JP4400058B2 - スピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼溶接管 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車排気系部材用として好適なフェライト系ステンレス鋼溶接管に係り、特に鋼管にスピニング加工を施して製造されるマフラーや触媒コンバーターのハウジング等の排気系膨径部材・縮径部材用として好適な、フェライト系ステンレス鋼溶接管に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車排気系部材には、加工性と耐食性に優れたSUH 409Lや、SUS 429 、SUS 436Lなどのフェライト系ステンレス鋼が多用されている。例えば、自動車のエンジンから排出された排気ガスを処理する、触媒コンバーターのハウジングやマフラー等がその一例である。
【0003】
触媒コンバーターのハウジングの一般的な容器形状を図2に示す。
触媒コンバーターのハウジング11は、触媒担体を収容する比較的大径の本体11a と、エキゾーストパイプに接続される比較的小径の接続部11c と、本体11a から接続部11c に向かって漸次小径となるテーパ状のコーン部11b とにより構成されている。
【0004】
近年、このような触媒コンバーターのハウジング11は、本体11a とほぼ同じ径の素管(溶接管)にスピニング加工を施して成形される場合が多くなっている。例えば、特許文献1には、素管の一端を回転芯金上に嵌挿し、他端を自由端として、加工軸心方向に沿って絞りロールと案内ロールとを備える加工ロールを、素管の外周に加工軸心を中心として複数個を対称的に配備して、多サイクルの空絞り加工により案内ロールで素管を把持しつつ絞りロールで粗形状に絞り、ついで絞りロールにより芯金に沿ってしごき加工を行うパイプ縮管加工方法が提案されている。
【0005】
また、特許文献2には、素管を3つのローラで把持し、ローラの長手方向相対移動速度と管の回転数により定まる幾何学的なスパイラル角に対する差が1度以内となるようにローラを長手方向に傾斜させて、3つのローラと素管を長手方向に相対的に移動させるとともに、ローラを管半径方向に移動させることにより、素管にテーパー加工を施すテーパー鋼管の製造方法が提案されている。
【0006】
特許文献1、特許文献2に記載されたような、スピニング加工によってテーパを有する管材を成形する方法は、板材をプレス加工により所定形状の部材としたのちそれら部材を溶接接合してテーパを有する管材を製造する方法に比べて、(1)材料歩留まりが良いこと、(2)一体成形が可能で溶接部の信頼性低下がないこと、(3)型が不要であること、(4)工数が少ないこと、等の利点がある。しかしながら、プレス加工を利用する方法に比べて、スピニング加工を利用する方法では、スピニング加工に比較的時間を要するため、生産能率が低いという問題があった。
【0007】
このような問題に対し、例えば、特許文献3には、素管をその管軸周りに回転させ、素管の外周に配した複数の成形ローラを素管の回転方向と逆方向に公転させ、素管をその管軸方向に移動させ、成形ロールを素管の径方向に移動させて、素管に縮径部を形成するスピニング加工法が提案されている。特許文献3に記載された技術では、相対的な回転速度が高くなり、高速加工を行うことができ、加工時間が短縮できるとしている。
【0008】
【特許文献1】
特公平4−46647 号公報
【特許文献2】
特開平10−24323 号公報
【特許文献3】
特開2000−33443 号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献3に記載された技術を適用して鋼管にスピニング加工を施し縮径部を形成すると、管端で溶接部Wに破断が生じたり(図3(a))、あるいは図3(b)に示すような溶接部Wの欠け落ちXの確率が高くなる等の問題があった。
【0010】
本発明は、上記した従来技術の問題を有利に解決し、たとえ加工速度を高速化したスピニング加工を施しても、 管端の溶接部の破断や、溶接部の欠け落ちの確率が極めて低い、優れたスピニング加工性を有する、フェライト系ステンレス鋼溶接管を提案することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題を達成するために、溶接管のスピニング加工性に及ぼす溶接金属部のミクロ組織、および鋼板成分の影響について、綿密な調査、検討を行った。その結果、スピニング加工時の管端の溶接部の破断や、溶接部の欠け落ちの確率が、溶接管の溶接条件により異なることから、溶接金属部の断面形状を制御することによって、管端の溶接部の破断や溶接部の欠け落ちの確率が飛躍的に低減され、溶接管のスピニング加工性が顕著に向上するという知見を得た。
【0012】
また、溶接金属部の断面形状が同一でも鋼板組成によって、溶接部の欠け落ちの確率が異なることから、C、Si、Mn、P、S、NiおよびAl含有量を規制すると共に、Tiおよび/またはNbを一定量含有する鋼板組成とすることにより、スピニング加工時の溶接部の破断や溶接部の欠け落ちの確率が飛躍的に低減されるという知見を得た。
【0013】
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を重ねて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎのとおりである。
(1)管状に加工したフェライト系ステンレス鋼板の端部同士をアーク溶接法により突き合わせ溶接してなるフェライト系ステンレス鋼溶接管であって、前記フェライト系ステンレス鋼板が、質量%で、C:0.020 %以下、Si:0.08%以上1.0 %以下、Mn:0.12%以上1.0 %以下、P:0.012 %以上0.040 %以下、S:0.010 %以下、Cr:10.0〜20.0%、Ni:0.1 %以上0.6 %以下、Al:0.01%以上0.10%以下、N:0.020 %以下を含有し、さらに、Nb:0.10〜1.00%およびTi:0.10〜1.00%のうちから選ばれた1種または2種を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、前記溶接により形成された溶接金属部の断面形状が、前記フェライト系ステンレス鋼板厚さの0.9 倍以上の溶込み深さと、前記フェライト系ステンレス鋼板厚さ以下の管内面側幅を有することを特徴とするスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼溶接管。
(2)(1)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、V:0.01〜0.5 %、W:0.001 〜0.05%、Co:0.01〜0.25%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とするフェライト系ステンレス鋼溶接管。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu:0.1 %以上3.0 %以下、Mo:0.4 %以上3.0 %以下のうちから選ばれた1種または2種を含有することを特徴とするフェライト系ステンレス鋼溶接管。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、B:0.0002〜0.0030%を含有することを特徴とするフェライト系ステンレス鋼溶接管。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の溶接管は、管状に加工したフェライト系ステンレス鋼板の端部同士を突き合わせ溶接してなるフェライト系ステンレス鋼溶接管である。なお、フェライト系ステンレス鋼板は冷延鋼板とすることが好ましい。本発明の溶接管では、溶接により形成された溶接金属部が、図1(a)に示すように、鋼板厚さの0.9 倍以上の溶込み深さと、図1(b)に示すように、鋼板厚さ以下の管内面側幅を有する断面形状を有する。なお、溶接金属部の管内面側幅における「鋼板厚さ以下」には、管内面側に溶接金属が形成されない場合、すなわち零を含むものとする。
【0015】
溶接金属部の溶込み深さ:鋼板厚さの0.9 倍以上
溶接金属部の溶込み深さが鋼板厚さの0.9 倍未満と小さいと、溶接部の強度が不足するとともに、管内面側の溶接突合わせ部が未溶込み部となり、切欠きとして作用し、スピニング加工中に溶接管に働く円周方向の引張応力が集中し、管端の溶接部に破断が生じる。このため、溶接金属部の溶込み深さは鋼板厚さの0.9 倍以上に限定した。
【0016】
溶接金属部の管内面側幅:鋼板厚さ以下
溶接金属部の管内面側幅が鋼板厚さを超えて大きくなると、溶接金属が管内面側に凸状に大きく形成され、鋼板母材と溶接金属部との境界近傍(ボンド部)が凹状となるため、このボンド部に円周方向の引張り応力が集中し、割れが生じやすく、溶接部の欠け落ちが発生しやすくなる。なお、鋼板母材と溶接金属部との境界近傍が凹状となることを防止するには、管内面側に溶接金属部を形成しないように溶接金属部の管内面側幅を零とすることが好ましい。このようなことから、溶接金属部の管内面側幅を零を含む鋼板厚さ以下に限定した。
【0017】
次に、本発明の溶接管を構成するフェライト系ステンレス鋼板の組成限定理由について説明する。なお、以下、組成に関する「%」表示は、特に断らない限り質量%を意味するものとする。
C:0.020 %以下
Cは、溶接部の硬さを増加し靱性を低下させる元素であり、さらに、自動車排気系部材の具備すべき重要な特性の一つである耐酸化性を低下させる。このため、本発明では、できるだけ低減することが望ましいが、0.020 %までは許容できる。そこで、本発明では、Cは0.020 %以下に限定する。
【0018】
Si:0.08%以上1.0 %以下
Siは、強度を増加しスピニング加工性、靱性を低下させる元素であり、できるだけ低減することが望ましいが、耐酸化性を高める有効な元素であり、本発明では、Siは0.08%以上1.0 %以下に限定することにした。なお、より好ましくは0.12%以上、0.40%以下である。
【0019】
Mn:0.12%以上1.0 %以下
Mnは、強度の向上に有効な元素であり、0.12%以上含有することが好ましいが、1.0 %以上、多量に含有させると靱性を低下させる。このため、Mnは、0.12%以上1.0 %以下に限定する。
P:0.012 %以上0.040 %以下
Pは、強度を高めるのに有効な元素であり、0.012 %以上含有させるが、0.040 %を超えて多量に含有すると、靱性が低下する。このため、Pは0.012 %以上0.040 %以下に限定する。
【0020】
S:0.010 %以下
Sは、Tiなどと結合し硫化物を形成し、スピニング加工時の破断の起点となるため、本発明ではできるだけ低減することが好ましいが0.010 %までは許容できる。このため、Sは0.010 %以下に限定する。なお、より好ましくは0.005 %以下である。
【0021】
Cr:10.0〜20.0%
Crは、耐熱性、耐酸化性を向上させる元素であり、フェライト系ステンレス鋼板では不可欠の元素である。このような効果は10.0%以上の含有で顕著となる。一方、20.0%を超えて含有すると、靱性が低下する。このため、Crは10.0〜20.0%の範囲に限定する。
【0022】
Ni:0.1 %以上0.6 %以下
Niは、靱性の向上に有利に寄与する元素であり、0.1 %以上含有させるが、0.6 %を超えて含有すると、耐酸化性の劣化を招く。このため、Niは0.1 %以上0.6 %以下に限定する。
Al:0.01%以上0.10%以下
Alは、脱酸剤として作用するとともに、Nと結合し固溶Nの低減に寄与する。この目的のためには、Alは0.01%以上0.10%以下で十分であり、本発明ではAlは0.01%以上0.10%以下に限定する。なお、より好ましく0.03%以下である。
【0023】
N:0.020 %以下
Nは、Cと同じく、溶接部の靱性を低下させるため、できるだけ低減することが望ましいが、0.020 %までは許容できる。このため、Nは0.020 %以下に限定する。なお、より好ましくは0.010 %以下である。
Nb:0.10〜1.00%およびTi:0.10〜1.00%のうちから選ばれた1種または2種
Nb、Tiは、いずれも延性、靱性、耐食性を高める作用を有し、単独または複合して含有する。
【0024】
Nb、Tiは、炭窒化物を形成して固溶CおよびNを低減し、Crの炭窒化物の形成を抑制し、延性、靱性、耐食性を高める有用な元素である。また、Nbは高温強度を向上させる作用も有している。このような効果は、Nb、Tiとも0.10%以上の含有で顕著となるが、Nb、Tiとも1.00%を超える含有は、逆に靱性を低下させる。このため、Nbは0.10〜1.00%、Tiは0.10〜1.00%の範囲にそれぞれ限定する。なお、より好ましくは、Nbは0.30〜0.50%、Tiは0.15〜0.30%である。
【0025】
本発明では、上記した基本組成に加えて、さらに下記のような成分を必要に応じ適宜含有させることができる。
V:0.01〜0.5 %、W:0.001 〜0.05%、Co:0.01〜0.25%のうちから選ばれた1種または2種以上
V、W、Coはいずれも、溶接熱影響部の耐溶接割れ感受性を改善する有用な元素であり、1種または2種以上必要に応じ選択して含有することができる。このような効果はV:0.01%以上、W:0.001 %以上、Co:0.01%以上、それぞれの含有で認められるが、V:0.5 %、W:0.05%、Co:0.25%をそれぞれ超えると、母材および溶接熱影響部の靱性低下を招く。このため、V:0.01〜0.5 %、W:0.001 〜0.05%、Co:0.01〜0.25%の範囲に、それぞれ限定することが好ましい。
【0026】
Cu:0.1 %以上3.0 %以下、Mo:0.4 %以上3.0 %以下のうちから選ばれた1種または2種
Cu、Moはいずれも、耐食性を向上させる元素であり、高い耐食性を必要とする場合に選択して含有することが好ましい。
Cuは、耐食性を向上させる元素であり、0.1 %以上含有することが好ましいが、3.0 %を超えて含有すると、熱間圧延等における熱間割れの恐れが生じる。このため、Cuは0.1 %以上3.0 %以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは、1.0 %以下である。
【0027】
Moも、Cu同様、耐食性の改善に有効な元素であり、0.4 %以上含有することが好ましいが、3.0 %を超えて含有すると、スピニング加工性が低下するだけでなく、溶接熱影響部の靱性が低下する。このため、Moは0.4 %以上3.0 %以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは、1.3 %以下である。
B:0.0002〜0.0030%
Bは、焼入れ性の向上を通じて特に溶接熱影響部の靱性を向上させる元素であり、必要に応じ含有できる。このような効果は0.0002%以上の含有で顕著となるが、0.0030%を超える含有は、硬化が大きくなり、母材、溶接熱影響部とも、靱性および加工性が劣化する。このため、Bは、含有する場合には、0.0002〜0.0030%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.0005〜0.0010%である。
【0028】
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。不可避的不純物としては、O:0.015 %以下、Mg:0.0020%以下、Ca:0.0020%以下が許容できる。
次に、本発明のフェライト系ステンレス鋼溶接管の好ましい製造方法について説明する。
【0029】
好ましくは上記したフェライト系ステンレス鋼組成の溶鋼を、転炉、電気炉、真空溶解炉等の公知の方法で溶製したのち、該溶鋼を、連続鋳造法あるいは造塊−分塊法により鋼素材(スラブ)とする。
この鋼素材を、その後所定の温度に加熱するか、あるいは加熱することなく直接、熱間圧延して所定形状の熱延板とする。熱延板には、通常、熱延板焼鈍が施されるが、用途によっては熱延板焼鈍を省略してもよい。次いで、熱延板は、酸洗処理を施された後、冷間圧延により冷延板となる。冷延板は、ついで、再結晶焼鈍を施され、溶接管用フェライト系ステンレス鋼板(冷延鋼板)とされる。
【0030】
この冷延鋼板を、公知の方法によりダイス加工で、円管状(パイプ状)に加工したのち、鋼板の端部同士を突き合わせ溶接して溶接管とする。本発明では鋼板端部同士の突合わせ部の溶接方法は、上記したような所定断面形状の溶接金属部が形成できる、TIG溶接、プラズマアーク溶接などのアーク溶接法とする。なお、溶接材料は必ずしも必要としない。
【0031】
また、溶接金属部を上記した所定の断面形状とするために、溶接入熱の調整を行う。アーク溶接の場合、溶接入熱Qは、次式で与えられる。
Q=VI/v
ここで、Q:溶接入熱(J/mm)、V:アーク電圧(V)、I:溶接電流(A)、v:溶接速度(mm/s)
溶接入熱を大きくすることにより、溶込み深さが増加し、管内面側幅も増加する。アーク電圧Vを大きくするか、あるいは溶接電流Iを大きくするか、溶接速度vを小さくすると、溶接入熱は大きくなる。
【0032】
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳しく説明する。
【0033】
【実施例】
表1に示す組成の鋼を、小型真空溶解炉で溶製し、100 kg鋼塊とした。これら鋼塊を1050〜1250℃に加熱したのち、仕上げ温度750 〜950 ℃、巻取り温度650 〜850 ℃となるように熱間圧延して4.0 mmの熱延板とした。なお、これら熱延板の一部には、800 〜1000℃の熱延板焼鈍を行った。次いで、これら熱延板に酸洗処理、冷間圧延を順次行い、板厚1.2 〜2.0 mmの冷延板とした後、850 〜1050℃の再結晶焼鈍を施し、溶接管用冷延鋼板とした。
【0034】
得られた各冷延鋼板を切断したのち、ダイスにより折り曲げ、略円管状にし、鋼板端部を突き合わせした。ついで、この突合わせ部をティグ溶接法により溶接し、1.2 〜2.0 mmt×120 mmφ×500 mmLの溶接管とした。ティグ溶接は、シールドガス(アルゴン)雰囲気中で行い、外周面側に20リットル/min 、内周面側に10リットル/min のシールドガスを流しながら、表2に示すように、溶接速度200 または400 mm/min 、アーク電圧11V、溶接電流50〜105 Aの各条件で行った。なお、溶接電流を調整することにより、溶接金属部の溶込み深さ、管内面側幅を変化させた。
【0035】
得られた溶接管から試験片を採取し、溶接管の長手方向に垂直断面について溶接金属部の断面形状を観察し、各溶接管における溶接金属部の溶込み深さ、管内面側幅を測定した。
また、得られた溶接管に、図4および図5に示すスピニング加工装置を用いて、回転速度:500rpmまたは1000rpm 、締込量:2mm/回、成形ロールの相対平行移動速度:8000mm/min とするスピニング加工を施し、図2に示すような形状の製品を成形した。
【0036】
なお、図4に示すスピニング加工装置は、回転駆動手段と、成形ローラ4と、成形ローラ4を移動させるための成形ローラ移動手段(図示せず)を備えている。回転駆動手段は、スピンドル2と、スピンドル2に設けられ素管1を把持するための把持機構3と、スピンドル2を回転駆動するためのモータ(図示省略した)とを備え、素管1を把持してその軸C−C回りに回転させる。成形ローラ移動手段は、数値制御可能なサーボ機構(図示省略した)を備え、素管1を所望の形状に形成すべく、設定入力されたデータに基づいて成形ローラ4と素管1とを相対的に軸C−C方向および径D方向に移動させるよう構成されている。成形ローラ4は、図中Aの矢印のように移動させられつつ素管1に押し当てられ、素管1を円錐部をもつ形状にスピニング絞り加工する。
【0037】
図5に示すスピニング加工装置は、素管1を固定把持しその軸C−C方向に移動させる平行移動手段と、成形ローラ群4を備えた回転台5と、成形ローラ回転移動手段とを備えている。
平行移動手段は、移動テーブル8上に、素管1を支持するための基台6と、素管1を把持するための把持機構7を有し、かつ図示しない移動テーブル8の駆動手段によって素管1を軸C−C方向に平行移動することができる。
【0038】
成形ローラ群4は、素管1に所定の形状を付与する複数の成形ローラ4a,4b,4cからなり、回転台5に備えられる。
成形ローラ回転移動手段は、3本の成形ローラ4a、4b、4cを取り付けた回転台5と、回転台5を軸C−C周りに回転させる、モータケース9に納められたモータと、さらに回転台5内に埋め込まれ、成形ローラ4a、4b、4cをそれぞれ軸C−Cに直交するD方向に数値制御によって移動させる機構と、を備えている。
【0039】
成形ローラ回転移動手段により、回転台5をその軸C−C回りに回転させることによって成形ローラ群4が公転し、かつ成形ローラ4a、4b、4cを軸C−Cに直交するD方向に移動させることができる。
スピニング加工は、各条件の溶接管それぞれ100 本について行い、溶接部の破断や欠け落ちの発生数を調査し、スピニング加工性を評価した。なお、締込量は、成形ロールが素管に対して相対的に往復運動するとき、この1往復当たりの成形ロール押し当て量の増大分を表す。また、製品の寸法は、11c 部が直径:60mmφ,長さ:50mm、11b 部(テーパ部)が長さ:60mmである。なお、11a 部は直径:120mm φ(原寸))である。
【0040】
スピニング加工性は、スピニング加工した溶接管各100 本について、溶接部の破断や欠け落ちの発生数が、0本を◎、1〜2本を○、3〜9本を△、10本以上を×として評価した。
得られたスピニング加工性の試験結果を表2に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
本発明例はいずれも、極めて優れたスピニング加工性を有する溶接管となっている。一方、本発明の範囲を外れる比較例はスピニング加工性が劣化している。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明のフェライト系ステンレス鋼溶接管は、とくにスピニング加工時の加工速度を高速化した場合であっても良好なスピニング加工性を有し、スピニング加工時の溶接部の破断や欠け落ちを格段に低減することができ、生産能率を格段に向上でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明のフェライト系ステンレス鋼溶接管は、排気系膨径部材用鋼管としても適用できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 溶接管の溶接金属部の溶込み深さ、溶接金属部の管内面側幅の定義を示す説明図である。
【図2】触媒コンバーターのハウジングの形状の一例を模式的に示す説明図である。
【図3】スピニング加工時に発生する管端の溶接部の破断や、溶接部の欠け落ちの一例を模式的に示す説明図である。
【図4】実施例に使用したスピニング加工装置の構成を模式的に示す説明図である。
【図5】 実施例に使用したスピニング加工装置の構成を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 素管
2 スピンドル
3 把持機構
4 成形ローラ群
4a、4b、4c 成形ローラ
5 回転台
6 基台
7 把持機構
8 移動テーブル
9 モータケース
11a ハウジングの本体部
11b ハウジングのコーン部
11c ハウジングの接続部
Claims (4)
- 管状に加工したフェライト系ステンレス鋼板の端部同士をアーク溶接法により突き合わせ溶接してなるフェライト系ステンレス鋼溶接管であって、
前記フェライト系ステンレス鋼板が、質量%で、
C:0.020 %以下、 Si:0.08%以上1.0 %以下、
Mn:0.12%以上1.0 %以下、 P:0.012 %以上0.040 %以下、
S:0.010 %以下、 Cr:10.0〜20.0%、
Ni:0.1 %以上0.6 %以下、 Al:0.01%以上0.10%以下、
N:0.020 %以下
を含有し、さらに、Nb:0.10〜1.00%およびTi:0.10〜1.00%のうちから選ばれた1種または2種を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、
前記溶接により形成された溶接金属部の断面形状が、前記フェライト系ステンレス鋼板厚さの0.9 倍以上の溶込み深さと、前記フェライト系ステンレス鋼板厚さ以下の管内面側幅を有することを特徴とするスピニング加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼溶接管。 - 前記組成に加えてさらに、質量%で、V:0.01〜0.5 %、W:0.001 〜0.05%、Co:0.01〜0.25%のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼溶接管。
- 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu:0.1 %以上3.0 %以下、Mo:0.4 %以上3.0 %以下のうちから選ばれた1種または2種を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のフェライト系ステンレス鋼溶接管。
- 前記組成に加えてさらに、質量%で、B:0.0002〜0.0030%を含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のフェライト系ステンレス鋼溶接管。
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