JP4398080B2 - 塗料用組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超臨界二酸化炭素を用いた高分子微粉体を含む塗料用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、高分子微粉体を製造する方法としては、有機溶媒中にて不飽和単量体を溶液重合し、得られた高分子溶液から有機溶媒を除去し、乾燥、粉砕等を行うプロセスが一般的である。該プロセスでは、微粉体を得るまでに何段階もの操作を行う必要があり、さらには得られた微粉体の大きさが不均一であるという欠点がある。
【0003】
その他の方法としては、有機溶媒中において分散安定剤を用いた分散重合を行ったり、特開昭56−76447号公報には、水中において乳化重合を行い、得られた高分子微粒子溶液から有機溶媒または水を除去する方法が開示されている。
しかしながら、前記の方法によって得られた微粒子を単離する際に微粒子が融着し、結果的に大きな粒子や塊になってしまうという問題がある。
【0004】
一方、超臨界二酸化炭素を使用する技術は、有機溶媒の使用がほとんどなく、また抽出効率等が高いため最近盛んに行われている。例えば、特開平8−104830号公報には、一度重合した高分子反応溶液を原料として用い、超臨界相に溶解させて、急速膨張させて塗料用高分子微粒子を製造する方法が開示されている。また、特開平8−113652号公報には、一度生成した高分子固体を原料として用い、超臨界相に溶解させて、急速膨張させて塗料用高分子微粒子を製造する方法が開示されている。
しかし、これらの開示された技術では、一度高分子材料を得る工程が必要であるため、工程が煩雑である。
【0005】
超臨界流体内で重合反応を行って高分子材料を製造する方法の例としては、スチレン−アクリロニトリルの共重合体を超臨界二酸化炭素中でラジカル重合開始剤の存在下で反応する製造方法(特開平8−41135号公報)、スチレン−酢酸ビニルの共重合体を超臨界二酸化炭素中でラジカル重合開始剤の存在下で反応する製造方法(特開平10−45838号公報)等が知られている。
しかし、これらの開示されている技術では、収率が前者では、84%であり、後者では、12〜56%であり、系内に残存する未反応の単量体を二酸化炭素で回収する工程を行なわなければならないなどの問題を抱えている。しかも、これらの開示されている方法では、重合体は超臨界二酸化炭素中で溶融状態等で製造されており、微粉末を得るためには粉砕等のさらなる工程が必要となる。
従って、超臨界二酸化炭素中で重合反応を行って高分子材料を製造する方法において、製造工程が単純で、しかも粒径の揃った高品質の微粉体として製品を得ることができる方法は見出されていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、良好な塗膜を得ることができる塗料用組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の問題点に鑑み、鋭意検討した結果、超臨界二酸化炭素中で、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体を重合することができ、しかもそのような製造方法によれば、粒径の揃った高品質のもの等の高分子微粉体を、超臨界二酸化炭素中において直接得ることができることを見い出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明によれば、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体を含む単量体組成物を、超臨界二酸化炭素中で、重合させて得た、重量平均分子量が1,000〜1,000,000で、粒子の平均粒径が0.1〜50μmである高分子微粉体100重量部と、一分子中にカルボキシル基と反応して化学結合を形成しうる反応性官能基を2個以上有する架橋剤10〜300重量部とを含む塗料組成物が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる微粉体の製造方法は、単量体組成物の重合を、超臨界二酸化炭素中で行うものである。
前記超臨界二酸化炭素とは、二酸化炭素をその臨界点(臨界温度31℃又は臨界圧力75.2kg/cm2)以上に加温、加圧することにより得られ、それ以上加圧しても、液化しない状態の流体となった二酸化炭素をいい、通常、気体と液体の性質を有する。
前記超臨界二酸化炭素は、ボンベなどに入った市販のもの等の二酸化炭素ガスを、重合反応を行う機器中へ導入し、所定の温度及び圧力とすることによって得ることができる。導入する二酸化炭素ガスは、好ましくは純度99.9%以上の二酸化炭素である。
【0010】
前記単量体組成物の重合にあたっては、前記超臨界二酸化炭素には、さらに他の添加溶媒を配合して用いてもよい。前記添加溶媒としては、水、メタノール、エタノール等の低級アルコール、アセトニトリル等を用いることができる。前記添加溶媒は前記超臨界二酸化炭素100重量部に対し、0.1〜100重量部程度加えることができるが、公害発生の防止や環境負荷軽減の観点からは、添加溶媒を用いない方が好ましい。
【0011】
前記製造方法では、前記単量体組成物として、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、単量体Aと略す。)を含むものを用いる。前記単量体Aは、分子内に1つ以上のカルボキシル基およびエチレン性不飽和結合を有するものであれば特に限定されないが、具体的には例えば、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、メサコン酸、マレイン酸、フマル酸、これらのハーフエステル、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n=2)モノアクリレート[例えば、アロニックスM−5300(商品名、東亞合成化学工業(株)製)]若しくはアクリル酸ダイマー[例えば、アロニックスM−5600(商品名、東亞合成化学工業(株)製)]等の炭化水素鎖の末端等に不飽和結合を有する化合物、又はこれらの混合物などが挙げられる。中でも、メタクリル酸及び/又はアクリル酸が特に好ましい。
【0012】
前記単量体組成物は、単量体Aに加えて、カルボキシル基を含有しないエチレン性不飽和単量体(以下、単量体Bと略す。)を任意成分としてさらに含むことができる。
単量体Bは、特に限定されるものではないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;酢酸ビニル、アリルビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;p−ビニルトルエン、アクリロニトリルなどを挙げることができる。またさらには、2,2,2−トリフルオロメチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロメチルメタクリレート等の含フツ素α,β−エチレン性不飽和単量体などが挙げられる。これらは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0013】
前記単量体組成物中の単量体A及び単量体Bの配合割合は、単量体Aは好ましくは1〜100重量%、さらに好ましくは10〜100重量%とすることができ、単量体Bは好ましくは0〜99重量%、さらに好ましくは0〜90重量%とすることができる。
前記単量体Aが1重量%未満では、得られる重合物が微粉体ではなく塊状になる可能性があるので好ましくない。
【0014】
前記単量体組成物を重合する方法については特に制限はなく、公知の重合方法を用いることができる。
重合においては、任意に、二酸化炭素に対し親和性のある分散安定剤を用いてもよい。前記分散安定剤としては、例えば分子中にフッ素含有セグメント及び/又はシロキサン含有セグメントを有する炭化水素等の各種の界面活性剤等が挙げられる。
また、その重合方式についても特に制限はなく、例えば、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合のいずれも用いることができるが、ラジカル重合が特に好ましい。
【0015】
ラジカル重合は、重合開始剤を用いて行うことができる。前記重合開始剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、t−プチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、メチルエチルケトンパーオキシド、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド等の有機過酸化物、さらに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBNと略す)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ系開始剤を好ましく挙げることができる。特にAIBNが好ましい。
これらのラジカル重合開始剤は、1種のみ用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、ラジカル重合開始剤の使用量は不飽和単量体の100重量部に対して、好ましくは0.001〜30重量%、より好ましくは、0.1〜10重量%とすることができる。
【0016】
また、重合時の反応温度は、31〜160℃、好ましくは40〜150℃、より好ましくは50〜100℃とすることができる。反応温度が31〜160℃であると、ラジカル重合開始剤が熱により分解しやすく、効果的に生長反応が進行しやすい。重合時間は、重合温度やその他の条件に左右され、一概に定めることはできないが、一般に2〜48時間が好ましい。
【0017】
前記重合は、反応系を撹拌しながら行うことが好ましい。前記撹拌の条件は、特に限定されないが、撹拌装置を用い、重合物が沈殿しないような条件で行うことが好ましい。具体的には、例えばマグネチックスターラー等の撹拌装置を用い、50〜2000rpmの回転速度で撹拌することが好ましい。
前記重合は、具体的には例えば、前記の単量体組成物100重量部に対して、二酸化炭素の使用量を5〜1500重量部とし、圧力30〜400kg/cm2、好ましくは60〜360kg/cm2で、温度31〜160℃、好ましくは40〜150℃で、バッチ式で行うことができる。
重合反応が進行することにより、重合体が、超臨界二酸化炭素中において、高分子微粉体として生成する。重合反応終了後、温度及び圧力を下げ、二酸化炭素を排出することにより、重合体を、固体の高分子微粉体として、容易に反応系から取り出すことができる。取り出した高分子微粉体は、さらなる破砕の工程等を経ずに、直接微粉体の製品として用いることができる。本発明の製造方法では、反応率90%以上、収率95%以上で高分子微粉体を得ることができる。
【0018】
本発明に用いる高分子微粉体は、前記の製造方法で得た高分子微粉体である。
高分子微粉体の分子量は、重量平均分子量として1,000〜1,000,000、好ましくは、10,000〜500,000である。また、粒子の平均粒径は0.1〜50μm、好ましくは0.15〜20μmである。このような平均粒径を有することにより、例えば粉体塗料として用いた場合、特性の優れた被膜を与えることができる。本発明の高分子微粉体は、前記の製造方法により、粒径の揃った高品質な微粉体として得ることができる。
【0020】
本発明の塗料用組成物は、前記高分子微粉体を含む。
本発明の塗料用組成物は、前記高分子微粉体に加え、架橋剤として、一分子中にカルボキシル基と反応して化学結合を形成しうる反応性官能基を2個以上有する化合物を含む。
前記反応性官能基は、カルボキシル基と反応して化学結合を形成しうるものであれば特に限定されないが、例えば、エポキシ基、オキサゾリン基、シラノール基、アルコキシシラン基、ヒドロキシル基、アミノ基、イミノ基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基、シクロカーボネート基、ビニルエーテル基、アミノメチロール基、アセタール基、ケタール基等が好ましく挙げられる。これらの反応性官能基は1種のみが含まれていてもよいし、2種以上が組み合わされて含まれていてもよい。
【0021】
本発明の塗料用組成物中の前記架橋剤の含有割合は、前記高分子微粉体100重量部に対して、10〜300重量部で、15〜250重量部であることが好ましい。前記架橋剤の含有割合が10重量部未満又は300重量部を越える場合には、形成される塗膜の強度が低下するため好ましくない。
【0022】
本発明の塗料用組成物は、必要に応じて顔料を含むことができる。前記顔料としては、例えば、二酸化チタン、べんがら、黄色酸化鉄、カーボンブラック等の無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドン系赤顔料、イソインドリノン系黄色顔料等の有機顔料、アルミニウム粉、銅粉などの金属粉、タルク、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ白、クレー等の体質顔料、マイカ粉等を挙げることができる。このような顔料を含んだ塗料用組成物は、着色粉体塗料等として用いることができる。または、顔料を含有させずに本発明の塗料用組成物を構成し、クリヤー粉体塗料等として用いることもできる。
本発明の塗料用組成物は、必要に応じて、フッ素樹脂、ビニル共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル等の熱可塑性樹脂を含むことができる。これらの熱可塑性樹脂は、本発明の塗料用組成物を粉体塗料とする場合に、特に好ましく配合することができる。
本発明の塗料用組成物中の前記顔料及び/又は熱可塑性樹脂の含有割合は、前記高分子微粉体100重量部に対して40重量部未満とすることが好ましい。これらの含有割合が40重量部を越える場合には、塗膜の耐食性が低下するので好ましくない。
【0023】
本発明の塗料用組成物は、必要に応じて、水系溶媒等の溶媒等の他の成分を含むことができる。また溶媒を含まない塗料用組成物とし、粉体塗料として用いることもできる。本発明の塗料用組成物は、前記高分子微粉体を、粒径が細かく揃っているものとすることができるため、特に粉体塗料として用いるのに適する。
本発明の塗料用組成物は、必要に応じて、レベリング剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、発泡防止剤などの添加物を含有することができる。
本発明の塗料用組成物は、任意の物品の塗装に用いることができるが、例えば、0.2〜2mm厚程度の鉄板、亜鉛メッキ板、アルミニウム板、ステンレス板等の金属板に塗装することができる。また、粉体塗料として調製した本発明の塗料用組成物を塗装する物品は、後述の焼き付け条件に耐えるものであることが好ましい。
【0024】
本発明の塗料用組成物を塗装する方法は、特に限定されないが、粉体塗料の場合、上記のものなどの記載に市販の静電塗装機(加電圧−50〜−90kV)による塗装又は粉体塗装法等によって均一に塗装した後、熱風焼付炉、赤外炉、誘導加熱炉等で150〜300℃、好ましくは160〜250℃で20秒〜60分間、好ましくは30秒〜30分間焼き付けて、20〜200μm、好ましくは30〜100μmの塗膜厚の塗膜を形成することにより行うことができる。このような塗装を行うことにより、平滑性に優れた塗膜を得ることができる。
【0025】
本発明の塗料用組成物を塗装して形成した塗膜を有する塗装物は、平滑性に優れているため、自動車のボディ及び部品;冷蔵庫、エアコン等の家電製品;ポール、防音壁、ガードレール等の建築資材;建物の内外壁、柱巻、ルーフ、仕切り板等の建材;電話機等の電気通信機器;パイプ、継手、金属機械、ゴミ入れ、小物入れ、スチール家具、スチール机、飲料缶等の鉄、亜鉛メッキ鋼、ステンレス、アルミニウム等の金属製品;ガラス、木材、石膏ボード、ガラス繊維等を原料とする繊維、耐熱紙;好ましくは150℃以上の耐熱性を有するプラスチックス;これらの印刷物又は着色物等として用いることができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の塗料用組成物は、前記高分子微粉体を含むので、平滑な塗装面を形成することができる。
【0027】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
実施例において用いた測定方法等は、以下の通りである。
1.重量平均分子量の測定;
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC);
機種;東ソー社製、GPC−8020、
条件;カラム;東ソー社製、TSKgel−G3000PW XL、TSKgel−G6000PW XLの2本を直列連結、カラム温度;45℃、流量;1ml/min、溶離液;リン酸緩衝液(pH7.4、20mM)、標準試料;ポリエチレングリコール、検出器;UV(東ソー(株)UV−8020)、およぴRI(東ソー(株)RI−8020)
2.粉体の粒径測定;
機種;走査型電子顕微鏡(日立製作所製 S−80)
測定条件;加速電圧15KVおよび20KVで測定。
3.塗装面の評価
塗膜の外観は、JIS K 5400 7.1(1999)の方法に準じて評価し、塗膜の鏡面光沢度はJIS K 5400 7.6(1999)の方法に準じて評価した。
【0028】
製造例1
撹拌装置及び測温装置を有する容積54mlの金属製高圧用重合容器を31℃以上まで昇温し、重合容器にメタクリル酸2.7g、メチルメタクリレート2.7g、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)21.6mgを添加し、その後に二酸化炭素を注入し、速やかに重合容器内の温度が65℃、圧力が300kg/cm2になるように加熱及び加圧した。所定の温度、圧力に到達した後、700rpmで撹拌を行いながら、24時間単量体を重合させた。重合終了後、重合容器内の温度と圧力を下げた後、二酸化炭素を排出した。重合容器内には白色の高分子微粉体が得られ、その収量は5.3gであった(収率98.1%)。
この高分子微粉体の分子量は前記のGPCで測定したところMw(重量平均分子量)は180,000であった。また、この高分子微粉体を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、粒径2.5μmの大きさの揃った微粉体であることが確認できた。図1に走査型電子顕微鏡による観察結果の写真を示す。
【0029】
製造例2
撹拌装置及び測温装置を有する容積54mlの金属製高圧用重合容器を31℃以上まで昇温し、重合容器にアクリル酸2.7g、n−ブチルアクリレート2.7g、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)21.6mgを添加し、その後に二酸化炭素を注入し、速やかに重合容器内の温度が60℃、圧力が280kg/cm2になるように加熱及び加圧した。所定の温度、圧力に到達した後、1000rpmで撹拌を行いながら、12時間単量体を重合させた。重合終了後、重合容器内の温度と圧力を下げた後、二酸化炭素を排出した。重合容器内には白色の高分子微粉体が得られ、その収量は5.2gであった(収率96.2%)。
この高分子微粉体の分子量をGPCで測定したところMwは160,000であった。また、この高分子微粉体は、走査型電子顕微鏡測定より平均粒径3.0μmの大きさの揃った微粉体であることが確認できた。
【0030】
製造例3
撹拌装置及び測温装置を有する容積54mlの金属製高圧用重合容器を31℃以上まで昇温し、重合容器にアクリル酸4.1g、メチルメタクリレート1.3g、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)43.2mgを添加し、その後に二酸化炭素を注入し、速やかに重合容器内の温度が70℃、圧力が360kg/cm2になるように加熱及び加圧した。所定の温度、圧力に到達した後、400rpmで撹拌を行いながら、24時間単量体を重合させた。重合終了後、重合容器内の温度と圧力を下げた後、ニ酸化炭素を排出した。
重合容器内には白色の高分子微粉体が得られ、その収量は5.3gであった(収率98.1%)。この高分子微粉体の分子量Mwは、GPC測定よりは120,000であった。また、この高分子微粉体は、走査型電子顕微鏡測定より、粒径2.0μmの大きさの揃った微粉体であることが確認できた。
【0031】
製造例4
撹拌装置及び測温装置を有する容積54mlの金属製高圧用重合容器を31℃以上まで昇温し、重合容器にメタクリル酸1.1g、2−エチルヘキシルメタクリレート4.3g、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)21.6mgを添加し、その後に二酸化炭素を注入し、速やかに重合容器内の温度が65℃、圧力が300kg/cm2になるように加熱及び加圧した。所定の温度、圧力に到達した後、500rpmで撹拌を行いながら、24時間単量体を重合させた。重合終了後、重合容器内の温度と圧力を下げた後、二酸化炭素を排出した。
重合容器内には白色の高分子微粉体が得られ、その収量は5.3gであった(収率98.1%)。この高分子微粉体の分子量はGPC潮定よりMwは180,000であった。また、この高分子微粉体は走査型電子顕微鏡測定より、粒径8.0μmの大きさの揃った微粉体であることが確認できた。
【0032】
製造例5
撹拌装置及び測温装置を有する容積54mlの金属製高圧用重合容器を31℃以上まで昇温し、重合容器にメタクリル酸2.7g、メチルメタクリレート2.7g、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)21.6mgを添加し、その後に二酸化炭素を注入し、速やかに重合容器内の温度が65℃、圧力が60kg/cm2になるように加熱及び加圧した。所定の温度、圧力に到達した後、700rpmで撹拌を行いながら、15時間単量体を重合させた。重合終了後、重合容器内の温度と圧力を下げた後、二酸化炭素を排出した。
重合容器内には白色の高分子微粉体が得られ、その収量は5.3gであった(収率98.1%)。この高分子微粉体の分子量はGPC測定よりMwは160,000であった。また、この高分子微粉体は、走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、粒径15μmの大きさの揃った微粉体であることが確認できた。
【0033】
製造例6
撹拌装置及び測温装置を有する容積54mlの金属製高圧用重合容器を31℃以上まで昇温し、重合容器にメタクリル酸5.4g、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)21.6mgを添加し、その後に二酸化炭素を注入し、速やかに重合容器内の温度が65℃、圧力が200kg/cm2になるように加熱及び加圧した。所定の温度、圧力に到達した後、1500rpmで撹拌を行いながら、6時間単量体を重合させた。重合終了後、重合容器内の温度と圧力を下げた後、二酸化炭素を排出した。
重合容器内には白色の高分子微粉体が得られ、その収量は5.2gであった(収率96.2%)。この高分子微粉体の分子量はGPC測定よりMw(重量平均分子量)は150,000であった。また、この高分子微粉体は走査型電子顕微鏡測定より、平均粒径12μmの大きさの揃った微粉体であることが確認できた。
【0034】
製造例7
撹拌装置及び測温装置を有する容積54mlの金属製高圧用重合容器を31℃以上まで昇温し、重合容器にメタクリル酸5.4g、n−ブチルメタクリレート2.16g、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)21.6mgを添加し、その後に二酸化炭素を注入し、速やかに重合容器内の温度が60℃、圧力が300kg/cm2になるように加熱及び加圧した。所定の温度、圧力に到達した後、1000rpmで撹拌を行いながら、24時間単量体を重合させた。重合終了後、重合容器内の温度と圧力を下げた後、二酸化炭素を排出した。
重合容器内には白色の高分子微粉体が得られ、その収量は5.2gであった(収率96.2%)。この高分子微粉体の分子量はGPC測定よりMw(重量平均分子量)は160,000であった。また、この高分子微粉体は走査型電子顕微鏡測定より、平均粒径3.0μmの大きさの揃った微粉体であることが確認できた。
【0035】
参考製造
撹拌装置及び測温装置を有する容積54mlの金属製高圧用重合容器を31℃以上まで昇温し、重合容器にメチルメタクリレート5.4g、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)21.6mgを添加し、その後に二酸化炭素を注入し、速やかに重合容器内の温度が60℃、圧力が300kg/cm2になるように加熱及び加圧した。所定の温度、圧力に到達した後、1500rpmで撹拌を行いながら、24時間単量体を重合させた。重合終了後、重合容器内の温度と圧力を下げた後、二酸化炭素を排出した。
重合容器内には無色透明の板状重合体2.5gが得られた(収率46.3%)。また、未反応のメチルメタクリレートが2.9g回収された。
【0036】
比較製造例
撹拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下ロートを有する4つ口フラスコに、脱イオン水50重量部、エレミノールES−12(商品名、第一工業製薬(株)製、アニオン性界面活性剤)2重量部、炭酸水素ナトリウム0.1重量部を仕込み、加熱して80℃に保持した。そこへ、メタクリル酸20重量部、メチルメタクリレート20重量部、過硫酸アンモニウム0.5重量部を混合したものを滴下ロートから2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに2時間液温を80℃に保持した。その後、室温まで冷却して重合を終了した。得られた溶液中の高分子微粒子の粒径は0.1μmであった。
エバポレーターを用いて水を除去し、高分子微粒子溶液から高分子微粒子を単離した。その際の粒子の融着により、単離した高分子微粒子の平均粒径は100μmとなった。高分子微粒子の収量は30g(収率75%)であった。
【0037】
実施例
電着塗装及び中塗り塗装した0.8×100×300mmのスチールテストパネルに製造例7で調製した高分子微粉体10g並びに架橋剤としてポリグリシジルメタクリレート2.7gを混合した塗料を静電塗装し、その後150℃で25分間焼き付けることによりクリヤー塗膜を形成した。この塗膜の外観及び鏡面光沢度を観察したところ、平滑な塗膜表面が観察され、60℃鏡面光沢度は91であった。
【0038】
比較例
電着塗装及び中塗り塗装した0.8×100×300mmのスチールテストパネルに比較製造例で調製した高分子微粉体10g並びに架橋剤としてポリグリシジルメタクリレート2.7gを混合した塗料を静電塗装し、その後150℃で25分間焼き付けることによりクリヤー塗膜を形成した。この塗膜の外観及び鏡面光沢度を観察したところ、平滑でなく、艶のない塗膜表面が観察され、60℃鏡面光沢度は55であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は製造例1により得られた高分子微粉体の走査型顕微鏡の写真である(倍率×8,000)。

Claims (2)

  1. カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体を含む単量体組成物を、超臨界二酸化炭素中で、重合させて得た、重量平均分子量が1,000〜1,000,000で、粒子の平均粒径が0.1〜50μmである高分子微粉体100重量部と、一分子中にカルボキシル基と反応して化学結合を形成しうる反応性官能基を2個以上有する架橋剤10〜300重量部とを含む塗料用組成物
  2. 前記カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体が(メタ)アクリル酸である請求項1記載の塗料用組成物
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