JP4407636B2 - 洗浄剤組成物および洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄剤組成物および洗浄方法に関し、さらに詳しくは、オイル類、油脂類、グリース、フラックス、ワックス、手垢や指紋などの汚染物質が表面に付着した金属製、ガラス製、プラスチックス製などの物品を洗浄するための洗浄剤組成物、およびそれを用いた洗浄方法に関する。
上記洗浄剤組成物は、機械金属工業、精密機械工業、光学機械工業、電気電子工業、プラスチック工業などの分野における各種部品製造プロセスに含まれる洗浄工程において利用できる。
従来より、トリフルオロトリクロロエタンのような塩素を含むフロン系炭化水素や1,1,1−トリクロロエタンのような塩素系炭化水素などを主成分とする溶剤組成物が、プラスチックス製品、ゴム製品、電子部品などの洗浄用溶剤として広く用いられていた。しかし、かかる塩素を含むフロン系炭化水素や塩素系炭化水素は塩素を有するため、オゾン層を破壊するという重大な欠点が指摘され、世界的規模でその生産が中止され、その使用が規制されている。そして、このような状況の下、従来の塩素を含むフロン系炭化水素や塩素系炭化水素に代わり、オゾン層を破壊しない代替品の研究開発が活発に行われている。
かかる代替品として、塩素を含むフロン系炭化水素や、塩素系炭化水素が有する優れた洗浄性、その他の性質を損なうことなく、オゾン層を破壊しない洗浄用溶剤組成物が提案されている。すなわち、特許文献1にはヒドロフルオロカーボンとテルペン類との混合溶剤が開示され、特許文献2にはヒドロフルオロカーボンとアルコール類との混合溶剤が開示されている。
しかしながら、上記特許文献に記載されている混合溶剤は、ハンダ付け作業後に残存するソルダーペーストの洗浄(以下、フラックス洗浄という。)に用いた場合に、十分な洗浄性能が得られないという問題があった。
特表平6−510821号公報 特開平10−316598号公報
本発明の目的は、オゾン層破壊の心配がなく、安定であって、フラックス洗浄において、十分な洗浄性能を発揮する洗浄剤組成物、および該洗浄剤組成物を用いる洗浄方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を加えたところ、塩素原子を含有しない含フッ素化合物と、ゲラニオールおよびネロールの中から選ばれる少なくとも一種の化合物を併用することにより、フラックス洗浄において特に優れた洗浄力を有する洗浄剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、塩素原子を含有しない含フッ素化合物と、ゲラニオールおよびネロールの中から選ばれる少なくとも一種の化合物とを含有してなる洗浄剤組成物が提供される。
さらに、本発明によれば、汚染物質が付着した物品を、上記洗浄剤組成物で洗浄する工程と、洗浄後の物品を、塩素原子を含有しない含フッ素化合物を80重量%以上含有するリンス溶剤でリンスする工程を有する物品の洗浄方法が提供される。
本発明の洗浄剤組成物は、オゾン層破壊の心配が少なく、取扱いが容易であるうえ、特に、フラックス洗浄において、優れた洗浄性能を発揮する。
本発明の洗浄方法を実施するための洗浄装置の模式図である。 1 洗浄槽 2 リンス槽 3 蒸気発生槽 4 冷却管 5 水分分離器 6 超音波発生装置 7 循環ポンプ 8 フィルター 9 ヒーター 10 蒸気 11 蒸気ゾーン 12 蒸留再生部 13 蒸留塔 14 液管理槽 15 濃度検知手段 16 廃液排出ライン 17 原料供給ライン
本発明の洗浄剤組成物は、塩素原子を含有しない含フッ素化合物(以下、「含フッ素化合物A」と略す。)と、ゲラニオールおよびネロールの中から選ばれる少なくとも一種の化合物とを含有することを特徴とする。
本発明の洗浄剤組成物は、ゲラニオールおよびネロールの中から選ばれる少なくとも一種の化合物を含むことが必須である。ゲラニオールおよびネロールは、互いに異性体である。これらは、モノテルペンアルコールの一種として、公知の物質であり、上市されている。ゲラニオールおよびネロールは、他のモノテルペンアルコールであるリナロール、ターピネオールなどと比較して、含フッ素化合物Aと併用した場合のフラックス洗浄における洗浄性能が特に優れる。
本発明の洗浄剤組成物におけるゲラニオールとネロールの重量比は、洗浄性能の観点から、好ましくは100/0〜10/90の範囲、特に好ましくは90/10〜50/50の範囲である。
含フッ素化合物Aは、炭化水素類やエーテル類の水素原子の一部がフッ素原子のみで置換された化学構造を有し、塩素原子を含まず、炭素原子、水素原子およびフッ素原子からなるか、または、これらの原子と酸素原子からなる化合物である。
含フッ素化合物Aとしては、好適には、下記一般式(1)で特定される環状ハイドロフルオロカーボン(以下、ハイドロフルオロカーボンを「HFC」と略す。)、式(2)で特定される鎖状HFC、式(3)で特定されるハイドロフルオロエーテル(以下、ハイドロフルオロエーテルを「HFE」と略す。)および式(4)で特定されるハイドロフルオロケトン(以下、ハイドロフルオロケトンを「HFN」と略す。)が挙げられる。これらの含フッ素化合物Aは、単独で用いても、または、これらの中から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせ用いてもよい。
2n−m (1)
(式中、nおよびmはそれぞれ、4≦n≦6、5≦m≦2n−1の整数を表す。)
2x+2−y (2)
(式中、xおよびyはそれぞれ、4≦x≦6、6≦y≦2x+1の整数を表す。)
2s+1−tOC2u+1−v (3)
(式中、s、t、uおよびvはそれぞれ、2≦s≦4、0≦t≦3、1≦u≦3、0≦v≦3の整数を表す。)
2a+1−bCOC2c+1−d (4)
(式中、a、b、cおよびdはそれぞれ、2≦a≦4、0≦b≦3、1≦c≦3、0≦d≦3の整数を表す。)
環状HFCの具体例としては、3H,4H,4H−パーフルオロシクロブタン、4H,5H,5H−パーフルオロシクロペンタン、および5H,6H,6H−ノナフルオロシクロヘキサンなどを挙げることができる。これらの中でも、洗浄性能の観点から、4H,5H,5H−パーフルオロシクロペンタンが好ましい。
鎖状のHFCの具体例としては1H,2H,3H,4H−パーフルオロブタン、1H,2H−パーフルオロブタン、1H,3H−パーフルオロブタン、2H,3H−パーフルオロブタン、4H,4H−パーフルオロブタン、1H,1H,3H−パーフルオロブタン、1H,1H,4H−パーフルオロブタン、1H,2H,3H−パーフルオロブタン、1H,1H,1H,3H,3H−パーフルオロブタン、1H,2H−パーフルオロペンタン、1H,4H−パーフルオロペンタン、2H,3H−パーフルオロペンタン、2H,4H−パーフルオロペンタン、2H,5H−パーフルオロペンタン、1H,2H,3H−パーフルオロペンタン、1H,3H,5H−パーフルオロペンタン、1H,5H,5H−パーフルオロペンタン、2H,2H,4H−パーフルオロペンタン、1H,2H,4H,5H−パーフルオロペンタン、1H,4H,5H,5H,5H−パーフルオロペンタン、1H,2H−パーフルオロヘキサン、2H,3H−パーフルオロヘキサン、2H,4H−パーフルオロヘキサン、2H,5H−パーフルオロヘキサン、3H,4H−パーフルオロヘキサン、および一般式CHF13で表される鎖状HFCなどを挙げることができる。
HFEの具体例としてはCHFCFOCHCF、CFCHFCFOCH、CFCFCHOCHF、CFCFCFCFOCH、(CFCFCFOCH、CFCHFCFCHOCHF、CFCHFCFOCHCF、CFCFCFCFCFOCH、CFCHFCFOCHCFCHF、CFCHFCFOCHCFCF、CFCHFCFOCHCFCHF、CFCFCFCFOCHCH、(CFCFCFOCHCH、CFCFCFCFCFOCHCH、およびメチルパーフルオロシクロヘキシルエーテルなどを挙げることができる。これらの中でも、洗浄性能の観点から、CHFCFOCHCF、CFCFCFCFOCH、(CFCFCFOCH、CFCFCFCFOCHCH3、(CFCFCFOCHCHおよびこれらの混合物が好ましい。より好ましくはCFCFCFCFOCH、(CFCFCFOCHおよびこれらの混合物、CFCFCFCFOCHCH、(CFCFCFOCHCHおよびこれらの混合物を挙げることができる。中でも、CFCFCFCFOCH、(CFCFCFOCHおよびこれらの混合物が特に好ましい。
HFNの具体例としてはCFCFCOCH、CHFCFCOCH、CFCFCFCOCH、CFCFCOCHCH、CFCFCFCOCHCH、(CFCFCOCH、CFCFCFCFCOCH、およびCHFCFCFCFCOCHなどを挙げることができる。
上記含フッ素化合物Aのうち、アルコール類、ケトン類、エステル類、グリコールエーテル類などの極性溶剤に対する溶解性が高く地球温暖化係数の低い環状HFC、鎖状HFCおよびHFEが好ましく用いられる。中でも、環状HFCおよびHFEがより好ましく、環状HFCが特に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物において、ゲラニオールおよびネロールの合計量と、含フッ素化合物Aとの重量比は、好ましくは10/90〜80/20の範囲、より好ましくは20/80〜50/50の範囲、特に好ましくは25/75〜45/55の範囲である。ゲラニオールおよびネロールの合計量が少な過ぎると洗浄性能に劣り、逆に、ゲラニオールおよびネロールの合計量が多すぎると、浸透性が悪くなるため、洗浄される物品の隙間部分などの細部の洗浄性に劣る。
また、本発明の洗浄剤組成物においては、ゲラニオールおよびネロールと含フッ素化合物Aの合計量が、30重量%以上であることが好ましく、60重量%以上であることがさらに好ましく、90重量%以上であることが特に好ましい。
本発明の洗浄剤組成物には、本発明の特徴的構成を逸脱せず、またその効果を損なわない範囲内であれば、必要に応じて種々の有機溶剤および添加剤を加えることができる。有機溶剤および添加剤としては、例えば、洗浄剤組成物の均一性向上、融点降下、洗浄力調整、界面活性化による洗浄力の向上、保存安定性の向上および熱的安定性の向上、紫外線吸収能の付与、ならびに洗浄時の消泡などを目的とした有機溶剤や添加剤などがある。
有機溶剤としては、特にその種類については限定されないが、例えば、炭化水素類、アルコール類、エーテル類、グリコール類、スルホキシド類、グリコールエーテル類、エステル類、ケトン類、アミド類、ウレア類、フェノール類、ニトリル類、複素環化合物類、揮発性有機シリコーン類および塩素化炭化水素類などが挙げられる。有機溶剤は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、有機溶剤の洗浄剤組成物に占める量は、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。
炭化水素類の具体例としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソヘキサン、イソヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−デカン、イソデカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、n−トリデカンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;およびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;などが挙げられる。
アルコール類の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、イソペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、イソヘキシルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、およびn−オクチルアルコールなどが挙げられる。
エーテル類の具体例としては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、およびジオキサンなどが挙げられる
グリコール類の具体例としては、エチレングリコール、およびプロピレングリコールなどが挙げられる。
スルホキシド類の具体例としては、ジメチルスルホキシド、およびジエチルスルホキシドなどが挙げられる。
グリコールエーテル類の具体例としては、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、およびジエチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。
エステル類の具体例としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソプロピル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸イソプロピル、吉草酸メチル、および吉草酸エチルなどが挙げられる。
ケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、およびシクロヘキサノンなどが挙げられる。
アミド類の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、およびN,N−ジメチルアセタミドなどが挙げられる。
ウレア類の具体例としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチルプロピレンウレア、および1,1,3,3−テトラメチルウレアなどが挙げられる。
フェノール類の具体例としては、フェノール、p−クロロフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、およびp−クレゾールなどが挙げられる。
ニトリル類の具体例としては、アセトニトリル、およびベンゾニトリルなどが挙げられる。
複素環化合物類の具体例としては、ピリジン、およびN−メチルピロリドンなどが挙げられる。
揮発性有機シリコーン類の具体例としてはヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、およびデカメチルシクロペンタシロキサンなどが挙げられる。
塩素化炭化水素類の具体例としては、塩化メチレン、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、およびパークロロエチレンなどが挙げられる。
添加剤としては、特にその種類については限定されないが、例えば、界面活性剤、安定化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消泡剤などが挙げられる。添加剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
界面活性剤としては、公知の陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤が使用できる。陰イオン性界面活性剤としては、例えば、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩などが挙げられる。陽イオン性界面活性剤としては、例えば、アミンと各種の酸との塩、第4級アンモニウム塩が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンのエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、および多価アルコールの脂肪酸部分エステルなどが挙げられる。また、両性界面活性剤としては、例えば、ベタイン類、アミノ有機酸類、および脂肪酸のアミン塩などが挙げられる。また、これらの化合物の分子中にフッ素原子を含んだ活性剤も好適に用いられる。なお、添加剤の洗浄剤組成物に占める量は、好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。
安定化剤の具体例としては、ニトロメタン、ニトロエタンなどの脂肪族ニトロ化合物;3−メチル−1−ブチン−3−オール、および3−メチル−1−ペンチン−3−オールなどのアセチレンアルコール類;グリシドール、メチルグリシジルエーテル、およびエチルグリシジルエーテルなどのエポキシド類;ジメトキシメタン、1,3−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類;ヘキセン、ヘプテン、シクロペンテン、およびシクロヘキセンなどの不飽和炭化水素類;アリルアルコール、および1−ブテン−3−オールなどの不飽和アルコール類;アクリル酸メチル、およびアクリル酸エチルなどのアクリル酸エステル類;などが挙げられる。安定化剤の洗浄剤組成物に占める量は、好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。
酸化防止剤の具体例としては、1−オキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、およびオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのフェノール系酸化防止剤;ジフェニル−p−フェニレン−ジアミン、4−アミノ−p−ジフェニルアミン、およびp,p’−ジオクチルジフェニルアミンなどのアミン系酸化防止剤;フェニルイソデシルホスファイト、ジフェニルジイソオクチルホスファイト、ジフェニルジイソデシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、およびビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリストールジホスファイトなどのリン系酸化防止剤;ジラウリル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオン酸エステル、およびジステアリル−3,3’−チオジプロピオン酸エステルなどのイオウ系酸化防止剤;などが挙げられる。酸化防止剤の洗浄剤組成物に占める量は、好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。
紫外線吸収剤の具体例としては、4−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−クロロベンゾフェノン、2、2’−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、および4−ドデシル−2−ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、4−オクチルフェニルサリシレート、およびビスフェノールA−ジ−サリシレートなどのフェニルサリシレート類;2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α’−ジジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、および2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾ−ル類;などが挙げられる。紫外線吸収剤の洗浄剤組成物に占める量は、好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。
消泡剤の具体例としては、自己乳化シリコーン、シリコン、脂肪酸、高級アルコール、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールおよびフッ素系界面活性剤などが挙げられる。消泡剤の洗浄剤組成物に占める量は、好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。
洗浄方法
本発明の物品の洗浄方法は、汚染物質が付着した物品を前記洗浄剤組成物で洗浄する工程(以下、「洗浄工程」と略す。)と、洗浄後の物品を含フッ素化合物Aを80重量%以上含有するリンス溶剤でリンスする工程(以下、「リンス工程」と略す。)を有する。
(1)洗浄工程
洗浄工程では、被洗浄物である汚染物質が付着した物品を、洗浄槽内で、本発明の洗浄剤組成物により洗浄する。この場合、洗浄剤を攪拌することにより、被洗浄物の表面付近の洗浄剤を常に入れ替え、洗浄剤を動的な状態にする手段を採用することが好ましい。洗浄手段は特に限定されないが、例えば浸漬洗浄、攪拌洗浄、揺動洗浄、超音波洗浄、噴流洗浄、バレル回転洗浄、ブラシ洗浄、エアーバブリング洗浄などの従来公知のあらゆる洗浄手段を適用することができる。また、これらの洗浄手段に併用して洗浄槽中の洗浄剤組成物を加温することが好ましい。これらの洗浄手段や加温により、洗浄性能が向上するからである。
洗浄槽の内温は、好ましくは20〜80℃、特に好ましくは30〜60℃である。
(2)リンス工程
上記洗浄工程の後に、洗浄後の物品をリンス溶剤によりリンスする。リンス溶剤も上記のように動的な状態とすることが好ましいが、そのような手段としては、上記洗浄工程における洗浄手段と同様の手段を用いることができる。また、リンス槽中のリンス溶剤を加温することが、リンス性能の向上の面から好ましい。リンス槽の内温は、好ましくは10〜80℃、特に好ましくは20〜60℃である。
本発明に使用するリンス溶剤は、含フッ素化合物Aを80重量%以上、好ましくは90重量%以上、特に好ましくは95重量%以上含有する。また、本発明の特徴的構成を逸脱せず、またその効果を損なわない範囲内であれば、必要に応じて種々の有機溶剤や添加剤を加えることができる。有機溶剤および添加剤の種類としては前記洗浄剤組成物の場合と同様のものが使用できるが、有機溶剤および添加剤の合計使用量は、リンス溶剤中に10重量%以下、好ましくは5重量%以下の範囲である。
なお、リンス溶剤は、共沸組成物または共沸様組成物を形成することが好ましい。
リンス工程において含フッ素化合物Aを高濃度で含有するリンス溶剤を用いることにより、リンス効果が格段に改善される。特にその効果は、洗浄後の物品を連続的にリンスした時により顕著に現れる。
また、本発明の洗浄方法においては、洗浄剤組成物で洗浄する工程とリンス溶剤でリンスする工程との間、またはリンス溶剤でリンスする工程の後のうち、少なくともいずれか一方において、含フッ素化合物Aを含む蒸気で物品の表面を洗浄する工程(以下、「蒸気洗浄工程」と略す。)を設けることができるが、リンス工程の後に蒸気洗浄工程を設けることが好ましい。含フッ素化合物Aを含む蒸気は、含フッ素化合物A濃度が、好ましくは50重量%以上、より好ましくは90重量%以上、特に好ましくは95重量%以上である。蒸気洗浄工程を設けることにより、物品の表面をより清浄に仕上げることができる。
さらに、本発明の洗浄方法においては、最後に、蒸気洗浄工程終了後の被洗浄物を大気中に移動させ、大気中で乾燥させる乾燥工程を設けることが好ましい。
以下に本発明の洗浄方法について、図1に示す洗浄装置に基づき詳細に説明するが、本発明の洗浄方法はこの態様に限定されるものではない。図1に示す洗浄装置は、本発明の洗浄剤組成物を入れる洗浄槽1、含フッ素化合物Aを80重量%以上含有するリンス溶剤を入れるリンス槽2、蒸気発生槽3、主として含フッ素化合物Aの蒸気10で満たされる蒸気ゾーン11、この蒸気を凝縮して液化する冷却管4、および凝縮した液と冷却管4に付着する水分とを比重により静置分離するための水分分離器5からなる。
蒸留再生部12は必ずしも設置する必要はないが、洗浄作業の頻度が多く被洗浄物を多量に処理する場合には、洗浄液のランニングコスト削減、廃棄物の減量化と、それによる環境負荷軽減を図るために設置することが好ましい。図1に示す蒸留再生部12は、蒸留塔13および液管理槽14からなる。蒸留再生部12は、図1に示すようなインライン型に限らず、オフライン型でもよく、また、蒸留再生部12の蒸留塔13は減圧状態であることが好ましい。さらに、洗浄槽1およびリンス槽2は、必要に応じ各々2槽以上の構成を取ることができる。
次に、洗浄から乾燥までの一連の作業について図1に基づき以下に説明するが、本態様においては、(a)物品を専用のバスケットなどに入れ洗浄槽1で洗浄する洗浄工程、(b)洗浄工程終了後、物品を専用のバスケットごとリンス槽2へ移動させリンスするリンス工程、(c)リンス工程終了後、物品を専用のバスケットごと蒸気ゾーン11へ移動させ蒸気洗浄する蒸気洗浄工程、(d)蒸気洗浄工程終了後、物品を専用のバスケットごと蒸気ゾーン11から大気中に引き揚げて、大気中で乾燥する乾燥工程からなっている。
上記(a)洗浄工程においては、汚れ成分が付着した物品を洗浄槽1中に浸漬し、物品の表面に付着する汚れ成分を除去する。洗浄槽1においては必要に応じ洗浄液を加温したり、超音波発生装置6により超音波洗浄を行うことができる。また、洗浄槽1内の洗浄液は、その一部を循環ポンプ7により取り出し、フィルター8を通して循環することができる。
次に上記(b)リンス工程においては、洗浄工程終了後の物品をリンス槽2に移動し、液中に浸漬して物品の表面に残存する汚れ成分および洗浄槽1で付着した洗浄剤組成物を除去する。リンス槽2においても、必要に応じリンス液を加温したり、超音波発生装置6により超音波洗浄を行うことができる。
上記(c)蒸気洗浄工程においては、物品を蒸気ゾーン11に移動し、蒸気発生槽3から発生する含フッ素化合物Aを主成分とする蒸気10が充満している中に、物品を曝すことによる蒸気の凝縮作用で蒸気洗浄を行う。
最後に、上記(d)乾燥工程において、物品を蒸気ゾーン11から大気中に引き上げると、物品の表面に僅かに残留していたリンス液は、蒸気洗浄で加熱された物品から熱を奪うことで瞬時に気化乾燥する。以上により、洗浄から乾燥までの一連の作業が完結する。
また、洗浄槽1の汚染された洗浄液は、蒸留再生部12において、下部にヒーター9を具えた蒸留塔13により蒸留再生され、液管理槽14を経由して洗浄槽1に環流する。ここで、汚染された洗浄液中の汚れ成分のうち、油脂分など洗浄液に溶解する汚れ成分は蒸留塔13により濃縮され、廃液排出ライン16から系外へ排出される。一方、汚染された洗浄液中の汚れ成分のうち、洗浄液に溶解しない金属紛、樹脂紛などの固形分は、循環ポンプ7とフィルター8により濾過されて除去される。これにより、洗浄槽1の洗浄液は常に清浄度が保たれる。
なお、蒸留塔13および循環ポンプ7は常時運転している連続式でも、必要な時のみ運転する間欠式であっても良い。蒸留塔13の塔頂からの留出物は液管理槽14に一時的に貯蔵され、濃度検知手段15により屈折率などのデータに基づいて監視され、必要に応じて原料供給ライン17から各種原料を新たに供給することにより、洗浄剤組成物の配合重量比が調整され、洗浄槽1内の洗浄液を常に一定の品質に保つことが可能となる。また、液管理槽14に、攪拌装置を設置することによって、洗浄剤組成物を均一に混合して洗浄槽1に供給できる。
さらに、蒸気発生槽3の洗浄液はヒーター9により加温されて沸騰し、蒸気の流れ10のように蒸気として立ち上がり、蒸気ゾーン11を形成し、物品の蒸気洗浄に供される。この蒸気は、冷却管4により凝縮されて液化し、冷却管に付着する水分と共にオーバーフローにより水分分離器5へ流入し、比重による静置分離で上層側の水分が分離され排出される。下層側の含フッ素化合物Aを主成分とする凝縮液がリンス槽2に戻されることにより、リンス槽2からリンス液がオーバーフローして蒸気発生槽3に環流する。
このようにして、リンス槽2のリンス液は、常に蒸気発生槽3からの蒸留回収液で満たされるため、常に清浄な状態に保たれる。そして、物品に付着してリンス槽2に混入する洗浄剤組成物(特にゲラニオールおよびネロールの中から選ばれる化合物)および汚れ成分は蒸気発生槽3にて濃縮される。濃縮された蒸気発生槽3のリンス液は、通常は液相の沸騰温度にて、その濃縮度が管理され、濃縮限界に達したら廃液として排出するか、または蒸留塔13に移送し蒸留再生して洗浄槽1で再利用することもできる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。また、洗浄性能の評価は以下の基準で行なった。
(1)洗浄性能評価方法
洗浄性能評価はロジン残渣および白色残渣の有無を目視にて観察し、以下の基準により評価した。
○:ほとんど残渣なし
×:全面に残渣あり
[製造例1]洗浄評価用試験体の製造
両面銅箔張付けのガラスエポキシ基板(サンハヤト株式会社製 製品番号:FR−4−35R)を50mm×60mm×1.6mmの大きさに切断し、イソプロピルアルコールを用い40℃で10分間超音波洗浄を行い室温で風乾して清浄な状態にした。次いで、この基板にソルダーペーストを11mm×44mm×0.3mmの大きさの4列のパターンで塗布し、鉛フリーのハンダ付け時の溶融処理条件に合わせて、ホットプレートでプリヒート180℃で2分間とさらに240℃で1分間加熱溶融処理を行い、さらに室温冷却で一昼夜放置して洗浄評価用試験体とした。
なお、ソルダーペースト(千住金属工業株式会社製)は、チキソ剤含有量が少ない易洗浄性タイプとして製品番号:63−330F−40−10(以下、「ペーストA」と略す。)と、チキソ剤含有量が多い難洗浄性タイプとして製品番号:63−221CM5−40−10(以下、「ペーストB」と略す。)の2種類を用いた。
[製造例2]洗浄剤組成物の製造
含フッ素化合物Aまたはハイドロクロロフルオロカーボンに、ゲラニオール、他のテルペンアルコールまたは有機溶剤を加えて表1および表2記載の洗浄剤組成物を製造した。
表1および表2中、HFE−7100(住友スリーエム(株)製)は、CFCFCFCFOCHと(CFCFCFOCHの混合物であり、HFE−7200(住友スリーエム(株)製)は、CFCFCFCFOCHCHと(CFCFCFOCHCHの混合物であり、HFE−S7(ダイキン工業(株)製)はCHFCFOCHCFであり、バートレルXF(三井デュポンフロロケミカル(株)製)は、デカフルオロペンタンであり、AK225AES(旭硝子(株)製)はジクロロペンタフルオロプロパンとエタノールとの共沸混合組成物である。また、HFCPは、4H,5H,5H−パーフルオロシクロペンタン(日本ゼオン(株)製、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン)を表わす。
Figure 0004407636
Figure 0004407636
[実施例1〜5および比較例1〜5]
図1に示す洗浄装置を用い、洗浄槽1には製造例2で製造した洗浄剤組成物を供給し、リンス槽2および蒸気発生槽3には、表3に示すリンス液を供給した。次に、製造例1で製造した洗浄評価用試験体を洗浄槽1に浸漬し、超音波を当てながら、50℃で2分間洗浄を行った。洗浄工程終了後、洗浄評価用試験体を洗浄槽1からリンス槽2へ手動で移動させ、リンス槽2に浸漬し、超音波を当てながら25℃で1分間リンス洗浄を行った。リンス工程終了後、手動で蒸気ゾーン11へ移動させ、表3に示すリンス液の蒸気で1分間蒸気洗浄を行った後に、大気中へ移動させて乾燥した。乾燥後の洗浄評価用試験体を上記(1)記載の洗浄性能評価方法により評価した結果を、表4に示す。
Figure 0004407636
Figure 0004407636
表4に示すようにゲラニオール、ネロールおよび含フッ素化合物Aからなる本発明の洗浄剤組成物は、他のテルペンアルコールであるリナロールおよび含フッ素化合物Aからなる洗浄剤組成物よりもはるかに優れた洗浄性能を有していることがわかる。また、従来から用いられ、洗浄力が強いとされている塩素系洗浄剤であるジクロロペンタフルオロプロパンとエタノールとの共沸混合組成物よりも洗浄性能が優れていた。
本発明の洗浄剤組成物および洗浄方法は、例えば、機械金属工業、金属加工工業、精密機械工業、光学機械工業、電気・電子工業、プラスチック工業などの分野における各種部品製造プロセスに含まれる洗浄工程において利用できる。
洗浄される対象物品は、格別な限定はなく、例えば、金属製、セラミッ製、ガラス製、プラスチック製、およびエラストマー製などの加工部品などが洗浄の対象となる。具体例としては、バンパー、ギアー、ミッション部品、およびラジエーター部品などの自動車部品、プリント基板、IC部品、リードフレーム、モーター部品、およびコンデンサーなどの電子電気部品、ベアリング、ギア、エンプラ製歯車、時計部品、カメラ部品、および光学レンズなどの精密機械部品、印刷機械、印刷機ブレード、印刷ロール、圧延製品、建設機械、ガラス基板、および大型重機部品などの大型機械部品、食器類などの生活製品、ならびに繊維製品などをあげることができる。
汚染物質の種類としては、例えば、切削油、焼き入れ油、圧延油、潤滑油、機械油、プレス加工油、打ち抜き油、引き抜き油、組立油、および線引き油などのオイル類、グリース類、ワックス類、接着剤、油脂類、成型時の離型剤、手垢、ならびにハンダ付け後のフラックス、レジスト、およびソルダーペーストなどの様々なものが挙げられる。本発明の洗浄剤組成物は、特に、ソルダーペーストのフラックス洗浄において優れた洗浄性能を有する。

Claims (14)

  1. 塩素原子を含有しない含フッ素化合物と、ゲラニオールおよびネロールの中から選ばれる少なくとも一種の化合物とを含有してなる洗浄剤組成物。
  2. ゲラニオールおよびネロールの合計量と、塩素原子を含有しない含フッ素化合物との重量比が10/90〜80/20の範囲であり、かつ、ゲラニオールおよびネロールと、塩素原子を含有しない含フッ素化合物の合計量が30重量%以上である請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  3. 塩素原子を含有しない含フッ素化合物が、下記一般式(1)〜(4)で表される化合物の中から選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載の洗浄剤組成物。
    2n−m (1)
    (式中、nおよびmはそれぞれ、4≦n≦6、5≦m≦2n−1の整数を表す。)
    2x+2−y (2)
    (式中、xおよびyはそれぞれ、4≦x≦6、6≦y≦2x+1の整数を表す。)
    2s+1−tOC2u+1−v (3)
    (式中、s、t、uおよびvはそれぞれ、2≦s≦4、0≦t≦3、1≦u≦3、0≦v≦3の整数を表す。)
    2a+1−bCOC2c+1−d (4)
    (式中、a、b、cおよびdはそれぞれ、2≦a≦4、0≦b≦3、1≦c≦3、0≦d≦3の整数を表す。)
  4. 塩素原子を含有しない含フッ素化合物が、CHFCFOCHCF、CFCFCFCFOCH、(CFCFCFOCH、CFCFCFCFOCHCHおよび(CFCFCFOCHCHの中から選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  5. 塩素原子を含有しない含フッ素化合物が、3H,4H,4H−パーフルオロシクロブタン、4H,5H,5H−パーフルオロシクロペンタン、および5H,6H,6H−ノナフルオロシクロヘキサンの中から選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  6. さらに20重量%以下の有機溶剤を含む請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  7. 汚染物質が付着した物品を;塩素原子を含有しない含フッ素化合物と、ゲラニオールおよびネロールの中から選ばれる少なくとも一種の化合物とを含有してなる洗浄剤組成物で洗浄する工程と;洗浄後の物品を、塩素原子を含有しない含フッ素化合物を80重量%以上含有するリンス溶剤でリンスする工程を;有する物品の洗浄方法。
  8. 洗浄剤組成物に含まれる、ゲラニオールおよびネロールの合計量と、塩素原子を含有しない含フッ素化合物との重量比が10/90〜80/20の範囲であり、かつゲラニオールおよびネロールと、塩素原子を含有しない含フッ素化合物の合計量が30重量%以上である請求項7に記載の洗浄方法。
  9. 洗浄剤組成物で洗浄する工程とリンス溶剤でリンスする工程との間、またはリンス溶剤でリンスする工程の後のうち、少なくともいずれか一方において、塩素原子を含有しない含フッ素化合物を含む蒸気で物品を洗浄する工程を有する請求項7に記載の洗浄方法。
  10. リンス溶剤でリンスする工程の後に、塩素原子を含有しない含フッ素化合物を含む蒸気で物品を洗浄する工程を有する請求項7に記載の洗浄方法。
  11. 塩素原子を含有しない含フッ素化合物が、下記一般式(1)〜(4)で表される化合物の中から選ばれる少なくとも一種である請求項7に記載の洗浄方法。
    2n−m (1)
    (式中、nおよびmはそれぞれ、4≦n≦6、5≦m≦2n−1の整数を表す。)
    2x+2−y (2)
    (式中、xおよびyはそれぞれ、4≦x≦6、6≦y≦2x+1の整数を表す。)
    2s+1−tOC2u+1−v (3)
    (式中、s、t、uおよびvはそれぞれ、2≦s≦4、0≦t≦3、1≦u≦3、0≦v≦3の整数を表す。)
    2a+1−bCOC2c+1−d (4)
    (式中、a、b、cおよびdはそれぞれ、2≦a≦4、0≦b≦3、1≦c≦3、0≦d≦3の整数を表す。)
  12. 塩素原子を含有しない含フッ素化合物が、CHFCFOCHCF、CFCFCFCFOCH、(CFCFCFOCH、CFCFCFCFOCHCHおよび(CFCFCFOCHCHの中から選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項7に記載の洗浄方法。
  13. 塩素原子を含有しない含フッ素化合物が、3H,4H,4H−パーフルオロシクロブタン、4H,5H,5H−パーフルオロシクロペンタン、および5H,6H,6H−ノナフルオロシクロヘキサンの中から選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項7に記載の洗浄方法。
  14. 塩素原子を含有しない含フッ素化合物を含む蒸気で物品を洗浄する工程の後に、さらに、その工程後の物品を大気中に移動させて大気中で乾燥する工程を有する請求項10に記載の洗浄方法。
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