JP4402735B1 - キーシート、遮光性導光シート、押釦スイッチおよびキーシートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベースシート3の少なくとも一方側の表面に、このベースシート3に対して非浸食性塗液の硬貨体でなる透明樹脂層33と、さらにその表面に遮光性の暗色印刷層24を設け、ベースシート3と暗色印刷層24との間に平滑面11を形成したキーシート31である。
ベースシート3に伝わる光を暗色印刷層24に入射しにくくし、ベースシート3内を効率的に導光させるとともに、ベースシート3を透過する光を遮断することができる。
【選択図】図8
Description
即ち、本発明は、透明な樹脂フィルムでなるベースシートと、該ベースシートの操作面側に設けられる押圧操作部と、を備える照光可能なキーシートについて、ベースシートが導光シートであり、ベースシートの少なくとも一方側の表面に、透明樹脂層が設けられ、さらにその透明樹脂層の表面に光を遮る暗色印刷層が設けられており、ベースシートと暗色印刷層との間に平滑面を有することを特徴とするキーシートを提供する。
また、ベースシートの少なくとも一方側の表面に透明樹脂層を介して光を遮る暗色印刷層を設けているため、ベースシートを透過して光が外部に漏れないようにすることができる。内部光源から発せられた光は、その全てがベースシートに入射するのではなく、一部はキーシートと回路基板の間に入射する。こうした光は機器の内部で乱反射し、ベースシートの肉厚方向に透過して押圧操作部の間から放射されることがある。この押圧操作部の間から放射される光が機器からの光漏れとなる。しかしながら、ベースシートの少なくとも一方側の表面に光を遮る暗色印刷層を設ければ、乱反射した光はキーシートを透過することができず、光漏れを起こさないようにすることができる。
さらにまた、ベースシートと暗色印刷層との間に平滑面を有する。即ち、ベースシートと透明樹脂層との界面または透明樹脂層と暗色印刷層との界面のうち少なくとも一方が平滑面である。さらに換言すれば、ベースシートの対向面となる透明樹脂層の表面か透明樹脂層の対向面となるベースシートの表面、あるいは、透明樹脂層の対向面となる暗色印刷層の表面か暗色印刷層の対向面となる透明樹脂層の表面のうちの少なくとも一つの表面が平滑面である。こうした平滑面を有すれば光を拡散させることなくほとんど反射させることができるため、ベースシートの内部に伝わる光を暗色印刷層に入射し難くすることができる。そして、暗色印刷層による光の吸収を小さくすることができる。よってベースシートに暗色印刷層を付加してもベースシートの内部に伝わる光が暗色印刷層に吸収され難くでき、照光輝度の低下を少なくすることができる。
ベースシートに対して浸食性の溶剤型塗液を用いた場合には、その塗液をベースシートに塗布した際にベースシート表面を侵すため、ベースシートと透明樹脂層との界面を平滑に保つことができない。ところが、非浸食性塗液を用いれば、ベースシートの表面が侵されることなく、ベースシートと透明樹脂層との界面、即ちここでは、ベースシートの対向面となる透明樹脂層の表面と、透明樹脂層の対向面となるベースシートの表面の双方を平滑に保つことができる。
さらに、透明樹脂層は紫外線硬化型ウレタンアクリレート系インキの硬化体または熱硬化型ウレタン系インキの硬化体で形成することができる。透明性樹脂層を紫外線硬化型ウレタンアクリレート系インキの硬化体または熱硬化型ウレタン系インキの硬化体としたため、ベースシート表面を侵すことなく平滑に保つことができる。そして、透明樹脂層の表面を平滑面にすることができる。
また、透明樹脂層を浸食する暗色印刷層を用いることもでき、暗色印刷層用の塗液の選択幅を広げることができる。既にベースシートと透明樹脂層との界面を平滑面としているため、透明樹脂層と暗色印刷層との界面を粗面としても、ベースシート内を効率良く導光させることができるからである。
このような平滑面は、ベースシートの断面を観察したときに、観察している断面とは反対側の断面から入射した光を明るく反射する様子が観察できる。一方、暗色印刷層が浸食性塗液で形成され粗面(非平滑面)を形成している場合には、艶消しがかったように全体が暗く拡散反射する様子が観察できる。
こうした拡散部を設けたため、ベースシートの面方向に伝わる光を拡散部で拡散させて押圧操作部を照光することができる。この拡散部はドット状に分散配置することができる。拡散部をドット状に分散配置すれば、各拡散部の大きさや形状、拡散部どうしの間隔を適宜修正して押圧操作部ごとに照光輝度を調整することができる。
拡散部は、高屈折率の充填材、光反射率の高い充填材などが添加された樹脂インキの印刷等により形成する。通常は拡散部の形成時に、拡散部の固着面となるベースシート表面を侵して粗面にするため、ベースシートから拡散部を通じた光の流出で押圧操作部を照光させることができる。
このような拡散部は、ベースシートと暗色層との間に平滑面を有する本発明の構成について、特に効果的に押圧操作部へ光を伝えることができる。
また、ベースシートと暗色印刷層との間に平滑面を有するため、ベースシートの内部に伝わる光を暗色印刷層に入射し難くすることができる。そのため、光を遮光性導光シートの外部に拡散させることなく、遮光性導光シート内でほとんどの光を反射させその面方向に伝達させることができる。
また、キーシート外部からの光がキーシートを透過することを防ぐことができる。すなわち、キーシートが、ベースシートの少なくとも一方の表面に暗色印刷層を備えており、該暗色印刷層がベースシートにおける押圧操作部どうしの隙間を覆っている押釦スイッチとすることができる。
また、その透明樹脂層の表面に光を遮る暗色印刷層を印刷して設けたため、ベースシートと暗色印刷層との間に平滑面を有するキーシートとすることができ、暗色印刷層に光が吸収されない導光性に優れたキーシートを得ることができる。
また、本発明のキーシートの製造方法によれば、暗色印刷層からの光漏れを起こし難いキーシートを製造することができる。
さらに、本発明の遮光性導光シートによれば、導光シートの外部からの光が導光シートを厚み方向に透過して反対側の面に透過し難くすることができる。
本実施形態のキーシート1を図1〜図3に示し、本実施形態の押釦スイッチ2を図4に示す。図1はキーシート1の平面図、図2はキーシート1のSA−SA線断面図、図3はキーシート1で用いるベースシート3の底面図、図4はキーシート1を装着した押釦スイッチ2の拡大断面図である。本実施形態のキーシート1は、ベースシート3、キートップ4、トップカバー5、暗色印刷層24、拡散部7、押し子8を備えている。
ベースシート3に用いる樹脂フィルムの材質には、透明性の高い熱可塑性樹脂を使用する。例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などが挙げられる。なかでも可視光領域に波長の吸収領域がなく高透明性のポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などが好ましい。
ベースシート3の表面は平坦で透明な平滑面とされている。こうした平滑面は、見た目にはシボ加工などが何らされておらず透明に見えている。
ベースシート3の厚みは、30μm〜500μmが好ましい。30μm未満ではベースシート3が薄いためベースシート3の内部に伝わる光量が小さくなり、キーシート1の照光輝度が低くなってしまう。500μmを超えても内部光源から入射する光量を殆ど増やすことができず、また高い剛性を有することでキーシート1の押圧荷重が増えて操作性が悪くなってしまう。
キートップ4に用いる樹脂の材質には、透明性の高い熱可塑性樹脂や反応硬化性樹脂を使用する。例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
なお、この接着層10では、少なくともキートップ4を固着するものについて透光性とすれば、キートップ4をバックライト照光することが可能となる。
トップカバー5に用いる樹脂の材質には、熱可塑性樹脂を使用する。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂などが挙げられる。
暗色印刷層24は、ベースシート3に対して浸食性のない非浸食性のインキや塗料などの非浸食性塗液を用いる。これは、ベースシート3に対して浸食性のある溶剤を含むインキや塗料を使用すると、ベースシート3の表面を粗面にするおそれがあるからである。ベースシート3に対する非浸食性塗液の具体例としては、無溶剤のウレタン系インキ、水系やアルコール系などの2液硬化型インキ、EB硬化型インキなどがある。
また、本実施形態のように暗色印刷層24をベースシート3の裏面3bに印刷形成する場合には、暗色印刷層24をベースシート3を形成する樹脂より小さい屈折率の樹脂で形成することが好ましい。
暗色印刷層24の厚みは5μm〜50μmとすることが好ましい。5μmより薄いと光が外部からの光を遮断する効果が低下するからであり、50μmより厚くても外部からの遮光効果は変わらないからである。
拡散部7に用いる樹脂の材質には、ベースシート3に印刷形成が可能な樹脂を使用する。例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、塩ビ樹脂、エステル樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。そして、高屈折率の充填材、光反射率の高い充填材には、例えば、酸化チタンが挙げられる。
また、本実施形態では拡散部7をベースシート3の裏面3bに印刷形成する際に、そのインキに含まれる溶剤でベースシート3の固着面を粗面にしている。
こうした拡散部7の厚みは5μm〜30μmとすることができる。
押し子8に用いる樹脂の材質には、機械的強度、耐久性、及び軽量化等の要求性能により、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などの中で硬質樹脂が好ましい。例えば、アクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリル共重合樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。光硬化性樹脂は、紫外線硬化型、可視光線硬化型、電子線硬化型などの種類が好ましい。
先ず、ベースシート3の表面3aに、裏面に印刷層9を有するキートップ4とトップカバー5を接着層10で固着する。次に、ベースシート3の裏面3bに拡散部7を印刷形成した後、拡散部7を覆うベースシート3の全裏面3bにベースシート3に対する非浸食性インキで暗色印刷層24を印刷形成する。最後に、暗色印刷層24の裏面に押し子8を設けて、キーシート1を得る。
図4で示すように、キーシート1は押し子8が回路基板14上の接点スイッチとしての皿ばね15と接触するようにして、筐体13の内部に固定される。このキーシート1の外縁は、回路基板14上に配置した内部光源としてのLED16と対向状態にある。
そしてLED16が発光すると、矢示するようにその光はベースシート3の外縁より入射してベースシート3の内部を面方向に伝わり、拡散部7で面方向に伝わる光の進路をキートップ4方向に変更してキートップ4を照光する。
なお、本実施形態のキーシート1ではLED16の光をベースシート3の外縁より採り入れているが、ベースシートに透孔を設けその透孔内にLEDを配置すれば、LEDの光を透孔による内縁から採り入れることができる。
さらに、暗色印刷層24をベースシート3に対する非浸食性塗液の硬化体で形成するため、暗色印刷層24が固着するベースシート3の裏面3bを粗面にすることがなく平滑面のまま維持することができる。よってベースシート3の内部に伝わる光を平滑面11によって暗色印刷層24に入射し難くすることができ、暗色印刷層24による光の吸収を殆ど避けることができる。よってベースシート3に暗色印刷層24を設けてもベースシート3の内部に伝わる光量を小さくし難くすることができ、押釦スイッチ2の照光輝度を低下し難くすることができる。
本実施形態のキーシート21を図5,図6に示し、本実施形態の押釦スイッチ22を図7に示す。図5はキーシート21の断面図、図6はキーシート21で用いるベースシート(導光シート)3の平面図、図7はキーシート21を装着した押釦スイッチ22の拡大断面図である。このキーシート21が第1実施形態のキーシート1と異なるのは、キートップ23、暗色印刷層24、拡散部25の構成であり、トップカバーは備えていない。その他の部材の構成及びその作用、効果は同じである。
先ず、ベースシート3の表面3aに、暗色印刷層24と拡散部25とを印刷形成する。次に、ベースシート3の表面3aに、注入型を用いてキートップ23を形成する。最後に、ベースシート3の裏面3bに押し子8を設けて、キーシート21を得る。
図7で示すように、キーシート21は押し子8が回路基板14上の皿ばね15と接触するようにして、筐体13の内部に固定される。このキーシート21の外縁は、回路基板14上に配置したLED16と対向状態にある。
そしてLED16が発光すると、矢示するようにその光はベースシート3の外縁より入射してベースシート3の内部を面方向に伝わり、拡散部25で面方向に伝わる光の進路をキートップ23方向に変更して表示要素の形状に照光する。
本実施形態のキーシート31を図8に示し、本実施形態の押釦スイッチ32を図9に示す。図8はキーシート31の断面図、図9はキーシート31を装着した押釦スイッチ32の拡大断面図である。このキーシート31が第1実施形態のキーシート1と異なるのは、透明樹脂層33を備える点、暗色印刷層24の構成である。その他の部材の構成及びその作用、効果は同じである。
透明樹脂層33を形成するベースシート3に対する非浸食性塗液は、透明性が高く平滑性を維持し易い樹脂液が用いられる。具体的には、無溶剤型の架橋または硬化型の樹脂が用いられ、無溶剤型の紫外線硬化型やEB硬化型などの活性エネルギー線硬化型インキや、水系やアルコール系などの2液硬化型インキ、熱硬化型インキが用いられる。こうした樹脂インキには、紫外線硬化型ウレタンアクリレート系インキや、熱硬化型のウレタン系インキが挙げられる。透明樹脂層33を架橋又は硬化型のインキで形成することで、ベースシートに比べ暗色印刷層24によって浸食され難い層とすることができる。
透明樹脂層33の厚みは5μm〜200μmとすることが好ましい。5μmより薄いと拡散効果を十分に発揮するることができず、200μmより厚くても平滑面を形成する効果に変わりはないし、キーシート31の厚みが厚くなってしまう不都合があるからである。より好ましくは、5μm〜30μmである。
また、本実施形態のように暗色印刷層24を透明樹脂層33に印刷形成する場合には、透明樹脂層33を形成する樹脂より屈折率の小さい樹脂で暗色印刷層24を形成することが好ましい。
先ず、ベースシート3の表面3aに、裏面に印刷層9を有するキートップ4とトップカバー5を接着層10で固着する。次に、ベースシート3の裏面3bに拡散部7を印刷形成した後、拡散部7を覆うベースシート3の全裏面3bに透明樹脂層33を印刷形成する。そして透明樹脂層33の裏面に暗色印刷層24を印刷形成する。最後に、暗色印刷層24の裏面に押し子8を設けて、キーシート31を得る。
図9で示すように、キーシート31は押し子8が回路基板14上の皿ばね15と接触するようにして、筐体13の内部に固定される。このキーシート31の外縁は、回路基板14上に配置したLED16と対向状態にある。
そしてLED16が発光すると、矢示するようにその光はベースシート3の外縁より入射してベースシート3の内部を面方向に伝わり、拡散部7で面方向に伝わる光の進路をキートップ4方向に変更してキートップ4を照光する。
第3実施形態のキーシート31では透明樹脂層33と暗色印刷層24との界面、およびベースシート3と透明樹脂層33との界面を平滑面11とする例を示したが、これらの界面のうちの何れか一方を粗面12とすることができる。
本実施形態のキーシート35では、ベースシート3と透明樹脂層33との界面は平滑面11であるが、透明樹脂層33と暗色印刷層38との界面を粗面12としている。
本実施形態においても、ベースシート3の透明樹脂層33との固着面が平滑面11であるため、ベースシート3の内部に伝わる光が透明樹脂層33に殆ど入射しない。よって、粗面12を形成している暗色印刷層38まではほとんど光が伝わらない。そのため、暗色印刷層38でキーシート35の照光輝度を低下させるような影響が少ない。
透明樹脂層33に対し浸食性のある溶剤を含むインキや塗料を用いて暗色印刷層38を形成することができ、暗色印刷層38を形成する塗液の種類の選択の幅が広がる。そのため、透明樹脂層33に対する浸食性を問題にせずに、透明樹脂層33との接着性や作業性、価格などの観点から選択した塗液を用いて暗色印刷層38を設けることができる。
このような暗色印刷層38用の塗液としては、透明樹脂層33に対して浸食性のある溶剤型インキなどを用いることができ、溶剤の選択の幅が広がることから、ベースシート3に印刷形成が可能な樹脂を用いた塗液を利用することができる。印刷形成が可能な樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、塩ビ樹脂、エステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
キーシート35では、透明樹脂層33をベースシート3より小さい屈折率の樹脂で形成することが好ましい。このようにすれば、ベースシート3の固着面における全反射の臨界角を大きくすることができ、ベースシート3から透明樹脂層33への光漏れを少なくすることができる。よってベースシート3の内部に伝わる光を効率良くベースシート3全体に伝え易くすることができ、キーシート35を明るく照光させることができる。
本実施形態のキーシート36では、透明樹脂層37と暗色印刷層24との界面は平滑面11であるが、ベースシート3と透明樹脂層37との界面を粗面12としている。
本実施形態では、ベースシート3と透明樹脂層37との界面が粗面12であるため、ベースシート3から透明樹脂層37へ光が進入しやすい。しかしながら、本実施形態においては、透明樹脂層37と暗色印刷層24との固着面が平滑面11であるため、透明樹脂層37に達した光も暗色印刷層24へはほとんど入射しない。よってベースシート3や透明樹脂層37の内部に伝わる光が暗色印刷層24に吸収されることが少なく、キーシート35の照光輝度を低下させるような影響が少ない。
こうした透明樹脂層37を形成するための塗液には、先に説明した透明樹脂層33と異なり、ベースシート3に対する浸食性のある溶剤型塗液を用いることができる。こうした塗液には、ベースシート3に対して浸食性のある溶剤にポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などを溶かした樹脂液を用いることができる。ベースシート3に対して形成し易く密着性の高い透明樹脂層33を設けることができる。
キーシート36では、暗色印刷層24をベースシート3や透明樹脂層33をより小さい屈折率の樹脂で形成することが好ましい。このようにすれば、暗色印刷層24に接する表面で全反射の臨界角を大きくすることができ、暗色印刷層24への光の入射を少なくすることができる。よって、暗色印刷層24による光の吸収を避けることができる。
本実施形態のキーシート41を図12,図13に示し、本実施形態の押釦スイッチ42を図14に示す。図12はキーシート41の断面図、図13はキーシート31で用いるベースシート3の底面図、図14はキーシート41を装着した押釦スイッチ42の拡大断面図である。このキーシート41が第3実施形態のキーシート31と異なるのは、表示要素を表す印刷層のないキートップ43を用い、ドット状に分散せずに表示要素の形状に層形成される拡散部44を用い、トップカバー5をなくし、ベースシート3の操作面側にも透明樹脂層33と暗色印刷層24とを備える構成としたことである。その他の部材の構成及びその作用、効果は同じである。
先ず、ベースシート3の表面3aに透明樹脂層33を印刷形成し、さらに透明樹脂層33の操作面側に暗色印刷層24を印刷形成した後、ベースシート3の表面3aに注入型を用いてキートップ43を形成する。次に、ベースシート3の裏面3bに拡散部44を印刷形成した後、拡散部44を覆うベースシート3の全裏面3bに透明樹脂層33を印刷形成する。最後に、この透明樹脂層33の裏面に暗色印刷層24を印刷形成し、暗色印刷層24の裏面に押し子8を設けて、キーシート41を得る。
図13で示すように、キーシート41は押し子8が回路基板14上の皿ばね15と接触するようにして、筐体13の内部に固定される。このキーシート41の外縁は、回路基板14上に配置したLED16と対向状態にある。
そしてLED16が発光すると、矢示するようにその光はベースシート3の外縁より入射してベースシート3の内部を面方向に伝わり、拡散部44で面方向に伝わる光の進路をキートップ43方向に変更して表示要素の形状に照光する。
本実施形態のキーシート46は、ベースシート3における透明樹脂層37との固着面を粗面12としている。
暗色印刷層24と固着する透明樹脂層37の固着面が平滑面11であるため、ベースシート3から透明樹脂層37に入射した光を暗色印刷層24に入射し難くすることができ、暗色印刷層24による光の吸収を殆ど避けることができる。よってベースシート3を伝わる光量を小さくし難くすることができ、キーシート46の照光輝度を低下し難くすることができる。
本実施形態のキーシート47は、キートップ48とトップカバー49を備えてキートップ48周囲の隙間を狭くしている。
キートップ47は天面側の側面を外方に突出して形成されており、トップカバー49は仕切桟の無い枠状に形成されている。そして暗色印刷層24の操作面側には、装飾層17が設けられている。本実施形態でもキーシート41と同様に、透明樹脂層33の対向面となる暗色印刷層24の表面も、反対に暗色印刷層24の対向面となる透明樹脂層33の表面も平滑面11とされている。
キーシート47では、外観上で狭間配置のキートップ48どうしの隙間から光を漏れ難くすることができる。そしてキートップ48の外縁及び周囲が装飾層17で加飾され、キートップ48の内部には暗色印刷層24を背景とする表示要素形状の放射光が確認でき、新たなデザインを実現することができる。しかもこの放射光は、装飾層17よりも奥側に形成された拡散部44によるため、表示要素には奥に沈む立体的な加飾効果を得ることができる。
本実施形態のキーシート51を図17に示し、本実施形態の押釦スイッチ52を図18に示す。図17はキーシート51の断面図、図18はキーシート51を装着した押釦スイッチ52の拡大断面図である。このキーシート51が第3実施形態のキーシート31と異なるのは、トップカバー5を無くしてベースシート3の操作面側に透明樹脂層33と暗色印刷層24とを備え、ベースシート3の裏面側では接着層10を介して暗色印刷層53を備える構成としたことである。その他の部材の構成及びその作用、効果は同じである。
暗色印刷層53に用いられる樹脂フィルムの材質としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂などが挙げられる。
先ず、ベースシート3の表面3aに拡散部7を印刷形成した後、拡散部7を覆うベースシート3の全表面3aに透明樹脂層33を印刷形成する。次に、透明樹脂層33の操作面側に暗色印刷層24を印刷形成した後、裏面に印刷層9を有するキートップ4を接着層10で固着する。最後に、裏面に押し子8を設けた樹脂フィルムでなる暗色印刷層53を接着層10でベースシート3の裏面3bに固着して、キーシート51を得る。
図17で示すように、キーシート51は押し子8が回路基板14上の皿ばね15と接触するようにして、筐体13の内部に固定される。このキーシート51の外縁は、回路基板14上に配置したLED16と対向状態にある。
そしてLED16が発光すると、矢示するようにその光はベースシート3の外縁より入射してベースシート3の内部を面方向に伝わり、拡散部7で面方向に伝わる光の進路をキートップ4方向に変更してキートップ4を照光する。
上記各実施形態は、それぞれ本発明の実施形態の一例である。すなわち、トップカバー5,49の有無や、拡散部7,25,44をドット状に形成するかしないかなど、各実施形態において適宜変更できるものである。また、ベースシート3と暗色印刷層6,24,38,53間において平滑面を有していれば良く、平滑面11が形成される箇所は上記実施形態に限られるものではない。
ベースシート(3)として厚さ300μmのポリカーボネート樹脂フィルムを用いて、以下の試料1〜試料5を作製した。
厚さ300μmのポリカーボネート樹脂フィルムでなるベースシート(3)の表面(3a)に、裏面に印刷層(9)を有するキートップ(4)とトップカバー(5)を接着層(10)で固着した。そして、ベースシート(3)の裏面(3b)に、キートップ(4)の形状に対応してドット状に分散配置した拡散部(7)を溶剤型印刷インキで印刷形成した後、拡散部(7)を覆うベースシート(3)の全裏面(3b)に水性アクリル樹脂でなる暗色印刷層(24)を印刷形成した。その後、暗色印刷層(24)の裏面に押し子(8)を設けてキーシート(1)を作製し、試料1とした。
試料1は、ベースシート(3)の裏面(3b)に暗色印刷層(24)が形成されているが、暗色印刷層(24)の対向面となるベースシート(3)の表面は平滑面(11)が維持されている。平滑面(11)の維持形成は、暗色印刷層(24)を形成した後、暗色印刷層(24)が固化する前に拭き取って、暗色印刷層(24)を塗布したベースシート(3)の表面を観察して評価したものであり、暗色印刷層(24)を塗布した前後でベースシート(3)の表面状態は変わっていなかった。なお、以後説明する試料も同様にして表面状態を観察して平滑面(11)か粗面(12)かを観察している。ベースシート(3)の表面が平滑面(11)であるのは、ポリカーボネート樹脂フィルムでなるベースシート(3)が、水性アクリル樹脂でなる暗色印刷層(24)の印刷形成によって浸食されなかったためである。
試料1と同様にベースシート(3)の表面(3a)に、キートップ(4)とトップカバー(5)を接着層(10)で固着した。そして、ベースシート(3)の裏面(3b)に、キートップ(4)の形状に対応してドット状に分散配置した拡散部(7)を印刷形成した後、拡散部(7)を覆うベースシート(3)の全裏面(3b)に無溶剤の紫外線硬化型アクリル樹脂でなる透明樹脂層(33)を印刷形成した。さらに、透明樹脂層(33)の裏面に溶剤含有ウレタン樹脂でなる暗色印刷層(24)を印刷形成し、その暗色印刷層(24)の裏面に押し子(8)を設けてキーシート(31)を作製した。このキーシート(31)を試料2とした。
試料2は、透明樹脂層(33)の対向面となるベースシート(3)の裏面(3b)に平滑面(11)が形成され、暗色印刷層(24)の対向面となる透明樹脂層(33)の表面に平滑面(11)が形成されている。これは、ポリカーボネート樹脂フィルムでなるベースシート(3)が、無溶剤型の紫外線硬化型アクリル樹脂でなる透明樹脂層(33)の印刷形成によって浸食されず、透明樹脂層(33)が溶剤含有ウレタン樹脂でなる暗色印刷層(24)の印刷形成によっても浸食されなかったためである。
試料1と同様にベースシート(3)の表面(3a)に、キートップ(4)とトップカバー(5)を接着層(10)で固着した。そして、ベースシート(3)の裏面(3b)に、キートップ(4)の形状に対応してドット状に分散配置した拡散部(7)を印刷形成した後、拡散部(7)を覆うベースシート(3)の全裏面(3b)に水性アクリル樹脂でなる透明樹脂層(33)を印刷形成した。さらに、透明樹脂層(33)の裏面に溶剤含有ウレタン樹脂でなる暗色印刷層(24)を印刷形成し、その暗色印刷層(24)の裏面に押し子(8)を設けてキーシート(35)を作製した。このキーシート(35)を試料3とした。
試料3は、ベースシート(3)の裏面(3b)における透明樹脂層(33)の対向面に平滑面(11)が形成され、透明樹脂層(33)における暗色印刷層(38)の対向面に粗面(12)が形成されている。これは、ポリカーボネート樹脂フィルムでなるベースシート(3)が、水性アクリル樹脂でなる透明樹脂層(33)の印刷形成によって浸食されず、透明樹脂層(33)が溶剤含有ウレタン樹脂でなる暗色印刷層(38)の印刷形成によって浸食されたためである。
試料1と同様にベースシート(3)の表面(3a)に、キートップ(4)とトップカバー(5)を接着層(10)で固着した。そして、ベースシート(3)の裏面(3b)に、キートップ(4)の形状に対応してドット状に分散配置した拡散部(7)を印刷形成した後、拡散部(7)を覆うベースシート(3)の全裏面(3b)に溶剤含有アクリル樹脂でなる透明樹脂層(37)を印刷形成した。さらに、透明樹脂層(37)の裏面に水性アクリル樹脂でなる暗色印刷層(24)を印刷形成し、その暗色印刷層(24)の裏面に押し子(8)を設けてキーシートを作製した。このキーシートを試料4とした。
試料4は、ベースシート(3)の裏面(3b)における透明樹脂層(37)の対向面に粗面(12)が形成され、透明樹脂層(37)における暗色印刷層(24)の対向面に平滑面(11)が形成されている。これは、ポリカーボネート樹脂フィルムでなるベースシート(3)が、溶剤含有アクリル樹脂でなる透明樹脂層(37)の印刷形成によって浸食され、透明樹脂層(37)が水性アクリル樹脂でなる暗色印刷層(24)の印刷形成によって浸食されなかったためである。
試料1と同様にベースシート(3)の表面(3a)に、キートップ(4)とトップカバー(5)を接着層(10)で固着した。そして、ベースシート(3)の裏面(3b)に、キートップ(4)の形状に対応してドット状に分散配置した拡散部(7)を印刷形成した後、拡散部(7)を覆うベースシート(3)の全裏面(3b)に溶剤含有アクリル樹脂でなる暗色印刷層を印刷形成した。その後、暗色印刷層の裏面に押し子(8)を設けてキーシートを作製し、試料5とした。
試料5は、ベースシート(3)の裏面(3b)における暗色印刷層の対向面に粗面(12)が形成されている。これは、ポリカーボネート樹脂フィルムでなるベースシート(3)が、溶剤含有アクリル樹脂でなる暗色印刷層の印刷形成によって浸食されたためである。
試料1と同様にベースシート(3)の表面(3a)に、キートップ(4)とトップカバー(5)を接着層(10)で固着した。そして、ベースシート(3)の裏面(3b)に、キートップ(4)の形状に対応してドット状に分散配置した拡散部(7)を印刷形成した後、拡散部(7)を覆うベースシート(3)の全裏面(3b)に溶剤含有アクリル樹脂でなる透明樹脂層を印刷形成した。さらに、透明樹脂層の裏面に溶剤含有ウレタン樹脂でなる暗色印刷層を印刷形成し、その暗色印刷層の裏面に押し子(8)を設けてキーシートを作製した。このキーシートを試料6とした。
試料6は、ベースシート(3)の裏面(3b)における透明樹脂層の対向面である表面に粗面(12)が形成され、透明樹脂層における暗色印刷層の対向面である表面に粗面(12)が形成されている。これは、ポリカーボネート樹脂フィルムでなるベースシート(3)が、溶剤含有アクリル樹脂でなる透明樹脂層の印刷形成によって浸食され、透明樹脂層が溶剤含有ウレタン樹脂でなる暗色印刷層の印刷形成によって浸食されたためである。
各試料を筐体(13)に装着してLED(16)を発光させ、各試料の操作面側の明るさを目視で評価した。その結果を表1に示す。なお、各試料の明るさ評価の点数は、暗色印刷層(24,38)を備えないキーシートの明るさを10点とし、暗くなるにしたがって点数を低くした。
表1で示すように、試料1〜試料4は照光輝度を低下が少ない。試料1〜試料4は、ベースシート(3)と暗色印刷層(24,38)との間に平滑面(11)を有するため、ベースシート(3)の内部に伝わる光を平滑面(11)の介在によって暗色印刷層(24,38)に入射し難くすることができ、暗色印刷層(24,38)による光の吸収を殆ど避けることができた。
また、ベースシート(3)と透明樹脂層(33,37)の界面及び透明樹脂層(33,37)と暗色印刷層(24,38)の界面の両方を平滑面(11)とした試料2は、どちらか一方を粗面(12)とした試料3や試料4よりは照光輝度を高くできた。また、試料3と試料4ではやや試料4の方が照光輝度を高くできた。
しかしながら、試料5、試料6においては照光輝度が低い。試料5、試料6は、ベースシート(3)と暗色印刷層(6)との間に平滑面(11)が無く、粗面(12)が介在しているため、ベースシート(3)の内部に伝わる光が暗色印刷層(6)に吸収されたものと考えられる。
2 押釦スイッチ(第1実施形態)
3 ベースシート
3a 表面
3b 裏面
4 キートップ(押圧操作部)
5 トップカバー
5a 透孔
7 拡散部
8 押し子
9 印刷層
10 接着層
11 平滑面
12 粗面
13 筐体
14 回路基板
15 皿ばね(接点スイッチ)
16 LED(内部光源)
17 装飾層
21 キーシート(第2実施形態)
22 押釦スイッチ(第2実施形態)
23 キートップ(押圧操作部)
23a 凹部
24 暗色印刷層
24a 凹部
25 拡散部
31 キーシート(第3実施形態)
32 押釦スイッチ(第3実施形態)
33 透明樹脂層
33a 凹部
35 キーシート(第3実施形態の第1変形例)
36 キーシート(第3実施形態の第2変形例)
37 透明樹脂層
37a 凹部
38 暗色印刷層
41 キーシート(第4実施形態)
42 押釦スイッチ(第4実施形態)
43 キートップ(押圧操作部)
44 拡散部
46 キーシート(第4実施形態の第1変形例)
47 キーシート(第4実施形態の第2変形例)
48 キートップ
49 トップカバー
51 キーシート(第5実施形態)
52 押釦スイッチ(第5実施形態)
53 暗色印刷層
Claims (17)
- キートップと、キートップを照光させる光の通路となる導光シートであり且つキートップを載置するベースシートと、ベースシートの少なくとも一方側の表面にあってベースシートの厚み方向への光漏れを防止する暗色印刷層と、を備える照光可能なキーシートであって、
ベースシートを透明な樹脂フィルムで形成し、ベースシートと暗色印刷層との間に樹脂塗膜でなる透明樹脂層を設け、その透明樹脂層とベースシートまたは暗色印刷層の界面を、ベースシート内を面方向に伝達する光が暗色印刷層へ入射するのを抑止する平滑面に形成したキーシート。 - 透明樹脂層がベースシートに対する非浸食性塗液の硬化体でなる請求項1記載のキーシート。
- 透明樹脂層がベースシートに対する非浸食性の無溶剤型塗液や水系溶剤型塗液またはアルコール系溶剤型塗液の硬化体である請求項1または請求項2記載のキーシート。
- 透明樹脂層の対向面となるベースシートの表面が平滑面である請求項1〜請求項3何れか1項記載のキーシート。
- 暗色印刷層が透明樹脂層に対する非浸食性塗液の硬化体でなる請求項1〜請求項4何れか1項記載のキーシート。
- 暗色印刷層の対向面となる透明樹脂層の表面が平滑面である請求項1〜請求項5何れか1項記載のキーシート。
- 透明樹脂層を、ベースシートの少なくとも一方側の表面の全面に設けている請求項1〜請求項6何れか1項記載のキーシート。
- ベースシートの少なくとも一方側の表面に、対向するベースシートの表面を粗面化しベースシートの面方向に伝わる光をキートップへ伝える拡散部を設ける請求項1〜請求項7何れか1項記載のキーシート。
- 拡散部が屈折率や反射率を高める充填材を含む請求項8記載のキーシート。
- ベースシートと拡散部との界面が、拡散部形成用の浸食性塗液で浸食形成された粗面である請求項8または請求項9記載のキーシート。
- 拡散部の分散形状が表示要素を形成する請求項8〜請求項10何れか1項記載のキーシート。
- キーシートの外縁に表出するベースシートの外縁から光を導入しベースシート内をその面方向へ導光可能な請求項8〜請求項11何れか1項記載のキーシート。
- ベースシートを挟んでキートップとは反対側の面に設けた暗色印刷層の表面に押し子を形成する請求項1〜請求項12何れか1項記載のキーシート。
- 光の通路となる導光シートの少なくとも一方側の表面にあってベースシートの厚み方向への光漏れを防止する暗色印刷層を備える遮光性導光シートであって、導光シートと暗色印刷層との間に樹脂塗膜でなる透明樹脂層を設け、その透明樹脂層と導光シートまたは暗色印刷層の界面を、導光シート内を面方向に伝達する光が暗色印刷層へ入射するのを抑止する平滑面に形成した導光シート。
- キートップと、キートップを照光させる光の通路となる導光シートであり且つキートップを載置するベースシートと、ベースシートの少なくとも一方側の表面にあってベースシートの厚み方向への光漏れを防止する暗色印刷層と、を備える照光可能なキーシートと、接点スイッチと内部光源とを備える回路基板と、を備える押釦スイッチであって、
ベースシートを透明な樹脂フィルムで形成し、ベースシートと暗色印刷層との間に樹脂塗膜でなる透明樹脂層を設け、その透明樹脂層とベースシートまたは暗色印刷層の界面を、ベースシート内を面方向に伝達する光が暗色印刷層へ入射するのを抑止する平滑面に形成した押釦スイッチ。 - キーシートが、ベースシートの表面側に暗色印刷層を備えており、該暗色印刷層がベースシートにおけるキートップどうしの隙間を覆っている請求項15記載の押釦スイッチ。
- キートップと、キートップを照光させる光の通路となる導光シートであり且つキートップを載置するベースシートと、ベースシートの少なくとも一方側の表面にあってベースシートの厚み方向への光漏れを防止する暗色印刷層と、を備える照光可能なキーシートの製造方法であって、
透明な樹脂フィルムで形成したベースシートの少なくとも一方側の表面に、ベースシートに対する非浸食性塗液を塗布し硬化させて樹脂塗膜でなる透明樹脂層を設け、さらにその透明樹脂層の表面に光を遮る暗色印刷層を印刷して設け、透明樹脂層とベースシートまたは暗色印刷層の界面を、ベースシート内を面方向に伝達する光が暗色印刷層へ入射するのを抑止する平滑面に形成するキーシートの製造方法。
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