JP4387828B2 - キャリアテープ台紙基材及びキャリアテープ - Google Patents

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本発明は、電子部品を装填する際に用いるキャリアテープ台紙基材及びキャリアテープに係り、より詳細には、装填された電子部品が腐食して劣化することがないキャリアテープ台紙基材及びキャリアテープに関するものである。
近年、各種電子機器の製造において、回路基板に対して各種電子部品を自動装着する技術が種々採用されている。中でも、回路基板の表面に対して各種表面実装部品を直接実装する技術、いわゆる表面実装技術は、著しい発達を見せている。
この表面実装には、一般に、キャリアテープ台紙基材で形成されたキャリアテープが使用される。キャリアテープ台紙基材に、例えば、表面実装部品収納用のキャビティ部が形成されるなどの加工が施され、キャビティ部に表面実装部品を収納しながら、キャリアテープ台紙基材の表面にカバーテープをヒートシール接着した上で、キャリアテープとして使用に供される。
かかるキャリアテープ台紙基材は、2つの種類に大別される。一つは、プラスチック原料を主成分としてなるものであり、もう一つは、紙などのパルプ繊維を主成分としてなるものである。
しかしながら、パルプ繊維を主成分としてなるものにおいては、装填していた表面実装部品である電子部品などが腐食してしまうという問題があった。
従って、本発明の目的は、装填していた表面実装部品である電子部品などが腐食して劣化することがない、パルプ原料を主成分とするキャリアテープ台紙基材を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解消すべく鋭意検討した結果、表面実装部品は、キャリアテープ台紙基材に配合されていた硫酸バンドが硫酸イオンとして残留し、この残留した硫酸イオンにより腐食することを知見した。すなわち、通常、キャリアテープには紙層間強度を高めておくために紙力増強剤を大量に配合するが、この紙力増強剤を紙層中に効率よく歩留らせ、紙力増強剤の効果を発現させるためには、パルプスラリーのpHを5前後とする必要があり、pHを調整するために硫酸バンドを使用する。そして、このように硫酸バンドを使用するため、最終製品であるキャリアテープ中に硫酸イオンが残留してしまうことを知見し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 複数の層を具備する多層抄き合わせ構造を有し、各層がそれぞれパルプ原料を主成分とするキャリアテープ台紙基材であって、厚さが300〜1200μmであり、坪量が250〜900g/m2であり、表面層、中間層及び裏面層により構成された3層構造を有し、表面層及び裏面層はそれぞれ厚さが50〜250μm、坪量が40〜200g/m2であり、表面のpHが6.7.8、残留硫酸イオン量が250ppm未満であり、前記複数の層のそれぞれにおけるパルプ原料のスラリーに、パルプ原料100重量部に対して、アニオン性ポリアクリルアミド〜8.0重量部及びポリエチレンオキサイドを主成分とする増粘剤を0.〜1.0重量部配合するとともに、硫酸バンドを配合せず、プレスパート直前の湿紙水分率を75〜80重量%に調整してなる、ことを特徴とするキャリアテープ台紙基材である
また、これらのキャリアテープ台紙基材を用いてなるキャリアテープも本発明に含まれる。
本発明のキャリアテープ台紙基材は、パルプ原料を主成分とし、装填していた表面実装部品である電子部品などが腐食してしまうことがない、ものである。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明のキャリアテープ台紙基材は、複数の層を具備する多層抄き合わせ構造を有し、各層がそれぞれパルプ原料を主成分とするキャリアテープ台紙基材であって、表面が特定のpHを有し、残留硫酸イオン量が特定の範囲内であることを特徴とする。
以下、更に詳細に説明する。
本発明のキャリアテープ台紙基材は、複数の層を具備する多層抄き合わせ構造を有する。ここで、複数の層は、少なくとも、表面層、裏面層及び両層間に位置する中間層の3層により構成されている。
本発明において、各層の主原料であるパルプ原料としては、特に制限されないが、例えば、ダグラスファー、ラジアータパイン、杉、松などの針葉樹;ユーカリ、オークなどの広葉樹を主原料としたクラフトパルプ(KP)、セミケミカルパルプ(SCP)、砕木パルプ(GP)、ケミグランドパルプ(CGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ディンキングパルプ(DIP)、ウエストパルプ(WP)などが挙げられ、使用に際しては単独もしくは2種以上混合して用いることができる。ただし、表面実装部品への影響という観点から填料が少ない方がよい場合は、DIPやWP等の古紙パルプよりもバージンパルプを用いる方が好ましい。
本発明のキャリアテープ台紙基材においては、上述の表面層、裏面層及び中間層、それぞれ同じパルプ原料を用いて形成しても良く、また異なるパルプ原料を用いて形成しても良い。具体的には、表面層、裏面層は針葉樹、広葉樹を原料としたクラフトパルプ(KP)を用い、中間層は、針葉樹、広葉樹を原料としたクラフトパルプ(KP)若しくはディインキングパルプ(DIP)を用いるのが、本発明の所望の効果を得るために好ましい。
また、上記の複数の層の各層それぞれには、各層間の層間強度を向上させるために、紙力増強剤を、パルプ原料100重量部に対して〜8.0重量部、特に2.5〜6.0重量部配合する
紙力増強剤を重量部以上とすることにより、層間強度をより向上させることができる。なお、8.0重量部を超えると、層間強度の更なる向上は望めないばかりか、抄紙機設備に汚れが付着したり、排水中の汚濁物質が増加する等の問題が発生するため好ましくない。
上記紙力増強剤としては、下記の化合物・市販品などがあるが、本発明ではアニオン性ポリアクリルアミドを用いる
アニオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、澱粉、カイメン。
そして、本発明のキャリアテープ台紙基材の表面のpHは6.3〜7.8である。
また、前記の特定の残留硫酸イオン量は250ppm未満である。
上記pHが6.未満又は前記残留硫酸イオンが250ppm以上であると、表面実装品の腐食が生じる。
pH及び残留硫酸イオンを上述の範囲内とするには、原料のpHを調整したり、硫酸バンドを無配合としたり、重炭酸ソーダ、炭酸カルシウム、アンモニア水等のアルカリ性薬品を添加する等して適宜調整するとよい。
また、前記の複数の層のそれぞれに、該紙力増強剤の効果をより向上させるために、ポリエチレンオキサイドを主成分とする増粘剤をパルプ原料100重量部に対して0.〜1.0重量部、好ましくは0.2〜0.5重量部添加し、且つプレスパート直前の湿紙水分率を75〜80%、好ましくは76〜80%、より好ましくは78〜79.5%に調整しておくのが好ましい。
本発明者らは、各層からなる湿紙のプレスパート直前の湿紙水分率(プレスパート前までの脱水速度)は、湿紙の地合及び紙力増強剤の発現効果に重大な影響を及ぼすことを知見した。湿紙のZ軸方向の水分移動が速すぎる、すなわち、水分率が低い場合、不均一な地合が形成されやすく、また水分移動が遅すぎる、すなわち水分率が高すぎる場合、プレスパートで一気に脱水しなければならず、その結果潰れ地合になる、これら2つのパターンは相反するものであるが、いずれの場合でも紙力増強剤の発現効果が悪くなり、その結果、キャリアテープ台紙基材のZ軸方向の紙層間の強度が低下する。その結果、キャリアテープの加工中若しくは運搬中に紙層間で剥離し、装填された電子部品が脱落するという問題が発生する。この問題は、特に前記キャリアテープ加工工程で発生し易く、最も重大な品質欠陥といえるものである。
さらに不均一な地合となったり、潰れ地合が発生した場合、シート厚みのバラツキが大きくなり、その結果キャリアテープ台紙基材のスリット加工工程において、隣り合う巻取りが互いに噛み込み合い、操業性を著しく低下させる問題が生じる(参考資料:特願2002−90604)。
また、パルプ原料のスラリーの粘性も地合に影響する。すなわち、パルプ繊維と紙力増強剤などを混合したスラリーが適正な粘度を有していれば、パルプ繊維が均一に分散されてワイヤー上で薄く均一に広がり、良好な地合を形成することができ、その結果、紙力増強剤の発現効果も向上する。そこで、パルプ原料のスラリーを作製するに際して、上記増粘剤を添加する。
上記のポリエチレンオキサイドを主成分とする増粘剤としては、例えば、明成化学工業(株)製、商品名「アルコックス」;住友精化(株)製、商品名「PEO−PFZ」等を挙げることができる。
なお、上記増粘剤の最適な配合量は、原料パルプの種類、フリーネスによって異なり、また円網抄紙機の場合シリンダーバットに使用するワイヤーのメッシュ径やバット内の液面の高さなどによって異なるが、上述の範囲内とすれば、条件が異なっていても十分な効果の向上が見られる。
すなわち、上記増粘剤の添加量を上述の範囲内とすること及び上記湿紙水分率を上述の範囲内とすることにより、原料スラリーが発泡することなく均一な地合が得られ、紙力増強剤の効果を十分に発揮させることができる。また、上記増粘剤を上述の範囲を超えて添加すると、地合改善に効果があるものの、他方、原料スラリーを発泡させる作用もあるため、紙表面に欠陥が発生する場合があるので好ましくない。
プレスパート直前の湿紙水分率は、円網抄紙機の場合、シリンダーバットのメッシュ径、シリンダ、バットを押さえるクーチロールの圧力、サクションバートの真空値等を適宜調節することによって上記の範囲とすることができる。
また、各層には、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、種々添加剤を添加することができる。具体的には、本発明のキャリアテープ、上述の3層構造を有しているが、表面層、裏面層、中間層いずれの層にも、歩留り向上剤、着色剤、泡消剤などを用いることができる。
次に、本発明のキャリアテープ台紙基材について図面を参照して更に詳細に説明する。
ここで、図1は、本発明のキャリアテープ台紙基材の好ましい1実施形態を示す側面図であり、図2は、本発明のキャリアテープ台紙基材を用いて形成されてなるキャリアテープの好ましい1実施形態を示す平面図であり、図3は、図2のII−II断面図である。
図1に示す本実施形態のキャリアテープ台紙基材10は、複数の層が、表面層11、中間層12及び裏面層13により構成された3層構造のテープである。そして、表面層11及び裏面層13の表面には、後述するカバーテープ20を貼り合わせるための接着剤16が塗工されている。なお、接着剤16は、後述する図2及び3に示すようにカバーテープが貼り合わされる部分にのみ塗工されている。
キャリアテープ台紙基材10全体の厚さは、装填される電子部品の大きさによっても異なるが、本発明では300〜1200μmとされ、400〜1000μmとするのが更に好ましい。また、坪量は、本発明では250〜900g/m2されるが、350〜800g/m2とするのが更に好ましい。
このうち、表面層11、裏面層13の厚さは、各々50〜250μmとするのが好ましく、100〜200μmとするのが更に好ましい。また、坪量は、40〜200g/m2とするのが好ましく、80〜160g/m2とするのが更に好ましい。
また、この際用いられる接着剤としては、通常この種のキャリアテープにおいて、キャリアテープ台紙基材とカバーテープとを接着する際に用いるものであれば特に制限なく用いることができる。
そして、本実施形態のキャリアテープ台紙基材10は、図2及び3に示すようにして本発明のキャリアテープ1として使用される。
すなわち、図2に示すように、キャリアテープ台紙基材10には、1側縁側に円形の開口部を所定間隔を開けて設けることにより複数のマージナル部14が形成され、他側縁側に長方形状の開口部を所定間隔を開けて設けることにより複数のキャビティ部15が形成されている。
キャリアテープ1は、図2及び3に示すように、カバーテープ20が、キャリアテープ台紙基材10のキャビティ部15を覆うようにキャリアテープ台紙基材10に貼り合わせされて、形成されている。カバーテープ20としては、通常、この種のキャリアテープにおいて、カバーテープとして用いるものであれば特に制限なく用いることができる。
また、キャビティ部15内には、それぞれ表面実装部品30(本実施形態においては電子部品)が収納されている。従って、キャビティ部15の大きさは、表面実装部品30が収納されるのに必要且つ十分なサイズとするのが好ましい。
そして、使用時には、図3に示すように、カバーテープ20を剥がして、表面実装部品30を露出させた後、特に図示しないが、所望の製品の所定位置に表面実装部品を装填する等して使用する。
本発明のキャリアテープ台紙基材は、前記パルプ原料及び紙力増強剤などを混合したスラリーを用いて各層を構成する湿紙を、抄紙機ワイヤー上で形成された各層の湿紙をフェルトへ順次転写することにより抄き合わせして多層構造とすることにより製造できる。この際用いることができる抄紙機としては、円網多層抄紙機、ウルトラフォーマー多層抄紙機、ベルボンドフォーマー多層抄紙機などが使用できる。
そして、このように構成された本発明のキャリアテープ台紙基材は、キャリアテープとした場合に、装填した表面実装部品が腐食して劣化することがないものである。
なお、本発明のキャリアテープ台紙基材は、上述の実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、キャビティ部15をエンボス加工により凹状に形成したキャリアテープとしてもよい。
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらに制限されるものではない。
なお、以下の例において、特に説明しない限り、「部」及び「%」とあるときは、それぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
〔実施例1〕
以下の形成材料からなる3層抄き合わせ紙によりキャリアテープ台紙基材を作製した。製造は、円網多層抄紙機にて3層構造で抄き合わせることにより行った。また、硫酸バンドは添加しなかった。
<形成材料>
表面層及び裏面層;針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)50%、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)50%、からなるパルプスラリーをカナディアンスタンダードフリーネス(CSF)450ccに調整した。
中間層;NBKP 25%、LBKP 25%、上物古紙パルプ50%からなるパルプスラリーをCSF350ccに調整した。
<製造方法>
上記層形成材料各々に、パルプ原料100部に対して、アニオン性ポリアクリルアミド系紙力増強剤(商品名:ハーマイドB−15、ハリマ化成株式会社製)を5部、増粘剤(商品名:アルコックスSR、明成化学工業(株)製)を0.4部配合した。なお、硫酸バンドは添加しなかった。
円網多層抄紙機を使用して、3層構造のキャリアテープ台紙基材を得た。この時のプレスパート直前の湿紙水分率を76.5%とした。
得られたキャリアテープ台紙基材の表面pHは6.4であった。また、キャリアテープ台紙基材の残留硫酸イオン量、層間強度、地合、電子部品の腐食性、製造時の操業性の評価を以下の方法にて実施した。
<試験方法>
・残留硫酸イオン量:キャリアテープ台紙基材中の硫酸イオンを熱水で抽出し、塩化バリウムで沈殿させてその重量を測定し、残留硫酸イオン量を計算した。
・剥離強度:TAPPIUM 522記載の試験方法に準じた。
・電子部品腐食試験:得られたキャリアテープ台紙基材50gを1cm角の小片に断裁し、チップ電子部品50個と混合したものを秤量瓶に入れ、40℃、80%(相対湿度)環境下にて30日間放置した。その後秤量瓶を取り出し、チップ電子部品を一つ一つ顕微鏡で観察し腐食が発生している部品の個数を数えた。
・操業性:抄紙工程や加工工程において、何らかの操業トラブルが発生した場合、その旨を記録した。
〔実施例2〜実施例5〕
紙力増強剤や増粘剤の配合量や、プレスパート直前の湿紙水分率を変えた以外は、実施例1と同様にしてキャリアテープ台紙基材を作製した。
実施例の結果をまとめて表1に示す。
実施例1〜5のキャリアテープ台紙基材は、電子部品の腐食が全く発生することがなく、紙層間の強度も優れていた。また、良好な地合を有し、抄紙工程でも加工工程でも操業トラブルは発生せず、従来の問題を解消することができた。
〔比較例1〕
表面層及び裏面層の形成材料いずれにも硫酸バンドを3部配合した以外は、実施例1と同様にしてキャリアテープ台紙基材を作製した。この時のpHは5.0であり、プレスパート直前の湿紙水分率は76.5%であった。このキャリアテープ台紙基材は残留硫酸イオンが多く、その結果、電子部品の腐食が発生し、従来の問題点を解消することはできなかった。
〔比較例2〕
キャリアテープ台紙基材の表面のpHを8.2に調整した以外は、実施例1と同様にしてキャリアテープ台紙基材を作製した。プレスパート直前の湿紙水分率は76.5%であった。このキャリアテープ台紙基材を作製すると、抄紙機ドライヤー設備に多量の粕が付着し、安定操業が困難であった。
〔比較例3〕
紙力増強剤の配合量を0.5部とし、プレスパート直前の湿紙水分率を76.7%とした以外は、実施例1と同様にしてキャリアテープ台紙基材を作製した。この時のpHは6.4であり、プレスパート直前の湿紙水分率は76.7%であった。このキャリアテープ台紙基材は紙層間の強度が低く、スリット加工時に層間剥離トラブルが発生し、キャリアテープ台紙基材としては不適であった。
〔比較例4〕
増粘剤の配合を中止し、湿紙水分率を76.4%とした以外は、実施例1と同様にしてキャリアテープ台紙基材を作製した。この時のpHは6.3であり、プレスパート直前の湿紙水分率は76.4%であった。このキャリアテープ台紙基材は地合が不均一で紙層間の強度が低い上に、スリット加工時に隣り合う巻取りが互いに噛み込み合うトラブルが発生した。
〔比較例5〕
ワイヤーパート〜プレスパート間に設置している真空吸引装置の作動条件を調整して脱水を早め、プレスパート直前の湿紙水分率を74.0%にした以外は、実施例1と同様にしてキャリアテープ台紙基材を作製した。この時のpHは6.4であった。このキャリアテープ台紙基材は地合が不均一で紙層間の強度が低いほか、スリット加工時に隣り合う巻取りが互いに噛み込み合うトラブルが発生した。
〔比較例6〕
ワイヤーパート〜プレスパート間に設置している真空吸引装置を停止させて脱水を遅らせ、プレスパート直前の湿紙水分率を80.5%にした以外は、実施例1と同様にしてキャリアテープ台紙基材を作製した。この時のpHは6.3であった。このキャリアテープ台紙基材は潰れ地合と称されるバターンが紙全体に発生した。また、紙層間の強度が低いほか、スリット加工時に隣り合う巻取りが互いに噛み込み合うトラブルが発生した。
〔比較例7〕
増粘剤の配合量を1.2部とした以外は、実施例1と同様にしてキャリアテープ台紙基材を作製した。この時のpHは6.4であり、プレスパート直前の湿紙水分率は76.3%であった。このキャリアテープ台紙基材は潰れ地合と称されるパターンが紙全体に発生した。このキャリアテープ台紙基材は、抄紙機ワイヤー設備上に筋状の汚れが付着し、連続操業が困難であった。
〔比較例8〕
紙力増強剤の配合量を9.0部とした以外は、実施例1と同様にしてキャリアテープ台紙基材を作製した。この時のpHは6.4であり、プレスパート直前の湿紙水分率は76.4%であった。このキャリアテープ台紙基材は抄造時、ドライヤー設備及びワイヤー設備上に多量の汚れが付着したほか、排水中の汚濁物質が増加し、排水処理が困難になった。
これら比較例の結果もまとめて表1に示す。
Figure 0004387828
本発明は、電子部品を装填する際に用いるキャリアテープ台紙基材及びキャリアテープとして適用できるものである。
図1は、本発明のキャリアテープ台紙基材の好ましい1実施形態を示す側面図である。 図2は、本発明のキャリアテープ台紙基材を用いて形成されてなるキャリアテープの好ましい1実施形態を示す平面図である。 図3は、図2のII−II断面図である。
10…キャリアテープ台紙基材、11…表面層、12…中間層、13…裏面層、14…マージナル部、15…キャビティ部、16…接着剤、20…カバーテープ。

Claims (2)

  1. 複数の層を具備する多層抄き合わせ構造を有し、各層がそれぞれパルプ原料を主成分とするキャリアテープ台紙基材であって、
    厚さが300〜1200μmであり、坪量が250〜900g/m2であり、
    表面層、中間層及び裏面層により構成された3層構造を有し、表面層及び裏面層はそれぞれ厚さが50〜250μm、坪量が40〜200g/m2であり、
    表面のpHが6.7.8、残留硫酸イオン量が250ppm未満であり、
    前記複数の層のそれぞれにおけるパルプ原料のスラリーに、パルプ原料100重量部に対して、アニオン性ポリアクリルアミド〜8.0重量部及びポリエチレンオキサイドを主成分とする増粘剤を0.〜1.0重量部配合するとともに、硫酸バンドを配合せず、
    プレスパート直前の湿紙水分率を75〜80重量%に調整してなる、
    ことを特徴とするキャリアテープ台紙基材。
  2. 請求項1記載のキャリアテープ台紙基材を用いてなるキャリアテープ。
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