JP4422806B2 - 半導体レーザ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、情報処理あるいは光通信等の光源であるリッジ型あるいはリッジ埋め込み型の半導体レーザに関し、特にリッジ部の幅方向の遠視野像の拡がりに対する厚さ方向の遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比を低減しつつ高次モードの発生を抑えることのできる半導体レーザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は、M. Sugo 、 J. Temmyo、 T. Nishiya 、 and T. Tamamura、' Development of 1.02-μm pump laser diodes 、' OSA TOPS on Optical Amplifiers and Their Applications 、 Vol.5、pp.101-104、 1996 で開示された従来の半導体レーザの屈折率分布を示す図であり、図において、1はp型クラッド層、2はp型低屈折率層、3はp型第2ガイド層、4はp型第1ガイド層、5は歪量子井戸活性層、6はバリア層、7はn型第1ガイド層、8はn型第2ガイド層、9はn型低屈折率層、10はn型クラッド層である。
【0003】
この半導体レーザの動作としては、p型クラッド層1側から正孔が、n型クラッド層10側からは電子が活性層5に注入され、そこで再結合することによって光が発生する。発生した光は、半導体層の厚さ方向(x) 及び幅方向の屈折率分布の影響を受けて共振器長方向に伝搬し、レーザ端面で反射しながら増幅して発振に至る。この半導体レーザは、半導体層の厚さ方向(x) の屈折率分布は、バリア層6を中心としてクラッド層1、10まで対称に分布し、かつp側クラッド層1とp側第2ガイド層3の間及びn側クラッド層10とn側第2ガイド層8の間にはそれぞれp型低屈折率層2及びn型低屈折率層9が挿入されている。つまり、図に示すように、p型第1ガイド層4及びn型第1ガイド層7、p型第2ガイド層3及びn型第2ガイド層8、p型クラッド層1及びn型クラッド層10はそれぞれ屈折率及び層厚が等しくなっている上、屈折率及び層厚が等しい低屈折率層2、9がp型クラッド層1とp型第2ガイド層3の間及びn型クラッド層10とn型第2ガイド層8の間に挿入されている。
【0004】
ここでp型低屈折率層2及びn型低屈折率層9は、厚さ方向(x) の光強度分布を拡げ、厚さ方向の遠視野像の拡がりを抑えて、幅方向の遠視野像の拡がりに対する厚さ方向の遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比を低減する作用がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の半導体レーザは、以上のように構成されているので、この屈折率分布をリッジ型半導体レーザに適用すると、ガイド層を中心としてリッジ側及び基板側に対称に光が拡がるためリッジ部において幅方向の大きな屈折率差に影響を受け高次モードが発生し、結果としてキンクを生じ光出力の低下を招くといった問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、アスペクト比を低減しつつ高次モードの発生を抑えることのできる半導体レーザを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体レーザは、半導体基板上に、活性層を境にして両側にそれぞれ導電型の異なるガイド層とクラッド層とを備えたリッジ型あるいは埋込リッジ型の屈折率導波構造を有する半導体レーザにおいて、上記ガイド層とクラッド層との禁制帯幅が、上記活性層の禁制帯幅よりも大きいものであり、上記半導体基板側に配置したガイド層とクラッド層との間にのみ該クラッド層の屈折率よりも小さい屈折率を有し、かつ上記活性層の禁制帯幅よりも大きい禁制帯幅を有する低屈折率層を設けたものである。
また、この発明に係る半導体レーザは、リッジ型の屈折率導波構造を有し、前記リッジ形状を覆うように形成され、前記リッジ形状上部に開口部を有する絶縁膜を具備するものである。
【0008】
また、この発明に係る半導体レーザは、上記半導体レーザにおいて、上記半導体基板側のクラッド層の屈折率をリッジ側のクラッド層の屈折率よりも大きくしたものである。
【0009】
また、この発明に係る半導体レーザは、上記半導体レーザにおいて、上記半導体基板側のガイド層厚をリッジ側のガイド層厚よりも厚くしたものである。
【0010】
また、この発明に係る半導体レーザは、上記半導体レーザにおいて、上記半導体基板側のガイド層の屈折率をリッジ側のガイド層の屈折率よりも大きくしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明に係る半導体レーザの実施の形態1を説明する。図1は、この実施の形態1である半導体レーザを示す断面図である。この半導体レーザは、図1に示すように、半導体基板14上に、基板側クラッド層10a、低屈折率層9a、基板側第2ガイド層8a、基板側第1ガイド層7a、歪量子井戸活性層5、バリア層6、歪量子井戸活性層5、リッジ側第1ガイド層4a、リッジ側第2ガイド層3a、リッジ側クラッド層1aおよびコンタクト層13を、順次結晶成長させたものである。リッジ側クラッド層1aおよびコンタクト層13は、リッジストライプ状に形成されており、コンタクト層13上の一部を除きリッジ上に絶縁層12が形成されている。また、このリッジ側上面にはリッジ側電極11が形成され、半導体基板14の裏面には基板側電極15が形成されている。
【0012】
各半導体層の導電型については、半導体基板14がn型であれば、基板側クラッド層10a、低屈折率層9a、基板側第2ガイド層8aおよび基板側第1ガイド層7aはn型であり、リッジ側第1ガイド層4a、リッジ側第2ガイド層3a、リッジ側クラッド層1aおよびコンタクト層13はp型である。半導体基板14がp型であれば、上記とは逆の導電型となる。なお、活性層5およびバリア層6は、ほぼ真性の半導体層である。
【0013】
各半導体層の屈折率については、リッジ側クラッド層1aおよび基板側クラッド層10a、リッジ側第2ガイド層3aおよび基板側第2ガイド層8a、リッジ側第1ガイド層4aおよび基板側第1ガイド層7aは、それぞれ等しい屈折率になっている。また、基板側第2ガイド層8aと基板側クラッド層10aとの間に挿入している低屈折率層9aの屈折率は基板側クラッド層10aの屈折率よりも小さくなっている(nL <nCL)。そして、活性層5の屈折率が一番大きくなっており、リッジ側第1ガイド層4aおよび基板側第1ガイド層7a、リッジ側第2ガイド層3aおよび基板側第2ガイド層8a、リッジ側クラッド層1aおよび基板側クラッド層10a、低屈折率層9aの順に屈折率が小さくなっている。
【0014】
次に、上記半導体レーザの製造方法について説明する。
まず、半導体基板14上に、MOCVD法等により、基板側クラッド層10a、低屈折率層9a、基板側第2ガイド層8a、基板側第1ガイド層7a、歪量子井戸活性層5、バリア層6、歪量子井戸活性層5、リッジ側第1ガイド層4a、リッジ側第2ガイド層3a、リッジ側クラッド層1aおよびコンタクト層13を、順次結晶成長させる。次にコンタクト層13上に、ストライプ状の絶縁膜を形成し、この絶縁膜をマスクとしてコンタクト層13およびリッジ側クラッド層1aをエッチングしてリッジストライプ形状に形成する。そして、マスクとして用いた絶縁膜を除去し、コンタクト層13上にストライプ状のレジストパターンを形成し、絶縁膜12をCVD法等により成膜して形成する。この後、上記レジストを除去してリッジ側表面にリッジ側電極を、半導体基板14の裏面に基板側電極をそれぞれ形成すると、図1に示した半導体レーザが完成する。
【0015】
次に、上記半導体レーザの動作について説明する。
ここでは半導体基板14にn型半導体基板を用いた場合を説明する。リッジ側電極11(n側電極)および基板側電極15(p側電極)を介して電圧を印加すると、リッジ側クラッド層1a(p型クラッド層)側から正孔が、基板側クラッド層10a(n型クラッド層)側からは電子が活性層5に注入され、そこで正孔と電子が再結合することによって光が発生する。発生した光は、半導体層の厚さ方向(x) 及び幅方向の屈折率分布に影響され共振器長方向に伝搬し、レーザ端面で反射しながら増幅して発振に至る。
【0016】
上記実施の形態1の半導体レーザによれば、基板側第2ガイド層8aと基板側クラッド層10aとの間に挿入している低屈折率層9aの屈折率nL は、基板側クラッド層10aの屈折率nCLよりも小さくなっており(nL <nCL)、この低屈折率層9aの存在によって半導体層の厚さ方向(x) に光強度分布が拡がり、半導体層の厚さ方向(x) における遠視野像の拡がりを抑えて幅方向(y) の遠視野像の拡がりに対する厚さ方向(x) の遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比を低減することができる。また、上記のような低屈折率層9aの存在によって光はバリア層6を境にして基板側にのみ拡がり、そのため、共振器長方向に伝播する光は、半導体層の幅方向(y) ではリッジ部分とリッジ部の外側との屈折率差の影響を受けにくく、その結果、リッジ幅を拡げても基本モードのみが許容され、キンク発生の原因である高次モードの発生を防ぐことができるという効果が得られる。
【0017】
ところで、基板側のガイド層とクラッド層との間に低屈折率層を設けたリッジ型の半導体レーザが特開平7−170011号公報に開示されている(実施例10、図30,31参照。)。しかしながら、この半導体レーザは、リッジ側のクラッド層を厚くすると、リッジストライプ外部への無効電流が増大し、かつ素子抵抗が増大してレーザの消費電力が増大するという課題を解決すべく、リッジ側のクラッド層を薄く形成するために低屈折率層を設けたものであり、本発明のものとはその課題を異にするものである。
【0018】
実施の形態2.
以下、この発明に係る半導体レーザの実施の形態2を説明する。図2は、この実施の形態2である半導体レーザを示す断面図である。この半導体レーザは、図2に示すように、低屈折率層9bの屈折率nL が基板側クラッド層10bの屈折率nCLよりも小さくなっていることは(nL <nCL)、上記実施の形態1と同じであるが、さらに実施の形態2のものでは基板側クラッド層10bの屈折率nCLはリッジ側クラッド層1bの屈折率nCUよりも大きくなっている(nCL>nCU)。なお、その他の構造、製造方法、動作などについては上記実施の形態1と同様である。
【0019】
この実施の形態2の半導体レーザによれば、上記基板側に配置した低屈折率層9bの存在や、基板側クラッド層10b(屈折率nCL)とリッジ側クラッド層1b(屈折率nCU)の屈折率の関係(nCL>nCU)から、半導体層の厚さ方向(x) に光強度分布が拡がり、半導体層の厚さ方向(x) の遠視野像の拡がりを抑えて幅方向(y) の遠視野像の拡がりに対する厚さ方向(x) の遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比を低減することができる。また、上記のような屈折率の関係によって光はバリア層6を境にして基板側にのみ拡がり、そのため、共振器長方向に伝播する光は、半導体層の幅方向(y) ではリッジ部分とリッジ部の外側との屈折率差の影響を受けにくくなり、その結果、リッジ幅を拡げても基本モードのみが許容され、キンク発生の原因である高次モードの発生を防ぐことができるという効果が得られる。
【0020】
実施の形態3.
以下、この発明に係る半導体レーザの実施の形態3を説明する。図3は、この実施の形態3である半導体レーザを示す断面図である。この半導体レーザは、図3に示すように、低屈折率層9aの屈折率nL が基板側クラッド層10aの屈折率nCLよりも小さくなっていることは(nL <nCL)、上記実施の形態1と同じであるが、さらに実施の形態3のものでは、基板側第1ガイド層7b(層厚dg1L )および基板側第2ガイド層8b(層厚dg2L )の層厚は、それぞれリッジ側第1ガイド層4b(層厚dg1U )およびリッジ側第2ガイド層3b(層厚dg2U )の層厚より厚くなっている(dg1L >dg1U 、dg2L >dg2U )。なお、その他の構造、製造方法、動作などについては上記実施の形態1と同様である。
【0021】
この実施の形態3の半導体レーザによれば、基板側に配置した低屈折率層9aの存在や、基板側の第1ガイド層7b(層厚dg1L )および第2ガイド層8b(層厚dg2L )とリッジ側の第1ガイド層4b(層厚dg1U )および第2ガイド層3b(層厚dg2U )の層厚の関係(dg1L >dg1U 、dg2L >dg2U )により、半導体層の厚さ方向(x) に光強度分布が拡がり、半導体層の厚さ方向(x) の遠視野像の拡がりを抑えて幅方向(y) の遠視野像の拡がりに対する厚さ方向(x) の遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比を低減することができる。また、上記のような低屈折率層9aやガイド層の層厚の関係によって光はバリア層6を境にして基板側にのみ拡がり、そのため、共振器長方向に伝播する光は、半導体層の幅方向(y) ではリッジ部分とリッジ部の外側との屈折率差の影響を受けにくくなり、その結果、リッジ幅を拡げても基本モードのみが許容され、キンク発生の原因である高次モードの発生を防ぐことができるという効果が得られる。
【0022】
実施の形態4.
以下、この発明に係る半導体レーザの実施の形態4を説明する。図4は、この実施の形態4である半導体レーザを示す断面図である。この半導体レーザは、図4に示すように、低屈折率層9aの屈折率nL が基板側クラッド層10bの屈折率nCLよりも小さくなっていることは(nL <nCL)、上記実施の形態1と同じであるが、さらに実施の形態4のものでは、基板側第1ガイド層7c(層厚dg1L )および基板側第2ガイド層8c(層厚dg2L )の層厚は、それぞれリッジ側第1ガイド層4c(層厚dg1U )およびリッジ側第2ガイド層3c(層厚dg2U )の層厚より厚く形成され(dg1L >dg1U 、dg2L >dg2U )、かつ基板側クラッド層10bの屈折率nCLはリッジ側クラッド層1bの屈折率nCUより大きくなっている(nCL>nCU)。なお、その他の構造、製造方法、動作などについては上記実施の形態1と同様である。
【0023】
この実施の形態4の半導体レーザによれば、基板側に配置した低屈折率層9aの存在や、リッジ側クラッド層1b(屈折率nCU)と基板側クラッド層10b(屈折率nCL)の屈折率の関係(nL <nCL)、基板側の第1ガイド層7c(層厚dg1L )および第2ガイド層8c(層厚dg2L )とリッジ側の第1ガイド層4c(層厚dg1U )および第2ガイド層3c(層厚dg2U )の層厚の関係(dg1L >dg1U 、dg2L >dg2U )により、半導体層の厚さ方向(x) に光強度分布が拡がり、半導体層の厚さ方向(x) の遠視野像の拡がりを抑えて幅方向(y) の遠視野像の拡がりに対する厚さ方向(x) の遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比を低減することができる。また、上記のような低屈折率層9aやガイド層の層厚の関係によって光はバリア層6を境にして基板側にのみ拡がり、そのため、共振器長方向に伝播する光は、半導体層の幅方向(y) ではリッジ部分とリッジ部の外側との屈折率差の影響を受けにくくなり、その結果、リッジ幅を拡げても基本モードのみが許容され、キンク発生の原因である高次モードの発生を防ぐことができるという効果が得られる。
【0024】
実施の形態5.
以下、この発明に係る半導体レーザの実施の形態5を説明する。図5は、この実施の形態5である半導体レーザを示す断面図である。この半導体レーザは、図5に示すように、低屈折率層9aの屈折率nL が基板側クラッド層10aの屈折率nCLよりも小さくなっていることは(nL <nCL)、上記実施の形態1と同じであるが、さらに実施の形態5のものでは、基板側第1ガイド層7d(屈折率ng1L )および基板側第2ガイド層8d(屈折率ng2L )の屈折率は、それぞれリッジ側第1ガイド層4d(屈折率ng1U )およびリッジ側第2ガイド層3d(屈折率ng2U )の屈折率よりも大きくなっている(ng1L >ng1U 、ng2L >ng2U )。なお、その他の構造、製造方法、動作などについては上記実施の形態1と同様である。
【0025】
この実施の形態5の半導体レーザによれば、基板側に配置した低屈折率層9aの存在や、基板側の第1ガイド層7d(屈折率ng1L )および第2ガイド層8d(屈折率ng2L )とリッジ側の第1ガイド層4d(屈折率ng1U )および第2ガイド層3d(屈折率ng2U )の屈折率の関係(ng1L >ng1U 、ng2L >ng2U )により、半導体層の厚さ方向(x) に光強度分布が拡がり、半導体層の厚さ方向(x) の遠視野像の拡がりを抑えて幅方向(y) の遠視野像の拡がりに対する厚さ方向(x) の遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比を低減することができる。また、上記のような低屈折率層9aやガイド層の屈折率の関係によって光はバリア層6を境にして基板側にのみ拡がり、そのため、共振器長方向に伝播する光は、半導体層の幅方向(y) ではリッジ部分とリッジ部の外側との屈折率差の影響を受けにくくなり、その結果、リッジ幅を拡げても基本モードのみが許容され、キンク発生の原因である高次モードの発生を防ぐことができるという効果が得られる。
【0026】
なお、本実施の形態5において、上記実施の形態2のように基板側クラッド層10aの屈折率nCLをリッジ側クラッド層1aの屈折率nCUより大きくしてもよく、また、上記実施の形態3のように基板側ガイド層7d,8dの層厚をリッジ側ガイド層3d,4dの層厚より厚く形成してもよく、さらには、上記実施の形態4のように基板側クラッド層10aの屈折率nCLをリッジ側クラッド層1aの屈折率nCUより大きくし、かつ基板側ガイド層7d,8dの層厚をリッジ側ガイド層3d,4dの層厚より厚く形成してもよい。
【0027】
実施の形態6.
以下、この発明に係る半導体レーザの実施の形態6を説明する。図6は、この実施の形態6である半導体レーザを示す断面図である。この半導体レーザは、図6に示すように、上記実施の形態1の半導体レーザに対してリッジ部の両端を電流ブロック層16で埋め込んだ埋込みリッジ型構造を採用したものである。基板側クラッド層10aと基板側第2ガイド層8aとの間に屈折率が基板側クラッド層10aの屈折率nCLよりも小さい低屈折率層9a(屈折率nL )が挿入されている(nCL>nL )構造は、上記実施の形態1と同じである。なお、その他の構造、動作などについては上記実施の形態1と同様である。
【0028】
この実施の形態6の半導体レーザの製造方法としては、半導体基板14上に、MOCVD法等により、基板側クラッド層10a、低屈折率層9a、基板側第2ガイド層8a、基板側第1ガイド層7a、歪量子井戸活性層5、バリア層6、歪量子井戸活性層5、リッジ側第1ガイド層4a、リッジ側第2ガイド層3a、リッジ側クラッド層1aを順次結晶成長させる。次にリッジ側クラッド層1a上に、ストライプ状の絶縁膜を形成し、この絶縁膜をマスクとしてリッジ側クラッド層1aをエッチングしてリッジストライプ形状に形成して、このリッジ側クラッド層1aのエッチング除去した部分に、MOCVD法等により電流ブロック層16を埋め込み成長させる。そして、マスクとして用いた絶縁膜を除去し、全面にコンタクト層13を形成する。この後、上記リッジ上部にリッジストライプ幅より狭いストライプ状のリッジ側電極を、半導体基板14の裏面に基板側電極15をそれぞれ形成すると、図6に示した埋込みリッジ型の半導体レーザが完成する。
【0029】
上記実施の形態6の半導体レーザにあっても上記実施の形態1の場合と同様に低屈折率層9aの存在によって半導体層の厚さ方向(x) に光強度分布が拡がり、半導体層の厚さ方向(x) における遠視野像の拡がりを抑えて幅方向(y) の遠視野像の拡がりに対する厚さ方向(x) の遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比を低減することができる。また、上記のような低屈折率層9aの存在によって光はバリア層6を境にして基板側にのみ拡がり、そのため、共振器長方向に伝播する光は、半導体層の幅方向(y) ではリッジ部分とリッジ部の外側との屈折率差の影響を受けにくくなり、その結果、リッジ幅を拡げても基本モードのみが許容され、キンク発生の原因である高次モードの発生を防ぐことができるという効果が得られる。
【0030】
なお、上記実施の形態2から5に対しても本実施の形態6のような埋込みリッジ型半導体レーザにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
この発明に係る半導体レーザによれば、半導体基板上に、活性層を境にして両側にそれぞれ導電型の異なるガイド層とクラッド層とを備えたリッジ型あるいは埋込リッジ型の屈折率導波構造を有する半導体レーザにおいて、半導体基板側に配置したガイド層とクラッド層との間にのみ該クラッド層の屈折率よりも小さい屈折率を有する低屈折率層を設けたので、半導体層の厚さ方向(x) に光強度分布を拡げ、半導体層の厚さ方向(x) における遠視野像の拡がりを抑えて幅方向(y) の遠視野像の拡がりに対する厚さ方向(x) の遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比を低減することができるという効果が得られる。また、上記のような低屈折率層の存在によって光はバリア層を境にして基板側にのみ拡がり、そのため、共振器長方向に伝播する光は、半導体層の幅方向(y) ではリッジ部分とリッジ部の外側との屈折率差の影響を受けにくくなり、その結果、リッジ幅を拡げても基本モードのみが許容され、キンク発生の原因である高次モードの発生を防ぐことができるという効果が得られる。
【0032】
この発明に係る半導体レーザによれば、上記半導体レーザにおいて、上記半導体基板側のクラッド層の屈折率をリッジ側のクラッド層の屈折率よりも大きくしたので、上記高次モードの発生を防ぎ、かつ基板側への光の拡がりが促進されるため、半導体層の厚さ方向(x) に光強度分布が拡がって、半導体層の厚さ方向(x) と幅方向(y) との遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比をより低減することができるという効果がある。
【0033】
この発明に係る半導体レーザによれば、上記半導体レーザにおいて、上記半導体基板側のガイド層厚をリッジ側のガイド層厚よりも厚くしたので、上記高次モードの発生を防ぎ、かつ基板側への光の拡がりが促進されるため、半導体層の厚さ方向(x) に光強度分布が拡がって、半導体層の厚さ方向(x) と幅方向(y) との遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比をより低減することができるという効果がある。
【0034】
この発明に係る半導体レーザによれば、上記半導体レーザにおいて、上記半導体基板側のガイド層の屈折率をリッジ側のガイド層の屈折率よりも大きくしたので、上記高次モードの発生を防ぎ、かつ基板側への光の拡がりが促進されるため、半導体層の厚さ方向(x) に光強度分布が拡がって、半導体層の厚さ方向(x) と幅方向(y) との遠視野像の拡がりの比であるアスペクト比をより低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による半導体レーザを示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による半導体レーザを示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による半導体レーザを示す断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態4による半導体レーザを示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態5による半導体レーザを示す断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態6による半導体レーザを示す断面図である。
【図7】 従来の半導体レーザを示す断面図である。
【符号の説明】
1a,1b リッジ型クラッド層、3a,3b,3c,3d リッジ側第2ガイド層、4a,4b,4c,4d リッジ側第1ガイド層、5 歪量子井戸活性層、6 バリア層、7a,7b,7c,7d 基板側第1ガイド層、8a,8b,8c,8d 基板側第2ガイド層、9a,9b 低屈折率層、10a,10b基板側クラッド層、11 リッジ側電極、12 絶縁膜、13 コンタクト層、14 半導体基板、15 基板側電極、16 電流ブロック層。

Claims (5)

  1. 半導体基板上に、活性層を境にして両側にそれぞれ導電型の異なるガイド層とクラッド層とを備えたリッジ型あるいは埋込リッジ型の屈折率導波構造を有する半導体レーザにおいて、
    上記ガイド層と上記クラッド層との禁制帯幅は、上記活性層の禁制帯幅よりも大きく、
    上記半導体基板側に配置したガイド層とクラッド層との間にのみ該クラッド層の屈折率よりも小さい屈折率を有し、かつ上記活性層の禁制帯幅よりも大きい禁制帯幅を有する低屈折率層を設けたことを特徴とする半導体レーザ。
  2. 請求項1に記載の半導体レーザにおいて、
    リッジ型の屈折率導波構造を有し、
    前記リッジ形状を覆うように形成され、前記リッジ形状上部に開口部を有する絶縁膜を具備することを特徴とする半導体レーザ。
  3. 請求項1または2に記載の半導体レーザにおいて、
    上記半導体基板側のクラッド層の屈折率をリッジ側のクラッド層の屈折率よりも大きくしたことを特徴とする半導体レーザ。
  4. 請求項1ないし3に記載の半導体レーザにおいて、
    上記半導体基板側のガイド層厚をリッジ側のガイド層厚よりも厚く形成したことを特徴とする半導体レーザ。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体レーザにおいて、
    上記半導体基板側のガイド層の屈折率をリッジ側のガイド層の屈折率よりも大きくしたことを特徴とする半導体レーザ。
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