JP4427956B2 - 移動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体に対して傾斜する回転部材の小車輪を転動させて二次元方向の移動、自転および回転運動を自在に行うことができる移動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動装置のなかでも、二次元方向の移動および自転運動などが可能な走行装置としては、複数のホイールを備えたオムニ式ホイールが知られており、階段や起伏の多い荒れ地でも走行が可能なように構成している。また、同様な走行装置としては、キャタピラータイプのクローラベルトやスプロケットなどを用いて構成したクローラ式走行装置があり、モータの回転軸を駆動してウォーム式ギア機構を介してスプロケットを回転し、クローラベルトを移動して階段や高低差のある路面などを走行するものである(例えば特許文献1参照)。また、車椅子に適用したクローラ式自走装置では、前輪および後輪に掛け渡したベルトクローラを駆動輪により駆動して車椅子を階段などの起伏の大きな路面を走行させる(例えば特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−305455号公報(第2頁−第3頁、図4)
【特許文献2】
特開2002−85476号公報(第3頁−第4頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者のオムニ式ホイールでは、コンパクトな薄型化が困難であるうえに、耐荷重性も不十分であり、人や貨物の輸送・搬送などの用途に適するものでない不都合がある。後者のクローラ式走行装置やクローラ式自走装置では、構造が複雑で小型化が難しく四点接地でないと安定を保てず、高速運転が実現できない問題がある。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は路面の起伏の大小を問わず二次元の全方向に移動、自転および回転運動が可能で、全体の薄型化および小型化をはじめ、高速運転も実現できて利便性に優れた移動装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(請求項1について)
車体の中心に対して傾斜する少なくとも三本の回転軸にそれぞれ設けられた回転部材と、回転部材の周方向に配置されて回転部材の傾斜端に位置する一部が接地面に接する多数の小車輪とを有し、制御手段により駆動モータをそれぞれ別個に駆動制御して回転部材の回転速度を独立に調節する。
回転部材は所定方向に傾斜し、多数の小車輪のうち傾斜端に位置する一部が接地面に接するため、小車輪と接地面との動摩擦力により各回転部材の接線方向に回転速度に応じた大きさのトルクベクトルが生じる。各回転部材の回転速度を独立に調節することにより、各回転部材のトルクベクトルの和に応じた合力を車体が受けるので、二次元の全方向移動、旋回、自転および回転運動が可能になり、上下方向に薄型および小型化が図られて高速運転も実現できる。また、起伏の大きな路面走行も支障なく行うことができて重量物の積載も可能であり、人が起立状態で乗車する乗物、台車、車椅子、運搬式脚立、車両整備用の背板、ロボットの搬送脚部などに広く適用可能である。
また、回転部材を有する車体同士は連結部材で繋がれているため、回転部材の回転速度を制御することにより連結部材の回転中心の位置を自在に変更可能であることができる。これにより、建物の廊下や狭い路地などの角部を走行する際、連結部材の回転中心を適宜変更することで角部を通過できる場合がある。
(請求項2、3について)
車体を上下逆さに反転させて回転部材に被移動物を載せて送るように構成している。このため、回転部材に板材、加工材、展示・陳列品などの被移動物を載せて駆動モータで回転部材を別個に回転させることにより、回転部材上の被移動物に対して二次元の全方向移動、旋回、自転あるいは回転運動を行なうことが可能になる。
(請求項4について)
車体に取付けた回転部材をそれぞれロータとし各回転軸の周りにステータを設けて各回転部材を別個に回転駆動する駆動モータを構成したので、部品点数の削減により構造が簡素になり全体のコンパクト化に貢献する。
(請求項5について)
回転部材に小車輪の内側で同心的に位置して小車輪よりも径大な多数の内側小車輪を設けたので、走行時に小車輪と内側小車輪のうち一部が同時に接地面に接するようになり、全体の安定性が向上するとともに重量物の移動に適するようになる。
(請求項6について)
回転部材を有する車体同士は連結部材で繋がれているため、回転部材の回転速度を制御することにより連結部材の回転中心の位置を自在に変更可能であることができる。これにより、建物の廊下や狭い路地などの角部を走行する際、連結部材の回転中心を適宜変更することで角部を通過できる場合がある。
(請求項7について)
駆動モータを設けずとも車体を押し引きすることにより、車体が二次元の全方向移動、旋回、自転および回転運動を行なうので、車体に被移動物を載せて移動する際に便利である。また、回転部材を有する車体同士は連結部材で繋がれているため、回転部材の回転速度を制御することにより連結部材の回転中心の位置を自在に変更可能であることができる。これにより、建物の廊下や狭い路地などの角部を走行する際、連結部材の回転中心を適宜変更することで角部を通過できる場合がある。
(請求項8、9について)
車体を上下逆さに反転させて回転部材に被移動物を載せて送るように構成している。このため、回転部材に板材、加工材、展示・陳列品などの被移動物を載せて駆動モータで回転部材を別個に回転させることにより、回転部材上の被移動物に対して二次元の全方向移動、旋回、自転あるいは回転運動を行なうことが可能になる。また、駆動モータを設けない場合、回転部材上の被移動物を手動で押し引きすることで、被移動物を所望の方向に手軽に移動させることができて便利である。この場合、複数あるいは多数の車体を反転した状態で所定の角度だけ傾斜させて並べ、被移動物を最前列の回転部材に置くことにより、被移動物を後続の回転部材に対して順送りに移動させることができる便宜が得られる。
【0007】
(請求項10について)
回転部材に設けられた多数の小車輪は、回転方向が径方向に指向するか、あるいは径方向と所定の角度を成している。このため、使用目的や適用対象物に応じて小車輪の指向方向が異なるものをオプションとして提供できる便宜がある。
【0008】
(請求項11について)
三本の回転軸は、三角板状の車体の隅角部にそれぞれ取付けられて車体の中心に対して外側あるいは内側に傾斜する。このため、比較的簡素な構造で回転部材の制御が容易であり、かつ薄型で移動性に優れる。
【0009】
(請求項12について)
三本の回転軸は、三角板状の車体の隅角部に取付けられて車体の中心に対して外側あるいは内側に傾斜する。多数の小車輪は、回転軸を中心に回転部材の周方向に等角度間隔で配置されて回転方向が径方向に指向し、回転部材の傾斜端に位置する一部が接地面に接する。このため、請求項11と同様に比較的簡素な構造で回転部材の制御が容易であり、かつ薄型で移動性に優れる。
【0010】
(請求項13について)
三本の回転軸は、三角板状の車体の隅角部に取付けられて車体の中心に対して外側あるいは内側に傾斜する。多数の小車輪は、回転軸を中心にディスク状の回転部材の周方向に等角度間隔で配置されて回転方向が径方向に指向し、回転部材の傾斜端に位置する一部が接地面に接する。駆動モータは、車体と回転部材のそれぞれの間に配されて回転部材を別個に回転駆動する。この場合、回転部材は円盤ばかりでなく環状、矩形、六角形、多角形、各種の枠体や偏平円錐台などの形状物を使用することができ、駆動モータと回転部材との伝動はギア列、ベルト、チェーンなどの伝動手段で実現することができる。
【0012】
(請求項14について)
回転部材のそれぞれに取付けて回転部材をプーリーおよびベルトを介して別個に回転駆動する駆動モータを構成したので、プーリーおよびベルトといった既存の部品を利用して組付けることができる。
【0013】
(請求項15について)
回転部材のそれぞれに取付けて回転部材を減速機構を介して別個に回転駆動する駆動モータを構成したので、所望の減速比により回転部材を無理なく駆動することができる。
(請求項16について)
小車輪と回転部材の間にサスペンションを設けたので、走行時に路面から受ける衝撃を緩和できて車体の揺れを抑制するとともに、振動音の発生を低減することができる。
【0014】
請求項17について)
車体は三角形を成し、かつ三本の回転軸は車体の中心に対して外側あるいは内側に傾斜して車体の隅角部にそれぞれ取付けられている。このため、簡素な構造で車体がバランスよく安定して走行性が向上する。
【0015】
(請求項18について)
回転部材はディスク状で、小車輪は回転部材の周方向に等角度間隔で回転方向が径方向に指向しているか、あるいは径方向と所定の角度を成している。このため、小車輪の規格化が容易に図れて製造し易くなる。
(請求項19について)
回転軸は車体の中心方向に同一の角度で傾斜しているため、全体の構造がバランスよく安定する。
【0016】
(請求項20について)
接地面に対する回転部材の傾斜角は、走行する路面状態に応じて所望に変更できて好都合である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の各実施例を図に基づいて説明する。
図1ないし図6は、本発明に係る移動装置1を示し、頂点部に丸みを付けた正三角形状の板材から形成した車体2を有する。車体2の裏面には、図1に示すように頂点部である隅角部に機枠3を介して回転軸4が位置する。各回転軸4は、車体2の中心Pの方向に所定の角度(α:例えば5度)で内側に傾斜する前傾状態に配置されている。回転軸4は、車体2に取付けた機枠3に対して回転可能になっており、図2ないし図4に示すように回転軸4と一体的に回転するディスク状の回転部材5を嵌着している。この場合、構造の簡素化、良好な効率および制御の容易性の観点から車体2を正三角形状に形成したが、車体2の形状は、用途や外観の見栄え等に応じて円形、矩形、五角形、六角形あるいは多角形あるいは枠体や偏平な円錐台等、所望に設定することができる。回転軸4は、車体2に対して下開きとなる前傾状態ばかりでなく、上開きとなって車体2の中心Pの方向に所定の角度で外側に傾斜する後傾状態に配してもよい。
【0019】
三個の回転部材5は、各回転軸4に対して直角になっているため、図5に示すように回転部材5の傾斜端は接地面Gに対してαの角度で傾斜している。各回転部材5の裏面には、回転軸4を中心とする同一円周上に多数の小車輪6が径方向に指向して等角度間隔に隣接配置されている。これら小車輪6は、回転部材5の裏面に取付けたブラケット7の車軸8に回転自在に支持されている。多数の小車輪6が同一円上に並んで形成する基円は、回転部材5の外周縁部と接線方向を共有する。
【0020】
回転部材5の傾斜端が接地面Gに対して傾斜しているため、多数の小車輪6のうち一輪あるいは二輪といった一部が接地面Gに接触状態に当接し、回転部材5の回転に伴って接地面Gに当接する小車輪6の一部が順送りに代わる。小車輪6は例えばゴムあるいは合成樹脂製で、そのトレッド部6aは円弧状のプロフィールを有する。
【0021】
各回転部材5の機枠3には、駆動モータ9が設置され、減速機構10を介して回転軸4に連結されている。各駆動モータ9は、車体2の裏面に配され、図1に示す電子基盤11を有する制御装置12による制御を受けて各回転部材5の回転速度を個別に調節する。これにより、車体2が二次元の路面を前後左右に、自転および回転移動を行うことができる。例えば、図6の(イ)に示すように下側に位置する左右の回転部材5同士を逆方向に同一速度で回転させ、かつ上側の回転部材5をニュートラルな静止状態にすると、移動装置1の車体2は下方に移動する。また、同図の(ロ)に示すように下側の左右の回転部材5同士を同一方向に同一速度で回転させ、かつ上側の回転部材5を下側のものと逆方向に同一速度で回転させると、車体2は左方に移動する。
【0022】
この際、各回転部材5の小車輪6と接地面Gとの動摩擦で発生するトルクベクトルの合力に応じた進行方向と進行速度で車体2が移動、回転および自転運動を行う。例えば、図6の(イ)の場合、左右の回転部材5の小車輪6は回転せずに接地面Gを車軸方向に滑りながら動摩擦力で車体2をトルクベクトルAおよびB方向に付勢して百足歩行を繰り返す。同図の(ロ)の場合、各回転部材5の小車輪6と接地面Gとの動摩擦で発生するトルクベクトルA、BおよびCにより車体2を付勢して小車輪6を接地面Gに滑らせながら移動させる。
【0023】
図7は本発明の第2実施例を示す。第2実施例では、回転軸4を中心とする回転部材5の径方向Rに対して回転方向Mが所定の角度βを成すように小車輪6を取付けている。このため、車軸8は回転部材5の接線方向に対して角度βだけ偏向している。この構成により、回転部材5の回転速度に対して生じる接地面Gとの動摩擦力は変化するが、第1実施例と同様に車体2の全方向の二次元走行が可能である。
【0024】
図8の(イ)は本発明の第3実施例を示す。第3実施例では、回転部材5の外周縁部に間欠的に設けた切欠部13に架設した車軸8を設け、この車軸8に小車輪6を支持させている。同図の(ロ)は本発明の第4実施例であり、球状に形成した小車輪6を車軸8に支持させた態様を示す。
【0025】
図9の(イ)は本発明の第5実施例を示す。第5実施例では、回転部材5に回転軸4を中心とする二重の同心円上に小車輪6および内側小車輪14を設けている。この場合、内側のブラケット15を外側のブラケット7よりも若干長尺にして内外に隣接する小車輪6および内側小車輪14が同時に接地面Gに当接するように構成している。このため、車体2の安定化が図られるとともに、耐荷重性が向上して重量物の運搬に適するようになる。同図の(ロ)は本発明の第6実施例を示し、内側のブラケット15と外側のブラケット7を同一高さ寸法にして内側小車輪14を小車輪6よりも径大に設定し、内外に隣接する小車輪6および内側小車輪14が同時に接地面Gに当接するようにしている。
【0026】
図10は本発明の第7実施例を示す。第7実施例では、小車輪6にサスペンション16を設けている。サスペンション16は、回転部材5の裏面とブラケット7との間に設けたコイルスプリングSpであり走行時の振動を低減する。
図11は本発明の第8実施例を示す。第8実施例のサスペンション16は、車体2の裏面と駆動モータ9との間に設けたコイルスプリングSpから成る。
【0027】
図12は本発明の第9実施例を示す。第9実施例のサスペンション16は、機枠3と車体2の裏面との間に設けたリンクレバー17と、リンクレバー17の反対側で機枠3と車体2の裏面との間に設置したダンパー18とにより構成している。この場合、ダンパー18による減衰作用により振動低減効果が一層向上する。
【0028】
図13は本発明の第10実施例を示す。第10実施例のサスペンション16は、回転軸4と回転部材5との間に設けたユニバーサルジョイント19と、機枠3と回転部材5との間に設置したダンパー20とから構成している。
【0029】
図14および図15は本発明の第11実施例を示す。第11実施例のサスペンション16は、各機枠3から車体2の中央に向かって延びるリンク機構21と車体2の裏面との間に設けたコイルスプリングSpである。各機枠3の外端部と車体2との間に、リンク機構21を上下動可能にする短尺リンク22を連結している。
【0030】
図16は本発明の第12実施例を示す。第12実施例では、接地面Gに対する回転部材5の傾斜角αを変更可能にするため、車体2の裏面と機枠3との間に可変板23を設けている。可変板23は、螺子24を受ける縦長の長孔25を三列に有し、回転部材5を駆動モータ9とともに適宜に傾動して螺子24を締めることにより、回転部材5を所望の傾斜角αに調節することができる。
【0031】
図17の(イ)、(ロ)は本発明の第13実施例を示す。第13実施例では、回転部材5を円形の板バネにより形成し、板バネの外周縁部に切込部26を等角度間隔に設けて形成した各支片部27に小車輪6を配置している。機枠3の裏面には、回転部材5の接線方向に回転可能なローラ28を切込部26に対応するように取付けている。回転部材5の回転に伴い、ローラ28が押圧により支片部27を順送りに下方に撓ませて小車輪6を接地面Gに次々に当接させる。この場合、回転部材5は接地面Gに対して若干傾斜しても水平状態にあってもよい。
【0032】
図18は本発明の第14実施例を示す。第14実施例では、回転部材5を皿状に形成し、面軸受29を介して車体2の裏面に回転可能に取付けている。駆動モータ9は、遊星歯車機構などの減速機構30および回転軸4を介して回転部材5を回転駆動する。面軸受29により全体が安定するとともに、耐圧荷重が向上して重量物の積載にも適するようになる。
【0033】
図19は本発明の第15実施例を示し、図20は本発明の第16実施例を示す。第15実施例では、各回転部材5をロータ5Aとして回転軸4の周りにステータ31を設けて駆動モータ9を構成し、各回転部材5を別個に回転駆動する。皿状の回転部材5の内底部中央から筒状に形成されたボス部32が回転軸4に回転可能に嵌入されている。車体2の裏面に固定したステータ31の内側には、リング状の磁石33がボス部32に同心的に嵌着されている。
第16実施例では、第15実施例で用いた磁石33をステータ31の外側で回転部材5の内側面に嵌着している。なお、第15実施例および第16実施例では、回転軸4を固定する代わりに回転軸4が磁石33およびボス部32と一体的に回転するように構成してもよい。
【0034】
図21は本発明の第17実施例を示す。第17実施例では、回転部材5を面軸受29を用いて回転可能な径大プーリー5Bで形成し、駆動モータ9側の出力軸9aに径小プーリー34を嵌着し、径大プーリー5Bと径小プーリー34とにベルト35を掛け渡している。この構成では、回転部材5と駆動モータ9とが横方向に並列するため、厚み方向の寸法が減少して全体の薄型化が図られる。
なお、径大プーリー5Bおよび径小プーリー34に代わって径大スプロケットおよび径小スプロケットを伝動手段として用い、両スプロケットにチェーンを掛け渡すように構成してもよい。
【0035】
図22の(イ)、(ロ)は本発明の第18実施例を示す。第18実施例では、小車輪6を有する回転部材5を径方向に二個づつ一部が重複する状態に設けている。この構成では、回転部材5を径方向に二個づつ設けたので、全体の安定化と耐荷重性の向上に資する。
【0036】
図23および図24は本発明の第19実施例および第20実施例を示す。第19実施例では、移動装置1の車体2同士を梁状の連結部材36により繋いでいる。第20実施例では、移動装置1の車体2同士を矩形板状の連結部材36により繋いでいる。これらの実施例によれば、回転部材5の回転速度を個別に制御することにより連結部材36を含む全体の回転中心の位置Pcを自在に変更することができる。これにより、建物の廊下や狭い路地などの角部を走行する際、連結部材36の回転中心の位置Pcを適宜変更することで角部を通過できる場合がある。
【0037】
図25および図26は本発明の第21実施例および第22実施例を示す。これら実施例では、正三角形に代わって車体2をそれぞれ正方形および六角形に形成して各隅角部に、小車輪6を設けた回転部材5を配置している。
【0038】
本発明の第23実施例として図1の駆動モータ9を設けず省略した場合を便宜上、図1および図2を参照して説明する。この場合、回転軸4は車体2に回転可能に取り付けられているため、駆動モータ9を設けずとも車体2を手動により押し引きするだけで、車体2が二次元の全方向移動、旋回、自転および回転運動を円滑に行なうので、車体2に被移動物を載せて移動する際に便利である。
【0039】
本発明の第24実施例として図1の状態のままで車体2を使用する態様を説明する。第24実施例では、車体2を上下逆さに反転させて回転部材5に被移動物を載せて送るように構成している。このため、回転部材5に板材、加工材、展示・陳列品などの被移動物を載せて駆動モータ9で回転部材5を別個に回転させることにより、回転部材5上の被移動物が二次元の全方向移動、旋回、自転および回転運動を行なうことが可能になる。また、駆動モータ9を設けない場合、回転部材5上の被移動物を手動で押し引きすることで、被移動物を小さな力で所望の方向に簡単に移動させることができて便利である。
【0040】
この場合、複数あるいは多数の車体2を反転した状態で所定の角度だけ傾斜させて並べ、被移動物を最前列の回転部材5上に置くことにより、被移動物を後続の回転部材5に対して順送りに移動させることができる便宜が得られる。このため、車体2の両側に一続きのガイド板(図示せず)を配置しておくことにより、小包や梱包した葉書などを被移動物として回転部材5上に置くだけで、所望の配送地点に迅速かつ円滑に移動することができる。この時、ガイド板による移送経路は直線に限らず円弧状、つずら折り状あるいは迷路状などに曲成してもよい。被移動物が凹凸状を呈したり、起伏の多い立体物の場合は、被移動物を移送板に載置して回転部材5上に置くようにしてもよい。
【0041】
なお、第2実施例ないし第22実施例では、第1実施例と同一部分には同一符号を付して異なる部分のみ説明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】裏面から見た移動装置の斜視図である(第1実施例)。
【図2】移動装置の正面図である。
【図3】一部破断して示す移動装置の平面図である。
【図4】移動装置の底面図である。
【図5】駆動モータの周りを示す正面図である。
【図6】(イ)、(ロ)は移動装置が進行する原理を説明するため示す車体の底面図である。
【図7】回転部材の底面図である(第2実施例)。
【図8】(イ)は回転部材の底面図(第3実施例)、(ロ)は回転部材の底面図(第4実施例)である。
【図9】(イ)は駆動モータの周りを示す正面図(第5実施例)、(ロ)は駆動モータの周りを示す正面図(第6実施例)である。
【図10】駆動モータの周りを示す正面図である(第7実施例)。
【図11】駆動モータの周りを示す正面図である(第8実施例)。
【図12】駆動モータの周りを示す正面図である(第9実施例)。
【図13】駆動モータの周りを示す正面図である(第10実施例)。
【図14】移動装置の正面図である(第11実施例)。
【図15】移動装置の底面図である。
【図16】移動装置の正面図である(第12実施例)。
【図17】(イ)は移動装置の正面図、(ロ)は回転部材の斜視図である(第13実施例)。
【図18】移動装置の正面図である(第14実施例)。
【図19】移動装置の部分縦断面図である(第15実施例)。
【図20】移動装置の部分縦断面図である(第16実施例)。
【図21】移動装置の部分縦断面図である(第17実施例)。
【図22】(イ)は移動装置の底面図、(ロ)は回転部材の正面図である(第18実施例)。
【図23】移動装置の底面図である(第19実施例)。
【図24】移動装置の底面図である(第20実施例)。
【図25】移動装置の底面図である(第21実施例)。
【図26】移動装置の底面図である(第22実施例)。
【符号の説明】
1 移動装置
2 車体
4 回転軸
5 回転部材
6 小車輪
9 駆動モータ
10、30 減速機構
12 制御機構(制御手段)
14 内側小車輪
16 サスペンション
18、20 ダンパー(サスペンション)
31 ステータ
34 径小プーリー
35 ベルト
36 連結部材
5A ロータ(回転部材)
5B 径大プーリー(回転部材)
接地
Sp コイルスプリング(サスペンション)
R 径方向
M 回転方向

Claims (20)

  1. 車体に取付けられて該車体の中心に対して傾斜する少なくとも三本の回転軸にそれぞれ設けられた回転部材と、
    前記回転軸を中心に前記回転部材の周方向に所定の角度間隔で配置されて前記回転部材の傾斜端に位置する一部が接地面に接する多数の小車輪と、
    前記回転部材のそれぞれに取付けられて前記回転部材を別個に回転駆動する駆動モータと、
    前記駆動モータをそれぞれ別個に駆動制御して前記回転部材の回転速度を独立に調節する制御手段とを具備する移動装置であって、
    前記回転部材を有する前記車体同士は連結部材で繋がれて前記回転部材の回転速度を制御することにより、前記連結部材の回転中心を自在に変更可能であることを特徴とする移動装置。
  2. 車体に取付けられて該車体の中心に対して傾斜する少なくとも三本の回転軸にそれぞれ設けられた回転部材と、
    前記回転軸を中心に前記回転部材の周方向に所定の角度間隔で配置されて前記回転部材の傾斜端に位置する一部が接地面に接する多数の小車輪と、
    前記回転部材のそれぞれに取付けられて前記回転部材を別個に回転駆動する駆動モータと、
    前記駆動モータをそれぞれ別個に駆動制御して前記回転部材の回転速度を独立に調節する制御手段とを具備する移動装置であって、
    前記車体を上下逆さに反転させて前記回転部材に被移動物を載せて送るようにしたことを特徴とする移動装置。
  3. 請求項1に記載の移動装置において、
    前記車体を上下逆さに反転させて前記回転部材に被移動物を載せて送るようにしたことを特徴とする移動装置。
  4. 車体に取付けられて該車体の中心に対して傾斜する少なくとも三本の回転軸にそれぞれ設けられた回転部材と、
    前記回転軸を中心に前記回転部材の周方向に所定の角度間隔で配置されて前記回転部材の傾斜端に位置する一部が接地面に接する多数の小車輪と、
    前記回転部材をそれぞれロータとし前記回転軸の周りにステータを設けて前記回転部材を別個に回転駆動する駆動モータと、
    前記駆動モータをそれぞれ別個に駆動制御して前記回転部材の回転速度を独立に調節する制御手段とを具備する移動装置。
  5. 車体に取付けられて該車体の中心に対して傾斜する少なくとも三本の回転軸にそれぞれ設けられた回転部材と、
    前記回転軸を中心に前記回転部材の周方向に所定の角度間隔で配置されて前記回転部材の傾斜端に位置する一部が接地面に接する多数の小車輪と、
    前記回転部材に前記小車輪の内側で同心的に設けられて一部が接地面に接し、前記小車輪よりも径大な多数の内側小車輪と、
    前記回転部材のそれぞれに取付けられて前記回転部材を別個に回転駆動する駆動モータと、
    前記駆動モータをそれぞれ別個に駆動制御して前記回転部材の回転速度を独立に調節する制御手段とを具備する移動装置。
  6. 請求項4または5に記載の移動装置において、
    前記回転部材を有する前記車体同士は連結部材で繋がれて前記回転部材の回転速度を制御することにより、前記連結部材の回転中心を自在に変更可能であることを特徴とする移動装置。
  7. 車体に取付けられて該車体の中心に対して傾斜する少なくとも三本の回転軸にそれぞれ設けられた回転部材と、
    前記回転軸を中心に前記回転部材の周方向に所定の角度間隔で配置されて前記回転部材の傾斜端に位置する一部が接地面に接する多数の小車輪とを備え、
    前記車体を押し引きすることにより前記回転部材を前記接地面で個別に回転させて移動することを特徴とする移動装置であって、
    前記回転部材を有する前記車体同士は連結部材で繋がれて前記回転部材の回転速度を制御することにより、前記連結部材の回転中心を自在に変更可能であることを特徴とする移動装置。
  8. 請求項4ないし7のいずれかに記載の移動装置において、
    前記車体を上下逆さに反転させて前記回転部材に被移動物を載せて送るようにしたことを特徴とする移動装置。
  9. 車体に取付けられて該車体の中心に対して傾斜する少なくとも三本の回転軸にそれぞれ設けられた回転部材と、
    前記回転軸を中心に前記回転部材の周方向に所定の角度間隔で配置されて前記回転部材の傾斜端に位置する一部が接地面に接する多数の小車輪とを備え、
    前記車体を押し引きすることにより前記回転部材を前記接地面で個別に回転させて移動することを特徴とする移動装置であって、
    前記車体を上下逆さに反転させて前記回転部材に被移動物を載せて送るようにしたことを特徴とする移動装置。
  10. 請求項1ないし3のいずれかに記載の移動装置において、
    前記小車輪は、前記回転軸を中心に前記回転部材の周方向に所定の角度間隔で前記回転方向が径方向に指向するか、あるいは径方向と所定の角度を成していることを特徴とする移動装置。
  11. 請求項1ないし3のいずれかに記載の移動装置において、
    前記車体は三角板状を呈し、
    前記三本の回転軸は、前記車体の中心に対して外側あるいは内側に傾斜して前記車体の隅角部にそれぞれ取り付けられていることを特徴とする移動装置。
  12. 請求項1ないし3のいずれかに記載の移動装置において、
    前記車体は三角板状を呈し、
    前記三本の回転軸は、前記車体の中心に対して外側あるいは内側に傾斜して前記車体の隅角部にそれぞれ取り付けられており、
    前記小車輪は、前記回転軸を中心に前記回転部材の周方向に等角度間隔で前記回転方向が径方向に指向していることを特徴とする移動装置。
  13. 請求項12に記載の移動装置において、
    前記回転部材はディスク状であり、
    前記駆動モータは、前記車体と前記回転部材のそれぞれの間に配されていることを特徴とする移動装置。
  14. 請求項1ないし3のいずれかに記載の移動装置において、
    前記駆動モータは、前記回転部材のそれぞれに取付けられて、前記回転部材をプーリーおよびベルトを介して別個に回転駆動することを特徴とする移動装置。
  15. 請求項1ないし3のいずれかに記載の移動装置において、
    前記駆動モータは、前記回転部材のそれぞれに取付けられて、前記回転部材を減速機構を介して別個に回転駆動することを特徴とする移動装置。
  16. 請求項1ないし3のいずれかに記載の移動装置において、
    前記小車輪と前記回転部材の間に設けられたサスペンションを備えることを特徴とする移動装置。
  17. 請求項4〜9、14〜16のいずれかに記載の移動装置において、
    前記車体は三角形を成し、
    前記三本の回転軸は、前記車体の中心に対して外側あるいは内側に傾斜して前記車体の隅角部にそれぞれ取付けられていることを特徴とする移動装置。
  18. 請求項4〜9、14〜17のいずれかに記載の移動装置において、
    前記回転部材はディスク状を成し、
    前記小車輪は、前記回転部材の周方向に等角度間隔で回転方向が径方向に指向しているか、あるいは径方向と所定の角度を成していることを特徴とする移動装置。
  19. 請求項1ないし18のいずれかに記載の移動装置において、
    前記回転軸は、前記車体の中心方向に同一の角度で傾斜していることを特徴とする移動装置。
  20. 請求項1ないし19のいずれかに記載の移動装置において、
    前記接地面に対する前記回転部材の傾斜角は、変更可能であることを特徴とする移動装置。
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