JP3033015B2 - 半乾留ガス化焼却方法及び装置 - Google Patents

半乾留ガス化焼却方法及び装置

Info

Publication number
JP3033015B2
JP3033015B2 JP7348653A JP34865395A JP3033015B2 JP 3033015 B2 JP3033015 B2 JP 3033015B2 JP 7348653 A JP7348653 A JP 7348653A JP 34865395 A JP34865395 A JP 34865395A JP 3033015 B2 JP3033015 B2 JP 3033015B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
furnace
combustion
semi
containing gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7348653A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09170732A (ja
Inventor
悟 吉中
Original Assignee
悟 吉中
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 悟 吉中 filed Critical 悟 吉中
Priority to JP7348653A priority Critical patent/JP3033015B2/ja
Publication of JPH09170732A publication Critical patent/JPH09170732A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3033015B2 publication Critical patent/JP3033015B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】半乾留炉内に収容した廃棄物の一
部の無炎燃焼によって生ずる熱によりその廃棄物のうち
他の部分を乾留して可燃性ガスを生成させ、その生成ガ
スを燃焼炉内で燃焼させる焼却方法及び焼却装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
(A) 焼却装置における焼却物の完全燃焼は環境保全
上最も基本的で重要な事項であるが、物理的及び化学的
性質の異なる多種多様の混合体である廃棄物をそのまま
完全燃焼状態で焼却することは困難である。分別した廃
棄物をそれぞれ専門の焼却装置で対応するのが理想的で
あるが、そのためのコストは多大である。また、混合廃
棄物をそのまま焼却する場合、不完全燃焼に伴うダスト
の高濃度排出や熱分解性物質の未分解排出を回避するた
めには、高コスト・エネルギー多消費型の排ガス処理装
置を用いる必要がある。
【0003】本発明の装置と同分野の従来の半乾留ガス
化焼却装置の場合、次のような課題を有するものが多
い。 ・混合廃棄物の乾留により生成するガスが燃焼炉内で助
燃バーナによらず燃焼し得る自燃期は、気体と気体の拡
散燃焼が主体であるため見かけ上は良燃焼状態となる
が、実際には燃焼廃ガス中の酸素濃度が低くなる傾向に
あり、燃焼温度との関係においてダイオキシン類、一酸
化炭素、シアン化水素などの熱分解性物質の排出抑制に
問題を残す。 ・焼却開始から生成ガス自燃開始前期、及び、自燃後期
からおき火燃焼期(灰化期)において、完全燃焼のため
の重要条件である燃焼炉内の温度が適正に維持されず、
前記熱分解性物質の排出が放置される。 ・半乾留炉の下部から酸素含有ガスが供給されるため、
おき火燃焼期に一酸化炭素の生成が多くなる傾向にあ
り、煙の排出を伴わないためこれが看過される。 ・半乾留炉への空気供給量の増減を、生成ガスの燃焼温
度の変化に連係させることにより、生成ガス燃焼炉内に
おける完全燃焼の確保と維持について最も重要である温
度条件を確保しようとするものがあるが、次のような点
において不十分である。先ず、その空気(酸素)供給量
の増減は、半乾留炉で生成する乾留ガス及び燃焼廃ガス
量に比例的であるが、乾留ガスと燃焼廃ガスの生成比率
は一定とは限らないので、例えば生成ガス燃焼炉内の温
度に応じて半乾留炉への供給空気量を増量しても、生成
ガス燃焼炉内の温度の上昇を得られるとは限らない。ま
た、焼却開始から自燃前期と、焼却対象物の熱分解の終
末段階(全焼却期の概ね2/3に及び得る)において
は、半乾留炉内への空気の供給を増量すれば、しばしば
逆に生成ガス燃焼炉及び半乾留炉内の温度も降下する。 (B) ダイオキシン類、並びに一酸化炭素、炭化水素
ガス類、シアン化水素等の熱分解性有害物質の未分解排
出抑制には、高温維持、燃焼廃ガス中の適正酸素濃度維
持、及びその雰囲気における適正時間滞留の維持が効果
的であるが、これらは、サーマルNOx の生成を助長す
ることにもなり得、何れをも合理的に両立し得るものは
見当たらない。 (C) 半乾留炉内に一括収容した廃棄物の一部に点火
すると共に空気を供給して無炎燃焼を継続し、その熱に
より半乾留炉内の他の廃棄物を熱分解して可燃性ガスを
生成させる場合に、過剰な空気又は燃焼部に接触せずに
半乾留炉内に鬱積状態で存在する余剰空気が前記可燃性
ガスと混じり、しばしば(可燃物質と酸素の)混合気を
形成する場合がある。このような混合気は、温度条件と
有炎燃焼のための空間条件が成立すれば急激な燃焼を起
こし、その現象は爆発的である。また、生成ガス燃焼炉
に送給する生成ガスが混合気の状態にある場合、生成ガ
ス燃焼炉から生成ガス(混合気)送給流と逆に火移りが
進行して半乾留炉内に達し、密閉的な炉内の圧力を瞬時
に上昇させて爆発的な現象を起すことがある。これらは
しばしば半乾留炉の破壊を引き起こし、危険であった。
更に、混合気に至らぬまでも、半乾留炉内で生成した可
燃性ガスと前記のような過剰空気や余剰空気により、無
炎燃焼が突然有炎燃焼に転じることがあり、半乾留炉の
損傷を招きかねない。 (D) 汚水や低発熱量の油水混合廃液等の液状廃棄物
については、例えば鋸屑等の吸水性の固形焼却物に含浸
させて半乾留炉内に収容させたり、半乾留炉内に収容し
た固形焼却物上に液状廃棄物を流し込んだりして焼却し
ていたが、しばしば固形焼却物に対する半乾留炉内での
火移りを阻害したり、半乾留炉内への空気供給口を閉塞
させたり、その閉塞を防ぐための空気の高圧多量供給に
よる酸素過剰によって有炎燃焼を惹起したり、混合気を
形成することがあった。
【0004】含臭ガスや含臭蒸気等の気体廃棄物につい
ては、高コストの活性炭吸着脱臭や商業燃料による焼却
脱臭が一般に行なわれている。 (F) 焼却処理量規模拡大のため半乾留炉及び生成ガ
ス燃焼炉それぞれの容積を拡大した場合、焼却後の温度
降下が遅くなるので、降下を速めるため何れの炉も冷却
水を通ずるための内外断面二重構造とするが、炉の内壁
面が低温となりその影響による完全燃焼阻害及び結果的
にダイオキシン類の高濃度生成などの問題を有する。ま
た、燃焼廃ガスの熱を利用する場合、バッチ型であるた
めの熱供給の連続性がなく、熱利用装置の連続稼動が制
限される。
【0005】本発明は、従来技術に存した上記のような
問題点に鑑み行われたものであって、その目的とすると
ころは、半乾留炉で生成したガスの燃焼炉における実質
的な完全燃焼が確保され、ダイオキシン類、シアン化水
素、炭化水素ガス類等の熱分解性の有害物質の生成及び
排出、並びにダストの高濃度排出が効果的に防止され、
而も、対象物の焼却を可及的速やかに行うことができる
半乾留ガス化焼却方法及び装置を提供することにある。
【0006】他の目的は、乾留炉の損傷を招きかねない
有炎燃焼を惹起させることなくおき火の燃焼を促進して
対象物を迅速に灰化することができる半乾留ガス化焼却
装置を提供することにある。
【0007】更に他の目的は、廃ガス中の一酸化炭素濃
度が一定濃度を上回ることを防止することができる半乾
留ガス化焼却装置を提供することにある。
【0008】また他の目的は、過熱による半乾留炉や燃
焼炉の損耗を防止することができる半乾留ガス化焼却装
置を提供することにある。
【0009】更に他の目的は、サーマルNOx の排出を
抑えることができる半乾留ガス化焼却装置を提供するこ
とにある。
【0010】更にまた他の目的は、生成ガスと酸素との
混合気が生ずることや対象物又は生成ガスが有炎燃焼を
起こすことによる半乾留炉の損傷が防止される半乾留ガ
ス化焼却装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の焼却方法は、収容した対象物の一部の無炎燃焼(す
なわち、火炎を伴わない燃焼)によって生ずる熱により
前記対象物のうち他の部分を乾留して可燃性ガスを生成
させる半乾留炉と、その対象物の一部の燃焼のための酸
素含有ガスを半乾留炉に対し供給する対象物用酸素含有
ガス供給手段と、前記生成ガスを燃焼させる燃焼炉と、
その生成ガスの燃焼のための酸素含有ガスを燃焼炉に対
し供給する生成ガス用酸素含有ガス供給手段を備えてな
る焼却装置による焼却方法であって、燃焼炉内の温度を
検出することと、前記生成ガスを実質上完全燃焼させる
ために要する熱量を、燃焼炉内温度に応じ、燃焼炉内に
補給することと、前記生成ガス用酸素含有ガス供給手段
により、燃焼炉に対し酸素含有ガスを一定流量で供給す
ることと、燃焼炉の廃ガス中の酸素濃度を検出すること
と、燃焼炉の廃ガス中の酸素濃度が、燃焼炉内における
生成ガスの実質的な完全燃焼に対応するものとなるよ
う、その酸素濃度の上昇及び低下に応じ、前記対象物用
酸素含有ガス供給手段による酸素含有ガスの半乾留炉内
への供給流量をそれぞれ増大及び減少させることを含む
ものである。
【0012】上記焼却方法を実施するための本発明の焼
却装置は、収容した対象物の一部の無炎燃焼によって生
ずる熱により前記対象物のうち他の部分を乾留して可燃
性ガスを生成させる半乾留炉と、その対象物の一部の無
炎燃焼のための酸素含有ガスを半乾留炉に対し供給する
対象物用酸素含有ガス供給手段と、前記生成ガスを燃焼
させる燃焼炉と、その生成ガスの燃焼のための酸素含有
ガスを燃焼炉に対し供給する生成ガス用酸素含有ガス供
給手段を備えてなる焼却装置であって、燃焼炉内の温度
を検出する燃焼炉内温度検出手段と、燃焼炉の廃ガス中
の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、前記燃焼炉
内温度検出手段による検出温度に応じ、前記生成ガスを
実質上完全燃焼させるために要する熱量を燃焼炉内に補
給する助燃バーナとを有し、前記生成ガス用酸素含有ガ
ス供給手段は、燃焼炉に対し酸素含有ガスを一定流量で
供給するものであり、前記対象物用酸素含有ガス供給手
段は、前記酸素濃度検出手段により検出される燃焼炉の
廃ガス中の酸素濃度が、燃焼炉内における生成ガスの実
質的な完全燃焼に対応するものとなるよう、その検出濃
度の上昇及び低下に応じ、酸素含有ガスの半乾留炉内へ
の供給流量をそれぞれ増大及び減少させるものである。
【0013】上記本発明の焼却装置においては、対象物
用酸素含有ガス供給手段により半乾留炉内に供給される
酸素含有ガスによって、半乾留炉内に収容された対象物
の一部が無炎燃焼し、その無炎燃焼によって生ずる熱に
よって、収容された対象物のうち他の部分が、半乾留炉
内において乾留され、可燃性ガスが生成する。
【0014】生成した可燃性ガスすなわち生成ガスは、
燃焼炉内に送出されて燃焼させられる。生成ガス用酸素
含有ガス供給手段は、その生成ガスの燃焼のための酸素
含有ガスを燃焼炉に対し供給する。
【0015】燃焼炉内において生成ガスを実質上完全燃
焼させるために要する熱量を、燃焼炉内温度検出手段に
より検出された燃焼炉内の温度に応じ、助燃バーナによ
って燃焼炉内に補給される。
【0016】また、生成ガス用酸素含有ガス供給手段
が、燃焼炉に対し酸素含有ガスを一定流量で供給する一
方、酸素濃度検出手段により検出される燃焼炉の廃ガス
中の酸素濃度が、燃焼炉内における生成ガスの実質的な
完全燃焼に対応するものとなるよう、その検出濃度の上
昇及び低下に応じ、対象物用酸素含有ガス供給手段が酸
素含有ガスの半乾留炉内への供給流量をそれぞれ増大及
び減少させる。生成ガス用酸素含有ガス供給手段により
燃焼炉に対し供給される酸素含有ガスの流量は一定なの
で、酸素含有ガスの半乾留炉内への供給流量を減少させ
ると、半乾留炉内において生成するガスの単位時間当た
りの量が減少し、その生成ガスが燃焼炉内において燃焼
して生じた廃ガス中の酸素濃度は上昇する。酸素含有ガ
スの半乾留炉内への供給流量を増大させると、半乾留炉
内において生成するガスの単位時間当たりの量が増大
し、その生成ガスが燃焼炉内において燃焼して生じた廃
ガス中の酸素濃度は減少する。
【0017】それゆえ、燃焼炉内における生成ガスの実
質的な完全燃焼が、燃焼温度及び必要酸素量の点から確
保されると共に、燃焼炉に一定流量で供給される酸素含
有ガスに対し、半乾留炉内において生成するガスの単位
時間当たりの量が維持されることにより、半乾留炉内に
おける対象物の無炎燃焼及び乾留の速度が維持される。
【0018】上記対象物用酸素含有ガス供給手段は、半
乾留炉の底部および/または側壁下部から半乾留炉に対
し酸素含有ガスを供給するものであり、半乾留炉は、対
象物収容部よりも上方に、生成ガスを燃焼炉へ送出する
ための生成ガス送出口を有するものとすることが望まし
い。
【0019】半乾留炉内に収容された対象物の下部に点
火し、半乾留炉の底部および/または側壁下部から半乾
留炉に対し酸素含有ガスを供給することにより、燃焼部
が下部に拡大しつつ形成されてその上方に熱分解部分が
拡大しつつ形成されると共に、その燃焼熱を保有する燃
焼廃ガスが対象物収容部よりも上方の生成ガス送出口に
向かって対象物の間隙を通って上昇するため、熱分解部
分の上方に予熱・乾燥部があたかも層をなすように形成
されて対象物の乾留が行われる。
【0020】上記助燃バーナは、燃焼炉内温度検出手段
による検出温度が所定値を下回る状態では作動し、所定
値を上回る状態では作動を停止するものとすることがで
きる。これにより、燃焼炉内において生成ガスを実質上
完全燃焼させるために要する熱量が、燃焼炉内温度検出
手段により検出された燃焼炉内の温度に応じ、助燃バー
ナによって燃焼炉内に補給することができる。
【0021】上記対象物用酸素含有ガス供給手段は、酸
素濃度検出手段による検出濃度が燃焼炉内における生成
ガスの実質的な完全燃焼に対応する所定範囲を上回る状
態では酸素含有ガスの供給流量を増大させ、その検出濃
度が前記所定範囲を下回る状態では酸素含有ガスの供給
流量を減少させるものとすることができる。これによ
り、半乾留炉内において生成するガスの単位時間当たり
の量を増減させ、その生成ガスが燃焼炉内において燃焼
して生じた廃ガス中の酸素濃度を実質的な完全燃焼に対
応する所定範囲内に維持することができる。
【0022】上記焼却装置は、半乾留炉内の温度を検出
する半乾留炉内温度検出手段と、その半乾留炉内温度検
出手段による検出温度が乾留完了認定値を上回った場合
に、おき火の燃焼を促進するための酸素含有ガスを半乾
留炉内に供給するおき火用酸素含有ガス供給手段を有す
るものとすることができる。
【0023】半乾留炉内温度検出手段により検出される
半乾留炉内の温度が乾留完了認定値を上回った場合、半
乾留炉内には、未乾留及び未燃焼の対象物が実質上なく
なっておき火の状態となるので、おき火用酸素含有ガス
供給手段により半乾留炉内に酸素含有ガスを供給するこ
とによって、有炎燃焼を惹起させることなくおき火の燃
焼を促進することができる。
【0024】また、この半乾留炉内温度検出手段とおき
火用酸素含有ガス供給手段を有する焼却装置は、燃焼炉
の廃ガス中の一酸化炭素濃度を検出する一酸化炭素濃度
検出手段と、半乾留炉内温度検出手段による検出温度が
乾留完了認定値を上回った後、その一酸化炭素濃度検出
手段による検出濃度が高濃度認定値を上回った状態で、
半乾留炉内の一酸化炭素の酸化のための酸素含有ガスを
半乾留炉内に供給する一酸化炭素酸化用酸素含有ガス供
給手段を有するものとすることができる。
【0025】燃焼炉の廃ガス中の一酸化炭素濃度が高濃
度認定値を上回った場合に、一酸化炭素酸化用酸素含有
ガス供給手段により半乾留炉内に酸素含有ガスを供給
し、半乾留炉内の一酸化炭素を酸化させる。
【0026】また、半乾留炉内温度検出手段とおき火用
酸素含有ガス供給手段を有する、上記焼却装置は、半乾
留炉内の温度を検出する半乾留炉内温度検出手段を有
し、半乾留炉内温度検出手段による検出温度が乾留完了
認定値を上回った後、前記半乾留炉内温度検出手段によ
る検出温度が過熱認定値を上回った場合に、半乾留炉冷
却用酸素含有ガス供給手段が、半乾留炉内の冷却のため
の酸素含有ガスを半乾留炉内に供給するものとすること
ができる。
【0027】半乾留炉内の検出温度が過熱認定値を上回
った場合に、半乾留炉冷却用酸素含有ガス供給手段によ
り半乾留炉内に酸素含有ガスを供給して半乾留炉内を急
速に冷却して適正温度に復帰させる。
【0028】上記各焼却装置は、燃焼炉内の冷却のため
の酸素含有ガスを燃焼炉内に供給する燃焼炉冷却用酸素
含有ガス供給手段を有し、燃焼炉内温度検出手段による
検出温度が過熱認定値を上回った状態で、燃焼炉冷却用
酸素含有ガス供給手段は、燃焼炉内の冷却のための酸素
含有ガスを燃焼炉内に供給し、対象物用酸素含有ガス供
給手段は、酸素濃度検出手段による検出濃度の上昇及び
低下に応じた酸素含有ガスの供給流量の増減を行わず、
燃焼炉冷却用酸素含有ガス供給手段が燃焼炉内の冷却の
ための酸素含有ガスを燃焼炉内に供給を開始した後、燃
焼炉内温度検出手段による検出温度が過熱認定値を下回
る所定値に低下した場合に、燃焼炉冷却用酸素含有ガス
供給手段が酸素含有ガスの供給を停止すると共に、対象
物用酸素含有ガス供給手段は、前記酸素濃度検出手段に
よる検出濃度の上昇及び低下に応じ、酸素含有ガスの供
給流量をそれぞれ増大及び減少させるものとすることが
できる。
【0029】燃焼炉内温度検出手段による検出温度が過
熱認定値を上回った場合、燃焼炉冷却用酸素含有ガス供
給手段により燃焼炉内に酸素含有ガスを供給して燃焼炉
を急速に冷却して適正温度に復帰させる。
【0030】また、この燃焼炉冷却用酸素含有ガス供給
手段を有する焼却装置は、燃焼炉冷却用酸素含有ガス供
給手段が燃焼炉内の冷却のための酸素含有ガスを燃焼炉
内に供給を開始した後、一定時間経過しても燃焼炉内温
度検出手段による検出温度が過熱認定値を下回らない場
合、対象物用酸素含有ガス供給手段は、半乾留炉に対す
る酸素含有ガスの供給を停止又は減少させ、対象物用酸
素含有ガス供給手段による酸素含有ガスの供給停止又は
減少後、燃焼炉内温度検出手段による検出温度が過熱認
定値を下回る所定値に低下した場合に、燃焼炉冷却用酸
素含有ガス供給手段が酸素含有ガスの供給を停止すると
共に、対象物用酸素含有ガス供給手段は、半乾留炉に対
する酸素含有ガスの供給を開始又は増大させるものとす
ることができる。
【0031】燃焼炉内温度検出手段による検出温度が過
熱認定値を上回り、燃焼炉冷却用酸素含有ガス供給手段
により燃焼炉内に酸素含有ガスを供給して燃焼炉を急速
冷却しようとしても、一定時間内に燃焼炉内が適正温度
に復帰しない異常状態にある場合は、対象物用酸素含有
ガス供給手段は、半乾留炉に対する酸素含有ガスの供給
を停止又は減少させる。これにより可燃性ガスの生成量
を急減させ、燃焼炉内における生成ガスの燃焼により生
ずる熱量を低下させる。
【0032】燃焼炉内温度検出手段による検出温度が過
熱認定値を下回る所定値に低下した場合には、燃焼炉冷
却用酸素含有ガス供給手段が酸素含有ガスの供給を停止
すると共に、対象物用酸素含有ガス供給手段は、半乾留
炉に対する酸素含有ガスの供給を開始又は増大させ、対
象物の乾留及び燃焼の速度を復元させる。
【0033】上記各燃焼装置は、半乾留炉において生成
するガス又は燃焼炉における燃焼廃ガスが接触する全内
壁面を、非金属の耐火性無機質材料により構成されたも
のとすることが望ましい。
【0034】半乾留炉において生成するガス又は燃焼炉
における燃焼廃ガスが接触する全内壁面が、アルミナ
(Al2O3)および/またはシリカ(SiO2)等の非金属耐火
性無機質材料により構成されている場合、その非金属耐
火性無機質材料の高断熱性、高保温性及び低熱伝導性に
よって、半乾留炉において生成するガス又は燃焼炉にお
ける燃焼廃ガスが接する内壁面の温度は、それらのガス
の温度に限りなく収斂する。そのため、半乾留炉におい
て生成するガス又は燃焼炉における燃焼廃ガスが、炭
素、炭素化合物、水素、水素化合物、塩素等のハロゲ
ン、又はハロゲン化合物を含んでいても、金属、特に金
属の低温壁面と接触してダイオキシン類の生成が助長さ
れることが抑えられる。
【0035】上記各燃焼装置は、燃焼炉の廃ガス中の窒
素酸化物濃度を検出する窒素酸化物濃度検出手段と、燃
焼炉内の生成ガス燃焼火炎に対し冷却用の霧水又は水蒸
気を供給する冷却用水供給手段を有し、燃焼炉内温度検
出手段による検出温度が所定温度範囲内であり、且つ、
窒素酸化物濃度検出手段による検出濃度が規定濃度を上
回った状態で、冷却用水供給手段が燃焼炉内の生成ガス
燃焼火炎に対し冷却用の霧水又は水蒸気を供給するもの
とすることができる。
【0036】燃焼炉内の生成ガス燃焼火炎に対し冷却用
の霧水又は水蒸気が供給されることによって、火炎中の
炭素微粒子と水との吸熱反応(水性ガス反応)や水の気
化による奪熱が生じて火炎温度が降下し、燃焼炉内にお
ける窒素の酸化によるサーマルNOx の生成が抑制され
る。
【0037】上記各燃焼装置における対象物用酸素含有
ガス供給手段は、半乾留炉に対する酸素含有ガスの供給
を、対象物に対する点火時にはその点火位置の近傍のみ
から行い、その後、漸次その供給範囲を拡大するものと
することができる。点火後、対象物の無炎燃焼範囲が漸
次拡大するに従い、半乾留炉に対する酸素含有ガスの供
給範囲を拡大させるので、半乾留炉内の酸素が過剰とな
って、生成ガスと酸素との混合気が生ずることや、対象
物又は生成ガスが有炎燃焼を起こすことが防止される。
【0038】上記各燃焼装置における対象物用酸素含有
ガス供給手段は、半乾留炉に対する酸素含有ガスの供給
量を、対象物に対する点火後、漸次増大するものとする
ことができる。点火後、対象物の無炎燃焼範囲が漸次拡
大するに従い、半乾留炉に対する酸素含有ガスの供給量
を増大させるので、半乾留炉内の酸素が過剰となって、
生成ガスと酸素との混合気が生ずることや、対象物又は
生成ガスが有炎燃焼を起こすことが防止される。
【0039】上記各燃焼装置は、燃焼炉に対し液状廃棄
物および/または気体廃棄物を供給する手段を備えたも
のとすることができる。
【0040】上記各燃焼装置は、生成する可燃性ガスを
1基の燃焼炉に送給し得る複数基の半乾留炉と、各半乾
留炉と燃焼炉の間を遮断することができる遮断手段を有
するものとすることができる。
【0041】作動中のもの以外の半乾留炉と燃焼炉の間
を遮断手段により遮断することにより、作動中のもの以
外の半乾留炉による干渉を防ぎつつ各半乾留炉を1基ず
つ順次作動させ、各半乾留炉からの生成ガスを1基の燃
焼炉に順次送給することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照しつつ説明する。
【0043】図1は、本発明の実施の形態の一例として
の半乾留ガス化焼却装置についての説明図、図2(a)
は、その生成ガス燃焼バーナ部分拡大図、図2(b) は、
生成ガス用空気供給ノズル部分拡大図、図3(a) は、そ
の半乾留ガス化焼却装置の正面図、図3(b) はその平面
図である。
【0044】この焼却装置の焼却処理の対象となる廃棄
物の例としては、廃プラスチック類、ゴム屑類、繊維屑
類、紙屑類、木屑類、動物性及び植物性廃棄物、有機汚
泥類、含臭ガス類、有機性廃液類、廃油類等、及び、こ
れらと金属等の無機物との混合物、並びに、法的に分類
される感染性特別管理廃棄物等を挙げることができる。
【0045】この焼却装置は主に、半乾留炉A、生成ガ
ス送給管B、生成ガス燃焼炉C、及び制御装置Fからな
る。半乾留炉A、生成ガス送給管B、及び生成ガス燃焼
炉Cの外殻は、何れも鋼材で構成され、内壁面は、全て
アルミナ・シリカ系の非金属耐火性無機質材料でライニ
ングされている。ライニングは、単層であってもよく複
層とすることもできる。ライニング中のアルミナ(Al2O
3)及びシリカ(SiO2)の成分は、それぞれ5及び90重
量%乃至90及び5重量%とすることができる。
【0046】そのアルミナ・シリカ系ライニングの高断
熱性、高保温性及び低熱伝導性によって、半乾留炉Aに
おいて生成するガス又は生成ガス送給管Bにおける燃焼
廃ガスが接する内壁面の温度は、それらのガスの温度に
限りなく収斂するので、それらのガスが、炭素、炭素化
合物、水素、水素化合物、塩素等のハロゲン、又はハロ
ゲン化合物を含んでいても、金属、特に金属の低温壁面
と接触してその触媒的作用によりダイオキシン類の生成
が助長されることが抑えられると共に一酸化炭素、炭化
水素ガス類、シアン化水素等の熱分解性物質の排出が抑
制される。また、結露が防止される。
【0047】半乾留炉Aは、焼却処理の対象物を一括し
て収容し、半乾留処理によって可燃性ガスを生成する。
この半乾留炉Aは、底部及び上部を塞いだ略直立円筒形
状をなす。
【0048】半乾留炉Aの上端部に、対象物を半乾留炉
A内に挿入するための挿入蓋2により開閉される挿入口
4が設けられており、側壁下部に、残渣扉6により開閉
される残渣排出口8が設けられている。挿入口は側壁に
設けてもよく、残渣排出口は底部に設けることもでき
る。
【0049】半乾留炉Aの側壁下部には、点火扉10に
より開閉される焼却物点火口11が設けられ、点火扉1
0には、対象物に点火するためのLPGバーナや空気プ
ラズマトーチなどの点火装置12が備えられている。
【0050】半乾留炉Aの側壁上部に、半乾留炉A内で
生成したガスを生成ガス燃焼炉Cへ送出するための生成
ガス送出口14が設けられており、その生成ガス送出口
14に、生成ガス送給管Bの基端が接続されている。
【0051】半乾留炉A内の対象物の半乾留のため、対
象物の一部を燃焼させるのに必要な空気(酸素含有ガス
の一例)を半乾留炉A内にほぼ上向きに供給するための
多数の対象物用空気供給ノズル16が、半乾留炉Aの底
床壁にほぼ万遍なく設けられている。なお、このような
対象物用空気供給ノズルは、側壁の下部に設けることも
できる。
【0052】空気送給装置18からの空気は、手動遮断
弁20及び手動兼電動調量弁22を経て複数本の枝管2
4に分岐するまで単管23で送られる。各枝管24は、
それぞれに設けられた枝管手動兼電動調量弁26を経て
対象物用空気供給ノズル16に接続されている。なお、
これらの空気送給装置18、手動遮断弁20及び手動兼
電動調量弁22、単管23、枝管24、枝管手動兼電動
調量弁26、並びに対象物用空気供給ノズル16が、対
象物用酸素含有ガス供給手段を構成している。
【0053】手動遮断弁20は、正常時は開放されてお
り、半乾留炉Aを密閉することを要する異常が生じた時
に全閉されて管路を遮断する。
【0054】手動兼電動調量弁22は、前記手動遮断弁
20と直列に、その直後の位置に配装され、半乾留炉A
内へ供給する空気量を調節する。
【0055】枝管手動兼電動調量弁26は、各枝管24
毎に配装され、各対象物用空気供給ノズル16から半乾
留炉A内へ供給される空気量をそれぞれ調節する。
【0056】半乾留炉Aの上端部に設けられた挿入蓋2
に、複数のリリーフ弁28が設けられている。リリーフ
弁28は、半乾留炉A内における生成ガスの有炎燃焼、
或は異物付着などによるガス流路系の狭隘化又は閉塞な
どにより、半乾留炉A内の圧力が設定された圧力を越え
る状態にある場合に作動部を開いて半乾留炉A内圧力を
緊急低下させ、圧力が低下すれば直ちに作動部を閉じ
る。このリリーフ弁は、半乾留炉Aの側壁上部に設ける
こともできる。
【0057】挿入蓋2、残渣扉6、リリーフ弁28、及
び点火扉10をそれぞれ閉じた状態における半乾留炉の
気密は、何れも次のようなシール機構により保持され
る。すなわち、挿入蓋2、残渣扉6、リリーフ弁28、
及び点火扉10と、それらが閉じる対象である各開口部
とが重なり合う周縁部のうち、扉等の側或は開口部側の
何れか一方に、環状溝を設けてその環状溝内に耐熱性材
料製(例えば耐熱性セラミックス繊維製)の環状パッキ
ングを装着し、他方に環状突条を設けることにより、扉
等を閉じた場合に環状突条が環状パッキングに食い込ん
だ状態となって気密が保持される。この気密保持は、各
開口部を閉塞した際に半乾留炉A内に大気を吸引して混
合気となること、及び、大気の吸引により半乾留炉A内
において対象物又は生成ガスが有炎燃焼することを防ぐ
上で有用である。
【0058】半乾留炉Aの側壁のうち上下中間位置の下
寄りの複数箇所(偏りなく複数箇所に設けるのが好まし
いが、一箇所でも可)に、おき火の燃焼を促進するため
の空気を半乾留炉A内に供給するためのおき火用空気供
給ノズル30が設けられている。空気送給装置32から
の空気を送るための管路33は、手動遮断弁34及び手
動兼電動調量弁36を経た後、分岐して各おき火用空気
供給ノズル30に接続されている。なお、これらの空気
送給装置32、手動遮断弁34及び手動兼電動調量弁3
6、並びに管路33が、おき火用酸素含有ガス供給手段
を構成している。
【0059】手動遮断弁34は、正常時は開放されてお
り、半乾留炉Aを密閉することを要する異常が生じた時
に全閉されて管路33を遮断する。
【0060】手動兼電動調量弁36は、前記手動遮断弁
34と直列に、その直後の位置に配装され、半乾留炉A
内へ供給する空気量を調節する。
【0061】半乾留炉Aの側壁のうち上下中間位置の上
寄りの複数箇所(偏りなく複数箇所に設けるのが好まし
いが、一箇所でも可)に、おき火の酸化(燃焼)に伴い
生成する一酸化炭素を酸化させるため、又は半乾留炉A
内を冷却するための空気を半乾留炉A内に供給する一酸
化炭素酸化用空気供給ノズル38が設けられている。空
気送給装置40からの空気を送るための管路42は、手
動遮断弁44及び手動兼電動調量弁46を経た後、分岐
して各おき火用空気供給ノズル38に接続されている。
なお、これらの空気送給装置40、手動遮断弁44及び
手動兼電動調量弁46、並びに管路42が、一酸化炭素
酸化用酸素含有ガス供給手段を構成している。
【0062】手動兼電動調量弁46は、前記手動遮断弁
44と直列に、その直後の位置に配装され、半乾留炉A
内へ供給する空気量を調節する。
【0063】半乾留炉Aの側壁上部の複数箇所(偏りな
く複数箇所に設けるのが好ましいが、一箇所でも可)
に、おき火の灰化終了後の半乾留炉A内の残熱を奪って
温度を降下させるための霧水を半乾留炉A内に供給する
ための半乾留炉冷却用霧水供給ノズル48が設けられて
いる。霧水用水送給装置50(例えば、水道等の水供給
源に接続されたポンプ)からの水を送るための管路52
は、手動遮断弁54及び手動兼電動調量弁55を経た
後、分岐して各半乾留炉冷却用霧水供給ノズル48に接
続されている。
【0064】手動兼電動調量弁55は、前記手動遮断弁
54と直列に、その直後の位置に配装され、半乾留炉A
内へ供給する霧水量を調節する。
【0065】半乾留炉A内の生成ガス送出口14のやや
下方の側壁部に、半乾留炉A内の温度を検知するための
半乾留炉内温度検知器56が配装されており、生成ガス
送出口14のやや上方の側壁部に、半乾留炉A内の圧力
を検知するための半乾留炉内圧力検知器57が配装され
ている。半乾留炉内圧力検知器57により検知される炉
内圧力は、半乾留炉A内の有炎燃焼の発生の有無、気密
保持レベル、ドラフトレベルなどが正常であるか否かの
判別又は表示に利用される。なお、半乾留炉内温度検知
器56及び半乾留炉内圧力検知器57は、半乾留炉A内
の任意の位置に配装することができる。
【0066】半乾留炉A内の焼却物点火口11又は点火
装置12の近傍には、半乾留炉A内の対象物に点火した
後、対象部の燃焼が継続しているか否かを温度により検
知するための燃焼確認用温度検知器58が設けられてい
る。
【0067】生成ガス送給管Bは、基端が半乾留炉Aの
生成ガス送出口14に、先端が生成ガス燃焼炉Cにそれ
ぞれ接続されて半乾留炉A内と生成ガス燃焼炉C内を連
通する。半乾留炉Aで生成した乾留ガス及びおき火燃焼
廃ガス等は、生成ガス送給管Bを介して生成ガス燃焼炉
Cに送給される。
【0068】生成ガス管路遮断弁60は、生成ガス送給
管Bの管路に設けられ、開閉により、生成ガス、おき火
燃焼廃ガス及び大気等を流通させ、又は遮断する。特
に、図3に示すように、1基の生成ガス燃焼炉Cに対
し、複数(3本)の生成ガス送給管Bをそれぞれ介して
複数(3基)の半乾留炉Aを接続して各半乾留炉Aを時
間差運転する場合、非作動状態の半乾留炉Aについての
生成ガス管路遮断弁60を閉じることにより、非作動中
の半乾留炉Aの開口部から大気を吸引することや非作動
状態の半乾留炉Aに燃焼廃ガスや燃焼熱が影響すること
が回避される。
【0069】生成ガス燃焼炉Cが、急な停電その他によ
り生成ガスの受け入れ或は燃焼が不能な状態となった場
合、半乾留炉A内への空気の供給を全停止して乾留を抑
制(その後停止)するとともに、生成ガス管路遮断弁6
0を閉じることにより、未燃状態の生成ガスが半乾留炉
A内に密閉され、大気に排出されない。この場合、半乾
留炉A内への空気の供給を全停止するので、半乾留炉A
内温度は停止時以降上昇せず、自然放冷により降下し、
半乾留炉A内圧力は上昇しない。半乾留炉A内残熱によ
る熱分解ガスの生成は短時間で停止され、半乾留炉A内
に鬱積する生成ガスは、半乾留炉A内温度の下降によ
り、一部は気体として、一部は油状化して、半乾留炉A
内に残留する。
【0070】生成ガス燃焼炉Cは、前部燃焼帯C1(火
災燃焼帯)と後部燃焼帯C2とに別れている。前部燃焼
帯C1の上部は上端部で横断面積を絞った砲弾型として
火災のリフトを抑制し、前部燃焼帯C1の上方に位置す
る後部燃焼帯C2は煙突を兼ねる。燃焼廃ガス排出口6
1は、生成ガス燃焼炉Cから燃焼廃ガスを排出するため
の開口部であり、生成ガス燃焼炉Cの終端部(この例で
は、煙突を兼ねる後部燃焼帯C2の上端部)に設けられ
ている。なお、この生成ガス燃焼炉は垂直型であるが、
型は任意に選択し得、水平型でもよい。
【0071】半乾留炉Aからの生成ガスを誘引すると共
に生成ガスを燃焼させるための生成ガス燃焼バーナ62
が、生成ガス燃焼火炎が生成ガス燃焼炉Cの側下部に吹
き込むように設けられ、その基部側に生成ガス送給管B
の先端が接続されている。この例では、生成ガス燃焼バ
ーナ62は、図1における生成ガス燃焼炉Cの左側下部
に右下向きに設けられている。一方水平型の生成ガス燃
焼炉の場合は、その基端部に生成ガス燃焼火炎が吹き込
むように生成ガス燃焼バーナを設けることが望ましい。
【0072】生成ガス燃焼バーナ62の横断面形状は、
概ね大小二重の同心円形状をなす。大円を構成する末広
ノズル64内におけるのど部よりもやや基部側に、小円
を構成する先細状の生成ガス用空気供給ノズル66が位
置する。生成ガス用空気供給ノズル66の先端から流出
する空気(酸素含有ガスの一例)は、末広ノズル64の
のど部を通ってその先端に向かう。半乾留炉Aから生成
ガス送給管Bを経て生成ガス燃焼バーナ62に供給され
る生成ガスは、末広ノズル64と生成ガス用空気供給ノ
ズル66の間の環状間隙を経、末広ノズル64ののど部
を通ってその先端に向かう。
【0073】生成ガス用空気供給ノズル66の先端から
流出する空気の流速を、末広ノズル64と生成ガス用空
気供給ノズル66の間の環状間隙における生成ガスの流
速よりも大きくすることにより、生成ガスが生成ガス燃
焼バーナ62の先端に向かって誘引される。更に、生成
ガス用空気供給ノズル66の先端から空気を高速噴射供
給して生成ガス燃焼火炎のリフトを起こさせることによ
り、生成ガス燃焼炉C内圧力の変動等により生成ガスの
燃焼火炎が逆向きに伝播してその火炎が半乾留炉A内に
達することを防止することができる。半乾留炉内圧力検
知器57により検知される炉内圧力は、生成ガス燃焼バ
ーナ62の誘引部のドラフト機能が正常であるか否かの
判別又は表示にも利用される。
【0074】空気送給装置68からの空気を送るための
管路70は、手動遮断弁72及び手動兼電動調量弁74
を経た後、生成ガス用空気供給ノズル66に接続されて
いる。なお、これらの空気送給装置68、手動遮断弁7
2及び手動兼電動調量弁74、並びに管路70が、生成
ガス用酸素含有ガス供給手段を構成している。
【0075】手動遮断弁72は、正常時は開放されてお
り、半乾留炉Aを密閉して半乾留炉Aにドラフトがかか
ることを防ぐことを要する異常が生じた時に全閉されて
管路70を遮断する。
【0076】生成ガス燃焼バーナ火炎検出器75は、生
成ガス燃焼バーナ62の先端側の近傍に配装され、生成
ガス燃焼バーナ62の火炎の有無を検出する。
【0077】生成ガス燃焼火炎の温度降下を図るため、
生成ガス燃焼火災の基部に霧水を供給するための火炎冷
却用噴射ノズル76が生成ガス燃焼炉C内に設けられて
いる。この例では、火炎冷却用噴射ノズル76は生成ガ
ス用空気供給ノズル66の内側に同心状に設けられ、そ
の先端は、生成ガス用空気供給ノズル66の先端におい
て開口する。
【0078】火炎冷却霧水用水送給装置78(例えば、
水道等の水供給源から水を供給されるポンプ)からの水
を送るための管路80は、手動遮断弁82及び手動兼電
動調量弁84を経て火炎冷却用噴射ノズル76に接続さ
れている。
【0079】手動兼電動調量弁84は、前記手動遮断弁
82と直列に、その直後の位置に配装され、生成ガス燃
焼火災の基部に供給する霧水量を調節する。この場合、
火炎冷却霧水用水送給装置78、手動遮断弁82、手動
兼電動調量弁84、管路80及び火炎冷却用噴射ノズル
76が、冷却用水供給手段を構成する。なお、霧水に代
えて生成ガス燃焼火災に水蒸気を供給するものとするこ
ともできる。その場合、火炎冷却霧水用水送給装置は、
例えば、水道等の水供給源から水を供給される蒸気ボイ
ラー等に代えることができる。
【0080】生成ガス燃焼炉Cは、生成ガス燃焼バーナ
62に供給された生成ガスに点火すると共に、生成ガス
燃焼炉Cへの熱量補給を行って完全燃焼のために生成ガ
ス燃焼炉Cの温度補償及び難燃性の又は希薄な状態の生
成ガスの助燃を行う助燃バーナ86を備える。この例の
助燃バーナは、油タンク88から供給される油を燃料と
する油バーナであるが、例えばガスバーナであってもよ
い。またこの例では、助燃バーナ86は、図1における
生成ガス燃焼炉Cの左側底部に、右向きに設けられ、生
成ガス燃焼バーナ62の下方に、左側下部に右下向きに
設けられている。
【0081】生成ガス燃焼炉Cには、助燃バーナ86及
び生成ガス燃焼バーナ62の火炎の点検、並びに生成ガ
ス燃焼炉C内点検等のためのマンホールとして、点検扉
90により開閉される点検口90が設けられている。こ
の例のように垂直型燃焼炉の場合、点検口90は生成ガ
ス燃焼バーナ62に相対する側下部に設けられることが
好ましい。水平型燃焼炉の基端部に生成ガス燃焼バーナ
が水平方向に設けられている場合、その水平方向の軸線
に対して点検口の軸線が直交する位置関係となることが
好ましい。
【0082】生成ガス燃焼炉C内で焼却処理するために
液体廃棄物を生成ガス燃焼炉C内に供給するための液体
廃棄物供給ノズル94が、液体廃棄物を前部燃焼帯C1
の基部(図1における下部)に供給し得るように設けら
れている。このような液体廃棄物の供給は、生成ガス燃
焼火炎中又は火炎先端から所定距離をおいた位置或は燃
焼火炎の下部に形成される空間に対し行うことができ
る。この例では、液体廃棄物供給ノズル94は、前部燃
焼帯C1の基部に対し左上側から液体廃棄物を供給し得
るように設けられている。液体廃棄物供給ノズル94か
らの液体廃棄物の供給は、例えば霧化噴射により、又は
滴下により、又は注潟(連続的な流れとして注ぐこと)
により行うことができる。供給された液体廃棄物は、生
成ガスの燃焼熱又は燃焼火炎により、直接、又は蒸発
後、焼却される。
【0083】液体廃棄物供給装置96(例えば、液体廃
棄物タンクから液体廃棄物を送出するポンプ)からの液
体廃棄物を送るための管路98は、手動遮断弁100及
び手動兼電動調量弁102を経て液体廃棄物供給ノズル
94に接続されている。
【0084】手動兼電動調量弁102は、前記手動遮断
弁100と直列に、その直後の位置に配装され、供給す
る液体廃棄物量を調節する。この場合、液体廃棄物供給
装置96、手動遮断弁100、手動兼電動調量弁10
2、管路98及び液体廃棄物供給ノズル94が、液体廃
棄物供給手段を構成する。
【0085】生成ガス燃焼炉C内で焼却処理するために
含臭蒸気などの焼却対象物質を含む気体廃棄物を生成ガ
ス燃焼炉C内に供給するための気体廃棄物供給ノズル1
04が、気体廃棄物を前部燃焼帯C1の基部(図1にお
ける下部)に供給し得るように設けられている。このよ
うな基体廃棄物の供給は、生成ガス燃焼火炎中又は火炎
先端から所定距離をおいた位置或は燃焼火炎の下部に形
成される空間に対し行うことができる。この例では、気
体廃棄物供給ノズル104は、前部燃焼帯C1の基部に
対し右下側から左向きに気体廃棄物を供給し得るように
設けられている。供給された基体廃棄物は、生成ガスの
燃焼火炎により直接焼却され、又は、燃焼熱により焼却
若しくは分解される。
【0086】気体廃棄物供給装置106からの気体廃棄
物を送るための管路108は、手動遮断弁110及び手
動兼電動調量弁112を経て気体廃棄物供給ノズル10
4に接続されている。手動兼電動調量弁112は、前記
手動遮断弁110と直列に、その直後の位置に配装さ
れ、供給する気体廃棄物量を調節する。この場合、気体
廃棄物供給装置106、手動遮断弁110、手動兼電動
調量弁112、管路108及び気体廃棄物供給ノズル1
04が、気体廃棄物供給手段を構成する。
【0087】生成ガス燃焼炉Cの煙突を兼ねる後部燃焼
帯C2の上部側壁に、燃焼廃ガス利用装置D(ボイラ
ー、加熱炉、乾燥炉等)および/または廃ガス無害化処
理装置E(湿式スクラバーや乾式粉体反応剤による無害
化処理装置等)へ廃ガスを送出するための廃ガス送出口
114が設けられている。廃ガス送出口は、生成ガス燃
焼炉C内の生成ガスの完全燃焼を妨げない位置に設ける
ことができ、生成ガス燃焼炉C内における生成ガス燃焼
火炎の先端から概ね5m以上の距離をおいた位置に設け
ることが望ましい。図3に示す例では、廃ガス送出口1
14から廃ガス送給管D1を介してボイラーD2に導か
れて熱交換された廃ガスは、誘引ブロアD3により誘引
されて煙突D4に導かれた後、排出される。燃焼廃ガス
利用装置Dに対し燃焼廃ガスを供給する場合、燃焼廃ガ
ス排出口61をダンパー(図示を略す)等により閉塞
し、供給しない場合は開放する。半乾留炉Aを1基ずつ
順次作動させてその生成ガスを生成ガス燃焼炉Cに順次
送給することにより、生成ガス燃焼炉Cから燃焼廃ガス
利用装置Dに対し燃焼廃ガスを連続的に供給することが
できる。
【0088】生成ガス燃焼炉C内を急速冷却するための
空気を生成ガス燃焼炉C内に供給する燃焼炉冷却用空気
供給ノズル116が、生成ガスの完全燃焼を妨げないよ
うに配装されている。この例では、生成ガス燃焼炉Cの
前部燃焼帯C1の上端縮径側壁部の複数箇所(偏りなく
複数箇所に設けるのが好ましいが、一箇所でも可)に、
生成ガス燃焼炉C内を急速冷却するための空気をやや下
向きに生成ガス燃焼炉C内に供給するように燃焼炉冷却
用空気供給ノズル116が設けられている。
【0089】空気送給装置118からの空気を送るため
の管路120は、手動遮断弁122及び手動兼電動調量
弁124を経て燃焼炉冷却用空気供給ノズル116に接
続されている。なお、これらの空気送給装置118、手
動遮断弁122及び手動兼電動調量弁124、並びに管
路120が、燃焼炉冷却用酸素含有ガス供給手段を構成
している。
【0090】手動遮断弁122は、正常時は開放されて
おり、異常が生じた時に全閉されて管路120を遮断す
る。
【0091】手動兼電動調量弁124は、前記手動遮断
弁122と直列に、その直後の位置に配装され、半乾留
炉A内へ供給する空気量を調節する。
【0092】生成ガス燃焼炉C内の後部燃焼帯C2の下
端側壁部に、生成ガス燃焼炉C内の温度を検知するため
の生成ガス燃焼炉内温度検知器126が配装されてい
る。なお、生成ガス燃焼炉内温度検知器126は、生成
ガス燃焼炉C内の任意の位置に配装することができる。
【0093】生成ガス燃焼炉C内の後部燃焼帯C2にお
ける廃ガス送出口114のやや下方の側壁部に、生成ガ
ス燃焼炉Cの廃ガス中の酸素濃度、窒素酸化物濃度及び
一酸化炭素濃度をそれぞれ検知するための酸素濃度検知
器128、窒素酸化物濃度検知器130及び一酸化炭素
濃度検知器132が配装されている。なお、これらの検
知器の配装位置は、生成ガス燃焼か遠の先端から所定の
距離をおいた位置であればよく、これらの位置に限るも
のではない。
【0094】図4は、上記焼却装置の制御系統について
のブロック図、図5乃至図9は、上記焼却装置の制御手
順を示すフローチャートである。
【0095】半乾留炉A内に、焼却対象物を、その焼却
対象物同士の間隙及び対象物と半乾留炉A内壁との間隙
がそれぞれの面間距離で100mm 以下であり、形成される
1箇所の空間の大きさが1,000,000mm3 以下となるよう
充填すると共に、半乾留炉A内に対象物を充填した後に
形成される半乾留炉A炉内上部の空間がその半乾留炉A
内容積の40%以下となるように密充填する。これによ
り、対象物同士の間隙及び対象物と半乾留炉A内壁との
間隙について消火距離(quenching-distance)が維持さ
れ、半乾留炉A内における焼却対象物及び生成ガスの有
炎燃焼を有効に防止される。それに加えて、半乾留炉A
内に収容された焼却対象物の上方の半乾留炉A内空間
を、半乾留炉Aの容積の40%以下となるようにするこ
とにより、生成ガス燃焼バーナ62の生成ガス燃焼火炎
が逆向きに伝播してその火炎が半乾留炉A内の焼却対象
物の上方の空間において有炎燃焼することが有効に防止
される。
【0096】挿入口4、残渣排出口8及び焼却物点火口
11を、挿入蓋2、残渣扉6及び点火扉10により密閉
した後、マイクロコンピュータ等からなる制御装置Fか
らの指令により助燃バーナ86を作動させる[S1]。
【0097】生成ガス燃焼炉内温度検知器126により
検知される生成ガス燃焼炉C内の温度が完全燃焼に必要
な所定温度(例えば800℃)となったことを制御装置
Fが判別することにより[S2]、制御装置Fからの指
令により半乾留炉A内に収容された対象物の下端部に点
火装置12により点火する[S3]。なお、点火装置1
2は、手動により作動させることもできる。また、点火
装置12によらない場合、焼却物点火口11から対象物
の下端部に点火した後密閉する。
【0098】制御装置Fは、点火装置12に点火指令を
出力した後直ちに、手動兼電動調量弁22に対し所定量
開放する指令を出力すると共に、対象物に対する点火位
置の近傍の対象物用空気供給ノズル16についての枝管
手動兼電動調量弁26のみに対し開放指令を出力し、点
火位置の近傍のみから空気を供給する[S4]。空気送
給装置18には、空気供給開始の際、或は予め、作動指
令を制御装置Fから出力し、作動させる。手動遮断弁2
0は、予め開放しておく。また、制御装置Fからの指令
により手動兼電動調量弁74を所定量開いて生成ガス用
空気供給ノズル66から生成ガス燃焼炉C内に向かって
一定流量で空気を高速噴射する。空気送給装置68に
は、空気供給開始の際、或は予め、作動指令を制御装置
Fから出力し、作動させる。手動遮断弁72は、予め開
放しておく。
【0099】その後、半乾留炉Aに対する空気供給範囲
が点火位置から次第に拡がるように、漸次点火位置から
遠い対象物用空気供給ノズル16についての枝管手動兼
電動調量弁26に対し制御装置Fから開放指令を出力
し、全ての対象物用空気供給ノズル16から空気を供給
するに至る[S5]。各空気供給ノズル16の開放時期
は、制御装置Fの制御プログラム等において予め設定さ
れている。点火後、対象物の無炎燃焼範囲が漸次拡大す
るに従い、半乾留炉Aに対する空気の供給範囲を拡大さ
せるので、半乾留炉A内の酸素が過剰となって、生成ガ
スと酸素との混合気が生ずることや、対象物又は生成ガ
スが有炎燃焼を起こすことが防止される。
【0100】なお、全ての枝管手動兼電動調量弁26を
開放しておき、手動兼電動調量弁22の開放量を点火後
漸次大きくすることにより、或は、手動兼電動調量弁2
2を所定量開放しておき、全ての枝管手動兼電動調量弁
26の開放量を点火後漸次大きくすることにより、対象
物に対する点火後、空気供給量を漸次増大するものとす
ることもできる。
【0101】半乾留炉A内において対象物の無炎燃焼に
より生成するガスは、空気供給ノズル16から半乾留炉
A内に供給される空気の送給圧力、半乾留炉A内温度の
上昇による半乾留炉A内ガスの体積膨張による圧力、生
成ガス用空気供給ノズル66の空気流による吸引、燃焼
廃ガス排出口61(煙突)の自然吸引、燃焼廃ガス利用
装置Dの誘引ブロアD3による誘引力等により、半乾留
炉A内の対象物の間隙を通って上昇し、側壁上部の生成
ガス送出口14から生成ガス送給管Bを経て生成ガス燃
焼炉Cへ送られる。半乾留炉A内において生成ガスをそ
のまま燃焼させると、不特定位置において有炎燃焼(火
炎を伴う燃焼)が起り、それが消火する現象が繰り返さ
れ、半乾留炉A内の燃焼雰囲気を不安定にし、煙(不完
全燃焼)や爆音などを伴うおそれがあるが、この装置の
場合、そのようなおそれがない。また、炭化水素の燃焼
に伴い生成する炭素微粒子は、有炎燃焼の場合、大半が
結晶炭素となって燃焼性が悪くなるが、無炎燃焼の場
合、比較的結晶炭素となりにくいので良好な燃焼性を期
待し得る。
【0102】半乾留炉A内に収容された対象物の下部に
点火し、半乾留炉Aの底部から半乾留炉Aに対し空気を
供給するので、無炎燃焼部が下部に拡大しつつ形成され
てその上方に熱分解部分が拡大しつつ形成されると共
に、その燃焼熱を保有する燃焼廃ガスが対象物収容部よ
りも上方の生成ガス送出口14に向かって対象物の間隙
を通って上昇するため、熱分解部分の上方に予熱・乾燥
部があたかも層をなすように形成されて対象物の乾留が
行われる。
【0103】半乾留炉A内の対象物の無炎燃焼により生
成する二酸化炭素(CO2 )及び水蒸気(H2O )は、その
燃焼熱により対象物が分解して生成する炭素と接触する
と、還元反応により一酸化炭素(CO)及び水素(H2)とな
り、可燃性ガス化される。
【0104】生成ガス燃焼炉Cに送給された生成ガス
は、助燃バーナ86の火炎と予めその助燃バーナ86に
より火炎が噴射されて熱供給された生成ガス燃焼炉C内
温度とによって点火され、生成ガス用空気供給ノズル6
6から供給される空気と混合されて燃焼が継続される。
【0105】生成ガス燃焼火炎の安定が、生成ガス燃焼
バーナ火炎検出器75からの検出情報に基づき制御装置
Fにより確認され、生成ガス燃焼炉C内温度が所定温度
を上回ったことが、生成ガス燃焼炉内温度検知器126
による検知温度に基づき制御装置Fにより判別されると
[S6]、制御装置Fからの指令により助燃バーナ86
は消火され[S8]、その燃料が節約される。生成ガス
燃焼炉内温度検知器126による検知温度が、完全燃焼
の確保に要する適正温度範囲を下回る場合[S8]、制
御装置Fは助燃バーナ86に対し作動指令を送り、助燃
バーナ86の燃焼[S9]により熱量が補給されて生成
ガス燃焼炉C内温度が適正温度値範囲に復帰する。生成
ガス燃焼炉C内温度が所定温度を上回れば[S10]、
再び助燃バーナ86は消火される[S7]。助燃バーナ
86のこのような消火及び燃焼は、生成ガス燃焼炉C内
の温度変化に応じて繰り返される。
【0106】制御装置Fは、酸素濃度検知器128によ
り検知された生成ガス燃焼炉Cの廃ガス中の酸素濃度が
所定範囲を下回ると判別した場合[S19]、手動兼電
動調量弁22(又は枝管手動兼電動調量弁26)に対し
開度を減少させる指令を送って対象物用空気供給ノズル
16から半乾留炉A内に供給する空気量を減少させ[S
20]、所定範囲を上回ると判別された場合[S2
2]、開度を増大させる指令を送って対象物用空気供給
ノズル16から半乾留炉A内に供給する空気量を増大さ
せる[S23]。この場合の手動兼電動調量弁22(又
は枝管手動兼電動調量弁26)の開度の増減は、一定範
囲内で行われる。
【0107】生成ガス用空気供給ノズル66から流出す
る空気の流量は一定なので、半乾留炉A内への空気供給
流量を減少させると、半乾留炉A内において生成するガ
スの単位時間当たりの量が減少し、その生成ガスが生成
ガス燃焼炉C内において燃焼して生じた廃ガス中の酸素
濃度は上昇する。半乾留炉A内への空気供給流量を増大
させると、生成ガス量が増大し、廃ガス中の酸素濃度は
減少する。それゆえ、生成ガス燃焼炉C内における生成
ガスの実質的な完全燃焼が、必要酸素量の点から確保さ
れると共に、生成ガス燃焼炉Cに一定流量で供給される
空気に対し、半乾留炉A内において生成するガスの単位
時間当たりの量が維持されることにより、半乾留炉A内
における対象物の燃焼及び乾留の速度が維持される。
【0108】生成ガス燃焼炉内温度検知器126により
検知される生成ガス燃焼炉C内温度が過熱認定値を上回
った場合[S11]、制御装置Fは、手動兼電動調量弁
124に対し弁を所定量開くよう指令して各燃焼炉冷却
用空気供給ノズル116から生成ガス燃焼炉C内に空気
を供給させると共に、酸素濃度検知器128による検知
濃度に応じた手動兼電動調量弁22(又は枝管手動兼電
動調量弁26)に対する開閉指令の送出を停止する[S
11,S12]。これにより、生成ガス燃焼炉Cを急速
に冷却して適正温度に復帰させる。空気送給装置118
には、空気供給開始の際、或は予め、作動指令を制御装
置Fから出力し、作動させる。手動遮断弁112は、予
め開放しておく。燃焼炉冷却用空気供給ノズル116は
生成ガスの完全燃焼を妨げないように配装されており、
また、半乾留炉A内への空気送給流量とは無関係である
から対象物の焼却速度に影響を及ぼすことはない。
【0109】制御装置Fは、手動兼電動調量弁124を
開いて生成ガス燃焼炉Cに冷却用空気供給を開始した
後、生成ガス燃焼炉内温度検知器126により検知され
る生成ガス燃焼炉C内温度が一定時間内に過熱認定値を
下回る所定値に低下した場合[S13,S14]、手動
兼電動調量弁124に対し弁を閉じるよう指令して冷却
空気の供給を停止させる[S15]と共に、酸素濃度検
知器128による検知濃度に応じた手動兼電動調量弁2
2(又は枝管手動兼電動調量弁26)に対する開閉指令
の送出を再開する[S11,S19]。
【0110】制御装置Fは、手動兼電動調量弁124を
開いて生成ガス燃焼炉Cに冷却用空気供給を開始した
後、生成ガス燃焼炉内温度検知器126により検知され
る生成ガス燃焼炉C内温度が、所定時間内に過熱認定値
を下回る所定値に低下しない場合[S14]、手動兼電
動調量弁22(又は枝管手動兼電動調量弁26)に対し
全閉指令を送出して半乾留炉Aに対する対象物用空気供
給ノズル16からの空気供給を停止させ[S16]、可
燃性ガスの生成量を急減させて生成ガス燃焼炉C内にお
ける生成ガスの燃焼により生ずる熱量を低下させる。生
成ガス燃焼炉内温度検知器126により検知される生成
ガス燃焼炉C内温度が過熱認定値を下回る所定値に低下
した場合[S17]、制御装置Fは手動兼電動調量弁1
24に対し弁を閉じるよう指令して冷却空気の供給を停
止させると共に、手動兼電動調量弁22(又は枝管手動
兼電動調量弁26)に対し開度を漸増させる指令を送出
し、半乾留炉Aに対する対象物用空気供給ノズル16か
らの空気供給を再開して徐々に増大させて対象物の乾留
及び燃焼の速度を復元させる[S18]。
【0111】生成ガス燃焼炉内温度検知器126により
検知される生成ガス燃焼炉C内温度が適正温度値範囲内
にあり、且つ、窒素酸化物濃度検知器130により検知
される生成ガス燃焼炉Cの廃ガス中の窒素酸化物濃度が
規定濃度を上回っている場合[S24]、制御装置F
は、火炎冷却霧水用水送給装置78に作動指令を送出す
ると共に手動兼電動調量弁84に対し所定量開放する指
令を送出し、火炎冷却用噴射ノズル76から生成ガス燃
焼火災の基部に霧水を供給する[S25]。これによ
り、生成ガス燃焼火炎中の炭素微粒子や油状微粒子と水
との吸熱反応(水性ガス反応)や水の気化による奪熱が
生じて火炎温度が降下し、生成ガス燃焼炉C内における
窒素の酸化によるサーマルNOx の生成が抑制される。
生成ガス燃焼炉Cの廃ガス中の窒素酸化物濃度が規定濃
度を下回っている場合[S26]、制御装置Fは、火炎
冷却霧水用水送給装置78に停止指令を送出すると共に
手動兼電動調量弁84に対し閉塞指令を送出し、霧水を
供給を停止する[S27]。
【0112】乾留の進行により半乾留炉A内の対象物が
減少すると共におき火の生成量が増加し、半乾留炉内温
度検知器56により検出される半乾留炉内の温度が乾留
完了認定値を上回った場合、半乾留炉内には未乾留及び
未燃焼の対象物が実質上なくなっておき火の状態となっ
たことが制御装置Fによって判別される[S28]。お
き火状態においては、生成ガスの発熱量が減少し、生成
ガス燃焼炉C内温度が低下する。
【0113】おき火状態となったことが判別された後、
生成ガス燃焼炉内温度検知器126により検知される生
成ガス燃焼炉C内温度が前記適正温度値範囲を下回った
ことが判別された場合[S29]、制御装置Fは、助燃
バーナ86を、一定時間作動させた後停止させる[S3
0]。
【0114】また、おき火状態となったことが判別され
た場合は、制御装置Fからの指令により手動兼電動調量
弁36を一定時間にわたり所定量開いて各おき火用空気
供給ノズル30から半乾留炉A内のおき火層内又はおき
火層の表面部に空気を供給することにより、おき火が迅
速に灰化(燃焼)され、おき火の燃焼に伴い生成する一
酸化炭素の酸化が促進される[S31]。空気送給装置
32には、空気供給開始の際、或は予め、作動指令を制
御装置Fから出力し、作動させる。手動遮断弁34は、
予め開放しておく。
【0115】なお、各対象物用空気供給ノズル16から
の半乾留炉Aに対する空気供給及び生成ガス用空気供給
ノズル66からの生成ガス燃焼炉Cに対する空気供給
は、継続して行われる。
【0116】おき火状態となったことが判別された後、
一酸化炭素濃度検知器132により検知される生成ガス
燃焼炉Cの廃ガス中の一酸化炭素濃度が高濃度認定値を
上回っている場合[S32]、又は半乾留炉内温度検知
器56により検出される半乾留炉A内の温度が過熱認定
値を上回っている場合[S34]、制御装置Fからの指
令により手動兼電動調量弁46を一定時間にわたり所定
量開いて各一酸化炭素酸化用空気供給ノズル38から半
乾留炉A内のおき火層の表面部に空気を供給することに
より、半乾留炉A内の一酸化炭素を酸化させて廃ガス中
の一酸化炭素濃度を低下させ[S33]、又は半乾留炉
A内を急速に冷却して適正温度に復帰させる[S3
5]。空気送給装置40には、空気供給開始の際、或は
予め、作動指令を制御装置Fから出力し、作動させる。
手動遮断弁44は、予め開放しておく。
【0117】おき火状態となったことが判別された後、
半乾留炉内温度検知器56により検出される半乾留炉A
内の温度が所定温度を下回ることにより、おき火の灰化
が終了したことが判別された場合[S36]、制御装置
Fは、霧水用水送給装置50に作動指令を送出すると共
に手動兼電動調量弁55に対し一定時間にわたり所定量
開放する指令を送出し、半乾留炉冷却用霧水供給ノズル
48から半乾留炉A内に霧水を供給する[S37]。そ
の霧水の気化等により、おき火の灰化終了後の半乾留炉
A内の残熱を奪ってその冷却を促進させて素早く安全温
度に降下させることができ、早期に次の作業を進めるこ
とができる。
【0118】なお、以上の記述において制御装置Fから
の指令により自動的に行うこととなっている全ての操作
を制御装置Fからの指令により自動的に行わせること
は、必ずしも要しない。
【0119】
【発明の効果】本発明の焼却方法及び焼却装置によれ
ば、半乾留炉内における対象物の無炎燃焼及び乾留によ
る生成ガスの燃焼炉内における実質的な完全燃焼が、燃
焼温度及び必要酸素量の点から確保されるので、ダイオ
キシン類、シアン化水素、炭化水素ガス類等の熱分解性
の有害物質の生成及び排出、並びにダストの高濃度排出
が効果的に防止され、而も、半乾留炉内における対象物
の無炎燃焼及び乾留の速度が維持されて対象物の焼却を
可及的速やかに行うことができる。
【0120】請求項の焼却装置によれば、半乾留炉の
損傷を招きかねない有炎燃焼を惹起させることなくおき
火の燃焼を促進して対象物を迅速に灰化することができ
る。
【0121】請求項の焼却装置によれば、一酸化炭素
酸化用酸素含有ガス供給手段により半乾留炉内に酸素含
有ガスを供給して半乾留炉内の一酸化炭素を酸化させる
ので、廃ガス中の一酸化炭素濃度が一定濃度を上回るこ
とを防止することができる。
【0122】請求項の焼却装置によれば、半乾留炉内
の検出温度が過熱認定値を上回った場合に、酸素含有ガ
スを供給して半乾留炉内を急速に冷却して適正温度に復
帰させるので、過熱による半乾留炉の損耗を防止するこ
とができる。
【0123】請求項の焼却装置によれば、燃焼炉内温
度検出手段による検出温度が過熱認定値を上回った場
合、燃焼炉を急速に冷却して適正温度に復帰させるの
で、過熱による燃焼炉の損耗を防止することができる。
【0124】請求項の焼却装置によれば、燃焼炉内が
過熱して適正温度に復帰しない異常状態にある場合、半
乾留炉に対する酸素含有ガスの供給を停止又は減少させ
て可燃性ガスの生成量を急減させ、燃焼炉内における生
成ガスの燃焼により生ずる熱量を低下させて異常過熱に
よる燃焼炉の損耗を防止することができる。
【0125】請求項10の焼却装置によれば、半乾留炉
において生成するガス又は燃焼炉における燃焼廃ガス
が、金属、特に金属の低温壁面と接触してダイオキシン
類の生成・排出されることが効果的に抑えられる。
【0126】請求項11の焼却装置によれば、燃焼炉内
における窒素の酸化によるサーマルNOの生成を速や
かに抑制してNOの排出を抑えることができる。請求
12及び13の焼却装置によれば、半乾留炉内の酸素
が無炎燃焼にとって過剰となって生成ガスと酸素との混
合気が生ずることや対象物又は生成ガスが有炎燃焼を起
こすことによる、半乾留炉の損傷が防止される。
【0127】請求項14の焼却装置によれば、液状廃棄
物および/または気体廃棄物の焼却を、固形焼却物に対
する半乾留炉内での火移りの阻害、半乾留炉内への酸素
含有ガス供給のための供給口等の閉塞、その閉塞を防ぐ
ための酸素含有ガスの高圧多量供給による酸素過剰及び
混合気形成等の問題なく、焼却炉において低コストで行
うことができる。
【0128】請求項15の焼却装置によれば、作動中の
もの以外の半乾留炉との間の干渉を防ぎつつ各半乾留炉
を1基ずつ順次作動させて各半乾留炉からの生成ガスを
1基の燃焼炉に順次送給することができるので、その
間、燃焼炉から廃ガスを、例えば熱利用装置に対し、連
続的に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半乾留ガス化焼却装置についての説明図であ
る。
【図2】生成ガス燃焼バーナ部分拡大図及び生成ガス用
空気供給ノズル部分拡大図である。
【図3】半乾留ガス化焼却装置の正面図及び平面図であ
る。
【図4】焼却装置の制御系統についてのブロック図であ
る。
【図5】焼却装置の制御手順を示すフローチャートであ
る。
【図6】焼却装置の制御手順を示すフローチャートであ
る。
【図7】焼却装置の制御手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】焼却装置の制御手順を示すフローチャートであ
る。
【図9】焼却装置の制御手順を示すフローチャートであ
る。
【符合の説明】
A 半乾留炉 C 生成ガス燃焼炉 F 制御装置 66 生成ガス用空気供給ノズル 86 助燃バーナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F23G 5/00 119 F23G 5/00 119F ZAB ZAB ZABE 5/50 ZAB 5/50 ZABH ZABJ ZABK ZABM ZABN (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23G 5/027 F23C 11/00 F23G 5/00 119 F23G 5/50

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】収容した対象物の一部の無炎燃焼によって
    生ずる熱により前記対象物のうち他の部分を乾留して可
    燃性ガスを生成させる半乾留炉と、 その対象物の一部の燃焼のための酸素含有ガスを半乾留
    炉に対し供給する対象物用酸素含有ガス供給手段と、 前記生成ガスを燃焼させる燃焼炉と、 その生成ガスの燃焼のための酸素含有ガスを燃焼炉に対
    し供給する生成ガス用酸素含有ガス供給手段を備えてな
    る焼却装置による焼却方法であって、 燃焼炉内の温度を検出することと、 前記生成ガスを実質上完全燃焼させるために要する熱量
    を、燃焼炉内温度に応じ、燃焼炉内に補給することと、 前記生成ガス用酸素含有ガス供給手段により、燃焼炉に
    対し酸素含有ガスを一定流量で供給することと、 燃焼炉の廃ガス中の酸素濃度を検出することと、 燃焼炉の廃ガス中の酸素濃度が、燃焼炉内における生成
    ガスの実質的な完全燃焼に対応する所定範囲を上回る状
    態では、前記対象物用酸素含有ガス供給手段による酸素
    含有ガスの半乾留炉内への供給流量を増大させ、前記所
    定範囲を下回る状態では、前記対象物用酸素含有ガス供
    給手段による酸素含有ガスの半乾留炉内への供給流量を
    減少させることを特徴とする焼却方法。
  2. 【請求項2】収容した対象物の一部の無炎燃焼によって
    生ずる熱により前記対象物のうち他の部分を乾留して可
    燃性ガスを生成させる半乾留炉と、 その対象物の一部の無炎燃焼のための酸素含有ガスを半
    乾留炉に対し供給する対象物用酸素含有ガス供給手段
    と、 前記生成ガスを燃焼させる燃焼炉と、 その生成ガスの燃焼のための酸素含有ガスを燃焼炉に対
    し供給する生成ガス用酸素含有ガス供給手段を備えてな
    る焼却装置であって、 燃焼炉内の温度を検出する燃焼炉内温度検出手段と、 燃焼炉の廃ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手
    段と、 前記燃焼炉内温度検出手段による検出温度に応じ、前記
    生成ガスを実質上完全燃焼させるために要する熱量を燃
    焼炉内に補給する助燃バーナとを有し、 前記生成ガス用酸素含有ガス供給手段は、燃焼炉に対し
    酸素含有ガスを一定流量で供給するものであり、 前記対象物用酸素含有ガス供給手段は、前記酸素濃度検
    出手段により検出される燃焼炉の廃ガス中の酸素濃度
    が、燃焼炉内における生成ガスの実質的な完全燃焼に対
    応する所定範囲を上回る状態では酸素含有ガスの供給流
    量を増大させ、その検出濃度が前記所定範囲を下回る状
    態では酸素含有ガスの供給流量を減少させることを特徴
    とする焼却装置。
  3. 【請求項3】上記対象物用酸素含有ガス供給手段が、半
    乾留炉の底部および/または側壁下部から半乾留炉に対
    し酸素含有ガスを供給するものであり、半乾留炉は、対
    象物収容部よりも上方に、生成ガスを燃焼炉へ送出する
    ための生成ガス送出口を有するものである請求項2記載
    の焼却装置。
  4. 【請求項4】上記助燃バーナが、燃焼炉内温度検出手段
    による検出温度が所定値を下回る状態では作動し、所定
    値を上回る状態では作動を停止するものである請求項2
    又は3記載の焼却装置。
  5. 【請求項5】半乾留炉内の温度を検出する半乾留炉内温
    度検出手段と、 その半乾留炉内温度検出手段による検出温度が乾留完了
    認定値を上回った場合に、おき火の燃焼を促進するため
    の酸素含有ガスを半乾留炉内に供給するおき火用酸素含
    有ガス供給手段を有するものである請求項2、3又は4
    記載の焼却装置。
  6. 【請求項6】燃焼炉の廃ガス中の一酸化炭素濃度を検出
    する一酸化炭素濃度検出手段と、 半乾留炉内温度検出手段による検出温度が乾留完了認定
    値を上回った後、その一酸化炭素濃度検出手段による検
    出濃度が高濃度認定値を上回った状態で、半乾留炉内の
    一酸化炭素の酸化のための酸素含有ガスを半乾留炉内に
    供給する一酸化炭素酸化用酸素含有ガス供給手段を有す
    る請求項記載の焼却装置。
  7. 【請求項7】半乾留炉内の温度を検出する半乾留炉内温
    度検出手段を有し、 半乾留炉内温度検出手段による検出温度が乾留完了認定
    値を上回った後、前記半乾留炉内温度検出手段による検
    出温度が過熱認定値を上回った場合に、半乾留炉冷却用
    酸素含有ガス供給手段が、半乾留炉内の冷却のための酸
    素含有ガスを半乾留炉内に供給するものである請求項
    又は6記載の焼却装置。
  8. 【請求項8】燃焼炉内の冷却のための酸素含有ガスを燃
    焼炉内に供給する燃焼炉冷却用酸素含有ガス供給手段を
    有し、 燃焼炉内温度検出手段による検出温度が過熱認定値を上
    回った状態で、燃焼炉冷却用酸素含有ガス供給手段は、
    燃焼炉内の冷却のための酸素含有ガスを燃焼炉内に供給
    し、対象物用酸素含有ガス供給手段は、酸素濃度検出手
    段による検出濃度の上昇及び低下に応じた酸素含有ガス
    の供給流量の増減を行わず、 燃焼炉冷却用酸素含有ガス供給手段が燃焼炉内の冷却の
    ための酸素含有ガスを燃焼炉内に供給を開始した後、燃
    焼炉内温度検出手段による検出温度が過熱認定値を下回
    る所定値に低下した場合に、燃焼炉冷却用酸素含有ガス
    供給手段が酸素含有ガスの供給を停止すると共に、対象
    物用酸素含有ガス供給手段は、前記酸素濃度検出手段に
    よる検出濃度の上昇及び低下に応じ、酸素含有ガスの供
    給流量をそれぞれ増大及び減少させるものである請求項
    2、3、4、5、6又は7記載の焼却装置。
  9. 【請求項9】燃焼炉冷却用酸素含有ガス供給手段が燃焼
    炉内の冷却のための酸素含有ガスを燃焼炉内に供給を開
    始した後、一定時間経過しても燃焼炉内温度検出手段に
    よる検出温度が過熱認定値を下回らない場合、対象物用
    酸素含有ガス供給手段は、半乾留炉に対する酸素含有ガ
    スの供給を停止又は減少させ、 対象物用酸素含有ガス供給手段による酸素含有ガスの供
    給停止又は減少後、燃焼炉内温度検出手段による検出温
    度が過熱認定値を下回る所定値に低下した場合に、燃焼
    炉冷却用酸素含有ガス供給手段が酸素含有ガスの供給を
    停止すると共に、対象物用酸素含有ガス供給手段は、半
    乾留炉に対する酸素含有ガスの供給を開始又は増大させ
    るものである請求項記載の焼却装置。
  10. 【請求項10】半乾留炉において生成するガス又は燃焼
    炉における燃焼廃ガスが接触する全内壁面が、非金属の
    耐火性無機質材料により構成されたものである請求項
    2、3、4、5、6、7、8又は9記載の焼却装置。
  11. 【請求項11】燃焼炉の廃ガス中の窒素酸化物濃度を検
    出する窒素酸化物濃度検出手段と、 燃焼炉内の生成ガス燃焼火炎に対し冷却用の霧水又は水
    蒸気を供給する冷却用水供給手段を有し、 燃焼炉内温度検出手段による検出温度が所定温度範囲内
    であり、且つ、窒素酸化物濃度検出手段による検出濃度
    が規定濃度を上回った状態で、冷却用水供給手段が燃焼
    炉内の生成ガス燃焼火炎に対し冷却用の霧水又は水蒸気
    を供給するものである請求項2、3、4、5、6、7、
    8、9又は10記載の焼却装置。
  12. 【請求項12】対象物用酸素含有ガス供給手段が、半乾
    留炉に対する酸素含有ガスの供給を、対象物に対する点
    火時にはその点火位置の近傍のみから行い、その後、漸
    次その供給範囲を拡大するものである請求項2、3、
    4、5、6、7、8、9、10又は11記載の焼却装
    置。
  13. 【請求項13】対象物用酸素含有ガス供給手段は、半乾
    留炉に対する酸素含有ガスの供給量を、対象物に対する
    点火後、漸次増大するものである請求項2、3、4、
    5、6、7、8、9、10、11又は12記載の焼却装
    置。
  14. 【請求項14】燃焼炉に対し液状廃棄物および/または
    気体廃棄物を供給する手段を備えたものである請求項
    2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又
    は13記載の焼却装置。
  15. 【請求項15】生成する可燃性ガスを1基の燃焼炉に送
    給し得る複数基の半乾留炉と、各半乾留炉と燃焼炉の間
    を遮断することができる遮断手段を有するものである請
    求項2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、1
    2、13又は14記載の焼却装置。
JP7348653A 1995-12-18 1995-12-18 半乾留ガス化焼却方法及び装置 Expired - Lifetime JP3033015B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7348653A JP3033015B2 (ja) 1995-12-18 1995-12-18 半乾留ガス化焼却方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7348653A JP3033015B2 (ja) 1995-12-18 1995-12-18 半乾留ガス化焼却方法及び装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10039684A Division JPH10185137A (ja) 1998-02-04 1998-02-04 半乾留ガス化焼却方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09170732A JPH09170732A (ja) 1997-06-30
JP3033015B2 true JP3033015B2 (ja) 2000-04-17

Family

ID=18398460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7348653A Expired - Lifetime JP3033015B2 (ja) 1995-12-18 1995-12-18 半乾留ガス化焼却方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3033015B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100563706B1 (ko) * 1998-08-27 2006-03-28 가부시키가이샤 긴세이 산교 폐기물의 소각처리방법
JPWO2005019727A1 (ja) * 2003-07-25 2007-12-13 スギモト砿油株式会社 タイヤ等の廃棄物の処理システム、および、その処理方法、ならびに、タイヤ等の廃棄物の処理炉
FR2866414B1 (fr) * 2004-02-18 2006-03-17 Commissariat Energie Atomique Dispositif et procede de destruction de dechets liquides, pulverulents ou gazeux par plasma inductif
JP4996416B2 (ja) * 2007-10-15 2012-08-08 株式会社東芝 汚泥燃料化装置
ITBO20080292A1 (it) * 2008-05-14 2009-11-15 Paolo Amadesi Procedimento per lo smaltimento di rifiuti e relativo apparato smaltitore particolarmente per gruppi di termo valorizzazione.
JP5956211B2 (ja) * 2012-03-26 2016-07-27 月島機械株式会社 加圧流動炉システムの運転方法
EP3951265A4 (en) * 2019-05-08 2022-11-23 Kinsei Sangyo Co., Ltd. DRY DISTILLATION AND GASIFICATION INCINERATION PLANT
KR102438924B1 (ko) * 2020-10-22 2022-09-01 세명대학교 산학협력단 축열식 연소 산화장치의 운영을 위한 IoT 기반의 센싱 및 지능형 모니터링 시스템, 및 그 운영방법
KR102394497B1 (ko) * 2022-02-17 2022-05-04 주식회사 엠피에스피 플라즈마를 이용한 소각 발전 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09170732A (ja) 1997-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5762713B2 (ja) 乾溜ガス化焼却処理装置
EP0543480B1 (en) Apparatus for incinerating waste material
JP3869210B2 (ja) 廃棄物の焼却処理方法
JP3033015B2 (ja) 半乾留ガス化焼却方法及び装置
US5653180A (en) Apparatus for incinerating waste material by dry distillation & gasification
JP5798728B2 (ja) 乾溜ガス化焼却処理装置
JPH10185137A (ja) 半乾留ガス化焼却方法及び装置
JP2856693B2 (ja) 廃棄物の焼却処理方法
JP3824627B1 (ja) 廃アスベストの溶融処理方法
JP6286516B1 (ja) 焼却装置
JP2535273B2 (ja) 廃棄物の乾留ガス化焼却処理装置
JP5890050B2 (ja) 乾溜ガス化焼却処理装置
JP2854297B1 (ja) 燃焼装置
JP2535274B2 (ja) 廃棄物の乾留ガス化焼却処理装置
JP3549805B2 (ja) 廃棄物の焼却処理方法
JP5762714B2 (ja) 乾溜ガス化焼却処理装置
JP4139360B2 (ja) 廃棄物の乾留ガス化焼却処理方法
JP3117793U (ja) 可燃性ガス化バーナー装置
JP2000111022A (ja) ごみ焼却炉におけるダイオキシン類の除去方法
JP3728416B2 (ja) 焼却処理装置
JP2008224144A (ja) 廃棄物の焼却方法
JPS61208420A (ja) 乾留ガス化炉燃焼方法
JPH0914623A (ja) 廃棄物の乾留ガス化焼却処理装置
JPH0680367B2 (ja) 燃焼温度制御型焼却炉
JPH1068515A (ja) ごみ焼却炉におけるダイオキシン類除去装置及び除去方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080218

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090218

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100218

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100218

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110218

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120218

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130218

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140218

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term