JP4390350B2 - ガスメーター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガスメーターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガスメーターに使用される流量計としては、膜式のものが主流であるが、その利便性等との関係から、今日、超音波を利用したメーター、熱伝導式流量センサーを利用したメーター等が提案されている。
このようなメーターにあっては、その測定原理から、取り込まれる流量データは時間的に離散して得られる瞬時流量であり、そのデーター列は離散型である。このようにして取り込まれる複数の瞬時流量から、一定の積算時間内の積算流量が所定の方法で求められると共に、さらに、長い期間を対象として、使用期間内の使用流量が求められる。
【0003】
さて、ガスメーターは、安全上の理由から、瞬間的な過大流量を検知してガス供給を遮断する過流量検知・遮断機能や、一定期間(通常30日間程度)のガスの連続的な漏洩の有無を検知して警報を発する内管漏洩監視機能など数種の安全機能を持つ。
このような安全機能を働かせるかどうかの判断対象となる流量は、従来、所定の積算時間に測定される積算流量がそのまま、あるいは連続する積算流量の加算値がそのまま、使用されてきた。即ち、使用流量を求める場合と、安全機能を働かせる場合にあって、その基礎となる流量は、その目的に関係なく同一とされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、超音波メーター等の離散的に測定される瞬時流量から一定時間内に於ける積算流量を求める形成のガスメーターにあっては、ガスの脈動等により瞬時流量にゆらぎが発生すると共に、安全機能判定に用いられる比較的短時間(数10秒〜1時間程度)の積算流量にも、ゆらぎが発生する。
このゆらぎを含んだ積算流量を基準に安全機能を働かせると、適切でない場合が発生しうる。例えば、過流量検知機能では、脈動による瞬時流量の変化を過流量と誤認識して、不必要な遮断を繰り返す場合が発生することが考えられる。この技術的課題は、離散的に測定される瞬時流量から一定時間内に於ける積算流量を導出すものにおいて、特に顕著である。
従来技術において、このような問題が顕在化していなかった理由は、従来型のメーターにあっては、測定される流量が時間領域において平均化された流量であったためと考えられる。
【0005】
一方、ゆらぎが含まれているいないに係わらず、ガスメーターより下流側に供給されるガス流量であるガス使用量は、メーターによって測定される流量そのものであり、この測定値が基準となるべきである。
【0006】
本発明の目的は、離散型に測定される瞬時流量から所定の積算時間内の積算流量を逐次求めるとともに、所定の使用期間内に、メーター下流側に供給されるガウ流量である使用流量を求める使用流量導出部を備えたガスメーターにあって、様々な用途に適応した流量を求めることができるガスメーターを得ることにある。
【0007】
この目的を達成するための本発明による、離散型に測定される瞬時流量から所定の積算時間内の積算流量を逐次求めるとともに、所定の使用期間内に、メーター下流側に供給されるガス流量である使用流量を求める使用流量導出部を備えたガスメーターの特徴手段は、請求項1に記載されている様に、前記積算流量に対応して、前記積算時間内における、前記瞬時流量のバラツキを表す統計関数である前記瞬時流量の標準偏差あるいは分散を第一統計関数とし、連続する前記瞬時流量の差分の絶対値の平均を第二統計関数として、前記第一統計関数及び前記第二統計関数を予め当該第一統計関数及び当該第二統計関数に対応して設定されている定数に基づいて重み付け加算して誤差関数を求め、前記積算流量に対して前記誤差関数を加算することにより、前記使用流量を求めるための使用素流量とは異なる、安全機能に適合した安全機能用素流量を求め、この安全機能用素流量から安全機能用流量を求める安全機能用流量導出部を備え、前記安全機能の種類に応じて、前記積算流量に対して前記誤差関数を加算することで得られる前記安全機能用素流量を使い分け可能に構成されていることにある。
このガスメーターにあっては、使用流量導出部から使用流量が、安全機能用流量導出部から安全機能用流量が、求められるのであるが、両者間にあって、その導出過程において、使用流量側では使用素流量が、安全流量側では、この積算流量に安全機能目的に適合した処理を施した安全機能用素流量が使用される。ここで、使用素流量は安全機能用素流量とは異なる。
従って、本願のガスメーターでは、使用流量を得るという用途と、安全機能を的確に働かせるという用途とに、それぞれ合致した流量を、積算流量に対応させて、それぞれを得て、最終的に、使用流量、安全機能用流量を得ることとなり、用途に適合した適切な流量を得ることができる。
【0009】
また、本願において安全機能を的確に働かそうとする場合、その測定原理との関係から、流れの脈動等を的確に捉えて、この成分を取り除く等した方が良い。
更に、ガスメーターが測定の対象とする流量の変動要因も様々である。例えば、ガスメーターより上流側の引き込み管分岐部で脈動が発生している場合があると共に、ガスメーターより下流側に備えられるガス機器の運転、停止に伴っても、流量の変化が発生する。ここで、前者の場合の流量変化は周期性を有するが、後者の場合は、通常、一過性と言える。従って、これらの要因を考慮して、安全機能用の流量を求めるための、積算流量に対応した流量(これを本願では安全機能用素流量と呼んでいる)を利用することが好ましい。
【0010】
この意味から、積算流量に対応して安全機能用素流量を求めるに、積算時間内における、瞬時流量のバラツキを表す統計関数である前記瞬時流量の標準偏差あるいは分散を第一統計関数とし、連続する前記瞬時流量の差分の絶対値の平均を第二統計関数として、前記第一統計関数及び前記第二統計関数を予め当該第一統計関数及び当該第二統計関数に対応して設定されている定数に基づいて重み付け加算して誤差関数を求め、前記積算流量に対して前記誤差関数を加算することにより、前記安全機能用素流量を求める。
これらの物理量は、実質、瞬時流量の変動状態を代表できる量であり、この量積算流量から、安全機能目的に対応し適切な安全機能用素流量を設定して、安全機能用流量を求めることにより、積算流量自体に基づく安全機能動作を行う場合より、さらに、的確な動作を行うことができる。
【0011】
さらに上記構成において、請求項2に記載されているよう、前記安全機能が、
測定部を過大な流量が流れる過流量検知機能、
測定部より下流に備えられている機器の運転が継続されることにより発生する発生流量の継続時間を監視する継続時間監視機能、もしくは、
漏洩を確認する漏洩確認機能のうちのいずれかであり、
前記積算流量に対して前記誤差関数を加算することで得られ、前記積算流量より小さい流量を前記安全機能用素流量とすることが好ましい。
ここで、安全機能用素流量と積算流量との差は、前記統計関数が瞬時流量の変化状態に基づく物理量であるため、結果的に、この変化分を加味して、これを除去したものとできる。従って、この変化分に対応した分だけ値が小さくなるのであるが、このようにしておくと、バラツキ分を取り除いた、本来の流量である基底側の流量に基づいて安全機能の動作判断を行うことが可能となるため、過流量検知等の場合に、本来の流量変化を基準に的確な安全機能を実行することができる。
【0012】
一方、請求項3に記載されているように、前記安全機能が、測定部より下流において継続して漏洩が発生しているかどうかを監視するための漏洩監視期間における継続的な流量発生を監視する内管漏洩検知機能であり、前記積算流量に対して前記誤差関数を加算することで得られ、前記積算流量より大きい流量を前記安全機能用素流量とすることが好ましい。
この漏洩監視は、監視洩れが発生するほうが問題となるため、安全側(流量変動が起こっていても、この変動幅を越えた閾値)で管理することで、充分な監視状態を実現できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本願の実施の形態を、図1に基づいて説明する。
ガスメーター1は、超音波を使用して所定の流れに関する情報を得るための測定管2と、この測定管2からの情報に基づいて、本願にいう瞬時流量を求める系及び得られた瞬時流量から本願にいう安全機能用流量を求める系、及び使用流量を求める系を備えて構成されている。
即ち、ガスメーター1は、前述の測定管2と、この測定管2の出力端2aが接続されるメーター本体7とを備えており、コンピュータとして構成されるメーター本体7内には、前述の処理系が、様々な手段として格納されている。
【0014】
測定管2において、測定対象のガスfは、導入部3から測定管2内に流入し、導出部4より排出される。同図において、測定管2内でのガスfの流れ方向は、大矢印で示すように、図上、左から右である。左側が上流側、右側が下流側である。
測定管2には、この測定管2に対して所定の方向に位置づけて設けられる一対の送受波器5が備えられている。これら送受波器5の離間距離Lは一定とされる。
この送受波器5は、それぞれ、超音波の送波器5aと受波器5bとを備えており、本体側からの指令に従って、一方側の送波器5aでは、超音波を一方側から他方側へ送信可能に構成されていると共に、他方側の受波器5bでは、一方側から所定のタイミングで送信された超音波を受信することにより、その超音波の伝播時間(一方側の送波器5aにおける送信タイミングと他方側の受波器5bにおける受信タイミングの時間差)を割り出すことが可能に構成されている。
この操作は、流れ方向に対して逆転した位置関係にある送波器5aと受波器5bに関しても同様に実行可能とされ、流れ方向に沿った順方向と、逆方向との両方向で、超音波が伝播され、各超音波の伝播時間を求めることができる構成が採用されている。
【0015】
上記構造において、伝播時間の測定は、超音波が、音の伝播方向が流れに沿った方向である順方向に伝播されて、その順方向で超音波が送受波器間を伝播する順方向伝播時間t10を求める動作と、流れに逆らった方向である逆方向に伝播させ、その逆方向で超音波が送受波器間を伝播する逆方向伝播時間t20とを求める動作とを、一対として瞬時流量測定手段6によって実行される。
【0016】
瞬時流量測定手段6は、出力されてくる順方向伝播時間t10と逆方向伝播時間t20とに基づいて、ガスの流速Vx(これは超音波の伝播方向に沿った速度成分)を求めると共に、測定部の断面積S1と、測定部の流量係数βを考慮して、単一回の流量を求める。
流速Vx、瞬時流量Qは、下記式で与えられる。
【0017】
【数1】
Vx=L×(1/t10−1/t20)/2
Q=Vx×S1×β×cos(θ)
【0018】
この瞬時流量Qは、一回の測定により得られる得る値であり、離散的に測定される。瞬時流量の測定タイミングは、個々に、クロック8aを備えた測定時間制御手段8によって与えられる。
この測定時間制御手段8の働きを、図2、図3を参考にしながら説明する。図において、横軸上に離散点として個々の測定タイミングを示した。
個々の測定タイミングの指令を発するのが、この手段8の役割であるが、相互の測定タイミングの設定も、この手段8によって制御される。この制御は、以下のようなシーケンスを採用して実行される。
積算時間Tは、ガスメーターの用途等を考慮して、数十分〜数時間等、適切な一定値として予め設定される。また、この積算時間T内における測定タイミングの数(サンプリング数n)も、使用目的等との関係から100〜30000に設定されている。従って、基準となるサンプリング間隔は、1秒程度である。
さて、各測定タイミングは、積算時間をT、超音波による順方向、逆方向を一対とする1回の測定に必要な時間(この測定必要時間は純粋に測定に必要な時間だけでなく、CPU内の他の演算との兼ね合い等で発生する次回測定に入れない禁止時間を含む)をΔt、測定タイミングの設定毎に毎回発生される乱数をNとして以下の式に基づいて設定される。
この場合、ある一回の測定タイミングから次のタイミングまでの時間は次のようになる。
【0019】
【数2】
Δt+(T/n−Δt)×N/{(1+Nmax)/2}
ここで、乱数Nは1からNmaxまでの整数の範囲で発生する乱数で、各数の発生する確率が同一のものとする。
このシーケンスを、順次、繰り返す。
【0020】
このようにして、測定タイミングを設定することで、積算時間T内でのサンプリング数nを統計的に確保できると共に、タイミングをばらつかせることで、論理的共鳴による誤差の発生確率を大幅に下げることができる。
図2、3にあっては、実測流量と記載したアナログ表示の流量線上に各点として瞬時流量の測定値を示している。
【0021】
このようにして所定の積算時間T内における複数の瞬時流量Qが得られることとなる。以下、本願の特徴構成部位に関して説明する。この部位は、先に説明した瞬時流量Qから安全機能用流量Qsaを求める部位及び使用流量を求める部位である。
【0022】
これらの部位には、積算時間T内に測定される複数の瞬時流量Qから、複数の瞬時流量Qのバラツキを表す第一統計関数を求める第一統計関数導出手段9と、
積算時間T内に測定される複数の瞬時流量Qに関して、連続する瞬時流量の差分の統計関数である第二統計関数を求める第二統計関数導出手段10とを備えている。
そして、第一統計関数導出手段9によって求められる第一統計関数と、第二統計関数導出手段10によって求められる第二統計関数との、一方あるいは双方の関数である誤差関数を求める誤差関数導出手段11が備えられている。
更に、誤差関数導出手段11によって求められる誤差関数と、積算流量導出手段12によって求められる積算流量とに基づいて、安全機能用の安全機能用素流量を求める安全機能用流量導出手段13を備えている。
この安全機能用流量導出手段13により得られた安全機能用素流量は、この手段13により積算時間が安全判断用の時間に一致している場合はそのまま安全機能用流量Qsaとされ、積算時間が安全判断用の時間より短い場合は、この安全判断用の時間内にある積算時間における安全機能用素流量より、これらを加算したり、その内の最大値を求める様にして安全機能用流量Qsaを得るように構成されている。
このようにして得られる安全流量機能用流量Qsaは、安全動作手段14に送られ、ガスメーター1が備えられている管路(図外)の遮断等の判断等の用に使用され、必要な場合は、管路の遮断が行われる。
【0023】
以下、上記、図1に示す個々の手段に関して説明する。
イ 積算流量導出手段14
瞬時流量測定手段6から、積算時間内に入力されてくる瞬時流量Qの平均と積算時間との積としての積算流量Qsumを導出する。この積算流量Qsumは、安全機能用流量導出手段13に送られる。
ロ 第一統計量導出手段9
瞬時流量測定手段6から、積算時間内に入力されてくる瞬時流量Qの標準偏差σを導出する。この標準偏差σは、誤差関数導出手段11に送られる。
ハ 第二統計量導出手段10
瞬時流量測定手段6から、積算時間内に入力されてくる連続する瞬時流量Qの差分の絶対値の平均dmを導出する。この差分の平均dmは、誤差関数導出手段11に送られる。
誤差関数導出手段11では、第一統計関数としての標準偏差σ、第二統計関数としての差分の平均dmを重み付けして、加減算を行って、誤差関数(a1×σ+a2×dm)を得る。
ニ 安全機能用流量導出手段13
誤差関数導出手段11から誤差関数を得て、入力されてくる積算流量Qsumに対して、安全機能用素流量を求め、積算流量と前記安全判断用の時間との関係から、前記安全機能用流量Qsaを求める。
安全機能用素流量Qsabは、下記のように表現できる。
【0024】
【数3】
Qsab=Qsum+a1×σ+a2×dm
ここで、a1、a2は、積算時間T等とバラツキ指標の種類に基づいて予め設定している定数である。
【0025】
例えば、(a1、a2)として(−2、0)を採用する場合は、図2、図3における低位側の安全機能用素流量(長破線で示す)を与え、(2、0)とする場合は、高位側の安全機能用素流量(短破線で示す)を与える。
このような低位側の安全機能用素流量を採用すると、脈動による誤作動の約90%を防止することができる。
更に、(a1、a2)として、(0、−dm/sqrt(n))としても良い。 この場合も、ほぼ、上記と同様な効果を得ることができる。また、この手法にあっては、判断時間を短縮することができる。
【0026】
(a1、a2)として、互いに有効な数字の組み合わせを採用することも可能であるし、例えば、積算時間内をさらに細かな時間に分割し、その分割された時間内の標準偏差と差分の平均との関係を判断して、脈動と機器のON/OFFによるものとを判別し、上記の組み合わせを変更するものとしても良い。
更に、脈動周期と平均測定間隔との関係において論評すると、脈動周期が平均測定間隔より小さい図2に示す状況では、瞬時流量の測定は、脈動の位相に対してほぼランダムに行われることになるから、差分の絶対値の平均は脈動振幅に比例するため、この平均値の倍数をとる方法は妥当性を持つ。
一方、脈動周期が平均測定間隔より大きい図3のような状況では、バラツキの程度を示す標準偏差と前記平均との両者間は有意差は存在しない。
従って、差分の絶対値の平均の倍数は、本願構造において容易且つ有用に選択・使用できる一つの関数である。
【0027】
さて、以上のようにして、安全機能用素流量は、積算流量に対応して、これから導出されるが、上記のように、この素流量としては、積算流量に対して小さいもの(前述の低位の安全機能用素流量)と、大きいもの(前述の高位の安全機能用素流量)が得られることとなっているが、このような安全機能用素流量は、安全機能に従って、これらの機能に適合して、異なったものが採用される構成とされている。
即ち、安全機能が、測定部を過大な流量が流れる過流量検知機能、測定部より下流に備えられている機器の運転が継続されることにより発生する発生流量の継続時間を監視する計測時間監視機能、もしくは、測定部を通る管路の遮断操作後の復帰操作における、復帰操作後所定時間内の漏洩を確認する漏洩確認機能のうちのいずれか一種以上である場合は、低位側のものを採って、上述した安全機能用流量を求める。
【0028】
一方、安全機能が、測定部より下流において継続して漏洩が発生しているかどうかを監視するための漏洩監視期間における継続的な流量発生を監視する内管漏洩監視機能である場合は、高位側のものを採って、上述した安全機能用流量を求める。
【0029】
ホ 安全動作手段14
この安全動作手段14は、安全機能用流量導出手段13によって導出された安全機能用流量Qsa流量に基づいて、流路の遮断、警報の発生等の動作を行う。この手段における主な動作は以下の通りである。
ホー1 合計流量遮断
これは、ガス栓の誤開放、ゴム管外れ等、メーター下流側に異常大流量が流れた場合に、最大、60秒後に遮断するものである。
この機能に対して本願の安全機能用流量Qsaを使用する場合は、脈動の影響を除く等の理由から、上記の低位側の安全機能用素流量基準のものでの判断とする。
ホー2 個別流量遮断
これは、メーター号毎に設定された流量が流れた場合に、約60秒後に遮断するものである。
この機能に対して本願の安全機能用流量Qsaを使用する場合は、脈動の影響を除く等の理由から、上記と同様に、上記の低位側の安全機能用素流量基準のものでの判断とする。
ホー3 復帰漏洩確認
これは、メーターの測定部を通る管路に対して、その緊急遮断を行った後、その遮断操作後の復帰操作において、復帰操作後、所定時間内に漏洩が発生しないこと(メーターより下流側で漏洩が発生していないこと)を確認するものである。この機能に対して本願の安全機能用流量Qsaを使用する場合は、脈動の影響を除く等の理由から、上記と同様に、上記の低位側の安全機能用素流量基準のものでの判断とする。
【0030】
ホー4 内管漏洩監視機能
これは、測定部より下流において継続して漏洩が発生しているかどうかを監視するための漏洩監視期間における継続的な流量発生を監視する機能であり、この機能に対して本願の安全機能用流量Qsaを使用する場合は、安全側の流量を採用する理由から、上記の高位側の安全機能用素流量基準のものでの判断とする。
【0031】
以上が、本願の主要な構成に関する手段であるが、図1に示すように、装置には、使用流量導出手段15が備えられている。この使用流量導出手段にあっては、積算流量をその積算時間に対応した使用素流量と見なして、この使用素流量を実測流量とし、使用流量導出手段15から、実側流量が出力されるように構成されている。この出力値は、一般的な出力装置(カウンター、プリンター等)である使用流量出力手段16に送られて、ガス使用量の確認が行えるようになっている。
ここで、この使用流量導出手段15は、前述の積算時間内において求められる積算流量Qsumである利用素流量から、所定の期間内の使用流量ΣQsumを求める。
【0032】
装置の構成は以上のようであるが、本願にあって、瞬時流量測定手段6、積算流量導出手段12、使用流量導出手段15を含む系を、使用流量導出部Aと呼ぶ。
一方、瞬時流量測定手段6、積算流量導出手段12、第一統計関数導出手段9、第二統計関数導出手段10、安全機能用流量導出手段13を含む系を、安全機能用流量導出部Bと呼ぶ。
【0033】
〔別実施の形態〕
(1)上記の実施の形態にあっては、超音波による流量測定をおこなうものを例に挙げたが、離散的に測定される瞬時流量から積算流量を求めるものとしては、熱伝導式流量センサーを流量測定の主要部とするものの他、電磁式等もあり、本願は、これら全てに対して適応可能である。
(2)上記の実施の形態にあっては、誤差関数は積算流量に対して定義されるものであるが、積算時間内が経過した後、得られている複数の瞬時流量から、本願の誤差関数に相当する関数を個々に瞬時流量に対して求め、これに基づいて瞬時流量自体を個々に誤差補正処理を施すことも考えられるが、この手法を採る場合は、瞬時流量の補正および、その補正後の値からの流量の導出という迂回手順をとることとなり、最終的には積算流量に対する安全機能用流量を、求めることが必要となるため、実質的に等価なものであると考えられる。
(3)上記の実施の形態にあっては、第一統計関数として標準偏差を採用しているが、積算流量のバラツキを表す統計関数としては、分散等を採用しても良い。
(4)上記の実施の形態にあっては、第二統計関数として、連続する瞬時流量の差分の絶対値の平均値を採用したが、連続して測定される瞬時流量の差分からなる数列の平均値等の統計関数を第二統計関数、単位時間(例えば1sec)当たりの瞬時流量の変化量からなる数列の平均値等の統計関数を第二統計関数としても良い。更に、流量の一次微分に相当する前記関数の他、二次微分に相当する関数等も採用可能である
【図面の簡単な説明】
【図1】本願のガスメーターのシステム構成を示す図
【図2】脈動周期が短い場合の状況を示す説明図
【図3】脈動周期が長い場合の状況を示す説明図
【符号の説明】
1 ガスメーター
2 測定管
3 導入部
4 導出部
5 送受波器
5a 送波器
5b 受波器
6 瞬時流量測定手段
7 メーター本体
8 測定時間制御手段
9 第一統計関数導出手段
10 第二統計関数導出手段
11 誤差関数導出手段
12 積算流量導出手段
13 安全機能用流量導出手段
14 安全動作手段
15 使用流量導出手段
16 使用流量出力手段
A 使用流量導出部
B 安全機能用流量導出部

Claims (3)

  1. 離散型に測定される瞬時流量から所定の積算時間内の積算流量を逐次求めるとともに、所定の使用期間内に、メーター下流側に供給されるガス流量である使用流量を求める使用流量導出部を備えたガスメーターであって、
    前記積算流量に対応して、前記積算時間内における、前記瞬時流量のバラツキを表す統計関数である前記瞬時流量の標準偏差あるいは分散を第一統計関数とし、連続する前記瞬時流量の差分の絶対値の平均を第二統計関数として、前記第一統計関数及び前記第二統計関数を予め当該第一統計関数及び当該第二統計関数に対応して設定されている定数に基づいて重み付け加算して誤差関数を求め、前記積算流量に対して前記誤差関数を加算することにより、前記使用流量を求めるための使用素流量とは異なる安全機能に適合した安全機能用素流量を求め、前記安全機能用素流量から安全機能用流量を求める安全機能用流量導出部を備え、
    前記安全機能の種類に応じて、前記積算流量に対して前記誤差関数を加算することで得られる前記安全機能用素流量を使い分け可能に構成されているガスメーター。
  2. 前記安全機能が、
    測定部を過大な流量が流れる過流量検知機能、
    測定部より下流に備えられている機器の運転が継続されることにより発生する発生流量の継続時間を監視する継続時間監視機能、もしくは
    漏洩を確認する漏洩確認機能のうちのいずれかであり、
    前記積算流量に対して前記誤差関数を加算することで得られ、前記積算流量より小さい流量を前記安全機能用素流量とする請求項1記載のガスメーター。
  3. 前記安全機能が、測定部より下流において継続して漏洩が発生しているかどうかを監視するための漏洩監視期間における継続的な流量を監視する内管漏洩監視機能であり、前記積算流量に対して前記誤差関数を加算することで得られ、前記積算流量より大きい流量を前記安全機能用素流量とする請求項1記載のガスメーター。
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