JP4411373B2 - 表面検査装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
この発明は、検査対象の検査表面における異物の高さと大きさを精密に測定し得る表面検査装置及び方法に関するものである。さらに詳しく言えば、本発明は、薄板状の物体たとえば半導体ウエハの表面の測定対象、たとえば異物(パーティクル等)を検査する表面検査装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、異なる検査対象(ウエハ)ごとに、検査対象の表面に光束を照射し、その表面からの鏡面反射光と散乱反射光を受光して、検査対象表面の異物等を検査する装置は知られている。
【0003】
たとえば、特開昭56−67739号公報には、光束として互いに異なる方向から入射する複数のコヒーレント光ビームを用いた欠陥検査装置が示されている。
【0004】
特開平1−59522号公報には、検出点に対してその周囲の4方向の斜め上方より偏光レーザの光束を照射し、検出点からの反射光のうち特定偏向成分を抽出して回路パターンが形成されたウエハ上に存在する異物を検出するようにしたウエハ異物検出装置が開示されている。
【0005】
検査対象として半導体ウエハを想定すると、検査対象(測定対象)としては、半導体ウエハ表面の異物(一般に凸状のもの)がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の表面検出装置及び方法では、検査対象の種類によって、とくに異物の高さの検出精度に違いが生じる。たとえば、検査表面にうねりがある場合、異物の高さは正確に検出できない。なぜならば、うねりの上方部と下方部では、同じ高さの異物であっても、検出される高さが違ってくるからである。
【0007】
このような場合でも、検査対象ごとに適切な条件で異物の高さをより正確に検査をすることが望ましい。
【0008】
本発明は、従来技術で生じる不都合を解決して、異物の高さ検出での誤差を軽減できる表面検出装置及び方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決手段を例示すると、前掲の請求項1〜14に記載の表面検出装置及び方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の表面検査装置は、光源と、その光源からの光束で検査表面を所定の傾斜角度で照明する照明光学系と、該検査表面からの散乱反射光を受光する第1受光光学系と、第1受光光学系で受けとられた散乱反射光を受光する第1受光部と、上記検査表面からの鏡面反射光を受光する第2受光光学系と、第2受光光学系で受けとられた鏡面反射光を受光する第2受光部と、上記第1受光部からの第1信号に基づき上記検査表面にある異物の大きさを求め、また上記第2受光部からの第2信号に基づき上記検査表面にある異物の高さを求める制御演算部とを有する。
【0011】
上記制御演算部は、検出された異物の大きさが照明光束の径と略等しいかそれ以上である場合に、第2信号に基づき上記検査表面にある異物の高さを求めるように構成されている。
【0012】
好ましくは、上記制御演算部は、検査表面での鏡面反射光の位置変化、すなわち、高さデータの変化から異物の高さを求める。たとえば、上記第1受光部からの第1信号が所定のスライスレベル(スレッショルドレベルともいう。以下同じ)以上である場合に、異物の存在と判断し、異物の存在と判断された領域での第2信号及び異物の存在と判断された領域の周辺での第2信号に基づき、異物の高さを求める。
【0013】
上記異物の高さは、第2信号の異物の前端と後端との位置の平均値に応じて決定され、検査表面のうねりに追随する。
【0014】
上記制御演算部は、異物の存在と判断された領域での第2信号によるデータと、異物の存在と判断された領域の周辺の領域での第2信号によるデータとの平均値の差に基づき、異物の高さを求める。
【0015】
また、本発明の別の実施形態では、いわゆるピクセル法を採用する。たとえば、制御演算部は、測定対象を所定の多数の単位面積のピクセルに区分けし、その各ピクセル内での第1信号及び/又は第2信号の最大値をそのピクセルでの各信号の値として扱う。
【0016】
また、上記制御演算部は、異物の存在と判断された領域でピクセル処理された第2信号によるデータと、異物の存在と判断された領域の周辺の領域でピクセル処理された第2信号によるデータとの平均値の差に基づき、異物の高さを求める。
【0017】
上記制御演算部は、ピクセル処理された第1信号に基づいて異物の存在を判断し、異物の存在と判断された箇所でピクセル内の各アナログ第1信号及びアナログ第2信号に基づき、異物の高さを求める。
【0018】
本発明の表面検査方法は、光束で検査表面を所定の傾斜角度で照明する工程と、上記検査表面からの散乱反射光を受光して第1信号を得る工程と、上記被検 査表面からの鏡面反射光を受光して第2信号を得る工程と、上記第1信号に基づき上記検査表面にある異物の大きさを求める工程と、求められた異物の大きさが照明光束の径と略等しいかそれ以上である場合に、上記第2信号に基づき上記検査表面にある異物の高さを求める工程を含む。
【0019】
好ましくは、上記方法において、上記第1信号が所定のスライスレベル以上である場合に、異物の存在と判断し、異物の存在と判断された領域での第2信号及び異物の存在と判断された領域の周辺での第2信号に基づき、異物の高さを求める。
【0020】
異物の高さは、第2信号の所定範囲での平均値に応じて決定され、検査表面のうねりに追随する。
【0021】
異物の存在と判断された領域での第2信号によるデータと、異物の存在と判断された領域の周辺の領域での第2信号によるデータとの平均値の差に基づき、異物の高さを求める。
【0022】
本発明方法をピクセル法で実施する際には、測定対象を所定の単位面積の多数のピクセルに区分けし、その各ピクセル内での第1信号及び/又は第2信号の最大値をそのピクセルでの各信号の値として扱う。
【0023】
そして、異物の存在と判断された領域でピクセル処理された第2信号によるデータと、異物の存在と判断された領域の周辺の領域でピクセル処理された第2信号によるデータとの平均値の差に基づき、異物の高さを求める。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
【0025】
図1に概略的に示されているように、本発明の好適な実施例によれば、表面検査装置は、光源1と、その光源1からの光束2で検査対象3の検査表面3aを所定の傾斜角度で照明する照明光学系4と、検査表面3aからの散乱反射光5を受光する第1受光光学系6と、第1受光光学系6で受けとられた散乱反射光5を受光する第1受光部7と、検査表面3aからの鏡面反射光8を受光する第2受光光学系9と、第2受光光学系9で受けとられた鏡面反射光8を受光する第2受光部10と、第1受光部7からの第1信号12に基づき検査表面3aにある異物(図示せず)の大きさを求め、また第2受光部10からの第2信号13に基づき検査表面3aにある異物の高さを求める制御演算部14とを有する。
【0026】
制御演算部14は、求められた異物の大きさが上記検査表面に照明された光束2の径と略等しいかそれ以上である場合に、第2信号13に基づき検査表面3aにある異物の高さを求める。
【0027】
制御演算部14は、高さデータの変化から異物の高さを求める高さデータHR方式(高密度で精密に測定を行う、いわゆるハイリゾリューション方式)の実施形態においては、第1受光部7からの第1信号12が所定のスライスレベル以上である場合に、異物の存在と判断し、異物の存在と判断された領域での第2信号13及び異物の存在と判断された領域の周辺での第2信号13に基づき、異物の高さを求めるように構成されている。異物の高さは、第2信号13の所定範囲での平均値に応じて決定され、検査表面のうねり(ソリその他の高さ変化を含む)に追随する。
【0028】
また、制御演算部14は、異物の存在と判断された領域での第2信号13によるデータと、異物の存在と判断された領域の周辺の領域での第2信号13によるデータとの平均値の差に基づき、異物の高さを求めるように構成されている。
【0029】
また、本発明の表面検査装置は、ピクセル法を採用する実施形態においては、制御演算部14が、測定対象3を所定の多数の単位面積のピクセルに区分けし、その各ピクセル内での第1信号12及び/又は第2信号13の最大値をそのピクセルでの各信号の値として扱うように構成されている。
【0030】
この場合、制御演算部14は、異物の存在と判断された領域でピクセル処理された第2信号13によるデータと、異物の存在と判断された領域の周辺の領域でピクセル処理された第2信号13によるデータとの平均値の差に基づき、異物の高さを求めるように構成されている。
【0031】
そして、制御演算部14は、ピクセル処理された第1信号12に基づいて異物の存在を判断し、異物の存在と判断された箇所でピクセル内の各アナログ第1信号12及びアナログ第2信号13に基づき、異物の高さを求めるように構成されている。
【0032】
制御演算部14は、信号処理部を含んでおり、そこでの信号処理結果(異物の位置、個数、高さ、散乱反射光レベルなど)が表示部15に表示される。
【0033】
また、制御演算部14は、従来と同様に、駆動部16に制御信号を送り、測定対象3をのせるテーブル18のX方向、Y方向及びZ(高さ)方向の移動や回転を制御する構成になっている。
【0034】
さらに、制御演算部14は、光源1、照明光学系4、第1受光光学系6、第1受光部7、第2受光光学系9、第2受光部10、測定対象3を操作するためのロボットアーム駆動部(図示せず)にも処理信号を供給して制御する構成になっている。
【0035】
第1実施例(高さデータHR方式)
まず、Zデータ(つまり高さデータ)のHR方式の表面検査装置及び方法を説明する。
【0036】
ZデータHR法は、高さデータの変化から異物の高さを求める方式である。
【0037】
この方式の場合、異物のピーク情報と共に高さデータを検出する。光束の径と比べて、サイズの大きな異物の場合、高さ情報に変化がおこる。この事に注目して異物の高さを検出する。
【0038】
高さデータHR法を採用する場合、図1の装置は、光源としてレーザ光源(ヘリウムネオン)が好ましく、波長は633nmとする。照明光学系4は、その光源1からの光束2で検査表面3aを所定傾斜角度(たとえば22度)で照明する。第1受光光学系6は、検査表面3aからの散乱反射光5を受光する。第1受光部7は、第1受光光学系6で受けとられた散乱反射光5を受光する。この第1受光部7としては、フォトマルチプライヤのような受光素子が好ましい。
【0039】
第2受光光学系9は、検査表面3aからの鏡面反射光8を受光する。第2受光部10は、第1受光光学系9で受けとられた鏡面反射光8を受光する。制御演算部14は、所定のスライスレベルを越える、第1受光部7からの第1信号12の位置座標に基づき、検査表面3aにある異物の大きさ(外縁)を求め、また第2受光部10でどの位置に入射したかにより、即ち第2信号13で出力(ピーク)の位置に基づき、検査表面3aにある異物の高さを求める。第2受光部10は、例えばPSD等が採用することができる。
【0040】
制御演算部14は、第1受光部7からの第1信号12が所定のスライスレベル以上である場合に、異物の存在と判断し、異物の存在と判断された領域での第2信号13及び異物の存在と判断された領域の周辺の領域での第2信号13に基づき、異物の高さを求める。
【0041】
また、制御演算部14は、異物の存在と判断された領域での第2信号13によるデータと異物の存在と判断された領域の周辺の領域での第2信号13によるデータの平均値の差に基づき異物の高さを求めるように構成されている。
【0042】
さらに、制御演算部14は、異物が存在しないと判断した領域の第1信号12のデータに基づき変化させるように構成されている。照明光学系4からの照明光束2の径は、測定対象3とする異物の大きさよりも小さく設定されている。
【0043】
図2は、前述の高さデータHR方式の表面検査装置の処理手順の概略を示している。
【0044】
図2を参照する。表面検査を開始する。つまり、周知のように、光源1を発光させて、ウエハ(検査対象3の典型例)を回転して、光源1から光束2をウエハ3の検査表面に照射する。
【0045】
制御演算部14において、ウエハの高さレベルの初期設定を行う。つまりZ0 レベルを設定する。さらに、第1信号12と第2信号13の値をメモリに記憶する。次に、その第1信号12が所定のスライスレベル(スレッショルドレベル)を越えたか否かを判断する。越えなかったときは(Noのときは)、そのまま次に進む。越えたときは(Yesのときは)、第1信号12と第2信号13の値を記憶して次に進む。
【0046】
ZsとSsにおいて、大文字のZは高さ、大文字のSはスキャッタレベル、小文字のsはスタート(開始)、小文字のeはエンド(終了)を示す。
【0047】
第1信号12で第2信号13のピークを判断する。Yesのときは、ピークをZp、Sp(大文字のZは高さ、大文字のSはスキャッタレベル、小文字のpはピークを示す)として記憶して、次に進む。Noのときは、そのまま次に進む。
【0048】
次は、第1スライスレベルを下まわったか否かを判断する。Yesのときは、それらをSe、Ze(大文字のSはスキャッタレベル、大文字のZは高さ、小文字のeはエンド(終了)を示す)として記憶して、次に進む。Noのときは、そのまま次に進む。
【0049】
所定の期間T0が経過したか否かを判断し、Yesのときは、所定の検査範囲 を終了したか否かを判断し、Noのときは、元の第1信号が所定レベルを越えたか否かを判断する工程に戻る。
【0050】
所定期間T0を経過したと判断したときは(つまりYesのときは)、所定の検査範囲を終了したか否かを判断する。Noのときは、前の期間での異物の有無の判断を経て、次に進む。
【0051】
所定の検査範囲が終了したと判断したときは、つまりYesのときは、第1信号12から開始時のスキャッタレベル(Ss)と終了時のスキャッタレベル(Se)の座標値(時間で換算)から異物の幅Wを演算する。他方、第2信号13から所定時間T0中の開始時の高さ(Zs)と終了時の高さ(Ze)以外の高さ(Z)データの平均値を演算する。
【0052】
そのあと、測定を終了するときは、「終了」となり、終了しないときは、最初の手順(1)に戻る。
【0053】
一方、所定の検査範囲が終了していないとき、つまりNoのときは、エンコーダーからの信号により測定範囲を区分した一単位に相当する。前の期間で異物があったか否かを判断し、Noのときは第2信号13の平均値を算出し、Yesのときは、第2信号13の異物以外の値の平均値(Zs−Ze)/2を求め、信号12によるピーク位置Zpからこの平均値を引くことにより真の異物の高さZthを求めることができる。Noのときは第2信号13の平均値を求めて、次に進む。
【0054】
図1の制御演算部14に関連するHR方式の動作を、図4を参照して説明する。
【0055】
図4において、主に異物の存否や異物表面の情報を含む、第1受光部7からの出力信号13は、第1増幅器21及び第1A/D変換器22を介して、HR制御演算部23に送られる。また、主に検査表面3aの位置又は異物の高さ情報を含む、第2受光部10からの出力信号13は、第2増幅器24及び第2A/D変換器25を介して、HR制御演算部23に送られる。第1A/D変換器22及び第2A/D変換器25は、クロック発生器26からのクロック信号27に応じて、A/D変換を行う。また、クロック発生部26からのクロック信号28は、HR制御演算部23にも送られる。
【0056】
HR制御演算部23は、駆動部16に制御信号を出力し、モーター29や光源1の所定の制御を行う一方、駆動部16による回転情報を含む信号(例えば、被検物であるウエハを回転させるモータ29の所定回転ごとにパルス信号)をエンコーダー部30から受け取る。HR制御演算部23は、必要に応じて、メモリ部31との間でデータのやりとりを行う。HR制御演算部23は、図2に示す処理を実行し、必要な表示を表示部33で表示させる。
【0057】
第2実施例 (ピクセル方式)
次は、ピクセル方式の表面検査装置及び方法を説明する。
【0058】
前述の高さデータHR方式の実施形態では、異物のあった点でZ値(高さ)が求められ、周辺のZ値は不明である。しかし、ピクセル方式の実施形態では、相対的高さの測定が可能となる。
【0059】
高さデータHR方式の場合、データのあった場所のみのZ値(高さ)が取り込まれる。しかし、実際にはうねり(そり等を含む)が含まれるため、たとえZ値で絶対値に近い値が得られたとしても、異物の高さデータが不正確になる。
【0060】
しかし、ピクセル方式でデータを処理すると、異物のないピクセルでも、Z値(最大値)を得ることが可能であるため、その値は近辺のZ値を現している可能性が高い。
【0061】
そこで測定したい異物を周囲に異物の無いピクセルの平均Z値を求める事で、誤差を少なくし、異物の高さを求める事ができる。
【0062】
真の異物の高さZth = 測定時Z値 − 周辺平均Z値
ここでいう周辺平均Z値について説明する。
【0063】
仮に多数のピクセルの中にタテ、ヨコ3個ずつ(合計9個)のピクセル群があると想定すると、そのピクセル群の中で最小検出値以下のピクセルのみを対象とし、異物の周辺の最大8個のピクセルの平均、もしくはスキャン方向のみ前後2個程度のピクセルの平均を求める。
【0064】
このような周辺ピクセル平均法をさらに説明すると、ピクセル群の中に位置する一つのピクセルのみに異物があった場合は、平均の対象は、そのピクセルの周辺の部分になる。つまり、ピークのある中心のピクセルの周辺に位置する残り8個のピクセルで平均を求める。異物のあるピクセルは平均処理から除外する。
【0065】
さらに、近傍の他の1つのピクセルにも異物がある場合(つまり合計2個のピクセルに異物がある場合)、それらの2個のピクセルを平均処理から除外する。残り7個のピクセルで平均処理するのである。
【0066】
多数のピクセルがあって、一定のスキャン方向のみでみていく場合、ピークのあるピクセルの横方向にのみ位置する周辺部分のピクセルについて平均処理する。
【0067】
いずれの場合も、ピクセルサイズを0.5mmカクとし、縦方向の高さ誤差をなくすように処理する。
【0068】
光束の径と異物の影響に関していえば、高さセンサは受光重心位置の変化を電気量に変えて検出するのが好ましい。そして、光束の強度が90%以内の径に重心があると考える。直径30μm〜100μmの光束が異物をスキャンする時、異物が平面で10um以上あれば、重心移動は十分考えられる。
【0069】
なお、実際の異物形状は、光反射に関わる面が完全に平面であることはほぼ無く、異物形状は様々になる。しかし、平面積の大きなものほど、正しいZ値(高さ)を出力する特性はあると考えられる。
【0070】
図1に概略的に示されているように、本発明の好適な実施例によれば、表面検査装置は、光源1と、その光源1からの光束2で検査対象3の検査表面3aを所定の傾斜角度で照明する照明光学系4と、検査表面3aからの散乱反射光5を受光する第1受光光学系6と、第1受光光学系6で受けとられた散乱反射光5を受光する第1受光部7と、検査表面3aからの鏡面反射光8を受光する第2受光光学系9と、第2受光光学系9で受けとられた鏡面反射光8を受光する第2受光部10と、第1受光部7からの第1信号12に基づき検査表面3aにある異物(図示せず)の大きさを求め、また第2受光部10からの第2信号13に基づき検査表面3aにある異物の高さを求める制御演算部14とを有する。
【0071】
制御演算部14は、求められた異物の大きさが上記検査表面に照明された光束2の径と略等しいかそれ以上である場合に、第2信号13に基づき検査表面3aにある異物の高さを求める。
【0072】
制御演算部14は、測定対象3を所定の多数の単位面積のピクセルに区分けし、その各ピクセル内での第1信号12及び/又は第2信号13の最大値をそのピクセルでの各信号の値として扱うように構成されている。
【0073】
この場合、制御演算部14は、異物の存在と判断された領域でピクセル処理された第2信号13によるデータと、異物の存在と判断された領域の周辺の領域でピクセル処理された第2信号13によるデータとの平均値の差に基づき、異物の高さを求めるように構成されている。
【0074】
そして、制御演算部14は、ピクセル処理された第1信号12に基づいて異物の存在を判断し、異物の存在と判断された箇所でピクセル内の各アナログ第1信号12及びアナログ第2信号13に基づき、異物の高さを求めるように構成されている。
【0075】
図3を参照して、ピクセル方式の表面検査の処理の流れを簡単に説明する。図2と同様に、大文字のZは高さ、大文字のSはスライスレベル(スレッショッドレベル)、小文字のsはスタート(開始)、小文字のeはエンド(終了)、小文字のpはピークを示す。
【0076】
操作を開始する。周知のように光源1を発光させて、光束2をウエハの検出表面に照射する。半導体ウエハ(検査対象の典型例)を回転させて、検査を開始する。
【0077】
制御演算部14で、スライスレベルと高さについて初期設定(開始時、終了時、ピーク時の値の設定)を行う。この例では、Sp、Zp、Ss、Zs、Se、Zeの初期値は、すべてゼロに設定されている。
【0078】
次に、第1信号12と第2信号13の値がメモリに記憶される。そのあと、第1信号がスライスレベルを越えたか否かを判断する。Yesのときは、ZsとSsを記憶する。Noのときは、ピクセル終点を判断する後工程(後述)に進む。
【0079】
ピーク値(Sp、Zp)について判断し、Noのときは、ピクセル終点を判断する後工程(後述)に進む。Yesのときは、それらのピーク値が前回のピーク値よりも大か否かを判断する。Yesのときはピーク値を更新して、Noのときは、そのまま、次に進む。
【0080】
第1信号が所定のスライスレベル以下であるか否かを判断する。Yesのときは、SeとZeを記憶して、Noのときは、そのまま次に進む。
【0081】
ピクセル終点を判断し、Noのときは前述の第1信号と第2信号をメモリに記憶する工程に戻り、Yesのときは、第1信号と第2信号のピーク値をそのピクセルの代表値として記憶する。
【0082】
次は、検査範囲を終了したか否かを判断し、Noのときは前述の初期設定(ゼロ設定)に戻り、Yesのときは、所定のスライスレベルを越えた信号のあるピクセル連続数を計算して異物の幅Wを求め、かつ、真の異物の高さZthを測定時Z値−周辺平均Z値として求める。
【0083】
そのあと、終了の判断をして、Yesのときは終了し、Noのときは、元の開始のところに戻る。
【0084】
図1の制御演算部14に関連するピクセル方式の動作を、図5を参照して説明する。
【0085】
図5において、主に異物の存否や異物表面の情報を含む、第1受光部7からの出力信号13は、第1増幅器21及び第1A/D変換器22を介して、ピクセル制御演算部33に送られる。また、主に検査表面3aの位置又は異物の高さ情報を含む、第2受光部10からの出力信号13は、第2増幅器24及び第2A/D変換器25を介して、ピクセル制御演算部33に送られる。第1A/D変換器22及び第2A/D変換器25は、クロック発生部26からのクロック信号27に応じて、A/D変換を行う。また、クロック発生部26からのクロック信号28は、ピクセル制御演算部33にも送られる。
【0086】
ピクセル制御演算部33は、駆動部16に制御信号を出力し、モーター29や光源1の所定の制御を行う一方、駆動部16による回転情報を含む信号(例えば、被検物であるウエハを回転させるモータ29の所定回転ごとにパルス信号)をエンコーダー部30から受け取る。ピクセル制御演算部33は、必要に応じて、メモリ部31との間でデータのやりとりを行う。ピクセル制御演算部33は、図3に示す処理を実行し、必要な表示を表示部33で表示させる。
【0087】
第3実施例 (ピクセル方式及びHR方式の併用)
1つの制御演算部14において、前述の第1実施例と第2実施例を併用して実施することも可能である。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、異物からの散乱反射光と鏡面反射光をそれぞれの受光部(受光素子)で受光し、それらの信号から異物の大きさと高さを正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による表面検査装置の一例を示す概略説明図。
【図2】 本発明による高さデータHR方式の表面検査装置の処理手順を示すフローチャート。
【図3】 本発明によるピクセル方式の表面検査装置の処理手順を示すフローチャート。
【図4】 図1の制御演算部に関連するHR方式の構成を概略的に示すブロック図。
【図5】 図1の制御演算部に関連するピクセル方式の構成を概略的に示すブロック図。
【符号の説明】
1 光源
2 光束
3 測定対象
3a 検査表面
4 照明光学系
5 散乱反射光
6 第1受光光学系
7 第1受光部
8 鏡面反射光
9 第2受光光学系
10 第2受光部
12 第1信号
13 第2信号
14 制御演算部
15 表示部
16 駆動部
18 テーブル
21 第1増幅器
22 第1A/D変換器
23 HR制御演算部
24 第2増幅器
25 第2A/D変換器
26 クロック発生部
27 クロック信号
28 クロック信号
29 モータ
30 エンコーダー部
31 メモリ部
33 表示部
Claims (8)
- 光源と、
その光源からの光束で検査表面を所定の傾斜角度で照明する照明光学系と、
上記検査表面からの散乱反射光を受光する第1受光光学系と、
第1受光光学系で受けとられた散乱反射光を受光する第1受光部と、
上記検査表面からの鏡面反射光を受光する第2受光光学系と、
第2受光光学系で受けとられた鏡面反射光を受光する第2受光部と、
上記第1受光部からの第1信号に基づき上記検査表面にある異物の大きさを求め、また上記第2受光部からの第2信号に基づき上記検査表面にある異物の高さを求める制御演算部とを有し、
上記制御演算部は、求められた異物の大きさが上記検査表面に照明された光束の径と略等しいかそれ以上である場合に、第2信号に基づき上記検査表面にある異物の高さを求めるように構成されていることを特徴とする表面検査装置。 - 請求項1記載の表面検査装置において、
上記制御演算部は、上記第1受光部からの第1信号が所定のスライスレベル以上である場合に、異物の存在と判断し、異物の存在と判断された領域での第2信号及び異物の存在と判断された領域の周辺での第2信号に基づき、異物の高さを求めるように構成されていることを特徴とする表面検査装置。 - 請求項2記載の表面検査装置において、
上記所定のスライスレベルは、第1信号の所定範囲での平均値に応じて決定され、第1信号のうねりに追随するように構成されていることを特徴とする表面検査装置。 - 請求項2記載の表面検査装置において、
上記制御演算部は、異物の存在と判断された領域での第2信号によるデータと、異物の存在と判断された領域の周辺の領域での第2信号によるデータとの平均値の差に基づき、異物の高さを求めるように構成されていることを特徴とする表面検査装置。 - 光束で検査表面を所定の傾斜角度で照明する工程と、
上記検査表面からの散乱反射光を受光して第1信号を得る工程と、
上記被検査表面からの鏡面反射光を受光して第2信号を得る工程と、
上記第1信号に基づき上記検査表面にある異物の大きさを求める工程と、
求められた異物の大きさが上記検査表面に照明された光束の径と略等しいかそれ以上である場合に、上記第2信号に基づき上記検査表面にある異物の高さを求める工程と
を含むことを特徴とする表面検査方法。 - 上記第1信号が所定のスライスレベル以上である場合に、異物の存在と判断し、異物の存在と判断された領域での第2信号及び異物の存在と判断された領域の周辺での第2信号に基づき、異物の高さを求めることを特徴とする請求項5に記載の表面検査方法。
- 請求項6記載の表面検査方法において、
上記所定のスライスレベルは、第1信号の所定範囲での平均値に応じて決定され、第1信号のうねりに追随することを特徴とする表面検査方法。 - 請求項6記載の表面検査方法において、
異物の存在と判断された領域での第2信号によるデータと、異物の存在と判断された領域の周辺の領域での第2信号によるデータとの平均値の差に基づき、異物の高さを求めることを特徴とする表面検査方法。
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