JP4425539B2

JP4425539B2 - Golf club

Info

Publication number: JP4425539B2
Application number: JP2002305938A
Authority: JP
Inventors: 丈司笠井
Original assignee: Globeride Inc
Current assignee: Globeride Inc
Priority date: 2002-10-21
Filing date: 2002-10-21
Publication date: 2010-03-03
Anticipated expiration: 2022-10-21
Also published as: JP2004136031A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホーゼル部を介してシャフトに取付けられ、ボールを打球するフェースと、このフェースの反対側に位置するバック部とを有する金属製のクラブヘッドを備えたゴルフクラブに関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、金属製のクラブヘッドにメッキ処理や金属蒸着層等の表面処理を行うことが知られている。
このようなクラブヘッドの表面処理の例として、金属製のヘッド本体をメッキ処理して内層を形成し、この内層の上にチタン合金を主成分とする中間層と外層とを物理蒸着することにより、三層構造の表面処理層を形成するものがある（例えば特許文献１参照）。
【０００３】
このような三層構造の表面処理層により、ヘッド本体の耐磨耗性、耐傷性、耐陥没性が向上することに加え、錆びの発生を抑制することができる。
【０００４】
【特許文献１】
特開昭１０−２５１号公報（第３，４頁、図１，２）
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、フェースの反対側に位置するバック部は、クラブヘッドのトウ部とヒール部との間が大きく窪んだ凹設構造を有するため、表面処理が不十分となる。このため、色むらが生じ、あるいは、光輝性が損なわれ、外観不良を生じ易い。また、クラブヘッドの他の部分については、所要の表面処理層を維持できるとしても、砂や土との接触により凹部等の窪んだ部分が傷付いた場合は、傷が広がりやすく、所期の機能を長期間にわたって維持することが困難であると共に、経時変化により外観が損なわれる点で改善することが望まれている。特に、金属蒸着層は、光輝性による優れた外観を形成するものの、一旦、傷が付くと、このような傷による不具合も目立ち易い。
【０００６】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、フェースの反対側に位置するバック部が、例え砂や小石で傷ついた場合であっても、傷が目立つことなく、長期間にわたって光輝性を有する外観を維持することのできるゴルフクラブを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のゴルフクラブは、ホーゼル部を介してシャフトに取付けられ、ボールを打球するフェースと、このフェースの反対側に位置するバック部とを有する金属製のクラブヘッドを備えたゴルフクラブであって、板状の金属材料で形成されて前記フェースを表面に形成するフェース部が、前記バック部側で外部に露出する裏面を有し、この裏面にのみ、微小な凹凸状態の粗面が形成されかつ前記金属材料よりも高硬質の硬質層と、この硬質層を前記微小な凹凸状態を維持した状態で覆いかつ光を乱反射する粗外面が形成されたセラミック被膜層とを配置したことを特徴とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図１から図４は、本発明の好ましい実施形態によるゴルフクラブを示す。
本実施形態のゴルフクラブは１０は、例えば繊維強化樹脂あるいは金属で中空構造に形成したシャフト１２の先端にクラブヘッド１４を取付け、天然ゴムあるいは合成ゴム等の柔軟性や軟質材料で形成したグリップ１６を基端に取付けたアイアンクラブとして形成してある。なお、本発明のゴルフクラブには、アイアンクラブの他にも、ピッチングウェッジ、サンドウェッジあるいはパター等のウッドクラブ以外のものであってもよい。
【０００９】
図２に示すように、本実施形態のクラブヘッド１４は、高弾性かつ高強度のフェース１８を表面に形成するフェース部２０を板状の金属材料で形成し、この板状のフェース部２０を金属製のヘッド本体２４に固定してある。このヘッド本体２４は、中央部が僅かに下方に膨出したソール部２６と、湾曲した先端部を形成するトウ部２８と、ホーゼル部２２を突出させたヒール部３０と、このヒール部からトウ部に向けて上方に傾斜したトップ部３２とで、フェース１８側からバック部３４（図４参照）に貫通する開口３６を区画したフレーム状に形成してあり、この開口３６にフェース部２０が固定される。本実施形態では、開口３６は段付き構造（図４参照）に形成してあり、この段部でフェース部２０の周部を支えると共に、フェース１８をヘッド本体２４と面一状に配置する。なお、この開口３６に嵌合されたフェース部２０は、スコアライン１８ａを形成した部分よりも外周側の部位で、このヘッド本体２４に溶接やカシメ等により一体的に固定することが好ましい。
【００１０】
このようなクラブヘッド１４は、ステンレス鋼、純チタン、チタン合金、アルミニウム合金、マルエージング鋼等の金属の他、このような金属と同様な強度を有するものであればその一部あるいは全体を繊維強化樹脂、繊維強化金属等で形成することも可能であり、したがって本発明の金属製クラブヘッドにはこのような繊維強化樹脂あるいは繊維強化金属で形成されるものも含まれる。また、例えばヘッド部２０あるいはヘッド本体２４等のクラブヘッド１４を形成する各部分を複数の材料を組合せて形成することも可能である。なお、いずれの場合にも、フェース部２０は、他の部分よりも高硬度の材質や高剛性の材質、更に、高強度の材料を用いることが好ましいが、低弾性、低比重の材料でも良い。
【００１１】
図３および図４に示すように、ヘッド本体２４は、トップ部３２よりもソール部２６をバック部３４側に大きく突出させた低重心構造を有し、このソール部２６のバック部３４側の中央部からトップ部３２側に向けて突出部２５が突出する。このため、クラブヘッド１４は、バック部３４側でトウ部２８とヒール部３０との間およびトップ部３２とソール部２６との間の部位が、開口３６により大きく窪むと共に、突出部２５とフェース部２０との間には中空部２７が配置されるといった、複雑な凹設構造に形成される。なお、ウェイト部である突出部２５は、複数の場合もあり、その大きさおよび形状もクラブヘッド１４に必要な重心位置、慣性モーメント等の諸条件に応じて設定することができる。このような開口３６および中空部２７に、フェース１８と反対側の裏面３８が露出しており、この裏面３８には、光を乱反射する粗外面を形成してあり、長期間にわたって優れた外観を維持することができる。
【００１２】
図５および図６に示すように、フェース部２０の裏面３８には、例えばフェース部２０の本体部材２０ａを形成する材料よりも硬質でかつ外面部を微小な凹凸状態に粗面化した硬質層４０と、この硬質層上に形成したセラミック被膜膜４２とが配置されている。この硬質層４０は、図５に示すように、フェース部２０の本体部材２０ａの外面部を硬質に改質することで形成し、あるいは、図６に示すように、本体部材２０ａとは異なる硬質材料をメッキや溶着等の表面処理を施すことで一体的に形成することができる。また、セラミック被膜層４２は硬質層４０の凹凸状態を維持した状態で硬質層４０を覆い、光を乱反射させる粗外面を形成されている。
【００１３】
図５に示すように本体部材２０ａの外面部を改質して硬質層４０を形成する場合は、焼入れ（熱あるいは放電）、レーザードーピング、レーザー溶解硬化、プラズマ酸化、浸炭、窒化、ショットピーニング等の適宜の方法により、本体部材２０ａの外面部を硬化して形成することができる。このような硬質層４０の表面を微小な凹凸状態とすることは、外面部を改質する前に、例えばショットピーニングにより行うことが好ましい。なお、例えば本体部材２０ａを形成する上述の材料以上に高硬度の微細な粒子（例えば径が１００μｍ程度）を、例えば毎秒１００ｍ程度以上の高速で吹付ける場合には、高硬度の微粒子が本体部材２０ａの外面部に高速で衝突することにより、本体部材２０ａの外面部付近が加熱されて組織が変化し、熱処理された状態に硬化される。これにより、硬質層４０の形成とこの外面を微小な凹凸状態とする粗面化とを同時に行うことができる。いずれの場合も、このような硬質層４０は、３μｍ以上で、特に５μｍ〜５０μｍの厚さに形成することが好ましい。この理由は、耐久性、耐傷性を確保するためである。
【００１４】
一方、図６に示すように本体部材２０ａの外面に、これと異なる材料で硬質層４０を形成する場合は、図示のようにこの硬質層４０の表面を粗面化することに代え、本体部材２０ａの表面を粗面化した後に硬質層を形成してもよい。この場合の硬質層４０は、後述するニッケル、クロム、硬質クロム等の硬質金属で形成する金属層だけでなく、セラミック層を例えば溶着することで形成することもできる。このような硬質層４０をメッキ処理により形成する場合は、一層に限らず複数層に形成してもよい。本体部材２０ａにメッキ処理を施してこのような硬質層４０を形成する場合には、次のような４つの方法を採用することが好ましい。
【００１５】
第１の方法は、例えば、本体部材２０ａをステンレス鋼で形成し、ガラスビーズ等の適宜の粒子を本体部材に噴射して下地処理を行った後、例えば厚さが１μｍ以下のニッケル層である第１層を形成し、この上に第２層としてニッケル層を例えば８μｍ以上の厚さに形成し、更に、第３層を形成するニッケル−コバルト合金層を例えば１２μｍ以上の厚さに形成するものである。これらの第１層から第３層は、いずれも電気めっきで形成することができる。この場合の硬度は、ニッケル層が１００〜５００Ｈｖ、ニッケル−コバルト合金層が４５０〜５００Ｈｖである。
【００１６】
第２の方法は、本体部材２０ａを鋼（例えばＳ２０Ｃ）で形成し、１００番程度の粗さのサテン研磨による下地処理を行った後、第１層を厚さ１０μｍ以上のニッケル層で形成し、更に、第２層として５μｍ以上のクロム層を形成する２層構造に形成するものである。この場合のクロム層の硬度は、８００〜１２００Ｈｖ程度であり、耐磨耗性に優れる。
第３の方法は、第２の方法と同じ本体部材２０ａに、同様なサテン研磨を施した後、第１層を形成する２０μｍ以上のニッケル層と、第２層を形成する１μｍ以下のニッケル層とを電気メッキした後、第３層としてニッケル−ボロン合金層を３μｍ以上の厚さに無電解メッキするものである。この場合のニッケル−ボロン合金層の硬度は、７００〜８００Ｈｖ程度であり、潤滑性および耐磨耗性に優れる。
第４の方法は、第２の方法と同じ本体部材２０ａにミラー研磨を施した後、第１層を形成する２５μｍ以上のニッケル層と、第２層を形成する厚さ２μｍ以上のスズ−ニッケル合金層とを順に電気メッキするものである。この場合のスズ−ニッケル合金層の硬度は、５００〜５５０Ｈｖ程度であり、耐食性および光沢性に優れる。
【００１７】
なお、いずれの場合も、硬度は、マイクロビッカース硬さ計によるものであるが、断面のマクロ組織試験、または、顕微鏡組織による精密測定等により行うことも可能である。また、上述のようなメッキ処理、あるいは、溶着等の表面処理により、本体部材２０ａと異なる材料で形成する場合は、硬質層４０の厚さを１０μｍ以上で、特に１５μｍ〜５０μｍ程度に形成することが好ましい。更に、硬質層４０は、一部を本体部材２０ａと異なる材料で形成し、他の部分を本体部材と同じ材料で形成してもよい。本体部材２０ａと異なる材料で硬質層４０を形成する場合にあっても、この硬質層４０は単一の方法に限らず、種々の方法を組合せて形成してもよい。
【００１８】
このような硬質層４０の外面部を微小な凹凸状態とする粗面化は、微細な筋目状の凹凸、点状の微小凹凸、あるいは、その他の形状の凹凸で形成することができる。
例えば筋目状の凹凸は、硬質層４０の外面を筋目状に特定方向に研磨して、研磨目を残した状態に研磨加工することで形成することができる。この研磨加工は、サンダーベルトやサンドペーパーにより研磨することで行う。砥石の目の粗さは、８０番〜３２０番程度のものを使用することが好ましいが、これ以外のものであってもよい。
また、点状の微小凹凸は、凸部の断面が半円以下、すなわち先端の高さが本体部材２０ａに近接する基端側の最大径の半分以下で、先端を含む外面が湾曲面状を形成するものが主体となることが好ましい。これは、後述するセラミック被膜層４２が、凸部の頂部で局部的に磨耗するのを防止するためである。具体的には、凸部の頂部が鋭角状に尖った先端を形成するのを防止するために、高さは５μｍ以下で、０．５μｍ〜５．０μｍ程度とすることが好ましい。このような微小凹凸は、ショットブラスト加工により形成することができる。
【００１９】
更に、粗面化された硬質層４０の上に形成されるセラミック被膜層４２は、極薄の装飾被膜として形成してあり、厚さｃは、硬質層４０の外面部の符号ｂで示す凹凸の深さあるいは高さよりも薄く、これにより、硬質層４０の外面の微小な凹凸状態に対応した凹凸状態がセラミック被膜層４２の外面に形成されることが好ましい。この硬質層４０の厚さａと、凹凸深さあるいは高さｂと、セラミック被膜層４２の厚さｃとの関係は、ａ＞ｂ＞ｃの関係となるのが好ましい。
【００２０】
このようなセラミック被膜層４２は、硬質層４０に存在するピンホール等を覆い、本体部材２０ａの腐食を防止すると共に、硬質層４０の表面を更に硬質にして、砂や小石等の硬い物質に接触した場合にも、表面に傷等がつき難くする。セラミック被膜層５０を形成する材料としては、ＴｉＮ、Ｓｉ_３Ｎ_４、ＡｌＮ、ＺｒＮ、Ｃｒ_２Ｎ等の窒化物セラミック、ＴｉＣ、ＳｉＣ、Ｃｒ_３Ｃ_２、ＷＣ等の炭化物セラミック、ＴｉＯ_２、ＳｉＯ_２、Ａｌ_２Ｏ_３等の酸化物セラミックやＴｉＣＮを用いることができる。これらのセラミック材料により、フェース部２０の裏面３８の外面硬度を向上させることができる。
【００２１】
また、これらのセラミック材料は、種々の色を示す。例えばＴｉＮ、ＺｒＮは金色、ＴｉＣＮは灰色または茶色（淡い金色）、ＴｉＯ_２はピンクまたは青色、Ｃｒ_２Ｎは銀色、ＴｉＣは銀色を示す。特にＴｉＮ、ＺｒＮは、金色で、光輝性が高く、色彩的な豪華さを表すことができる。更に、ＺｒＮは密着性に優れ、耐食性に優れている。このため、用途に応じて適宜セラミック被膜５２の材料を選択して色を調整することができる。また、セラミック材料は、種々の特性を有しており、耐食性および耐磨耗性を向上させるためには、それぞれ硬度が３２００（３０００〜５０００）Ｈｖ、２１００（２０００〜３０００）ＨｖであるＴｉＣおよびＴｉＮを用いるのが好ましく、それぞれ硬度が２３００ＨｖであるＡｌ_２Ｏ_３およびセラミックではないが２０００ＨｖであるＷＣを用いることもできる。
【００２２】
これらのセラミック被膜層４２は、イオンプレーティング、真空蒸着、スパッタリング等の物理蒸着法（ＰＶＤ法）や、化学蒸着法（ＣＶＤ法）や、溶射法や、電気めっき法等により、硬質層４０上に被着させることができる。ＰＶＤ法は、電気メッキ法やＣＶＤ法に比して、形成される膜が密着性に優れたおり、また、均一に膜形成することができるため、複雑な形状の本体部材２０ａの外面に対しても有効である。
【００２３】
このようなセラミック被膜層４２の厚さは、本体部材２０ａの凹凸状態にもよるが、強度および耐久性を向上するために、例えば０．５μｍ〜５μｍの範囲に形成するのが好ましい。セラミック被膜層４２の厚さが０．５μｍ以下の場合は色むらを生じやすく、５μｍを超えるとコスト高となるからである。このような厚さのセラミック被膜層４２は、硬質層４０の外面の凹凸状態に沿って形成され、この硬質層４０の外面と同様な凹凸状態の外面を形成する。
【００２４】
図７は、このようなセラミック被膜層４２の外面を拡大して示しており、白く見える部分は凸部、黒く見える部分は凹部である。
これらの凹部と凸部とは、単調な波状あるいは一方向性の凹凸形状に形成することが可能であるが、図６に示すように凸部の部分に更に小さな凹凸を形成し、あるいは、凹部の部分にも更に小さな凹凸を形成してもよい。この場合には、下側の層との接触面積が増大し、密着力を大きくすることができる。これはセラミック被膜層４２と硬質層４０との間だけでなく、本体部材２０ａと硬質層４０とを異なる材料で形成した場合における本体部材２０ａと硬質層４０との関係についても同様である。更に、セラミック被膜層４２の外面からの乱反射が更にランダムなものとなり、安定したつや消し外観を形成する。
【００２５】
実際に、このような裏面を形成したフェース部２０を備えたクラブヘッド１４を形成する場合は、次のように行うのが好ましい。先ず、硬質層４０およびセラミック被膜層４２を形成してないフェース部２０の本体部材２０ａを、ヘッド本体２４の開口３６に嵌合し、スコアライン１８ａを形成した部分よりも外周側の部位に沿ってこのヘッド本体に溶接する。そして、フェース部２０の本体部材２０ａの裏面すなわちスコアライン１８ａを形成してない外面を研磨し、ショットピーニングにより上述のような微小な凹凸を形成する粗面化を行う。この後、上述の第２の方法に示すようなニッケル、クロムによるメッキ処理により、本体部材２０ａの粗面化された外面に硬質層４０を形成し、更に、物理蒸着法によりセラミック被膜層４２を形成する。これにより、裏面の凹凸状外面を損なうことなく、フェース部２０をヘッド本体２４に確実に取付けることができる。
【００２６】
このようなクラブヘッド１４を有するゴルフクラブ１０は、打球するフェース１８の反対側の裏面３８側で、フェース部２０の本体部材２０ａが硬質層４０により微小な凹凸状態の粗面化された外面を形成され、更に、極薄のセラミック被膜層４２とを重ねて形成したため、フェース部２０の裏面３８側の例えば窪んだ部分で、セラミック被膜層の厚さにばらつきが生じても、光を乱反射させることができ、色ムラや、光輝性のばらつきを抑えて目立たなくすることができ、優れた外観を維持することができる。
【００２７】
また、フェース部２０の裏面３８側で硬質層４０で支えられたセラミック被膜層４２は、極めて硬度が高く、更に外面部が微小な凹凸状態に形成されているため、極薄構造であっても、土、砂あるいは小石に接触した際に傷つき難い。このため、例えばボールを打球した際の衝撃により、クラブヘッド１４のバック部３４側から開口３６および中空部２７内に入り込んだ砂や小石により、裏面３８が傷付きあるいは損傷するのを防止できる。更に、この裏面３８の微小な凹凸状態の粗外面は、微小な傷が生じても、打球時の衝撃等によりこの微小な傷が進行して拡大することを防止することができる。
【００２８】
特に、硬質層４０の表面を凹凸状態とする凸部の大部分が、上述のように緩やかな湾曲面を形成するため、セラミック被膜層４２に局部的に大きな応力を作用させる尖った部分が形成されず、セラミック被膜層４２の局部的な磨耗を防止することができる。
【００２９】
このセラミック被膜層４２が０．５μｍ〜５．０μｍの範囲の厚さと、２０００Ｈｖ以上の硬度とを有し、硬質層４０がこのセラミック被膜層４２よりも厚く形成される場合には、特にフェース部２０の裏面３８側の耐磨耗性が向上すると共に、長期間にわたって優れた外観を維持することができる。
【００３０】
特に、フェース部２０の裏面３８側の外面部に、本体部材２０ａの金属材料よりも高硬度の硬質層４０が形成され、セラミック被膜層４２がこの硬質層４０の上に形成されることにより、隣接する各層の硬度差が小さくなり、打球時のフェース部２０の変形や衝撃で硬質層４０およびセラミック被膜層４２の剥離が生じるのを防止することができる。そして、フェース部２０の本体部材２０ａが、ヘッド本体２４を形成するフェース部位外の材料よりも硬質で、しかも、高強度の金属材料で形成する場合には、特に打球時における裏面３８側が受ける影響が低下する。このため、打球時におけるフェース部２０の変形あるいは衝撃により、セラミック被膜層４２（硬質層４０が本体部材２０ａと別部材で形成される場合にも硬質層４０も）に剥離が生じるのを防止でき、長期間にわたって優れた外観を維持することができる。
【００３１】
なお、このような硬質層４０およびセラミック皮膜層４２は、クラブヘッド１４のフェース部２０の裏面３８に限らず、金属製シャフト１２等の他の部分に形成することも可能である。
【００３２】
【発明の効果】
以上明らかなように、本発明のゴルフクラブによると、フェース部の裏面にのみ、硬質層で支えられたセラミック被膜層が形成されることにより、例えばボールを打球した際の衝撃で、バック部側から砂や小石が入り込んでも、フェース部の裏面が傷付きあるいは損傷するのを防止し、更に、このセラミック被膜の粗外面は、微小な傷が生じても、打球時の衝撃等によりこの微小な傷が進行して拡大することを防止し、これにより、バック部側で外部に露出するフェース部の裏面は、傷が目立つことなく、長期間にわたって光輝性を有する外観を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の好ましい実施形態によるゴルフクラブの概略図。
【図２】図１のゴルフクラブのクラブヘッドの拡大図。
【図３】図２のクラブヘッドのバック部側の説明図。
【図４】図２のＩＶ−ＩＶ線に沿う断面図。
【図５】クラブヘッドのフェース部の裏面側の拡大断面図。
【図６】変形例によるフェース部の図５と同様な拡大断面図。
【図７】フェース部の裏面側を拡大した顕微鏡写真。
【符号の説明】
１０…ゴルフクラブ、１２…シャフト、１４…クラブヘッド、１８…フェース、２０…フェース部、２２…ホーゼル部、３４…バック部、３８…裏面、４０…硬質層、４２…セラミック被膜層。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a golf club having a metal club head that is attached to a shaft via a hosel part and has a face for hitting a ball and a back part located on the opposite side of the face.
[0002]
[Prior art]
In general, it is known that a metal club head is subjected to a surface treatment such as a plating treatment or a metal vapor deposition layer.
As an example of the surface treatment of such a club head, a metal head body is plated to form an inner layer, and an intermediate layer and an outer layer mainly composed of a titanium alloy are physically vapor-deposited on the inner layer. In some cases, a surface treatment layer having a three-layer structure is formed (see, for example, Patent Document 1).
[0003]
Such a three-layered surface treatment layer can improve the wear resistance, scratch resistance, and depression resistance of the head body, and can suppress the occurrence of rust.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-10-251 (pages 3, 4 and FIGS. 1 and 2)
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the back portion located on the opposite side of the face has a concave structure in which the space between the toe portion and the heel portion of the club head is greatly recessed, so that the surface treatment is insufficient. For this reason, color unevenness occurs, or the glitter is impaired and the appearance is liable to occur. In addition, for other parts of the club head, even if the required surface treatment layer can be maintained, if a recessed part such as a recess is damaged due to contact with sand or earth, the damage is likely to spread, It is desired to improve the function in that it is difficult to maintain the function for a long period of time and the appearance is impaired due to a change with time. In particular, although the metal vapor deposition layer forms an excellent appearance due to the glitter, once a scratch is attached, defects due to such a scratch are easily noticeable.
[0006]
The present invention has been made based on such circumstances, and even when the back portion located on the opposite side of the face is damaged by sand or pebbles, the scratches are not noticeable, and it is bright for a long time. It is an object of the present invention to provide a golf club capable of maintaining an appearance having characteristics.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The golf club of the present invention that achieves the above object includes a metal club head that is attached to a shaft via a hosel part and has a face for hitting a ball and a back part located on the opposite side of the face. a golf club, face portion for forming the face on the surface is formed by a plate-like metal material has a rear surface exposed to the outside at the back side, to the back side only, the minute irregularities arrangement and the hard layer of high harder than rough surface is formed and the metallic material, and the hard layer covering while maintaining the minute irregularity and the ceramic coating layer rough outer surface that diffusely reflected light is formed It is characterized by that.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 to 4 show a golf club according to a preferred embodiment of the present invention.
The golf club 10 according to the present embodiment has a grip 16 formed of a flexible or soft material such as natural rubber or synthetic rubber by attaching a club head 14 to the tip of a shaft 12 formed in a hollow structure with, for example, fiber reinforced resin or metal. Is formed as an iron club attached to the base end. In addition to the iron club, the golf club of the present invention may be other than a wood club such as a pitching wedge, a sand wedge, or a putter.
[0009]
As shown in FIG. 2, in the club head 14 of the present embodiment, a face portion 20 that forms a highly elastic and high-strength face 18 on the surface is formed of a plate-like metal material, and the plate-like face portion 20 is formed. It is fixed to a metal head body 24. The head main body 24 includes a sole portion 26 whose central portion slightly bulges downward, a toe portion 28 that forms a curved tip portion, a heel portion 30 that protrudes the hosel portion 22, and a toe portion that protrudes from the heel portion. A top portion 32 inclined upward toward the portion is formed in a frame shape with an opening 36 penetrating from the face 18 side to the back portion 34 (see FIG. 4), and the face portion 20 is formed in the opening 36. Fixed. In this embodiment, the opening 36 is formed in a stepped structure (see FIG. 4), and the step 18 supports the peripheral portion of the face portion 20 and the face 18 is arranged flush with the head body 24. The face portion 20 fitted in the opening 36 is preferably fixed integrally to the head body 24 by welding, caulking, or the like at a portion on the outer peripheral side of the portion where the score line 18a is formed.
[0010]
Such a club head 14 is made of a metal such as stainless steel, pure titanium, titanium alloy, aluminum alloy, maraging steel, etc., or a part or the whole of the club head 14 as long as it has the same strength as such a metal. The metal club head of the present invention includes those formed of such fiber reinforced resin or fiber reinforced metal. Further, for example, each part forming the club head 14 such as the head unit 20 or the head main body 24 can be formed by combining a plurality of materials. In any case, the face portion 20 is preferably made of a material having a higher hardness than the other portions, a material having a higher rigidity, and a material having a higher strength, but may be a material having a low elasticity and a low specific gravity. .
[0011]
As shown in FIGS. 3 and 4, the head main body 24 has a low center of gravity structure in which the sole portion 26 is protruded larger than the top portion 32 toward the back portion 34, and the sole portion 26 is arranged on the back portion 34 side. The protruding portion 25 protrudes from the center portion toward the top portion 32 side. For this reason, the club head 14 has a recess between the toe portion 28 and the heel portion 30 and between the top portion 32 and the sole portion 26 on the back portion 34 side. A complicated concave structure is formed in which a hollow portion 27 is disposed between the face portion 20 and the face portion 20. Note that there may be a plurality of protrusions 25 that are weights, and the size and shape of the protrusions 25 can be set according to various conditions such as the position of the center of gravity and moment of inertia required for the club head 14. A back surface 38 opposite to the face 18 is exposed in the opening 36 and the hollow portion 27, and a rough outer surface for irregularly reflecting light is formed on the back surface 38. Can be maintained.
[0012]
As shown in FIGS. 5 and 6, on the back surface 38 of the face portion 20, for example, a hard layer that is harder than the material forming the main body member 20a of the face portion 20 and the outer surface portion is roughened in a minute uneven state. 40 and a ceramic coating film 42 formed on the hard layer are arranged. The hard layer 40 is formed by modifying the outer surface portion of the main body member 20a of the face portion 20 as shown in FIG. 5, or is different from the main body member 20a as shown in FIG. The material can be integrally formed by performing a surface treatment such as plating or welding. The ceramic coating layer 42 has a rough outer surface that covers the hard layer 40 in a state where the uneven state of the hard layer 40 is maintained, and diffuses light.
[0013]
As shown in FIG. 5, when the outer surface portion of the main body member 20a is modified to form the hard layer 40, quenching (heat or discharge), laser doping, laser melt hardening, plasma oxidation, carburizing, nitriding, shot peening, etc. The outer surface portion of the main body member 20a can be cured and formed by the appropriate method. It is preferable that the surface of the hard layer 40 be in a minute uneven state, for example, by shot peening before the outer surface portion is modified. For example, when fine particles having a hardness higher than that of the above-described material forming the main body member 20a (for example, a diameter of about 100 μm) are sprayed at a high speed of, for example, about 100 m or more per second, the high hardness fine particles are formed on the main body member. By colliding with the outer surface portion of 20a at a high speed, the vicinity of the outer surface portion of the main body member 20a is heated to change the structure, and is hardened to a heat-treated state. Thereby, formation of the hard layer 40 and roughening which makes this outer surface a micro uneven | corrugated state can be performed simultaneously. In any case, it is preferable to form such a hard layer 40 with a thickness of 3 μm or more, particularly 5 μm to 50 μm. The reason for this is to ensure durability and scratch resistance.
[0014]
On the other hand, when the hard layer 40 is formed of a different material on the outer surface of the main body member 20a as shown in FIG. 6, instead of roughening the surface of the hard layer 40 as shown, the main body member The hard layer may be formed after the surface of 20a is roughened. In this case, the hard layer 40 can be formed by, for example, welding a ceramic layer as well as a metal layer formed of a hard metal such as nickel, chromium, or hard chromium described later. When such a hard layer 40 is formed by plating, it is not limited to one layer and may be formed in a plurality of layers. In the case where such a hard layer 40 is formed by plating the main body member 20a, it is preferable to employ the following four methods.
[0015]
The first method is, for example, a nickel layer having a thickness of, for example, 1 μm or less after the main body member 20a is formed of stainless steel and appropriate particles such as glass beads are sprayed onto the main body member to perform base treatment. A first layer is formed, and a nickel layer as a second layer is formed thereon with a thickness of, for example, 8 μm or more, and a nickel-cobalt alloy layer that forms the third layer is formed with a thickness of, for example, 12 μm or more. Is. Any of these first to third layers can be formed by electroplating. The hardness in this case is 100 to 500 Hv for the nickel layer and 450 to 500 Hv for the nickel-cobalt alloy layer.
[0016]
In the second method, the main body member 20a is formed of steel (for example, S20C), and after performing a ground treatment by satin polishing having a roughness of about 100, the first layer is formed of a nickel layer having a thickness of 10 μm or more. Furthermore, it is formed in a two-layer structure in which a chromium layer of 5 μm or more is formed as the second layer. In this case, the chromium layer has a hardness of about 800 to 1200 Hv and is excellent in wear resistance.
In the third method, the same main body member 20a as in the second method is subjected to the same satin polishing, and then a nickel layer of 20 μm or more forming the first layer and a nickel layer of 1 μm or less forming the second layer Are electroplated, and then a nickel-boron alloy layer is electrolessly plated to a thickness of 3 μm or more as a third layer. In this case, the nickel-boron alloy layer has a hardness of about 700 to 800 Hv, and is excellent in lubricity and wear resistance.
In the fourth method, after mirror polishing the same main body member 20a as the second method, a nickel layer of 25 μm or more forming the first layer and a tin-nickel of 2 μm or more forming the second layer The alloy layers are sequentially electroplated. In this case, the tin-nickel alloy layer has a hardness of about 500 to 550 Hv, and is excellent in corrosion resistance and gloss.
[0017]
In either case, the hardness is measured with a micro Vickers hardness tester, but it can also be measured by a cross-sectional macrostructure test, a precision measurement using a microscope structure, or the like. Further, in the case where the material is different from the main body member 20a by the above-described plating treatment or surface treatment such as welding, the thickness of the hard layer 40 should be 10 μm or more, especially about 15 μm to 50 μm. Is preferred. Further, a part of the hard layer 40 may be formed of a material different from that of the main body member 20a, and the other part may be formed of the same material as that of the main body member. Even when the hard layer 40 is formed of a material different from that of the main body member 20a, the hard layer 40 is not limited to a single method, and may be formed by combining various methods.
[0018]
Such roughening that makes the outer surface portion of the hard layer 40 a minute uneven state can be formed by minute streak-like unevenness, dot-like minute unevenness, or other shapes of unevenness.
For example, the streak-like irregularities can be formed by polishing the outer surface of the hard layer 40 in a streak-like manner in a specific direction, and polishing it in a state in which the polishing eyes are left. This polishing process is performed by polishing with a sander belt or sandpaper. The grindstone has a coarseness of about 80 to 320, but may be other than this.
In addition, the point-shaped minute unevenness is such that the cross section of the convex portion is a semicircle or less, that is, the height of the tip is less than half of the maximum diameter on the proximal end side close to the main body member 20a, and the outer surface including the tip has a curved surface shape. It is preferable that what is formed is a main component. This is to prevent the ceramic coating layer 42 described later from being locally worn at the top of the convex portion. Specifically, the height is preferably 5 μm or less and about 0.5 μm to 5.0 μm in order to prevent the top of the convex part from forming a sharp tip. Such minute irregularities can be formed by shot blasting.
[0019]
Furthermore, the ceramic coating layer 42 formed on the roughened hard layer 40 is formed as an ultra-thin decorative coating, and the thickness c is an unevenness indicated by the symbol b on the outer surface portion of the hard layer 40. Accordingly, it is preferable that a concavo-convex state corresponding to a fine concavo-convex state on the outer surface of the hard layer 40 is formed on the outer surface of the ceramic coating layer 42. The relationship between the thickness a of the hard layer 40, the depth or height b of the unevenness, and the thickness c of the ceramic coating layer 42 is preferably a>b> c.
[0020]
Such a ceramic coating layer 42 covers pinholes and the like present in the hard layer 40, prevents corrosion of the main body member 20a, and further hardens the surface of the hard layer 40 to form a hard substance such as sand or pebbles. Even when contacted, the surface is less likely to be scratched. Materials for forming the ceramic coating layer 50 include nitride ceramics such as TiN, Si ₃ N ₄ , AlN, ZrN, and Cr ₂ N, carbide ceramics such as TiC, SiC, Cr ₃ C ₂ , and WC, TiO ₂ , SiO ₂ ₂ , oxide ceramics such as Al ₂ O ₃ and TiCN can be used. With these ceramic materials, the outer surface hardness of the back surface 38 of the face portion 20 can be improved.
[0021]
These ceramic materials also exhibit various colors. For example, TiN and ZrN are gold, TiCN is gray or brown (light gold), TiO ₂ is pink or blue, Cr ₂ N is silver, and TiC is silver. In particular, TiN and ZrN are gold, have high radiance, and can represent chromatic luxury. Furthermore, ZrN is excellent in adhesion and corrosion resistance. For this reason, the color can be adjusted by selecting the material of the ceramic coating 52 as appropriate according to the application. Further, ceramic materials have various characteristics, and in order to improve corrosion resistance and wear resistance, TiC having a hardness of 3200 (3000 to 5000) Hv and 2100 (2000 to 3000) Hv, respectively, and TiN is preferably used, and Al ₂ O ₃ having a hardness of 2300 Hv and WC having a hardness of 2000 Hv although not ceramic can also be used.
[0022]
These ceramic coating layers 42 are formed on the hard layer 40 by physical vapor deposition (PVD) such as ion plating, vacuum vapor deposition, sputtering, chemical vapor deposition (CVD), thermal spraying, electroplating, or the like. Can be attached. In the PVD method, compared to the electroplating method and the CVD method, the formed film has excellent adhesion, and since the film can be uniformly formed, the outer surface of the main body member 20a having a complicated shape can be formed. Even it is effective.
[0023]
The thickness of the ceramic coating layer 42 is preferably in the range of 0.5 to 5 μm, for example, in order to improve strength and durability, although it depends on the uneven state of the main body member 20a. This is because when the thickness of the ceramic coating layer 42 is 0.5 μm or less, uneven color tends to occur, and when it exceeds 5 μm, the cost increases. The ceramic coating layer 42 having such a thickness is formed along the rugged state of the outer surface of the hard layer 40, and forms an rugged outer surface similar to the outer surface of the hard layer 40.
[0024]
FIG. 7 shows the outer surface of the ceramic coating layer 42 in an enlarged manner. The white portions are convex portions and the black portions are concave portions.
These concave portions and convex portions can be formed in a monotonous wavy or unidirectional concave and convex shape, but as shown in FIG. Smaller irregularities may also be formed in this part. In this case, the contact area with the lower layer increases, and the adhesion can be increased. This applies not only between the ceramic coating layer 42 and the hard layer 40 but also the relationship between the main body member 20a and the hard layer 40 when the main body member 20a and the hard layer 40 are formed of different materials. Furthermore, irregular reflection from the outer surface of the ceramic coating layer 42 becomes more random, and a stable matte appearance is formed.
[0025]
Actually, when the club head 14 including the face portion 20 having such a back surface is formed, it is preferably performed as follows. First, the main body member 20a of the face portion 20 in which the hard layer 40 and the ceramic coating layer 42 are not formed is fitted into the opening 36 of the head main body 24, and along the portion on the outer peripheral side with respect to the portion where the score line 18a is formed. Weld to the lever head. Then, the back surface of the main body member 20a of the face portion 20, that is, the outer surface where the score line 18a is not formed is polished, and roughening is performed by shot peening to form the above-described minute irregularities. Thereafter, the hard layer 40 is formed on the roughened outer surface of the main body member 20a by nickel and chromium plating as shown in the second method, and the ceramic coating layer 42 is further formed by physical vapor deposition. Form. As a result, the face portion 20 can be securely attached to the head body 24 without damaging the uneven outer surface of the back surface.
[0026]
The golf club 10 having such a club head 14 has a roughened outer surface in which the main body member 20a of the face portion 20 is minutely uneven by the hard layer 40 on the back surface 38 side opposite to the face 18 to be hit. In addition, since the ultrathin ceramic coating layer 42 is formed so as to overlap, even if the thickness of the ceramic coating layer varies at, for example, the recessed portion on the back surface 38 side of the face portion 20, light is diffusely reflected. It can be made inconspicuous by suppressing unevenness in color and variation in glitter, and an excellent appearance can be maintained.
[0027]
Further, the ceramic coating layer 42 supported by the hard layer 40 on the back surface 38 side of the face portion 20 has extremely high hardness, and the outer surface portion is formed in a minute uneven state. Not easily damaged when touching soil, sand or pebbles. For this reason, for example, it is possible to prevent the back surface 38 from being damaged or damaged by sand or pebbles that have entered the opening 36 and the hollow portion 27 from the back portion 34 side of the club head 14 due to impact when the ball is hit. Furthermore, even if a minute scratch occurs on the rough outer surface of the back surface 38 on the minute uneven surface, it can be prevented that the minute scratch progresses and expands due to an impact at the time of hitting.
[0028]
In particular, since most of the convex portions that make the surface of the hard layer 40 uneven, a gentle curved surface is formed as described above, so that a sharp portion that applies a large stress locally to the ceramic coating layer 42 is formed. Thus, local wear of the ceramic coating layer 42 can be prevented.
[0029]
When the ceramic coating layer 42 has a thickness in the range of 0.5 μm to 5.0 μm and a hardness of 2000 Hv or more, and the hard layer 40 is formed to be thicker than the ceramic coating layer 42, the face portion particularly The wear resistance on the rear surface 38 side of 20 can be improved, and an excellent appearance can be maintained over a long period of time.
[0030]
In particular, a hard layer 40 having a hardness higher than that of the metal material of the main body member 20a is formed on the outer surface portion on the back surface 38 side of the face portion 20, and the ceramic coating layer 42 is formed on the hard layer 40. The difference in hardness between adjacent layers is reduced, and it is possible to prevent the hard layer 40 and the ceramic coating layer 42 from being peeled off due to deformation or impact of the face portion 20 at the time of hitting. When the main body member 20a of the face portion 20 is harder than the material outside the face portion forming the head main body 24 and is formed of a high-strength metal material, the influence on the back surface 38 side particularly at the time of hitting a ball is affected. Decreases. Therefore, it is possible to prevent the ceramic coating layer 42 (even when the hard layer 40 is formed of a separate member from the main body member 20a) from being peeled off due to deformation or impact of the face portion 20 at the time of hitting. , Excellent appearance can be maintained over a long period of time.
[0031]
Note that the hard layer 40 and the ceramic coating layer 42 can be formed not only on the back surface 38 of the face portion 20 of the club head 14 but also on other portions such as the metal shaft 12.
[0032]
【The invention's effect】
As is apparent from the above, according to the golf club of the present invention, the ceramic coating layer supported by the hard layer is formed only on the back surface of the face portion, so that, for example, when the ball is hit, the back portion side Even if sand or pebbles enter the surface, the back surface of the face is prevented from being scratched or damaged. scratch is prevented from expanding to proceed, whereby the back surface of the face portion exposed to the outside in the back side without scratches noticeable, it is possible to maintain the appearance having luster for a long period of time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view of a golf club according to a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged view of a club head of the golf club of FIG.
FIG. 3 is an explanatory view of the back side of the club head of FIG. 2;
4 is a cross-sectional view taken along the line IV-IV in FIG.
FIG. 5 is an enlarged cross-sectional view of the back side of the face portion of the club head.
6 is an enlarged sectional view similar to FIG. 5 of a face portion according to a modification.
FIG. 7 is an enlarged micrograph of the back side of the face part.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Golf club, 12 ... Shaft, 14 ... Club head, 18 ... Face, 20 ... Face part, 22 ... Hosel part, 34 ... Back part, 38 ... Back surface, 40 ... Hard layer, 42 ... Ceramic coating layer.

Claims

ホーゼル部を介してシャフトに取付けられ、ボールを打球するフェースと、このフェースの反対側に位置するバック部とを有する金属製のクラブヘッドを備えたゴルフクラブであって、板状の金属材料で形成されて前記フェースを表面に形成するフェース部が、前記バック部側で外部に露出する裏面を有し、この裏面にのみ、微小な凹凸状態の粗面が形成されかつ前記金属材料よりも高硬質の硬質層と、この硬質層を前記微小な凹凸状態を維持した状態で覆いかつ光を乱反射する粗外面が形成されたセラミック被膜層とを配置したことを特徴とするゴルフクラブ。A golf club having a metal club head attached to a shaft via a hosel part and having a face for hitting a ball and a back part located on the opposite side of the face, and made of a plate-like metal material The face portion that is formed to form the face on the front surface has a back surface that is exposed to the outside on the back portion side, and a rough surface with minute unevenness is formed only on the back surface and is higher than the metal material. A golf club comprising: a hard hard layer; and a ceramic coating layer that covers the hard layer in a state where the minute unevenness is maintained and has a rough outer surface on which light is irregularly reflected.

前記クラブヘッドは、前記バック部側で、トウ部とヒール部との間およびトップ部とソール部との間の部位が、窪むと共に、ソール部のバック部側の中央部からトップ部側に向けて突出する突出部とフェース部の前記裏面との間に、中空部を配置した凹設構造を有することを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブ。 In the club head, the portion between the toe portion and the heel portion and between the top portion and the sole portion is recessed on the back portion side, and from the center portion on the back portion side of the sole portion to the top portion side. 2. The golf club according to claim 1, wherein the golf club has a recessed structure in which a hollow portion is disposed between the protruding portion protruding toward the rear surface and the back surface of the face portion.

前記フェース部は、フェース側からバック部に貫通させて区画されたヘッド本体の開口に前記硬質層および前記セラミック被膜層を形成していないフェース部の本体部材を嵌合し、前記本体部材を前記ヘッド本体に溶接した後、前記バック部側で外部に露出する前記本体部材の裏面が研磨および粗面化され、前記本体部材の粗面化された裏面に前記硬質層と前記セラミック被膜層を形成することを特徴とする請求項１又は２に記載のゴルフクラブ。The face part fits the main body member of the face part in which the hard layer and the ceramic coating layer are not formed in the opening of the head main body partitioned from the face side to the back part, and the main body member is after welding to the head body, the back surface of the body member which is exposed to the outside is polished and roughened back side, the ceramic coating layer and the hard layer on the roughened back surface of the body member formed to golf club according to claim 1 or 2, characterized in Rukoto.