JP4399087B2 - 照明システム、映像表示デバイスおよび照明制御方法 - Google Patents

照明システム、映像表示デバイスおよび照明制御方法 Download PDF

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    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B47/00Circuit arrangements for operating light sources in general, i.e. where the type of light source is not relevant
    • H05B47/10Controlling the light source
    • H05B47/155Coordinated control of two or more light sources

Landscapes

  • Circuit Arrangement For Electric Light Sources In General (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを表示する画像表示デバイス、その画像表示デバイスとともに使用される照明システムおよび照明制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マルチメディアの時代を迎え、画像、音響分野における技術開発の進展はめざましいものがある。特にディスプレイの大型化により、臨場感のある画像が楽しめるようになってきている。しかしディスプレイを大型化することはコストや設置スペースの制約がある。そこで、あまり大きなディスプレイを用いなくても画像を鑑賞する時の臨場感を高めることのできる技術が求められている。
【0003】
このような技術の1つとして、画像と連動して照明を制御する技術がある。照明装置の製造に要する資源やコストは大型ディスプレイのそれよりはるかに少ないため、画像と連動して照明を制御する技術は、コストの低減や省エネルギー化、地球温暖化防止の観点からも有効な技術である。
【0004】
画像と連動して照明を制御する技術としては例えば、特開平3―184203号公報に開示される「光色可変形照明装置」が知られている。
【0005】
この従来技術は、画像表示装置の画面に映し出された画像から人の顔などの肌色部分の画素を取り除いた残りの部分を背景部と考え、その背景部の各画素のRGB信号及び輝度信号だけを取り出して平均色度及び平均輝度を求める。画像表示装置の背面の壁面の色度及び輝度が、画面全体、或いは人の肌色を除く背景部の平均色度及び平均輝度と同一になるように、照明を制御する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開平3―184203号公報に開示される従来技術は、単独の光源を使用することを前提としているため、高い臨場感が得られない。高い臨場感を得るためには、複数の光源を使用することが必要であるが、複数の光源を用いて高い臨場感を得る技術は実現されてこなかった。複数の光源をどのように制御すれば高い臨場感を得ることができるのか知られていなかったからである。特開平3―184203号公報に開示される従来技術は、複数の光源を使用することには言及していない。
【0007】
本発明は、上記の課題を考慮してなされたものであり、その目的は、高い臨場感を得ることができる照明システム、画像表示デバイス及び照明制御方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の照明システムは、画像データを表示する画像表示デバイスとともに使用される照明システムであって、前記画像データを基に照明制御データを作成する演算部と、前記照明制御データに基づいて制御される複数の照明器具と、を備え、前記演算部は、前記画像データの画像フレームから所定領域を切り出し、当該切り出された所定領域の画像情報から、当該切り出された所定領域に対応した前記照明器具を制御するための前記照明制御データを作成し、かつ、前記画像データにおいて前記画像フレームが変わることにより前記所定領域の色相が変化する場合に、制御される前記照明器具の彩度または明度を低下させてから色相を変化させるような前記照明制御データを作成するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の照明制御方法は、画像表示デバイスに表示される画像データと連動させて照明器具を制御するための照明制御方法であって、前記画像データの画像フレームから所定領域を切り出すステップと、前記画像データの画像フレームが変わることにより、前記画像フレームから切り出した所定の領域の色相が変化する場合に、切り出された所定領域に対応した照明器具の彩度または明度を低下させてから色相を変化させるような前記照明制御データを作成するステップと、前記照明制御データにより複数の前記照明器具を制御するステップと、を含むものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の照明システム1の構成を示す。照明システム1は画像表示デバイス100とともに使用される。
【0022】
照明システム1は、映像信号401を受け取り画像データ411に変換する映像信号入力部18と、画像データ411に基づいて照明制御データ420を作成し、画像データ412と照明制御データ420を出力する演算部12と、照明制御データ420を受け取り、複数の照明器具201〜206に入力する制御電圧430に変換する照明制御データ入力部5と、複数の照明器具201〜206とを含む。
【0023】
映像信号入力部18は、照明システム1の外部に設けられる映像再生装置110から提供される映像信号401を受信し、映像信号401を画像データ411に変換する。画像データ411は、演算部12に出力される。
【0024】
映像信号入力部18は、例えば、ビデオキャプチャボードであり得る。映像再生装置110は、例えば、DVD−ROM再生装置やS−VHSビデオ再生装置であり得る。映像信号401は、例えば、S−VHS信号であり得る。映像再生装置110は、テレビ放送受信機や衛星放送受信機であってもよい。画像データ411および画像データ412は、例えば、Aviファイルの形式で表されるが、画像データの形式はこれに限定されない。
【0025】
図2は、演算部12の構成を示す。演算部12は、CPU10と主メモリ16と補助記憶装置15とを含む。CPU10は、演算部12の全体を制御および監視するとともに、補助記憶装置15に格納されている照明制御データ作成プログラム17を実行する。主メモリ16は、画像データ411、画像データ412および照明制御データ420などのデータや照明制御データ作成プログラム17を実行するのに必要なデータを一時的に格納する。主メモリ16は、CPU10によってアクセスされる。
【0026】
補助記憶装置15には、照明制御データ作成プログラム17が格納されている。また、補助記憶装置15は、画像データ411、画像データ412および照明制御データ420などのデータを一時的に格納するために用いられてもよい。補助記憶装置15において、照明制御データ作成プログラム17を格納する記録媒体としては任意の記録媒体が使用され得る。例えば、ハードディスク、MO、フロッピーディスク、MD、DVD、ICカード、光カードなどの記録媒体が好適に使用され得る。
【0027】
演算部12は、画像データ411を受け取り、画像データ411に基づいて照明制御データ420を作成する。作成された照明制御データ420は画像データ412とタイミングを合わせて出力される。例えば、演算部12は、受け取られた画像データ411をいったん補助記憶装置15に格納し、補助記憶装置15に格納された画像データに基づいて照明制御データ420を作成し、照明制御データ420と画像データ412とをタイミングをあわせて出力してもよい。
【0028】
あるいは、照明制御データ420の作成に必要な時間だけ画像データ411を遅延させて画像データ412として出力することにより、画像データ411を受け取りながら照明制御データ420と画像データ412とをタイミングを合わせて出力するようにしてもよい。このように、画像データ411を受け取りながら照明制御データ420と画像データ412とをタイミングを合わせて出力する処理を、準リアルタイム処理と呼ぶ。なお、タイミングを合わせて出力するとは、画像データ412とそれに対応する照明制御データ420とを同時に出力することを意味する。
【0029】
図3は、照明器具201の構造を示す。照明器具201は蛍光管3R、3Gおよび3Bと、点灯回路7R、7Gおよび7Bとを含む。蛍光管3R、3Gおよび3Bはそれぞれ、R(赤)、G(緑)およびB(青)の色要素に割り当てられている。点灯回路7R、7Gおよび7Bのそれぞれは、例えば、インバータ点灯回路である。点灯回路7R、7Gおよび7Bに制御電圧430を入力することにより、蛍光管3R、3Gおよび3Bが制御電圧430に応じた輝度値で発光する。蛍光管3R、3Gおよび3Bの輝度値は独立に制御することができる。例えば蛍光管3R、3Gおよび3Bのそれぞれが、例えば、0〜5Vの制御電圧により256階調で制御されるとすると、照明器具201は約1670万(=256×256×256)色で発光することが可能である。なお、照明器具201に含まれる蛍光管の数は3に限られない。例えば輝度値の低い色要素に対応する蛍光管が、輝度値を補うために複数使用されていてもよい。
【0030】
照明システム1に用いられる照明器具202〜206のそれぞれも、照明器具201と同様の構造を有し得る。
【0031】
図4は、本発明の照明システム1に含まれる照明器具を部屋の中にレイアウトした例を示す。
【0032】
照明器具201は、画像表示デバイス100の上部の天井付近に配置される。照明器具202は、画像表示デバイス100の背後の床面付近に配置される。照明器具204および照明器具203は、それぞれ、画像表示デバイス100の右側の天井付近および床面付近に配置される。照明器具206および照明器具205はそれぞれ、画像表示デバイス100の左側の天井付近および床面付近に配置される。ここで右側および左側は、画像表示デバイス100に表示される画像データを鑑賞する鑑賞者150を基準に定義される。
【0033】
また、照明器具203’〜206’、照明器具2055および2601については後述される。照明器具203’〜206’、照明器具2055および2601も照明器具201と同様の構造を有し得る。
【0034】
以下に、複数の照明器具201〜206がどのように制御されるかを説明する。
【0035】
図5は、1フレーム分の画像データ300の構造を示す。1フレーム分の画像データ300は複数の周辺領域301〜306を含んでいる。画像データは、フレームの時系列として表される。1秒間の画像データに含まれるフレームの数は、例えば30フレームである。
【0036】
画像データと連動させて複数の照明器具201〜206を制御する基本的な方法は、図5に示される複数の周辺領域が、画像データ300の中心309から外側に向かって延長されたと知覚されるように複数の照明器具を制御する方法である。具体的には、画像データ300の周辺領域301の代表色と、照明器具201が発光する色とが実質的に同一となるように照明器具201が制御される。同様に、周辺領域302、303、304、305および306のそれぞれの代表色と、照明器具202、203、204、205、および206がそれぞれ発光する色とが実質的に同一となるように、複数の照明器具202〜206が制御される。
【0037】
図5に示される周辺領域301を画像表示デバイス100の中心309から外側に延長した領域351(図5にハッチングを施して示される領域)を、周辺領域301の延長領域と呼ぶこととする。周辺領域301と対応づけられた照明器具は、周辺領域301の延長領域351に配置される。あるいは、周辺領域301と対応づけられた照明器具は、延長領域351以外の領域に配置され、延長領域351を照らすように配置されていてもよい。このように、各周辺領域と対応付けられた照明器具は、各延長領域を照らす。このように複数の照明器具を制御することによって、鑑賞者150は、画像が外側に向かって延長されたように知覚し、高い臨場感を得ることができる。
【0038】
図6は、1フレーム分の画像データ300から照明制御データ420が作成される場合のデータの流れを示す。照明制御データ420は、1フレーム分の画像データ300の周辺領域301〜306の画像情報455に基づいて作成される。周辺領域301〜306の画像情報455に基づいて照明制御データを作成する処理は、演算部12において照明制御データ作成プログラム17を実行することにより行われる。照明制御データ420は、調光信号421〜調光信号426を含む。調光信号421〜調光信号426はそれぞれ、照明器具201〜206を制御するための調光信号である。調光信号は、照明器具に含まれるR、GおよびBの色要素に割り当てられた蛍光管3R、3Gおよび3Bを制御するための3個の入力レベルVRM’、VGM’およびVBM’を含む。入力レベルVRM’、VGM’およびVBM’のそれぞれは、例えば、0〜5Vで表される。
【0039】
照明器具201を制御するための調光信号421は、画像データ300の周辺領域301の画像情報に基づいて作成される。同様に、照明器具202〜206を制御するための調光信号422〜426は、画像データ300の周辺領域302〜306の画像情報に基づいて作成される。
【0040】
図7は、照明制御データ作成プログラム17の処理手順を示す。照明制御データ作成プログラム17は、画像データの1フレーム毎に実行され、1フレームについて1個の照明制御データ420が作成される。以下、照明制御データ作成プログラム17の処理手順を各ステップ毎に説明する。
【0041】
ステップS1:1フレーム分の画像データが主メモリ16(図2)に読み込まれる。画像データは、映像信号入力部18から直接主メモリ16に読みこまれてもよいし、一旦補助記憶装置に格納された画像データが主メモリ16に読みこまれてもよい。読みこまれた画像データは複数の周辺領域を含んでいる。複数の周辺領域の配置は、予め定められている。以下の処理手順の説明のために、画像データに含まれる周辺領域の1つを周辺領域Dとする。
【0042】
ステップS2:周辺領域Dを代表する代表色が定義される。周辺領域Dは複数の画素を含み、それぞれの画素は3個の色要素R(赤)、G(緑)およびB(青)に割り当てられた3個のサブピクセルを含む。画像データには、これらのサブピクセルを所望の輝度レベルで発光させるための情報(画像情報)が含まれる。ある画素に含まれる3個の色要素R(赤)、G(緑)およびB(青)に割り当てられた3個のサブピクセルのそれぞれの輝度レベルをVR、VGおよびVBとする。輝度レベルVR、VGおよびVBは例えば、0〜255の値により表されるが、これに限定されない。輝度レベルVRを周辺領域Dに含まれる全ての画素にわたって平均(単純平均)した値をVRMとし、輝度レベルVGを周辺領域Dに含まれる全ての画素にわたって平均した値をVGMとし、輝度レベルVBを周辺領域Dに含まれる全ての画素にわたって平均した値をVBMとすると、周辺領域Dの代表色は、(VRM,VGM,VBM)と表される。
【0043】
ステップS3:画像表示デバイスの入出力補正が行われる。すなわち、周辺領域Dの代表色(VRM,VGM,VBM)が、入出力補正後の輝度値(LRM,LGM,LBM)に変換される。この画像表示デバイスの入出力補正は、図8を参照して後述される。
【0044】
ステップS4:画像表示デバイスの入出力補正後の輝度値(LRM,LGM,LBM)が、色彩量(XC,YC,ZC)に変換される。この変換は、以下の式(1)に示される関係式によって行われる。
【0045】
【数1】
Figure 0004399087
【0046】
ただし、MDISは画像表示デバイスの特性に依存する3×3行列である。色彩量(XC,YC,ZC)は、画像表示デバイスの特性に依存しない色彩量である。
【0047】
ステップS5:色彩量(XC,YC,ZC)が色知覚量(H,L,C)に変換される。H、LおよびCのそれぞれは、色相、明度および彩度を表す。この変換は、以下の式(2)〜(6)に示される関係式によって行われる。
【0048】
a=500[(XC/Xn(1/3)+(YC/Yn(1/3)] (2)
b=200[(YC/Yn(1/3)+(ZC/Zn(1/3)] (3)
H=atan(b/a) (4)
L=116(YC/Yn(1/3)−16 (5)
C=(a2+b2(1/2) (6)
ただしXn、YnおよびZnは定数である。
【0049】
ステップS6:色補正が行われ、補正後の色知覚量(H’,L’,C’)が求められる。色補正は、以下の式(7)〜(9)に示される関係式によって行われる。
【0050】
H’=H+PH (7)
L’=L×PL (8)
C’=C×PC (9)
ここで、PC、PHおよびPLはそれぞれ、色補正のためのパラメータである。このように、色補正を色知覚量(H,L,C)に対して行うことにより、色相、明度および彩度のそれぞれに対して独立して色補正を行うことができる。例えば、式(7)〜(9)においてPH=0、PL=1およびPC=1.1であるような色補正を行うことにより、彩度、つまり色の鮮やかさだけを強調するような色補正が可能になる。色補正は、鑑賞者の好みによって任意に行うようにしてもよい。
【0051】
ステップS7:補正後の色知覚量(H’,L’,C’)が、照明器具に依存しない色彩量(XC’,YC’,ZC’)に変換される。この変換は、以下の式(10)〜(14)に示される関係式によって行われる。
【0052】
a=C’×cosH (10)
b=C’×sinH (11)
C’=[(L+16)/116]3×Yn (12)
C’=[a/500+(YC’/Yn(1/3)3×Xn (13)
C’=[−b/200+(YC’/Yn(1/3)3×Zn (14)
ステップS8:色彩量(XC’,YC’,ZC’)が、周辺領域Dと対応付けられた照明器具の輝度値(LRM’,LGM’,LBM’)に変換される。この変換は、以下の式(15)に示される関係式によって行われる。
【0053】
【数2】
Figure 0004399087
【0054】
ただし、MLAMPは周辺領域Dと対応付けられた照明器具の特性に依存する3×3行列である。LRM’、LGM’およびLBM’はそれぞれ、照明器具に含まれるR、GおよびBの色要素に割り当てられた蛍光管3R、3Gおよび3Bの発光する輝度値である。輝度値の単位は例えば[cd/cm2]である。
【0055】
ステップS9:照明器具の入出力補正が行われる。すなわち、輝度値(LRM’,LGM’,LBM’)が、調光信号(VRM’,VGM’,VBM’)に変換される。VRM’、VGM’およびVBM’のそれぞれは、照明器具に含まれる蛍光管3R、3Gおよび3Bをそれぞれ輝度値LRM’、LGM’およびLBM’で発光させるために必要な入力レベルである。この照明器具の入出力補正は、図9を参照して後述される。
【0056】
ステップS10:1フレーム分の画像データに含まれる全ての周辺領域についいて、ステップS2〜S9の処理が完了したか否かが判定される。この判定がYesであれば1フレーム分の画像データに対する照明制御データの作成処理は終了する。照明制御データは、1フレーム分の画像データに含まれる全ての周辺領域についての調光信号の集合として定義される。上記の判定がNoであれば処理はステップS2に戻り、他の周辺領域について処理が行われる。
【0057】
なお、図7に示される処理手順のステップS6で、色知覚量の補正を行わない場合、すなわちPH=0、PL=1、PC=1の場合、ステップS4で求められた色彩量(XC,YC,ZC)と、ステップS7で求められる色彩量(XC’,YC’,ZC’)とは等しくなる。この場合、ステップS5〜S7は省略可能である。
【0058】
図8は、画像表示デバイス100の入出力特性を示す。図8において横軸VRは、画像表示デバイス100に入力される色要素R(赤)の輝度レベルを表し、縦軸LRは画像表示デバイス100の出力レベル、すなわち色要素R(赤)の輝度値を表す。輝度レベルは、例えば、0〜255の値で表され、輝度値は、例えば、cd/cm2で表される。VRとLRとの関係は以下の式(16)によって表される。
【0059】
R=fRDIS(VR) (16)
ここに、関数fRDISは画像表示デバイス100の色要素R(赤)についての入出力特性を示す関数である。このような入出力特性を示す関数は、例えば多項式で定義されて照明制御データ作成プログラム17に組み込まれている。
【0060】
図8には色要素R(赤)についてのみ入出力特性が示されているが、色要素G(緑)および色要素B(青)についての入出力特性も同様に、関数fGDISおよび関数fBDISとして定義されているものとすると、図7のステップS3における、代表色(VRM,VGM,VBM)を画像表示デバイスの入出力補正後の輝度値(LRM,LGM,LBM)に変換する処理は、以下の式(17)〜(19)により行われる。
【0061】
RM=fRDIS(VRM) (17)
GM=fGDIS(VGM) (18)
BM=fBDIS(VBM) (19)
図8に点線で、VRMからLRMが求められる様子を示す。
【0062】
図9は、照明器具201の入出力特性を示す。横軸VR’は、照明器具201に対する調光信号として照明制御データ入力部5に入力される色要素R(赤)の入力レベルを表し、縦軸LR’は照明器具201の出力レベル、すなわち色要素R(赤)の輝度値を表す。入力レベルは、例えば、0〜5Vの値で表され、輝度値は、例えば、cd/cm2で表される。VR’とLR’との関係は以下の式(20)によって表される。
【0063】
R’=fRLAMP(VR’) (20)
ここに、関数fRLAMPは照明器具201の色要素R(赤)についての入出力特性を示す関数である。このような入出力特性を示す関数は、例えば多項式で定義されて照明制御データ作成プログラム17に組み込まれている。
【0064】
図9には照明器具201の色要素R(赤)についてのみ入出力特性が示されているが、色要素G(緑)および色要素B(青)についての入出力特性も同様に、関数fGLAMPおよび関数fBLAMPとして定義されているものとすると、図7のステップS9における、輝度値(LRM’,LGM’,LBM’)を調光信号(VRM’,VGM’,VBM’)に変換する処理は、以下の式(21)〜(23)により行われる。
【0065】
RM’=fRLAMP -1(LRM’) (21)
GM’=fGLAMP -1(LGM’) (22)
BM’=fBLAMP -1(LBM’) (23)
図9に点線で、LRM’からVRM’が求められる様子を示す。
【0066】
照明器具202〜照明器具206の入出力特性も、照明器具201の入出力特性と同様に関数として定義されている。
【0067】
上述された処理手順により照明制御データ420が生成される。照明制御データ420はさらに、スムージングとフィルタリングを施されてもよい。
【0068】
図10は、照明制御データ420がスムージング処理とフィルタリング処理を施される場合のデータの流れを示す。スムージング処理とフィルタリング処理とは、照明光を変化させる時に違和感をなくすために行われる。映像と連動して照明光が変化する環境で鑑賞者が映像を鑑賞する場合、照明光は鑑賞者の周辺視野に影響を及ぼすため、照明光が急激に変化したりちらついたりすると鑑賞者は非常に違和感を感じ気になる。このような違和感を防ぐために、スムージング処理が行われる。スムージング処理は例えば、前のフレームから作成された照明制御データと、現在のフレームから作成された照明制御データとの移動平均を求めることによって行われる。移動平均に用いられるフレーム数は、例えば4フレームである。移動平均に用いられるフレーム数を多くするほど、変化が穏やかな照明制御データが作成される。すなわち、照明光の輝度値の単位時間あたりの変化量が抑制される。
【0069】
フィルタリング処理は、照明制御データに含まれる予め定められたレベル以下の調光信号をカットする処理である。照明が点灯するか点灯しないかの境界の調光信号をカットすることにより、ちらつきを防止することができる。予め定められたレベルとは例えば、照明器具を最大の輝度値で点灯させるための調光信号の25%の値の調光信号のレベルである。
【0070】
このように照明制御データ420は、スムージング処理703とフィルタリング処理704とを施され、スムージングされフィルタリングされた照明制御データ420’となる。スムージングされフィルタリングされた照明制御データ420’は、照明制御データ入力部5に入力される。
【0071】
図7に示される処理手順のステップS2では、周辺領域に含まれる画素のR、G、Bの輝度レベルの単純平均を求めることによって代表色を定義していた。代表色は、R、G、Bの輝度レベルの最大ヒストグラムを求めることによって定義されてもよい。例えば、周辺領域内に赤色の領域と緑色の領域が含まれる場合に、R、G、Bの輝度レベルの単純平均を求めることにより定義される代表色が赤色でも緑色でもない色(例えば、白色)となることがある。この場合には、代表色と実質的に同一の色の照明光を周辺領域の延長領域上に照射した場合に違和感があり好ましくない。最大ヒストグラムを求めることによって代表色が定義される場合、周辺領域内に含まれる赤色の領域と緑色の領域とのうち、面積が大きい方の領域の色が代表色となる。このようにして代表色を求めた場合には、代表色と実質的に同一の色の照明光を周辺領域の延長領域上に照射した場合に違和感がなく好ましい。
【0072】
また、照明システム1に含まれる照明器具の数は、6個に限定されない。例えば、図4に示されるように、照明システム1は照明器具201〜206に加えて、照明器具203’、204’、205’および206’の10個の照明器具を制御するようにしてもよい。照明器具203’、204’、205’および206’はそれぞれ、照明器具203、204、205および206よりも鑑賞者150の視野内で外側に配置されている。また、周辺領域と照明器具とは一対一に対応していなくてもよい。例えば、図4に示される照明器具205’および205のいずれもが、図5に示される周辺領域305と対応付けられていてもよい。また、照明システム1は照明器具205を含まず、照明器具205’が図5に示される周辺領域305と対応付けられていてもよい。
【0073】
また、鑑賞者150の視野角に応じて照明器具の制御方法を変えてもよい。照明器具205’と 照明器具205とでは、鑑賞者150の視野角が異なる。すなわち、照明器具205は照明器具205’と比較して、鑑賞者150の視野の中心部に近い位置にある。照明器具205と照明器具205’との発光の色が同一であっても、鑑賞者150の視野角が異なることにより、照明器具205が鑑賞者150に与える印象と照明器具205’ が鑑賞者150に与える印象とは異なる。一般に、視野の周辺部ほどちらつきを感じやすいため、照明器具205’は照明器具205よりも輝度値が低くなるように制御してもよい。このような制御は、例えば、図7に示される処理手順のステップS6における色補正のためのパラメータを照明器具の配置に応じて適切に選択することにより実行される。
【0074】
照明器具206’と照明器具206との関係、照明器具203’と照明器具203との関係、照明器具204’と照明器具204との関係も、上で述べた照明器具205’と照明器具205との関係と同様である。
【0075】
画像データの周辺部に周辺領域を定義する方法も図5に示される定義方法に限定されない。
【0076】
図11A〜図11Gは、1フレーム分の画像データ300の構造の他の例を示す。画像データに含まれる周辺領域は、照明システム1の照明器具の個数や配置に応じて、図11A〜図11Gに示されるように予め定義される。
【0077】
図11Aに示される1フレーム分の画像データ300の周辺部は、周辺領域1102、1103、1104、1105および1106を含む。このような周辺領域の定義方法は例えば、照明システム1に含まれる照明器具が、図4に示される照明器具201、203、203’、204、204’、205、205’、206および206’である場合に用いられ得る。照明器具201は周辺領域1103と対応付けられる。照明器具203または203’またはその両方は、周辺領域1106と対応付けられる。照明器具205または205’またはその両方は、周辺領域1105と対応付けられる。照明器具206または206’またはその両方は、周辺領域1102と対応付けられる。照明器具204または204’またはその両方は、周辺領域1104と対応付けられる。照明器具205と203とが省略されるかまたは、照明器具205’と203’とが省略されてもよい。また、照明器具206と204とが省略されるかまたは、照明器具206’と204’とが省略されてもよい。
【0078】
図11Bに示される1フレーム分の画像データ300は、周辺領域1108を含む。このような周辺領域の定義方法は例えば、照明システム1に含まれる照明器具が、図4に示される照明器具201、204および206である場合に用いられ得る。照明器具201、204および206は周辺領域1108と対応付けられる。照明器具204と206とが省略されてもよい。
【0079】
図11Cに示される1フレーム分の画像データ300は、周辺領域1109および1110を含む。このような周辺領域の定義方法は例えば、照明システム1に含まれる照明器具が、図4に示される照明器具201、206、204、205、202および203である場合に用いられ得る。照明器具201、206および204は周辺領域1109と対応付けられる。照明器具205、202および203は、周辺領域1110と対応付けられる。照明器具206と204とが省略されてもよい。また、照明器具205と203とが省略されてもよい。
【0080】
図11Dに示される1フレーム分の画像データ300は、周辺領域1111および1112を含む。このような周辺領域の定義方法は、例えば、照明システム1に含まれる照明器具が、図4に示される照明器具203、204、205および206である場合に用いられ得る。照明器具205および206は、周辺領域1111と対応付けられる。照明器具204および203は、周辺領域1112と対応付けられる。照明器具206と204とが省略されるかまたは、照明器具205と203とが省略されてもよい。
【0081】
図11Eに示される1フレーム分の画像データ300は、周辺領域1113、1114、1115および1116を含む。このような周辺領域の定義方法は、例えば、照明システム1に含まれる照明器具が、図4に示される照明器具203、203’、204、204’、205、205’、206および206’である場合に用いられ得る。照明器具203または203’またはその両方は、周辺領域1116と対応付けられる。照明器具205または205’またはその両方は、周辺領域1114と対応付けられる。照明器具206または206’またはその両方は、周辺領域1113と対応付けられる。照明器具204または204’またはその両方は、周辺領域1115と対応付けられる。照明器具205と203とが省略されるかまたは、照明器具205’と203’とが省略されてもよい。また、照明器具206と204とが省略されるかまたは、照明器具206’と204’とが省略されてもよい。
【0082】
図11Fに示される1フレーム分の画像データ300は、周辺領域1117、1118および1119を含む。このような周辺領域の定義方法は、例えば、照明システム1に含まれる照明器具が、図4に示される照明器具201、206、204、205および203である場合に用いられ得る。照明器具205および206は、周辺領域1117と対応付けられる。照明器具204および203は、周辺領域1119と対応付けられる。照明器具201は、周辺領域1118と対応付けられる。照明器具203と205とが省略されるかまたは、照明器具206と204とが省略されてもよい。
【0083】
図11Gに示される1フレーム分の画像データ300は、周辺領域1120、1121、1122、1123および1124を含む。このような周辺領域の定義方法は、例えば、照明システム1に含まれる照明器具が、図4に示される照明器具202、203、203’、204、204’、205、205’、206および206’である場合に用いられ得る。照明器具202は周辺領域1123と対応付けられる。照明器具203または203’またはその両方は、周辺領域1124と対応付けられる。照明器具205または205’またはその両方は、周辺領域1122と対応付けられる。照明器具206または206’またはその両方は、周辺領域1120と対応付けられる。照明器具204または204’またはその両方は、周辺領域1121と対応付けられる。照明器具205と203とが省略されるかまたは、照明器具205’と203’とが省略されてもよい。また、照明器具206と204とが省略されるかまたは、照明器具206’と204’とが省略されてもよい。
【0084】
以上図11A〜図11Gを参照して、照明システム1の構成および画像データの周辺部に周辺領域を定義する方法のバリエーションを説明した。照明システム1の構成および画像データの周辺部に周辺領域を定義する方法のバリエーションは、図11A〜図11Gに限定されない。照明システム1は、どの周辺領域にも対応付けられない照明器具を有していてもよい。照明システム1に含まれる複数の照明器具のうち少なくとも1つが、複数の周辺領域のうち対応する1つの周辺領域に連動するように制御されていれば高い臨場感が得られ、本発明の効果が得られる。
【0085】
周辺部の周辺領域の数および照明システム1に含まれる照明器具の数が増えると、コストが増大し、照明制御データ作成のための演算量も大きくなる。周辺領域の数は、低コスト化と臨場感向上の効果を考慮して、適切に定められる。例えば、図11Dに示される周辺領域の数と図11Cに示される周辺領域の数はともに2個であるが、周辺領域が左右方向に位置しているほうが、周辺領域が上下方向に位置しているよりも臨場感向上の効果が大きい。従って図11Dに示される周辺領域の定義方法の方が図11Cに示される周辺領域の定義方法よりも好ましい。低コスト化と臨場感向上の効果を考慮すると、一般には周辺領域の数は2個〜4個程度が好ましい(例えば図11Dおよび図11E)が、本発明はこれに限定されない。
【0086】
一般に照明器具が多いほど画像の詳細な変化に対応して照明を制御することができるが、一方で照明システムが大型になること、照明制御データの作成が複雑になり作成に要する時間が増大し、導入コストおよび計算コストともに増大する。従って、限られた数の照明器具を用いて臨場感の向上効果を高くすることが必要である。限られた数の照明器具を用いて臨場感の向上効果を高くする方法を以下に述べる。
【0087】
図12は、鑑賞者150の視野を示す。鑑賞者150の視野の中心線(基準線)は画像表示デバイスに表示される画像データの中心Oにあるものとする。鑑賞者150の視野は、基準線に対して鑑賞者を基点に左右30°未満の領域に相当する中心視野502と、左右30°以上の左右100°以下の周辺視野503(図12に示されるハッチングを施された領域)とからなる。人間の目は、視野内の場所によって感度が異なる。視野の中心付近は明るさや色の違いに敏感であり、視野の周辺部分は動きに敏感である。本発明者らは、照明器具の配置に関して次の3つの場合について臨場感の向上効果を評価した。
【0088】
(a)中心視野内のみに照明器具を配置した場合。
【0089】
(b)周辺視野内のみに照明器具を配置した場合。
【0090】
(c)中心視野内および周辺視野内に照明器具を配置した場合。
【0091】
上記(a)は、画像表示デバイス100の背景部の照明器具(図4に示される照明器具201および202)を使用することによって実現した。上記(b)は、図4に示される照明器具203、204、205および206を使用することによって実現した。上記(c)は、図4に示される照明器具201、202、203、204、205および206を使用することによって実現した。
【0092】
臨場感の向上効果は、上記3つの場合について(c)>(b)>(a)であり、周辺視野内のみに照明器具を配置した(b)の場合でも十分に高い臨場感の向上効果が得られた。これは、すでに述べた通り、人間の視野は周辺視野の方が動き、すなわち、変化に敏感であり照明器具の発光の変化を十分に感じることができるからである。鑑賞者の視野と照明器具との位置関係は、鑑賞室の大きさや鑑賞者の位置によっても変化するが、一般的には中心視野は鑑賞室の前面に相当し、周辺視野は鑑賞室の側面に相当する。
【0093】
上記(b)の場合は、周辺視野の照明器具から照射される輝度値は、中心視野の照明装置から照射される輝度値よりも高い。一方、上記(a)の場合は、中心視野の照明器具から照射される輝度値は、周辺視野の照明装置から照射される輝度値よりも高い。このように、限られた照明器具を用いて照明による臨場感を向上させるためには、周辺視野にある照明器具から照射される輝度値は、中心視野内にある照明器具から照射される輝度値よりも高くすることが基本的な条件となる。従って、例えば、図11Eに示される周辺領域の定義方法を用いることが好適である。
【0094】
以上の説明は上記(a)、(b)および(c)の3つの場合について行ったが、本発明はこれらの照明器具の配置に限られない。周辺視野にある(または周辺視野内を照らす)照明器具から照射される輝度値が、中心視野内にある(または中心視野内を照らす)照明器具から照射される輝度値よりも高くありさえすれば、照明による臨場感を向上させることができる。
【0095】
各周辺領域の大きさは、任意に定めてよい。一般に、周辺領域の大きさが小さいほど、人間が知覚する周辺領域の平均的な色と、上述したようにRGBの単純平均を求めることによって求められた代表色とがよく一致する、すなわち、色再現性がよくなる。しかし周辺領域の大きさが小さい場合には、たまたまその周辺領域に比較的小さな物体の画像が含まれる場合(例えば、風景画像で鳥が飛んできたシーンなど)に、その比較的小さな物体の色が周辺領域の代表色とされることが起こり得る、すなわち、ノイズ耐性が悪くなるという問題点がある。周辺領域の大きさは、このような色再現性とノイズ耐性の観点から適切に定められる。
【0096】
以上の説明では、照明器具はR(赤)、G(緑)およびB(青)の色要素に割り当てられた蛍光管を使用するものとしたが、色要素はR、GおよびBに限定されない。例えば、色要素としてC(シアン)、Y(イエロー)およびM(マゼンダ)が用いられてもよい。また、照明器具は蛍光管以外によって発光してもよい。たとえば、発光ダイオード(LED)により発光してもよい。R(赤)、G(緑)およびB(青)の3個の発光ダイオードで1個の照明要素を構成し、この1個の照明要素を、画像データの周辺領域に含まれる1個の画素と対応付けて制御するようにしてもよい。1個の照明器具にはこのような照明要素が複数個含まれてもよい。この場合、周辺領域に含まれる画素と、その周辺領域に対応付けられた照明器具に含まれる照明要素とを対応付けて制御することにより、周辺領域の代表色を定義しなくても、周辺領域全体により知覚される色と、1個の照明器具全体により知覚される色とを実質的に同一にすることができる。
【0097】
また、照明器具は直接照明であっても間接照明であってもよい。例えば、図4に示される照明器具202は画像表示デバイス100の背後に配置され、間接照明により背後の壁面を照らすように構成されているが、照明器具202が画像表示デバイス100の前面に配置されていてもよい。また、照明器具としてスポット照明器具を用い、鑑賞室の壁面を照らすような構成にしてもよい。照明器具が壁面を照らすような構成にする場合、壁面の色は白色であることが好ましい。また照明システム1が配置される鑑賞室の大きさも図4で示される例に限定されない。例えば映画館や老人ホームにおける公共スペースのような大きな空間で照明システム1が用いられてもよい。
【0098】
また、照明制御データがインターネット等を介して配信されてもよい。また照明制御データが搬送波により配信されてもよい。このように、照明制御データが配信される場合には、照明システム1(図1)は映像信号入力部18および演算部12を有さなくてもよい。すなわち照明システム1は照明制御データ入力部5と複数の照明器具とを含んでいればよい。また、照明制御データは単独で配信されずに、映像信号と共に配信されてもよい。
【0099】
照明システム1(図1)が演算部12を有し、準リアルタイム処理で照明制御データを作成する場合には、画像データの1つのフレームから照明制御データを作成するのに必要な演算時間を短くすることが必要である。例えば、NTSC信号に基づく映像信号は1秒間に30フレームが含まれる。この場合には画像データにも1秒間に30フレームが含まれ、これらのフレームごとに照明制御データを作成する必要がある。ルックアップテーブルを用いる方法、画素サンプリングを行う方法およびフレーム補間を行う方法をそれぞれ単独で、あるいは他と組み合わせて用いることにより、画像データの1つのフレームから照明制御データを作成するのに必要な演算時間を短くすることが可能になる。これらの方法を以下に説明する。
【0100】
図13は、ルックアップテーブルを用いて照明制御データを作成する場合のデータの流れを示す。まず、画像データ411から周辺領域の代表色802が求められる。この処理手順は、図7に示される処理手順のステップS1〜S2と同様である。次に代表色802をキーとして、予め作成されたルックアップテーブルが検索され(処理803)、照明制御データ420が作成される。これにより、図7に示される処理手順のステップS3〜S9がルックアップテーブル処理803により代替され、照明制御データの作成に必要な時間が大幅に短縮される。
【0101】
次に画素サンプリングを行う方法を説明する。
【0102】
図14は、周辺領域上でサンプリングが行われる画素を示す。ハッチングを施された矩形は、サンプリングされる画素を示し、ハッチングを施されない矩形は、サンプリングされない画素を示す。サンプリングされる画素についてのみ色要素R、GおよびBの平均を求めることによって代表色を定義すれば、代表色を定義するために必要な計算時間が短縮される。すなわち、図7に示される処理手順のステップS2に要する計算時間が短縮される。
【0103】
図15は、画素サンプリング数と照明制御データの作成に必要な時間との関係を示す。照明制御データの作成に必要な時間は、画素サンプリング数が0、すなわち画素サンプリングを用いない場合の、照明制御データの作成に必要な時間を100として表す。画素サンプリング数1とは、周辺領域の画素を1つおきにサンプリングすることを表す。図15に示されるように、画素サンプリングを行うことにより画素サンプリングを用いない場合と比較して照明制御データの作成に必要とされる時間は約1/3に短縮され得る。画素サンプリング数を5以上に増やしても、照明制御データの作成に必要とされる時間の短縮効果はほとんどなくなる。従って画素のサンプリング数は1〜5程度が好適であるが、これに限定されない。なお、画素のサンプリング数が数個程度の場合に、画素サンプリングを用いて作成された照明制御データは、画素サンプリングを用いない場合と比較して大きな差異はない。
【0104】
図16は、フレーム補間を用いて照明制御データを作成する場合のデータの流れを示す。nは3以上の整数として、フレーム1〜フレームnは時間的に隣接するフレームである。また、周辺領域D1〜Dnはそれぞれ、フレーム1〜フレームnに含まれる周辺領域であり、これらの周辺領域はフレーム内の同一の位置にある周辺領域である。フレーム1およびフレームnに含まれるD1およびDnに関して、色知覚量1601は図7に示される処理手順のステップS2〜S6によって求められる。フレーム2〜フレーム(n−1)に含まれるD2〜Dn-1に関しては、フレーム1とフレームnとの双方の色知覚量1601を補間することによって色知覚量1650が求められる。この方法によれば、全フレームの画像データを処理する時間が短縮できるため、照明制御データの作成時間を短縮することができる。
【0105】
フレーム1およびフレームnに関して、色知覚量1601は図7に示される処理手順のステップS7〜S9によって調光信号1611が求められ、全ての周辺領域について調光信号を求めることにより照明制御データ1621が作成される。
【0106】
フレーム2〜フレーム(n−1)に関しても同様に、補間によって求められた色知覚量1650から、図7に示される処理手順のステップS7〜S9によって調光信号1611が求められ、全ての周辺領域について調光信号を求めることにより照明制御データ1621が作成される。
【0107】
本発明で用いられる色知覚量の補間方法について以下に述べる。一連のシーンの画像データでは、色知覚量を単純補間することもできる。しかし、フレーム1とフレームnとの画像データが全く異なるシーンを表す場合には、色知覚量を単純補間することは問題を生じる。例えば、フレーム1の周辺領域D1に関して求められた色知覚量(H1’,L1’,C1’)のうち、色相H1’がシアン色を表し、フレームnの周辺領域Dnに関して求められた色知覚量(Hn’,Ln’,Cn’)のうち、色相Hn’が黄色を表す場合には、色知覚量(H1’,L1’,C1’)と色知覚量(Hn’,Ln’,Cn’)とをそれぞれの色相、明度および彩度ごとに単純補間すると、緑色を表す色相が現れる。色知覚量の補間を行う際に、もとの画像データの代表色と全く異なる色相が知覚されることは好ましくない。全く異なる色相が知覚されると、鑑賞者に違和感を感じるからである。本発明で用いられる色知覚量の補間方法によれば、補間の際に中間の色相が知覚されることを防ぐことが可能になる。
【0108】
図17Aは本発明で用いられる色知覚量の補間方法における色相、明度および彩度の変化の例を示す。曲線1701は、フレーム番号と色相の関係を表す。フレーム番号は時間に対応するので、曲線1701は色相の時間変化を表す。同様に、曲線1702は明度の時間変化を表し、曲線1703は彩度の時間変化を表す。図17Aに示される例では、色相、明度、彩度をそれぞれH1’からHn’まで、L1’からLn’まで、C1’からCn’まで補間する際に、明度および彩度がそれぞれ、L1’およびC1’よりも小さい所定の値に変化した後で、色相がH1’からHn’に変化するように補間が行われ、色相がHn’に変化した後で、明度および彩度がそれぞれ、Ln’およびCn’に変化するように補間が行われる。所定の値とは、色相の変化が知覚されにくいような明度または彩度の値である。あるフレームについての照明制御データに含まれる調光信号の色要素毎の入力レベルVRM’、VGM’およびVBM’は、色相H’、明度L’および彩度C’から上述した式(7)〜(23)に示される変換により求められたものである。すなわち、照明制御データに含まれる調光信号の色要素毎の入力レベルVRM’、VGM’およびVBM’は、色相H’、明度L’および彩度C’と対応している。色相H’、明度L’および彩度C’はそれぞれ、この調光信号によって制御される照明器具が発光する光の色相成分、明度成分、彩度成分とみなすことができる。
【0109】
フレーム1とフレームnとで色相が変化する場合に、明度と彩度とを低下させてから色相を変化させれば、照明器具が発光する光の色相の変化による違和感が軽減される。彩度および明度が低い時には色相の差異が知覚されにくくなるからである。
【0110】
なお、色相の変化による違和感を軽減するための補間方法として、彩度または明度のどちらか一方を低下させてから色相を変化させるようにしてもよい。彩度または明度のどちらか一方が低い場合でも色相の差異は知覚されにくい。
【0111】
図17Bは本発明で用いられる色知覚量の補間方法における色相、明度および彩度の変化の別の例を示す。曲線1711、1712および1713はそれぞれ、色相、明度および彩度の時間変化を表す。図17Bに示される例では、色相、明度、彩度をそれぞれH1’からHn’まで、L1’からLn’まで、C1’からC1n’まで補間する際に、彩度がC1’よりも小さい値に変化したあとで、色相がH1’からHn’に変化するように補間が行われ、色相がHn’に変化した後で、彩度がCn’に変化するように補間が行われる。明度はL1’からLn’まで単純補間される。
【0112】
図18は、フレーム1からフレームnまでの色知覚量の変化を色相関図上に示した図である。フレーム1およびフレームnの色知覚量がそれぞれ点P1および点Pnで示されている。曲線1801は、彩度を低下させてから色相を変化させた場合の色知覚量の変化経路を示し、曲線1802は、彩度を低下させずに色相を変化させた場合の色知覚量の変化経路を示す。彩度を低下させてから色相を変化させた場合には、色知覚量は点P1からいったん白色(すなわち無彩色)に近づいたのちに点Pnまで変化する。このため、色相の変化が知覚されにくい。彩度を低下させずに色相を変化させた場合には、色知覚量は点P1からいったん青色に近づいたのちに点Pnまで変化する。このため、色相の変化が知覚されやすい。
【0113】
図17Aおよび図17Bを参照して説明した、彩度または明度のどちらか一方を低下させてから色相を変化させるような補間方法は、フレーム1とフレームnとで色相が変化する場合に好適に用いられる補間方法である。単純補間ではなくこのような補間方法を用いるかどうかは、例えば、フレーム1とフレームnとから求められた色相H1’とHn’との間に、違和感のある色相があるかどうかを検索することにより判断される。色相角の範囲で色のカテゴリを規定しておけば、色相H1’とHn’との間に他の色のカテゴリがあるかどうかを演算により判断することができる。色相H1’とHn’との間に他の色のカテゴリがあると判断された場合、すなわち色相が予め定められた色のカテゴリを越えて変化する場合には、図17Aおよび図17Bを参照して説明した、彩度または明度のどちらか一方を低下させてから色相を変化させるような補間方法が用いられる。
【0114】
例えばn=6の場合、フレーム1の色知覚量(H1’,L1’,C1’)とフレーム6の色知覚量(H6’,L6’,C6’)とから補間によりフレーム2の色知覚量(H2’,L2’,C2’)〜フレーム5の色知覚量(H5’,L5’,C5’)を求める場合の処理手順の一例を以下の(a)〜(d)に示す。
【0115】
(a)H2’=H1’とし、L2’およびC2’は十分に小さい値に設定する。十分に小さい値とは、色相の変化により違和感が知覚されないような明度および彩度の値であり、予め定められた値である。
【0116】
(b)H3’をH1’とH6’との中間の値とし、L3’およびC3’はそれぞれL2’およびC2’と等しくする。
【0117】
(c)H4’=H6’とし、L4’およびC4’はそれぞれL3’およびC3’と等しくする。
【0118】
(d)H5’=H6’とし、L5’およびC5’はそれぞれL4’とL6’の中間の値およびC4’とC6’との中間の値に設定する。
【0119】
なお、フレーム1とフレームnとから求められた色相H1’とHn’との間に、違和感のある色相がない場合には、色相、明度、彩度をそれぞれ単純補間することによって色知覚量を補間してもよい。また、nの値が小さい場合、例えば、n=3の場合には、フレーム1とフレームnとの時間差は小さく、フレーム1とフレームnの画像データに含まれる画像情報の差異も小さいと考えられ、上記のような彩度または明度のどちらか一方を低下させてから色相を変化させるような補間方法を用いることは必ずしも必要ではない。このような場合にはフレーム1に関する調光信号とフレームnに関する調光信号とを単純補間することによって中間のフレームに関する調光信号を求めるようにしてもよい。
【0120】
以上に説明した照明制御データの作成方法はいずれも、画像データの周辺領域の画像情報に基づいて照明を制御するような照明制御データの作成方法であった。このような制御は、鑑賞者の視野内で画像が左右上下斜め方向に延長されたように知覚させることによって臨場感を高めるために行われる。しかし本発明の照明システム1は、このように制御されることに限定されない。例えば、鑑賞者に驚き感を提供することによって臨場感を高めるように制御されたり、またはやすらぎ感を提供するように制御されてもよい。以下に、本発明の照明システム1が鑑賞者に驚き感およびやすらぎ感を提供するような照明制御データの作成方法を説明する。
【0121】
驚き感は、例えば、爆発したシーンが画像表示デバイスに表示されるのと同時に、照明器具を発光することによって提供することができる。鑑賞者はあたかも、自分の周りで爆発が起こったかのように錯覚し、驚く。爆発シーンの抽出は、画像データの中央部分を含む領域の画像情報を用いて行われる。
【0122】
図19は、1フレーム分の画像データ300の中央部分を含む領域として定義された中央領域1900を示す。爆発したシーンなどの、鑑賞者を驚かせることを意図しているシーンでは、中央領域1900の画像情報が急激に変化する。従って、中央領域1900の画像情報の変化量を算出することにより、対象のフレームが爆発シーンであるかどうかを判定することができる。中央領域1900の画像情報は、例えば、中央領域1900に含まれる全てのR、GおよびBの出力レベルの平均値(RGB平均値)が用いられる。
【0123】
図20は、各フレームにおけるRGB平均値およびRGB平均値の差分を示す。図20に示される例では、中央領域1900は画像データの全体領域と一致させた。図20において横軸はフレーム番号を示す。フレーム番号1〜51の各フレームはこの順に時間的に連続するフレームであり、爆発シーンを含んでいる。折れ線2001は各フレームのRGB平均値を示し、折れ線2002は各フレームのRGB平均値の差分を示し、RGB平均値は、0〜255の256段階で表される画像の輝度レベルの単純平均値である。RGB平均値の差分は、各フレームのRGB平均値から、1フレーム先行するフレームのRGB平均値を減じた値である。爆発シーンでは一般に、画像が急に明るくなる、すなわち、RGB平均値が急に大きくなる。このため、RGB平均値およびRGB平均値の差分がともにあるしきい値よりも大きいフレームを、爆発シーンとして判定することができる。図20に示される例では、RGB平均値が100以上で、かつRGB平均値の差分が50以上であるフレームが、爆発シーンと一致した。
【0124】
なお、爆発シーンの判定は、RGBのレベルを使用した一例を示したが、他の色彩系に変換した後で爆発シーンの判定処理を行ってもよい。
【0125】
図20に示される例では、中央領域1900は画像の全体領域と一致させた。一般の画像では、鑑賞者から遠い位置で爆発が起こるシーンが多い。また画像の周辺部での画像情報の変化量が多い画像はスピード感を増すための画像であることが多く、必ずしも爆発シーンとは一致しない。これらのことから、爆発シーンであるかどうかの判定は、画像の周辺部を含まない中心部分のみの画像情報の変化量に基づいて行うことにより判定の精度が向上する。また、画像情報の変化量だけでなく音声情報の変化量に基づいて爆発シーンなどの鑑賞者を驚かせるシーンの判定を行ってもよい。爆発シーンなどの鑑賞者を驚かせるシーンは、画像が急激に変化すると同時に音声のボリュームも急激に変化する。従って、図20を参照して爆発シーンの判定方法を説明したのと同様に、音声情報の変化量に基づいて爆発シーンを判定する方法も説明できる。例えば、図20に示されるグラフと同様に、横軸をフレーム番号とし、縦軸を「音声のボリュームおよび音声のボリュームの差分」としたグラフを得ることができる。また、画像情報の変化量と音声情報の変化量の両方に基づいて爆発シーンなどの鑑賞者を驚かせるシーンの判定を行うことにより、判定の精度が向上する。
【0126】
このような判定により爆発シーンなどの鑑賞者を驚かせるシーンであると判定されたフレームには、爆発シーン用照明制御データが作成される。爆発シーン用照明制御データは、例えば、中央領域1900に関して図7に示される処理手順のステップS2〜S9と同様の処理手順を実行することにより生成される。爆発シーン用照明制御データにより制御される照明器具は、図4に示される照明器具201〜206および203’〜206’の任意の照明器具であり得る。爆発シーン用照明制御データによりこれらの照明器具の複数を制御してもよい。また、爆発シーン専用の照明器具2055(図4)を、例えば、鑑賞者の付近に配置し、爆発シーン用照明制御データにより照明器具2055を制御するようにしてもよい。照明器具2055は複数個設けられてもよい。照明器具2055は爆発シーン専用の照明器具であるので、その発光する色は単色(例えば、赤)や2色(例えば、赤と黄)であってもよい。
【0127】
本発明の照明システム1により鑑賞者にやすらぎ感を提供する方法を以下に説明する。照明光の光出力を0.05Hz〜0.6Hzの範囲の周波数で変化させることにより、リラックスできる、すなわち、やすらぎ感が得られることが知られている。本発明の照明システム1により画像データと連動して照明を制御する場合にも、この技術が応用できる。
【0128】
このようなやすらぎ感を提供する照明制御データは、例えば、図7に示される処理手順により作成された調光信号を、色信号と輝度信号とに座標変換し、輝度信号に所定の周波数で変調した後、再び調光信号に座標変換することにより作成することができる。このような調光信号の座標変換は、既知の関係式により行うことができる。
【0129】
図21は、照明器具が発光する輝度値を一定の周波数で変化させる例を示す。輝度値を変化させる周波数は0.05Hz〜0.6Hzの範囲が好ましい。中でも0.1Hz〜0.4Hzの範囲が、やすらぎ感を得るためには特に好ましい。
【0130】
図22は、照明器具の輝度値が増加する時の輝度値の時間変化率が、輝度値が減少する時の輝度値の時間変化率よりも大きくなるように輝度値を一定の周波数で変化させる例を示す。このように輝度値を変化させることにより、呼吸リズムを照明光の変化に同期させやすくなり、やすらぎ感が向上する。輝度値の変化が息を吸ったり吐いたりするイメージを連想させるからである。
【0131】
照明システム1に含まれる全ての照明器具の輝度値をこのように周期的に変化させることは必須ではない。例えば、図4に示される照明器具201の輝度値のみを周期的に変化させてもよい。あるいは照明器具202の輝度値のみ、照明器具201および202の輝度値のみ、照明器具205および203の輝度値のみ、あるいは、照明器具201および202の輝度値のみを周期的に変化させるようにしてもよい。あるいは、照明器具201〜206および203’〜206’の輝度値を周期的に変化させるようにしてもよい。あるいは、画像データと連動しない照明器具2601(図4)を配置し、照明器具2601の輝度値を周期的に変化させるようにしてもよい。照明器具2601は、複数個あってもよい。
【0132】
このようなやすらぎ感を提供する方法は、例えば、風景画像などを鑑賞する場合に好適に用いられ得る。
【0133】
【発明の効果】
本発明によれば、画像と連動させて照明光を変化させることにより、鑑賞者に高い臨場感を知覚させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明システム1の構成を示すブロック図
【図2】演算部12の構成を示すブロック図
【図3】照明器具201の構造を示す図
【図4】本発明の照明システム1の照明器具を部屋の中にレイアウトした例を示す図
【図5】1フレーム分の画像データ300の構造を示す図
【図6】1フレーム分の画像データ300から照明制御データ420が作成される場合のデータの流れを示す図
【図7】照明制御データ作成プログラム17の処理手順を示す図
【図8】画像表示デバイス100の入出力特性を示す図
【図9】照明器具201の入出力特性を示す図
【図10】照明制御データ420がスムージング処理とフィルタリング処理を施される場合のデータの流れを示す図
【図11A】1フレーム分の画像データ300の構造の他の例を示す図
【図11B】1フレーム分の画像データ300の構造の他の例を示す図
【図11C】1フレーム分の画像データ300の構造の他の例を示す図
【図11D】1フレーム分の画像データ300の構造の他の例を示す図
【図11E】1フレーム分の画像データ300の構造の他の例を示す図
【図11F】1フレーム分の画像データ300の構造の他の例を示す図
【図11G】1フレーム分の画像データ300の構造の他の例を示す図
【図12】鑑賞者150の視野を示す図
【図13】ルックアップテーブルを用いて照明制御データを作成する場合のデータの流れを示す図
【図14】周辺領域上でサンプリングが行われる画素を示す図
【図15】画素サンプリング数と照明制御データの作成に必要な時間との関係を示す図
【図16】フレーム補間を用いて照明制御データを作成する場合のデータの流れを示す図
【図17A】本発明で用いられる色知覚量の補間方法における色相、明度および彩度の変化の例を示す図
【図17B】本発明で用いられる色知覚量の補間方法における色相、明度および彩度の変化の別の例を示す図
【図18】フレーム1からフレームnまでの色知覚量の変化を色相関図上に示した図
【図19】1フレーム分の画像データ300の中央部分を含む周辺領域として定義された周辺領域1900を示す図
【図20】各フレームにおけるRGB平均値およびRGB平均値の差分を示す図
【図21】照明器具が発光する輝度値を一定の周波数で変化させる例を示す図
【図22】照明器具の輝度値が増加する時の輝度値の時間変化率が、輝度値が減少する時の輝度値の時間変化率よりも大きくなるように輝度値を一定の周波数で変化させる例を示す図
【符号の説明】
1 照明システム
5 照明制御データ入力部
12 演算部
18 映像信号入力部
100 画像表示デバイス
201〜206 照明器具
412 画像データ
420 照明制御データ

Claims (8)

  1. 画像データを表示する画像表示デバイスとともに使用される照明システムであって、
    前記画像データを基に照明制御データを作成する演算部と、
    前記照明制御データに基づいて制御される複数の照明器具と、
    を備え、
    前記演算部は、
    前記画像データの画像フレームから所定領域を切り出し、当該切り出された所定領域の画像情報から、当該切り出された所定領域に対応した前記照明器具を制御するための前記照明制御データを作成し、かつ、
    前記画像データにおいて前記画像フレームが変わることにより前記所定領域の色相が変化する場合に、制御される前記照明器具の彩度または明度を低下させてから色相を変化させるような前記照明制御データを作成する、照明システム。
  2. 前記所定領域は、前記画像フレームの周辺領域である、請求項1に記載の照明システム。
  3. 前記所定領域は、前記画像フレームの左右の周辺領域である、請求項2に記載の照明システム。
  4. 前記演算部は、
    カテゴリ分けされた色カテゴリの情報から、前記画像データにおいて前記画像フレームが変わることにより前記色カテゴリを超えて前記所定領域の色相が変化する場合に、制御される前記照明器具の彩度または明度を低下させてから色相を変化させるような前記照明制御データを作成する、請求項に記載の照明システム。
  5. 前記照明器具は、R(赤)、G(緑)、B(青)に割り当てられた、蛍光灯またはLEDから構成されている、請求項1からまでのいずれか一つに記載の照明システム。
  6. 前記映像表示デバイスの背面方向を照らす前記照明器具は、間接照明によって背面方向を照らす照明器具である、請求項1からまでのいずれか一つに記載の照明システム。
  7. 請求項に記載の照明システムを備える、映像表示デバイス。
  8. 画像表示デバイスに表示される画像データと連動させて照明器具を制御するための照明制御方法であって、
    前記画像データの画像フレームから所定領域を切り出すステップと、
    前記画像データの画像フレームが変わることにより、前記画像フレームから切り出した所定の領域の色相が変化する場合に、切り出された所定領域に対応した照明器具の彩度または明度を低下させてから色相を変化させるような前記照明制御データを作成するステップと、
    前記照明制御データにより複数の前記照明器具を制御するステップと、
    を含む照明制御方法。
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