JP4399179B2 - 光学式変位検出装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学式変位検出装置および方法に関し、特に、ミスアライメントに対して減少された感度で、回折格子の相対変位を検知するのに光ビームの干渉を利用する光学式変位検出装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式変位検出装置、すなわち光学式エンコーダは、実用的な高精度測定のために、これらのタイプの装置の設計者によって直面されている最重要課題のいくつかを克服することができるものとされている。光学式変位検出装置が例えばサブミクロンの分解能および精度での格子表面変位の高精度測定に使用されるならば、非常に高いレベルでそのような測定のいかなる歪も有効に排除または減衰させる必要がある。現在の光学式変位検出装置は、所望のレベルの精度および分解能でのそれらの測定値からある歪またはパラメータ変動の影響を経済的かつ実際に排除するかまたはかなり減少させることができない。そのような装置を使用する間に頻繁に遭遇する問題のうち、回折角における関連した変化、変化された光路、および異なる長さの2つの光路において起こる波長の数の変化などの問題が、測定を実行するのに使用される光源の波長の変化から生じ、それらは相対位相、干渉パターンに影響を与える。
【0003】
他の問題は、非常に小さい格子周期に関連する。高い測定分解能を達成するために、できる限り短い格子周期dのスケール格子を使用することが好ましい。その下限値は、光源の波長λによって、式d>λ/2に従い、設定される。しかしながら、特別な設計対策が実施されない場合、そのような短いスケール格子周期を使用するエンコーダは、十分なヨー精度に調整することは非常に難しく、据え付ける間、高価な装置または過度の時間と注意が要求される。ヨーミスアライメントは、格子に平行な平面における格子に相対する光学読み取りヘッドの回転である。
【0004】
ヨーミスアライメントのために、スケールから生じる所望の出力ビームは、もはや平行でなく、そして関連「歪」干渉縞が生成される。歪干渉縞周期が干渉ビームによって照らされる検知器領域の直径に対して非常に小さいならば、いくつかの歪縞周期が検知器領域内にあてはまるから、格子の動きによる信号の所望の変調は、非常に減衰し、そして、検知器信号は、これらの歪縞の一定な平均された強度となる傾向になるであろう。実用タイプの光学検知器と前述したλ/2限界値に近づく格子周期を使用するときにこの効果を達成するために、ヨーミスアライメントは、特別な設計対策なしに、0.1milliradiansより小さくしなければならない。このようなアライメント要求は、多数のユーザや用途に対して非実用的である。そのようなヨー問題を克服するために、U.S.P No.5,079,418(Dieter)およびU.S.P No.4,930,895(Nishimura)に示されるように、光学式エンコーダの光路上に再帰反射器を組み込むことが知られている。しかしながら、再帰反射器のそのような配置は、同時に、コンパクトで経済的な光学読み取りヘッドの設計およびパッケージと、光源の波長より大きい格子周期または小さい格子周期のいずれの工作物に対する汎用性と、ヨー以外のミスアライメントを含む各種パラメータ変動に対する測定不感知性とを考慮していなかった。こられの設計要素の全ては同時に考慮される必要があり、現在所望される測定分解能と精度を確実に達成するために、適切な代替案が選択される必要がある。
【0005】
特に、動的位置ミスアライメントを含むパラメータ変動は、光学式変位検出装置における重要な誤差源である。ここで、動的ミスアライメントまたは変動は、一期間に亘り、一つの変位位置と他の変位位置の間または同じ変位位置で起こる調整部品またはパラメータにおける変化を意味する。実用化で導入される可能な動的位置ミスアライメントおよび変動の範囲の中では、読み取りヘッドと格子間のギャップ、ピッチ(格子に平行で測定軸に直角な軸周りの回転)、ヨー、ロール(測定軸に平行な軸周りの回転)における変化、および光源の波長における変動である。U.S.P No.5,146,085(Ishizuka)および前述の米国特許'895の両者は、ピッチに関連した誤差に比較的に不感知である光学読み取りヘッド構成を開示する。しかしながら、上記の同時考慮で言及した他の設計要素の考慮との組み合わせにおいて再帰反射器の位置決めを考慮するとき、これらの構成は、用途は広くないが、十分に強固なものである。従って、読み取りヘッドと格子の相対ピッチに関連する誤差感度は、実際の高分解能エンコーダ設計と用途において減少させるのが最も難しい誤差源のいくつかとして残る。
【0006】
さらに、上記米国特許'085および'895の構成は、光ビームの発生に使用される光源のへの光ビームの反射によって生成される問題を持ち込み、光源の波長における不安定性に通じる。また、これらの構成は、光学検知器に利用可能な光を減衰させ、かつ検知器と使用されるための構成を制限または禁止するおよび/または比較的高いシステム電力所要量を課する偏光子を必要とし、用途上それらの使用を複雑にしたり、制限したりする。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−18917
【特許文献2】
特開2000−65529
【特許文献3】
特開2000−81308
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、コンパクトで経済的な設計とパッケージに適し、光源の波長より大きいおよび小さい両方の格子周期に適用するのに十分な汎用性を有し、実質的に同時に少なくとも動的ヨーおよびピッチミスアライメントを含む各種パラメータ変動に対して不感知である光学読み取りヘッド構成に向けられる。いくつかの構成は、また、検知器に利用可能な光の減衰を避けたり制限し、かつ/または光源への光ビームの反射を避ける。
【0009】
すなわち、本発明は、コンパクトで経済的かつ汎用性がある構成を有する従来の光学式変位検出装置の不利を克服し、使用される光源の波長より大きいおよび未満の両方の格子周期に適用可能であって、実質的に同時に、少なくとも動的ヨーとピッチミスアライメントを含む各種パラメータの変動に対して不感知である光学式変位検出装置および方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、測定軸に沿って形成された格子を有するスケールの前記測定軸に沿った相対変位を測定するための光学式変位検出装置であって、スプリット光ビーム入力部と、2つ以上の光ビーム指向要素と、2つ以上の再帰反射要素と、光検出器とを備え、前記スプリット光ビーム入力部は、2つのスプリット光ビームをそれぞれの光路に沿って入力するように位置決めされ、前記2つ以上の光ビーム指向要素は、2つのスプリット光ビームをそれぞれの光路に沿って受け入れ、前記2つのスプリット光ビームをそれぞれの収束光路に沿って前記スケール格子上の第1ゾーンに向けて導くように位置決めされ、前記2つのスプリット光ビームは、第1ゾーンから、前記2つ以上の再帰反射器に入るように分岐するそれぞれの光路に沿って2つの回折光ビームを生じ、前記2つ以上の再帰反射要素は、前記第1ゾーンからの2つの回折光ビームを受け入れ、2つの再帰反射された光ビームをそれぞれの収束光路に沿って前記スケール格子上の第2ゾーンに向けて再帰反射するように位置決めされ、前記2つの再帰反射された光ビームは、第2ゾーンからのそれぞれの光路に沿って2つの後の回折光ビームを生じ、前記それぞれの光路はそれぞれの光ビーム指向要素によって受け入れられるように分岐し、共有ゾーンに入るように導かれ、前記光検出器は、前記共有ゾーンから生じる少なくとも1つの照明特性を検出し、該検出された少なくとも1つの照明特性は前記スケールの相対変位を求めるのに使用されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記目的を達成するため、測定軸に沿って形成された格子を有するスケールの前記測定軸に沿った相対変位を測定するための光学式変位検出方法であって、光源から光ビームを光ビームスプリッティング要素に伝送し、2つのスプリット光ビームを生成し、前記2つのスプリット光ビームを、それぞれの収束光路に沿って前記スケール格子上の第1ゾーンに向けて導き、前記2つのスプリット光ビームを回折し、2つの回折光ビームを、それぞれの再帰反射器に入るように分岐するそれぞれの光路に沿って生成し、前記2つの回折光ビームを2つの再帰反射ビームとして、それぞれの収束光路に沿って前記スケール格子上の第2ゾーンに向けて再帰反射し、前記2つの再帰反射ビームを回折し、2つの後の回折光ビームを、前記第2ゾーンから、それぞれの光ビーム指向要素によって受け入れられるように分岐するそれぞれの光路に沿って生成し、前記2つの後の回折光ビームを共有ゾーンに入るように導き、前記共有ゾーンから生じる少なくとも1つの照明特性を検出し、前記検出された前記少なくとも1つの照明特性は、前記スケールの相対変位を求めるのに使用可能であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0013】
本発明は、コンパクトで比較的経済的に構成し、そして実質的に同時に少なくとも動的ヨーとピッチミスアライメントを含む各種パラメータの変動に対して不感知である高分解能変位検出装置すなわち光学式エンコーダを提供する。この構成は、使用される光源の波長より大きいおよび未満の両方の格子周期に適用可能である十分な汎用性を有する。
【0014】
図1は、第1の従来の光学式変位検出装置における光路の側面図である。図中の光線の分離は、明快にするために誇張されている。相対変位軸および/または測定軸方向101が示されている。入力光線100aおよび100bが源であるビームが読み取りヘッド格子102に向けて伝送される。読み取りヘッド格子102は、透過型回折格子である。光線追跡処理は位置110で開始され、該位置は入力光線100aおよび100bが同じ光学位相を有する波面である。波面における光線の開始点は、システムを通して追跡されたときに、両方の光線が同一の出力検出点106に到達するように、選択される。
【0015】
光線100aは、偏光点X4で回折されて、光線n4、選択された回折次数を生成する。光線n4は、反射点X5でスケール表面104から回折され、回折光線n5を形成する。回折光線n5は、スケール表面104と読み取りヘッド格子102の間のギャップ(隙間)に伝送される。次に、回折光線n5は、読み取りヘッド格子102を通して伝送点X6に伝送され、出力検出点106に伝送される0次の伝送光線n6を生成する。同様に、入力光線100bは、読み取りヘッド格子102を通して伝送点X1に伝送されて0次の伝送光線n1を生成し、次に、この伝送光線n1は、読み取りヘッド格子102とスケール表面104の間のギャップ(隙間)に伝送される。光線n1は、反射点X2でスケール表面104から回折されて、光線n2、選択された回折次数(diffraction order)を生成する。光線n2は、偏光点X3で読み取りヘッド格子102から回折され、光線N3を生成する。次に、光線n3は、出力検出点106に伝送される光線n6と平行またはほぼ平行な方向に伝送される。偏光点X1およびX4は同一の点としてもよいし、偏光点X3およびX6は同一の点としてもよい。
【0016】
図1に示す従来の構成は、動的ミスアライメントの影響を克服するための改良がない状態で存在する基本的な問題を明らかにしようとする。請求の範囲に記載されている発明の1つの主目的は、静的および動的ミスアライメントの様々な組み合わせを排除する一方、正確な出力ビーム信号と関連する測定値を提供することにある。本発明によって克服すべき動的ミスアライメントの潜在源の中には、目標物に対する変位検知装置の移動中における軸受欠点によるミスアライメントと、格子の表面のそりおよびうねりから生じるミスアライメントによるミスアライメントとがある。そりおよびうねりは、例えば、装着部材の表面歪に従う測定スケールから生じると同様に、測定スケールおよび/または測定スケールを目標物または中間装着部材に付着する接着層の厚さ変化から生じる。図1は、読み取りヘッド格子102および/または角度108で測定軸方向101に対して平行な初期または理想表面から上げられたスケール表面104を示す。角度108は、光学式変位検出装置に対するスケール表面104の動的ピッチミスアライメントを表す。
【0017】
例えば反射点X2とX5間の高さにおける変化を生成する歪、熱変形、または変位による角度108の動的ピッチミスアライメントは、光線が格子と交差する点X1−X6の位置を変えるであろう。光線が格子と交差する位置の変化は、2つの光線n3とn6の間の位相差における変化を生成し、これは、測定軸方向101に沿ったスケール表面104の対象とする変位による位相差におけるいかなる変化とも区別できないであろう。誤差は、スケール表面104の変位の連続した測定値の間で遭遇する動的ミスアライメントの大きさに比例するであろう。代替構成には、図1に示す従来技術の構成を有する装置で測定を行うときに生じる動的ミスアライメントから生成されるそのような誤りを克服することが要求される。
【0018】
図2は、第2の従来の米国特許'085に開示されている光学式変位検出装置の側面を示す概略図である。図2において、符号1はレーザダイオードを備える光源を示し、符号2はコリメータレンズを示し、符号9は偏光ビームスプリッタを示し、符号5は線形スケールまたは回転スケール上に形成されたピッチPを有する回折格子を示し、符号61および62はミラーを示し、符号7Aおよび7Bは1/4波長板を示し、符号6は非偏光ビームスプリッタを示し、符号71および72は偏光子(偏光板または偏光ビームスプリッタなど)を示し、符号81および82は受光素子を示す。光源1から照射された波長λのレーザビームは、コリメータレンズ2によって収束され、平行光ビームが偏光ビームスプリッタ9に入射し、それによって、それは偏光方位が互いに直交する2つの光ビームR1およびR2に分割される。光ビームR1は、偏光ビームスプリッタ9によって反射されたS偏光であり、光ビームR2は、ミラー62を介して形成された光学路L2に沿って進む。光ビームR1およびR2は、1/4波長板7Aおよび7Bを通過し、その後、それらはθo=θb=sin-1(λ/2P)の入射角で回折格子5上の位置P1に入射し、光ビームR1およびR2は回折格子5によって反射され、回折されて得られる。光ビームR1の+1次回折光(R1+)および光ビームR2の1次回折光(R2)は、それぞれ、1/4波長板7Aおよび7Bを通して、元の光路L1およびL2に向けて進む。光路L1に沿って逆に進む+1次回折光と光路L2に沿って逆に進む1次回折光は、それぞれ、ミラー61および62によって反射され、偏光ビームスプリッタ9に導かれ、偏光ビームスプリッタ9によって一方が他方へ再び重ね合わされる。+1次回折光は1/4波長板7Aの作用によってS偏光にされ、それによって、これらの光ビームは、損失なしで互いに重なる一方、偏光ビームスプリッタ9から現れる。重なり合った2つの光ビームは、1/4波長板53を通過して円偏光になる。
【0019】
この後、光ビームは非偏光ビームスプリッタ6によって光量が等しい2つの光ビームに分けられる。特定の偏光成分のみが偏光素子72の使用によって分離されて2つの光ビームの1つから取り出され、受光素子82に入射させられ、特定の偏光成分のみが偏光素子71の使用によって分離されて他方の光ビームから取り出され、受光素子81に入射させられる。周期信号が、それぞれスケールの変位に一致させて受光素子82および81から出力される。周期信号は、当業者に知られている方法に従った「求積法」で出力される。図2に示す構成の構造と操作は、さらに詳細に米国特許'085に記載されている。
【0020】
図2に示す従来の構成は、実質的に、図1に関して前述した動的ピッチミスアライメント感度を排除する。しかしながら、上記構成には好ましくない制限がある。この構成は、ヨー感度を減少させるための手段を含んでいない。ヨーミスアライメントに関して、スケールから戻る出力ビームはもはや平行ではなく、光検出仕組みによって提供される信号は小さいヨーミスアライメントで大きな誤差を生成する。従って、上記構成は強固でなく、設置と使用において好ましくないレベルの対処を必要とする。これは、前述したように、回折格子5のピッチPが小さくされるときに特に事実である。さらに、0次ビームは、位置P1での反射によって反対の光路に交差する。従って、交差ビームは、望まれずに、上述した望ましい回折ビームに結合される。上記交差ビームからの光は、偏光ビームスプリッタ9の効果によって、それぞれの光路から取り除かれる必要がある。従って、上記構成は、いくつかの状況で望まれていないエンコーダ読み取りヘッド製作および/または組立制約を課す偏光子を使用しなければならない。また、光エネルギは消費される。さらに、開示されている構成は平面上に置かれ、スケールに垂直である。従って、反射されて回折された光の一部は、光源に戻され、光源の不安定性を起こす。さらに、波長λと格子ピッチPは、いくつかの状況で望まれていないエンコーダ読み取りヘッドパッケージおよびサイズ制約を課す入射角を完全に決定する。代替構成にはそのような好ましくない制限を克服することが要求される。
【0021】
図3は、米国特許'085に開示されている第3の従来の光学式変位検出装置を概要的に示す側面図である。図3において、符号1は半導体レーザを示し、符号2はコリメータレンズを示し、符号9は偏光ビームスプリッタを示し、符号5はピッチPの回折格子を有する光学スケールを示し、符号61および62は反射ミラーを示し、符号8Aおよび8Bは1/4波長板を示し、符号6はビームスプリッタを示し、符号71および72は偏光軸が互いに45の角度を形成する偏光板を示す。符号81および82は、光電子的に干渉縞を変換する受光素子を示す。符号11は反射フィルム12を担持する指数分布型棒状レンズを示し、それらは共に反射要素20を構成し、反射要素20に入射された光は実質的に光路に沿って戻される。半導体レーザ1からのコヒーレント光ビームはコリメータレンズ2によって平行にされて偏光ビームスプリッタ9に入射し、それによって、光ビームは偏光が互いに直交する伝送されたおよび反射された光ビームに分割される。伝送されたおよび反射された光ビームは、それぞれ、1/4波長板8Aおよび8Bを通して円偏光になり、反射ミラー62および61によって反射され、位置P1で光学スケール5に間接的に入射させられるので、光学スケール5からのm次回折光が光学スケール5の格子表面から垂直に実質的に現れる。すなわち、各光ビームは、θm〜sin 1(mλ/P)となるように、光学スケール5に入射させられる。ここで、Pは格子ピッチ、λは半導体レーザからの光の波長、mは整数、θmは光ビームから回折格子表面に対する垂線までの入射角である。回折格子から垂直に実質的に現れる回折光は、共通の光路を形成し、回折光が元の光路に沿って戻るように反射される反射要素20に入射し、反射ミラー61および62によって反射され、1/4波長板8Aおよび8Bを通して伝送され、再び偏光ビームスプリッタ9に入射する。回折光は偏光ビームスプリッタ9から重ねられて現れ、1/4波長板53を通して互いに反対の方向の円偏光にされる。
【0022】
この後、重ねられた光は、それぞれ、ビームスプリッタ6によって2つの光ビームに分けられ、偏光板72および71を通して直線偏光にされ、次いで、受光素子82および81に入射される。周期信号が、それぞれ、スケールの変位に一致して、受光素子82および81から出力される。周期信号は、当業者に知られている方法に従った「求積法」での出力である。受光された光は、一度は反射要素20に入射する前に、もう一度はその後で、m次光として光学スケール5によって2度回折されているので、格子が1ピッチ増分値で動くとき、周期信号は4mの周期を受ける。図3に示す構成の構造と動作は、米国特許'895により詳細に記述されている。
【0023】
図3に示す従来技術の構成は、実質的に、図1に関して前述した動的ピッチミスアライメント感度を排除する。さらに、上記構成は、実質的に、再帰反射器の1つのタイプである反射要素20の効果を通して、ヨー感度を排除する。それにもかかわらず、上記構成には、1つの追加された主要制約と同様に、図2に関して前述した他の好ましくない制約の全てがある。上記追加された主要制約は、上記構成が光の波長λより小さい格子ピッチPで動作しないことである。すなわち、この状況において、必要な式θm〜sin 1(mλ/P)の式に対する解法はない。さらに、上記構成が動作可能であるときでさえ、0次ビームおよび位置P1での反射による反対の光路への「交差」ビームと、回折光は、別の方法で、反射要素20へおよびそれからの共通路上で混ぜられる。従って、「交差」ビームは、望まれずに、望ましい回折光と結合される。交差ビームからの光は、偏光ビームスプリッタ9の効果によってそれぞれの光路から取り除かれる必要がある。従って、上記構成は、いくつかの状況で望まれていないエンコーダ読取ヘッド製作および/または組み立て制約を課す偏光子を使用しなければならない。光エネルギは、また、消費される。さらに、開示された構成は、スケールに垂直な平面上に置かれる。従って、反射および回折光の一部は光源に戻され、光源の不安定性を招く。さらに、波長λおよび格子ピッチPは入射角を決定し、この入射角は、いくつかの状況で求められていないエンコーダ読取ヘッドパッケージおよびサイズ制約を課す。全ての代替構成は、そのような望ましくない制限を克服することが要求される。
【0024】
以下に述べる本発明の原理による様々な具体例においては、本発明を説明し明確にするために必要である、動作可能な光ビームおよび/または光路のみが示される。しかしながら、評価すべきは、以下の各種ビームスプリット要素および格子は、本発明による各種操作可能な光路構成から失われる各種の他のスプリットビームおよび/または回折光ビーム次数を増加させる。このような失われた光路および/またはビームは、全般に、特定の実施形態における光源波長の乱れまたは交差光に対するそれらの可能性を除いて、示されないかまたは議論されない。従って、簡素化、明確化のために、「光ビーム(light beam)」または「光路(light path)」などの用語は、他の方法で示されない場合、ここでは、本発明の原理による共有ゾーンで最終的に検出される光を導く動作可能な光ビームまたは動作可能な光路を引用するのに用いられる。本発明による様々な具体例において提示される各種の他の失われた光路および/またはビームは、当業者には明らかであろう。以下に述べられ請求された動作可能な光路および/またはビームに加えて、そのような失われた光路および/またはビームは、それらが詳細に示されているか否かに関わらず、本発明による様々な実施形態において示されることを理解されるべきである。
【0025】
図4は、本発明の第1実施形態に従った光学式変位検出装置構成の三次元概念図である。第1実施形態は、包括的な実施形態として述べられ、図4に示す特定の例示的な要素を含むかもしれない。次の議論の包括部分は、多数の構成を示しており、それらは、要素と特定要素からのサイズと図4に示すサイズとの組み合わせにおいて異なる。従って、図4は次の議論の総括部分の意味および意図に関して制限するものとして解釈されるべきではない。
【0026】
図4は、エンコーダ読取ヘッド構成400を示す。この実施形態は、様々なミスアライメントおよび動的ミスアライメントに実質的に鈍感であるが、エンコーダ読取ヘッドにおいて簡素で経済的な方法で様々な光学部品を位置決めし、製作し、組み立てすることに対して十分なフレキシビリティを提供する実用的な構成である。エンコーダ読取ヘッドは、スプリット光ビーム入力部410、光ビーム指向要素420および421、再帰反射器440および441、共有ゾーン450、および1つ以上の電源および/または信号接続部461を有する光検出器460を含む。また、上記構成は、スケール格子430、格子スケール上の第1ゾーン431、および格子スケール上の第2ゾーン432を含む。
【0027】
図4に示す実施形態において、スプリット光ビーム入力部410は、光源412およびビームスプリッティング要素415を含む。光源412は、コヒーレント光を放射し、そして様々な実施形態において、光源412はコリメーティング要素を含み、平行光を放射する。本発明による様々な実施形態において、光源412は、遠隔にある光源から光を伝送するファイバオプティクス要素、若しくはエンコーダ読取ヘッドに含まれる発光ダイオードまたはレーザダイオードであってもよい。様々な実施形態において、レーザダイオードが、放射光のより長い干渉長のため使用される。様々な実施形態において、垂直空洞表面放射レーザダイオードが放射波長のより優れた温度安定性のため使用される。ビームスプリティング要素415は、光源412からの光ビーム401を受光し、周知の光学原理に従って、2つのスプリット光ビーム401aおよび401bをそれぞれの光路にそれぞれ沿って生成し、それらをエンコーダ読取ヘッド構成400の残り部分に入力する。
【0028】
図4に示す実施形態において、ビームスプリティング要素415は、光ビーム401によって照射される第1の部分を有する読取ヘッド格子として概念的に描かれている。しかしながら、この実施形態と他の様々実施形態において、光ビーム401によって照射されるビームスプリティング要素415は、より一般的には、現在公知または後に開発されるライトビームスプリッティング要素、またはこれらの組み合わせを表すことを意図し、これは適切に配置された「半銀メッキ」ビームスプリッタ、偏光ビームスプリッタまたはそれらの一部、若しくは1つの格子または複数の格子などの一部など、以下に述べられ図11および図12に示される構成を含み、本発明の原理に従いスプリット光ビームを生成するように動作可能である。
【0029】
さらに、様々な実施形態において、公知の光学的小型化、組立技術に従って、スプリット光ビーム入力部410は、光源412およびビームスプリッティング要素415を分割要素として識別することが困難またはできないように、光源、コリメーション、ビームスプリッティングおよび偏光機能を単一の一体的光要素または組立部品に組み込む。
【0030】
スプリット光ビーム401aおよび401bは、ビーム指向要素420および421によってそれぞれの光路に沿って導かれるので、スプリット光ビーム401aおよび401bは格子スケール上の第1ゾーン431近傍に収束する。図4に示す実施形態および他の様々実施形態において、光ビーム指向要素420および421は例えば平面鏡としてそれぞれ表され、各平面鏡はそれぞれスプリット光ビーム401aおよび401bを各平面鏡の第1部分から一度反射する。しかしながら、より一般的には、スプリット光ビーム401aおよび401bによって照射される光ビーム指向要素420および421のそれぞれは、公知または後に開発される光ビーム指向要素または要素の組み合わせでもよく、それらは、適切に配置されたミラーおよび/または格子の一部または複数の格子などであり、1つ以上の反射器または偏光子を通して、光ビーム401aおよび401bをそれぞれの光路に沿って導いて第1ゾーン431近傍に収束するように動作可能である。
【0031】
第1ゾーン431は、光ビーム401aおよび401bが名目上調整されたスケール格子430上で照射する光点を制限する測定軸方向101に沿った寸法を有するスケール格子430の名目上の平面上の名目上のゾーンである。一般に、ピッチミスアライメントおよび動的ピッチミスアライメントに関する誤差を最小にするための本発明による各種エンコーダ読取装置構成の能力は、測定軸方向101に沿って第1ゾーンの寸法が減少するのに応じて改善される。従って、測定軸方向101に沿った第1ゾーンの寸法は、ピッチミスアライメントおよび動的ピッチミスアライメントに関する誤差を減少することと本発明による特定の実施形態の他の設計目的を達成することの間の適切なバランスを一般に提供する。様々な実施形態において、測定軸方向101に沿った第1ゾーンの寸法は、例えば、以下に図24(a)〜(c)を参照して述べるように、様々な回折されたおよび反射された光ビームとエンコーダ読取ヘッドの各種要素との間のクリアランスを提供するように、より長い。他の様々な実施形態において、測定軸方向101に沿った第1ゾーンの寸法は、測定軸方向101に沿った名目上のスポット長の4倍に等しいか小さい。次に、例えば名目上のスポット長について図16を参照しながら述べる。静的および動的ピッチミスアライメントに対する感度は、第1ゾーン431上のスポット間の距離に主に関連する。従って、本発明の原理に従って光ビーム401aおよび401bが第1ゾーン431における名目上調整されたスケール格子430上を照射した場合でも、設計上の選択または各種ミスアライメントにより、光ビーム401aおよび401bは、スケール格子430上を照射する前そして第1ゾーン近傍に収束した後の小さい距離で実際に分岐する。
【0032】
光ビーム401aおよび401bは第1ゾーン431に入射し、それぞれ回折された光ビーム402aおよび402bを発生し、回折された光ビームは、第1ゾーン近傍で分岐されるそれぞれの光路に沿って回折されたそれぞれの回折次数のものである。再帰反射器440および441は、それらのそれぞれの光路に沿ってそれぞれ回折された光ビーム402aおよび402bを受光する。光ビーム401aおよび401bがスケール格子430上を照射する前そして第1ゾーン近傍に収束した後の小さい距離で実際に分岐する場合、本発明の原理によれば、回折された光ビーム402aおよび402bが再帰反射器440および441によって受光されるようにそれぞれの光路に沿って第1ゾーン近傍で分岐するにも拘らず、補足的な方法で、回折された光ビーム402aおよび402bは、実際にスケール格子430から離れる後そして第1ゾーン近傍で分岐する前に小さい距離で収束する。
【0033】
再帰反射器440および441は、それぞれ、回折された光ビーム402aおよび402bを、それぞれの光路に沿って受光し、それらを光ビーム402arおよび402brとして反射する。従って、本発明の原理によれば、光ビーム402arおよび402brの光路は、回折された光ビーム402aおよび402bの光路に平行である。その結果、本発明の原理によれば、例示的なエンコーダ読取ヘッド構成は、実質的に、ヨーミスアライメントと動的ヨーミスアライメントに関連する誤差を感知しない。図4に示す再帰反射器440および441は、典型的なコーナキューブタイプの再帰反射器によって表される。しかしながら、キャッツアイタイプの再帰反射器、またはいかなる公知または後に開発されるタイプの再帰反射器は、本発明の原理に従って操作可能であれば、使用されるかもしれない。
【0034】
様々な実施形態において、回折された光ビーム402aおよび402bに関する再帰反射器440および441の位置に応じて、光ビーム402arおよび402brの光路は、それぞれ、オフセット、すなわち図4に示すように測定軸方向101を交差する方向、または測定軸方向101に沿った方向、または両方の方向に、回折された光ビーム402aおよび402bから分離される。そのようなオフセットは、本発明による様々な実施形態における光源への再入射および光源不安定性の発生を防止し、また、本発明による様々な実施形態において「交差ビーム」を排除することを助ける。従って、図1および2を参照して前述した従来技術の構成において提示されたこれらの問題は、例示したエンコーダ読取ヘッド構成400において、そして、回折光ビーム402aおよび402bに対する再帰反射器440および441の配置によるそのようなビーム分離オフセットを含む本発明による様々な他の実施形態において、それぞれ、避けられるかもしれない。本発明によるそのような実施形態は偏光子を含む必要はなく、従って、いくつかの状況における求められていないエンコーダ読取ヘッド製作および/または組立の制約が避けられる。しかしながら、偏光子は、例えば、特定の実施形態における特定の光検出器460との互換性を望まれるとき、オプションでそのような実施形態に含まれてもよい。
【0035】
いかなる場合でも、光ビーム402arおよび402brは、回折光ビーム402aおよび402bの光路に平行な光路に沿って再帰反射され、従って、第1ゾーン431近傍の光ビーム401aおよび401bの収束と同様の形態で第2ゾーン432近傍で収束する。
【0036】
第2ゾーン432は、第1ゾーン431と同様に、光ビーム401arおよび401brが名目上調整されたスケール格子430上で照射する光点を制限する測定軸方向101に沿った寸法を有するスケール格子430の名目上の平面上の名目上のゾーンである。ピッチミスアライメントおよび動的ピッチミスアライメントに関する誤差を最小にするための本発明による様々なエンコーダ読取装置構成の第2ゾーン432に関連する設計上の考慮すべき事項と能力は、第1ゾーン431に関して前述したものと同様である。測定軸方向101に沿った第2ゾーン432の寸法は、第1ゾーン431の寸法と類似して決定される。前述したように、様々な実施形態において、回折光ビーム402aおよび402bに対する再帰反射器440および441の位置に応じて、光ビーム402arおよび402brの光路は、それぞれ、オフセット、すなわち、図4に示すように測定軸方向101を交差する方向に回折された光ビーム402aおよび402bから分離される。このような場合、第2ゾーンは第1ゾーン431に類似する寸法を有し、図4に示すように測定軸方向101に交差する方向に第1ゾーン431からオフセットされ、光ビーム402arおよび402brの光路のオフセットに対応する。より一般的には、様々な実施形態において、第2ゾーン432は、回折光ビーム402aおよび402bに対する光ビーム402arおよび402brの光路のいかなるオフセットと同じ方向に第1ゾーン431からオフセットされる。さらに、本発明による様々な実施形態において、光ビーム402arおよび402brの光路は、完全にまたは部分的に、回折光ビーム402aおよび402bの光路と重なるかもしれず、そして、そのような場合、第2ゾーン432は、同様に、完全にまたは部分的に、第1ゾーン431に重なるかもしれない。
【0037】
再帰反射された光ビーム402arおよび402brは第2ゾーン432に入射し、それぞれ、後の回折光ビーム403aおよび403bを発生し、それらは第1ゾーン431近傍での光ビーム402aおよび402bの分岐と同様の形態で第2ゾーン432近傍で分岐するそれぞれの光路に沿ってそれぞれの回折次数で回折されたものである。そして、後の回折光ビーム403aおよび403bは、光ビーム指向要素420および421によって導かれ、その結果、後の回折光ビーム403aおよび403bは、ビームスプリッティング要素415近傍で収束される。
【0038】
図4に示す実施形態および様々な他の実施形態において、光ビーム指向要素420および421は模範的な平面ミラーとして表され、後の回折光ビーム403aおよび403bは、それぞれ、照射され、スプリット光ビーム401aおよび401bによって照射される第1部分を有する同一平面ミラーの第2部分から一度反射される。しかしながら、前述したように、本発明による様々な実施形態において、光ビーム402arおよび402brは、完全にまたは部分的に、回折光ビーム402aおよび402bの光路に重なり、そして、そのような場合、後の回折光ビーム403aおよび403bの光路は、完全にまたは部分的に、スプリット光ビーム401aおよび401bの光路に重なるかもしれない。そのような場合、前述した各平面ミラーの第2および第1部分は、同様に、完全にまたは部分的に重なる。より一般的には、後の回折光ビーム403aおよび403bによって照射される光ビーム指向要素420および421は、ビームスプリッティング要素415近傍で収束するように1つ以上の反射器または偏光子を介して操作可能であって後の回折光ビーム403aおよび403bに導く適切に配置されたミラーおよび/または格子または多段の格子などの部分など、公知またの後に開発される光ビーム指向要素または要素の組み合わせでもよい。
【0039】
ビームスプリッティング要素415は、後の回折光ビーム403aおよび403bを受光し、図4に示すように、公知の光学原理に従い後の回折光ビーム403aおよび403bを共用ゾーン450において一直線または一直線に近い状態になるに少なくとも1つのビームを反射または回折する。そして、一直線またはほぼ一直線にされた後の回折光ビーム403aおよび403bは、適切に選択された光検出器460に入射する。
【0040】
図4および他の様々な図に示すように、ビームスプリッティング要素415は概念的に読取ヘッド格子要素として表され、後の回折光ビーム403aおよび403bはそれぞれ光ビーム401によって照射される第1部分を有する同一の読取ヘッド格子要素の第2部分を照射する。さらに、図4において、後の回折光ビーム403aおよび403bは、部分的に、共有ゾーン450において一直線にされて示されている。典型的な読取ヘッド格子要素の構造および動作は、本図と一致し、以下に、図11(b)または(c)を参照して述べる。しかしながら、本実施形態および他の様々な実施形態において、後の回折光ビーム403aおよび403bによって照射されるビームスプリッティング要素415は、より一般的には、公知または後に開発されるライトビームスプリッティング要素または要素の組み合わせを表すことを意図し、これは適切に配置された「半銀メッキ」ビームスプリッタ、偏光ビームスプリッタまたはそれらの一部、若しくは1つの格子または多重格子などの一部など、以下に述べられ図11(a)〜(e)および図12(a)〜(d)に示される構成を含み、本発明の原理に従いスプリット光ビームを生成するように動作可能である。
【0041】
後の回折光ビーム403aおよび403bを共有ゾーン450において一直線またはほぼ一直線の状態にする様々な代替方法は、それぞれの適切に選択された光検出器の動作と同様に、当業者にとっては明らかであろう。また、各種ビーム配列および検出技術の適用可能な記述は、さらに以下の関連した記述に含まれていると同様に、図1および2と米国特許'895、'085および'833の記述に含まれている。共有ゾーン450において一直線または部分的に一直線にされたビームは、エンコーダ読取ヘッドとスケール格子430の間の相対変位に一致しながら周期的に変化する共有ゾーンにおける照明特性をもたらす。共有ゾーン450における一直線または部分的に一直線にされたビームは、それぞれスケール430によって2度回折され、一度は反射要素440または441に入射する前に、一度はその後に、そして、格子スケール430が1ピッチ増分によって移動されるとき、共有ゾーンにおける照明特性は、4周期的サイクルを受ける。
【0042】
本発明による様々な実施形態において、後の回折光ビーム403aおよび403bからの光のある部分は、ビームスプリッティング要素415の動作によって失われるかもしれない。そのような消失した光は、象徴的に、図4に示す消失した光499によって示される。しかしながら、ここで述べたように光源412の安定性の可能外乱を除いて、そのような消失した光は、本発明の動作に重要でない。前述したように、一般に、消失された光は、それが特定の実施形態において光源外乱または交差光に関連していない場合、ここでは議論されない。
【0043】
図4に示す実施形態および他の様々な実施形態において、ビーム401a,401b,403aおよび403bに関連する典型的なビーム路は、測定軸方向101に平行に配置された平面から離れてそれぞれの第1方向に傾き、スケール格子430の名目上の平面に垂直である。しかしながら、本発明の原理による他の様々な実施形態において、同時にコンパクト設計およびパッケージを容易にするとともに、これらの傾斜は、様々な実施形態において示されるより大きくまたは小さくすることができ、それでも好ましくない各種光ビームの混合または交差を防止することができる。
【0044】
図5は本発明の2実施形態に係る光学式変位検出装置の三次元的概念図である。図6(a),(b),(c)は、それぞれ、図5に示す光学式変位検出装置の側面図、上面図および端面図である。図5および図6(a)〜(c)において、明らかに一致する要素および/または同一の符号を有する要素は、別段指示されていない場合、図4を参照して前述したように配置され動作する。図4を参照した全般的な議論は、別段指示されていない場合、図5および図6(a)〜(c)に対して対応する態様で適用される。さらに、図5および図6(a)〜(c)において、前述した全般または特定の要素に明らかに対応するいくつかの要素の符号は、それらの配置および動作が既に明らかであり、図5および図6(a)〜(c)を参照してさらに述べられないから、省略される。逆に、図5および図6(a)〜(c)において、関連する記述があるかまたは図5および図6(a)〜(c)が要素を明確にするのに役立つ場合、要素の符号は一般的に繰り返され、付加される。
【0045】
図5および図6(a)〜(c)に示す実施形態は、各種ミスアライメントおよび動的ミスアライメントを実質的に感知しない実際の構成であり、まだエンコーダ読取ヘッドにおいてコンパクトで経済的な方法で各種光学要素を位置決めし、製作し、組み立てるための実質的なフレキシビリティを供給する。図5は、レーザダイオード光源412Aおよびビームスプリッタ415Xを含むスプリット光ビーム入力部410、格子ピッチPを有するスケール格子430、共有ゾーン450、および、1つ以上の電源および信号コネクタ461を有する光検出アセンブリ460A(象徴的に示す)を強調する。様々な実施形態において、ピッチPは0.4μmに選択されている。しかしながら、様々な実施形態において、ピッチPは、0.4μm未満から数ミクロンまでの範囲から選択してもよい。
【0046】
レーザダイオード光源421Aは電力を受けてコヒーレント光を放射し、そして様々な実施形態において、集積コリメート要素を含み、平行光を放射する。様々な実施形態において、レーザダイオード光源412Aは、635nmの波長を有する光を放射するように選択され、他の様々な実施形態においては、405nmの波長を有する光を放射するように選択されるが、いかなる有用な波長が用いられてもよい。様々な実施形態において、垂直空洞表面放射レーザダイオードがレーザダイオード光源412Aに使用される。ビームスプリッタ要素415Xは、レーザダイオード光源412Aからの光ビーム401を受光し、公知の光学原理に従って2つのスプットビーム401aおよび401bを生成する。
【0047】
図5および図6(a)〜(c)に示す実施形態および他の様々な実施形態において、例示したビームスプリッタ415Xは、光ビーム401によって照射される第1部分を有する図12(c)または(d)を参照して以下に述べるビームスプリッタの1つ、または同様の機能を提供する公知のまたは後に開発される偏光ビームスプリッタなどのビームスプリッタである。しかしながら、他の様々な実施形態において、光ビーム401によって照射されるビームスプリッタ415Xは、適切に配置された「半銀メッキ」ビームスプリッタ、偏光ビームスプリッタまたはそれらの一部など、公知のまたは後に開発されるビームスプリッタ要素または要素の組み合わせでもよく、それは、図12(a)〜(d)に示し以下に述べる構成を含み、本発明の原理に従ってスプリッと光ビームを生成するように動作可能なものであり、そして、また特定の実施形態のために選択された特定光検出器タイプに接続されて使用可能なものである。
【0048】
ビームスプリッタ要素415Xは、前述したように、2つのスプッリト光ビーム401aおよび401bをエンコーダ読取ヘッド500の残り部分に入力する。さらに、図6(a)〜(c)は、前述した一連の光ビーム401,401a,401b,402a,402b,402ar,402br,403aおよび403b向けの1つの例示的な通路構成を明確にする。
【0049】
図6(a)に最も良く示されるように、後の回折光ビーム403aおよび403bは、ビームスプリッタ415X近傍で収束する。ビームスプリッタ415Xは、後の回折光ビーム403aおよび403bを受光し、それらをそれぞれ共有ゾーンに一直線にして反射し伝送する。さらに、ビームスプリッタ415Xは、共有ゾーンに一直線にして反射、伝送された光ビームが互いに直交偏光されるように動作する。そして、一直線上の直交偏光されたビームは、光検出アセンブリ460Aに入射する。
【0050】
図5および図6(a)〜(c)に示す実施形態および他の様々な実施形態において、後の回折光ビーム403aおよび403bは、光ビーム401によって照射される第1部分を有する同一のビームスプリッタ415Xの第2部分をそれぞれ照射する。しかしながら、他の様々な実施形態において、光ビーム403aおよび403bによって照射されるビームスプリッタ/コンバイナは、適切に配置された「半銀メッキ」ビームスプリッタ、偏光ビームスプリッタ、またはそれらの一部など、公知のまたは後に開発される光ビームスプリッティング/組み合わせ要素または要素の組み合わせでもよく、それは、以下に述べる図12(a)〜(d)に示す構成を含み、特定の実施形態のために選択された特定タイプの光学検知器に接続されて動作可能なものである。
【0051】
そして、一直線の直交偏光されたビームは、図5および図6(a)〜(c)に示す実施形態において、図23を参照して以下に述べる光検出器460Pと同様に配置され、動作する光検出アセンブリ460Aに入射する。そして、光検出アセンブリ460Aは、1つ以上の信号を、1つ以上の電源および信号接続部461上に出力し、上記1つ以上の信号は、エンコーダ読取ヘッドに対するスケール格子430の変位を決定するのに用いられる。より一般的には、光検出アセンブリ460Aは、光検知器に入射する直交偏光ビームの光間の相対位相を決定するのに用いられる信号を供給する公知のまたは後に開発される光検出器とすることができる。様々な代替検出手順は、当業者にとって明らかであろう。また、検出手順の有益な記述は、図1および2と米国特許'895,'085および'833に含まれる。
【0052】
前述したように、様々な実施形態において、ビーム401a,401b,403aおよび403bに関連するビーム通路は、測定軸方向101に平行にかつスケール格子430の名目上の平面に対して垂直に配置された平面から離れてそれぞれの第1方向に傾斜し、ビーム402a,402b,402arおよび402brに関連するビーム通路は、測定軸方向101に平行にかつスケール格子430の名目上の平面に対して垂直に配置された平面から離れた反対方向に傾斜する。説明のため、図6(c)は、測定軸方向101に平行にかつスケール格子430の名目上の平面に垂直に配置された垂直平面475、垂直平面475から離れてそれぞれの第1方向に傾斜する傾斜面474、およびそれらの間の傾角473を示す。また、傾角473は、ここでは、角度「delta」または「δ」と呼ばれる。傾角473は、図6(c)に示す実施形態において、示されるものより大きくまたは小さくすることができ、それでも、装置のコンパクト設計とパッケージを容易にすることができると同時に、好ましくない様々な光ビームの混合または交差を防止することができる。
【0053】
また、垂直ビームスプリッティング高さ寸法471が図6(c)に示され、スケール格子430の名目上の平面の上方、ビームスプリッタ415Xなどのビームスプリッティング要素のビームスプリッティング部分の高さに対応する。また、名目上の再帰反射器高さ寸法472が図6(c)に示され、スケール格子430の名目上の平面の上方、再帰反射器440または441の反射面の最大高さに対応する。ビームスプリッティング要素がビームスプリッタ415X、または図12(a)〜(d)に示すビームスプリッタなどのビームスプリッタである本発明による実施形態において、再帰反射器高さ寸法472がより小さくされるときにピッチミスアライメントおよび動的ピッチミスアライメントなどに関連するそのような実施形態における誤差が比較的減少される傾向にあることが見つけられた。また、ビームスプリッティング要素が図11(a)〜(e)に示す読取ヘッド格子などの読取ヘッド格子である本発明による実施形態において、ビームスプリッティング高さ寸法471がより小さいかつ/または再帰反射器高さ寸法472がビームスプリッティング高さ寸法471に等しく近くずとき、ピッチミスアライメントおよび動的ピッチミスアライメントなどに関連する誤差が比較的減少する傾向にあることが見つけられた。
【0054】
平面474および475、角度473、および高さ471および472は、他の様々実施形態における同様の番号が付されたまたは明らかに類似する平面、角度および高さの総称的に描かれたものを意味する。従って、それらの位置および値は、図6(c)に示す実施形態によって限定されるものではない。より一般的には、図5および図6(a)〜(c)の先の議論を含む新たな包括的な議論は、要素および寸法の組み合わせにおいて図5および図6(a)〜(c)に示す特定の要素および寸法と異なる構成の符号を示す。従って、図5および図6(a)〜(c)は、先の議論の総称的な部分の意味および意図に関して限定するものとして解釈すべきでない。
【0055】
図7は、従来の幾何学的成分と光路方向を記述するために用いられる符号を明確にするための三次元図である。図7は1組の直交するX,YおよびZ軸を示す。X軸は、測定軸方向101に平行に配置されている。Z軸は、名目上配置されたスケール格子の格子表面に垂直に配置され、Y軸は、名目上配置されたスケール格子の格子表面上でXおよびZ軸に直交して配置されている。3つの角度は単位ベクトル601の直交成分を示すのに使用され、それぞれは、図7に示すようなそれぞれの主軸から測定されたものである。単位ベクトル601とX軸との間に形成された角度はα、単位ベクトル601とY軸との間に形成された角度はβ、単位ベクトル601とZ軸との間に形成された角度はガンマである。従って、単位ベクトル601のそれぞれのX軸、Y軸、Z軸成分は、図7に示すように、それぞれ、cosα、cosβ、cosγである。これと同じ用語は本発明による様々な実施形態において様々な光ビーム通路の方向および関係を記述するのに役立つ。
【0056】
図8は、全般的な入力光線方向とスケール格子430に類似する格子からの回折光線の結果的な円錐状の分布とを、図7の用語を用いて示す三次元図である。図8において、入力光線701は、入力角度(α,β,γ)で格子702上を照射し、出力角度(α1,β1,γ1)をそれぞれ有する各種回折光出力ビームが生じる。各種回折出力ビームは、図8の矢印で示すように、共に円錐703を規定する。格子702に入射するビームに対する入力角度とn次回折次数に対する出力角度との間の関係は、次の通りである。
【0057】
【数1】
Figure 0004399179
【0058】
ここで、nは回折次数、λは波長、dは格子ピッチである。また、格子ピッチは、ここでは、Pと呼ばれる。当業者は、これらの式が、図6(c)に最も良く示されているように傾角473が零に等しくない構成を含む、本発明の原理によるエンコーダ読取ヘッド構成の実施形態に対するエンコーダ読取部品の動作可能な配置を決定するのに使用されてもよいことを、容易に理解するであろう。
【0059】
図9は誤差テーブル801を示し、それは、図1に対応する従来の光学式変位検出装置構成に対する各種動的ミスアライメントおよびドリフトに関連する誤差の大きさを項目として記入する。コラムのトップに記入された個々の動的ミスアライメントおよびドリフトは、名目上記入された列左端からの個々の初期ミスアライメントまたは偏差(また、初期「静的」ミスアライメントまたは偏差と呼ばれる)の組み合わせにおいて生じる。「ギャップ」は、名目上のスケール格子表面に対して垂直方向に沿ったエンコーダ読取ヘッドとスケール格子表面との間の分離を示す。本発明の原理によるエンコーダ読取ヘッド構成上の意図された名目上の設計面におけるスケール格子表面は、零のギャップミスアライメントを有する。
【0060】
テーブル801上の全ての項目に対して、名目上の波長λは0.635μm、名目上の角度αは38度(38π/180rad)、名目上の角度βは80度(80π/180rad)、スケールの格子周期は0.4μmである。さらに、結果は、図1に示すように、大部分、エンコーダ読取ヘッド構成に対するものであり、ここでは、図1に示す要素102に対応する要素が、スケール格子表面に対して10mmのビームスプリッティング高さ寸法に位置決めされ、0.8μmの格子ピッチを有する読取ヘッド格子である。テーブルの各項目は、ナノメータの変位測定誤差に対応し、変位測定誤差は、項目行の左に記入された個々の初期設置ミスアライメントが項目列のトップに記入された個々の動的ミスアライメントと組み合わされるときに現れる。各動的ミスアライメントは、基準位置測定が行われる時間と変位測定が行われる時間との間に起こるアライメントにおける変化を表す。従って、各項目は、動的ミスアライメントまたは偏差による、基準位置と変位位置との間の、エンコーダ読取ヘッド信号によって示される見掛けの変位に含まれる測定誤差である。
【0061】
明確化させるための例として、テーブル801において、30分の設置ピッチミスアライメントが与えられた場合、0.2秒の動的ロールまたはヨーミスアライメントに関係する誤差は0.0nmである。同一の設置ピッチミスアライメントに対して、0.00025μmの動的波長変化は1.0nmの大きさの誤差を生成し、0.01mmの動的ギャップ変化は、87.3nmの誤差を生成する。この87.3nmの誤差は、測定軸に沿ったスケール格子に対するエンコーダ読取ヘッドの見かけ上の幾何学的移動の結果であり、従って、それらの設計に関係なく、多種のエンコーダ読取ヘッド構成に対して現れる誤差である。より重要なことには、本発明による各種エンコーダ読取ヘッド実施形態の比較のために、テーブル801の重要な側面は、この従来技術構成におけるアークのわずか2秒の動的ピッチが全ての初期アライメント状態に対して97.0nmの変位測定誤差を生成することである。前述したように、動的ピッチミスアライメントは、多くの実際のエンコーダ適用における条件を削除することが最も一般的に行われかつ/または困難なものの一つであり、よって、エンコーダ読取ヘッド設計に対する特定の重要事項である。前述したように、動的ピッチ誤差は、図2および3に示す従来技術構成によって、実質的に減少されるが、それらの構成は前述した他の制限を有する。
【0062】
図10は誤差テーブル901を示し、これは、図5および図6(a)〜(c)に示す基礎構成に対応し、そして、図13および図14(a)〜(c)を参照して以下に述べる、10mmのビームスプリッティング高さ寸法471で位置決めされているビームスプリッタ415Xおよび5mmの再帰反射器高さ寸法472で位置決めされている再帰反射器440および441を有する基本構成により近い本発明による光学式変位検出装置に対する各種動的ミスアライメントおよびドリフトに関係する誤差の大きさを項目として記述する。テーブル901の全ての項目に対して、名目上の波長λは0.635μm、名目上の角度αは38度(38π/180rad)、名目上の角度βは80度(80π/180rad)、スケールの格子周期は0.4μmである。テーブル901の重要な側面は、本発明による基礎を成すエンコーダ読取ヘッド実施形態が実質的に動的ピッチ誤差を排除することである。本発明による基礎を成すエンコーダ読取ヘッド実施形態は、図2および3に示す従来技術構成の様々な前述した制限を克服すると同時に、この能力を達成する。また、本発明による他の各種エンコーダ読取ヘッド実施形態は、図4,5,6(a)〜(c),13,14(a)〜(c),21,22(a)〜(c),24(a)〜(c),25および26とそれらの述べた変形に対応するものを含むが、それらに限定されることはなく、図2および3に示す従来技術構成の前述した制限の少なくとも1つを克服すると同時に、実質的に動的ピッチ誤差を減少する。
【0063】
テーブル901に示す最も重要な誤差は、動的波長偏差および動的ギャップ変化に対するものである。動的ギャップ変化に関連する誤差は、テーブル901およびテーブル801において同一の大きさを有し、前述されている。動的波長偏差に関連する誤差は、様々な実施形態において、より安定した光源および/または改良された温度制御を使用することによって克服されるかもしれない。しかしながら、また本発明の原理による各種エンコーダ読取ヘッド構成が動的波長偏差に関連する誤差の大きさに影響を及ぼすことが求められ、よって、それは、図15〜20を参照してさらに以下に述べられる。
【0064】
図11(a)〜(e)は、本発明による様々なエンコーダ読取ヘッド実施形態のビームスプリッティング部分に使用可能な第1から第5読取ヘッド格子構成の動作を明確にするための三次元図である。各図は読取ヘッド格子上の仮想の隙間を示す。これらの隙間は、物理的要素ではないが、図における光ビームの通路を明確にするためのみに描かれている。
【0065】
図11(a)は、入力ビーム401が0次ビームの伝送によってかつ1次ビームまたはさらに高い次数の回折ビームの伝送によってスプリットビーム401aおよび401bを生成するための第1格子ピッチを有する第1部分416を照射する構成を有する読取ヘッド格子要素415Aを示す。図11(a)〜(e)に示すビーム401,401a,401b,403aおよび403bは、図4,5および6(a)〜(d)を参照して、総括的に示され、前述されている。後の回折光ビーム403aおよび403bは、図示するように、第1格子ピッチを有する第2部分を照射し、第2部分はビーム403bを0次ビームとして伝送しビーム403bを1次またはさらに高い次数の回折光として伝送し、ビーム403aおよび403bを共有ゾーン450に一直線にして導く。様々な実施形態において、第1読取ヘッド格子は、その実施形態で用いられるスケール格子のピッチと同一である。読取ヘッド格子要素415Aは、前述したように「交差ビーム」を防止するすなわちスプリットビーム401aおよび401bからの光が共有ゾーン450に到達する前に共通路を共用しないエンコーダ読取ヘッド実施形態に用いてもよい。しかしながら、共有ゾーンにおける結果として生じる照明特性は、それ自身によって、相対変位の方向を示さないので、用途が制限される。この問題は、図11(d)または(e)を参照して以下に述べる方法でエンコーダ読取ヘッドビームを偏光することによって改善されるかもしれないが、読取ヘッド格子要素から離れたビーム通路に偏光子を挿入し、以下に図23を参照して述べる光検出器などの偏光検知器を用いる必要がある。
【0066】
図11(b)は、第2部分417が第1部分416の第1格子ピッチと異なる第2格子ピッチを有することを除いて、読取ヘッド格子415Aと同様に動作する構成を有する読取ヘッド格子415Bを示す。従って、ビーム403aは、共有ゾーン450上を透過したビーム403bとわずかにそれた1次またはより高い次数の回折ビームとして回折され、共有ゾーン450で、干渉パターン451によって概念的に表される干渉パターンを発生する。干渉パターン451は、スケール格子変位に対応して空間的に移動する。干渉パターン451の移動は、求積信号を直接生成する求積アレイまたは干渉パターンの移動が高い解像度で撮像されデジタル的に解析されることを許すアレイの使用を含む、公知または現在商業的に利用可能な様々な光検出アレイによって定量的に検出することができる。
【0067】
図11(c)は、読取ヘッド格子要素415Bと同じ結果を生成する構成を有する読取ヘッド格子要素415Cを示す。読取ヘッド格子要素415Cにおいて、第1部分416および第2部分417は同じ格子ピッチを有するが、光学くさび要素491が追加されている。従って、ビーム403bは、回折次数ビーム403aとわずかにそれた0次ビームとして共有ゾーン450を透過し、共有ゾーン450で、干渉パターン451によって概念的に表される干渉パターンを発生する。
【0068】
読取ヘッド格子要素415Bまたは415Cは、前述したように「交差ビーム」を防止する、すなわち、スプリットビーム401aおよび401bから発生する光が共有ゾーン450に到達する前に共通路を共有しないエンコーダ読取ヘッド実施形態に用いられてもよい構成を有する。
【0069】
図11(d)は、共有ゾーン上で直線上に整列されたビームがさらに相互に直交偏光されることを除いて、読取ヘッド格子要素415Aと同じ結果を生成する読取ヘッド格子要素415Dを示す。読取ヘッド格子要素415Dにおいて、第1部分416および第2部分417は同じ格子ピッチを有するが、第1偏光子492および第2偏光子493が配置され、共有ゾーン450に入射する前にビーム403aおよび403bが相互に直交偏光されることを保証する。読取ヘッド要素415Dは、前述したように「交差ビーム」を防止する、すなわち、スプリットビーム401aおよび401bから発生する光がそれぞれ偏光子493および492に到達する前に共通路を共有しないエンコーダ読取ヘッド実施形態に用いられてもよい構成を有する。共有ゾーンにおける照明特性は、以下に図23を参照して説明する光検出器などの偏光検知器を使用して検知してもよい。
【0070】
図11(e)は、スプリットビーム401aおよび401bがさらに相互に直交偏光されることを除いて、読取ヘッド格子要素415Aと同じ結果を生成する構成を有する読取ヘッド格子要素415Eを示す。読取ヘッド格子415Eにおいて、第1部分416および第2部分417は、同じ格子ピッチを有する。第1偏光子494および第2偏光子495が配置され、結果として生じたビームが交差または共通ビーム路を共有する前に分岐ビーム401aおよび401bが相互に直交偏光されることを保証する。さらに、第1偏光子494および第2偏光子495は、また、それぞれ、ビーム403aおよび403bをフィルタリングし、それらがビーム401aおよび401bと同じ方向に相互に直交偏光されるように配置される。スプリットビーム401aおよび401bの初期偏光のため、交差ビームおよび/または共通ビーム路を共有するビームは、ビーム403aおよび403bの最終フィルタリングによって取り除かれる。従って、読取ヘッド格子要素415Eは、前述したようにビームオフセットを含まないおよび/または前述したように感知できるほどの傾角を含まない構成を含む本発明によるエンコーダ読取ヘッド実施形態に使用されてもよい。共有ゾーンにおける照明特性は、以下に図23を参照して説明する光検出器などの偏光検知器を使用して検知してもよい。
【0071】
図12(a)〜(d)は、本発明による様々なエンコーダ読取ヘッド実施形態のビームスプリッティング部に使用可能な第1から第4のそれぞれのビームスプリッタ構成の動作を明確にするための三次元図である。各図はビームスプリッタの表面上の仮想開口を示す。これらの開口は、物理的要素ではなく、図中の光ビームの通路を明確にするために描かれている。図12(a)〜(d)に示すビームスプリッタ構成は、図11(a)および(c)〜(e)に示す対応する読取ヘッド構成に類似する。しかしながら、図12(a)〜(d)において、第1部分416および第2部分417で、ビーム401bおよび403aは、それぞれ、図11(a)および(c)〜(e)に示すような水平格子表面で回折されるというよりむしろ、鉛直に配置された部分反射ビームスプリッタインタフェース418で反射される。各ビームスプリッタ構成は、示された類似読取ヘッド格子構成と同じ共有ゾーン450における結果を有し、同様に、本発明による同様のエンコーダ読取ヘッド実施形態に使用されてもよい。これらの動作は、当業者には明らかであろう。
【0072】
図12(a)は、図11(a)に示す読取ヘッド格子要素415Aの構成に類似する構成を有するビームスプリッタ要素415Fを示す。図12(b)は、図11(c)に示す読取ヘッド格子要素415Cの構成に類似する構成に追加された光学くさび要素491を有するビームスプリッタ要素415Gを示す。図12(c)は、図11(d)に示す読取ヘッド格子要素415Dの構成に類似する構成において、ビーム403aおよび403bが共有ゾーン450に入射する前に相互に直交偏光されることを保証するように配置された第1偏光子492および第2偏光子493を有するビームスプリッタ要素415Hを示す。図12(d)は、エンコーダ読取ヘッドにおいて、結果的に生じたビームが「交差」または共通ビーム路を共有する前にビーム401aおよび401bが相互に直交偏光されること、結果的に生じたビームが「交差」または共通ビーム路を共有した後にビーム401aおよび401bが相互に直交偏光されることを保証する図11(e)に示す読取ヘッド格子要素415Eの構成に類似する構成上に配置された第1偏光子494および第2偏光子495を有するビームスプリッタ415Jを示し、第1偏光子494および第2偏光子495は、ビーム403aおよび403bをフィルタリングし、その結果、それらは、それぞれ、ビーム401aおよび401bと同じ方向に相互に直交偏光される。
【0073】
図11(a)〜(e)および図12(a)〜(d)に示す読取ヘッド格子構成の全てに関して、各要素の動作可能部分は、光ビームがぶつかる部分である。従って、様々な実施形態において、これらの部分は、それらが本発明の原理に従って、動作可能なエンコーダ読取ヘッドビーム通路に関して位置決めされる限り、より分離される、あまり分離されない、集合アセンブリまたは分割要素として提供されるなどしてもよい。
【0074】
図13は、本発明の第3実施形態による光学式変位検出装置構成の三次元概念図である。図14(a)〜(c)は、それぞれ、図13に示す光学式変位検出装置の側面図、上面図、および端面図である。図13および図14(a)〜(c)に示す実施形態は、再帰反射器440および441の位置を除いて、図5および図6(a)〜(c)に示す実施形態に類似する。図5および図6(a)〜(c)を参照した全般的な議論は、別段指示されていなければ、対応する方法で、図13および図14(a)〜(c)に適用される。従って、図13および図14(a)〜(c)において、前述した全般のまたは特定の要素に明らかに対応するいくつかの要素の配置および動作は既に明らかにされているから、それらの要素の符号は省略される。逆に、図13および図14(a)〜(c)において、要素の符号は、一般的には、関連する記述があるまたは図13および図14(a)〜(c)がそのような要素をさらに明確にするために役立つ場合、繰り返されまたは追加される。
【0075】
図13および図14(a)〜(c)に示す実施形態は、実質的には、各種ミスアライメントおよび動的ミスアライメントを感知せず、さらに、エンコーダ読取ヘッドにおいてコンパクトで経済的な方法で様々な光学部品を製作し、位置決めし、そして組み立てることに対する実質的なフレキシビリティがある実用的な構成である。図13は、第1ゾーン431上のスケール格子430を照射するスプリット光ビーム401aおよび401bと光ビーム401aおよび401bのそれぞれの照射点を経て測定軸方向101に平行に伸びる仮想ライン1201との間に形成される角度を強調する。図13に示す角度は、図7で規定された角度αに対応する。従って、角度αは、図14(c)に最も良く表されるように、平面474上にある。動的ミスアライメントまたはドリフトに関する各種誤差は、角度αに対する様々な設計値に関連付けて以下にさらに述べる。
【0076】
また、図13および図14(a)〜(c)は、それぞれ、光ビーム402a,402ar,402bおよび402brに対して比較的短い光路長を生じる再帰反射器440および441に対する構成および/または高さを強調する。前述したように、ビームスプリティング要素が図12(a)〜(d)に示すビームスプリッタなどである本発明による実施形態において、ピッチアライメントおよび動的ピッチアライメントなどに関するそのような実施形態における誤差は、再帰反射器472高さ寸法472が減少されるにつれて減少される傾向があることが見つけられた。さらに、より短い光路長は、光源の波長における動的変化に対するエンコーダ読取ヘッドの感度を減少させる。また、それは、エンコーダ読取ヘッドをよりコンパクトにすることを許可する。この模範的な構成に対するビームスプリッティング高さ寸法471および再帰反射器高さ寸法472は、図14(a)および(c)に最も良く表されている。
【0077】
また、図14(a)は、模範的な読取ヘッド部品ハウジング1225の一部、および読取ヘッド部品ハウジング1225とスケール格子430の表面の間のギャップ寸法1220を示す。読取ヘッド構成ハウジング1225の一部は、図13および図14(b),(c)には示されていないので、光路はより明らかに示されるかもしれない。関連する光路を短くするために、光ビーム検出要素420および421、および再帰反射器440および441をスケールに対してどの程度近づけられるかを制限する要因は、所望の動作ギャップ寸法1220、および読取ヘッド部品ハウジング1225内の実際の壁厚さおよび実装配置である。様々な実施形態において、短い光路長およびコンパクトなエンコーダ読取ヘッドを達成するために、光ビーム指向要素420および421および/または再帰反射器440および441の底のエッジは、光路クリアランス考慮と所望の動作可能ギャップ寸法1220によって課される設計上の制約に対する考慮によって、読取ヘッド部品ハウジング1225の底近傍に動作可能に位置決めされる。より小さいギャップ寸法が様々な光路を短くして誤差を減少させ、大きなギャップ寸法が設置を簡素化することを考慮すると、様々な実施形態において、所望のギャップ寸法1220は、例えば1〜2mm程度になるかもしれない。
【0078】
図13および図14(a)〜(c)に示すように、光ビーム通路402a,402ar,402bおよび402brは、それぞれ、図14(a)に最も良く表される鉛直分離角度成分1221と、図14(c)に最も良く表される傾角473(“delta”)によって、光ビーム通路401a,403a,401bおよび403bからオフセットされる。鉛直分離角度成分1221および傾角473は、図14(c)に示す仮想寸法ボックス1230によって強調されるように、関連するエンコーダ読取ヘッドの高さおよび/または幅を減少させるように、組み合わせて選択されてもよい。傾角473が減少されると、光ビーム指向要素420,421と再帰反射器440,441の間の光ビームクリアランスを維持するために、寸法ボックス630の高さは増す必要があり、これは増したエンコーダ読取ヘッド高さに対応する。同様に、鉛直分離角度成分1221が減少されると、光ビームクリアランスを維持するために、寸法ボックス630の幅は増す必要があり、これは増したエンコーダ読取ヘッド幅に対応する。平面474および475、角度1221および473、および高さ471および472は、一般的に、他の様々な実施形態における平面、角度、高さに類似して描かれる傾向にある。従って、それらの位置および値は、図13および図14(a)〜(c)に示す実施形態によって限定されることはなく、特定の用途において所望される全体のエンコーダ読取ヘッド寸法を達成するように選択される。さらに、図13および図14(a)〜(c)は、要素および寸法のそれらの組み合わせにおいて特定の要素と示された寸法と異なる本発明によるいくつかの追加された実施形態を示す。従って、図13および図14(a)〜(c)は、上述した教示に関して限定されるものとして解釈されることはない。
【0079】
図15〜20は、図7,8を参照して前述した角度αと、図6(c)および図14(c)を参照して前述した傾角“delta”に対する望ましい寸法を求めるのに有用な情報を示す。
【0080】
図15は、本発明による光学式変位検出装置における様々な入射ビーム角度αでの動的ギャップミスアライメントおよび波長変化に対する誤差感度データを示し、ここでは、スケール格子ピッチは0.4μm、光源は公称635nmの波長を有し、ビームスプリッタはスケール格子表面上方の高さ10mmで位置決めされ、再帰反射器はスケールから再帰反射器のコーナまでの通路長が10mmになるように位置決めされ、角度αはスケール格子溝およびスケールに対して垂直である入射面にあり(すなわち、角度deltaは0度(0rad))、そして、静的ピッチミスアライメントは0.5度(0.5π/180rad)にセットされている。曲線1301は、光源波長が動的に0.25nmずつ変化するときに、角度αの様々な値で結果として生じる動的誤差を示す。曲線1302は、10μmの動的ギャップ変化があるときに、角度αの様々な値で結果として生じる動的誤差を示す。図10を参照して前述したように、これらは、本発明による様々な実施形態における最も大きい残存する動的誤差になる傾向があり、よって、さらにこれらの動的誤差を減少させる設計値を選択するのに特に有用である。
【0081】
波長とスケール格子ピッチの記載した組み合わせであれば、αが約50度(50π/180rad)から10度(10π/180rad)までの範囲にあるとき、関連するエンコーダ読取ヘッドは動作可能である。しかしながら、曲線1301および1302によって示されるように、読取ヘッドパラメータの記述された組み合わせに関して、αが約40度(40π/180rad)より大きいとき、動的波長変化およびギャップ変化に関連する誤差は、急速に増加する。従って、本発明による様々な実施形態において、エンコーダ読取ヘッドの部品は、αが40度(40π/180rad)以下になるように構成される。
【0082】
図16は、角度αに対する設計値を選択するための追加設計考慮事項を示す。図16は、1.0nmの公称直径と635nmの波長を有するビームが、角度αの様々な値で、0.4μmの格子ピッチを有するスケール格子に、このスケール格子の表面上方の高さ5.0nmから導かれると仮定する。図16に示すテーブルの第2列は、第1列に示す角度αと対比して再帰反射器で結果として生じる最大ビーム横断面寸法を比較するデータを示す。図16に示すテーブルの第3列は、第1列に示す角度αと対比してスケール格子表面上方の高さ5.0mmでビーム指向要素として使用されるミラー間の距離を比較するデータを示す。結果として生じる最大ビーム横断面寸法は、角度αが10度(10π/180rad)であるときの4.6mmから角度αが40度(40π/180rad)であるときの0.9mmまで変化する。ビーム指向ミラー間の結果として生じる距離は、角度αが10度(10π/180rad)であるときの56.7mmから角度αが40度(40π/180rad)であるときの11.9mmまで変化する。
【0083】
本発明による様々な実施形態において1つの設計考慮事項は、再帰反射器上の点が伸ばされて再帰反射要素の開口を一杯にし、これにより、光を浪費し、および/または再帰反射器の不完全なエッジに落ちることである。他の設計考慮事項は、ビーム指向ミラー間の距離がエンコーダ読取ヘッドの全長を決定することである。4.6mmのビーム横断面は、比較的大きな再帰反射器要素を要求し、比較的大きなエンコーダ読取ヘッドにする。同様に、56.7mmのミラー間距離は、比較的大きなエンコーダ読取ヘッドにする。よって、より小さい角度αが、図15に示すように、一般的に様々な動的誤差に対する感度を減少させても、様々な実施形態において、角度αが20度(20π/180rad)以上にされ、エンコーダ読取ヘッドに対してより小さい全体サイズを可能にする。
【0084】
図17は、別段示されなければ、図15を参照して前述したエンコーダパラメータに対する様々な入射ビーム角度αと様々な傾角(delta)での動的ギャップミスアライメントに対する誤差感度データを示すグラフである。動的ギャップ変化は、10μmである。曲線1501〜1503は、それぞれ、傾角delta=0度(0rad)、delta=15度(15π/180rad)、delta=45度(45π/180rad)に対応し、ほとんど区別が付かない。しかしながら、曲線1501および1502によって最も良く示されるように、読取ヘッドパラメータの記述された組み合わせに対して、αが約40度(40π/180rad)より大きいときに、動的ギャップ変化に関する誤差はより急速に増す。従って、本発明による様々な実施形態において、エンコーダ読取ヘッドの部品は、αが40度(40π/180rad)以下であるように構成される。
【0085】
図18は、635nmに代わる公称405nmの光源波長を除いて、図17に示すグラフに一致するグラフである。曲線1601〜1603は、それぞれ、傾角delta=0度(0rad)、delta=15度(15π/180rad)、delta=45度(45π/180rad)に対応し、ほとんど区別が付かない。図17に示す結果と比較すると、減少された光源波長は、読取ヘッドパラメータの記述された組み合わせに対して、ギャップ変化による動的誤差を減少させる。さらに、動的ギャップ変化に関する誤差は、角度αに対して、動作範囲の60度(60π/180rad)に向けて比較的緩やかに増す。よって、本発明による様々な実施形態において、エンコーダ読取ヘッドの部品は、αが60度(60π/180rad)以下であるように構成される。しかしながら、角度αが45度(45π/180rad)以下で波長および格子ピッチが記述したとおりであるときに、動的ギャップ変化に関する誤差が約50nm以下の値に制限されるから、エンコーダ読取ヘッドの部品は、αが45度(45π/180rad)以下であるように構成される。
【0086】
図19は、別段示されていなければ、図15を参照して前述したエンコーダパラメータに対して、様々な入射ビーム角度と様々な傾斜平面角度での動的波長ドリフトに対する誤差感度データを示すグラフである。曲線1701〜1703は、それぞれ、傾角delta=0度(0rad)、delta=15度(15π/180rad)、delta=45度(45π/180rad)に対応する。光源波長は動的に0.25nmずつ変化する。この動的光源波長変化は、実質的に、図17および図18を参照して前述したギャップ変化による動的誤差より大きな動的誤差を生成する。従って、エンコーダ読取ヘッドの光源が不安定性を見せるタイプである場合、高い精度のために、この感度を減少させる角度αを選択することが特に重要である。曲線1701および1702に関して、動的波長変化に関する誤差は、角度αに対して、動作範囲の40度(40π/180rad)に向けて比較的緩やかに増す。よって、本発明による様々な実施形態において、エンコーダ読取ヘッドの部品は、αが40度(40π/180rad)以下であるように構成される。しかしながら、曲線1703に関しては、角度delta=45度(45π/180rad)に対応し、誤差は、角度αに対してより急速に増す。よって、本発明による様々な他の実施形態において、エンコーダ読取ヘッドの部品は、αが30度(30π/180rad)以下であるように構成される。
【0087】
図20は、635nmに代わる公称405nmの光源波長を除いて、図19に示すグラグに一致するグラフである。曲線1801〜1803は、それぞれ、傾角delta=0度(0rad)、delta=15度(15π/180rad)、delta=45度(45π/180rad)に対応し、ほとんど区別が付かない。図19に示す結果と比較すると、減少された光源波長は、読取ヘッドパラメータの記述された組み合わせに対して、波長変化による動的誤差を減少させる。さらに、動的波長変化に関する誤差は、角度αに対して、動作範囲の60度(60π/180rad)に向けて比較的緩やかに増す。よって、本発明による様々な実施形態において、エンコーダ読取ヘッドの部品は、αが60度(60π/180rad)以下であるように構成される。しかしながら、角度αが45度(45π/180rad)以下で波長および格子ピッチが記述したとおりであるときに、波長変化に関する誤差が約100nm以下の値に制限されるから、エンコーダ読取ヘッドの部品は、αが45度(45π/180rad)以下であるように構成される。
【0088】
図21は、本発明の第4実施形態による光学式変位検出装置構成の三次元概念図である。図21に示す構成は、図6(c)に示す傾角473が図21に構成において零に選択されていることを除いて、図5および図6(a)〜(c)に示す構成に類似する。傾角が零であるため、図21に示す実施形態は、比較的狭いエンコーダ読取ヘッドを製作することを可能にする。しかしながら、傾角が零であるときに、第1ゾーン431で光ビーム401a,401b,402aおよび402bからと第2ゾーン432で光ビーム402ar,402br,403aおよび403bから生じる0次反射ビームは、前述したように、交差ビームになる。従って、図21に示す構成に関して、スプリット光ビーム入力部410のビームスプリッティング要素415は、図11(e)に示す読取ヘッド格子または図12(d)に示すビームスプリッタなどのような、交差ビームを分離しまたは析出する偏光要素を組み込むべきである。さらに、光検出アセンブリ460は、図23を参照して以下に述べる光検出器460Pなどの偏光要素を含むべきである。さらに、一般的には、光検出アセンブリ460は、光検出器に入射する直交偏光ビームの光間の相対位相を求めるのに使用可能な信号を供給する公知のまたは後に開発される光検出器とすることができる。様々な代替検出手順は、当業者には明らかであろう。また、検出手順の教示的記述は、図1および2の議論、米国特許'895,'085および'833に含まれる。
【0089】
図22(a)は、本発明の第5形態による光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図である。図22(b)は、図22(a)に示す光学式変位検出装置の上面図、図22(c)は、図22(a)に示す光学式変位検出装置の端面図である。図22(a)〜(c)に示す構成は、スケール格子430を照射しまたはそれから回折される光ビームのそれぞれの一部が、図22(b)に示す符号が付された光ビーム部分によって最も良く示されるように、測定軸方向101に平行にかつ照射または回折のそれぞれの点を経て伸びる仮想ラインに関して同じ角度を形成するようにエンコーダ読取ヘッドの部品が配置されていることを除いて、図13および図14(a)〜(c)に示す構成に類似する。そのような構成は、前述した式(1)〜(3)に従って設計することができる。
【0090】
そのような構成において、適切な傾角を用いると、光ビーム指向要素420,421と再帰反射器440,441は、図22(c)に最も良く示すように、ほぼ同じ高さに位置決めされ、様々な実施形態において、結果、比較的小さい全高を有する読取ヘッドになる。しかしながら、スケール格子430を照射しまたはそれから回折される光ビームのそれぞれが測定軸方向101に平行に伸びる仮想ラインに関して同じ角度を形成するため、第1ゾーン431における光ビーム401a,401b,402aおよび402bからと第2ゾーン432における光ビーム402ar,402br,403aおよび403bから生じる0次反射ビームは、前述したように、交差ビームになる。従って、図22(a)〜(c)に示す構成に関して、スプリット光ビーム入力部410のビームスプリッティング要素415は、図11(e)に示す読取ヘッド格子または図12(d)に示すビームスプリッタなどのような、交差ビームを分離しまたは析出する偏光要素を組み込むべきである。さらに、光検出アセンブリ460は、図21を参照して前述したように、図23を参照して以下に述べる光検出器460Pなどの偏光要素を含むべきである。
【0091】
図23は、偏光構成を含む光検出器460Pの側面図である。従って、光検出器460Pは、交差ビームを含む本発明による様々な実施形態において、有用である。より一般的には、光検出器460Pは、いかなる理由でも光ビーム403aおよび403bが共有ゾーン450で相互に直交偏光される様々な実施形態において有用である。動作中に、直交偏光された光ビーム403aおよび403bは、ビームスプリッティング要素415から共有ゾーン450内に光検出器460Pに向かう整列された光路に沿って放射される。ビームスプリッタ4606は、直交偏光された光ビーム403aおよび403bを2つの検波ビームに分ける。第1スプリット検波ビームは、1/4波長板4653および偏光子4671を通過して光検出器要素4681に向かう。第2スプリット検波ビームは、偏光子4672を通過して光検出器要素4682に向かう。偏光子4671および4672は、それぞれ、それらに到達する直交偏光されたビーム間で名目上45度(45π/180rad)の方向で配置され、さらに、相互に直交偏光された光が通過するように配置される。1/4波長板4653は、出力光ビームの1つを1/4波長または90度(90π/180rad)遅延させる。従って、検出器4681は、検出器4682によって検出された信号に対して90度(90π/180rad)位相がずれた信号を検出し、公知の求積信号フォーマットを1つ以上の信号ライン461に供給する。本発明のこの実施形態において、光検出器460Pは、1つの集積ユニットとして示されている。しかしながら、検出器の他の構成は、当業者にとっては明らかであろうように、図23に示す構成と同じ目的を達成するのに使用されるかもしれない。
【0092】
図24(a)は、本発明の第6実施形態による光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図である。図24(b)は図24(a)に示す光学式変位検出装置の上面図、図24(c)は図24(a)に示す光学式変位検出装置の端面図である。図24(a)〜(c)に示す構成は、図22(a)〜(c)に示す構成に類似する。エンコーダ読取ヘッドの部品は、スケール格子430を照射しまたはそれから回折される光ビームのそれぞれの一部が、測定軸方向101に平行にかつ照射または回折のそれぞれの点を経て伸びる仮想ラインに関して同じ角度を形成するように、配置されている。しかしながら、図22(a)〜(c)に示す構成に対して、第1ゾーン431および第2ゾーン432における光ビームの照射点は、それぞれ、図24(b)に最も良く示されるように、測定軸方向に沿って分離されている。その結果、図24(a)に示すライン2201および2202によって表される0次反射通路は、光ビーム指向要素420,421および再帰反射器440,441の有効開口の外に落ち、潜在的交差ビームを排除する。従って、図24(a)〜(c)に示す構成は、光ビーム通路または光検出器において偏光子を必要としない。しかしながら、図22(a)〜(c)に示す構成と同様に、そのような構成において、光ビーム指向要素420,421および再帰反射器440,441は、ほぼ同様の高さで位置決めされ、結果、様々な実施形態において比較的小さい全高を有する読取ヘッドにする。
【0093】
図25は、本発明の第7実施形態による光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図である。図25に示す構成において、光学読取ヘッド部品は、光ビーム通路402a,402ar,402bおよび402brが光ビーム通路401a,403a,401bおよび403bよりスケール格子に近くなるように位置決めされる。この構成は、交差ビームを排除する傾角で用いられるかもしれないので、構成上偏光子を必要としない。代わりに、交差ビームを排除しない傾角に対しては、スプリット光ビーム部410のビームスプリッティング要素415は、前述したように、交差ビームを析出する偏光子を含むかもしれない。
【0094】
図26は、本発明の第8実施形態による光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図である。図26に示す構成において、スケール格子430は透過格子であり、再帰反射器440,441は、透過した回折次数を受光するように位置決めされている。上記構成が透過した0次ビームが光ビーム指向要素420,421と再帰反射器440,441の有効開口の外に落ちるように配置されると、ライン2401〜2404によって表されるように、交差ビームは、構成から排除されるので、使用される傾角に関わらず、構成上偏光子を必要としない。代わりに、交差ビームを排除しない傾角に対しては、スプリット光ビーム部410のビームスプリッティング要素415は、前述したように、交差ビームを析出する偏光子を含むかもしれない。
【0095】
図27は、本発明による様々な実施形態において使用可能な第1例の透明ブロック構成を示す三次元図である。様々な光ビーム通路上の屈折効果は、図27においては無視されているが、そのような効果に必要である調整は、当業者によって容易に理解されるであろう。図27は、ビームスプリッティング要素415を提供するために、半銀メッキミラーなどを含むように製作されたインタフェースで結合されている第1ブロック部2510および第2ブロック部2515を含む透明ブロック2500を示す。第1ブロック部2510は、端面2502および直交再帰反射面2504および2506を含み、それらは反射するように全てコーティングされている。第2ブロック部2515は、端面2503および直交再帰反射面2505および2507を含み、それらは反射するように全てコーティングされている。透明ブロック2500は、図21を参照して前述したビーム通路構成およびエンコーダ読取ヘッド動作特性を提供するのに使用可能である。従って、透明ブロック2500は、また、図21を参照して前述したように、交差ビームを析出するために、図12(d)に示すビームスプリッタなどと同等の偏光機能を提供する必要がある。様々な実施形態において、これは、ビーム401a,403a,401bおよび403bが反射される端面2502および2503の一部に相互直交偏光子を組み込むことによって達成される。
【0096】
透明ブロック2500は、非常にコンパクトで寸法的に安定したエンコーダ読取ヘッドアセンブリを提供するのに使用可能である。透明ブロック2500は、個々の光学要素の各種組み合わせを共に接合しまたは共に製作することによって製作されるかもしれない。光学部品は、少数のより複雑な個々の光学要素または多数のあまり複雑でない個々の光学要素を備えるかもしれない。個々の要素は、光学部品の実用的でコンパクトで正確な製作を許す接合面(図示せず)の組み合わせに沿って結合されるかもしれない。光学部品は、さらに、様々な光源、光検出器構造および/またはエンコーダ読取ヘッド装着要素に結合されるための装着対策を組み込むかもしれない。従って、図27に示す構成は、模範的な構成だけであり、限定する意図はない。
【0097】
図28は、本発明による様々な実施形態において使用可能な第2例の透明ブロック構成を示す三次元図である。図29(a)および(b)は、それぞれ、図28に示す透明ブロック構成によって提供されるビーム通路を明確にするための側面図および端面図である。様々な光ビーム通路上の屈折効果は、全ての図に含まれている。図28は、光ビーム401を透明ブロック2600に入力するコリメイトレンズ413を含む光源412を示す。光検出器460が、また、示されている。透明ブロック2600は、左半分ブロック部2610および右半分ブロック部2615を含む。上左半分部分2612および上右半分部分2617は、ビームスプリッティング要素415を提供するために、半銀メッキミラーなどを含むように製作されたインタフェースで結合される。左半分ブロック部2610は端面2602と直交再帰反射面204および2605の左半分を含み、それらは反射するように全てコーティングされ、そして、図29(a)および(b)に最も良く示されるように、共に再帰反射器440を備える。右半分ブロック部2615は端面2603と直交再帰反射面2604および2605の右半分を含み、それらは反射するように全てコーティングされ、そして、図29(a)および(b)に最も良く示されるように、共に再帰反射器441を備える。透明ブロック2600は、例えば、公称の再帰反射器高さ寸法472が適切に選択されたときに、図5および図6(a)〜(c)または図13および図14(a)〜(c)を参照して前述したビーム通路構成およびエンコーダ読取ヘッド動作特性を提供するのに使用可能である。透明ブロック2600は、適切な非零の傾角473を提供する。従って、図27に示すブロック構成に対して、交差ビームは排除され、偏光子は必要ない。
【0098】
様々な実施形態において、透明ブロック2600は、図12(b)を参照して前述した光学くさび要素491と同じ機能を提供する光回折要素(図示せず)を組み込む。光回折要素は、ビーム403aおよび403bがそれぞれ単に反射される端面2602または2603の一部に組み込まれ、アレイ検出器を使用して、図12(b)を参照して述べた干渉縞パターン451などの干渉縞パターンを検出する光検出手順の使用を可能にする。結果生じた干渉パターンは、スケール格子変位に対応して空間的に移動する。干渉パターンの移動は、公知のおよび/または現在商業的に利用可能な各種の光検出アレイ技術によって定量的に検出することができる。様々な代替実施形態において、透明ブロック2600に使用される光検出器460は、直接求積信号を生成する求積アレイの使用を含み、様々な他の実施形態において、光検出器460は、線形または2次元CCDアレイなどの使用を含み、干渉パターン移動が高解像度で撮像されてデジタル的に解析されることを許す。これらのアレイは、例えば接着手段によって、透明ブロック2600に、所望の位置、方向および間隔で取り付けられ、正確で、安定し、経済的でかつコンパクトなエンコーダ読取ヘッドを提供する。
【0099】
他の様々な実施形態において、相互直交偏光子はビーム403aおよび403bおよび/または401aおよび401bがそれぞれ単に反射される端面2602または2603の一部に組み込まれ、偏光子を用いる光検出手順の使用を可能にする。
【0100】
透明ブロック2600は、非常にコンパクトで寸法的に安定したエンコーダ読取ヘッドアセンブリを提供するのに使用可能である。透明ブロック2600は、個々の光学要素の各種組み合わせを共に接合しまたは共に製作することによって製作されるかもしれない。ビーム402aおよび/または402bは、それぞれ、面2605を照射して再帰反射を終了する前に、面2602および2604と2603および2604のコーナを照射するように見え、様々な実施形態において、ビーム402aは、コーナを避けて連続して面2602および2604を照射する。同様に、ビーム402bは、不完全なコーナによって生じる波面収差を避けるために、コーナを避けて連続して面2603および2604を照射する。従って、図28および図29(a)および(b)に示す構成は、単に模範的な構成であり、限定を意図するものではない。
【0101】
図30は、本発明による様々な実施形態において使用可能な第3例の透明ブロック構成を示す三次元図である。図31(a)および(b)は、それぞれ、図30に示す透明ブロック構成によって提供されるビーム通路を明確にするための側面図および端面図である。図30および図31(a),(b)に示す透明ブロック2700は、例えば、図4を参照して前述したビーム通路構成およびエンコーダ読取ヘッド動作特性を提供するのに使用可能である。様々な光ビーム通路の屈折効果は全ての図に含まれている。
【0102】
図30は、光ビーム401を透明ブロック2700に入力する入力ビーム指向要素414を含む光源412を示す。光検出器460が、また、示されている。透明ブロック2700は、左半分ブロック部2710および右半分ブロック部2715を含む。左半分ブロック部2710は、後端面2702、前端面2704および左半分直交再帰反射面2706および2707を含み、それらは反射するように全てコーティングされている。前端面2704および左半分直交再帰反射面2706および2707の左半分は、図31(a)および(b)に最も良く示されるように、共に再帰反射器440を備える。右半分ブロック部2715は、後端面2703、前端面2705および直交再帰反射面2706および2707の右半分を含み、それらは全てコーティングされている。前端面2705および左半分直交再帰反射面2706および2707の右半分は、図31(a)および(b)に最も良く示されるように、共に再帰反射器441を備える。透明ブロック2700の上後端面が透過読取ヘッド格子を含み、それは、様々な実施形態において、図11(a)〜(e)を参照して前述した読取ヘッド格子であり、そして、ビームスプリッティング要素415を提供するために、分離要素としてまたは表面に一体化して製作されるかもしれない。前述したように、発明者は、ビームスプリッティング要素が図11(a)〜(e)に示す読取ヘッド格子などの読取ヘッド格子である本発明の実施形態において、模範的な透明ブロック2700よって提供されるように、ビームスプリッティング高さ寸法471が小さくされ、かつ/または再帰反射器高さ寸法472がビームスプリティング高さ寸法471に等しくなるように近くづくのに応じて、そのような実施形態におけるピッチミスアライメントおよび動的ピッチミスアライメントなどに関する誤差が、比較的減少されることを、見つけた。
【0103】
透明ブロック2700は、非零の傾角473を提供する。従って、図28および図29(a)および(b)に示すブロック構成と同様に、交差ビームは排除され、偏光子は必要ではない。様々実施形態において、透明ブロック2700は、図11(c)を参照して前述した光学くさび要素491と同じ機能を提供する光回折要素(図示せず)を組み込む。光回折要素は、ビーム403aおよび403bがそれぞれ単に反射される後端面2702または2703の一部に組み込まれ、図28および図29(a)および(b)を参照して述べたように、アレイ検出器を使用して干渉縞パターンを検出する光検出手順の使用を可能にする。代わりに、図11(b)に示す読取ヘッド格子が使用され、同じ効果を達成する。このような場合、光検出器460は、前述した干渉縞検出手順に従うアレイ検出器を含み、透明ブロック2700に所望の位置、方向および間隔で取り付けられ、正確で、安定し、経済的でかつコンパクトなエンコーダ読取ヘッドを提供する。
【0104】
他の様々な実施形態において、相互直交偏光子はビーム403aおよび403bおよび/または401aおよび401bがそれぞれ単に反射される端面2702または2703の一部に組み込まれ、偏光子を用いる光検出手順の使用を可能にする。
【0105】
透明ブロック2700は、非常にコンパクトで寸法的に安定したエンコーダ読取ヘッドアセンブリを提供するのに使用可能である。透明ブロック2700は、個々の光学要素の各種組み合わせを共に接合しまたは共に製作することによって製作されるかもしれない。ビーム402aおよび/または402bは、それぞれ、面2707を照射して再帰反射を終了する前に、面2704および2706と2705および2706のコーナを照射するように見え、様々な実施形態において、ビーム402aは、コーナを避けて連続して面2704および2706を照射する。同様に、ビーム402bは、不完全なコーナによって生じる波面収差を避けるために、コーナを避けて連続して面2705および2706を照射する。従って、図30および図31(a)および(b)に示す構成は、単に模範的な構成であり、限定を意図するものではない。
【0106】
図32は、本発明の様々な実施形態による光学式変位検出装置を使用する方法のフローチャートである。方法は、ブロックS2810で開始され、光学式変位検出装置のそれぞれの光指向要素によって受光されるべきスプリット光ビームを入力する。そして、方法はブロックS2820に進み、各種光指向要素を使用してスケール格子上の第1ゾーンにスプリット光ビームを導く。好ましい実施形態において、スプリット光ビームは、名目上左右対称の通路に沿って第1ゾーンに導かれる。そして、方法は、ブロックS2830に進む。
【0107】
ブロックS2830において、スプリット光ビームは、それぞれスケール格子上の第1ゾーンから回折され、2つの回折ビームが分岐した通路に沿って導かれてそれぞれの再帰反射器に入力する。そして、方法はブロックS2840に進み、それぞれの再帰反射器に入力するビームを再帰反射してスケール格子上の第2ゾーンに戻す。そして、方法は、ブロックS2850に進む、スケール上の第2ゾーンに再帰反射されて戻されたビームは、それぞれスケール格子上の第2ゾーンから回折され、2つの回折ビームは、第2ゾーンから離れた後に、分岐した通路に沿って導かれる。そして、方法は、ブロックS2860に進む。
【0108】
ブロックS2860において、第2ゾーンから離れた後に分岐通路に沿った2つの回折ビームは、各種光指向要素を用いて、それぞれの通路に沿って共有ゾーンに導かれる。好ましい実施形態において、共有ゾーンに導かれたビームは、名目上左右対称の通路に沿って導かれる。そして、方法は、ブロックS2870に進み、共有ゾーンから生じる少なくとも1つの照明特性を検出し、その検出結果に基づいて、光学式変位検出装置に対するスケール格子の相対変位を求め、方法は終了する。
【0109】
図33(a)は、本発明の第9実施形態による光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図である。図33(b)は図33(a)に示す光学式変位検出装置の上面図、図33(c)は図33(a)に示す光学式変位検出装置の端面図である。
【0110】
前述したように、本発明による様々実施形態において、回折光ビーム402aおよび402bに対する再帰反射器440および441の位置に応じて、光ビーム402arおよび402brの光路は、それぞれ、オフセット、すなわち、図4に示すような測定軸方向101に対して横の方向に回折光ビーム402aおよび402bから分けられる。そのような場合、第2ゾーンは、第1ゾーンと同様の寸法を有し、図4に示すように、一般に、測定軸方向101に対して横または垂直方向に第1ゾーン431からオフセットされ、光ビーム402arおよび402brの光路のオフセットに対応する。しかしながら、また前述したように、より一般には、様々な実施形態において、第2ゾーン432は、回折光ビーム402aおよび402bに対する光ビーム402arおよび402brの光路のオフセットと同じ方向に第1ゾーン431から名目上オフセットされる。図33(a)〜(c)は、より一般的な場合の実施形態の1つを示し、ここで、光ビーム402arおよび402brの光路は、それぞれ、測定軸方向101に対して一般的に横または垂直でないそれぞれのオフセット方向に回折光ビーム402aおよび402bから意図的にオフセットまたは分離される。本発明による前述した様々なの実施形態に対して、図33(a)〜(c)に示す実施形態は、静的および動的ピッチミスアライメントに対する感度を第1ゾーン431および/または第2ゾーン432上における点間の距離と比較的独立して最小化することを許す。
【0111】
図33(a)〜(c)に示す構成は、図22(a)〜(c)および図24(a)〜(c)に示す構成に類似し、エンコーダ読取ヘッドの部品は、スケール格子430を照射しまたはそれから回折される動作中の光ビームのそれぞれの一部が、測定軸方向101に平行にかつ照射または回折のそれぞれの点を経て伸びる仮想ラインに関して同じ角度を形成するように、配置されている。そのような構成は、前述した式(1)〜(3)に従って設計される。しかしながら、図22(a)〜(c)および図24(a)〜(c)に示す構成など、本発明による様々な他の実施形態に対して、図33(a)〜(c)に示す構成においては、光ビーム401aおよび402arが名目上の整列されたスケール格子430上において光点を照射し、各光点は、一般的に測定軸方向101に対して横または垂直な方向に沿って名目上整列されていない。さらに、光ビーム401bおよび402brが名目上整列されているスケー格子430上において照射される各光点は、また、一般的に測定軸方向101に対して横または垂直な方向に沿って名目上整列されていない。むしろ、図33(b)および(d)に最も良く示されるように、本発明による第9実施形態においては、光ビーム401aおよび402ar、および光ビーム401bおよび402brが名目上の整列されたスケール格子430上においてそれぞれの光点対を照射し、各光点対はそれぞれ、一般的に測定軸方向101に対して横または垂直な方向に沿って名目上整列されている。このような実施形態において、以下に詳細に述べるように、静的および動的ピッチミスアライメントに対する感度は、第1ゾーン431および/または第2ゾーン432における点間の距離とほぼ独立した方法で最小化される。
【0112】
図33(a)〜(c)において、別段指示されていなければ、明らかに対応する要素および/または同様の符号を有する要素は、図5および図6(a)〜(c)を参照して前述したように、配置され、動作する。図5および図6(a)〜(c)を参照した全般の議論は、別段指示されていなければ、対応する方法で、図33(a)〜(c)に適用される。さらに、図33(a)〜(c)において、明らかに前述した全般のまたは特定の要素に対応するいくつかの要素の符号は、それらの配置および動作が既に明らかにされ、図33(a)〜(c)を参照してさらに述べないから、省略される。逆に、図33(a)〜(c)において、関連する記述があるかまたは図33(a)〜(c)がさらにその要素を明確にするのに役立つなら、要素の符号が一般的に繰り返されまたは追加される。
【0113】
図33(a)〜(c)に示す実施形態は、実質的に各種ミスアライメントおよび動的ミスアライメントに対して感知しない実用的な構成であり、しかもエンコーダ読取ヘッドにおいてコンパクトで経済的な方法で各種光学部品を設計し組み立てることに対してさらに柔軟性を提供する。図33(a)に最も良く示すように、ビームスプリッタ要素415Xは、光ビーム401を受け入れて2つのスプリット光ビーム401aおよび401bを生成し、それらは光ビーム指向要素420および421に導かれる。光ビーム指向要素420および421は、スプリット光ビーム401aおよび401bをそれぞれの光路に沿って導き、その結果、スプリット光ビーム401aおよび401bは、最初に、スケール格子表面に平行でスケール格子430上の第1ゾーン431近傍にある仮想面Pcに向けて収束され、そして、それらがスケール格子430に到達するまで仮想面Pcから分岐される。図33(b)に最も良く示されるように、スプリット光ビーム401aおよび401bは、第1ゾーン431におけるスケール格子430上の光点を照射し、各光点は測定軸方向101に沿った名目上の分離距離d1を有する。
【0114】
図33(a)〜(c)に示す構成に従う様々な実施形態において、以下により詳細に述べるように、静的および動的ピッチミスアライメントに対する感度は、第1ゾーン431における光点間の分離距離d1と名目上独立している。従って、1つの実施形態において、名目上の分離距離d1と測定軸方向101に沿った第1ゾーン431の寸法は、様々な回折および反射光ビームとエンコーダ読取ヘッドの様々な要素の間のクリアランスを提供するように、最初に設計される。しかしながら、様々な実施形態において、名目上の分離距離d1および第1ゾーン431の寸法は、最小信頼クリアランスを提供する最小寸法を有するようにさらに設計される。
【0115】
いかなる場合でも、図33(a)に最も良く示されるように、スプリット光ビーム401aおよび401bは、第1ゾーン431から回折され、それぞれ、それぞれの回折光ビーム402aおよび402bを生じ、それらの光回折ビームは、第1ゾーン431近傍の仮想面Pcに向けて収束するそれぞれの光路に沿ってそれぞれの回折次数で回折され、そして、それらが再帰反射器440および441に入射するまで仮想面Pcから分岐される。再帰反射器440および441は、それぞれ、回折光ビーム402aおよび402bをそれぞれの光路に沿って受光し、それらを光ビーム402arおよび402brとして、回折光ビーム402aおよび402bの光路に対して平行に再帰反射する。
【0116】
光ビーム402aおよび402bに対して、図33(a)〜(c)に示す構成に従う様々な実施形態において、再帰反射器440および441は、再帰反射されたビーム402arおよび402brがスケール格子430に到達するまでに仮想面Pcに到達する前およびその後の両方で収束するように、回折光ビーム402aおよび402bに対して位置決めされ方向が定められる。図33(b)に最も良く示されるように、再帰反射されたビーム402arおよび402brは、第2ゾーン432におけるスケール格子430上の光点を照射し、各光点は測定軸方向101に沿った名目上の分離距離d2を有する。
【0117】
図33(a)〜(c)に示す構成に従う様々な実施形態において、ピッチミスアライメントおよび動的ピッチミスアライメントに関する誤差を最小化する能力は、名目上の分離距離d1およびd2が同一の値に近づくにつれて改善される。従って、様々な実施形態において、再帰反射器440および441は、さらに、名目上の分離距離d2が名目上の分離距離d1と同じになるように、回折光ビーム402aおよび402bに対して位置決めされ方向が定められる。様々な他の実施形態において、さらに以下に述べるように、再帰反射器440および441は、さらに、回折および反射光ビームとエンコーダ読取ヘッドの各種要素との間のクリアランスを維持するように、回折光ビーム402aおよび402bに対して位置決めされ方向が定められる。
【0118】
いかなる場合でも、図33(a)に最も良く示されるように、再帰反射光ビーム402arおよび402brは、第2ゾーン432から回折され、それぞれ、それぞれの後の回折光ビーム403aおよび403bを生じ、それら後の光回折ビームは、第2ゾーン432から光ビーム指向要素420および421に向けて分岐するそれぞれの光路に沿ってそれぞれの回折次数で回折される。そして、後の回折光ビーム403aおよび403bは、後の回折光ビーム403aおよび403bがビームスプリッティング要素415X近傍に収束するように、光ビーム指向要素420および421によって導かれる。ビームスプリッティング要素415の一部が後の回折光ビーム403aおよび403bを受光し、公知の光学原理に従って少なくとも1つのビームを反射または回折する光ビーム指向要素として作用し、後の回折光ビーム403aおよび403bを共有ゾーン450において直線上またはほぼ直線上にする。そして、前述したように、直線またはほぼ直線上にされた後の回折光ビーム403aおよび403bは、適切に選択された光検出器460に入射する。様々な実施形態において、代わりのおよび/または別の光ビーム指向要素は、後の回折光ビーム403aおよび403bを導き、公知の光学原理に従って少なくとも1つのビームを反射または回折し、後の回折光ビーム403aおよび403bを共有ゾーン450において直線上またはほぼ直線上にする代わりのおよび/または別の光ビーム指向要素近傍に収束する。
【0119】
図33(a)〜(c)に示す構成は、静的および動的ピッチ感度を減少させまたは排除する。例えば、スケール格子430が図33(a)に示すポイントApを通してピッチ軸周りに回転されると、小さいピッチに対して、光ビーム402arおよび403aの光路長は、光ビーム401bおよび403bの光路長とほぼ同じ量ずつ変化する。同様に、光ビーム402brおよび403bの光路長は、光ビーム401aおよび403aの光路長とほぼ同じ量ずつ変化する。従って、後の回折光ビーム403aおよび403bは、静的または動的ピッチに関わらず、共有ゾーン450にほぼ同じ光位相関係で入射し、そして、潜在ピッチ誤差は減少されまたは排除される。さらに一般的には、様々な実施形態において、たとえ距離d1とd2が異なっても、対称性がスケール格子430の面上で測定軸に垂直な軸に沿って距離d1およびd2の中間点を合わせることによって維持されるならば、同様の結果が得られる。
【0120】
図33(d)は、図33(a)〜(c)に示す第9実施形態によるスケール格子430上に形成された名目上のスポットパターンの1例を示す上面図である。図29(d)は、光ビーム401bから生じた光点S1b、光ビーム402arから生じた光点S2ar、光ビーム401aから生じた光点S1a、および光ビーム402brから生じた光点S2brを示す。一般に、図33(a)〜(c)に示す構成による様々な実施形態において、好ましくは、距離d1およびd2はほぼ同じであり、それぞれの光点S1bおよびS2arの対、および光点S1aおよびS2brの対は、それぞれ、測定軸方向101に対してほぼ横または垂直である方向に沿って1直線にされる。そのような実施形態は、潜在的ピッチ誤差を減少させる。特に、発明者は、様々な実施形態において、図33(d)に示すように、距離d1およびd2が同じであり、それぞれの光点S1bおよびS2arの対、および光点S1aおよびS2brの対が測定軸方向101に対して垂直である方向に沿って一直線にされ、そして、潜在的ピッチ誤差が効果的に排除されることを、求めた。ある構成において、1mmより大きく4mmより小さい距離d1およびd2を有することは効果的である。
【0121】
図33(a)〜(c)に示すエンコーダ読取ヘッド構成は、また、前述したように光点位置および光ビーム通路長の所望の構成を提供することに加えて他の利点を有する。特に、図33(b)に最も良く示されるように、様々な「不必要な」反射および/または回折光ビームと様々なエンコーダ読取ヘッドの要素との間のクリアランスを維持するために、回折光ビーム402aおよび402bに対する再帰反射器440および441の位置および方向を決定することが可能であり、その結果、交差ビームが排除される。様々な0次反射光ビーム通路は、図33(b)において点線によって示される。0次反射光ビーム通路Z1bおよびZ1aは、再帰反射器440および441外になり、よって、排除される。再帰反射光ビーム402arおよび402brから生じた0次反射光ビームは、光ビーム指向要素420および421によって受光されてビームスプリッティング要素415Xに導かれ、結合された0次反射光ビーム通路Z3に沿って出現する。0次反射光ビーム通路Z3が検出器460外になり、よって、排除される。本発明によるそのような実施形態は、偏光子を含む必要がないので、いくつかの状況における不必要なエンコーダ読取ヘッド製作および/または組み立て制約を回避することができる。しかしながら、例えば、特定の実施形態における特定の光検出器460との互換性が望まれるように、偏光子は、オプションで、そのような実施形態に含まれるかもしれない。
【0122】
図33(a)〜(c)に示す構成による様々な実施形態において、回折光ビーム402aおよび402bに対する再帰反射器440および441のサイズおよび/または位置および/または方向の決定に応じて、様々な0次反射光ビーム通路は排除されず、結果交差ビームが生じる。そのような実施形態において、図22(a)〜(c)に示す構成に関して述べた偏光および検出要素は、使用されるべきである。そのような実施形態は、上述したように、まだ、第9実施形態の他の特徴および利益を保ち、よって、また上述したように、静的および動的ピッチミスアライメントを感知しないように保たれるであろう。
【0123】
さらに、図33(a)〜(c)に示す構成において、検知装置は、透明ブロック構造を備える。従って、光ビーム指向要素420および421は、透明材のブロックの反対面を備える。同様に、再帰反射器440および441は、透明材のブロックのそれぞれのコーナ領域を備える。より一般的には、図33(a)〜(d)の先の議論に含まれる全般の議論は、要素および寸法の組み合わせにおいて図33(a)〜(d)に示す特定の要素および寸法と異なる多数の構成を示す。従って、図33(a)〜(d)は、先の議論の全般部分の意味および意図に関して限定するものと解釈されるべきではない。
【0124】
図34(a)は、本発明の第10実施形態による光学式変位検出装置構成の様々な例における第3例の透明ブロック構成を示す三次元図である。図34(b)は図34(a)に示す透明ブロック構成の側面図、図34(c)は図34(a)に示す透明ブロック構成の上面図、図34(d)は図34(a)に示す透明ブロック構成の端面図である。図35(a)は図34(a)に示す光学式変位検出装置の側面図、図35(b)は図34(a)に示す光学式変位検出装置の端面図、図35(c)は図34(a)〜(d)および図35(a),(b)に示す第10実施形態によるスケール格子上に形成された名目上のスポットパターンの上面図である。
【0125】
図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)に示す構成は、少なくとも2つの方法において、図33(a)〜(d)に示す構成に類似する。第1は、エンコーダ読取ヘッドの部品は、スケール格子430を照射しまたはそれから回折された動作光ビームのそれぞれの部分が測定軸方向101に平行で照射または回折のそれぞれの点を経て伸びる仮想ラインに関して同一の角度を形成するように、配置される。そのような構成は、前述したように、式(1)〜(3)に従って設計される。第2は、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)に示す構成のビーム通路および光点構成は、同様の方法で、静的および動的ピッチミスアライメントに対して不感度である同様の測定を提供する。
【0126】
図34(a)〜(d)は、図30および図31(a),(b)に示す透明ブロック2700と同様の方法で同様の機能を提供する透明ブロック3000を示す。さらに、図34(a)〜(d)において、別段指示されていなければ、明らかに対応する要素および/または同様の符号を有する要素は、図30および図31(a),(b)を参照して前述したように配置され動作する。図30および図31(a),(b)を参照した全般の議論は、別段指示されていなければ、同様の方法で、図34(a)〜(d)に適用される。さらに、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)において、前述した全般のまたは特定の要素に明らかに対応するいくつかの要素の符号は、それらの配置および動作が既に明らかにされ、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)を参照してさらに述べられることはないから、省略される。逆に、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)において、関連する記述があるかまたは図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)がさらにその要素を明確にするのに役立つなら、要素の符号が一般的に繰り返されまたは追加される。
【0127】
図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)に示す構成において、図34(a)および図35(a)に最も良く示されるように、光ビーム401は、入力格子415-inによって、光ビーム401aおよび401bに分岐される。光ビーム401aおよび401bは、光ビーム指向要素420および421によって受光され、それぞれの収束光路に沿ってスケール格子430上の第1ゾーン431に向けて導かれる。1つの実施形態において、光ビーム指向要素420および421は、図34(c)に最も良く示されるように、透明ブロック3000のそれぞれの表面である。図33(a)〜(c)に示す光ビーム401aおよび401bに対して、本実施形態による光ビーム401aおよび401bは、図34(b)および図35(a)に最も良く示されるように、それらがスケール格子430に到達するまでに、仮想面Pcに到達する前およびその後で収束される。図34(c)および図35(c)に最も良く示されるように、スプリット光ビーム401aおよび401bは、スケール格子430上の第1ゾーン431における、測定軸方向101に沿った名目上の分離距離d1を有する光点を照射する。
【0128】
これは、それぞれの分岐光路に沿って進む2つの回折光ビーム402aおよび402bを、それらが透明ブロック3000のそれぞれのコーナに合致する反射面によって提供される再帰反射器440および441に入射するまでに生じる。再帰反射器440および441は、2つの回折光ビーム402aおよび402bをそれぞれの分岐光路に沿って受け入れ、それぞれ、それらを、回折光ビーム402aおよび402bの光路に平行な光ビーム402arおよび402brとして、再帰反射する。光ビーム402aおよび402bに対して、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)に示す構成による様々な実施形態において、図34(b)および図35(a)に最も良く示されるように、再帰反射器440および441すなわち透明ブロック3000の再帰反射面は、再帰反射されたビーム402arおよび402brが最初に、スケール格子表面に平行でスケール格子430上の第1ゾーン431近傍の仮想面Pcに向けて収束され、仮想面Pcから分岐するように、回折光ビーム402aおよび402bに対して位置および/または方向が決定される。図35(c)に最も良く示されるように、再帰反射されたビーム402arおよび402brは、スケール格子430上の第2ゾーン432における、測定軸方向101に沿った名目上の分離距離d2を有する光点を照射する。
【0129】
第2ゾーン432からの再帰反射されたビーム402arおよび402brは、それぞれの後の回折光ビーム403aおよび403bを生じる。そして、後の回折光ビーム403aおよび403bは、光ビーム指向要素420および421によって出力格子415-outに向けて導かれるべくそれぞれの光路に沿って進み、出力格子415-outは、本発明の原理に従い、少なくとも1つのビームを回折し、後の回折光ビーム403aおよび403bを共有ゾーン450において一直線またはほぼ一直線にする光ビーム指向要素として動作する。本発明の原理に従う代替光路を有する様々な実施形態において、追加されたミラー(図示せず)などの代替および/または別の光ビーム指向面は、光ビーム指向要素420および421を提供する面の透明部分上に装着することができ、後の回折光ビーム403aおよび403bを導き、後の回折光ビーム403aおよび403bを共有ゾーン450において一直線またはほぼ一直線にする光ビーム指向要素近傍に収束させる追加面および/または寸法を提供する。
【0130】
図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)に示すように、ビームスプリティング要素415-inおよび415-outは、概念的に、読取ヘッド格子要素として表され、後の回折光ビーム403aおよび403bはそれぞれ読取ヘッド格子要素415-outを照射し、一方、読取ヘッド格子要素415-inは、光ビーム401によって照射される。様々な模範的な読取ヘッド要素の構造および動作は、この図に一致し、図11(a)〜(e)を参照して述べた。しかしながら、様々な他の実施形態において、ビームスプリッティング要素415-inおよび415-outは、1つのまたは複数の格子などの一部など、公知のおよび/または後に開発された光ビームスプリッティング要素または要素の組み合わせを意図的に表し、本発明の原理に従いスプリットおよび/または回折光ビームを生成するように動作可能である、上述し、図11(a)〜(e)または図12(a)〜(d)に示す構成を含む。
【0131】
図35(c)は、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(b)に示す第10実施形態によるスケール格子430上に形成された名目上のスポットパターンの一例を示す上面図である。図35(c)に示すように、光ビーム401aは、名目上、スケール格子430において光点S1aを照射し、回折光ビーム402aを生じる。ビーム401bは、名目上、スケール格子430において光点S1bを照射し、回折光ビーム402bを生じる。ビーム402brは、名目上、スケール格子430において光点S2brを照射し、後の回折光ビーム403bを生じる。ビーム402arは、名目上、スケール格子430において光点S2arを照射し、後の回折光ビーム403aを生じる。
【0132】
図33(d)と同様に、図35(c)において、光点S1aおよびS1bは、第1ゾーン431内に位置し、第1距離d1によって分離され、そして、光点S2arおよびS2brは、第2ゾーン432内に位置し、第1距離d2によって分離されている。図33(d)と図35(c)に示すそれらの位置を比較すると、光点S1aおよびS1bの位置は逆転され、同様に光点S2arおよびS2brの位置は逆転されている。これは、第9と第10実施形態との間の違いに起因する。しかしながら、光点の両方の組は逆転されるから、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)に対する、回折光ビーム402aおよび402b、寸法d1およびd2、および様々な光点の位置に対する再帰反射器440および441の位置および/または方向に関する考慮は、本質的に、図33(a)〜(d)に示す構成に関して前述した考慮と同じである。従って、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)に示す構成は、同様または一致する方法で、静的および動的ピッチミスアライメントに対して不感度である同様また一致する測定を提供する。
【0133】
図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)に示す透明ブロック3000の特定の態様に関して、様々な0次反射光ビーム通路は排除されず、交差ビームを生じる。従って、図22(a)〜(c)に示す構成に関して述べた偏光および検出要素、またはそれらと同等の要素は、そのような形態を含む読取ヘッドに含まれる。しかしながら、また、光ビーム401a,401b,402arおよび402brから生じる0次反射光ビーム通路が図34(a)〜(d)に示す様々な動作ビームと1直線にされないから、それらは、様々な適当な手段によって遮られ、排除され、図22(a)〜(c)に示す構成に関して述べた偏光および検出要素は、必要とされない。
【0134】
図35(d)は、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(c)に示す透明ブロック3000の様々な態様における交差ビームを遮断するための要素例を示す上面図である。図35(d)は、スケール格子430に取り付けられる透明ブロック3000の面すなわち底面に適用される遮断要素3010を示す。遮断要素3010の広がりおよび位置は、スケール格子430によって回折された全ての動作光ビームが、上述したように、透明ブロック3000の底を経て入られるが、0次反射ビームは、ブロック要素3010によって遮断され、入らないように、決定される。遮断要素は、好ましくは、反射せず、0次反射ビームは吸収される。様々な実施形態において、遮断要素3010は拡散面を有する濃い不透明なコーティングであり、適切な公知のおよび/または後に開発される方法によって透明ブロック3000の底に適用される。遮断の他の方法、または別の0次反射ビームの排除は、当業者には明らかであろう。
【0135】
図36は、透明ブロック3000に対する入力格子415-in、出力格子415-outおよび再帰反射器440および441の一例を示すブロック図である。図36に示すように、入力格子415-inは高さH1で、出力格子415-outは高さH2で、再帰反射器440および441の上面は高さH3である。好ましくは、高さH3は、高さH1と高さH2の間のほぼ中間である。図示したように、高さH1=約7.83mmで、高さH2=約10mmである場合、高さH3は約8.92mmになるであろう。
【0136】
図37は、誤差テーブル801,901と同様の誤差テーブル3201を示し、このテーブルは、再帰反射器440および441の上面が入力格子高さH1と出力格子高さH2の間のほぼ中間である高さH3に位置決めされている、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(d)および図36に示す基本構成に対応する、本発明による光学式変位検出装置に対する各種動的ミスアライメントおよびドリフトに関する誤差の大きさを項目として記載する。テーブル3201の全ての項目については、公称波長λが0.635μm、公称角度αが38度(38π/180rad)、公称角度βが65度(65π/180rad)、スケールの格子周期が0.4μmである。テーブル3201に示す結果の重要な側面は、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(d)および図36に示す基本構成が、実質的に、上述した他の様々な実施形態と同様に、動的ピッチ誤差を排除することができることを示すことである。
【0137】
テーブル3201に示す最も重要な誤差は、動的波長偏差および動的ギャップ変化に対するものである。動的ギャップ変化に関する誤差は、前述したように、テーブル3201とテーブル801および901と同じ大きさを有する。動的波長偏差に関する誤差は、様々な実施形態において、より安定した光源および/または改善された温度制御を使用することによって克服されるであろう。しかしながら、図15〜20を参照して上述した原理による様々なエンコーダ読取ヘッド構成が動的波長偏差に関する誤差の大きさに影響を及ぼすことが見つけられた。
【0138】
図38は、透明ブロック3000に対する入力格子415-in、出力格子415-outおよび再帰反射器440および441の第2例を示すブロック図である。図38に示す構成は、その構成が出力格子415-outの高さH2とほぼ等しい高さH3'の再帰反射器440および441の上面を有することを除いて、図36に示す構成と同様である。
【0139】
図39は、誤差テーブル3401を示し、それは図38に示す基本構成に対応することを除いて、誤差テーブル3201と同様である。図37のテーブル3201と同様に、図39のテーブル3401は、本発明による基礎を成すエンコーダ読取ヘッド実施形態は、実質的に、動的ピッチ誤差を排除する。図37のテーブル3201の場合と同様に、図39のテーブル3401に示す最も重要な誤差は、動的波長偏差および動的ギャップ変化に対するものである。テーブル3401をテーブル3201と比較すると、テーブル3401の動的波長偏差に対する誤差は、テーブル3201に比してわずかに悪いことがわかる。
【0140】
図40は、本発明の第11実施形態による光学式変位検出装置において使用可能な第4例の透明ブロックを概念的に示す三次元図である。図41(a)は図40に示す透明ブロック構成の側面図、図41(b)は図40に示す透明ブロック構成の上面図、図41(c)は図40に示す透明ブロック構成の端面図である。図42(a)は図40の光学式変位検出装置の側面図、図42(b)は端面図である。図42(c)は図40、図41(a)〜(c)および図42(a),(b)に示す第11実施形態によるスケール格子上に形成された名目上のスポットパターンを示す上面図である。
【0141】
図40、図41(a)〜(c)および図42(a)〜(c)に示す構成は、少なくとも2つの方法において、図29(a)〜(d)に示す構成と類似する。第1は、エンコーダ読取ヘッドの部品は、スケール格子430を照射しまたはそれから回折された動作光ビームのそれぞれの部分が測定軸方向101に平行で照射または回折のそれぞれの点を経て伸びる仮想ラインに関して同一の角度を形成するように、配置される。そのような構成は、前述したように、式(1)〜(3)に従って設計される。第2は、図40、図41(a)〜(c)および図42(a)〜(c)に示す構成のビーム通路および光点構成は、同様の方法で、静的および動的ピッチミスアライメントに対して不感度である同様の測定を提供する。
【0142】
図40および図41(a)〜(c)は、図28および図29(a),(b)に示す透明ブロック2600と同様の方法で同様の機能を提供する透明ブロック3500を示す。さらに、図40および図41(a)〜(c)において、別段指示されていなければ、明らかに対応する要素および/または同様の符号を有する要素は、図28および図29(a),(b)を参照して前述したように配置され動作する。図28および図29(a),(b)を参照した全般の議論は、別段指示されていなければ、同様の方法で、図40および図41(a)〜(c)に適用される。さらに、図40、図41(a)〜(c)および図42(a)〜(c)において、前述した全般のまたは特定の要素に明らかに対応するいくつかの要素の符号は、それらの配置および動作が既に明らかにされ、図40、図41(a)〜(c)および図42(a)〜(c)を参照してさらに述べられることはないから、省略される。逆に、図40、図41(a)〜(c)および図42(a)〜(c)において、関連する記述があるかまたは図40、図41(a)〜(c)および図42(a)〜(c)がさらにその要素を明確にするのに役立つなら、要素の符号が一般的に繰り返されまたは追加される。
【0143】
図40、図41(a)〜(c)および図42(a)〜(c)に示す構成において、図40、図41(a)〜(c)および図42(a)に最も良く示されているように、光ビーム401は、ビームスプリッティング要素415Xによって光ビーム401aおよび401bに分岐される。1つの実施形態において、ビームスプリッティング要素415Xは、半銀メッキミラーなどを含むように製作された透明ブロック3500の2つのサブブロック間のインタフェースである。より一般的には、様々な実施形態において示されたスプリッティング要素415Xは、適当な公知または後に開発された光ビームスプリッティング要素または要素の組み合わせを意図的に表し、図12(a)〜(d)を参照して上述したそれらに限定されることはなく、透明ブロック3500の構造およびアセンブリに組み込まれるかもしれない。
【0144】
ビームスプリッティング要素415Xからの光ビーム401aおよび401bは、光ビーム指向要素420および421によって受け入れられ、それぞれの収束光路に沿ってスケール格子430上の第1ゾーン431に向けて導かれる。1つの実施形態において、光ビーム指向要素420および421は、図41(b)に最も良く示すように、透明ブロック3500の反射面である。図33(a)〜(c)に示す光ビーム401aおよび401bと同様に、本実施形態による光ビーム401aおよび401bは、最初に、スケール格子表面に平行でスケール格子430上の第1ゾーン431近傍の仮想面Pcに向けて収束され、そして、それらがスケール格子430に到達するまでに仮想面Pcから分けられる。図41(b)に最も良く示されるように、スプリット光ビーム401aおよび401bは、第1ゾーン431におけるスケール格子430上の光点を照射し、各光点は測定軸方向101に沿った名目上の分離距離d1を有する。図33(a)〜(c)に示す構成に対し、本実施形態においては、ビーム通路401a,401b,402aおよび402bのそれぞれの位置および方向が再帰反射器440および441に対するので、第2ゾーン432に対して第1ゾーン431が図41(b)および図42(c)の下部に向けられている。
【0145】
スプリット光ビーム401aおよび401bは、第1ゾーン431から回折され、それぞれ、それぞれの回折光ビーム402aおよび402bを生じ、それらの回折光ビームは、第1ゾーン431近傍の仮想面Pcに向けて収束するそれぞれの光路に沿ってそれぞれの回折次数で回折され、そして、それらが、透明ブロック3500のそれぞれのコーナに一致する反射面によって提供される再帰反射器440および441に入射するまで仮想面Pcから分岐される。再帰反射器440および441は、それぞれ、回折光ビーム402aおよび402bをそれぞれの光路に沿って受け入れ、それらを光ビーム402arおよび402brとして、回折光ビーム402aおよび402bの光路に対して平行に再帰反射する。
【0146】
光ビーム402aおよび402bに対して、図40、図41(a)〜(c)および図42(a)〜(c)に示す構成に従う様々な実施形態において、再帰反射器440および441すなわち透明ブロック3500の反射面は、再帰反射されたビーム402arおよび402brがスケール格子430に到達するまでに仮想面Pcに到達する前およびその後の両方で収束するように、回折光ビーム402aおよび402bに対して位置決めされ方向が定められる。図41(b)に最も良く示されるように、再帰反射されたビーム402arおよび402brは、第2ゾーン432におけるスケール格子430上の光点を照射し、各光点は測定軸方向101に沿った名目上の分離距離d2を有する。
【0147】
再帰反射光ビーム402arおよび402brは、第2ゾーン432から回折され、それぞれ、それぞれの後の回折光ビーム403aおよび403bを生じる。そして、後の回折光ビーム403aおよび403bは、光ビーム指向要素420および421によってビームスプリッティング要素415Xの一部に向けて導かれるべく、それぞれの光路に沿って進み、ビームスプリッティング要素415Xは、本発明の原理に従って、少なくとも1つのビームを反射し、後の回折光ビーム403aおよび403bを共有ゾーン450において1直線上またはほぼ1直線上にする光ビーム指向要素として動作する。
【0148】
図42(c)は、図40、図41(a)〜(c)および図42(a),(b)に示す第11実施形態によるスケール格子430上に形成された名目上のスポットパターンの一例を示す上面図である。図42(c)に示すように、光ビーム401aは、名目上、スケール格子430において光点S1aを照射し、回折光ビーム402aを生じる。光ビーム401bは、名目上、スケール格子430において光点S1bを照射し、回折光ビーム402bを生じる。光ビーム402brは、名目上、スケール格子430において光点S2brを照射し、後の回折光ビーム403bを生じる。光ビーム402arは、名目上、スケール格子430において光点S2arを照射し、後の回折光ビーム403aを生じる。
【0149】
図33(d)と同様に、図42(c)において、光点S1aおよびS1bは、第1ゾーン431内に位置し、第1距離d1によって分離され、そして、光点S2arおよびS2brは、第2ゾーン432内に位置し、第1距離d2によって分離されている。図33(d)および図42(c)に示すそれらの位置を比較すると、第1ゾーン431と第2ゾーン432の位置は逆転されている。これは、第10と第11実施形態との間の違いに起因する。それにもかかわらず、図40、図41(a)〜(c)および図42(a)〜(c)に対する、回折光ビーム402aおよび402b、寸法d1およびd2、および様々な光点の位置に対する再帰反射器440および441の位置および/または方向に関する考慮は、本質的に、図33(a)〜(d)に示す構成に関して前述した考慮と同じである。従って、図40、図41(a)〜(c)および図42(a)〜(c)に示す構成は、同様または一致する方法で、静的および動的ピッチミスアライメントに対して不感度である同様また一致する測定を提供する。
【0150】
図40、図41(a)〜(c)および図42(a)〜(c)に示す透明ブロック3500の特定の態様に関して、様々な0次反射光ビーム通路は排除されず、交差ビームを生じる。従って、図28および図29(a),(b)に示す構成に関して述べた偏光および検出要素、またはそれらと同等の要素は、そのような形態を含む読取ヘッドに含まれる。しかしながら、また、光ビーム401a,401b,402arおよび402brから生じる0次反射光ビーム通路が図40および図41(a)〜(c)に示す様々な動作ビームと1直線にされないから、様々な実施形態において、それらは、図35(d)を参照して前述したように、様々な適当な手段によって遮られ、排除され、図28および図29(a),(b)に示す構成に関して述べた偏光および検出要素は、必要とされない。代わりに、非偏光検出手順、および、図28および図29(a),(b)を参照して前述したように光学くさび要素491などの様々な関連する要素が、そのような実施形態に使用されもよい。
【0151】
図43は、本発明の前述した様々な実施形態による光学式変位検出装置を使用する方法のフローチャートである。図43のフローチャートの要素は、図32のフローチャートの要素と同様である。図43に示すように、方法は、ブロックS3610で開始され、光学式変位検出装置のそれぞれの光指向要素によって受け入れられるべきスプリット光ビームを入力する。そして、方法はブロックS2820に進み、各種光指向要素を使用して、スプリット光ビームがそれぞれの収束光路に沿ってスケール格子上の第1ゾーンに導かれる。好ましい実施形態においては、スプリット光ビームが、名目上左右対称の収束光路に沿って第1ゾーンに導かれる。様々な実施形態においては、スプリット光ビームのそれぞれの収束光路は、スケール格子上の第1ゾーンに平行で近傍の仮想面に到達するまでに収束し、そして、スケール格子上の第1ゾーンまでのわずかな残り距離に亘って分岐する。そして、方法は、ブロックS3630に進む。
【0152】
ブロックS3630において、スプリット光ビームは、それぞれスケール格子上の第1ゾーンから回折され、2つの回折ビームが分岐した通路に沿って導かれてそれぞれの再帰反射器に入力するように分岐する。そして、方法はブロックS3640に進む。
【0153】
ブロックS3640で、それぞれの再帰反射器に入力された2つの回折ビームは、再帰反射されて2つの再帰反射ビームとしてそれぞれの収束光路に沿ってスケール格子上の第2ゾーンに向けて戻さる。様々な実施形態において、ブロックS3620で、スプリット光ビームのそれぞれの収束光路が、スケール格子上の第1ゾーンに到達するまでに収束すると、ブロックS3640で、2つの再帰反射ビームがスケール格子上の第2ゾーンに平行で近傍の仮想面に到達するまでにそれぞれの収束光路に沿ってスケール格子上の第2ゾーンに向けて戻り、そして、スケール格子上の第2ゾーンまでのわずかな残り距離に亘って分岐する。様々な他の実施形態において、ブロックS3620で、スプリット光ビームのそれぞれの収束光路がスケール格子上の第1ゾーンに平行で近傍の仮想面に到達するまでに収束し、スケール格子上の第1ゾーンまでのわずかな残り距離に亘って分岐すると、ブロックS3640で、2つの再帰反射ビームがスケール格子上の第2ゾーンに到達するまでにそれぞれの収束光路に沿ってスケール格子上の第2ゾーンに向けて戻る。そして、方法は、ブロックS3650に進む。
【0154】
ブロック3650において、スケール格子上の第2ゾーンに再帰反射されて戻ったビームは、それぞれスケール格子上の第2ゾーンから回折され、2つの後の回折ビームを生成し、それらはそれぞれの光指向要素によって受け入れられように分岐するそれぞれの光路に沿って導かれる。そして、方法は、ブロックS3660に進む。
【0155】
ブロックS3360において、それぞれの光指向要素は、2つの後の回折ビームをそれぞれの通路に沿って共有ゾーンに導く。好ましい実施形態において、共有ゾーンに導かれたビームは、共有ゾーン450において1直線上またはほぼ1直線上にするために少なくとも1つのビームを回折する光指向要素によって受け入れるまで、名目上左右対称の通路に沿って導かれる。そして、方法は、ブロックS3670に進み、共有ゾーンから生じる少なくとも1つの照明特性を検出し、その検出結果に基づいて、光学式変位検出装置に対するスケー格子の相対変位を求めることによって、方法は終了する。
【0156】
本発明は、上記の特定の実施形態に関連して述べられる一方、これらの特定の実施形態は、多数の代替、組み合わせ、改良および変更を提供する。1例として、本発明による様々な実施形態は、線形トランスデューサとして示されているけれども、この設計は、当業者によって、円筒および円形回転用途に使用されまたは適用されるかもしれない。別の例として、本発明は、可視スペクトル外の光波長が本発明の原理に従うスケール格子および光検出器で動作可能であれば、そのような波長を使用してもよい。従って、本発明の好ましい実施形態は、上記したように、意図的に描かれたものであって限定するものではない。様々な変更は、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、行うことができる。
【0157】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、測定軸に沿った回折格子スケールの相対変位を決定する光学式変位検出装置すなわち光学式エンコーダ読み取りヘッドが提供される。格子は反射型で、格子ピッチはエンコーダ読み取りヘッドの光の波長未満である。
【0158】
本発明によれば、2つのスプリットビームをそれぞれの収束光路に沿ってスケール格子上の密な第1ゾーンへ導くことによって、動的ピッチミスアライメントに対する装置感度を減少させることができる。
【0159】
本発明によれば、2つの回折ビームをそれぞれの収束光路に沿ってスケール格子上の密な第2ゾーンへ導くことによって、動的ピッチミスアライメントに対する装置感度を減少させることができると同時に、ヨー感度は実質的に排除される。
【0160】
本発明によれば、検知装置構成は、互いに離れて傾斜しかつ測定軸に平行な2つの異なった平面上に配置される。各種の傾斜構成は、装置のコンパクトな設計とパッケージを容易にすると同時に、様々な光ビームの好ましくない混合を防ぐことができる。
【0161】
本発明によれば、1つの具体例において、2つのスプリットビームがスケール格子上の第1ゾーンに到達するまで、それぞれの光路に沿って収束し、再帰反射器は、それらの再帰反射されたビームがスケール格子上の第2ゾーンに平行で近傍の仮想平面に到達するまでそれぞれの収束光路に沿って戻されて収束し、スケール格子上の第2ゾーンまでの小さい残存距離に亘り分岐するように、それらの到達した2つのビームに対して位置および方向が決定される。この配置は、装置のコンパクトな設計とパッケージを容易にすると同時に、動的ピッチミスアライメントに対する装置感度をさらに減少させる光路とスケール格子上の光点の構成を生む。
【0162】
本発明によれば、別の具体例において、2つのスプリットビームがスケール格子上の第1ゾーンに平行で近傍の仮想平面に到達するまでそれぞれの光路に沿って収束し、スケール格子上の第1ゾーンまでの小さい残存距離に亘り分岐し、再帰反射器は、それらの再帰反射されたビームがスケール格子上の第2ゾーンに到達するまでそれぞれの光路に沿って収束するように、それらの到達した2つのビームに対して位置および方向が決定される。この配置は、装置のコンパクトな設計とパッケージを容易にすると同時に、動的ピッチミスアライメントに対する装置感度をさらに減少させる光路とスケール格子上の光点の構成を生む。
【0163】
本発明によれば、分岐されて2つの再帰反射要素に入るそれぞれの光路は、それぞれ、スプリットビームの1つのみから生じる回折された光ビームを受け入れ、エンコーダ読み取りヘッドにおける偏向器の必要性を避ける。
【0164】
本発明によれば、2つのさらに後の回折された光ビームの光路は、それぞれ、再帰反射されたビームの一つのみから生じる後の回折された光ビームを受け入れ、エンコーダ読み取りヘッドにおける偏向器の必要性を避ける。
【0165】
本発明によれば、様々な具体例において、第1ゾーンに導かれた光ビームは、測定軸方向に沿った第1の距離によって分離されている光点の第1のそれぞれの対でスケール格子に影響を与え、第2ゾーンに導かれたそれぞれの光ビームは、測定軸方向に沿った第2の距離によって分離されている光点の第2のそれぞれの対でスケール格子に影響を与える。一つの具体例において、第1および第2の距離は等しくされる。さらなる具体例において、光点の第1のそれぞれの対および光点の第2のそれぞれの対は、名目上、測定軸に垂直な方向に沿って並べられる。
【0166】
本発明によれば、検知装置構成は、装置のコンパクトな設計とパッケージを容易にすると同時に、スプリット光ビームが、少なくとも動的ピッチ変化と波長変動に関連する誤差に対する装置の感度を減衰させる角度の範囲内で第1ゾーンを名目上照射するように配置される。
【0167】
本発明によれば、光ビーム指向要素は、透明材料のブロックの反対の表面を備え、要素を製作し正確に位置決めするためのコンパクトで経済的かつ強固な方法を提供する。
【0168】
本発明によれば、再帰反射要素は、透明材料のブロックのそれぞれのコナーを備え、再帰反射要素を製作し正確に位置決めするためのコンパクトで経済的かつ強固な方法を提供する。
【0169】
本発明によれば、読み取りヘッド格子は、2つのスプリットビームを生成し、検知装置構成は、読み取りヘッド格子と再帰反射器が少なくとも動的ピッチ変化と波長変動に関連する誤差に対する装置感度を減衰させる構成上にあるように配置される。
【0170】
本発明によれば、検知装置構成は、第1高さでの入力格子と、第2高さでの出力格子とを含み、再帰反射器は、入力格子の高さと出力格子の高さの間の中間の高さに位置する。
【0171】
本発明によれば、ビームスプリッタが2つのスプリットビームを生成し、検知装置構成は、ビームスプリッタと再帰反射器が少なくとも動的ピッチ変化と波長変動に関連する誤差に対する装置感度を減衰させる構成上にあるように配置される。
【0172】
本発明によれば、様々な具体例において、偏向構成は光学検知器に使用され、他の様々な具体例において、コンパクトな光学アレイが光学検知器に使用される。
【0173】
従って、本発明は、コンパクトで経済的かつ汎用性がある構成を有する従来の光学式変位検出装置の不利を克服し、使用される光源の波長より大きいおよび未満の両方の格子周期に適用可能であって、実質的に同時に、少なくとも動的ヨーとピッチミスアライメントを含む各種パラメータの変動に対して不感知である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の従来の光学式変位検出装置における光路の側面図である。
【図2】第2の従来の米国特許'085に開示されている光学式変位検出装置の側面を示す概略図である。
【図3】米国特許'085に開示されている第3の従来の光学式変位検出装置を概要的に示す側面図である。
【図4】本発明の第1実施形態による光学式変位検出装置構成の三次元概念図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る光学式変位検出装置の三次元的概念図である。
【図6】(a)は図5に示す光学式変位検出装置の側面図、(b)は図5に示す光学式変位検出装置の上面図、(c)は図5に示す光学式変位検出装置の端面図である。
【図7】従来の幾何学的成分と光路方向を記述するために用いられる符号とを明確にするための三次元図である。
【図8】全般的な入力光線方向とスケール格子430に類似する格子からの回折光線の結果的な円錐状の分布とを、図7の用語を用いて示す三次元図である。
【図9】図1に対応する従来の光学式変位検出装置構成に対する各種初期値と動的ミスアライメントおよびドリフトとに関連する誤差を示す誤差テーブルを示す図である。
【図10】図5および図6(a)〜(c)と図13および図14(a)〜(c)に対応する従来の光学式変位検出装置構成に対する各種初期値と動的ミスアライメントおよびドリフトとに関連する誤差を示す誤差テーブルを示す図である。
【図11】本発明による様々な実施形態に使用可能な第1から第5読取ヘッド格子構成の動作を明確にするための三次元図である。
【図12】本発明による様々な実施形態に使用可能な第1から第4のそれぞれのビームスプリッタ構成の動作を明確にするための三次元図である。
【図13】本発明の第3実施形態による光学式変位検出装置構成の三次元概念図である。
【図14】(a),(b),(c)はそれぞれ、図13に示す光学式変位検出装置の側面図、上面図、および端面図である。
【図15】本発明による光学式変位検出装置における様々な入射ビーム角度での動的ギャップミスアライメントおよび波長変化に対する誤差感度データを示すグラフである。
【図16】本発明による光学式変位検出装置における様々な入射ビーム角度に対する光点長データ、読取ヘッドサイズを示すデータを示すテーブルである。
【図17】本発明による光学式変位検出装置において635nmの波長を使用し、様々な入射ビーム角度と様々な傾角での動的ギャップミスアライメントに対する誤差感度データを示すグラフである。
【図18】本発明による光学式変位検出装置において405nmの波長を使用し、様々な入射ビーム角度と様々な傾角での動的ギャップミスアライメントに対する誤差感度データを示すグラフである。
【図19】本発明による光学式変位検出装置において635nmの波長を使用し、様々な入射ビーム角度と様々な傾角での動的波長ドリフトに対する誤差感度データを示すグラフである。
【図20】本発明による光学式変位検出装置において405nmの波長を使用し、様々な入射ビーム角度と様々な傾角での動的波長ドリフトに対する誤差感度データを示すグラフである。
【図21】本発明の第4実施形態による光学式変位検出装置構成の三次元概念図である。
【図22】(a)は本発明の第5形態による光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図、(b)はその上面、(c)はその端面図である。
【図23】偏光構成を含む光検出器460Pの側面図である。
【図24】(a)は本発明の第6実施形態による光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図、(b)はその上面図、(c)はその端面図である。
【図25】本発明の第7実施形態による光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図である。
【図26】本発明の第8実施形態による光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図である。
【図27】本発明による様々な実施形態において使用可能な第1例の透明ブロック構成を示す三次元図である。
【図28】本発明による様々な実施形態において使用可能な第2例の透明ブロック構成を示す三次元図である。
【図29】(a)および(b)は、それぞれ、図28に示す透明ブロック構成の側面図および端面図である。
【図30】本発明による様々な実施形態において使用可能な第3例の透明ブロック構成を示す三次元図である。
【図31】(a)および(b)は、それぞれ、図30に示す透明ブロック構成の側面図および端面図である。
【図32】本発明の様々な実施形態による光学式変位検出装置を使用する第1の方法のフローチャートである。
【図33】(a)は本発明の第9実施形態による光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図、(b)は(a)に示す光学式変位検出装置の上面図、(c)は(a)に示す光学式変位検出装置の端面図である。
【図34】(a)は本発明の第10実施形態による光学式変位検出装置構成の様々な例における第3例の透明ブロック構成を示す三次元図、(b),(c),(d)は(a)に示す透明ブロック構成の側面図、上面図、端面図である。
【図35】(a),(b)は図34(a)〜(d)に示す第10実施形態の光学式変位検出装置の側面図、端面図、(c)は図34(a)〜(d)および図35(a),(b)に示す第10実施形態によるスケール格子上に形成された名目上のスポットパターンの上面図、(d)は図34(a)〜(d)に示す透明ブロック構成の交差ビームを遮断する要素の一例を示す上面図である。
【図36】図34(a)に示す第3例の透明ブロックの入力格子、出力格子およびコーナキューブの高さの一例を示すブロック図である。
【図37】図34〜図36に示す光学式変位検出装置における様々な初期値と動的ギャップミスアライメントおよび波長変化とに関連する誤差を示す誤差テーブルである。
【図38】図34(a)に示す第3例の透明ブロックの入力格子、出力格子およびコーナキューブの高さの他の例を示すブロック図である。
【図39】図34,図35および図38に示す光学式変位検出装置における様々な初期値と動的ギャップミスアライメントおよび波長変化とに関連する誤差を示す誤差テーブルである。
【図40】本発明の第11実施形態による光学式変位検出装置において使用可能な第4例の透明ブロックを概念的に示す三次元図である。
【図41】(a),(b),(c)は図40に示す透明ブロック構成の側面図、上面図、端面図である。
【図42】(a),(b)は図40に示す第11実施形態の側面図および端面図、(c)は図40、図41(a)〜(c)および図42(a),(b)に示す第11実施形態によるスケール格子上に形成された名目上のスポットパターンを示す上面図である。
【図43】本発明の様々な実施形態による光学式変位検出装置を使用する第2の方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
400 エンコーダ読取ヘッド構成
401a,401b スプリット光ビーム
410 スプリット光ビーム入力部
412 光源
420,421 光ビーム指向要素
430 スケール格子430
431 第1ゾーン
432 第2ゾーン
440,441 再帰反射器
450 共有ゾーン
460 光検出器

Claims (30)

  1. 測定軸に沿って形成された格子を有するスケールの前記測定軸に沿った相対変位を測定するための光学式変位検出装置であって、
    スプリット光ビーム入力部と、
    2つ以上の光ビーム指向要素と、
    2つ以上の再帰反射要素と、
    光検出器とを備え、
    前記スプリット光ビーム入力部は、2つのスプリット光ビームをそれぞれの光路に沿って入力するように位置決めされ、
    前記2つ以上の光ビーム指向要素は、2つのスプリット光ビームをそれぞれの光路に沿って受け入れ、前記2つのスプリット光ビームをそれぞれの収束光路に沿って前記スケール格子上の第1ゾーンに向けて導くように位置決めされ、前記2つのスプリット光ビームは、第1ゾーンから、前記2つ以上の再帰反射器に入るように分岐するそれぞれの光路に沿って2つの回折光ビームを生じ、
    前記2つ以上の再帰反射要素は、前記第1ゾーンからの2つの回折光ビームを受け入れ、2つの再帰反射された光ビームをそれぞれの収束光路に沿って前記スケール格子上の第2ゾーンに向けて再帰反射するように位置決めされ、
    前記2つの再帰反射された光ビームは、第2ゾーンからのそれぞれの光路に沿って2つの後の回折光ビームを生じ、前記それぞれの光路はそれぞれの光ビーム指向要素によって受け入れられるように分岐し、共有ゾーンに入るように導かれ、
    前記光検出器は、前記共有ゾーンから生じる少なくとも1つの照明特性を検出し、該検出された少なくとも1つの照明特性は前記スケールの相対変位を求めるのに使用されることを特徴とする光学式変位検出装置。
  2. 前記光検出器は、前記スケールの相対変位を求めるのに使用される前記少なくとも1つの検出された照明特性を示す少なくとも1つの出力信号を出力することを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  3. 前記2つ以上の再帰反射器に入るように分岐するそれぞれの光路は、それぞれ、前記スプリット光ビームの一つのみから生じた1つの回折光ビームを受け入れることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  4. 前記2つ以上の光ビーム指向要素によって受け入れられるように分岐する前記第2ゾーンからのそれぞれの光路は、それぞれ、前記再帰反射された光ビームの1つのみから生じた1つの後の回折光ビームを受け入れることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  5. 前記スケール格子は、前記スプリット光ビーム入力部によって入力された光の波長より小さいピッチを有することを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  6. 前記第1ゾーンから2つの回折光ビームを生じる前記2つのスプリット光ビームは、それぞれ、名目上配置されたスケール格子上の第1ゾーン点に照射され、前記それぞれの第1ゾーン点は前記測定軸の方向に沿った第1の名目上の距離によって分離され、前記第2ゾーンからのそれぞれの光路に沿って2つの後の回折光ビームを生じる前記2つの再帰反射された光ビームは、それぞれ、名目上配置されたスケール格子上の第2ゾーン点に照射され、前記それぞれの第2ゾーン点は前記測定軸の方向に沿った第2の名目上の距離によって分離されることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  7. 前記第1の名目上の距離および前記第2の名目上の距離は、共に零であることを特徴とする請求項6記載の光学式変位検出装置。
  8. 前記第1ゾーンからの2つの回折光ビームの第1の回折光ビームは、前記測定軸に沿った第1の方向に最も遠い第1ゾーン点から発生し、前記測定軸に沿った逆方向に最も遠い第2ゾーン点に照射される再帰反射光ビームとして再帰反射されることを特徴とする請求項6記載の光学式変位検出装置。
  9. 前記第1の名目上の距離の中間点および前記第2の名目上の距離の中間点は、互いに前記測定軸方向にほぼ垂直に位置することを特徴とする請求項8記載の光学式変位検出装置。
  10. それぞれの光ビーム指向要素によって受け入れられるように分岐する前記それぞれの光路は、それぞれ、前記スプリット光ビームの1つのみから生じる1つの回折光ビームを受け入れることを特徴とする請求項8記載の光学式変位検出装置。
  11. 前記第1の名目上の距離および前記第2の名目上の距離の少なくとも1つは、1mmより大きく、4mmより小さいことを特徴とする請求項8記載の光学式変位検出装置。
  12. 前記第1の名目上の距離および前記第2の名目上の距離は、等しいことを特徴とする請求項8記載の光学式変位検出装置。
  13. 前記第1および第2ゾーンは、互いに前記測定軸に垂直な方向に沿って分離されていることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  14. 前記スプリット光ビームは、名目上、前記格子スケールの前記第1ゾーンに照射され、測定軸に平行でそれらのそれぞれの照射点を経て伸びるラインに対して60度(60π/180rad)以下10度(10π/180rad)以上の同じそれぞれの角度を形成することを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  15. 前記それぞれの角度は、40度(40π/180rad)以下20度(20π/180rad)以上であることを特徴とする請求項14記載の光学式変位検出装置。
  16. 前記それぞれの角度は、30度(30π/180rad)以下20度(20π/180rad)以上であることを特徴とする請求項14記載の光学式変位検出装置。
  17. 前記スケール格子は、前記スプリット光ビーム入力部によって入力された光の波長より小さいピッチを有することを特徴とする請求項14記載の光学式変位検出装置。
  18. 前記スケール格子のピッチは、前記光の波長の0.8倍より小さく、前記それぞれの角度は、45度(45π/180rad)以下20度(20π/180rad)以上であることを特徴とする請求項17記載の光学式変位検出装置。
  19. 前記第1ゾーンに向かうそれぞれの収束光路の少なくとも一部は、前記測定軸に平行でかつ前記スケール格子に対する名目上の位置決め面に対して垂直に配置された面から離れて第1の方向に傾斜され、前記2つ以上の再帰反射器に入るように分岐する前記第1ゾーンからのそれぞれの光路の少なくとも一部は、前記測定軸に平行でかつ前記スケール格子に対する名目上の位置決め面に対して垂直に配置された面から離れて逆方向に傾斜されていることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  20. 前記測定軸は円軌道を備え、前記スケール格子は円形軌道の少なくとも一部に沿って形成され、前記スケールは回転動作可能であり、前記スケールの角度変位を測定するのに使用可能であることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  21. 前記2つ以上の光ビーム指向要素は、それぞれ、スプリット光ビーム通路のための少なくとも1つの平面ミラー表面を備えることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  22. 前記それぞれの平面ミラー表面の第1の部分は、それぞれのスプリット光ビームを導くのに用いられ、前記それぞれの平面ミラー表面の第2の部分は、それぞれの後の回折光ビームを導くのに用いられることを特徴とする請求項21記載の光学式変位検出装置。
  23. 前記2つ以上の光ビーム指向要素は、透明材料のブロックの反対面を備えることを特徴とする請求項21記載の光学式変位検出装置。
  24. 前記2つ以上の再帰反射要素は、透明材料のブロックのそれぞれのコーナ領域を備えることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  25. 前記スプリット光ビーム入力部は、光源と、ビームスプリッタおよび入力格子の1つとを備えることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  26. 少なくとも1つの後の回折光ビームを少なくとも部分的に導き、前記共有ゾーンに入れる出力格子をさらに備え、前記スプリット光ビーム入力部は、前記入力格子を備えることを特徴とする請求項25記載の光学式変位検出装置。
  27. 前記2つ以上の再帰反射要素に対して、前記スケール格子に対する名目上の位置決め面から最も遠い反射部分が、前記入力格子および前記出力格子の高さ間のほぼ中間の高さに位置決めされることを特徴とする26記載の光学式変位検出装置。
  28. 前記光検出器は、光学アレイを備え、前記共有ゾーンから生じた前記少なくとも1つの照明特性は、前記共有ゾーンにおける干渉縞パターンから生じることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  29. 0次反射光ビームは、動作可能光路から排除され、偏光要素は必要とされないことを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  30. 測定軸に沿って形成された格子を有するスケールの前記測定軸に沿った相対変位を測定するための光学式変位検出方法であって、
    光源から光ビームを光ビームスプリッティング要素に伝送し、2つのスプリット光ビームを生成し、
    前記2つのスプリット光ビームを、それぞれの収束光路に沿って前記スケール格子上の第1ゾーンに向けて導き、
    前記2つのスプリット光ビームを回折し、2つの回折光ビームを、それぞれの再帰反射器に入るように分岐するそれぞれの光路に沿って生成し、
    前記2つの回折光ビームを2つの再帰反射ビームとして、それぞれの収束光路に沿って前記スケール格子上の第2ゾーンに向けて再帰反射し、
    前記2つの再帰反射ビームを回折し、2つの後の回折光ビームを、前記第2ゾーンから、それぞれの光ビーム指向要素によって受け入れられるように分岐するそれぞれの光路に沿って生成し、
    前記2つの後の回折光ビームを共有ゾーンに入るように導き、
    前記共有ゾーンから生じる少なくとも1つの照明特性を検出し、前記検出された前記少なくとも1つの照明特性は、前記スケールの相対変位を求めるのに使用可能であることを特徴とする光学式変位検出方法。
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