモータ出力軸結合部を係合させるようにするために、リターンスプリング5の付勢力に対抗する側の全開側メカニカルストッパ(全開ストッパ)92に突き当てたバルブ開度(アイドル開度)にて2連式のスロットルバルブ2を位置決めした状態で、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の基準位置を学習する基準位置学習制御を実行しても良い。
図18は本発明の実施例を示したもので、動力伝達機構の故障検出手段を有するモータ通電制御回路の制御ロジックを示した図である。
本実施例の内燃機関用バルブ開度制御装置においては、歯車減速機構の構成要素としてのピニオンギヤ21、中間減速ギヤ22およびバルブギヤ23のうちのいずれか1つ以上の減速歯車(減速ギヤ)、あるいはバルブギヤ23の回転軸27とバルブシャフト3のジョイント部45との結合部(バルブシャフト結合部)、あるいはブラシレスDCモータ1のモータシャフト11とピニオンギヤ21との結合部(モータ出力軸結合部)に破損(例えばギヤ折損、バックラッシュ異常拡大)が発生すると、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転位置(回転角度)からのバルブ開度計算値と実バルブ開度との関係が不整合となり、そのまま放置されると、エミッションの悪化等の悪影響が生じる可能性がある。
そこで、本実施例では、モータ通電制御回路10に、バルブ開度演算器71のバルブ開度カウンタ(Cv)のカウント数が所定のレンジ(カウント可能範囲)を逸脱した際、あるいはブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の基準位置を学習する基準位置学習制御時にロータ位置検出器65からの信号状態(ssta)、つまり3個のホールIC65u、65v、65wより出力される電気信号(センサ出力)が所定時間(例えば200msec)以上状態遷移を継続する際に、減速歯車(減速ギヤ)、バルブシャフト結合部およびモータ出力軸結合部の異常故障を検出する動力伝達機構の故障検出手段(異常故障検出手段)76を設けている。
これによって、動力伝達機構、すなわち、減速歯車(減速ギヤ)、バルブシャフト結合部およびモータ出力軸結合部に破損(例えばギヤ折損、バックラッシュ異常拡大)が発生して、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転位置(回転角度)からのバルブ開度計算値と実バルブ開度との関係が不整合となる異常状態を検出できる。このようなブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転位置(回転角度)のレンジ外れによる動力伝達機構の異常故障を検出した場合に、ブザーや音声等の聴覚表示手段や、インジケータランプや文字情報等の視覚表示手段を作動させて、ドライバーに動力伝達機構の修理や交換を促すことにより、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転位置(回転角度)からのバルブ開度計算値と実バルブ開度との関係が不整合となっている状態がそのまま放置されることはなく、エミッションの悪化等の悪影響を抑制することができる。なお、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転位置(回転角度)のレンジ外れによる動力伝達機構の異常故障を検出した場合に、図5および図6のフローチャートに示した、マグネットロータ8の基準位置学習制御を再学習する等の適切な処置を実施しても良い。
図19は本発明の実施例を示したもので、内燃機関用バルブ開度制御装置の概略構成を示した図である。
本実施例の内燃機関用バルブ開度制御装置は、駆動源としてのブラシレスDCモータ1と、エンジンの各気筒の燃焼室内に吸入される吸入空気量を調整する1個のスロットルバルブ2と、このスロットルバルブ2と一体的に回転するバルブシャフト3と、このバルブシャフト3を回転自在に支持するスロットルボデー4と、スロットルバルブ2を閉弁方向(または開弁方向)に付勢するリターンスプリング5と、少なくともアクセル開度センサ61からのスロットル開度信号に基づいてブラシレスDCモータ1の三相のステータコイル32に流すモータ駆動電流を制御するECU9およびモータ通電制御回路10(バルブ開度演算器71、モータ回転角制御器72およびモータ通電ドライバ73の3つの機能を、ワンチップマイコン上に集積化した駆動IC)とを備えている。なお、スロットルバルブ2を3つ以上の多連式のスロットルバルブとしても良い。
[変形例]
本実施例では、本発明のバルブ位置制御装置を、ドライバーのアクセルペダルの踏み込み量に対応してブラシレスDCモータ1を駆動して、内燃機関用スロットル制御装置に使用されるスロットルバルブ2の回転角度に相当するスロットル開度(バルブ開度)を制御する内燃機関用バルブ開度制御装置に適用したが、本発明のバルブ位置制御装置を、内燃機関用可変吸気システムに使用される多連式の可変吸気弁のバルブ開度を制御する内燃機関用バルブ開度制御装置に適用しても良い。この可変吸気弁は、エンジン回転速度に対応してインテークマニホールドの吸気通路の通路長または断面積を可変する内燃機関用空気制御弁である。なお、内燃機関用可変吸気システムは、例えばエンジン回転速度が低中速回転領域の時にはインテークマニホールドの吸気通路の通路長が伸長するように可変吸気弁のバルブ(弁体)によって吸気通路を切り替え、また、エンジン回転速度が高速回転領域の時にはインテークマニホールドの吸気通路の通路長が短縮するように可変吸気弁のバルブ(弁体)によって吸気通路を切り替えることで、エンジン回転速度にかかわらず、エンジン出力軸トルク(エンジントルク)を向上できる装置である。
また、本発明のバルブを、エンジンの燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御する吸気制御弁、エンジンの燃焼室内より排出される排気ガス量を制御する排気制御弁、スロットルバルブをバイパスする吸入空気量を制御するアイドル回転速度制御弁、エンジンの排気ガスの一部を排気通路から吸気通路に再循環させる排気ガス還流量を制御する排気ガス還流量制御弁(EGR制御弁)に適用しても良い。また、本発明のバルブを、エンジンの吸気ポートからエンジンの気筒の燃焼室内に流入する吸入空気に横方向の渦流を生起させるスワール制御弁、所謂スワール流制御弁等の吸入空気流制御弁に適用しても良い。また、本発明のバルブを、エンジンの吸気ポートからエンジンの気筒の燃焼室内に流入する吸入空気に縦方向の渦流を生起させるタンブル制御弁、所謂タンブル流制御弁等の吸入空気流制御弁に適用しても良い。なお、本発明のバルブを、これらのようなバタフライバルブ方式の回転弁の他に、ポペット弁タイプのバルブ、シャッター式のバルブ、一辺のみ支持されたドア型のバルブに適用しても良い。
本実施例では、非接触式の磁気検出素子(回転角度センサ)として、ホール素子(非接触式の磁気検出素子)と増幅回路とを一体化した3個のホールIC65u、65v、65wを用いた例を説明したが、非接触式の磁気検出素子(回転角度センサ)として、ホール素子単体や、磁気抵抗素子を用いても良い。なお、非接触式の磁気検出素子(回転角度センサ)を、永久磁石により磁化される一対の磁性体(ヨーク)間に形成される磁気ギャップに配置しても良い。また、非接触式の磁気検出素子の個数は、2個以上であれば、ブラシレスDCモータ1のマグネットロータ8の回転位置(モータ回転角)および回転方向を検出可能なため、2個以上いくつ設置されていても構わない。また、ブラシレスモータとして、アウタステータ型(インナロータ型)のブラシレスモータを用いても良い。また、ブラシレスDC(直流)モータ1の代わりに、ブラシレスAC(交流)モータや、三相誘導電動機等のAC(交流)モータを用いても良い。
モータ通電制御回路の制御ロジックを示した構成図である(実施例1)。 内燃機関用バルブ開度制御装置の概略構成を示した断面図である(実施例1)。 (a)はブラシレスDCモータの概略構成を示した断面図で、(b)はマグネットロータと3個のホールICとの位置関係を示した模式図である(実施例1)。 (a)はマグネットロータと3個のホールICとの位置関係を示した模式図で、(b)はモータ回転角に対する3個のホールICの出力状態を示したタイミングチャートで、(c)はモータ回転角に対する3個のホールICの出力状態を示した説明図である(実施例1)。 基準位置学習制御の処理手順を示したフローチャートである(比較例1)。 基準位置学習制御の処理手順を示したフローチャートである(比較例1)。 バルブ開度演算の処理手順を示したフローチャートである(比較例1)。 (a)は通常時におけるホールICの出力状態を示した説明図で、(b)はノイズ印加等による一時的な出力異常時におけるホールICの出力状態を示した説明図である(実施例)。 バルブ開度演算(カウントロスに対する補償手段)の処理手順を示したフローチャートである(実施例)。 ホールICの故障検出手段を有するモータ通電制御回路の制御ロジックを示した構成図である(実施例)。 正常なホールICの出力状態を示した説明図である(実施例)。 電流検出器を有するモータ通電制御回路の制御ロジックを示した構成図である(実施例)。 モータ駆動電流、DUTY比、外乱トルクおよびバルブ開度の変化を示した説明図である(実施例)。 マグネットロータと3個のホールICとの位置関係を示した模式図である(実施例)。 (a)はモータ回転角に対するホールICの状態遷移、状態遷移回数(カウント数)の変化を示したタイミングチャートで、(b)はホールICの出力状態を示した説明図である(実施例)。 バルブ開度演算器の制御ロジックを示した構成図である(実施例)。 (a)は通常作動時のリターンスプリングの付勢方向を示した模式図で、(b)は基準位置学習制御時のリターンスプリングの付勢方向を示した模式図である(実施例)。 動力伝達機構の故障検出手段を有するモータ通電制御回路の制御ロジックを示した構成図である(実施例)。 内燃機関用バルブ開度制御装置の概略構成を示した断面図である(実施例)。 スロットル開度制御装置の制御ロジックを示した構成図である(従来の技術)。
1 ブラシレスDCモータ(ブラシレスモータ)
2 スロットルバルブ(バタフライバルブ、バルブ)
3 バルブシャフト
4 スロットルボデー(バルブハウジング)
5 リターンスプリング(スプリング)
7 ブラシレスDCモータのインナステータ
8 ブラシレスDCモータのマグネットロータ(アウタロータ)
9 ECU(エンジン制御ユニット)
10 モータ通電制御回路
11 ブラシレスDCモータのモータシャフト(出力軸)
21 ピニオンギヤ(動力伝達機構、歯車減速機構の減速歯車、減速ギヤ)
22 中間減速ギヤ(動力伝達機構、歯車減速機構の減速歯車、減速ギヤ)
23 バルブギヤ(動力伝達機構、歯車減速機構の減速歯車、減速ギヤ)
31 ブラシレスDCモータのステータコア(電機子鉄心)
32 ブラシレスDCモータの三相のステータコイル(電機子巻線)
33 ブラシレスDCモータのロータコア
34 ブラシレスDCモータの永久磁石
37 円筒ハウジング(モータハウジング)
40 スロットルボデーのスロットルボア(吸気通路)
61 アクセル開度センサ
62 エアフローメータ(吸入空気量センサ)
63 クランク角度センサ
64 回路基板
65 ロータ位置検出器(ロータ位置検出手段)
71 モータ通電制御回路のバルブ開度演算器(バルブ位置演算手段)
72 モータ通電制御回路のモータ回転角制御器(制御量演算手段)
73 モータ通電制御回路のモータ通電ドライバ(モータ駆動回路)
4 スロットルボデー(バルブハウジング)
5 リターンスプリング(スプリング)
76 モータ通電制御回路の動力伝達機構の故障検出手段(異常故障検出手段)
65u ホールIC(非接触式の磁気検出素子)
65v ホールIC(非接触式の磁気検出素子)
65w ホールIC(非接触式の磁気検出素子)

Claims (22)

  1. (a)電機子巻線を構成する三相のステータコイル、およびこれらのステータコイルに対して相対回転可能に配置されて、界磁極を構成する複数個の永久磁石を保持したマグネットロータを有するブラシレスモータと、
    (b)このブラシレスモータによって駆動されるバルブと、
    (c)前記三相のステータコイルに対する前記マグネットロータの相対回転位置に対応した信号を出力するロータ位置検出手段と、
    (d)このロータ位置検出手段より出力された信号に基づいて、前記バルブの現在位置を算出するバルブ位置演算手段と、
    (e)このバルブ位置演算手段によって算出した前記バルブの現在位置と制御目標値との偏差がなくなるようにバルブ位置制御量を算出すると共に、この算出したバルブ位置制御量に基づいてモータ通電制御量を算出する制御量演算手段と、
    (f)前記ロータ位置検出手段より出力された信号、および前記制御量演算手段によって算出された前記モータ通電制御量に基づいて、前記三相のステータコイルのうちの二つの相のステータコイルを選択的に駆動するモータ駆動回路と
    を備えたバルブ位置制御装置において、
    前記三相のステータコイルへのモータ駆動電流に生じる逆起電力に基づいて、予測される負荷トルクを大幅に超える入力異常を検出する異常故障検出手段を備え、
    前記バルブ位置演算手段は、前記異常故障検出手段によって予測される負荷トルクを大幅に超える入力異常を検出した際に、前記マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御を再実行または再学習することを特徴とするバルブ位置制御装置。
  2. 請求項1に記載のバルブ位置制御装置において、
    前記モータ通電制御量とは、前記バルブ位置演算手段によって算出した前記バルブの現在位置と制御目標値との偏差がなくなるように設定される、前記三相のステータコイルのうちの二つの相のステータコイルへのモータ駆動電流のデューティ比および通電方向または通電量および通電方向であることを特徴とするバルブ位置制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のバルブ位置制御装置において、
    前記ロータ位置検出手段は、前記複数個の永久磁石より発生する磁界に感応して起電力を発生するか、あるいは自身を鎖交する磁束密度に対応した電気信号を出力する非接触式の磁気検出素子を有し、
    前記磁気検出素子は、前記マグネットロータに対向するように複数個配置されていることを特徴とするバルブ位置制御装置。
  4. 請求項3に記載のバルブ位置制御装置において、
    前記バルブ位置演算手段は、前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移回数をカウントするカウンタを有し、
    前記カウンタのカウント数に基づいて前記バルブの現在位置を算出することを特徴とするバルブ位置制御装置。
  5. 請求項4に記載のバルブ位置制御装置において、
    前記バルブ位置演算手段は、前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移がスキップした場合、前記カウンタのカウント数を前記スキップした分だけ増減することを特徴とするバルブ位置制御装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載のバルブ位置制御装置において、
    前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態が異常状態か正常状態かを判別する第1故障判別手段と、
    前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移の順序が異常状態か正常状態かを判別する第2故障判別手段とを備え、
    前記バルブ位置演算手段は、前記第2故障判別手段によって前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移の順序が異常状態であると判別した際に、前記マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御を再実行または再学習することを特徴とするバルブ位置制御装置。
  7. (a)電機子巻線を構成する三相のステータコイル、およびこれらのステータコイルに対して相対回転可能に配置されて、界磁極を構成する複数個の永久磁石を保持したマグネットロータを有するブラシレスモータと、
    (b)このブラシレスモータによって駆動されるバルブと、
    (c)前記三相のステータコイルに対する前記マグネットロータの相対回転位置に対応した信号を出力するロータ位置検出手段と、
    (d)このロータ位置検出手段より出力された信号に基づいて、前記バルブの現在位置を算出するバルブ位置演算手段と、
    (e)このバルブ位置演算手段によって算出した前記バルブの現在位置と制御目標値との偏差がなくなるようにバルブ位置制御量を算出すると共に、この算出したバルブ位置制御量に基づいてモータ通電制御量を算出する制御量演算手段と、
    (f)前記ロータ位置検出手段より出力された信号、および前記制御量演算手段によって算出された前記モータ通電制御量に基づいて、前記三相のステータコイルのうちの二つの相のステータコイルを選択的に駆動するモータ駆動回路と
    を備えたバルブ位置制御装置において、
    前記ロータ位置検出手段は、前記複数個の永久磁石より発生する磁界に感応して起電力を発生するか、あるいは自身を鎖交する磁束密度に対応した電気信号を出力する非接触式の磁気検出素子を有し、
    前記磁気検出素子は、前記マグネットロータに対向するように複数個配置されており、 前記バルブ位置演算手段は、前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移回数をカウントするカウンタを有し、前記カウンタのカウント数に基づいて前記バルブの現在位置を算出し、
    前記バルブ位置演算手段は、前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移がスキップした場合、前記カウンタのカウント数を前記スキップした分だけ増減することを特徴とするバルブ位置制御装置。
  8. 請求項に記載のバルブ位置制御装置において、
    前記モータ通電制御量とは、前記バルブ位置演算手段によって算出した前記バルブの現在位置と制御目標値との偏差がなくなるように設定される、前記三相のステータコイルのうちの二つの相のステータコイルへのモータ駆動電流のデューティ比および通電方向または通電量および通電方向であることを特徴とするバルブ位置制御装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載のバルブ位置制御装置において、
    前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態が異常状態か正常状態かを判別する第1故障判別手段と、
    前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移の順序が異常状態か正常状態かを判別する第2故障判別手段とを備え、
    前記バルブ位置演算手段は、前記第2故障判別手段によって前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移の順序が異常状態であると判別した際に、前記マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御を再実行または再学習することを特徴とするバルブ位置制御装置。
  10. (a)電機子巻線を構成する三相のステータコイル、およびこれらのステータコイルに対して相対回転可能に配置されて、界磁極を構成する複数個の永久磁石を保持したマグネットロータを有するブラシレスモータと、
    (b)このブラシレスモータによって駆動されるバルブと、
    (c)前記三相のステータコイルに対する前記マグネットロータの相対回転位置に対応した信号を出力するロータ位置検出手段と、
    (d)このロータ位置検出手段より出力された信号に基づいて、前記バルブの現在位置を算出するバルブ位置演算手段と、
    (e)このバルブ位置演算手段によって算出した前記バルブの現在位置と制御目標値との偏差がなくなるようにバルブ位置制御量を算出すると共に、この算出したバルブ位置制御量に基づいてモータ通電制御量を算出する制御量演算手段と、
    (f)前記ロータ位置検出手段より出力された信号、および前記制御量演算手段によって算出された前記モータ通電制御量に基づいて、前記三相のステータコイルのうちの二つの相のステータコイルを選択的に駆動するモータ駆動回路と
    を備えたバルブ位置制御装置において、
    前記ロータ位置検出手段は、前記複数個の永久磁石より発生する磁界に感応して起電力を発生するか、あるいは自身を鎖交する磁束密度に対応した電気信号を出力する非接触式の磁気検出素子を有し、
    前記磁気検出素子は、前記マグネットロータに対向するように複数個配置されており、 前記バルブ位置演算手段は、前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移回数をカウントするカウンタを有し、前記カウンタのカウント数に基づいて前記バルブの現在位置を算出し、
    前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態が異常状態か正常状態かを判別する第1故障判別手段と、
    前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移の順序が異常状態か正常状態かを判別する第2故障判別手段とを備え、
    前記バルブ位置演算手段は、前記第2故障判別手段によって前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移の順序が異常状態であると判別した際に、前記マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御を再実行または再学習することを特徴とするバルブ位置制御装置。
  11. 請求項ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載のバルブ位置制御装置において、
    前記三相のステータコイルへのモータ駆動電流に生じる逆起電力に基づいて、予測される負荷トルクを大幅に超える入力異常を検出する異常故障検出手段を備え、
    前記バルブ位置演算手段は、前記異常故障検出手段によって予測される負荷トルクを大幅に超える入力異常を検出した際に、前記マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御を再実行または再学習することを特徴とするバルブ位置制御装置。
  12. 請求項7ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載のバルブ位置制御装置において、
    前記ブラシレスモータの回転出力を前記バルブに伝達する動力伝達機構と、
    前記カウンタのカウント数が所定のレンジを逸脱した際、あるいは前記マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御時に前記磁気検出素子より出力される電気信号が所定時間以上状態遷移を継続する際に、前記動力伝達機構の異常故障を検出する異常故障検出手段と
    を備えたことを特徴とするバルブ位置制御装置。
  13. (a)電機子巻線を構成する三相のステータコイル、およびこれらのステータコイルに対して相対回転可能に配置されて、界磁極を構成する複数個の永久磁石を保持したマグネットロータを有するブラシレスモータと、
    (b)このブラシレスモータによって駆動されるバルブと、
    (c)前記三相のステータコイルに対する前記マグネットロータの相対回転位置に対応した信号を出力するロータ位置検出手段と、
    (d)このロータ位置検出手段より出力された信号に基づいて、前記バルブの現在位置を算出するバルブ位置演算手段と、
    (e)このバルブ位置演算手段によって算出した前記バルブの現在位置と制御目標値との偏差がなくなるようにバルブ位置制御量を算出すると共に、この算出したバルブ位置制御量に基づいてモータ通電制御量を算出する制御量演算手段と、
    (f)前記ロータ位置検出手段より出力された信号、および前記制御量演算手段によって算出された前記モータ通電制御量に基づいて、前記三相のステータコイルのうちの二つの相のステータコイルを選択的に駆動するモータ駆動回路と
    を備えたバルブ位置制御装置において、
    前記ロータ位置検出手段は、前記複数個の永久磁石より発生する磁界に感応して起電力を発生するか、あるいは自身を鎖交する磁束密度に対応した電気信号を出力する非接触式の磁気検出素子を有し、
    前記磁気検出素子は、前記マグネットロータに対向するように複数個配置されており、 前記バルブ位置演算手段は、前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移回数をカウントするカウンタを有し、前記カウンタのカウント数に基づいて前記バルブの現在位置を算出し、
    前記ブラシレスモータの回転出力を前記バルブに伝達する動力伝達機構と、
    前記カウンタのカウント数が所定のレンジを逸脱した際、あるいは前記マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御時に前記磁気検出素子より出力される電気信号が所定時間以上状態遷移を継続する際に、前記動力伝達機構の異常故障を検出する異常故障検出手段と
    を備えたことを特徴とするバルブ位置制御装置。
  14. 請求項ないし請求項13のうちのいずれか1つに記載のバルブ位置制御装置において、
    前記バルブ位置演算手段は、前記磁気検出素子より出力される電気信号のサンプリング周期を、前記磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移周期の最小値よりも十分短くすることを特徴とするバルブ位置制御装置。
  15. 請求項1ないし請求項1のうちのいずれか1つに記載のバルブ位置制御装置において、
    前記ロータ位置検出手段は、前記複数個の永久磁石より発生する磁界に感応して起電力を発生するか、あるいは自身を鎖交する磁束密度に対応した電気信号を出力する3個の磁気検出素子よりなり、
    前記バルブ位置演算手段は、前記3個の磁気検出素子のうちの1個の磁気検出素子の異常故障を検出した際に、残りの2個の磁気検出素子より出力される電気信号の状態遷移回数をカウントして、前記バルブの現在位置を算出することを特徴とするバルブ位置制御装置。
  16. 請求項1ないし請求項1のうちのいずれか1つに記載のバルブ位置制御装置において、
    前記バルブ位置演算手段、前記制御量演算手段および前記モータ駆動回路のうちの少なくとも2つ以上の機能は、ワンチップ上に集積化されていることを特徴とするバルブ位置制御装置。
  17. 請求項16に記載のバルブ位置制御装置において、
    前記ブラシレスモータは、前記マグネットロータと一体化されたモータシャフト、およびこのモータシャフトの軸方向の両端部を回転自在に支持する円筒状のモータハウジングを有し、
    前記ワンチップ上に集積化した、前記バルブ位置演算手段、前記制御量演算手段および前記モータ駆動回路のうちの少なくとも2つ以上の機能および前記ロータ位置検出手段の機能を前記モータハウジング内に収容したことを特徴とするバルブ位置制御装置。
  18. 請求項1ないし請求項17のうちのいずれか1つに記載のバルブ位置制御装置において、
    前記マグネットロータの回転速度を所定の減速比に減速して、前記バルブに伝達する歯車減速機構と、前記バルブを開弁方向または閉弁方向に付勢するスプリングとを備え、
    前記バルブ位置演算手段は、前記スプリングの付勢方向に対抗する方向に前記バルブを位置決めした状態で、前記マグネットロータの基準位置を学習する基準位置学習制御を実行することを特徴とするバルブ位置制御装置。
  19. 請求項1ないし請求項18のうちのいずれか1つに記載のバルブ位置制御装置において、
    内部を空気が流れる空気通路を形成するバルブハウジングを備え、
    前記バルブは、前記空気通路内を流れる空気の流量を制御する流量制御弁であることを特徴とするバルブ位置制御装置。
  20. 請求項1ないし請求項18のうちのいずれか1つに記載のバルブ位置制御装置において、
    内燃機関の吸気ポートに連通する吸気通路を形成するバルブハウジングを備え、
    前記バルブは、前記内燃機関の吸気ポートから燃焼室内に流入する空気に渦流を生起させる空気制御弁であることを特徴とするバルブ位置制御装置。
  21. 請求項1ないし請求項18のうちのいずれか1つに記載のバルブ位置制御装置において、
    内燃機関の燃焼室に連通する吸気通路を形成するインテークマニホールドを備え、
    前記バルブは、前記吸気通路を開閉することで、前記吸気通路の通路長または開口面積を変更する可変吸気弁であることを特徴とするバルブ位置制御装置。
  22. 請求項1ないし請求項18のうちのいずれか1つに記載のバルブ位置制御装置において、
    内燃機関の燃焼室に連通する断面円形状のスロットルボアを形成するスロットルボデーを備え、
    前記バルブは、前記スロットルボア内を流れる吸入空気量を調整する円板形状のスロットルバルブであることを特徴とするバルブ位置制御装置。
JP2004212218A 2004-07-20 2004-07-20 バルブ位置制御装置 Expired - Fee Related JP4428163B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004212218A JP4428163B2 (ja) 2004-07-20 2004-07-20 バルブ位置制御装置
US11/168,758 US7143743B2 (en) 2004-07-20 2005-06-29 Valve position controller
DE102005033693A DE102005033693A1 (de) 2004-07-20 2005-07-19 Ventilstellungs-Regeleinrichtung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004212218A JP4428163B2 (ja) 2004-07-20 2004-07-20 バルブ位置制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006029526A JP2006029526A (ja) 2006-02-02
JP4428163B2 true JP4428163B2 (ja) 2010-03-10

Family

ID=35655814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004212218A Expired - Fee Related JP4428163B2 (ja) 2004-07-20 2004-07-20 バルブ位置制御装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7143743B2 (ja)
JP (1) JP4428163B2 (ja)
DE (1) DE102005033693A1 (ja)

Families Citing this family (49)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9725805B2 (en) * 2003-06-27 2017-08-08 Spts Technologies Limited Apparatus and method for controlled application of reactive vapors to produce thin films and coatings
JP4797609B2 (ja) * 2005-12-06 2011-10-19 株式会社デンソー 回転角度検出装置の温度特性補正方法および回転角度検出装置
JP4577236B2 (ja) * 2006-03-01 2010-11-10 株式会社デンソー 内燃機関の排気制御装置
GB0613662D0 (en) * 2006-07-10 2006-08-16 Rotork Controls Improvements to valve actuators
DE102006044855A1 (de) * 2006-09-22 2008-04-10 Siemens Ag Österreich Vorrichtung zur Drehwinkelerfassung für eine elektromotorisch betriebene Drosselklappe
JP4259570B2 (ja) * 2006-11-13 2009-04-30 トヨタ自動車株式会社 バルブの異常判定装置、異常判定方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
US7401592B2 (en) * 2006-11-21 2008-07-22 Emcon Technologies Llc Hybrid exhaust valve assembly
DE102007004564A1 (de) * 2006-12-21 2008-07-03 Robert Bosch Gmbh Verstelleinrichtung mit zwei Stellelementen und gemeinsamen Stellantrieb
JP4678393B2 (ja) * 2007-08-02 2011-04-27 株式会社デンソー 弁体の駆動制御装置
US20090114861A1 (en) * 2007-09-12 2009-05-07 Paul Luebbers Control system for dynamic orifice valve apparatus and method
JP5056310B2 (ja) * 2007-09-26 2012-10-24 株式会社ジェイテクト トルク検出装置
KR101068471B1 (ko) * 2007-11-12 2011-09-29 주식회사 경동네트웍 온수시스템 및 그 제어방법
EP2278699B1 (en) * 2008-02-29 2019-10-30 Husqvarna AB Electric saw communication
EP2268911B1 (en) * 2008-03-17 2017-01-04 Husqvarna AB Fuel supply unit
JP4483967B2 (ja) 2008-03-28 2010-06-16 トヨタ自動車株式会社 エンジンの吸気流制御機構
US8812199B2 (en) * 2008-10-29 2014-08-19 Honda Motor Co., Ltd. Method for learning reference position for transmission and vehicle
CN101813209B (zh) * 2009-02-20 2013-09-04 德昌电机(深圳)有限公司 采用无刷直流电机的执行阀控制模组及执行阀控制方法
US20120001105A1 (en) * 2010-06-30 2012-01-05 Denso Corporation Valve control apparatus and electric driving apparatus
DE102010041880B4 (de) * 2010-10-01 2022-02-03 Vitesco Technologies GmbH Ermitteln der ballistischen Flugbahn eines elektromagnetisch angetriebenen Ankers eines Spulenaktuators
GB2488369B (en) * 2011-02-28 2018-05-09 Perkins Engines Co Ltd Monitoring operation of a DC motor valve assembly
WO2013009139A2 (ko) * 2011-07-14 2013-01-17 웅진코웨이주식회사 단일 위치감지센서를 갖는 유로전환밸브모듈 및 이의 작동불량 감지방법
BR112014002889A2 (pt) * 2011-08-08 2017-03-01 Husqvarna Ab suporte de ímã para uso em um sensor de posição de afogador e método de fabricação do mesmo
CN103166549B (zh) * 2011-12-16 2015-09-30 株式会社电装 角度检测器
US9657689B2 (en) * 2012-05-10 2017-05-23 International Engine Intellectual Property Comapny, LLC. Modulating bypass valve
CN103016173A (zh) * 2012-12-21 2013-04-03 重庆磐达机械有限公司 转速控制执行器
DE102013203629A1 (de) 2013-03-04 2014-09-04 Robert Bosch Gmbh Drosselklappensystem für Verbrennungsmotor
DE102013104374A1 (de) * 2013-04-30 2014-10-30 Hella Kgaa Hueck & Co. Kontrollvorrichtung für die Kontrolle einer Stellvorrichtung
JP5850076B2 (ja) * 2013-07-03 2016-02-03 株式会社デンソー バルブ装置
US9175786B2 (en) 2013-08-30 2015-11-03 Lumec Control Products, Inc. Valve apparatus
US9470162B2 (en) * 2014-01-06 2016-10-18 Ford Global Technologies, Llc Method and system for EGR control
EP3016266A1 (de) * 2014-10-30 2016-05-04 Siemens Schweiz AG Stellantrieb mit einem bürstenlosen Zweiphasen-Gleichstrommotor sowie Verwendung eines derartigen Gleichstrommotors
KR102613056B1 (ko) * 2015-07-22 2023-12-12 세페이드 개선된 입도를 갖는 인코더리스 모터 및 사용 방법
US10815908B2 (en) 2015-10-06 2020-10-27 Kohler Co. Throttle drive actuator for an engine
KR20170051813A (ko) * 2015-11-02 2017-05-12 현대자동차주식회사 모터 제어 방법 및 시스템
SE539527C2 (en) 2016-01-05 2017-10-10 Scania Cv Ab Spring return throttle actuator, method of control thereof and throttle assembly
SE539524C2 (en) * 2016-01-05 2017-10-10 Scania Cv Ab Spring return throttle actuator, method of control thereof and throttle assembly
SE539525C2 (en) * 2016-01-05 2017-10-10 Scania Cv Ab Spring return throttle actuator, method of control thereof and throttle assembly
US11125453B2 (en) * 2016-03-10 2021-09-21 Carrier Corporation Calibration of an actuator
US10655377B2 (en) 2016-04-21 2020-05-19 Westinghouse Air Brake Technologies Corporation Method and system for detecting an obstruction of a passenger door
DE102016209366A1 (de) * 2016-05-31 2017-11-30 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Kalibrierung eines Stellgebersystems
EP3301536B1 (en) * 2016-09-23 2023-12-13 Taco, Inc. High voltage high efficiency valve
DE102017001386A1 (de) * 2017-02-13 2018-08-16 Marantec Antriebs- Und Steuerungstechnik Gmbh & Co. Kg Sensor zur Positionsbestimmung eines Antriebssystems
JP6622249B2 (ja) * 2017-05-19 2019-12-18 ミネベアミツミ株式会社 モータ駆動制御装置及びモータ駆動制御方法
JP7197385B2 (ja) * 2019-01-28 2022-12-27 アズビル株式会社 電動アクチュエータおよび劣化指標計算方法
KR20220148179A (ko) 2020-01-29 2022-11-04 세페이드 앱솔루트 인코더를 구비한 통합식 액츄에이터를 구비한 모터 및 이용 방법
CN111438709A (zh) * 2020-04-30 2020-07-24 深圳市鼎拓达机电有限公司 机械臂监测设备
CN114688328B (zh) * 2020-12-25 2023-05-02 杭州九阳小家电有限公司 一种食品加工机及其转阀位置控制方法
CN113220043B (zh) * 2021-05-11 2023-06-23 杭州海康威视数字技术股份有限公司 一种拦挡部件的对齐调整方法、控制器、闸机设备
WO2023141789A1 (zh) * 2022-01-25 2023-08-03 浙江春风动力股份有限公司 发动机

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59160049A (ja) * 1983-03-04 1984-09-10 Diesel Kiki Co Ltd 燃料供給量制御装置
EP0226999B1 (en) * 1983-03-11 1989-10-18 Nissan Motor Co., Ltd. Throttle actuator for an internal combustion engine
US4854283A (en) * 1986-11-28 1989-08-08 Nippondenso Co., Ltd. Throttle valve control apparatus
US5163400A (en) * 1990-01-16 1992-11-17 Sawafuji Electric Co. Ltd. Engine unit
JP3070292B2 (ja) 1992-09-17 2000-07-31 株式会社日立製作所 ブラシレスモータ駆動バルブ開閉制御装置
JP3929665B2 (ja) * 1999-12-28 2007-06-13 三菱電機株式会社 エンジンの吸入空気量制御装置
JP2002122036A (ja) * 2000-10-16 2002-04-26 Aisan Ind Co Ltd 電子スロットル制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
US7143743B2 (en) 2006-12-05
DE102005033693A1 (de) 2006-03-16
US20060016427A1 (en) 2006-01-26
JP2006029526A (ja) 2006-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4428163B2 (ja) バルブ位置制御装置
US20130140477A1 (en) Electric actuator and control valve including the electric actuator
JP3893907B2 (ja) 内燃機関用吸気制御装置
US7077087B2 (en) Valve timing controller
JP4380765B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPH08326952A (ja) 流量制御弁の動作不良診断装置
JP2006191709A (ja) 基準位置認識装置
US8040085B2 (en) Brushless motor apparatus
US20150330335A1 (en) Exhaust device for internal combustion engine
US7389765B2 (en) Electrically controlled throttle apparatus
US6465974B2 (en) Air intake amount control apparatus for an engine
JP3543896B2 (ja) エンジンの吸入空気量制御装置
CN103670735A (zh) 控制lpg泵的***和方法以及lpi发动机的燃料供给***
US5880565A (en) Actuator controller
JP2833973B2 (ja) 排気ガス還流制御装置
JP2017519475A (ja) ブラシレスモータを使用して外部部材を駆動するメカトロニックアセンブリおよび電子部品の簡易アセンブリ
JP6115510B2 (ja) 全閉位置学習装置
US20050081809A1 (en) Valve timing controller
JP4271032B2 (ja) ブラシレスサーボモータのトルク安定化装置
JP4654981B2 (ja) 磁束検出素子の固定構造
JPH05240070A (ja) 内燃機関のスロットルアクチュエータ及び内燃機関の吸入空気量制御装置
JP6028695B2 (ja) 全閉位置学習装置
JP2011247391A (ja) レンジ切換制御装置
US6119641A (en) Apparatus and method for controlling a device for adjusting a valve stroke course of a gas exchange valve of an internal combustion engine
JP2005147070A (ja) モータ駆動式スロットルバルブ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131225

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees