JP4401724B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は電力変換装置に係わり、特に単位インバータの単相出力で各相を構成して多相交流電力を得る電力変換装置に関する。
3相電力を出力する電力変換装置においては、電力変換装置の大容量化、高電圧化を目的とし、また、その出力波形を改善するため、3相交流電源から2次側に複数の巻線を持った変圧器を介して3相交流電力を複数台の単位インバータへ供給し、これらの単位インバータを3グループに分割し、各グループの単相出力を夫々直列に接続し、その直列接続されたグループの一端を中性点として接続し、その他端を夫々3相の交流電動機の各相に接続することにより、交流電動機に3相交流電力を供給する手法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この場合、前述の単位インバータの主回路は、変圧器の2次巻線からの電力をコンバータ及び直流平滑コンデンサで直流電力に変換し、この直流電力をインバータで任意の周波数、電圧を持った交流電力に変換するように構成されている。従って、この電力変換装置の直流リンク部は電力変換装置の出力の各相毎に独立した構成となっている。
特開平11−122943号公報(第14頁、図1)
しかしながら、このような、独立した直流電源をもつ単位インバータの単相出力を多重接続した電力変換装置においては、各相の瞬時電力が変動することによって直流電圧変動が発生し、出力電流が正弦波から歪む。以下この原理について説明する。
3相インバータの時刻tにおける各相の出力電圧及電流は、角周波数をω、力率角をθとして、
Vu=√2・|V|・cos(ωt)
Vv=√2・|V|・cos(ωt−2π/3)
Vw=√2・|V|・cos(ωt+2π/3)
Iu=√2・|I|・cos(ωt−θ)
Iv=√2・|I|・cos(ωt−2π/3−θ)
Iw=√2・|I|・cos(ωt+2π/3−θ)
と記述できる。ここで、|V|及び|I|は夫々相電圧、相電流の実効値である。従って各相の瞬時電力は、以下となる。
Pu=|V|・|I|・{cos(2ωt−θ)+cosθ}
Pv=|V|・|I|・{cos(2ωt−2π/3−θ)+cosθ}
Pw=|V|・|I|・{cos(2ωt+2π/3−θ)+cosθ}
また、全相の総電力は、これらを足し合わせた以下となる。
P=Pu+Pv+Pw=3・|V|・|I|・cosθ
即ち、総電力には時間による変動成分はないが、各相の瞬時電力に着目すると、第1項が無効電力相当で、出力の2倍の周波数、1/2の力率角の位相差をもつ正弦波となる。直流電圧はこの無効電力に応じて変動する。
図8は特許文献1に示された電力変換装置の動作説明図であり、各相の出力電圧、出力電流及び出力瞬時電力の波形をU相の出力電圧位相を基準に示したものである。電力変換装置の出力電圧のU相、V相及びW相の各相は互いに120度の位相差を持っている。また各相の出力電流は各相の出力電圧に対して一定の位相差を持って出力される。各相の出力瞬時電力は各相の電圧と電流の積で求まる。この各相の出力瞬時電力は図8に示したように出力電圧位相によって大きく変動する。
若し電力変換装置が共通の直流リンク部を持つ通常の電力変換装置であれば、各相毎の出力瞬時電力の和である電力変換装置全体の出力瞬時電力は一定となるため、コンバータ側から供給しなければならない電力は出力電圧位相によらず、一定となる。
ところが、この特許文献1に示された電力変換装置の場合は、各相毎に独立した直流リンク部を持つ単位インバータで構成されているため、各相を構成する単位インバータの出力瞬時電力は各相の出力瞬時電力と等しくなり、出力電圧位相によって変圧器の2次巻線からコンバータ、直流リンク部を介して供給される単相インバータの出力瞬時電力は大きく変動する。
直流電圧が各相で同一であると仮定しているPWM制御回路では、この直流電圧の変動により、出力電流が歪むこととなる。この電流歪みを抑えるために、従来は大きな平滑コンデンサが必要であった。しかし、このような大きな平滑コンデンサは、外形的にも、経済的にも問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたもので、電圧変動を補正することにより、各相の出力電流の歪みを低減し、大きな平滑コンデンサを必要としない電力変換装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、直流電源から平滑コンデンサを介し、単相交流出力を得る少なくとも1台の単位インバータの出力で夫々各相を形成するように構成した多相インバータと、この多相インバータに電圧指令を与えて出力を制御する制御手段と、前記単位インバータの各々の出力電圧及び出力電流を、直接または間接的に検出する検出手段と、前記多相インバータの各相の電圧指令に補正を加える電圧指令補正手段とを備え、前記電圧指令補正手段は、前記検出手段により得られた信号を用いて前記多相インバータの各相の直流電圧の変動分に相当する無効電力を求める演算手段を有し、この演算手段の演算結果により前記多相インバータの各相の電圧指令を補正する電力変換装置において、前記演算手段は、前記単位インバータの出力電圧と出力電流の積を全相分加算して得た瞬時電力の1相あたりの平均値と、各相の瞬時電力との差分を夫々求めることを特徴としている。
また、他の発明は、直流電源から平滑コンデンサを介し、単相交流出力を得る少なくとも1台の単位インバータの出力で夫々各相を形成するように構成した多相インバータと、この多相インバータに電圧指令を与えて出力を制御する制御手段と、前記単位インバータの各々の出力電圧及び出力電流を、直接または間接的に検出する検出手段と、前記多相インバータの各相の電圧指令に補正を加える電圧指令補正手段とを備え、前記電圧指令補正手段は、前記検出手段により得られた信号を用いて前記多相インバータの各相の直流電圧の変動分に相当する無効電力を求める演算手段を有し、この演算手段の演算結果により前記多相インバータの各相の電圧指令を補正する電力変換装置において、前記演算手段は、前記単相インバータの出力電圧と出力電流の積を全相分加算して得た瞬時電力の1相あたりの平均値と、各相の瞬時電力との差分を全相分2乗平均して得られる振幅と、各相の出力電圧または出力電流の周波数の2倍の周波数と、各相の出力電圧と出力電流から得られる力率角の半分の位相差とを持つ正弦波の無効電力を各相に対し夫々変換して求めることを特徴としている。
さらに、他の発明は、直流電源から平滑コンデンサを介し、単相交流出力を得る少なくとも1台の単位インバータの出力で夫々各相を形成するように構成した多相インバータと、この多相インバータに電圧指令を与えて出力を制御する制御手段と、前記単位インバータの各々の出力電圧及び出力電流を、直接または間接的に検出する検出手段と、前記多相インバータの各相の電圧指令に補正を加える電圧指令補正手段とを備え、前記電圧指令補正手段は、前記検出手段により得られた信号を用いて前記多相インバータの各相の直流電圧の変動分に相当する無効電力を求める演算手段を有し、この演算手段の演算結果により前記多相インバータの各相の電圧指令を補正する電力変換装置において、前記演算手段は、前記単相インバータの出力電圧と出力電流の積を全相分加算して得た瞬時電力の1相あたりの平均値を力率で除算して得られる振幅と、各相の出力電圧または出力電流の周波数の2倍の周波数と、各相の出力電圧と出力電流から得られる力率角の半分の位相差とを持つ正弦波の無効電力を各相に対し夫々変換して求めることを特徴としている。
さらに、他の発明は、直流電源から平滑コンデンサを介し、単相交流出力を得る少なくとも1台の単位インバータの出力で夫々各相を形成するように構成した多相インバータと、この多相インバータで駆動される交流電動機と、前記多相インバータに電圧指令を与えて出力を制御する制御手段と、前記単位インバータの各々の出力電圧及び出力電流を、直接または間接的に検出する検出手段と、前記多相インバータの各相の電圧指令に補正を加える電圧指令補正手段とを備え、前記電圧指令補正手段は、前記検出手段により得られた信号を用いて前記多相インバータの各相の直流電圧の変動分に相当する無効電力を求める演算手段を有し、この演算手段の演算結果により前記多相インバータの各相の電圧指令を補正する電力変換装置において、前記演算手段は、前記単相インバータの出力電圧と前記交流電動機のトルク成分電流の積から得られる瞬時電力の1相あたりの平均値を力率で除算して得られる振幅と、各相の出力電圧または出力電流の周波数の2倍の周波数と、各相の出力電圧と出力電流から得られる力率角の半分の位相差とを持つ正弦波の無効電力を各相に変換して求めることを特徴している。
本発明によれば、各相の直流電圧または無効電力の比例成分で、各相の電圧指令を補正するようにしているので、各相の出力電流の歪みを低減し、大きな平滑コンデンサを必要としない電力変換装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
以下に、本発明の実施例1に係る電力変換装置を図1乃至図3を参照して説明する。図1は本発明の電力変換装置の回路構成図である。
単位インバータ1U、1V及び1Wは単相出力インバータであり、その出力をY接続することにより3相インバータを構成し、交流電動機2に3相交流電力を供給している。単位インバータ1U、1V及び1Wは、詳細を後述する主制御回路3からの電圧指令によって、所望の周波数成分を持つ電圧を出力するように制御されている。また、電圧指令補正回路4は、各々の単位インバータ1U、1V及び1Wの直流電圧の変動分を求め、主制御回路3からの電圧指令を補正するための電圧補正指令を出力する。補正された電圧指令は、図示しないPWM制御回路を介して単位インバータ1U、1V及び1Wを制御している。
単位インバータ1の内部回路構成を図2に示す。直流電源11の出力を平滑コンデンサ12を介し、スイッチング素子13AP、13AN、13BP及び13BNで構成される単相インバータ回路に供給する。各々のスイッチング素子13には逆並列にフライホイールダイオードが接続されている。上記単相インバータ回路の出力端子A、Bから交流出力が得られる。尚、直流電源11は図2に示されたようなバッテリーを用いても良いが、交流電源をコンバータを用いて整流して得るようにしても良い。
次に、主制御回路3の詳細構成ついて説明する。
トルク設定器5で与えられたトルク基準T*は、磁束設定器6で設定された励磁指令Φ*で除算されてトルク電流基準Iq*に変換される。また、励磁指令Φ*は演算により励磁電流基準Id*に変換される。
一方、3相2相変換器9は電流検出器8A、8B及び8Cで検出された交流電動機2の各相の電流を直交変換し、フィードバックトルク電流Iq及びフィードバック励磁電流Idを得る。これらのフィードバック電流Iq及びIdは上述のトルク電流基準Iq*及び励磁電流基準Id*と夫々比較され、夫々の偏差がゼロになるように、電流制御器7A及び7Bがq軸およびd軸の電圧基準Vq*及びVd*を夫々制御する。ここで得られたq軸およびd軸の電圧基準Vq*及びVd*は、2相3相変換器10により3相の電圧基準Vu*、Vv*及びVw*に変換される。
また、トルク基準T*と励磁指令Φ*から演算によりすべり角周波数ωsを求め、これにフィードバック角速度ωmを加えることにより電力変換装置の出力角周波数ω1を決定する。この出力角周波数ω1を積分して得られる出力位相基準θ1を、前述した3相2相変換器9の位相基準とするとともに、2相3相変換器10から3相の電圧基準Vu*、Vv*及びVw*を求めるための位相基準としている。
次に電圧指令補正回路4の詳細について説明する。図3に電圧指令補正回路4のブロック構成図を示す。単位インバータ1U、1V及び1Wの夫々の直流電圧値VDCu、VDCv及びVDCwの平均値を、平均値回路41で得、得られた平均値と夫々の直流電圧値VDCu、VDCv及びVDCwの差に比例したeu,ev,ewを電圧指令の補正量として、元の電圧指令Vu*、Vv*及びVw*に夫々加算補正する。このようにして補正された電圧指令は、前述したように、図示しないPWM制御回路によりゲートパルスに変換され、単位インバータ1のスイッチング素子13に供給される。
以下に実施例1の作用効果について説明する。
通常、PWM制御は、時間平均電圧を制御するものであるので、図2に示す2レベルインバータを適用した場合、直流電圧をVdc、オン時間比率をTonとすると、
出力電圧の平均値Voutは以下となる。
Vout=Ton・Vdc (1)
オン時間比率Tonは、PWM回路に与える電圧指令V*に比例するので、比例係数αを用いて、
Vout=α・V*・Vdc (2)
と表せる。
一方、d、q軸上の制御量は、直流量として扱われ、各電圧、電流は、各相の実効値の平均値として扱われる。(2)式においてはVdcが一定であることを前提にしているが、実際のPWM出力Vout^は、変動する瞬時直流電圧によって出力電圧が決まり、この瞬時直流電圧をVdc^と書き直すと、次式となる。
Vout^=α・V*・Vdc^ (3)
したがって、実電圧の不足分は、(2)−(3)式より次式となる。
Vout−Vout^=α・V*・(Vdc−Vdc^) (4)
ここで、(4)式を(α・Vdc^)で除算したものが補正分の電圧基準であるので、これをeとおくと、
e={(Vdc−Vdc^)/Vdc}・V* (5)
従ってeを用いて出力するべきVoutを記述すると、以下となる。
Vout=α・(V*+e)・Vdc^ (6)
以上のようにして、変動する各単相インバータの直流電圧Vdc^に応じて、電圧基準を補正することにより、出力すべき電圧が正しく得られ、電圧の変動に起因する電流の歪みを低減することが可能となる。
尚、実施例1では、所謂ベクトル制御によって、電圧、電流指令値を与えたが、例えばV/F制御などによって電圧及び電流指令を与えるような他の制御システムにおいても、同様の効果が得られる。
また、本実施例では、単位インバータ1を3台用いて3相インバータを構成する例を示しているが、インバータは多相インバータとしても良く、多相インバータの各相は単位インバータ1の単相出力を複数台直列に接続するようにしても良い。
以上説明したように、本発明によれば、各相の直流電圧の比例成分で、各相の電圧指令を補正するようにしたので、出力電流の歪みを低減でき、平滑コンデンサの容量を低減することが可能となる。
図4は本発明の実施例2に係る電力変換装置の電圧指令補正回路のブロック構成図である。この実施例2の各部について、図3の実施例1に係る電力変換装置の電圧指令補正回路のブロック構成図と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。この実施例2が実施例1と異なる点は、図3の平均値回路41に代えて、夫々の直流電圧値VDCu、VDCv及びVDCwの時間平均値を演算する時間平均回路42U、42V及び42Wを夫々設けた点である。
図4の電圧指令補正回路4Aでは、このように各相の時間平均を用いるが、各相の直流電圧がバランスした状態を考えれば、図3の平均値回路41の出力と時間平均回路42U、42V及び42Wの出力は基本的に同一となる。従って、得られる補正電圧指令eu、ev及びewは実施例1で得られるものと等しくなり、直流電圧の変動に起因する電流の歪みを抑制することが可能となる。
尚、時間平均を得る方法としては、変動の周波数よりも高い周波数を除去するローパスフィルタを用いる方法や、過去の一定時間の直流電圧値をメモリして平均を求める方法等がある。
図5は本発明の実施例3に係る電力変換装置の回路構成図である。この実施例3の各部について、図1の実施例1係る電力変換装置の回路構成図と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。この実施例3が実施例1と異なる点は、直流電圧値VDCu、VDCv及びVDCwを入力とする電圧指令補正回路4に代えて、各相の電圧指令値Vu*、Vv*及びVw*、並びに電流指令値Iu*、Iv*及びIw*を入力とする電圧指令補正回路4Bを設けた点と、d軸、q軸の電流基準Id*、Iq*を各相の電流基準Iu*、Iv*及びIw*に変換する2相3相変換器14を設けた点である。
図6に電圧指令補正回路4Bのブロック構成図を示す。電圧指令補正回路4Bは、各相の電圧、電流指令値の積を、加算回路43で加算平均し、この加算平均した量と各相の瞬時電力との差分に比例した量を各相毎に電圧基準補正指令eu、ev及びewとして出力する。
各相の直流電圧の変動は、各相の無効電力に比例する。上記のように加算平均して得られた量は有効電力であり、各相の瞬時電力からこの有効電力を減算した量が無効電力となる。従って、この無効電力に比例して電圧指令を補正することにより、実施例1と同様の効果が得られる。
尚、実施例3では、瞬時電力の演算を電圧、電流指令を用いて行ったが、各相の出力電圧、あるいは出力電流を直接検出しても良く、また、指令値と直接検出された出力電流または電圧との組合せを用いて瞬時電力の演算を行っても、同様の効果が得られる。
また、実施例3では、3相の瞬時電力を加算することにより、有効電力を得たが、実施例2と同様に、各相の時間平均を用いて、各相の有効電力を求めても良い。
以上説明したように、各相の直流電圧の比例成分に代えて各相の無効電力量の比例成分で各相の電圧指令を補正するようにしても、出力電流の歪みを低減でき、平滑コンデンサの容量を低減することができる。
図7は本発明の実施例4に係る電力変換装置の電圧指令補正回路のブロック構成図である。この実施例4の各部について、図6の実施例3に係る電力変換装置の電圧指令補正回路のブロック構成図と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。この実施例4が実施例3と異なる点は、各相の無効電力を入力とし全相の2乗平均を演算する2乗平均回路44、この2乗平均回路44の出力である無効電力と加算回路43により加算平均して求めた有効電力から力率を求める正接角演算回路45、並びに2乗平均回路44の出力、前記力率角の1/2の値、及び出力角周波数の2倍の周波数を入力とし、各相の正弦波無効電力量に相当する出力を得る3相正弦波回路46が追加された点である。
電圧指令補正回路4Cでは、実施例3と同様、電圧、電流指令の積の総和により有効電力を得、有効電力と各相の瞬時電力との差により各相の無効電力を得る。各相の無効電力の実効値の平均値は、2乗平均回路44によって次式の演算を行うことにより得ることができる。尚、Qu、Qv及びQwは各相の無効電力を表し、Qは無効電力の実効値の平均値を表す。
Q={(Qu+Qv+Qw)/3}1/2 (7)
また、正接角演算回路45により、有効電力と無効電力の正接角を求め、3相正弦波回路46により、以下の式により、各相の電圧指令補正量を決定する。
eu=G・Q・cos(ωet−θe) (8)
ev=G・Q・cos(ωet−2π/3−θe) (9)
ew=G・Q・cos(ωet+2π/3−θe) (10)
但し、Gは比例定数、θeは上記正接角の1/2の値であり、またωe=2ω1である。
上記(8)乃至(10)式は、無効電力を瞬時値ではなく、振幅と位相で表している。従って、この実施例4によれば、瞬時無効電力を使って電圧基準を補正する実施例3と同様の作用効果が得られる。
尚、実施例4では、瞬時電力の演算を電圧、電流指令で行ったが、各相の出力電圧、あるいは出力電流を直接検出しても良く、また、指令値と直接検出された出力電流または電圧との組合せを用いて瞬時電力の演算を行っても、同様の効果が得られる。
また、実施例4では、3相の瞬時電力を加算して有効電力を得たが、実施例2と同様に、各相の時間平均を用いて、各相の有効電力を求めても良い。
更に、実施例4では、総電力の1相あたりの平均電力と、各相の瞬時電力の差により、各相の無効電力を求めたが、例えば、U相については、
Pu=|V|・|I|・{cos(2ωt−θ)+cosθ}
であり、得られた1相あたりの平均電力は、|V|・|I|・cosθに相当する。この平均電力を力率cosθで割れば、皮相電力|V|・|I|が得られるので、これを振幅とし、電圧指令の2倍の周波数、1/2の力率角をもつ無効電力を求めても良い。
以上の実施例1乃至実施例4で用いる電力変換装置を、電動機制御に用いる場合、総電力を、電圧指令と電流指令の積で計算するのではなく、電圧指令とトルク成分電流の積で得ても、同様の効果が得られる。またこの場合の電圧指令を、電動機の磁束または励磁分電流と電動機の速度との積で得られる電動機誘起電圧を用いても、同様の効果が得られる。
更に、電圧、電流指令の代わりに、直接検出した各相の出力電圧、電流を用いても、同様の効果が得られる。
本発明の実施例1に係る電力変換装置の回路構成図。 単位インバータの回路構成図。 本発明の実施例1に係る電力変換装置の電圧指令補正回路のブロック構成図。 本発明の実施例2に係る電力変換装置の電圧指令補正回路のブロック構成図。 本発明の実施例3に係る電力変換装置の回路構成図。 本発明の実施例3に係る電力変換装置の電圧指令補正回路のブロック構成図。 本発明の実施例4に係る電力変換装置の電圧指令補正回路のブロック構成図。 電力変換装置の動作説明図。
符号の説明
1、1U、1V、1W 単位インバータ
2 交流電動機
3 主制御回路
4、4A、4B、4C 電圧指令補正回路
5 トルク設定器
6 磁束設定器
7A、7B 電流制御器
8A、8B、8C 電流検出器
9 3相2相変換器
10 2相3相変換器
11 直流電源
12 平滑コンデンサ
13、13AP、13AN、13BP、13BN スイッチング素子
41 平均値回路
42U、42V、42W 時間平均回路
43 加算回路
44 2乗平均回路
45 正接角演算回路
46 3相正弦波回路

Claims (5)

  1. 直流電源から平滑コンデンサを介し、単相交流出力を得る少なくとも1台の単位インバータの出力で夫々各相を形成するように構成した多相インバータと、
    この多相インバータに電圧指令を与えて出力を制御する制御手段と、
    前記単位インバータの各々の出力電圧及び出力電流を、直接または間接的に検出する検出手段と、
    前記多相インバータの各相の電圧指令に補正を加える電圧指令補正手段とを備え、
    前記電圧指令補正手段は、
    前記検出手段により得られた信号を用いて前記多相インバータの各相の直流電圧の変動分に相当する無効電力を求める演算手段を有し、
    この演算手段の演算結果により前記多相インバータの各相の電圧指令を補正する電力変換装置において、
    前記演算手段は、
    前記単位インバータの出力電圧と出力電流の積を全相分加算して得た瞬時電力の1相あたりの平均値と、各相の瞬時電力との差分を夫々求めることを特徴とする電力変換装置。
  2. 直流電源から平滑コンデンサを介し、単相交流出力を得る少なくとも1台の単位インバータの出力で夫々各相を形成するように構成した多相インバータと、
    この多相インバータに電圧指令を与えて出力を制御する制御手段と、
    前記単位インバータの各々の出力電圧及び出力電流を、直接または間接的に検出する検出手段と、
    前記多相インバータの各相の電圧指令に補正を加える電圧指令補正手段とを備え、
    前記電圧指令補正手段は、
    前記検出手段により得られた信号を用いて前記多相インバータの各相の直流電圧の変動分に相当する無効電力を求める演算手段を有し、
    この演算手段の演算結果により前記多相インバータの各相の電圧指令を補正する電力変換装置において、
    前記演算手段は、
    前記単相インバータの出力電圧と出力電流の積を全相分加算して得た瞬時電力の1相あたりの平均値と、各相の瞬時電力との差分を全相分2乗平均して得られる振幅と、各相の出力電圧または出力電流の周波数の2倍の周波数と、各相の出力電圧と出力電流から得られる力率角の半分の位相差とを持つ正弦波の無効電力を各相に対し夫々変換して求めることを特徴とする電力変換装置。
  3. 直流電源から平滑コンデンサを介し、単相交流出力を得る少なくとも1台の単位インバータの出力で夫々各相を形成するように構成した多相インバータと、
    この多相インバータに電圧指令を与えて出力を制御する制御手段と、
    前記単位インバータの各々の出力電圧及び出力電流を、直接または間接的に検出する検出手段と、
    前記多相インバータの各相の電圧指令に補正を加える電圧指令補正手段とを備え、
    前記電圧指令補正手段は、
    前記検出手段により得られた信号を用いて前記多相インバータの各相の直流電圧の変動分に相当する無効電力を求める演算手段を有し、
    この演算手段の演算結果により前記多相インバータの各相の電圧指令を補正する電力変換装置において、
    前記演算手段は、
    前記単相インバータの出力電圧と出力電流の積を全相分加算して得た瞬時電力の1相あたりの平均値を力率で除算して得られる振幅と、各相の出力電圧または出力電流の周波数の2倍の周波数と、各相の出力電圧と出力電流から得られる力率角の半分の位相差とを持つ正弦波の無効電力を各相に対し夫々変換して求めることを特徴とする電力変換装置。
  4. 直流電源から平滑コンデンサを介し、単相交流出力を得る少なくとも1台の単位インバータの出力で夫々各相を形成するように構成した多相インバータと、
    この多相インバータで駆動される交流電動機と、
    前記多相インバータに電圧指令を与えて出力を制御する制御手段と、
    前記単位インバータの各々の出力電圧及び出力電流を、直接または間接的に検出する検出手段と、
    前記多相インバータの各相の電圧指令に補正を加える電圧指令補正手段とを備え、
    前記電圧指令補正手段は、
    前記検出手段により得られた信号を用いて前記多相インバータの各相の直流電圧の変動分に相当する無効電力を求める演算手段を有し、
    この演算手段の演算結果により前記多相インバータの各相の電圧指令を補正する電力変換装置において、
    前記演算手段は、
    前記単相インバータの出力電圧と前記交流電動機のトルク成分電流の積から得られる瞬時電力の1相あたりの平均値を力率で除算して得られる振幅と、各相の出力電圧または出力電流の周波数の2倍の周波数と、各相の出力電圧と出力電流から得られる力率角の半分の位相差とを持つ正弦波の無効電力を各相に変換して求めることを特徴とする電力変換装置。
  5. 前記検出手段のうち、出力電圧を検出する検出手段は、
    前記交流電動機の磁束または磁束分電流指令と、前記交流電動機の速度との積から得られる電動機誘起電圧によることを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
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