JP4412137B2 - 同軸ケーブルの製造方法並びにその同軸ケーブルを用いた接続ケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、電磁ノイズ抑制のための同軸ケーブル及びその製造方法並びにその同軸ケーブルを用いた接続ケーブルに関するものである。
一般的な同軸ケーブルは、図3に示すように、中心導体31の周りに、順に絶縁層32、外部導体層33、外皮層36を有する。同軸ケーブル30においては、多数本の金属線を編み込んでなる編組を、外部導体層33、かつ、電磁波シールド層とするタイプ(編組単体)と、編組及び片面に金属箔(例えば、銅箔)を設けたポリエチレンフィルムを、外部導体層33、かつ、電磁波シールド層とするタイプ(編組+金属箔)がある。
近年、外部導体層を、絶縁体層表面に無電解メッキ、電解メッキなどによって形成した金属薄膜で構成した同軸ケーブルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、情報処理機器の高周波化、高密度集積化に伴い、近接電磁界の相互干渉を抑制する技術が重要になってきている。同軸ケーブルにおける電磁ノイズ抑制の一般的手法としては、編組及び片面に金属箔を設けたポリエチレンフィルムのシールド能力だけに頼るか、ポリマー中に強磁性微粒子を分散させた樹脂で外皮層を形成するかのいずれかである。電磁ノイズ抑制能を更に高めるべく、図4に示すように、外皮内層36の表面の少なくとも一部に、電磁波吸収能に優れた磁気損失膜(グラニュラー薄膜)45を設け、その磁気損失膜45を含めてケーブル全体を被うように外皮外層46を設けた同軸ケーブル40が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−203437号公報 特開2001−283652号公報
近年における情報処理機器の高密度集積化の要請から、同軸ケーブルの細径化が大きな課題となっている。外部導体層をCuで構成した同軸ケーブルを用い、GHz帯の高周波を伝送する際、表皮効果から考えられる伝送可能な最小限の外部導体層の層厚(以下、最小層厚と記す)は、数μm程度とされる。
ここで、一般的な編組を用いた外部導体層の層厚は、金属線の細径化の限界から、最小層厚よりも大幅に厚くなってしまうという問題があった。これに対して、特許文献1記載の同軸ケーブルは、外部導体層の層厚を任意に調整することができ、外部導体層の層厚を最小層厚と同じ厚さにすることができる。しかしながら、無電解メッキ、電解メッキで形成された金属薄膜は、同軸ケーブルの屈曲によって、剥離やクラックが発生し易く、編組と比べて耐屈曲性が劣るという問題があった。
一方、情報処理機器の高周波化、高密度集積化の要請から、同軸ケーブルの電磁ノイズの抑制も極めて重大な課題となっている。特許文献2記載の同軸ケーブルは、電磁ノイズ抑制能が極めて高いものの、外皮層が外皮内層36及び外皮外層46の二層であることから、製造工程数が多くなってしまい、製造コストの上昇を招くという問題があった。そこで、図5に示すように、外皮層を外皮内層36だけにした同軸ケーブル50も考えられるが、磁気損失膜45がむき出しであることから、長期間に亘る使用によって剥離が生じるおそれがあった。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、細径で、電磁ノイズ抑制能に優れた同軸ケーブル及びその製造方法並びにその同軸ケーブルを用いた接続ケーブルを提供することにある。
本発明に係る同軸ケーブルの製造方法は、中心導体の周りに、順に絶縁層、外部導体層、外皮層を有する同軸ケーブルを製造する方法において、上記中心導体の周りに設けた絶縁層の表面に金属薄膜の層を設け、その金属薄膜の層の表層部に、プラズマ加工を用いた成膜法を用いて、金属薄膜の構成元素とは異種の元素原子又はそれらの元素原子の化合物を、置換型又は侵入型に入り込ませ、金属薄膜の表層部を固溶層に形成し、その固溶層を有する金属薄膜の層の表面に、磁性薄膜の電磁ノイズ抑制層を設けるものである。
ここで、プラズマ加工を用いた成膜法がスパッタリング法であることが好ましい。
金属薄膜の層を、プラズマ加工を用いた成膜法、メッキ法、或いは蒸着法の少なくとも1つを用いて形成することが好ましい。また、電磁ノイズ抑制層を、プラズマ加工を用いた成膜法、メッキ法、或いは蒸着法の少なくとも1つを用いて形成することが好ましい。
一方、本発明に係る接続ケーブルは、上述した同軸ケーブルの製造方法により製造された同軸ケーブルの、少なくとも一方の端末部の上記電磁ノイズ抑制層を除去して上記金属薄膜を露出させ、その金属薄膜の露出部にコネクタを接続してなるものである。
本発明によれば、細径でありながら、電磁ノイズ抑制能に優れた同軸ケーブルを得ることができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
本発明の好適一実施の形態に係る同軸ケーブルの横断面図を図1(a)、図1(b)に示す。
図1(a)に示すように、本実施の形態に係る同軸ケーブル10は、中心導体11の周りに、順に絶縁層12、外部導体層13、外皮層16を有するものである。外部導体層13は、図1(b)に示すように、内層側に設けられ、金属薄膜14からなる層と、外層側に設けられ、磁性薄膜15からなる電磁ノイズ抑制層とで構成される。
金属薄膜14の層の層厚は、最小層厚以上であれば特に限定するものではないが、例えば、0.5μm以上、好ましくは数μm程度とされる。また、金属薄膜14を構成する金属材としては、例えば、Cu、Al、又はAgなどの導電性金属を少なくとも1種含む金属単体や、合金、例えば、Cu-In-Sn系合金などが挙げられる。
電磁ノイズ抑制層は、磁性薄膜15の単層構造又は2層以上の複層構造とされる。磁性薄膜15は、その膜厚が10μm以下、好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは、0.1〜3μmとされる。磁性薄膜15の膜厚が0.1μm未満では、電磁ノイズの遮蔽効果が不十分となってしまい、また、膜厚が5μmを超えると、膜の作製に要する時間が長くなりすぎてしまい、生産性の低下を招いてしまう。
磁性薄膜15の構成材としては、磁性体酸化物のマトリックス中に強磁性微粒子が島状(粒状)に均一に分散したグラニュラー薄膜や、フェライト薄膜が挙げられる。また、磁性薄膜15の構成材として、窒化鉄や、パーメンジュール(Fe-Co合金)の皮膜を用いてもよい。
グラニュラー薄膜としては、例えば、M-X-Yの組成の磁性体(ここで、Mは、Fe,Co,Mn,又はNiの内の少なくとも1種であり、Xは、O,F,又はNの内の少なくとも1種であり、Yは、M及びX以外の元素である。)が挙げられる。グラニュラー薄膜は、スパッタ法又は蒸着法によって形成される。フェライト薄膜としては、例えば、M-Fe-Oの組成のフェライト磁性体(ここで、Mは、Co,Ni,Zn,Mn,又はMgの内の少なくとも1種である。)が挙げられる。フェライト薄膜は、例えば、メッキ法や蒸着法などにより形成される。
ここで言う“グラニュラー薄膜”とは、磁性を担う粒子の大きさが数nm〜数十nmと極めて小さく、セラミック成分で構成される粒子の粒界で区切られた微細結晶構造を有し、数十MHz〜数GHzの高周波帯域において非常に大きな磁気的損失を示す磁性薄膜のことである。この技術分野では、“微結晶薄膜”とも呼ばれている。
中心導体11としては、素線を撚り合わせた撚線材又は1本の素線からなる単線材のいずれであってもよい。中心導体11を構成する素線は、例えば、Cu,Al,又はAgなどの導電性金属を少なくとも1種含む金属単体或いは合金で構成される線材や、その線材を用いたメッキ線などが挙げられる。
絶縁層12及び外皮層16の各構成材は、特に限定するものではなく、同軸ケーブルの絶縁層及び外皮層として慣用的に用いられているものが全て適用可能であり、例えば、フッ素樹脂(例えば、PFA)などが挙げられる。絶縁層12の構成材と外皮層16の構成材は、同種又は異種のいずれであってもよい。
本実施の形態に係る同軸ケーブル10の少なくとも一方の端末部において、磁性薄膜15の電磁ノイズ抑制層を除去して金属薄膜14を露出させ、その金属薄膜14の露出部を介してコネクタ(図示せず)を接続することで、接続ケーブルが得られる。電磁ノイズ抑制層の除去は、プラズマ加工を用いた方法、例えば、イオンエッチングなどによって行う。
次に、本実施の形態に係る同軸ケーブル10の製造方法を、図1(a)、図1(b)に基づいて説明する。
先ず、予め形成しておいた中心導体11の周りに絶縁層12を設ける。絶縁層12の形成は、押出被覆装置などを用いて行う。
次に、絶縁層12の表面に、外部導体層13を設ける。外部導体層13の形成工程は、内層の形成ステップと、内層の形成ステップ後に行われる外層の形成ステップの2つのステップを有している。
外部導体層13の内層である金属薄膜14の層の形成ステップは、例えば、絶縁層12の表面に、メッキ法及び/又は蒸着法による膜形成処理を施すものである。これによって、絶縁層12の表面に金属薄膜14の層が設けられる。一方、外部導体層13の外層である磁性薄膜15の電磁ノイズ抑制層の形成ステップは、例えば、金属薄膜14の層の表面に、メッキ法及び/又は蒸着法による膜形成処理を施すものである。これによって、金属薄膜14の層の表面に電磁ノイズ抑制層が設けられる。
最後に、金属薄膜14の層と磁性薄膜15の電磁ノイズ抑制層の2層で構成される外部導体層13の表面に外皮層16を設け、本実施の形態に係る同軸ケーブル10が得られる。外皮層16の形成は、押出被覆装置などを用いて行う。
本実施の形態に係る同軸ケーブル10においては、絶縁層12の表面に金属薄膜14の層を設け、その金属薄膜14の層の表面に電磁ノイズ抑制層を設け、その電磁ノイズ抑制層の表面に外皮層16を設けている。本実施の形態に係る同軸ケーブル10によれば、外部導体層13として編組ではなく、金属薄膜14を用いていることから、外部導体層13の層厚を最小層厚とすることができ、図3に示した同軸ケーブル30と比較して、細径化を図ることができる。
また、本実施の形態に係る同軸ケーブル10は、金属薄膜14の層の表面に、電磁波吸収能に優れた電磁ノイズ抑制層を設けていることから、電磁ノイズの抑制能に優れた同軸ケーブルとなる。
さらに、この電磁ノイズ抑制層は、外皮層16の内層側に設けていることから、外皮層は一層だけで十分であり、また、前述した特許文献1記載の同軸ケーブル40のように、外皮を2層にする必要はなく、また、同軸ケーブルのように、電磁ノイズ抑制層(電磁波吸収層)の剥離が生じるおそれがないことから、信頼性の高い同軸ケーブルとなる。
また、本実施の形態に係る同軸ケーブルの製造方法においては、金属薄膜14の層全体をメッキ法及び/又は蒸着法を用いて形成する場合について説明を行ったが、特にこれに限定するものではない。例えば、金属薄膜14の層の内、絶縁層12と金属薄膜14の層との界面部分のみを、プラズマ加工を用いた成膜法で形成し、その他の部分は、メッキ法及び/又は蒸着法を用いて形成するようにしてもよい。また、金属薄膜14の層全体をプラズマ加工を用いた成膜法で形成するようにしてもよい。プラズマ加工を用いた成膜法(スパッタリング法、反応性スパッタリング法)により金属薄膜14の層を形成することで、絶縁層12における表面の一部に、金属薄膜14の構成原子が打ち込まれる。この打ち込みによるアンカー効果によって、絶縁層12と金属薄膜14の層との密着性が向上する。
次に、本発明の他の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
(第2の実施形態)
本発明の他の好適一実施の形態に係る同軸ケーブルの横断面図を図2(a)、図2(b)に示す。尚、図1(a)、図1(b)と同様の部材には同じ符号を付しており、これらの部材については説明を省略する。
図2(a)に示すように、本実施の形態に係る同軸ケーブル20は、中心導体11の周りに、順に絶縁層12、外部導体層23、外皮層16を有するものである。外部導体層23は、図2(b)に示すように、外部導体層23の内層側に設けられ、金属薄膜24からなる層と、外部導体層23の外層側に設けられ、磁性薄膜15からなる電磁ノイズ抑制層とで構成される。金属薄膜24の層は、その表層部(金属薄膜24の層と電磁ノイズ抑制層との界面部)に固溶層24aを備えている。
金属薄膜24の層の層厚は、最小層厚以上であれば特に限定するものではないが、例えば、5GHzの高周波を流すのであれば、1μm以上、好ましくは2μm程度とされる。また、金属薄膜24を構成する金属材としては、例えば、Cu、Al、又はAgなどの導電性金属を少なくとも1種含む金属単体や、合金、例えば、Cu-In-Sn系合金などが挙げられる。金属単体或いは合金のみの層(金属薄膜24の層)が最小層厚を下回ると導電性の大きな低下を招いてしまう。
固溶層24aの層厚と金属薄膜24の層全体の層厚との比(固溶層24aの層厚/金属薄膜24の層全体の層厚)は、1/100〜1/10、好ましくは1/100〜1/90とされる。層厚比が1/100未満では、固溶層24aの形成効果が薄く(小さく)なってしまう。固溶層24aの形成効果を十分に得るために、固溶層24aの層厚は、例えば、300Å(オングストローム)以上であることが好ましい。また、層厚比が1/10を超えると、同軸ケーブル20全体の導電性が大きく低下してしまう。
次に、本実施の形態に係る同軸ケーブル20の製造方法を、図2(a)、図2(b)に基づいて説明する。
前述した第1の実施形態に係る同軸ケーブル10と同様の方法により形成した絶縁層12の表面に、外部導体層23を設ける。外部導体層23の形成工程は、内層の形成ステップと、内層の形成ステップ後に行われる外層の形成ステップの2つのステップを有している。
外部導体層23の内層である金属薄膜24の層の形成ステップは、例えば、絶縁層12の表面に、メッキ法及び/又は蒸着法による膜形成処理を施すものである。これによって、絶縁層12の表面に金属薄膜24の層が設けられる。
次に、外部導体層13の外層である電磁ノイズ抑制層の形成ステップは、例えば、金属薄膜24の層の表面に、プラズマ加工を用いた成膜法による膜形成処理を施すものである。この外層の形成時、磁性薄膜15の構成材で、かつ、金属薄膜24の構成元素とは異種の元素原子又はそれらの元素原子の化合物(以下、元素原子又は化合物と記す)が、金属薄膜24の表層部に置換型(又は侵入型)に入り込み、金属薄膜24の表層部に固溶層24aが形成される。これによって、金属薄膜24の層の表層部に固溶層24aが形成されると共に、金属薄膜24の層の表面に電磁ノイズ抑制層が設けられる。ここで、元素原子又は化合物の原子半径が、金属薄膜24の構成元素の原子半径よりも大きい場合は、元素原子又は化合物が金属薄膜24の表層部に置換型に入り込み、逆に、元素原子又は化合物の原子半径が、金属薄膜24の構成元素の原子半径よりも小さい場合は、元素原子又は化合物が金属薄膜24の表層部に侵入型に入り込む。
最後に、金属薄膜24の層と磁性薄膜15の電磁ノイズ抑制層の2層で構成される外部導体層23の表面に外皮層16を設け、本実施の形態に係る同軸ケーブル20が得られる。外皮層16の形成は、押出被覆装置などを用いて行う。
本実施の形態に係る同軸ケーブル20においても、第1の実施形態に係る同軸ケーブル10と同様の作用効果が得られる。
また、本実施の形態に係る同軸ケーブル20における金属薄膜24の表層部には、元素原子又は化合物が、金属薄膜24の表層部に置換型(又は侵入型)に入り込んだ固溶層24aが形成されている。固溶層24aにおいては、これらの元素原子又は化合物の一部は、転位のすべり面に入り込んでおり、このため、転位のすべり面が分断される。その結果、これらの元素原子又は化合物のピンニング効果(ピン止め効果)により、同軸ケーブル20を屈曲させた際の、すべり面上における転位の移動、進行(すべり運動)が抑制される。よって、本実施の形態に係る同軸ケーブル20は、その屈曲時に、転位のすべり運動が抑制されることから、金属薄膜24にクラックが発生しにくく、第1の実施形態に係る同軸ケーブル10と比較して耐屈曲性が更に良好となる。
さらに、本実施の形態に係る同軸ケーブルの製造方法においては、電磁ノイズ抑制層全体をプラズマ加工を用いた成膜法で形成する場合について説明を行ったが、特にこれに限定するものではない。例えば、電磁ノイズ抑制層の内、金属薄膜14の層と電磁ノイズ抑制層との界面部分のみを、プラズマ加工を用いた成膜法で形成し、その他の部分は、メッキ法及び/又は蒸着法を用いた成膜法で形成するようにしてもよい。
(第3の実施形態)
前述した第2の実施形態に係る同軸ケーブル20の製造方法では、外部導体層13の形成工程が2つのステップで構成され、外部導体層13の外層の形成ステップ時に、内層である金属薄膜24の表層部に固溶層24aを形成するものであった。
これに対して、本発明の別の好適一実施の形態に係る同軸ケーブルの製造方法は、外部導体層の形成工程が3つのステップで構成されるものであり、内層の形成ステップと外層の形成ステップとの間に、新たに固溶層の形成ステップを設けたものである。本実施の形態に係る同軸ケーブルの製造方法の、外部導体層の形成工程を除くその他の工程については、前述した第2の実施形態に係る同軸ケーブル20の製造方法と同様とされる。
次に、本実施の形態に係る同軸ケーブルの製造方法の、外部導体層の形成工程を、図2(a)、図2(b)に基づいて説明する。
外部導体層23の内層である金属薄膜24の層の形成ステップは、例えば、絶縁層12の表面に、メッキ法及び/又は蒸着法による膜形成処理を施すものである。これによって、絶縁層12の表面に金属薄膜24の層が設けられる。
次に、金属薄膜24の層の表層部である固溶層24aの形成ステップは、例えば、金属薄膜24の層の表面に、プラズマ加工を用いた成膜法による膜形成処理を施すものである。この形成ステップ時において、金属薄膜24の層の表層部に、金属薄膜24の構成元素よりも原子半径の大きな元素原子又はそれらの元素原子の化合物が、金属薄膜24の表層部に置換型に入り込み、金属薄膜24の表層部に固溶層24aが形成される。金属薄膜24の構成材がCu又はCu合金の場合、元素原子としてはIn,Snなどが挙げられ、それらの元素原子の化合物としてはC,N,O,Si,又はBの内の少なくとも1種を含む化合物などが挙げられる。
次に、外部導体層13の外層である電磁ノイズ抑制層の形成ステップは、例えば、金属薄膜24の層の表面に、メッキ法及び/又は蒸着法による膜形成処理を施すものである。これによって、金属薄膜24の層の表面に電磁ノイズ抑制層が設けられる。
本実施の形態に係る同軸ケーブルにおいても、第1の実施形態に係る同軸ケーブル10及び第2の実施形態に係る同軸ケーブル20と同様の作用効果が得られる。
また、本実施の形態に係る同軸ケーブルの製造方法においては、電磁ノイズ抑制層全体をメッキ法及び/又は蒸着法で形成する場合について説明を行ったが、特にこれに限定するものではない。例えば、電磁ノイズ抑制層の内、金属薄膜14の層と電磁ノイズ抑制層との界面部分のみを、プラズマ加工を用いた成膜法で形成し、その他の部分は、メッキ法及び/又は蒸着法を用いた成膜法で形成するようにしてもよい。また、電磁ノイズ抑制層全体をプラズマ加工を用いた成膜法で形成するようにしてもよい。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
本発明の好適一実施の形態に係る同軸ケーブルの横断面図である。図1(b)は、図1(a)の要部1bの拡大図である。 本発明の他の好適一実施の形態に係る同軸ケーブルの横断面図である。図2(b)は、図2(a)の要部2bの拡大図である。 従来の同軸ケーブルの一例を示す横断面図である。 従来の同軸ケーブルの他の例を示す横断面図である。 従来の同軸ケーブルの更に別の例を示す横断面図である。
符号の説明
10 同軸ケーブル
11 中心導体
12 絶縁層
13 外部導体層
14 金属薄膜
15 磁性薄膜(電磁ノイズ抑制層)
16 外皮層

Claims (5)

  1. 中心導体の周りに、順に絶縁層、外部導体層、外皮層を有する同軸ケーブルを製造する方法において、上記中心導体の周りに設けた絶縁層の表面に金属薄膜の層を設け、その金属薄膜の層の表層部に、プラズマ加工を用いた成膜法を用いて、金属薄膜の構成元素とは異種の元素原子又はそれらの元素原子の化合物を、置換型又は侵入型に入り込ませ、金属薄膜の表層部を固溶層に形成し、その固溶層を有する金属薄膜の層の表面に、磁性薄膜の電磁ノイズ抑制層を設けることを特徴とする同軸ケーブルの製造方法。
  2. 上記プラズマ加工を用いた成膜法がスパッタリング法である請求項記載の同軸ケーブルの製造方法。
  3. 上記金属薄膜の層を、プラズマ加工を用いた成膜法、メッキ法、或いは蒸着法の少なくとも1つを用いて形成する請求項1または2に記載の同軸ケーブルの製造方法。
  4. 上記電磁ノイズ抑制層を、プラズマ加工を用いた成膜法、メッキ法、或いは蒸着法の少なくとも1つを用いて形成する請求項1から3いずれかに記載の同軸ケーブルの製造方法。
  5. 請求項1から4いずれかに記載の方法で製造された同軸ケーブルの、少なくとも一方の端末部の上記電磁ノイズ抑制層を除去して上記金属薄膜を露出させ、その金属薄膜の露出部にコネクタを接続してなることを特徴とする接続ケーブル。
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