JP4398911B2 - 変位センサ - Google Patents

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Description

本発明は、測定対象の変位を検出する変位センサに関し、特に、交流励磁されたコイルと磁性体等の磁気応答物質の相対位置に基づき変位を検出可能に構成された電磁誘導方式の変位センサに関する。
従来から、測定対象の変位を検出する変位センサが様々な分野で広く用いられている。このような変位センサとしては、多様な検出方式が提案されているが、その中でも信頼性と簡便性において優れた方式として電磁誘導方式の変位センサが知られている(例えば、特開2000−292201号公報参照)。電磁誘導方式の変位センサは、交流励磁されたコイルと、磁性体や導電体などの磁気応答物質との相対位置に基づき変位を検出する構成を備えており、非接触の検出部を用いることができるため信頼性を向上させることができる。例えば、電磁誘導方式の変位センサにおける検出部のインピーダンス変化に基づき、コイルと磁気応答物質の相対位置を検出することができる。
変位センサは多様な環境下で使用されるため、温度変動に対して安定な特性を保つことが望ましい。しかし、実際には変位センサに用いるコイルは、巻線の抵抗値の温度特性や、コイル形状の変形によるインダクタンスの温度変動に起因して大きな温度依存性を有している。かかる温度依存性は、コイルの材料や形状の最適化によっても十分に除去することは難しいため、何らかの方法でコイルの温度依存性を補償することが望ましい。
このような変位センサにおける温度補償方法としては、例えば、変位に対するインダクタンスの変化が互いに逆特性となる一対のコイルを用いる方法が提案されている。これにより、各コイルの出力の差をとって互いの温度変化分を相殺することにより、温度依存性を補償することができる。
特開2000−292201号公報
しかし、この方法によれば、上述のように一対のコイルに逆特性を持たせるためには正確な機構の対称性を前提とするので、コイルや他の機構部品に対した高い精度が要求されることになる。そのため、コスト上昇を避けることができず、かつ量産にも適していないことが問題となる。
また、変位センサにおける他の温度補償方法としては、例えば、環境温度に対するセンサ出力の変動量を予め記憶媒体に保持しておき、その記憶媒体のデータを用いて信号処理を行って温度補償を行う方法も提案されている。しかし、この方法によれば、データを保持するための記憶媒体を設ける必要があり、その分コストが嵩む点が問題となる。
従って、この発明の目的は、変位センサにおいてコイルを含む検出部の温度依存性を簡単な構成と低いコストで的確に補償し、温度変動に対して安定で信頼性の高い変位センサを提供することにある。
本発明の変位センサの態様においては、検出対象の変位に応じて磁気応答物質との相対位置が変化するように配置されたコイルを含む検出部と、前記検出部に所定周波数の交流信号を供給する発振回路と、前記検出部に接続される外付回路と、前記検出部及び前記外付回路のインピーダンスの位相変動量に基づき前記変位を検出する変位検出手段と、を備え、前記変位による位相変動量が温度変化による位相変動量に比べて大きくなるように前記外付回路のパラメータが設定されているとともに、前記外付回路の抵抗R 及びコンデンサC 、温度Tの変化領域をT 〜T 、前記検出部の抵抗R 及びインダクタンスL をそれぞれR =R (x,T)、L =L (x,T)と表すとき、
Figure 0004398911
を満たすように前記外付回路のパラメータが設定されている
かかる構成によれば、変位センサにおいて検出対象の変位を検出する際、発振回路から検出部に交流信号が印加され、検出部と外付回路のインピーダンスの位相が変動するので、それにより変位を検出することができる。このとき、インピーダンスは変位に加え温度の影響を受けて変動するが、変位による位相変動量が温度変化による位相変動量より大きくなるように外付回路が調整されているので、変位センサの温度依存性を確実に補償することができる。これにより、コストを上昇させることなく簡単な構成で、変位センサの温度特性を安定に保って信頼性を高めることができる。
この発明の変位センサにより、検出部(位相シフト部38dと位相シフト量検出部38d)に用いるコイル37bが温度依存性を持つ場合であっても、それを外付回路38cのパラメータの適切な設定により補償することができる。
以下、本発明を適用した変位センサの実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る変位センサの回路構成を説明するための図である。図1に示すように、発振回路11、検出部12、外付回路13、バッファアンプ14、15、EXOR演算器16、抵抗R1、コンデンサC1、オペアンプ17を含んで本実施形態に係る変位センサが構成されている。
以上の構成において、発振回路11は、所定周波数の交流信号を発生し、検出部12及びバッファアンプ14に供給する。検出部12は、測定対象の変位に連動して磁性体と磁気応答物質の相対位置が変動するように構成されたコイルを含んでいる。そして、発振回路11から供給される交流信号によって検出部12のコイルが励磁され、検出部12と外付回路13の直列インピーダンスに応じた振幅及び位相を持つ交流電流が流れる。
ここで、図2及び図3に、検出部12周辺の機構的な構造の具体例を示す。この例では、本実施形態に係る変位センサを回転センサとして使用する場合を説明する。図2の断面図に示すように、変位センサの一例としての回転センサは、2つの固定コア21、22が距離Lを置いて対向配置され、その間に導電性材料からなるロータ23が配置された構造を有している。
一方の固定コア21は絶縁磁性材からなり、この固定コア21には励磁コイル24が一体的に取り付けられ、他方の固定コア22には励磁コイル25が一体的に取り付けられている。これらの励磁コイル24と励磁コイル25は、ロータ23を挟んで対向配置され、図2に示すように、交流信号の印加時に磁気回路Cmを形成する。
また、図3に示すように,ロータ23は導電性金属(例えば、銅、銀、アルミニウム、黄銅等)を打ち抜き加工して製造され、取付リング23aの外周に形成される2ヶ所のブリッジ部23bを介してセンシング部23cが形成されている。センシング部23cは、ロータ23の回転角度に対応して径方向の幅が変化するように形成されている。図2に示すように、前記磁気回路Cmは前記センシング部23cを横切るように形成する。磁束がセンシング部23cを横切ると、センシング部23cの表面には渦電流が発生する。センシング部23は、ロータ23の回転角度に対応して径方向幅が変化するように形成されているため、ロータ23が回転すると、前記固定コア21,22に対向するセンシング部23cの面積が変化し、これに伴いセンシング部23cの表面に発生する渦電流量も変化する。
この渦電流量に対応して前記励磁コイル24、25のインピーダンスは変動するため、これを検出すればロータ23の回転角を検知することができる。そして、ロータ23は、回転軸方向に振動する際に固定コア21、22間で振動を生じ、固定コア21又は固定コア22とロータ23との距離がそれぞれ変動するが、その変動方向は逆となる。そのため、ロータ23と固定コア21又は固定コア22との距離の変動に伴う後述のインピーダンスの変動を打ち消すように信号処理を施すことにより、高精度に回転角を検出することができる。
次に、本実施形態では、後述するように検出部12のインピーダンスの変化を検出することによって測定対象の変位を検出している。そして、図1において、検出部12のインピーダンスの変化に応じて、外付回路13及び検出部12を経由して出力される交流信号に位相シフトが生じるため、その位相シフトに基づき測定対象の変位を検出することができる。なお、外付回路13及び検出部12と交流信号の位相シフトの関係について詳しくは後述する。
外付回路13及び検出部12を経由して出力される交流信号は、バッファアンプ14に入力される。一方、発振回路11で発生した交流信号は、検出部12及び外付回路13と異なる経路にも分岐し、バッファアンプ15に入力される。それぞれバッファアンプ14、15においては、入力された交流信号を飽和状態となるレベルまで増幅し、ハイレベルとローレベルを繰り返すパルス信号に変換する。これにより、一方のバッファアンプ14からは、上述のように位相シフトされた状態の交流パルスが出力され、他方のバッファアンプ15からは、位相シフトされない状態の交流パルスが出力されることになる。
そして、各バッファアンプ14、15からの交流パルスは、EXOR演算器16に入力され、2つの交流パルスのEXOR演算の結果得られたパルス信号が出力される。すなわち、EXOR演算器16から出力されるパルス信号は、バッファアンプ14からの交流パルスの位相シフト量に比例したパルス幅を有している。
EXOR演算器16の出力側には、抵抗R1とコンデンサC1からなる積分回路が付加されている。これにより、EXOR演算器16から出力されるパルス信号は、抵抗R1とコンデンサC1によって定まる時定数で積分され、滑らかに変化するアナログ信号が生成される。このとき、抵抗R1とコンデンサC1は、発振回路11における交流信号の周波数を考慮して、十分大きな時定数となるように設定する必要がある。
オペアンプ17は、上述の積分回路によるアナログ信号を入力して所定のゲインで増幅し、変位センサからのセンサ出力として外部に出力する。このオペアンプ17のプラス側入力端には上記のアナログ信号が入力されるとともに、マイナス側入力端子には直流電圧レベルを調整するためのオフセット電圧Vofsが印加されている。
次に、本実施形態に係る変位センサの検出原理について説明する。図4は、ロータ23を介して対向配置されている固定コア21、22の一方の固定コア側に対する検出部12および外付回路13の等価回路を表す図である。図4に示すように、検出部12は、検出対象の変位や温度によって変動する抵抗Rd、インダクタンスLd、及びコンデンサCの回路で表される。また、外付回路13は、検出部12に対して直列に接続される抵抗Rを用いて構成される。すなわち、図4においては、外付回路13及び検出部12を、抵抗Ro、抵抗R、インダクタンスL、コンデンサCを含むLCR回路で表している。
図4のLCR直列回路の合成インピーダンスZは、次の(1)式のように表すことができる。
Figure 0004398911
ただし、ω:角周波数
図5は、(1)式で表されるインピーダンスZを複素平面(Z平面)で表した図である。図5においては、横軸がインピーダンスZの実部に対応し、縦軸がインピーダンスZの虚部に対応している。(1)式からわかるように、インピーダンスZは、図5の平面上の1点(R+R,ωL−1/ωC)に相当し、この点を動作点と呼ぶ。
そして、図5における角φは、図4のLCR回路で検出対象となる位相φに一致し、変位センサからのセンサ出力と1対1で対応している。位相φは、(1)式に対応して次の(2)式で表される。
Figure 0004398911
ここで、検出部12の抵抗R及びインダクタンスLは、検出対象の変位に加えて温度に依存して変化するので、以下では位相φを検出対象の位置x及び温度Tの関数と考え、φ=φ(x、T)で表すものとする。
図6は、インピーダンスZの変動要因を考慮した場合の位相φの変化を示す図である。図6においては、位置xや温度Tの変動により、インピーダンスがZ〜Z’の範囲で変動する状態を示している。上述の図5では、インピーダンスZの動作点が1点で示されていたが、実際には、図6に示すような所定の範囲内で動作点が変化する。よって、この位相変動の範囲内において(2)式で表される位相φも変動することになり、図6における所定の範囲に対応する位相の位相変動量Δφが現れる。
一方、図7は、所定の動作点において外付回路13の抵抗Rの調整によるインピーダンスZの変化を示す図である。検出部12については、その構造に応じて抵抗R及びインダクタンスLが定まるため調整の余地はない。そこで、外付回路13の抵抗RによりインピーダンスZを調整する場合を想定する。図7に示すように、外付回路13の抵抗Rに基づいて、インピーダンスZの実部を調整することができる。このように抵抗Rの設定により、インピーダンスZをZ平面内で平行移動させることができる。
本実施形態においては、外付回路13の抵抗Rをパラメータとして適切に設定することにより、検出部12の温度依存性の補償を行っている。具体的には、位相φの変動に関し、温度変化による位相変動量をΔφ、変位による位相変動量をΔφとそれぞれ表したとき、
Figure 0004398911
の条件を満たすようにパラメータを設定すればよい。
図8は、Z平面において(3)式の条件を満たす状態を説明する図である。図8においては、外付回路12に関して2種の異なるパラメータに対応する動作点(インピーダンスZ、Z’)を示し、それぞれについて位置xによる変動範囲(実線矢印)と温度Tによる変動範囲(破線矢印)とを示している。そして、温度Tによる位相の変動として、インピーダンスZの位置における位相変動量Δφと、インピーダンスZ’の位置における位相変動量Δφ’をそれぞれ示している。
図8の例の場合は、インピーダンスZの位置では(3)式の条件を満足しないが、インピーダンスZ’の位置では(3)式の条件を満たすことがわかる。その結果、外付回路13のパラメータの設定としては、温度変動の影響による検出誤差が大きくなるインピーダンスZの位置は不適切であるのに対し、温度変動の影響を抑制可能なインピーダンスZ’の位置は好ましい。
ここで、温度の基準となる基準温度をT、位置の基準となる基準位置をxとして定めるとともに、温度Tの変化領域をT〜T、位置の変化領域をx〜xとする。この場合、(3)式のうち温度の変化領域T〜Tにおける位相変動量Δφは、上述のφ(x、T)を用いて、次の(4)式のように表すことができる。
Figure 0004398911
また、(3)式のうち位置の変化領域x〜xにおける位相変動量Δφは、上述のφ(x、T)を用いて、次の(5)式により表される。
Figure 0004398911
そして、(4)、(5)式に基づいて、(3)式を置き換えると、次の(6)式の条件が導かれる。
Figure 0004398911
すなわち、かかる(6)式を満たすように外付回路13のパラメータを設定する必要がある。これにより、少なくとも変位センサの検出特性は、変位に対する感度を温度に対する感度よりも大きくすることができる。
次に、検出部12の抵抗R及びインダクタンスLを直接用いて表現したときの(6)式に対応する条件を導く。ここで、それぞれ位置x及び温度Tに対して、検出部12の抵抗R及びインダクタンスLをそれぞれR=R(x、T)、L=L(x、T)と表すものとする。一方、外付回路13の抵抗Rは、検出部12に比べて無視できる程度の温度依存性を持つ素子を用いるとする。
この場合、位相φ(x、T)は、上記(2)式を用いて、次の(7)式のように表すことができる。
Figure 0004398911
よって、(4)式、(5)式、(6)式、(7)式に基づいて、次の(8)式を導くことができる。
Figure 0004398911
以上の(6)式又は(8)式で示される条件は、一の測定点における変位に対する感度が温度に対する感度を上回る条件であって、変位センサとしての最低限の条件に相当する。これに対し、変位センサとしての最良の条件は、(3)式の範囲内の一測定点xにおいて、次の(9)式で与えられる。
Figure 0004398911
この(9)式を成立させるように外付回路13のパラメータを設定することにより、変位センサからのセンサ出力において、温度による出力変動を無視できる程度に低減することができる。
なお、この発明の変位センサは、回転センサのほかに、直線方向の移動量を検出するセンサにも適用できる。例えば、直線方向の移動量を検出する変位センサを図9から図13を参照して説明する。この変位センサ34は、対象物の直線方向の移動量を検出するセンサである。
図9は、変位センサ34の全体を示した図である。変位センサ34は、移動子35dを、例えば自動車のシート等の直線方向に移動可能に設けられた部材に取り付けて、部材の長手方向の移動量を検知して用いられる。
図10は、図9の変位センサ34の断面図を示したもので、変位センサ34は、移動体35、コイルコア37及び測定装置38を備え、これら移動体35、コイルコア37及び測定装置38はケース36内に収納されている。
移動体35は、図10及び図11に示すように、移動板35a、センシング板35b、磁性板35c及び移動子35dから構成され、移動子35dが例えば自動車内のシート等に取付け固定して設けられる。
移動板35aは、合成樹脂等からなり、板状に形成され、センシングの対象となる移動部材に取り付け固定されて該移動部材と共に移動する棒状の移動子35dが、端部に一体に設けられる。
図11に示すように、センシング板35bは、導電性材料(例えば、銅、銀、アルミニウム、黄銅等)製の薄板からなり、移動板35aの一方の面に、接着剤等により貼付して設けられている。センシング板35bは、移動板35aの長手方向に沿って幅を変化させて、移動体35の移動量に対応して長手方向の幅が変化するように形成されている。このセンシング板35bには、後述する交流磁界によって移動量に対応した大きさの渦電流が誘起される。
磁性板35cは、磁性体からなる薄板で、センシング板35bの移動板35aに貼付されている面の面積よりも大きな面積を有し、この面の全面を覆うことができる大きさで長方形に形成されている。この磁性板35cは、移動板35aを介してセンシング板35bの全面に対向させて、移動板35aの他方の面に、この面からはみ出ないように接着剤等により貼付して設けられている。尚、磁性板35cは、移動板35aを介してセンシング板35bの全面に対向して設けることができればどのような形状でもよく、長方形に限定されない。
コイルコア37は、図9及び図10に示すように、交流励磁電流が流され磁気回路を形成する励磁コイル37bと、この励磁コイル37bを保持するコア37aとから構成される。このコイルコア37は、上面側がセンシング板37bに対して対向配置され、下面側を測定装置38に固定して設けられる。
コア37aは、絶縁磁性材からなり、円柱状に形成され、上面側に励磁コイル37bを収容するリング状の空間部を有する。
励磁コイル37bは、例えばエナメル線等を巻回して形成され、コア37aの空間部に収容され保持されて、センシング板35bに対して対向配置して設けられる。
励磁コイル37bは測定装置38に電気的に接続され、交流励磁電流が流される。この励磁コイル37bは、交流励磁電流が流れると、周囲に交流磁界を形成して、磁気回路Cmgを形成する。
ケース36は、図9及び図10に示すように、中央部に長手方向にわたって移動子35dが挿通される長孔36dが設けられた板状の上ケース36aと、板状の底板部に同じ高さを有する4枚の長方形の側壁が設けられ、移動体35を所定のクリアランスを確保して保持する一対の保持部36cが、側壁内側に対向させて形成された下ケース36bとから構成され、これら上下ケース36a、36bは合成樹脂等あるいは導電性部材から形成される。そして、ケース36は、上ケース36aと下ケース36bとを係合して設けられ、移動体35、コイルコア37及び測定装置38は、上ケース36aと下ケース36bとにより形成される直方体状の空隙部に収納して設けられる。
図11に示すように、測定装置38が設けられた基板は、下ケース36bの底板部上面に固定して設けられている。移動体35は、センシング板35bを下ケース36bの底板部側に向けて、移動板35aの長辺縁部を前記保持部36上に移動可能に保持されてケース36内に設けられる。コイルコア37は、励磁コイル37bをセンシング板35bに対向してセンシング板35bに対して数mm程度の間隔を置いて対向配置されて、測定装置38の基板の上面側に固定して設けられる。そして、上ケース36aは、長孔36dに移動子35dが挿通されて下ケース36bと係合されてケース36が設けられ、このケース36は、図示しない固定部材に固定して配置される。
測定装置38は、基板に回路を構成して設けられ、測定装置38は、ケース36から外部へ延出させた複数の電線39に設けられたコネクタ(図示せず)を介して電源や信号伝送用のワイヤハーネスと接続されると共に、ケース36の外部に設けられた外部装置と電気的に接続される。測定装置38は、図12に示すように、分周回路38bと測定部38hとの間に、外付回路38c、位相シフト部38d、位相シフト量検出部38e、コンバータ38f及び増幅回路38gが接続されている。
発振回路38aは、分周回路38bと外付回路38cの抵抗Roを介して特定周波数の発振信号を、図12に示す抵抗R、励磁コイル37b、及びコンデンサCからなる位相シフト部38dに出力する。このとき、コンデンサCの両端における電圧信号の位相は、励磁コイル37bのインピーダンスの変動によって変化する。コンデンサCの両端の電圧信号は、位相シフト量検出部38eへ出力される。尚、本実施例においては、位相シフト部38dと位相シフト量検出部38eが検出部に相当する。
位相シフト量検出部38eは、コンデンサCの両端の電圧信号の位相シフト量を検出する。コンバータ38fは、検出された前記位相シフト量を対応する電圧値に変換する。変位センサ34は、例えば、ワンチップマイクロプロセッサ等を用いた測定部38hに、図12に示すように、コンバータ38fからの出力信号Scが増幅回路38gで増幅されて入力される。すると、測定部38hは、出力信号Scの電圧値を読み取り、適当な信号処理を行い、後述するように移動体35の移動量を検出する。
上記のように構成される変位センサ34においては励磁コイル37bに交流励磁電流が流されると、励磁コイル37bは、周囲に交流磁界を形成し、コア37aと磁性板35cは協同して磁気回路Cmgを形成する。この磁気回路Cmgは、センシング板35bを介して磁性板35cを通過して形成され、コア37aからの磁束はセンシング板35bを横切ってから磁性板35cを通過する。このとき、磁束がセンシング板35bを横切ると、センシング板35bの表面には渦電流が誘起され、励磁コイル37bのインピーダンスを変動させる。
このインピーダンスの変動量は、センシング板35bの表面に誘起される渦電流量に対応して変動する。センシング板35bの表面に誘起される渦電流量は、コイルコア37に対向する部分のセンシング板35bの面積により変動する。よって、移動体35が長手方向に移動すると、コイルコア37と対向する移動体35のセンシング板35bの幅は移動体35の移動量に比例して変動し、これに伴って、センシング板35bのコイルコア37に対向する部分の面積も変動する。この結果、励磁コイル37bのインピーダンスの変動が生じ、この変動を前記測定装置38が検知し、移動体35の移動信号に変換して、図13に示すように、移動体35が取り付け固定されているシート等の移動量が検出される。
ここで、例えば変位センサ34が自動車等、振動が加わる箇所に配置される等して変位センサ34に振動が加わった場合、移動体35は移動し易くするために所定のクリアランスを有して保持部36cに保持されているので、前記コイルコア37と移動体35との間隔は前記クリアランスの範囲内で変動するため、センシング板35bの磁束に与える影響は変動し、これに伴いセンシング板35bの励磁コイル37bのインピーダンスに与える影響も変動する。また、移動板35aの他方の面には磁性板35cが設けられているため、磁性板35cの磁束に与える影響も変動して、これに伴い磁性板35cの励磁コイル37bのインピーダンスに与える影響も変動する。
このとき、センシング板35bと磁性板35cは移動板35aに一体に設けられているので、両者の励磁コイル37bとの間隔の変動量は同じである。物性上、センシング板35bは磁束を通しにくくするものであるのに対して磁性板35cは磁束を通し易くするものであるため、それぞれの磁束へ与える影響は相反する。よって、センシング板35bと磁性板35cが、各励磁コイル37bのインピーダンスに与える影響も相反するものとなり、両者の励磁コイル37bのインピーダンスに与える影響は相殺される。
この結果、振動等に起因する変位センサ34の検出誤差を低減させることができる。さらに、2つのコイルコア37を対向して設ける必要はなく、ケース36の高さを低くして変位センサ34を小型化でき、コストを低減することができる。尚、本実施例の変位センサ34が振動が問題とならない箇所に配置される場合は、磁性板35cを設けなくてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る変位センサにより、検出部(位相シフト部38dと位相シフト量検出部38d)に用いるコイル37bが温度依存性を持つ場合であっても、それを外付回路38cのパラメータの適切な設定により補償することができる。その結果、変位センサを多様な環境下で使用する際、温度変動に伴う出力変動を抑えて信頼性を高めることができる。例えば、自動車に搭載する回転センサ等の変位センサに適用する場合は使用温度範囲が極めて広くなるので、温度依存性を補償することによって大きな効果を期待することができる。
図1は、本実施形態に係る変位センサの回路構成を説明するための図である。 図2は、検出部周辺の機構的な構造の具体例を示す断面図である。 図3は、検出部周辺の機構的な構造の具体例を示す図であり、ロータの平面図である。 図4は、検出部及び外付回路の等価回路を表す図である。 図5は、(1)式で表されるインピーダンスZを複素平面(Z平面)で表した図である。 図6は、インピーダンスZの変動要因を考慮した場合の位相φの変化を示す図である。 図7は、所定の動作点において外付回路の抵抗Rの調整によるインピーダンスZの変化を示す図である。 図8は、Z平面において(3)式の条件を満たす状態を説明する図である。 図9は、直線方向の移動量を検出する変位センサの概要図である。 図10は、図9の変位センサの概略断面図である。 図11は、図9の変位センサの移動体を示す図である。 図12は、変位センサを使用する測定装置を説明する図である。 図13は、変位センサにおける励磁コイルの出力信号と測定装置の測定部から出力される移動信号の出力特性図である。
符号の説明
11 発振回路
12 検出部
13 外付回路
14、15 バッファアンプ
16 EXOR演算器
17 オペアンプ
21、22 固定コア
23 ロータ
23b ブリッジ部
23C センシング部
24、25 励磁コイル


Claims (2)

  1. 検出対象の変位に応じて磁気応答物質との相対位置が変化するように配置されたコイルを含む検出部と、
    前記検出部に所定周波数の交流信号を供給する発振回路と、
    前記検出部に接続される外付回路と、
    前記検出部及び前記外付回路のインピーダンスの位相変動量に基づき前記変位を検出する変位検出手段と、
    を備え、前記変位による位相変動量が温度変化による位相変動量に比べて大きくなるように前記外付回路のパラメータが設定されているとともに、
    前記外付回路の抵抗R 及びコンデンサC 、温度Tの変化領域をT 〜T 、前記検出部の抵抗R 及びインダクタンスL をそれぞれR =R (x,T)、L =L (x,T)と表すとき、
    Figure 0004398911
    を満たすように前記外付回路のパラメータが設定されていることを特徴とする変位センサ。
  2. 前記変位センサが、所定距離を隔てて対向配置され、それぞれ励磁コイルが一体的に取り付けられた2つの固定コア、および、前記固定コアの間に配置されて、回転角度に対応して径方向の幅が変化するセンシング部を有する導電材料からなるロータを備えた回転センサからなっていることを特徴とする請求項1に記載の変位センサ。
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