JP4425485B2 - 光ピックアップヘッドおよび情報記録再生装置 - Google Patents

光ピックアップヘッドおよび情報記録再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ピックアップヘッドおよび情報記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高密度・大容量の記憶媒体としてピット状パターンを有する光ディスクを用いる光メモリ技術が実用化されている。この光メモリ技術は、ディジタルオーディオディスク、ビデオディスク、およびデータファイルディスクとして用いられている。近年、普及し始めたデジタルバーサタイルディスク(DVD)は、波長650nmの半導体レーザを光源とした高密度光ディスクである。DVDでは、再生専用のDVD−ROM、1度だけ記録可能なDVD−R、何度も記録可能なDVD−RAMといった様々な媒体が規格化されている。
【0003】
このような光ディスクに対して情報の記録および/または再生を行う光ピックアップヘッドについては、従来から様々なものが報告されている。従来の光ピックアップヘッドの一例として、特許第2675977号に開示されている集積型光ピックアップヘッド100の構成を、図8(ハッチングは省略する)に模式的に示す。
【0004】
図8を参照して、光ピックアップヘッド100は、半導体基板101と、レーザダイオード102とを備える。半導体基板101上には、フォトダイオード103が形成されている。
【0005】
半導体基板101はn形であり、凹部が形成されている。レーザダイオード102は、単一モード発振のレーザである。レーザダイオード102は、絶縁層104を介して半導体基板101の凹部内に実装されている。フォトダイオード103は凹部の側面に形成されており、レーザダイオード102の出力に依存した電流を出力する。フォトダイオード103からの電流は抵抗105によって電圧信号に変換され、その電圧信号が端子106から出力される。この電圧信号は、端子106からパワー制御回路に入力される。パワー制御回路は、レーザダイオード102の出力が所望の値になるように、レーザダイオード102に流れる動作電流を制御する。半導体基板101には、フォトダイオード103に逆バイアス電圧を与えるために、端子107から+5Vの電圧が印加される。レーザダイオード102の絶縁層104に接している側には端子108が接続され、その反対側には端子109が接続されている。端子109には、npnトランジスタ110から、レーザダイオード102の出力を変調するために数百MHzの高周波信号が印加される。光ピックアップヘッド100では、レーザダイオード102の出力を変調することによって、光記憶媒体で反射されたレーザビームがレーザダイオード102に入射してレーザダイオード102の出力が変動することを防止している。
【0006】
光ピックアップヘッド100は、光記憶媒体で反射されたレーザビームを検出する受光素子を備える。そのような受光素子を半導体基板101上に形成することによって、光ピックアップヘッドの小型化が可能になり、また、製造が容易になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記受光素子を半導体基板101上に形成する場合には、その受光素子が高周波信号の影響を受けてフォーカス誤差信号やトラッキング誤差信号にオフセットが生じるという問題があった。これは、レーザダイオード102に印加した高周波信号が、絶縁層104を介して半導体基板101にも印加されるためである。
【0008】
上記問題を解決するため、本発明は、半導体レーザに高周波信号を印加する光ピックアップヘッドにおいて、フォーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号にオフセットが生じにくい光ピックアップヘッド、およびこれを用いた情報記録再生装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の光ピックアップヘッドは、半導体基板と、前記半導体基板に絶縁層を介して実装された半導体レーザと、前記半導体レーザから出射され光記憶媒体によって反射されたレーザビームを受光し、受光した前記レーザビームの光量に応じた電流信号を出力する受光素子と、前記電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換回路とを備え、前記半導体レーザにおいて、前記絶縁層に近接する面を第1の面としたとき、 前記半導体レーザには、前記光記憶媒体で反射された前記レーザビームが前記半導体レーザに入射することによって前記半導体レーザの出力が変動することを防止するための高周波信号が前記第1の面から入力され、前記受光素子と前記電流電圧変換回路とが前記半導体基板上にモノリシックに形成されている。上記光ピックアップヘッドでは、光記憶媒体によって反射されたレーザビームを受光する受光素子が、半導体レーザが実装されている半導体基板上に形成されているため、特性の経時変化が少ない光ピックアップヘッドが得られる。また、上記光ピックアップヘッドでは、半導体レーザに高周波が印加されるため、半導体レーザの出力が安定している。また、上記光ピックアップヘッドでは、受光素子と電流電圧変換回路とが、半導体レーザが実装されている半導体基板上に形成されるため、半導体レーザに入力される高周波信号の影響を受けにくい。このため、フォーカス誤差信号およびトラッキング誤差信号にオフセットが生じにくい光ピックアップヘッドが得られる。
【0010】
上記光ピックアップヘッドでは、前記半導体基板がp形であってもよい。上記構成によれば、半導体基板を接地できるため、半導体基板の電位が安定して高周波信号の影響を特に小さくできる。
【0011】
上記光ピックアップヘッドでは、前記半導体レーザは、基板と前記基板の上方に形成された活性層とを含み、且つ前記基板よりも前記活性層の方が前記半導体基板に近くなるように前記半導体基板に実装されていてもよい。上記構成によれば、半導体レーザで発生する熱が半導体基板に速やかに放熱されるため、信頼性が特に高い光ピックアップが得られる。
【0012】
上記光ピックアップヘッドでは、前記電流電圧変換回路の利得が−3dBとなる周波数f1と前記高周波信号の周波数f2とが、f2/f1≦5の関係を満たしてもよい。上記構成によれば、情報を高速に再生可能であり、しかも不要輻射の少ない光ピックアップヘッドが得られる。
【0013】
また、本発明の情報記録再生装置は、光記憶媒体に対して、少なくとも情報の再生を行う情報記録再生装置であって、上記本発明の光ピックアップヘッドと、前記光記憶媒体と前記光ピックアップヘッドとの相対的な位置を変化させる駆動手段と、前記光ピックアップヘッドから出力される信号を用いて前記光記憶媒体に記録された情報を得る信号処理回路とを備える。上記情報記録再生装置では、本発明の光ピックアップヘッドを用いているため、電流電圧変換回路から出力される信号にオフセットが生じなくなるので、信頼性の高い情報記録再生装置を実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面(ハッチングは省略する)を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の一例であり、本発明は以下の実施形態に限定されない。
【0015】
(実施形態1)
実施形態1では、本発明の光ピックアップについて一例を説明する。実施形態1の光ピックアップヘッド10の構成を、図1に模式的に示す。また、半導体基板11の上面図を図2に模式的に示す。
【0016】
光ピックアップヘッド10は、半導体基板11と、半導体基板11に実装された半導体レーザ12と、半導体基板11上に形成された第1の受光素子13、第2の受光素子14および電流電圧変換回路15と、光学系16とを備える。光学系16は、ホログラム素子17、コリメートレンズ18、対物レンズ19、およびアパーチャ20を備える。さらに、光ピックアップヘッド10は、対物レンズ19を駆動するためのアクチュエータ21aおよび21b(以下、両者をまとめてアクチュエータ21という場合がある)を備える。
【0017】
半導体基板11は、p形のシリコン基板である。半導体基板11は、パッケージ22の中に配置されている。半導体基板11には、凹部11aが形成されている。凹部11aの部分の拡大図を図3に示す。凹部11aの側面は、開口部に向かって広がった傾斜面となっている。凹部11aの側面の一部には、レーザビームを反射するための反射面11bが形成されている。反射面11bは、異方性エッチングによって形成できる。反射面11bに対向する側面には、第2の受光素子14が形成されている。
【0018】
半導体レーザ12は、単一モード発振の半導体レーザであり、具体的には、GaInPからなる活性層とp形AlGaInPからなるクラッド層を用いたレーザを用いることができる。図3に示すように、半導体レーザ12は、n形のGaAs基板12aと、GaAs基板12a上に形成された半導体層12bとを含む。半導体層12bには活性層が含まれる。半導体基板11の凹部11a上には、絶縁層32が形成されている。半導体レーザ12は、絶縁層32上に形成された電極33上に実装される。このとき、半導体レーザ12は、アノード(半導体層12bの表面)が半導体基板11側になるように、絶縁層32を介して半導体基板11に実装される。すなわち、半導体レーザ12は、GaAs基板12aよりも活性層の方が半導体基板11に近くなるように半導体基板11に実装されている。このように、半導体レーザ12の活性層に近い面が半導体基板11側になるように半導体レーザ12を実装することによって、活性層と半導体基板11との間の熱伝導をよくすることができる。図6に示すように、半導体レーザ12のカソード(GaAs基板12a)は接地される。
【0019】
半導体レーザ12には、駆動用の信号(電流)とともに、高周波信号HF(高周波電流)が重畳して印加される。高周波信号HFは、光記憶媒体40によって反射されたレーザビームが半導体レーザ12に帰還して半導体レーザ12の出力が変動することを防止するために印加される。
【0020】
図3に示すように、半導体レーザ12は、直線偏光の発散レーザビーム30および31を出射する。レーザビーム30および31の波長は、たとえば650nmである。レーザビーム30は、反射面11bによって反射される。レーザビーム31は、凹部11aの斜面に形成された第2の受光素子14に入射する。
【0021】
図2に示すように、第1の受光素子13は、4つの受光素子13a〜13dを含む。受光素子13a〜13dと第2の受光素子14とは、フォトダイオードであり、それぞれ、半導体基板11に不純物を注入することによって形成されたpn接合を含む。第1の受光素子13は、光記憶媒体40によって反射されホログラム素子17によって分岐されたレーザビーム30(回折光30a〜30c)を受光し、受光したレーザビーム30(回折光30a〜30c)の光量に応じた電流信号を出力する。第2の受光素子14は、半導体レーザ12から出射されたレーザビーム31を直接受光し、レーザビーム31の光量に応じた電流信号を出力する。
【0022】
図2に示すように、電流電圧変換回路15は、半導体基板11にモノリシックに形成された4つの電流電圧変換回路15a〜15dを含む。各電流電圧変換回路15a〜15dは、それぞれ、配線23によって受光素子13a〜13dに接続されている。配線23は、たとえばアルミニウムによって形成される。電流電圧変換回路15a〜15dは、受光素子13a〜13dから出力された電流信号に応じた電圧信号を出力する。電流電圧変換回路15a〜15dには、特開平8−45098号公報などに開示されている回路など、一般的な回路を用いることができる。電流電圧変換回路15aの一例を図5に示す。図5の電流電圧変換回路15aは、電流電圧変換回路15b〜15dにも適用可能である。図5の電流電圧変換回路15aは、オペアンプ51と抵抗52とコンデンサ53とを含む。このような電流電圧回路は、通常の半導体プロセスで製造できる。
【0023】
ホログラム素子17は、半導体レーザ12から出射されたレーザビーム30を透過させる。また、ホログラム素子17は、光記憶媒体40によって反射されたレーザビーム30を分岐する。なお、ホログラム素子17の代わりに、レーザビーム30を他の分岐手段(分岐素子)を用いてもよい。コリメートレンズ18には、たとえば、焦点距離が20mmのレンズを用いることができる。対物レンズ19には、たとえば、焦点距離が3mmのレンズを用いることができる。対物レンズ19の開口は、アパーチャ20によって制限され、その開口数NAは、たとえば0.6である。
【0024】
半導体レーザ12から出射されたレーザビーム30は、反射面11bによって反射されホログラム素子17を透過したのち、コリメートレンズ18によって平行光に変換される。平行光に変換されたレーザビーム30は、対物レンズ19で集光されて光記憶媒体40の透明基板40aを透過し、情報記録面40bに集光される。透明基板40aの厚さは、たとえば、0.6mmである。
【0025】
情報記録面40bで反射されたレーザビーム30は、対物レンズ19およびコリメートレンズ18を透過したのち、ホログラム素子17によって回折光30a〜30cに分岐される。ホログラム素子17は、図4に示すように3つの領域17a〜17c(ハッチングで示す)を有し、ビーム30を受けて、領域17aから回折光30aを、領域17bから回折光30bを、領域17cから回折光30cをそれぞれ生成する。軸17dは、領域17bと領域17cとの境界線と平行であり、ホログラム素子17は、軸17dがレーザビーム30における情報記録面40bの写像と平行になるように配置される。
【0026】
回折光30a〜30cは、受光素子13a〜13dによって受光される。具体的には、受光素子13aおよび13bは回折光30aを、受光素子13cは回折光30bを、受光素子13dは回折光30cをそれぞれ受光する。そして、受光素子13a〜13dは、受光した光量に応じた電流信号を出力する。
【0027】
受光素子13a〜13dから出力された電流信号は、それぞれ、配線23を介して電流電圧変換回路15a〜15dに入力される。電流電圧変換回路15a〜15dは、入力された電流信号に応じた電圧信号を外部へ出力する。
【0028】
レーザビーム30のフォーカス誤差信号は、よく知られたフーコー法によって得られる。すなわち、フォーカス誤差信号は、受光素子13aおよび13bから出力された信号を演算することによって得られる。また、トラッキング誤差信号は、媒体がDVD−ROMのときは位相差法によって得られ、媒体がDVD−RAMのときは、プッシュプル法によって得られる。具体的には、トラッキング誤差信号は、受光素子13cおよび13dから出力された信号を演算することによって得られる。なお、トラッキング誤差信号の検出に、ファーフィールドパターンであるレーザビーム30の半分、すなわち回折光30bおよび30cしか用いていないが、ファーフィールドパターンを全面用いるときと同様にトラッキング誤差信号を得ることができる。
【0029】
図6は、半導体レーザ12に重畳される高周波信号HFと半導体基板11との関係を示している。
【0030】
第2の受光素子14から出力される電流信号は、半導体レーザ12の出力を制御する出力制御回路61に入力される。出力制御回路61から出力される駆動信号はレーザ駆動用のトランジスタ62のベースに入力され、これによって半導体レーザ12の動作電流が制御される。端子63には、+5Vの電圧が印加される。トランジスタ62と端子63との間には、過電流に対する保護を行うための抵抗64が接続される。また、トランジスタ62に接続されたインダクタ65は、高周波信号HFによって生じる電磁波障害を防止するためのフィルタである。なお、図6には、インダクタ65しか示していないが、インダクタとコンデンサとを併用したローパスフィルタを用いてもよい。
【0031】
高周波信号HFは、発振器66からカップリングコンデンサ67を介して交流結合され、半導体レーザ12に供給される。発振器66から出力される信号の周波数は、たとえば300MHz〜600MHzの範囲内であり、たとえば500MHzである。高周波信号HFは、電極33を介して半導体レーザ12に印加される。ここで、電極33と半導体基板11とは絶縁層32を挟んで対向しており、電極33と半導体基板11とは、通常、数pF〜数十pFの静電容量で結合している。そのため、高周波信号HFは、半導体レーザ12に対してだけではなく、半導体基板11を介して、第1の受光素子13、配線23、および電流電圧変換回路15にも入力される。
【0032】
第1の受光素子13および第2の受光素子14は、p形の半導体基板11と半導体基板11内に形成されたn形領域とによって構成されるpn接合からなる。半導体基板11はp形であるため、一般的な集積回路と同様に、半導体基板11は接地されている。電流電圧変換回路15には、電源として+5V(基準は接地電位)の電圧が端子68から印加され、基準電圧として+2.5V(基準は接地電位)の電圧が端子69から印加される。
【0033】
光ピックアップヘッド10では、半導体レーザ12に入力される高周波信号HFが、電極33から絶縁層32と半導体基板11とを介して、第1の受光素子13、配線23を経て電流電圧変換回路15に入力される。しかしながら、光ピックアップヘッド10では、電流電圧変換回路15の接地される側15gにも同様の電圧が印加されるため、電流電圧変換回路15において高周波信号HFが相殺される。そのため、電流電圧変換回路15から出力される信号にオフセットが生じにくくなり、信頼性が高い情報記録再生装置を実現することができる。特に、第1の受光素子13と電流電圧変換回路15との間の距離が短いほど、オフセットを小さくすることができる。この距離は、10mm以下であることが好ましい。一方、電流電圧変換回路15を半導体基板11上に形成しない場合には、高周波信号HFの混入レベルが、第1の受光素子13と電流電圧変換回路15とで異なってしまい、信号のオフセットが大きくなってしまう。
【0034】
光ピックアップヘッド10を用いることによって、特開平8−45098号公報や特開平7−287857号公報に開示された発明とは異なり、受光素子と電流電圧変換回路との間に帯域制限手段を設ける必要がない。また、特開平6−290475号公報に開示された発明とは異なり、高周波信号に対する遮蔽手段を設けなくても、フォーカス誤差信号やトラッキング誤差信号にオフセットが生じることを防止できる。また、光ピックアップヘッド10を用いることによって、半導体レーザ12の出力も安定するため、光ピックアップヘッド10を用いた情報記録再生装置は、光記憶媒体に記録された情報を忠実に読み出すことができる。
【0035】
光ピックアップヘッド10では、n形のGaAs基板12a上に半導体層12bを形成した半導体レーザ12を用い、カソード側を接地している。このような使用方法は、一般的なものであるため、広く普及しているレーザ駆動回路や高周波発振回路を利用することができ、光ピックアップヘッド10を安価に製造できる。また、+5Vの生成にスイッチング電源を用いた場合でも、半導体レーザ12のカソードが接地され、さらに+5Vの端子63と半導体レーザ12のアノードとの間には、トラジスタ62が介在するため、スイッチング電源からのスイッチングノイズの影響を受けることが少なく、レーザ出力を安定させることができる。また、+5Vの端子63から混入する突発的なサージに対する半導体レーザ12の耐圧が増加する。
【0036】
半導体レーザ12は固有の遮断周波数を有していること、および、高周波信号HFの周波数f2を高くするほど不要輻射の問題が大きくなることから、高周波信号HFの周波数は、一般に300〜600MHzに設定される。その際、DVD−ROMを16倍速で読み出す場合には、電流電圧変換回路15の利得が−3dBとなる周波数f1を150MHz程度まで高める必要がある。本発明の光ピックアップヘッドでは、電流電圧変換回路の帯域を広くしても、高周波信号の影響は極めて受けにくいので、情報を高速に読み出すことができる情報記録再生装置が得られる。
【0037】
従来の情報記録再生装置であれば、高周波信号HFの周波数と電流電圧変換回路の周波数との比を10倍程度以上にする必要があったため、電流電圧変換回路の周波数帯域を150MHzにまで広げようとすると、高周波信号の周波数を1GHz以上にしなければならなかった。その結果、従来の装置では、高周波信号の不要輻射が大きくなって対策が困難になったり、高周波信号の周波数がレーザの有する遮断周波数よりも高くなってレーザに変調がかからなくなってしまうという問題があった。これに対して、本発明の光ピックアップを用いることによって、f2/f1≦5の関係を満たすことが可能となるため、そのような問題を回避できる。
【0038】
光ピックアップヘッド10では、半導体レーザ12を接続する電極33と半導体基板11との間には絶縁層32しか存在していない。しかし、本発明の光ピックアップヘッドは、サブマウントに実装した半導体レーザ12を、絶縁層32上に実装してもよい。これによって、サブマウントの抵抗が電極33と半導体基板11との間に存在することによって、第1の受光素子13や電流電圧変換回路15に高周波信号HFが漏れ込むことが減少し、高周波信号HFの影響がさらに少なくなる。この場合、サブマウントの比抵抗は、大きいほど好ましい。
【0039】
また、本発明の光ピックアップでは、電流電圧変換回路15に、帰還型の差動アンプを用いてもよい。この場合、差動アンプのマイナス入力に第1の受光素子13からの電流信号を入力し、差動アンプのプラス入力に基準電圧を入力し、さらにプラス入力とGNDとの間に数pF以上のコンデンサを設けることが好ましい。この構成によって、半導体基板11を介した高周波信号HFの電流電圧変換回路15への混入は、差動アンプに対して同相信号として入力されることになり、高周波信号の影響がさらに小さくなる。帰還型の差動アンプとしては、たとえば、特開平8−45098号公報の第1図に開示されているような構成が適用できる。
【0040】
また、実施形態1では、受光素子が単純なpn構造のものである場合を示したが、受光素子はどのような構造であってもよく、たとえば、エピタキシャル成長によって形成されたpin構造の受光素子を用いてもよい。
【0041】
また、本実施形態1では、第1の受光素子13から出力される電流信号を出力制御回路61に入力する場合を示したが、出力を高速で制御する場合には、第1の受光素子13から出力される電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換回路を半導体基板11上に形成してもよい。この構成によれば、半導体レーザ12の出力が安定するため、高周波信号HFの影響を受けにくい光ピックアップヘッドを実現できる。
【0042】
また、実施形態1では、フーコー法を用いてフォーカス誤差信号を算出する場合について示したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な構成に変更できる。
【0043】
また、実施形態1では、半導体基板11がp形である場合に基づく光ピックアップヘッドを示したが、半導体基板11はn形であってもよい。また、半導体基板11は、どのような半導体で形成されていてもよい。また、半導体レーザの構造や波長にも特に制約はない。
【0044】
また、電源電圧の+5Vおよび基準電圧の+2.5Vは一例であり、所望の電圧に設計することが可能である。
【0045】
(実施形態2)
実施形態2では、本発明の情報記録再生装置について一例を説明する。なお、実施形態1で説明した部分については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0046】
実施形態2の情報記録再生装置について、構成を図7に模式的に示す。実施形態2の情報記録再生装置は、光記憶媒体に対して少なくとも情報の再生を行う装置であり、さらに情報の記録を行ってもよい。
【0047】
図7を参照して、実施形態2の情報記録再生装置は、実施形態1で説明した光ピックアップヘッド10と、駆動手段71と、電気回路72と、電源部73とを備える。
【0048】
駆動手段71は、光記憶媒体40と光ピックアップヘッド10との相対的な位置を変化させる。駆動手段71は、モータ71aと、駆動部71bとを含む。モータ71aは、光記憶媒体40を回転させる。駆動部71bは、光ピックアップヘッド10を移動させる。駆動部71bとしては、具体的には、リニアモータやラックオピニオンなどを用いたトラバースメカニズムを用いることができる。
【0049】
電気回路72は、光ピックアップヘッド10から出力される信号を用いて光記憶媒体40に記録された情報を得るための信号処理回路を含む。すなわち、電気回路72では、光記憶媒体40に記録された情報の復調を行う。また、電気回路72には、光記憶媒体40の位置に関する信号が光ピックアップヘッド10から入力される。電気回路72は、この信号を増幅もしくは演算して、光ピックアップヘッド10または光ピックアップヘッド10内の対物レンズ19を移動させる。対物レンズ19は、アクチュエータ21によって駆動される。電気回路72には、情報記録再生装置に一般的に用いられているものを使用できる。実施形態2の情報記録再生装置は、上記信号と駆動部71bまたはアクチュエータ21とによって、光記憶媒体40に対してフォーカスサーボおよびトラッキングサーボを行い、光記憶媒体40に対して情報の読み出しまたは書き込み若しくは消去を行う。
【0050】
電源部73は、電源、または外部電源との接続部である。駆動手段71、電気回路72、およびアクチュエータ21には、電源部73から電気が供給される。なお、電源または外部電源との接続端子は、各駆動回路にそれぞれ設けられていてもよい。
【0051】
以上、本発明の実施の形態について例を挙げて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず本発明の技術的思想に基づき他の実施形態に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ピックアップヘッドについて一例の構成を模式的に示す図である。
【図2】 図1に示した光ピックアップヘッドの半導体基板の上面図である。
【図3】 図1に示した光ピックアップヘッドの半導体基板の一部を模式的に示す拡大図である。
【図4】 図1に示した光ピックアップヘッドのホログラム素子を模式的に示す図である。
【図5】 図1に示した光ピックアップヘッドに用いることができる電流電圧変換回路の一例を示す図である。
【図6】 本発明の光ピックアップヘッドの機能を模式的に示す図である。
【図7】 本発明の情報記録再生装置について一例を模式的に示す図である。
【図8】 従来の光ピックアップヘッドの半導体基板について一例を示す図である。
【符号の説明】
10 光ピックアップヘッド
11 半導体基板
11a 凹部
11b 反射面
12 半導体レーザ
12a GaAs基板
12b 半導体層
13 第1の受光素子
13a、13b、13c、13d 受光素子
14 第2の受光素子
15、15a、15b、15c、15d、51 電流電圧変換回路
16 光学系
17 ホログラム素子
17a、17b、17c 領域
17d 軸
18 コリメートレンズ
19 対物レンズ
20 アパーチャ
21a、21b アクチュエータ
22 パッケージ
23 配線
30、31 レーザビーム
30a、30b、30c 回折光
32 絶縁層
33 電極
40a 透明基板
40b 情報記録面
51 オペアンプ
52 抵抗
53 コンデンサ
61 出力制御回路
62 トランジスタ
63、68、69 端子
64 抵抗
65 インダクタ
66 発振器
67 カップリングコンデンサ
71 駆動手段
71a モータ
71b 駆動部
72 電気回路
73 電源部

Claims (5)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板に絶縁層を介して実装された半導体レーザと、
    前記半導体レーザから出射され光記憶媒体によって反射されたレーザビームを受光し、受光した前記レーザビームの光量に応じた電流信号を出力する受光素子と、
    前記電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換回路とを備え、
    前記半導体レーザにおいて、前記絶縁層に近接する面を第1の面としたとき、
    前記半導体レーザには、前記光記憶媒体で反射された前記レーザビームが前記半導体レーザに入射することによって前記半導体レーザの出力が変動することを防止するための高周波信号が前記第1の面から入力され、前記受光素子と前記電流電圧変換回路とが前記半導体基板上にモノリシックに形成されている光ピックアップヘッド。
  2. 前記半導体基板がp形である請求項1に記載の光ピックアップヘッド。
  3. 前記半導体レーザは、基板と前記基板の上方に形成された活性層とを含み、且つ前記基板よりも前記活性層の方が前記半導体基板に近くなるように前記半導体基板に実装されている請求項1または2に記載の光ピックアップヘッド。
  4. 前記電流電圧変換回路の利得が−3dBとなる周波数f1と前記高周波信号の周波数f2とが、f2/f1≦5の関係を満たす請求項1ないし3のいずれかに記載の光ピックアップヘッド。
  5. 光記憶媒体に対して、少なくとも情報の再生を行う情報記録再生装置であって、
    請求項1ないし4のいずれかに記載の光ピックアップヘッドと、
    前記光記憶媒体と前記光ピックアップヘッドとの相対的な位置を変化させる駆動手段と、
    前記光ピックアップヘッドから出力される信号を用いて前記光記憶媒体に記録された情報を得る信号処理回路とを備える情報記録再生装置。
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