JP4413713B2 - メタルハライドランプ - Google Patents

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本発明は、自動車の前照灯等に使用される放電空間に本質的に水銀を含まないメタルハライドランプに関するものである。
従来のメタルハライドランプは、耐火性で透光性の気密容器の内部に、軸部の直径が0.3mm以上である一対の電極が5mm以下の電極間距離で対向して封装され、さらに、金属のハロゲン化物及びキセノン等の放電媒体が封入されており、安定時にランプ電力が60W以下で点灯される。また、このメタルハライドランプの電極は、そのアークの起点となる先端が軸部の直径の1/2以下の半径を有する曲面を形成している。ここで、このメタルハライドランプはその気密容器内に水銀を含んでいない。(たとえば、特許文献1)
特開2003−242933公報(第3、4頁、図1)
水銀を封入しないメタルハライドランプでは、ランプ始動時にすみやかに蒸発し、電圧を上昇させる水銀の作用が得られないために、ランプが始動してからも電圧が下がりにくくいため大電流が投入され続け、電極の温度が高温になってしまう。これにより、最も高温になる電極の先端が溶解して変形しやすく、変形をすると電極におけるアークの発生場所、すなわちアークの起点が移動し、安定な放電が行われにくくなり、明るさのちらつき(以後、単にちらつき。)が発生してしまう。また、水銀を封入しないメタルハライドランプは、アークを太くする作用がある水銀を使用していないために、放電時のアークが細く不安定になりやすい傾向があり、ちらつきが発生しやすい。
特許文献1では、電極の先端部を曲面にし、電極構造の改変を防ぐことでちらつきが生じにくくなると記載されている。しかし、電極の先端部を曲面にすると、その部分が過度に温度上昇してしまうことがあり、電極変形が起こりやすくなるだけでなく、アークが不安定になり、ちらつきが発生してしまう可能性がある。
このようなちらつきの問題に対して、最近では特開2002−110083公報、特開平11−111215号公報に記載されているように、タングステンに酸化トリウムをドープした酸化トリウム入りタングステン(以後、トリエーテッドタングステン。)電極が使用されている。トリエーテッドタングステンを電極に使用すると、アーク放電を安定的に促すことが知られており、ちらつきの発生を抑止できる。しかし、このトリエーテッドタングステンを使用しても、短時間で電極が変形して、アークが不安定となって、ちらつきが発生する欠点がある。
本発明の目的は、放電空間に本質的に水銀を含まない条件において、ちらつきの発生及び短時間での電極の変形を抑止するメタルハライドランプを提供することである。
放電空間を形成する発光管部、該発光管部の両端に形成された封止部とを有する透光性の気密容器と、前記放電空間に金属ハロゲン化物及び希ガスが封入され、かつ本質的に水銀を含まない放電媒体と、前記封止部の内部に封着された金属箔と、一端は前記金属箔に接続され、他端は前記放電空間内で対向配置されており、その先端部は直棒状で、かつその直径が0.4mm以下である一対の電極とを具備し、前記電極は主成分がタングステンからなる電極に酸化トリウムをドープしたトリエーテッドタングステン電極であり、前記電極の先端部付近に存在する初期の酸化トリウムの平均粒子サイズSavgが2μm≦Savg≦5μmであることを特徴とする。
本発明によれば、放電空間に本質的に水銀を含まないメタルハライドランプにおいて、ちらつきの発生及び短時間での電極の変形を抑止することができる。
(第1の実施の形態)
以下に、本発明の実施の形態のメタルハライドランプについて図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態であるメタルハライドランプの全体図である。
気密容器1は、例えば、透光性の石英ガラスからなり、ほぼ楕円形の形状の発光管部11とその長手方向の両端部に発光管部11と同材料で形成された封止部121、122からなる。発光管部11の内部には、その長手方向にほぼ円柱状で内容積が0.1cc以下の放電空間111が形成されており、放電空間111には、放電媒体として金属ハロゲン化物であるヨウ化ナトリウム、ヨウ化スカンジウム、ヨウ化亜鉛、及び希ガスであるキセノンが封入されている。ヨウ化ナトリウムに含有されている金属ナトリウム及びヨウ化スカンジウムに含有されている金属スカンジウムは、主に発光金属として作用し、ヨウ化亜鉛に含まれている金属亜鉛は、主に水銀に代わるランプ電圧形成媒体として作用し、キセノンは、主に始動ガスとして作用する。また、ハロゲン化物としては、他のハロゲン化物よりも反応性が低いヨウ素が最も好適である。
ここで、発光管部11に封入される放電媒体には、水銀は本質的に含まれていない。この「本質的に水銀を含まない」とは、水銀を全く含まないか、または1ccあたり2mg未満、好ましくは1mg以下の水銀量が存在していても許容するという意味である。つまり、従来の水銀入りのショートアーク形ランプのように、水銀蒸気によってメタルハライドランプの電圧を所要に高くする場合、1ccあたり20〜40mg、場合によっては50mg以上封入しており、この水銀量と比較すれば、2mg未満の水銀量は圧倒的に少なく、本質的に水銀が含まれないと言える。
圧潰形成された板状の封止部121、122の内部には、例えばモリブデンからなる金属箔21、22が封着されている。放電空間111側の金属箔21、22の一端部には、直径が異なる大径の先端部311、321と小径の軸部312、322とが一体に形成され、かつ例えばタングステンにトリウムをドープした一般にトリエーテッドタングステンと呼ばれている材料からなる電極31、32の一端が、金属箔21、22とほぼ一体になるように抵抗溶接により接続され、電極31、32の他端は、発光管部11付近の封止部121、122を通って、放電空間111に延出し、5mm以下の電極間距離を保って、その先端同士が対向するように配置されている。ここで、電極31、32の先端部311、321は放電空間111に、小径部312、322は封止部121、122内にそれぞれ位置している。
電極31、32の小径部312、322には、金属導線を数回、回巻して形成したコイル41、42が、その外周面と接触するように接続されている。このコイル41、42は、金属箔21、22側の端部から放電空間111に向けて所定距離巻かれ、コイル41、42の他端は封止部121、122に内在している。
金属箔21、22において、電極31、32が接続された部分に対して反対側の端部には、導入導体51、52が溶接等により接続されており、この導入導体52の他端は、封止部122の外部に延出し、L字状に形成された給電端子53の一端とほぼ直角になるように接続されている。この給電端子53の他端は、導入導体51の方向、かつ封止部121、122とほぼ平行に延出している。そして、封止部121、122と平行する給電端子53には、絶縁チューブ6が取着されている。
これらを備えた気密容器1の外側には、例えば紫外線を遮断する材料からなる筒状の外管7が、その長手方向に沿って覆うように設けられている。この外管7の長手方向の両端部には、縮径部71が形成されており、縮径部71は封止部122の発光管部11方向に対して反対側の端部付近をガラス溶着しており、図示していないもう一方の縮径部は、封止部121の発光管部11方向に対して反対側の端部付近をガラス溶着している。
そして、気密容器1を内部に覆った状態の外管7は、その外周面を挟持するように形成された固定金属具8を介して、ソケット9に接続されている。このソケット9の径小部分には、金属端子91が、その外周面に沿って形成されており、この金属端子91は、給電端子53とソケット9内部で電気的に接続されている。また、図示していないが、発光管部11に対して反対方向に延出していた導入導体51は、ソケット9内部を通って、ソケット9の底部部分に位置している。
次に電極31、32について、詳しく説明する。本実施の形態の電極31、32は、タングステンに酸化トリウムを1重量%の割合でドープしたトリエーテッドタングステン電極であり、少なくとも電極の先端部付近に存在する初期の酸化トリウムの平均粒子サイズSavgが2μm≦Savg≦5μmになるように形成されている。ここで、「初期」とは、ランプがエージングや寿命試験等を経て製品として完成し、出荷されて市場に出回っている状態を言っている。この電極31、32の製造方法の一例を説明する。タングステンの粉末とあらかじめ粒子サイズが1〜6μmの酸化トリウムの粉末とを混合し、トリエーテッドタングステン粉末を製作した後、それらを型に入れて焼結し、焼結体を作製し、転打・伸線加工によって繊維状(ファイバー)組織を形成する。そしてトリエーテッドタングステン電極は、高温熱処理並びにランプ組込み後のエージングなどの点灯により2次再結晶させる。これにより、トリエーテッドタングステン中の酸化トリウムの粒子サイズを好適な範囲に保って製造することができる。
ここで、本発明による作用効果を説明する前に、トリエーテッドタングステン電極の作用と、電極変形及びちらつきについて説明する。図2は、電極の先端部表面付近の断面図である。ここで、図中の黒い点は酸化トリウムの粒子、電極の表面の薄い層はトリウムの単原子層33を図面化したものである。
メタルハライドランプが点灯すると、アーク放電が開始し、トリエーテッドタングステンに含まれた酸化トリウム33は、電極31、32の表面に拡散を始める。このときの拡散は、一般に粒界拡散と粒内拡散と呼ばれ、粒界拡散はタングステンの結晶の境界を通る速い拡散、粒内拡散はタングステンの結晶内を通る遅い拡散であることが知られている。これらの拡散によって、電極31、32の表面に到達した酸化トリウムは、そこでトリウムの単原子層33を形成する。表面に形成されたトリウムの単原子層33では、電極31、32のタングステン部分よりも仕事関数が低下し、その部分において電子が放出されやすくなるため、アークの起点を安定させる作用をする。したがって、トリエーテッドタングステン電極の場合、最も温度が高くなる電極の最先端部に形成されたトリウムの単原子層33の部分で、アークの起点が発生することになる。また、このトリウムの単原子層33によって、アーク放電による電極31、32の変形が抑制される。
しかし、点灯、消灯を繰り返したり、長時間の点灯をしたりするにつれて、酸化トリウムが消失し、電極31、32の先端部が変形する。この変形した部分では、酸化トリウムが消失し、表面にトリウムの単原子層33が形成されないために仕事関数が高くなり、アーク放電が行われにくくなる。そして、電極先端部の変形以降は、変形した電極31、32の先端部よりも封止部121、122側の部分において、酸化トリウムの消失が起こりにくいために、酸化トリウム粒子同士が凝集して、粒子サイズが大きくなるとともに、この付近の電極表面に形成されたトリウムの単原子層33から、アーク放電が行われるようになる。しかし、しばらく時間が経つと、変形した電極31、32の先端部が温度上昇したために、酸化トリウムが先端部に拡散して電極表面に一時的にトリウムの単原子層33を形成し、今度はその部分からアーク放電が発生する。このように、酸化トリウムの拡散によってアークの起点が電極表面上を移動し、ちらつきが発生する。
図3は、図1のメタルハライドランプの仕様の例について説明するための発光管部付近の拡大図である。電極31、32の先端部311、321の直径は0.35mm、小径部312、322の直径は0.3mm、発光管部11の内径Aは2.7mm、外径Bは6.0mm、長手方向の最大長Cは6.5mm、電極間距離Dが4.2mmである。発光管部11には、放電媒体として金属ハロゲン化物であるヨウ化スカンジウム−ヨウ化ナトリウム−ヨウ化亜鉛が0.2mgと希ガスであるキセノンが10atmそれぞれ封入されており、水銀は一切含まれていない。
図4は、酸化トリウムの粒子サイズが異なる図2のランプ仕様において、0時間、500時間、1500時間の寿命試験を行いちらつきの有無を測定した図である。ここで、ちらつきの有無の判定には、各試験時間点灯したランプを、4分間安定点灯させた後、光量変化率を5分間継続して測定し、図5のようなデータを取り、図5(a)のように継続してほぼ光量に変化がない場合をちらつき無し、図5(b)のように測定開始時の100%の光量と比較して5%以上の光量の変化があった場合をちらつき有りとした。
初期の電極先端の任意の50μm角の酸化トリウムの粒子サイズSが0.4μm≦S≦0.95μm、平均粒子サイズSavgが0.7μmの試験サンプルAのランプでは、0時間においてちらつきは発生していないが、500時間、1500時間になると、ちらつきが発生した。また、500時間になると電極先端部から0.175mm程度の距離まで、すなわち電極径の1/2に相当する距離までの酸化トリウムが消失し、図示してはいないが、電極の先端部が丸く変形していた。さらに1500時間では、電極先端部から電極径と同等の0.35mmまでの酸化トリウムが消失し、電極の変形も500時間のときよりも大きくなっていた。また、酸化トリウムの粒子径サイズについては、時間が経つにつれて凝集が進行し、徐々にサイズが大きくなっていた。
初期の酸化トリウムの粒子サイズSが1.2μm≦S≦3.1μm、平均粒子サイズ2.3μmである試験サンプルBのランプでは、500時間、1500時間と試験時間が経過してもちらつきは発生していなかった。酸化トリウムは、500時間では、電極先端部から電極径に対して1/5に相当する0.07mmまで消失し、1500時間では1/4に相当する0.088mmまでが消失していた。ここで、酸化トリウムの消失により、電極の先端部では多少の変形が見られたが、図4のような測定の結果でも光量が大きく乱れることはなく、また目視においても、ちらつきは発生していなかった。酸化トリウムの粒子径サイズについては、初期の段階とあまり変化はなかった。
初期の酸化トリウムの粒子サイズSが3.4μm≦S≦5.8μm、平均粒子サイズ4.5μmである試験サンプルCのランプでは、ほぼ試験サンプルBと同じような電極の状態になった。したがって、この場合もちらつきの現象は見られなかった。
初期の酸化トリウムの粒子サイズSが6.3μm≦S≦8.4μm、平均粒子サイズ7.2μmである試験サンプルDのランプでは、電極の状態は試験サンプルB及びCと大差はなかったものの、0時間からすでにちらつきが発生し、以後もちらつきが発生していた。
結果から、試験サンプルAのように、初期の酸化トリウムの平均粒子サイズが小さい場合は、時間が経つにつれて電極先端部表面のトリウムの単原子層がアーク放電により消失、さらに先端部の酸化トリウムも消失し、タングステンに含浸していたトリウムが枯渇してしまう。そして、電極先端部分はタングステンの状態になり電極が熱により変形する。その結果、電極の先端部から離れた表面に形成されたトリウムの単原子層と、電極先端部の高温化、酸化トリウムの移動に伴い電極先端部の表面に一時的に発生するトリウムの単原子層によって、アークの起点が移動し、ちらつきが発生したと考えられる。また、この試験サンプルAでは、過剰にトリウムが消失し、消失したトリウムは放電空間に残存してしまうため、石英ガラスと反応し、白濁が発生していた。
反対に、試験サンプルDのように、初期の酸化トリウムの平均粒子サイズが大きい場合は、初期の段階から電極の表面にトリウムの単原子層が安定して形成されなかったために、アークの起点が安定せず、ちらつきが発生したと考えられる。
以上のことから、ちらつきの抑制に効果のあるトリウムの単原子層を安定して形成するには、酸化トリウムの拡散が大きく関係していると考えられ、酸化トリウムの粒子サイズが小さすぎる場合は、酸化トリウムの電極表面への拡散速度が速すぎるために、早い時間で酸化トリウムが消失し、酸化トリウムの粒子サイズが大きすぎる場合は、電極表面にうまくトリウムの単原子層が形成されない。このことからタングステン電極先端表面にトリウム単原子層を安定形成することが、アークの起点の移動を防止し、ちらつきの発生を抑制するために有用であると考えられる。
このようなことから、トリエーテッドタングステン電極において、ちらつきの発生や電極変形については、酸化トリウムの粒子の大きさとその存在場所が重要であることを見出した。すなわち、試験サンプルB及びCのように酸化トリウムの平均粒子サイズSavgが2μm≦Savg≦5μm程度の場合は、酸化トリウムの拡散速度が速すぎて消失の時間も早くなるということがなく、反対に拡散速度が遅すぎて電極表面にトリウムの単原子層を形成しないということもなく、酸化トリウムが適度な速度で拡散したために、ちらつきが発生せず、電極先端部の変形も抑止できた。したがって、初期の電極先端部付近の酸化トリウムの平均粒子サイズSavgが2μm≦Savg≦5μmであるのがよい。また、「電極の先端部付近」の具体的な場所としては、図4の結果から、封止部方向に電極径の半分までの距離の酸化トリウムが消失した場合にちらつきが発生することがわかったため、電極先端部から封止部方向に、電極の直径に対して少なくとも1/2の距離までが好適である。
したがって、本実施の形態では、タングステンに酸化トリウムをドープしたトリエーテッドタングステン電極において、電極31、32の先端部311、321付近に存在する初期の酸化トリウムの平均粒子サイズSavgを2μm≦Savg≦5μmとすることで、酸化トリウムの拡散速度を適度な速さに制御することができる。従って、電極31、32の表面に安定してトリウムの単原子層を形成することができるため、長時間アーク放電を安定させることができ、ちらつきの発生及び短時間での電極の変形を抑止することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、電極の先端部の直径が0.4mm、初期の酸化トリウムの粒子サイズが1.8μm≦S≦3.4μm、平均粒子サイズがSavg2.5μmのトリエーテッドタングステン電極で酸化トリウム含有量の異なる図3のランプ仕様において、0時間、500時間、1000時間、1500時間の寿命試験を行った後の光束維持率の平均値を測定した図であり、図7は、図6をグラフに表した図である。ここで、ランプの試験数はそれぞれ3個である。この第2の実施の形態の各部について、第1の実施の形態の放電ランプ装置の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。
結果から、酸化トリウムの含有量が多いほど試験時間が経過しても光束維持率の低下を抑制できることが言えるとともに、特に酸化トリウムが0.3%以上において効果が高いといえる。ここで、酸化トリウムの上限は設定していない。これは、前述したように酸化トリウムの重量%が大きいほど光束維持率の低下を抑制できる傾向があるためだが、現在の技術では、2重量%程度までの酸化トリウムを含有のトリエーテッドタングステンが製作できるといわれている。
したがって、この実施の形態では、タングステンに酸化トリウムをドープしたトリエーテッドタングステン電極において、電極31、32の初期の酸化トリウムの含有量が0.3重量%以上であることで、光束維持率の低下を抑止することができる。
なお、本発明は、上記した実施の形態に限られるわけではなく、例えば次のように変更してもよい。
電極として、アルミニウム、カリウム、シリコンなどをタングステンにドープして形成したドープタングステンまたはタングステンとレニウムからなるレニウムタングステンに、酸化トリウムをドープしたトリエーテッドタングステン電極を使用しても良い。
本発明のメタルハライドランプの第1の実施の形態について説明するための全体図。 電極の先端部表面付近の断面図。 図1のメタルハライドランプの仕様について説明するための発光管部付近の拡大図。 酸化トリウムの粒子サイズが異なる図3のランプ仕様において、寿命試験を行ったランプのちらつきの有無を測定した図。 ランプの光量変化を測定したデータの例を示す図。 酸化トリウム含有量の異なる図3のランプ仕様において、寿命試験を行った後の光束維持率の平均値を測定した図。 図6をグラフに表した図
符号の説明
1 気密容器
11 発光管部
111 放電空間
121、122 封止部
21、22 金属箔
31、32 電極
311、312 先端部
41、42 コイル
51、52 導入導体
53 給電端子
6 絶縁チューブ
7 外管
8 固定金属具
9 口金

Claims (2)

  1. 放電空間を形成する発光管部、該発光管部の両端に形成された封止部とを有する透光性の気密容器と、
    前記放電空間に金属ハロゲン化物及び希ガスが封入され、かつ本質的に水銀を含まない放電媒体と、
    前記封止部の内部に封着された金属箔と、
    一端は前記金属箔に接続され、他端は前記放電空間内で対向配置されており、その先端部は直棒状で、かつその直径が0.4mm以下である一対の電極とを具備し、
    前記電極は主成分がタングステンからなる電極に酸化トリウムをドープしたトリエーテッドタングステン電極であり、前記電極の先端部付近に存在する初期の酸化トリウムの平均粒子サイズSavgが2μm≦Savg≦5μmであることを特徴とするメタルハライドランプ。
  2. 前記トリエーテッドタングステン電極は、初期の酸化トリウムの含有量が0.3重量%以上であることを特徴とする請求項1記載のメタルハライドランプ。

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