JP4391900B2 - カーボンナノファイバー製造装置 - Google Patents

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この発明は、カーボンナノファイバー製造装置に関し、更に詳しくは、カーボンナノファイバーの生成反応を均一な加熱により円滑に進行させ、高品質なカーボンナノファイバーを大量生産することのできるカーボンナノファイバー製造装置に関する。
従来より、気相成長炭素繊維は、流動気相法と称される製造方法により製造されている。この流動気相法と称される方法は、メタン、エタン、ベンゼン等の炭素化合物を含有する炭素源ガスと、フェロセン、ニッケルペンタカルボニル等の有機遷移金属化合物を含有する触媒源ガスと、水素などのキャリヤガスとを混合してなる原料ガスを、加熱された反応管に注入することにより、反応管中における所定温度に加熱された加熱領域で金属触媒粒子を生成し、この加熱領域で浮遊する金属触媒粒子を核にして浮遊状態で極微細気相成長炭素繊維を生成する方法である。
この気相成長炭素繊維の製造方法として、特公昭62−49363号公報、及び特公平4−37166号公報等に記載された方法が、連続生産が可能で生産性の高い方法と評価され、主流となっている。
この方法を利用して、従来の気相成長炭素繊維よりも更に直径の小さな極微細気相成長炭素繊維を製造する試みがなされてきている。直径が数ナノメーターから数百ナノメーターである極微細気相成長炭素繊維は、特にカーボンナノファイバーと称されることがある。なお、カーボンナノファイバーの中でも中空の形態を有する繊維は特にカーボンナノチューブと称されることもある。
これらの微細な気相成長炭素繊維を製造する一装置として、『縦型炉心管の上部から供給された触媒金属源及び炭素源ガスを熱分解することにより炭素繊維質物を生成させる反応領域を有する縦型反応手段と、前記反応領域で生成した炭素繊維質物を開口部から取り込んで縦型反応手段外に排出する排出管を有する排出手段と、前記縦型炉心管の下部から前記排出管の開口部へと流通し、前記炭素繊維質物と共に前記排出管内に流通する案内ガスを供給する案内ガス供給手段とを備えて成ることを特徴とする炭素繊維質物製造装置』が提案されている(特許文献1参照)。
特開2001−73231号公報(請求項1)
この特許文献1を始めとして公知の文献に記載された炭素繊維質物製造装置又は気相成長炭素繊維製造装置を用いて適切に反応条件を設定すると、高品質、かつ高収率でカーボンナノファイバーを製造することができる。そして、近年においては、気相成長炭素繊維製造装置又は炭素繊維質物製造装置を用いて、高品質、かつ高収率を維持しつつ、より生産量を増加させることが要望されるようになってきている。
カーボンナノファイバーを大量生産するには、従来の気相成長炭素繊維製造装置又は炭素繊維質物製造装置に組み込まれている反応管を大型にすればよいと単純に考えられる。反応管の大型化は、とりも直さず、従来の反応管を、さらに直径の大きな反応管に取り替えることを意味する。
図7および図8に示すように、気相成長炭素繊維製造装置12は、反応管13の外部に加熱手段、例えば、電気炉14を設けて、反応管内部を加熱する構成を採用している。反応管13の外側に設けられた電気炉14によって反応管13を加熱すると、加熱された反応管13の内壁から輻射熱が反応管13の内部に向けて放射される。この輻射熱により反応管13内の反応領域が加熱されるが、反応管13の直径が大きいと、反応管内壁から反応管中心部に向かって均一な温度分布となるような加熱状態が実現困難である。つまり、反応管13の内壁近傍から反応管13の中心部に向かうに従って温度の低下が生じており、その結果として反応管13の内部が均一に加熱されていないという事態が発生する。したがって、反応管13の内壁近傍においてカーボンナノファイバー等が生成するに十分な加熱温度となっていても、反応管13の中心部においてはカーボンナノファイバーが生成するのに不十分な加熱温度になり、その結果、反応管13の中心部では原料ガスが充分に分解しないことが起こる。そのため、カーボンナノファイバーの収率が低下するのみならず、原料ガスの未分解物等の不純物がカーボンナノファイバーに混入するという問題を生じる。
逆に、反応管中心部においてカーボンナノファイバー等が生成するに十分な加熱温度に反応管を加熱すると、反応管の内壁近傍は過熱状態になってカーボンナノファイバーが生成せずに煤が発生したりして、結果的にはカーボンナノファイバーの収率が低下し、煤等の不純物がカーボンナノファイバーに混入するという問題を生じる。
この発明は、このような従来の問題点を解消し、高品質、かつ高収率で、カーボンナノファイバーを大きな生産量をもって製造することのできるカーボンナノファイバー製造装置を提供することをその課題とする。なお、この発明におけるカーボンナノファイバーは、通常、直径が数ナノメーターから数百ミクロンである気相成長炭素繊維である。
前記課題を解決するための本発明の手段は、
平板状の反応室壁が相対向するように配置された一対の反応室壁部材を備えて成る複数の反応室と、前記反応室内を加熱する加熱手段とを備え、前記複数の反応室はその水平断面における幅方向に沿って並設され、前記水平断面における同じ側の端部同士が交互に接続されて連続し、それぞれの反応室内において浮遊状態で気相成長炭素繊維を製造可能に形成されて成ることを特徴とする気相成長炭素繊維製造装置である。
本発明においては、平板状の反応室壁が相対向するように反応室壁部材を配設することにより形成された反応室を備える。相対向する一対の反応室壁の間隔は、加熱手段により加熱された反応室壁から反応室内に放射される輻射熱により加熱された一対の反応室壁間の温度に勾配を生じないように、反応室壁部材の配置間隔が決定される。したがって、カーボンナノファイバーを大量生産する場合には、加熱手段を有する一対の反応室壁部材を、反応室壁面が互いに平行に成るように長手方向(巾方向)に長く、あるいは半円形状等の接続部を設けて連続的に長く配設し、また多数配設し、これによって一対の反応室壁により形成される反応室を連続的に長く、あるいは多数形成し、形成された連続的に長く、あるいは多数の反応室内に、炭素源となる化合物及び触媒金属源となる化合物の混合物、又は炭素源となり同時に触媒金属源と成り得る化合物を含有する原料ガスを吹き込むようにする。そうすると、相対向する一対の反応室壁により形成される複数の反応室内が温度むら無く加熱されているので、各反応室内でカーボンナノファイバーの形成反応が進行する。そして、多数の反応室でカーボンナノファイバーが生成するので、このカーボンナノファイバー製造装置によりカーボンナノファイバーを大量生産することができる。
しかも、この発明に係るカーボンナノファイバー製造装置によると、反応室内は均一に加熱されているので、ススの発生量、未反応物の残留量、タール分の生成量等を極めて少なくすることができ、純度の高いカーボンナノファイバーを製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一例であるカーボンナノファイバー製造装置の一部断面を示す概略説明図である。図1に示されるように、カーボンナノファイバー製造装置1(以下において、「CNT製造装置」と略称することがある。)は、反応室壁部材2と、加熱手段3と、原料ガス供給手段4と、キャリヤガス供給手段5と、排出手段6とを有する。
反応室壁部材2は、その壁面と他の反応室壁部材2の壁面とを相対向して縦に配置される。このように配置された一対の反応室壁部材2,2により、縦長の内部空間を有する第1の反応室Aが形成される。第1の反応室Aに隣接し、前記第1の反応室Aを形成する一対の反応室壁部材2と平行に一対の反応室壁部材2,2が所定の間隔を有して配置されることにより第2の反応室Bが形成される。第2の反応室Bに隣接し、前記第2の反応室Bを形成する一対の反応室壁部材2と平行に一対の反応室壁部材2,2が所定の間隔を有して配置されることにより第3の反応室Cが形成される。
第1の反応室Aを形成するとともに前記第2の反応室Bに隣接する反応室壁部材2に対峙する反応室壁部材2の外側には、加熱手段が配置される。第1の反応室Aを形成するところの、第2の反応室Bに近接する反応室壁部材2と、第2の反応室Bを形成するところの、第1の反応室Aに近接する反応室壁部材2との間にも、加熱手段が配置される。第2の反応室Bを形成するところの、第3の反応室Cに近接する反応室壁部材2と、第3の反応室Cを形成するところの、第2の反応室Bに近接する反応室壁部材2との間にも、加熱手段が配置される。さらに、第3の反応室Cを形成するとともに前記第2の反応室Bに隣接する反応室壁部材2に対峙する反応室壁部材2の外側には、加熱手段が配置される。反応室Aを形成する反応室壁部材2,2の左右両端側は反応室壁部材2,2を形成するのと同じ材質の端部閉塞部材で閉鎖されていて、これにより筒状の反応室Aが形成される。反応室Bについても反応室Aと同様に、反応室Bを形成する反応室壁部材2,2の左右両端側は反応室壁部材2,2を形成するのと同じ材質の端部閉塞部材で閉鎖されていて、これにより筒状の反応室Bが形成される。反応室Cについても反応室Aと同様に、反応室Cを形成する反応室壁部材2,2の左右両端側は反応室壁部材2,2を形成するのと同じ材質の端部閉塞部材で閉鎖されていて、これにより筒状の反応室Cが形成される。
各反応室A,B,Cそれぞれの上端部には、原料ガスを前記反応室A,B,Cそれぞれに供給する前記原料ガス供給手段4およびキャリヤガスを前記反応室A,B,Cに供給するキャリヤガス供給手段5が設けられる。
前記反応室A,B,Cそれぞれの下部には、生成したカーボンナノファイバーを前記反応室A,B,Cそれぞれから排出する排出手段6がそれぞれ設けられている。
前記反応室壁部材2の材質としては、耐熱性の素材、例えば、セラミック、特に、例えば、シリコンカーバイド(SiC)を挙げることができる。この反応室壁部材2は反応室を形成する面が正方形または長方形の平面となっていれば全体形状はどのようであってもよい。
この反応室壁部材2から形成されてなる前記反応室Aは、例えば、図2に示すように、その水平断面の形状が長方形であるのが好ましい。もっとも、本発明の目的、すなわち、反応室内を均一な温度に維持するためには、一対の反応室壁部材2,2における相対向する反応室壁同士が所定の間隔を有していればよく、反応室Aにおける水平断面の形状に特に制限がない。図3に示されるように、反応室の水平断面形状が、両端の内側形状が半円形2Aとなり、反応室壁2Bが相対向する平行面となるように形成されていてもよく、また図4に示されるように、反応室の水平断面形状が、長方形であってもよい。
また、反応室A(B,C)は、図3に示されるように、一つの反応室壁部材2で形成されていてもよく、図4に示されるように、板状をなす反応室壁部材2,2をその反応室壁2B,2Bが相対向するように配置し、両サイドを別の反応室端部形成部材2C,2Cで封止するようにして複数の部材で形成されていてもよい。もっとも、反応室A(B,C)内には、可燃性のガスである原料ガス、及び酸素と化合して爆発する可能性のある水素ガス等のキャリヤーガス等が流通するのであるから、これらのガスが反応室外に漏出することを絶対的に防止しなければならないことを考慮すると、図4に示されるように複数の部材によって反応室を形成するよりも、図3に示されるように一つの部材で筒状の反応室を形成するのが好ましい。
図1には、3基の反応室A,B,Cが開示されているが、反応室の数は、カーボンナノファイバーの生産量に応じて適宜に決定される。また、カーボンナノファイバーの生産量を向上させるために、反応室A、B,Cの長手方向の長さ(図2における幅方向の長さ)を適宜に変化させることにより反応室の容積を増加させてもよい。また、図5に示されるように、単一の反応室のみを長手方向(幅方向)へ延長し、あるいは、図6に示されるように、これを半円形状等の部材、加熱手段等から成る接続部により接続し、反応室の容積を増加させてもよい。反応室の長手方向の寸法は、例えば、500〜10000mmであることが好ましい。また、短手方向の寸法は、例えば、300〜3000mmであることが好ましい。
反応室A,B,Cそれぞれの上端部には、原料ガス供給手段4とキャリヤガス供給手段5とが設けられる。
反応室毎に設けられた原料ガス供給手段4は、原料ガスとなる原料を液状で貯留する原料貯留槽から配管を通じて送液されて来た原料を、反応室A(B,C)内に、ガス状に供給するように形成される。したがって、好適な一例としての原料ガス供給手段4は、反応室A(B,C)内に下向きのガス流となるように原料ガスを吹き出す噴射口(図示せず。)と、原料ガスを整流状態にして原料ガスを吹き出すガス整流装置(図示せず。)とを備える。この原料ガス供給手段4は、液状の原料をガス状にし、しかも反応室内に供給される前に原料が分解しない程度の温度に予熱してから、反応室内に原料ガスを吹き出すようにもなっている。また、前記キャリヤガス供給手段5は、反応室A(B,C)内に、図1又は図3に示される反応室壁2Bに沿ってキャリヤガスを送出するように形成される。
ここで、原料ガスは、前記したように、炭素源となる化合物(炭素源化合物と称することがある。)及び触媒金属源となる化合物(触媒金属源化合物と称することがある。)の混合物、又は炭素源となり同時に触媒金属源と成り得る化合物を含有する。炭素源化合物、触媒金属源化合物、及び炭素源となり同時に触媒金属源とも成り得る化合物としては、気相成長炭素繊維の製造に採用される公知の各種の化合物を挙げることができる。使用可能な触媒金属源化合物としては、特開昭60−54998号公報の第3頁左上欄第9行〜同頁右上欄最下行に記載の有機遷移金属化合物、特開平9−324325号公報の段落番号[0059]に記載された有機遷移金属化合物、特開平9−78360号公報の段落番号[0049]に記載された有機遷移金属化合物等を挙げることができる。
また、触媒金属源化合物は助触媒と共に使用することもできる。そのような助触媒として、前記触媒金属源から発生する触媒金属と相互作用してカーボンナノファイバーの生成を促進することのできるものであれば良く、特開平9−78360号公報の段落番号[0051]、並びに特開平9−324325号公報の段落番号[0061]に記載された含硫黄複素環式化合物及び硫黄化合物を制限なく使用することができる。好適な助触媒として、硫黄化合物特にチオフェン及び硫化水素等を挙げることができる。
炭素源化合物は、熱分解により炭素を発生させてカーボンナノファイバーを生成させることができる化合物であれば特に制限がない。使用可能な炭素源化合物としては、特公昭60−54998号公報の第2頁左下欄第4行〜同頁右下欄第10行に記載された炭素化合物、特開平9−324325号公報の段落番号[0060]に記載された有機化合物、特開平9−78360号公報の段落番号[0050]に記載された有機化合物等を挙げることができる。各種の炭素源化合物の中で好適例としてベンゼンおよびトルエン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、プロパン、エタンおよびメタン等の脂肪族炭化水素またはシクロヘキサン等の脂環族炭化水素等を挙げることができる。なお、炭素源化合物はその一種単独を使用することもできるし、また複数種を併用することもできる。
前記キャリヤガスとしては、気相成長炭素繊維及びカーボンナノファイバー等の製造に使用される公知のガスを適宜に採用することができ、好適例として水素ガスを挙げることができる。
本発明における加熱手段3は、原料ガスを分解してカーボンナノファイバーを生成させる反応を起こすに足る十分な温度に、反応室A(B、C)内それぞれを加熱することができるように、形成される。前記加熱手段の一例として、電熱ヒータを挙げることができる。また、前記加熱手段3は、反応室A内を、温度ムラなく加熱することができる限り、その取り付け位置およびその大きさについては、特に制限はなく、例えば、図1および図2に示すように、相対向する反応室壁部材2における外部壁面の全面にわたって設けられていてもよく、また、前記反応壁2に内蔵されてもよい。また、一つの反応室を形成する反応室壁部材2と隣接する反応室を形成する反応室壁部材2との間に、両反応室を加熱することができるように、加熱手段を配設するのもよい。要するに、各反応室A(B,C)内の空間に、カーボンナノファイバーを生成するのに充分な熱量を相対向する反応室壁から供給することができるように、反応室壁部材に加熱手段を装着していればよいのである。
3基の前記反応室A,B、Cそれぞれの下部には、排出手段6が設けられている。
各排出手段6は、3基の反応室A,B,Cそれぞれの内部を下降していくところの、カーボンナノファイバーを含有する生成ガス及びキャリヤガス等を含む気流を反応室外に強制的に排出する手段である。
図1に示されるように、前記の各排出手段6は、各反応室A,B,Cの下部に配設されたところの、上向きに開口する開口部を備えた吸引開口管7A,7B,7Cと、吸引開口管7A,7B,7Cを統合して一つの流通路とする排出管7と、前記吸引開口管7A,7B,7Cの周側面をせり上がって行き、前記各吸引開口管7A,7B,7Cの前記開口部から吸引開口管7A,7B,7Cの内部に、生成ガスを包み込むようにして案内する案内ガスを供給する案内ガス導入装置8とを備える。
次に、以上に述べたCNT製造装置1を使用して、カーボンナノファイバーを製造する手順の一例を述べる。図示しない原料貯留槽から原料ガス供給路10を介して各原料ガス供給手段4に原料を供給する。原料における配合成分として、例えばベンゼン95質量%、フェロセン2質量%、チオフェン3質量%を、一例として挙げることができる。また、図示しないキャリヤガスタンクからキャリヤガス供給路11を通じてキャリヤガス供給手段5に、キャリヤガスを供給する。
また、各反応室A,B,Cの内部は、加熱手段3により、700〜1200℃の範囲内における適宜の温度に、加熱される。
前記キャリヤガス供給手段5から、キャリヤガスが、例えば、3〜200L/minの流量で供給され(図1中、破線の矢印参照)、反応室壁2Bに沿って、各反応室A,B,Cの内部を流通する。原料ガス供給手段4から、各反応室A,B,Cの内部に、原料ガスが供給される。特に、この原料ガス供給手段4にガス整流装置が配備されていると、各反応室A,B,Cの内部に、原料ガスが、整流状態となって供給される。
反応室A,B,Cそれぞれに原料ガスが供給されると各反応室では、原料ガスが分解し、生成する触媒金属を核にしてカーボンナノファイバーが浮遊状態で形成される。浮遊状態で形成されたカーボンナノファイバーを含有する生成ガスが、反応室内を、下降して行き、吸引開口管7A,7B,7Cの中に吸い込まれていく。
以上に詳述したCNT製造装置においては、反応室壁部材により一対の相対向する反応室壁を有する反応室を有するので、加熱された反応室壁を近接させることにより、加熱された一方の反応室壁と加熱された他方の反応室壁との間における加熱状態を均一にすることができる。したがって、反応室内で浮遊状態でカーボンナノファイバーを生成するに際して、未反応物の残留、副反応物の生成、スス及びタールの生成を極力抑制することができるので、純度の高いカーボンナノファイバーを製造することができる。また、反応室壁部材を組み合わせて多数の反応室を設けることにより、カーボンナノファイバーの大量生産が可能になる。
図1は、本発明に係るCNT製造装置の一部を示す図である。 図2は、本発明に属さない図1における線分aa’を切断したときの断面図である。 図3は、本発明に属さない反応室の水平断面を示す断面図である。 図4は、本発明に属さない反応室の水平断面を示す断面図である。 図5は、本発明に属さない反応室の水平断面を示す断面図である。 図6は、本発明に係る反応室の水平断面の一例を示す断面図である。 図7は、従来の気相成長炭素繊維製造装置の一例を示す図である。 図8は、図7における線分bb’を切断したときの断面図である。
符号の説明
1 CNT製造装置
2 反応室壁部材
2A 半円形
2B 反応室壁
2C 反応室端部形成部材
3 加熱手段
4 原料ガス供給手段
5 キャリヤガス供給手段
6 排出手段
7 排出管
7A,7B,7C 吸引開口管
8 案内ガス導入装置
9 不活性ガス供給ライン
10 原料ガス供給路
11 キャリヤガス供給路
12 従来の炭素繊維質物製造装置
13 反応管
14 電気炉
A,B,C 反応室

Claims (1)

  1. 平板状の反応室壁が相対向するように配置された一対の反応室壁部材を備えて成る複数の反応室と、
    前記反応室内を加熱する加熱手段とを備え、
    前記複数の反応室はその水平断面における幅方向に沿って並設され、前記水平断面における同じ側の端部同士が交互に接続されて連続し、それぞれの反応室内において浮遊状態で気相成長炭素繊維を製造可能に形成されて成ることを特徴とする気相成長炭素繊維製造装置。
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