JP4389648B2 - 転写装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、像担持体上のトナー像を記録媒体に静電的に転写する転写装置において、特に、転写ベルトを備えた転写装置に関する。また、この転写装置を備えた、カラープリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
特開平8−234581号公報 特開2002−189353号公報
従来から、電子写真方式を利用した画像形成装置が広く普及している。この画像形成装置は、感光体に一様に帯電し、画像情報に基づいた光を照射することにより静電静像を形成し、その静電静像を現像して感光体上に形成したトナー像を、直接に又は中間転写体を介して間接に記録媒体に転写し、記録媒体上に転写されたトナー像を定着して、記録媒体上に画像を形成するものである。
特許文献1、2等には、電子写真方式を利用した画像形成装置に利用される転写手段として、転写ベルトを用いた転写装置が開示されている。転写ベルトを用いた転写装置では、高湿環境下で比較的薄い記録用紙を使用した場合であっても、転写効率、分離効果共に良好に転写できるという利点がある。更に、特許文献2に開示された転写装置では、複数層から成るベルトの伸び率が最も小さいベルト層のベルト幅を、複数の張架ローラのうちのローラ幅が最も短い張架ローラのローラ幅以下のベルト幅とすることにより、伸び率が最も小さいベルト層の両側端部が張架ローラの外方に突出することが少なくなり、そのベルト層の両側端部のクラックの発生が防止されている。
しかし、上記特許文献1又は2に開示されている、転写ベルトを有する転写装置では、厚い記録用紙を連続使用した際には、転写ベルト95表面における、記録用紙(P)の端部位置での剪断応力(E)の集中が避けられず、転写ベルト95表面に搬送方向(C)のクラック(K)が発生してしまう(図7)。この為に、例えばB5サイズやA4サイズの記録用紙の長手方向を搬送方向に沿って供給する等、幅の狭い記録用紙に連続して多数枚トナー画像を転写した後に、例えばA4サイズやB4サイズの記録用紙の長手方向を搬送方向に略直交させて供給する等、幅の広い記録用紙にトナー画像を転写すると、転写ベルト表面の周方向のクラックに起因して、画像劣化を引き起こすといった欠点がある。
そこで、本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、記録媒体の厚さや種類によらずに良好に転写できかつ長期耐久性に優れた転写装置、及び、この転写装置を備えて、常に良好で安定した品質の画像形成を実現することができる画像形成装置を提供することにある。
本発明の転写装置は、感光体上のトナー像が転写される中間転写体と、該中間転写体との間に記録媒体を挟んで搬送する、導電性カーボンブラック含有のクロロプレンからなる基材層の外側面にPTFE分散ウレタンエマルションをコートして表面層を形成した転写ベルトと、該中間転写体と対向して配設され該転写ベルトを回転自在に張架する転写ロールとを備え、該中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写する転写装置において、
前記転写ロールが、支持軸と、該支持軸の外側に形成され導電性カーボンブラック含有の発泡ポリウレタンゴムからなる弾性基材層とを有し、
前記転写ベルトが、該転写ベルトの基材層の内側面に、導電性カーボンブラック含有の発泡ウレンタンゴムからなる厚さが0.1mm以上2.5mm以下の裏面層を有し、
JIS K7312のタイプC硬さ試験で測定される前記転写ロールの前記裏面層に密着する面の硬度(H1)と、前記タイプC硬さ試験で測定される前記裏面層の硬度(H2)との関係が、
式1: (H2/33)×(91−H2)< H1 < H2
の関係にあり、
前記転写ロールの硬度(H 1 )が10度以上35度以下であり、前記裏面層の硬度(H 2 )が60度以上90度以下であることを特徴とするものである。
本発明の転写装置において、前記転写ロールの硬度(H1)と、前記裏面層の硬度(H2)との関係は、次の式2又は式3で表現することができる。
式2: H1 < H2
式3: H1/H2 < 1
本発明の画像形成装置は、前記本発明の転写装置を転写手段として備えたことを特徴とする。本発明の画像形成装置は、像形成手段と、前記本発明の転写装置と、定着手段とを備えた画像形成装置であって、該像担持体が中間転写体であり、該像形成手段を用いて感光体上に形成されたトナー像を該中間転写体上に一次転写し、該中間転写体上のトナー像を、該転写装置を用いて記録媒体に二次転写し、該記録媒体上に転写されたトナー像を、該定着手段を用いて定着する構成を採用することができる。
また、本発明の画像形成装置は、像形成手段と、前記本発明の転写装置と、定着手段とを備えた画像形成装置であって、該像担持体が感光体であり、該像形成手段を用いて該感光体上に形成されたトナー像を、該転写装置を用いて記録媒体に転写し、該記録媒体上に転写されたトナー像を、該定着手段を用いて定着する構成を採用することもできる。
本発明の転写装置によれば、比較的厚手の記録媒体を使用した場合でも、転写ベルトの内側面に、前記した構成の裏面層を有するので、転写ニップでの圧縮圧力による歪みの負荷を、転写ロールの側で負うことができ、かつ、転写ベルト表面における記録媒体の端部位置での剪断応力の集中を緩和することが可能となり、転写ベルト表面の周方向(記録媒体の搬送方向)に沿うクラック発生を抑止することができ、トナー像の転写を安定的に実現することができる。
また、本発明の画像形成装置によれば、転写ベルト表面の周方向に沿うクラックに起因した画像形成不良を防止することができ、環境変動に影響されることなく良好で安定した画像形成を実現することができる。
本発明の転写装置において、JIS K7312のタイプC硬さ試験で測定された前記転写ロールの前記裏面層に密着する面の硬度(H1)と、前記タイプC硬さ試験で測定された前記裏面層の硬度(H2)との関係は、
式1: (H2/33)×(91−H2)< H1 < H2
の関係にある。この関係を有することによって、転写ロールを張架する複数本のロールの間に、径や基層厚のばらつきがあっても、転写ベルト表面の周方向に沿うクラック発生を抑止することができる。
本発明の転写装置において、前記硬さ試験で測定された前記転写ロールの硬度(H1)が35度以下であることが好ましく、30度以下であることがより好ましい。これにより、良好な大きさの転写ニップを容易に確保することができ、より良好に転写することができる。
本発明の転写装置において、前記転写ロールは、円筒型形状または太鼓型形状であることが好ましい。転写ロールの形状をこのようにすることによって、転写ベルトを張架する複数本のロールのアライメントのズレにより生じる転写ロールの片寄りを防止するとともに、転写ベルト表面の周方向に沿うクラック発生を抑止することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、これによって本発明は限定を受けるものではない。
以下の実施例において、各硬度評価はJIS K7312に従ったタイプC硬さ試験により、アスカーC型のゴム・プラスチック硬度計を用いて行った。ただし、二次転写ロール30の弾性基材層30bの硬度及び二次転写ベルト100の裏面層100bの硬度(H2)は、それぞれを構成する材料を厚さ5mmの層に形成して測定したものである。また、二次転写ロール30の硬度(H1)とは、上記タイプC硬さ試験において、二次転写ロール30の二次転写ベルト100の裏面層100bと密着する面の硬度を、直接測定したものである。
図1は、本発明に係る実施例1の転写装置90を示す概略構成図である。転写装置90は、トナー像担持体であって矢印Bの向きに循環移動する無端帯形状の中間転写ベルト20と、記録シートPを中間転写ベルト20との間に挟んで矢印Dの向きに搬送するように中間転写ベルト20の外面側に二次転写ロール30及び支持ロール101に張架されて配設され、矢印Cの向きに循環移動する無端帯形状の二次転写ベルト100と、中間転写ベルト20の内面側に二次転写ベルト100及び二次転写ロール30と対向して配設されたバックアップロール23とを備え、中間転写ベルト20外面上のトナー像を、例えば記録用紙やOHPシート等の記録シートPに、静電的に転写するように構成されている。
図2に二次転写ベルト100の概略構成図を示す。ここで、二次転写ベルト100の基材層100aは、クロロプレン、EPDM(エチレンプロピレンジエン)等の各種ゴムに導電性カーボンブラックを分散させたものであり、その表面にPTFE分散ウレタンエマルション等をコートした表面層を有するものである。また、二次転写ベルト100の裏面層100bはカーボンブラックにより導電性が付与された発泡ウレタンゴム製であり、硬度(H2)が90度である。また、裏面層100bの厚さは0.1mmである。二次転写ベルト100全体として体積抵抗率は106〜1012Ωcm、厚さは0.45mmである。
二次転写ロール30は略円筒型形状であって、幅が350mmの接地された導電性ロールであり、その表面電位は常に接地位置と等電位に保たれている。図3で示すように、二次転写ロール30は、支持軸30aと、支持軸30aの外側の弾性基材層30bとを有する。支持軸30aはアルミニウム製である。弾性基材層30bは、カーボンブラックにより導電性が付与されたポリウレタン発泡ゴム製であり、タイプC硬さ試験による硬度が20度である。また、二次転写ロール30の硬度(H1)も20度であった。
本実施例の転写装置においては、二次転写ロール30の硬度(H1)と、二次転写ベルト100の裏面層100bの硬度(H2)との関係が所定の範囲にあるので、例えば300g/m2程度の比較的厚い記録媒体を使用した場合でも、転写ベルト表面の周方向に沿うクラック発生を抑止することができる。更に、転写ロール30の硬度(H1)が比較的柔らかく弾性に富んでいるため、良好な大きさの転写ニップを容易に確保することができ、比較的厚い記録媒体を使用した場合でも、像担持体上のトナー像の記録媒体への転写を良好に、安定的に実現することができる。
本発明の転写装置において、二次転写ベルト100の裏面層100bを構成する材料としては、所定の導電性と硬度を有するものであれば適宜選定して差し支えなく、上記の他、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル等の樹脂又は各種ゴム等に導電性のカーボンブラックを適当量含有させたものが使用できる。
次に、この実施例1の転写装置90を備えたカラー画像形成装置1について説明する。図5は、このカラー画像形成装置1を示す概略構成図である。このカラー画像形成装置1はカラープリンタとして使用可能なもののほか、複写機、ファクシミリ等や各種機能を複合させた複合機等の作像部および出力部として使用可能なものである。
カラー画像形成装置1は、外周面に有機感光層が形成され、矢線A方向に回転駆動する感光ドラム10を備え、この感光ドラム10の周囲には、帯電装置(例えばロール式の帯電装置)11、潜像書き込み装置(例えばレーザビームスキャナ)12、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(B)の各色のトナーが1色ずつ収容される現像器14Y,14M,14C,14Kを回転支持体13の周面にそって等間隔で配置してなるロータリー式現像装置14、中間転写ベルト20、一次転写後の感光ドラム10の表面を清掃する感光ドラム用クリーニング装置15等がこの順に配設されている。
中間転写ベルト20は、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル等の樹脂または各種ゴム等に帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させたもので幅が364.8mmあり、その体積抵抗率を106〜1014Ωcm、厚みを0.1mmとしたものである。感光ドラム10の一次転写位置となる表面に当接するような状態で複数の支持ロール21〜24(例えば、駆動ロール21、従動ロール22、二次転写バックアップロール23、テンションロール24)に張架され、矢線B方向へ回転駆動するように配設されている。ここで、感光ドラム10の表面移動速度は220mm/secであり、この速度に対して中間転写ベルト20は+0.25%の速度差を有して移動している。
この中間転写ベルト20の感光ドラム10と当接する一次転写位置には、その中間転写ベルト20の内面側から中間転写ベルト20を感光ドラム10に当接させて一次転写当接部N1を形成し、静電転写を実現する一次転写器(例えば一次転写ロール25)が配設されている。この一次転写ロール25は、幅が312mm、体積抵抗率が106〜108Ωcmの発泡ウレタンゴム製であり、図示されていないバイアス電源からトナーの帯電極性と逆極性の一次転写バイアス電圧が印加されるようになっている。また、中間転写ベルト20の周囲には、中間転写ベルト20の外面を二次転写後において清掃する中間転写ベルト用クリーニング装置50や、その中間転写ベルト20面に形成又は貼付される基準位置マークを検出するベルト位置検知センサー28が配設されている。
この中間転写ベルト20のバックアップロール23に張架されている二次転写位置には、その中間転写ベルト20の外面側に二次転写ロール30が配設されており、この二次転写ロール30に張架された二次転写ベルト100と中間転写ベルト20とが当接して二次転写当接部N2を形成する。このバックアップロール23は幅が344mmで、絶縁性ロールを半導電性の薄層フィルムで被覆して形成されており、この薄層フィルムは厚さ10μm〜200μmに形成されている。また、この二次転写位置においては、そのバックアップロール23の周面に当接する給電ロール31が配設されている。これにより、二次転写位置では、図示されていないバイアス電源からトナーの帯電極性と同極性の二次バイアス電圧が、その給電ロール31を介してバックアップロール23に印加されるようになっている。
二次転写ベルト用クリーニング装置106が、二次転写ベルト100の表面上の、転写当接部Nの近傍であって、転写当接部Nの上流側に配設されている。
また、中間転写ベルト20の周囲には、クリーニング用ブラシからなる中間転写ベルト用クリーニング装置50が、バックアップロール23とテンションロール24との間の、バックアップロール23の下流側であってかつテンションロール24寄りの位置に配設されている。
二次転写ロール30及びクリーニング装置50は、所定の変位機構により中間転写ベルト20に対して接離自在に配設されている。この実施形態では、カラー画像を形成する場合、そのカラー画像を構成する1色目のトナー像の一次転写前から最終色のトナー像が中間転写ベルト20に一次転写されるまでの間、二次転写ベルト100及びクリーニング装置50を中間転写ベルト20から離間させるように設定している。
カラー画像形成装置1は、記録媒体としての記録シートPを収容するシート収容トレイ35と、このシート収容トレイ35から記録シートPを送り出す送出機構36と、記録シートPを搬送する搬送ロール対37と、記録シートPを一旦停止させた後に二次転写タイミングに合わせて前記二次転写位置の中間転写ベルト20と二次転写ロール30との間の転写当接部N2に送りこむレジストロール対38とを備える。図5中に記録シートPの搬送経路を点線で示す。
記録シートPに二次転写されたトナー像を定着処理するための定着装置40は、互いに圧接した状態で回転する加熱ロール41及び加圧ロール42を備えている。なお、加圧ロール42は加熱機能を兼備していてもよい。排出ロール対43は定着後の記録シートPを装置外へ排出する。
このカラー画像形成装置1による基本的な画像形成は、次のようにして行われる。まず、画像形成プロセスの開始の指示を受けると、感光ドラム10が回転し始め、その表面が帯電器11によって所定の暗電位まで帯電された後、潜像書き込み装置12から画像信号に応じて発せられた光ビームBmによって露光がなされて静電潜像が形成される。続いて、現像装置14が、その回転支持体13を所定の角度だけ回転させて、静電潜像の色に対応するトナーが収容されている現像器(14Y,14M,14C,14K)を感光ドラム10と対向する現像位置まで移動させ、その状態で現像バイアス電圧を印加させて現像電界を発生させつつ当該静電潜像にトナーを付着させて現像する。
この現像により、感光ドラム10上に所定の色成分のトナー像Tが形成される。次いで、感光ドラム10上に形成されたトナー像Tは、その感光ドラム10の回転に伴って感光ドラム10と中間転写ベルト20が当接する一次転写当接部N1まで搬送され、また、このタイミングに合わせて一次転写ロール25に一次転写バイアス電圧が印加される。これにより、トナー像Tは、感光ドラム10と一次転写ロール25との間に形成される転写電界による静電的作用を受けて感光ドラム10から中間転写ベルト20の外面上に一次転写される。この一次転写後の感光ドラム10の表面は、クリーニング装置15によって残留トナー等が取り除かれて清掃される。
ここで、単色画像を形成する場合は、中間転写ベルト20上に一次転写された当該単色のトナー像Tが直ちに二次転写部で記録シートPに二次転写されるが、複数色のトナー像を重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、前記した感光ドラム10上での当該各トナー像の形成並びに各トナー像の一次転写の工程が色数分だけ繰り返される。例えば、4色のトナー像を重ね合わせたフルカラー画像を形成する場合、感光ドラム10ではイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各トナー像がこの順で形成され、その形成順で中間転写ベルト20に次々と重ね合わせられるようにして一次転写される。
続いて、中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像Tは、その中間転写ベルト20の回転に伴って中間転写ベルト20と二次転写ベルト100とが当接する二次転写当接部N2まで搬送され、また、このタイミングに合わせて二次転写ロール30に張架された二次転写ベルト100及びクリーニング装置50が中間転写ベルト20に当接するとともに、バックアップロール23に給電ロール31を介して二次転写バイアス電圧が印加される。さらに、このタイミングに合わせて、記録シートPがシート収容トレイ36から各ロール対36〜38の搬送力により搬送されて、中間転写ベルト20と二次転写ベルト100との間の二次転写当接部N2に送り込まれる。これにより、トナー像Tは、そのバックアップロール23と二次転写ロール30との間で形成される転写電界による静電的作用を受けて中間転写ベルト20から記録シートPに一括して二次転写される。また、この二次転写後の中間転写ベルト20の外面は、クリーニング装置50によって残留トナー等が取り除かれて清掃される。
最後に、トナー像Tが二次転写された記録シートPは、定着装置40に送り込まれ、その加熱ロール41と加圧ロール42の圧接部である定着ニップ部を通過することによってトナー像の定着が行われる。しかる後、排出ロール43等により装置外へ排出される。このようにして基本的な画像形成が完了する。また、このような画像形成動作がすべて完了すると、二次転写ベルト100及びクリーニング装置50は再び中間転写ベルト20から離間した状態となる。
(評価実験)
実施例1の転写装置90において、裏面層100bの厚さを0.1mm及び2.5mmに変更した2種の二次転写ベルトを用い、二次転写ロール30の硬度(H1)及び二次転写ベルト100の裏面層100bの硬度(H2)を種々に変化させた時の二次転写ベルト100表面の周方向に沿うクラック発生の有無について評価を行った。二次転写ベルト100の裏面層100bの材質としては、硬度10度〜90度までについては発泡ウレタンゴム、硬度100度についてはPI(ポリイミド樹脂)を用い、導電性のカーボンブラックを適当量含む。裏面層100bの硬度(H2)は発泡率と含有するカーボンブラック量にて調整したものである。
具体的には、図1の中間転写ベルト20を外し、300g/m2のA4サイズ用紙を1000,000枚連続して流した時と同じストレスが、常に二次転写ベルト100表面にかかるように、バックアップロール23に用紙を巻き付け、バックアップロール23及び二次転写ベルト100を空回転させた。ここで、バックアップロール23の回転速度からバックアップロール23に巻き付けた用紙が転写ニップを通過する総距離をA4サイズの用紙に換算した。二次転写ベルト100の裏面層100bの厚さが二次転写ベルト100表面の周方向に沿うクラック発生の有無に有意な影響を及ぼすことはなかったので、表1には、裏面層100bの厚さが2.5mmの評価結果を示す。
また、二次転写ベルト100の裏面層100bの、二次転写ロール30の側面に対する密着性の観点から両者の硬度の比である無次元量H1/H2に着目し、無次元量H1/H2を縦軸に、裏面層100bの硬度(H2)を横軸にして、表1の結果を再度グラフで表現すると図4のように示される。即ち、図4で、実験データの黒丸のポイントよりも無次元量H1/H2が大きな領域で二次転写ベルト100表面の周方向に沿うクラックが未発生であった。実験データを線形近似すると、この関係は次の式4のように示される。
また、二次転写ベルト100の裏面層100bの、二次転写ロール30の側面(裏面層と密着する面)に対する密着性の観点から両者の硬度の比である無次元量H1/H2に着目し、無次元量H1/H2を縦軸に、裏面層100bの硬度(H2)を横軸にして、表1の結果を再度グラフで表現すると図4のように示される。即ち、図4で、実験データの黒丸のポイントよりも無次元量H1/H2が大きな領域で二次転写ベルト100表面の周方向に沿うクラックが未発生であった。実験データを線形近似すると、この関係は次の式4のように示される。
式4: (1/33)×(91−H2)< H1/H2 < 1
すなわち、二次転写ロール30の側面の硬度(H1)が次の式1の間にあれば、たとえ、300g/m2の比較的厚いA4サイズ用紙を1000,000枚連続して転写したとしても、二次転写ベルト100表面に周方向に沿うクラックは未発生である。
式1: (H2/33)×(91−H2)< H1 < H2
厚さの薄い記録シートPは二次転写ベルト100表面を傷付けることなく転写ニップを通過し、二次転写ベルト100に静電吸着されることで搬送される。したがって、式1の関係を満たす本発明の転写装置90を用いれば、記録媒体の厚さによらず、二次転写ベルト100表面を傷付けないことが確認できた。
また、二次転写ロール30の硬度(H1)が35度以下であれば、良好な大きさの転写ニップを確保することができ、より良好に転写することができる。したがって、転写装置90において、式1を満たし、かつ、転写ロール30の硬度(H1)が35度以下であれば、二次転写ベルト100の裏面層100bの厚さによらずに、良好に転写することが可能で、かつ、長期耐久性に優れた転写性能が得られることが期待できる。なお、表面クラック未発生の範囲のうち二次転写ロール30の硬度(H1)が35度以下の範囲は、表1において、◎で示した範囲に該当する。
図6は、本発明に係る実施例2のカラー画像形成装置1を示す概略構成図である。このカラー画像形成装置1は、本発明の転写装置90をタンデム構成の画像形成装置に適用したものである。図6において、図5と同一の符号を有する構成要素は、図5に示した構成要素と同様である。この図6のカラー画像形成装置1に適用された転写装置90でも、実施例1の転写装置と同様、二次転写ロール30の硬度(H1)と、二次転写ベルト100の裏面層100bの硬度(H2)との関係が所定の範囲にあるので、例えば300g/m2程度の比較的厚い記録媒体を使用した場合でも、転写ベルト表面の周方向に沿うクラック発生を抑止することができる。更に、二次転写ロール30の硬度(H1)が比較的柔らかく弾性に富んでいるため、良好な大きさの転写ニップを容易に確保することができ、比較的厚い記録媒体を使用した場合でも、像担持体上のトナー像の記録媒体への転写を良好に、安定的に実現することができる。
図1は、実施例1の転写装置90を示す斜視概略構成図である。 図2は、実施例1の転写装置90の二次転写ベルト100を示す断面概略構成図である。 図3は、実施例1の転写装置90の二次転写ロール30を示す断面概略構成図である。 図4は、二次転写ベルト100表面のクラックが未発生の領域を、無次元量H1/H2と裏面層100bの硬度(H2)との関係で表すグラフである。 図5は、本発明の転写装置90を用いたカラー電子写真複写機の概略構成図である。 図6は、本発明の転写装置90を、タンデム構成の画像形成装置に適用した実施例を示すカラー電子写真複写機の概略構成図である。 図7は、従来例の転写装置を示す斜視概略構成図であって、転写ベルト表面のクラック発生の様子を示したものである。
符号の説明
1:カラー画像形成装置、9:像担持体、10:感光ドラム、11:帯電装置、12:潜像書き込み装置、14:ロータリー式現像装置、15:クリーニング装置、20:中間転写ベルト(像担持体)、21:駆動ロール、22:従動ロール、23:バックアップロール、24:テンションロール、25:一次転写ロール、28:ベルト位置検知センサー、29:転写ロール、30:二次転写ロール、30a:支持軸、30b:弾性基材層、31:給電ロール、36:シート収容トレイ、36〜38:ロール対、40:定着装置、41:加熱ロール、42:加圧ロール、43:排出ロール、50:中間転写ベルト用クリーニング装置、90:転写装置、95:転写ベルト、100:二次転写ベルト、100a:基材層、100b:裏面層、101:支持ロール、106:二次転写ベルト用クリーニング装置、C:転写ベルトの搬送方向、E:剪断応力、K:クラック、P:記録シート(記録用紙、記録媒体)、T:トナー像

Claims (4)

  1. 感光体上のトナー像が転写される中間転写体と、該中間転写体との間に記録媒体を挟んで搬送する、導電性カーボンブラック含有のクロロプレンからなる基材層の外側面にPTFE分散ウレタンエマルションをコートして表面層を形成した転写ベルトと、該中間転写体と対向して配設され該転写ベルトを回転自在に張架する転写ロールとを備え、該中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写する転写装置において、
    前記転写ロールが、支持軸と、該支持軸の外側に形成され導電性カーボンブラック含有の発泡ポリウレタンゴムからなる弾性基材層とを有し、
    前記転写ベルトが、該転写ベルトの基材層の内側面に、導電性カーボンブラック含有の発泡ウレンタンゴムからなる厚さが0.1mm以上2.5mm以下の裏面層を有し、
    JIS K7312のタイプC硬さ試験で測定される前記転写ロールの前記裏面層に密着する面の硬度(H1)と、前記タイプC硬さ試験で測定される前記裏面層の硬度(H2)との関係が、
    式1: (H2/33)×(91−H2)< H1 < H2
    の関係にあり、
    前記転写ロールの硬度(H 1 )が10度以上35度以下であり、前記裏面層の硬度(H 2 )が60度以上90度以下であることを特徴とする転写装置。
  2. 請求項1に記載の転写装置において、前記転写ロールが円筒型形状または太鼓型形状であることを特徴とする転写装置。
  3. 像形成手段と、請求項1又は2に記載の転写装置と、定着手段とを備えた画像形成装置であって、
    該像形成手段を用いて感光体上に形成されたトナー像を該中間転写体上に一次転写し、該中間転写体上のトナー像を、該転写装置を用いて記録媒体に二次転写し、該記録媒体上に転写されたトナー像を、該定着手段を用いて定着する画像形成装置。
  4. 感光体上のトナー像が転写される中間転写体と、該中間転写体との間に記録媒体を挟んで搬送する、導電性カーボンブラック含有のクロロプレンからなる基材層の外側面にPTFE分散ウレタンエマルションをコートして表面層を形成した転写ベルトと、該中間転写体と対向して配設され該転写ベルトを回転自在に張架する転写ロールとを備え、該中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写する転写装置について、
    前記転写ロールが、支持軸と、該支持軸の外側に形成されるカーボンブラック含有のポリウレタンゴムからなる弾性基材層とを有するロールであり、
    前記転写ベルトが、該転写ベルトの基材層の内側面に、カーボンブラック含有の発泡ウレンタンゴムからなる厚さが0.1mm以上2.5mm以下の裏面層を有するベルトであり、
    JIS K7312のタイプC硬さ試験で測定される前記転写ロールの前記裏面層に密着する面の硬度(H1)と、前記タイプC硬さ試験で測定される前記裏面層の硬度(H2が、
    式1: (H2/33)×(91−H2)< H1 < H2
    を用いて設計されている(ただし、前記転写ロールの硬度(H 1 )が10度以上35度以下であり、前記裏面層の硬度(H 2 )は60度以上90度以下である。)ことを特徴とする転写装置の設計方法。
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