JP4387490B2 - 無機水硬性成形品の成形装置 - Google Patents

無機水硬性成形品の成形装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は無機水硬性成形品の成形装置に関し、例えばセメントモルタル、粘土、セラミック、石膏等の無機水硬性材料よりなる成形品を直接棒状弁により下方から押上げて成形面からの離型を行うとともに離型ガスを成形面に設けたガス噴射孔から噴射させて金型の成形面からの成形品の離型を効率的に行い、しかも上型に対する成形品の吸着性を助成するようにした。
【0002】
【従来の技術】
従来、無機水硬性成形品、例えばセメントモルタルの成形品成形装置には、特公平5−88642号公報に記載の発明がある。
すなわち、図7に示すように上型aおよび下型bよりなる金型の一方、すなわち上型aの成形面cに成形品Nに対する圧縮時に搾水や吸気を行うのに設けられた複数の通孔部dと、他方の金型としての下型bの成形面eに開口する複数の離型ガス噴射孔fと、該離型ガス噴射孔fを介して前記下型bの成形面eに連通して他方の金型としての下型b内に設けられるガス供給通路gと、成形材料N′を金型の成形面eに供給する時点から成形完了後の離型開始時点まで前記離型ガス噴射孔fを閉鎖し成形面eと面一になる閉鎖位置および成形面eとガス供給通路gを連通する開放位置との2位置間を移動可能な棒状弁hとを備えたものである。
そして、金型としての上型aと下型bとの成形面に無機水硬性材料よりなるセメントモルタルのような成形材料N′を投入し、上型aと下型bとを少なくとも一方が他方に対向する方向に移動させることにより加圧、圧縮し、金型としての上型aの成形面cに設けた複数の通孔部dを通じて搾水、吸水して成形品Nを成形する。
次いで、一方の金型としての上型aを他方の金型としての下型bに対して相反する方向に移動し、一方の金型としての下型bの成形面eに設けた複数の離型ガス噴射孔fから離型ガスGを噴射させて成形品Nを離型させる。それから、他方の金型としての上型aの成形面cに複数の通孔部dを介して真空吸引させて一方の金型の成形面cに成形品Nを吸着させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示す上記従来のセメントモルタルの成形品成形装置は、上型aと下型bとよりなる金型相互によって圧縮成形される成形品Nは、一方の金型としての下型bの成形面eに設けた複数の離型ガス噴射孔fを通じて離型ガスGを噴射させることにより成形品Nの離型を行うのにすぎない。そして、他方の金型としての上型aの成形面cに設けた複数の通孔部dを介して成形品Nは真空吸引されるものである。
このように従来のセメントモルタルの成形品成形装置は、離型ガスGを噴射させるだけで、成形品Nの離型を行うものであるので、成形品Nの離型作業に多くの時間がかかり、非能率であった。しかも成形品Nの型離れが悪いので、他方の金型としての上型aに対する成形品Nの吸着能率が低く、成形サイクルが長く非能率的であった。
また上型aと下型bとよりなる金型による成形品Nの圧縮成形時に、一方の金型としての下型bの成形面eに設けた複数の離型ガス噴射孔fと該離型ガス噴射孔f内に挿入される棒状弁hの先端部h1 との間の間隙から成形品Nに含まれる水分が侵入するので、この水分が上型aと下型bによる成形品Nの成形後に離型ガス噴射孔fから再び成形品Nの表面に噴射し、折角成形した成形品Nの表面を損ない綺麗な仕上がり精度にて成形することができないという不都合を生じていた。
本発明は上記従来の不都合を解決し、成形品の離型時には成形品を金型の一方に設けたガス供給通路内に配挿した棒状弁体により下方から直接押上げて離型を行うとともに離型ガスを離型ガス噴射孔から噴射させて金型の成形面からの成形品の離型を効率的に行い、しかも上型に対する成形品の吸着を助成し、成形サイクルの格段の効率化をはかり、さらには成形品の成形時に複数の離型ガス噴射孔と棒状弁の先端部との間の間隙からガス供給通路内に侵入される水分を確実に外部に排水して成形品の表面に対する仕上がり精度を損なうことなく高精度な無機水硬性成形品の成形装置を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、請求項1は、上型および下型よりなる金型の一方の成形面に成形品に対する圧縮時に搾水や吸気を行うのに設けられる複数の通孔部と、他方の金型の成形面に開口する離型ガス噴射孔と、該離型ガス噴射孔を介して成形面に連通し、他方の金型内に設けられるガス供給通路と、成形材料を金型の成形面に供給する時点から成形完了後の離型開始時点まで前記離型ガス噴射孔を閉鎖し成形面と面一になる閉鎖位置および成形面とガス供給通路を連通する開放位置とのガス供給通路内の2位置間を移動可能に設けた棒状弁とを備え、成形品の成形完了後に離型ガスを離型ガス噴射孔から噴射して離型を行う無機水硬性成形品の成形装置において、前記棒状弁は先端部が離型ガス噴射孔を閉鎖し、ガス導入孔を一側に有するガス供給通路内に配挿されて成形品を押圧可能に設けられ、前記棒状弁に対して排水弁を上下動可能にガス供給通路内に設けたことを特徴とするという手段を採用した。
【0005】
また本発明の請求項2は、請求項1において前記棒状弁は排水弁と別体に形成されることにより該棒状弁と他方の金型との間に介装されるばね材により先端部が離型ガス噴射孔を閉鎖可能にガス供給通路内に配挿され、前記排水弁は前記ばね材のばね力に抗して前記棒状弁を強制的に突出可能に設けられることを特徴とするという手段を採用した。
【0006】
また本発明の請求項3は、請求項1において前記棒状弁は排水弁と一体に形成され先端部が離型ガス噴射孔を閉鎖可能にガス供給通路内に上下動可能に配挿されることを特徴とするという手段を採用した。
【0007】
また本発明の請求項4は、請求項1、または請求項2、請求項3の何れかにおいて前記棒状弁の先端部と該先端部が挿入される離型ガス噴射孔の内周との間にはガス供給通路に連通可能な排水間隙が形成され、前記排水弁の開閉により前記排水間隙を通じて成形時の排水がガス供給通路内に導入されて排水制御されることを特徴とするという手段を採用した。
【0008】
また本発明の請求項5は、請求項2において上型および下型よりなる金型の一方に設けられたガス供給通路内に配挿される棒状弁と、該棒状弁を保持するばね材とは金型に対して所望数個設けられたことを特徴とするという手段を採用した。
【0009】
また本発明の請求項6は、請求項1において前記通孔部が上型の成形面に、離型ガス噴射孔が下型の成形面に設けられることを特徴とするという手段を採用した。
【0010】
また本発明の請求項7は、請求項1において前記通孔部が下型の成形面に、離型ガス噴射孔が上型の成形面に設けられることを特徴とするという手段を採用した。
【0011】
また本発明の請求項8は請求項4において離型ガス噴射孔に対する棒状弁の先端部に形成される前記排水間隙は横断面積が平面略円形をなす離型ガス噴射孔に対して平面略方形をなす一定の縮小径部に形成されることを特徴とするという手段を採用した。
【0012】
また本発明の請求項9は請求項1、または請求項2、請求項3の何れかにおいて前記排水弁はシリンダの駆動により油圧回路を通じて排水位置と止水位置とに上下動して切換動作されることを特徴とするという手段を採用した。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の具体例を図面を参照して説明する。
図1および図6は本発明の一実施例を示す。
1は金型としての上型、2は上型1に対向して下方に配置される下型である。これらの金型としての上型1および下型2は一方が他方に対して図には示さないシリンダの駆動により対向する方向または離反する方向に各々上下動するか、または上型1および下型2が相互に対向する方向または離反する方向に上下動して成形品Nを成形するようになっている。
3は下方の金型としての下型2の外周に図には示さないシリンダの駆動により上下動する型枠である。
【0014】
そして、上型1および下型2の一方、図示する実施例では上型1の成形面S1 に成形品Nの成形時における搾水や吸気を行うのに設けられた複数の通孔部4と、他方の金型としての下型2の成形面S2 に開口する複数の離型ガス噴射孔5と、該離型ガス噴射孔5を介して前記成形面S2 に連通して他方の金型としての下型2内に設けられるガス供給通路6と、成形材料N′を下型2の成形面S2 に供給する時点から成形完了後の離型開始時点まで前記離型ガス噴射孔5を閉鎖し成形面S2 と面一になる閉鎖位置および離型ガス噴射孔5から移動されることにより成形面S2 とガス供給通路6を連通する開放位置との2位置を移動可能な棒状弁7とを備え、成形品Nの成形後に離型ガスGを離型ガス噴射孔5から噴射して成形品Nの離型を行うようにする。また前記通孔部4は上方の上型1の成形面S1 に、また離型ガス噴射孔5は下方の下型2の成形面S2 に設けられる点は図7に示すような従来の成形品の成形装置と同様である。
また成形品Nを成形するための成形材料N′としては、例えばセメントモルタル、粘土、セラミック、石膏等の水硬性無機材料が使用される。
【0015】
そして、本実施例では前記棒状弁7は、該棒状弁7と他方の金型としての下型2との間に介装されるばね材8より先端部7aが成形品Nの下面を直接押上可能に離型ガス噴射孔5を有するガス供給通路6内に配挿され、前記棒状弁7を前記ばね材8のばね力に抗して強制的に突出可能な排水弁9を上下動可能にガス供給通路6内の下方に別体に分離して設けている。前記ばね材8は下型2に対する棒状弁7の組付を簡便に行って保持するためと、平均したむらのないばね力を発揮して棒状弁7の上下動を確実にするために図示するようなコイルばねが最適に使用される。
このようにばね材8により保持される棒状弁7を別体に分離して設けた排水弁9の先端にてばね材8のばね力に抗して突出可能にしたのは、離型ガス噴射孔5に対する棒状弁7の製作精度および組付精度とガス供給通路6の弁座6aに対する大径外周部9aと小径部9bを有する排水弁9の製作精度および組付精度を必要以上に高くしなくても離型ガス噴射孔5に対する棒状弁7の上下動と開閉動作とを確実に行って離型ガスGの制御と成形品Nからの外部への排水を確実に行うためである。
【0016】
7a1 は図5に示すように前記棒状弁7の先端部7aと該先端部7aを挿入するための離型ガス噴射孔5の内周との間に下方のガス供給通路6に連通可能に形成された排水間隙であり、この排水間隙7a1 は横断面積Tが平面略円形の離形ガス噴射孔5に対して平面略方形をなす一定の縮小径部7a2 が形成されることによりこの縮小径部7a2 の外周に形成される。
なお、縮小径部7a2 は図示する実施例では平面略方形をなす一定の縮小径部7a2 に形成されているが、これは代表例であり、図示するものに限らず平面略五角形、平面略六角形、平面略八角形等の多角形等であってもよい。要は棒状弁7が離型ガス噴射孔5から離脱した時に離型ガス噴射孔5との間に排水間隙7a1 が形成されることにより成形品Nからの排水が行えるのと離型ガスGの噴出とを行うようにすればよい。
【0017】
前記棒状弁7を排水位置と止水位置とに切換動作するための棒状の前記排水弁9は、油圧回路10を通じてシリンダ11の駆動により上下動するようになっている。11aはシリンダ11のピストン部であり、このピストン部11aの先端に前記排水弁9は取付けられる。
そして、この排水弁9は成形品Nの離型時に駆動源としてのシリンダ11のピストン部11aが上昇する棒状弁7の突出時に、大径外周部9aがガス供給通路6の下方部の内周に設けた環状の弁座6aに挿入されてガス供給通路6を閉弁することによりガス導入孔12を通じてガス供給通路6内に導入される離型ガスGを上方の離型ガス噴射孔5から成形品Nに噴射して下型2の成形面S2 に対する成形品Nの離型を行う。また排水弁9の上方外周にはシリンダ11のピストン部11aの降下時に、前記弁座6aから大径外周部9aが脱挿されて開弁されることにより成形品Nからガス供給通路6内に侵入した水分を大径外周部9aの下方に位置するガス供給通路6の下方外周に設けた排水孔13から排水するように連通可能な空隙14を形成するための小径部9bが形成されている。
【0018】
15は一方の金型としての上型1の成形面S1 に取付けられた濾過板装置であり、この濾過板装置15は成形品Nの成形時に吸引搾水するように脱水布16と、金網17と、水切鉄板18とを重ね合わして形成される。
【0019】
本発明の一実施例は以上の構成からなり、成形品Nを成形するには金型の一方の下型2に対して図には示さないシリンダを駆動させて型枠3を上昇させ、成形材料としての無機水硬性材料よりなる例えばセメントモルタルを下型2と型枠3に囲まれる成形空間部内に所望量が投入する(図1参照)。その後に図には示さない別のシリンダを駆動させて金型としての上型1または下型2の一方を他方に対して対向する方向に降下するかまたは上昇させるか、或いは上型1および下型2の双方を対向する方向に上昇または降下することにより上型1と下型2とで成形材料N′を加圧、圧縮する。そして、上型1の成形面S1 に設けた複数の通孔部4を通じて成形品Nから生ずる水分を図には示さない真空ポンプにより真空吸引して搾水や吸気を行って成形品Nを成形するようにする点は従来の成形装置と同様である。
この時、図2に示すように金型の一方の下型2には、成形面S2 に連通するガス供給通路6が設けられ、このガス供給通路6内に配挿されている棒状弁7の先端部7aが成形面S2 と一致する高さにばね材8により保持されて成形品Nの成形が行われるように離型ガス噴射孔5を閉塞し、成形品Nから生ずる水がガス供給通路6内に侵入するのを阻止している。
【0020】
しかもシリンダ11のピストン部11aは降下し、ピストン部11aの先端部に取付けられている排水弁9は図1に示すようにガス供給通路6内に配挿している棒状弁7の下端に対する突出がない状態に降下され、排水弁9の上方外周に形成されている小径部9bがガス供給通路6の下方部に設けた弁座6aから脱挿されて弁座6aとの間に空隙14が形成され排水弁9は開弁状態になるので、ガス供給通路6内に侵入した水分は排水孔13から金型の外部に排水される。このため、ガス供給通路6内に侵入される成形品Nから生ずる水分が、後記説明のように離型ガス噴射孔5から噴射される離型ガスGの加圧力により折角加圧成形した成形品Nの表面に勢い良く衝突して表面の仕上げ精度を損なうような不都合を解消することができる。
【0021】
そして、本実施例では成形品Nの離型時に、図3に示すように金型の一方の上型1を他方の金型の下型2に対して数mm程度、僅かに上昇してからシリンダ11が駆動されてピストン11aが伸長すると、このピストン11aに取付けられた排水弁9はガス供給通路6の下方部内に設けられた弁座6a内に挿入されることにより閉弁されて排水孔13に対する連通状態を遮断するとともに先端部がばね材8のばね力に抗して棒状弁7を上方へ突出させる。
このため、棒状弁7の先端部7aにより成形品Nは下面が押上げられ、下型2の成形面S2 からの離型が直接的に行われる。しかも棒状弁7の先端部7aが成形面S2 に対して上昇することにより下型2の成形面S2 に連通するガス噴射孔5の閉塞を開放するので、離型ガス導入孔12からガス供給通路6内に導入される離型ガスGは離型ガス噴射孔5から噴射されることにより成形品Nを押上げて前述のように棒状弁7の直接的な押上げによる離型とともに成形品Nの離型を迅速かつ効率的に行う。なお、図示する実施例ではガス供給通路6内に配挿される棒状弁6は1本が、また離型ガス噴射孔5は1個が下型2に設けられているが、成形品Nの下面積の広狭と、成形品Nの重量の軽重、搾水状態等に応じて設置個数の増減変更は自由に行なうことができる。
【0022】
しかも、離型ガス噴射孔5から噴射される離型ガスGによる下面からの押上げによって上型1の成形面S1 に設けた複数の通孔部4を通じて成形面S1 に吸着される成形品Nの上型1への吸着を助成して吸着能率が高く、成形サイクルが短時間になる。
その後、上型1は成形面S1 に成形品Nを吸着して所望高さまで上昇した後にそのまま水平方向に移動し、成形品Nを図に示さない受台に載置し、成形品Nの受渡しを行う。
それから、上型1は下型2に整合する位置まで旧位に水平移動し、成形品Nを成形する場合の1サイクルが完了する。
【0023】
なお図示する実施例では、金型の一方としての上型1に複数の通孔部4を設けて成形品Nに対する吸引、搾水をなし、また下型2にガス供給通路6を設け、このガス供給通路6配挿される棒状弁7と、この棒状弁7を保持するばね材8と、該ばね材8のばね力に抗して棒状弁7を突出すための排水弁9とを1個図示することにより成形品Nに対して棒状弁7により直接に突出しを行うほか、成形品Nに対して離型ガスGを噴出して離型を迅速かつ確実に行うようにしているが、ガス供給通路6、棒状弁7、ばね材8、排水弁9はそれぞれ成形品Nの下面積の広狭、成形品Nの重量の軽狭、搾水状態等に応じて複数個設けることにより成形品Nに平均的な力を加えてひび割れや形崩れすることなく前記実施例よりさらに迅速かつ効率的に離型を行うようにでき、しかも設置個数は上記説明に限ることなく、その増減変更は自由に行える。
【0024】
また上記実施例では、ガス供給通路6内に離型ガス噴射孔5を閉鎖するように配挿される棒状弁7に対して排水弁9を別体に形成してばね材8のばね力に抗して排水弁9により棒状弁7を強制的に突出可能に設けているが、図には示さないが棒状弁7は排水弁9と一体に形成されることにより先端部7aが離型ガス噴射孔5をばね材8を用いずに閉鎖するようにガス供給通路6内に上下動可能にシリンダ11の駆動により配挿されるようにすることもできる。
【0025】
また、図示する上記実施例では、金型の一方の上型1の成形面S1 に複数の通孔部4を設け、他方の下型2の成形面S2 に棒状弁7を配挿するとともに離型ガスGを噴射するための離型ガス噴射孔5を設けているが、反対に下型2の成形面S2 に通孔部4を設け、上型1の成形面S2 に離型ガス噴射孔5を設けることもできる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1は、上型および下型よりなる金型の一方の成形面に成形品に対する圧縮時に搾水や吸気を行うのに設けられる複数の通孔部と、他方の金型の成形面に開口する離型ガス噴射孔と、該離型ガス噴射孔を介して成形面に連通し、他方の金型内に設けられるガス供給通路と、成形材料を金型の成形面に供給する時点から成形完了後の離型開始時点まで前記離型ガス噴射孔を閉鎖し成形面と面一になる閉鎖位置および成形面とガス供給通路を連通する開放位置とのガス供給通路内の2位置間を移動可能に設けた棒状弁とを備え、成形品の成形完了後に離型ガスを離型ガス噴射孔から噴射して離型を行う無機水硬性成形品の成形装置において、前記棒状弁は先端部が離型ガス噴射孔を閉鎖し、ガス導入孔を一側に有するガス供給通路内に配挿されて成形品を押圧可能に設けられ、前記棒状弁に対して排水弁を上下動可能にガス供給通路内に設けたので、成形品の離型時には成形品を金型の一方に設けたガス供給通路内に配挿した棒状弁体により下方から直接押上げて離型を行うとともに離型ガスを離型ガス噴射孔から噴射させて金型の成形面からの成形品の離型を効率的に行うことができる。しかも上型に対する成形品の吸着を助成し、成形サイクルの格段の向上をはかることができ、さらには成形品の成形時に複数の離型ガス噴射孔と棒状弁の先端部との間の間隙からガス噴射通路内に侵入される水分を確実に外部に排水して成形品の表面に対する仕上がり精度を損なうことなく高精度な無機水硬性成形品を成形することができる。
【0027】
また本発明の請求項2によれば、前記棒状弁は排水弁と別体に形成されることにより該棒状弁と他方の金型との間に介装されるばね材により先端部が離型ガス噴射孔を閉鎖可能にガス供給通路内に配挿され、前記排水弁は前記ばね材のばね力に抗して前記棒状弁を強制的に突出可能に設けられることを特徴としたので、排水弁はばね材のばね力に抗して棒状弁を強制的に突き上げて先端部が離型ガス噴射孔から突出して無機水硬性成形品よりなる成形品を直接棒状弁により押上げて成形面からの離型を行うとともに離型ガスを離型ガス噴射孔から噴出させて成形品の離型が効率的に行える。
【0028】
また本発明の請求項3によれば、前記棒状弁は排水弁と一体に形成され先端部が離型ガス噴射孔を閉鎖可能にガス供給通路内に上下動可能に配挿されることを特徴としたので、棒状弁が排水弁と一体にガス供給通路内に上下動して棒状弁により成形品を押上げて成形面からの離型を行うとともに離型ガス噴射孔から離型ガスを噴出して成形品の離型を効率的に行うことができ、部品数も少なく製作および組付けは容易である。
【0029】
また本発明の請求項4によれば、前記棒状弁の先端部と該先端部が挿入されるガス噴射孔の内周との間にはガス供給通路に連通可能な排水間隙が形成され、前記排水弁の開閉により前記排水間隙を通じて成形時の排水がガス供給通路内に導入されて迅速かつ確実に排水し制御することができる。
【0030】
また、本発明の請求項5によれば、上型および下型よりなる金型の一方に設けられたガス供給通路内に配挿される棒状弁と、該棒状弁を保持するばね材とは金型に対して所望数個設けられたので、棒状弁を金型の一方または他方にばね材の附勢力に抗して容易に組付けることができる。また、本発明の請求項6によれば、前記通孔部が上型の成形面に、離型ガス噴射孔が下型の成形面に設けられ、また、請求項7によれば、前記通孔部が下型の成形面に、離型ガス噴射孔が上型の成形面に設けられるので、成形時には、通孔部を介して搾水が行え、しかも、離型時には離型ガス噴射孔から離型ガスを噴射することにより離型を効率的に行うことができる。
また本発明の請求項8によれば、離型ガス噴射孔に対する棒状弁の先端部に形成される排水間隙は横断面積が平面略円形をなす離型ガス噴射孔に対して平面略方形をなす一定の縮小径部に形成されるので、成形品の成形時には棒状弁の先端部が成形面に一致して離型ガス噴射孔を閉塞することにより成形に寄与するのと、成形品から生ずる水分がガス供給通路内に侵入するのを阻止して離型ガスの噴射時に成形品に対して噴出することを阻止することができ、1つの部品を数機能に使用することができ、製作および組付けが容易でコンパクト化がはかれる。
【0031】
また本発明の請求項9によれば、棒状弁とともにガス供給通路内に配挿される排水弁はシリンダの駆動による油圧回路を通じて排水位置と止水位置とに上下動して応答性良く切換動作されるので、棒状弁を開閉することにより成形時における成形品からのガス供給通路内への水分の侵入を阻止するとともに離型時には離型ガスを離型ガス噴射孔から迅速かつ確実に噴出することができ、さらにはガス供給通路内に侵入した成形品からの水分を金型の外部に確実に排水することができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無機水硬性成形品の成形装置の一実施例を示し、成形材料を金型の成形面に投入した状態の断面図である。
【図2】同じく成形品の成形時における断面図である。
【図3】同じく成形品の離型時における断面図である。
【図4】図3のA−A拡大断面図である。
【図5】同じく図3のB−B拡大断面図である。
【図6】同じく棒状弁の先端部と離型ガス噴射孔とを示す分解斜視図である。
【図7】従来の無機水硬性成形品の成形装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 上型
2 下型
3 型枠
4 通孔部
5 離型ガス噴射孔
6 ガス供給通路
7 棒状弁
7a 先端部
7a1 排水間隙
7a2 縮小径部
8 ばね材
9 排水弁
9a 外周大径部
9b 小径部
11 シリンダ
N 成形品
1 成形面
2 成形面

Claims (9)

  1. 上型および下型よりなる金型の一方の成形面に成形品に対する圧縮時に搾水や吸気を行うのに設けられる複数の通孔部と、他方の金型の成形面に開口する離型ガス噴射孔と、該離型ガス噴射孔を介して成形面に連通し、他方の金型内に設けられるガス供給通路と、成形材料を金型の成形面に供給する時点から成形完了後の離型開始時点まで前記離型ガス噴射孔を閉鎖し成形面と面一になる閉鎖位置および成形面とガス供給通路を連通する開放位置とのガス供給通路内の2位置間を移動可能に設けた棒状弁とを備え、成形品の成形完了後に離型ガスを離型ガス噴射孔から噴射して離型を行う無機水硬性成形品の成形装置において、前記棒状弁は先端部が離型ガス噴射孔を閉鎖し、ガス導入孔を一側に有するガス供給通路内に配挿されて成形品を押圧可能に設けられ、前記棒状弁に対して排水弁を上下動可能にガス供給通路内に設けたことを特徴とする無機水硬性成形品の成形装置。
  2. 前記棒状弁は排水弁と別体に形成されることにより該棒状弁と他方の金型との間に介装されるばね材により先端部が離型ガス噴射孔を閉鎖可能にガス供給通路内に配挿され、前記排水弁は前記ばね材のばね力に抗して前記棒状弁を強制的に突出可能に設けられることを特徴とした請求項1に記載の無機水硬性成形品の成形装置。
  3. 前記棒状弁は排水弁と一体に形成され先端部が離型ガス噴射孔を閉鎖可能にガス供給通路内に上下動可能に配挿されることを特徴とする請求項1に記載の無機水硬性成形品の成形装置。
  4. 前記棒状弁の先端部と該先端部が挿入される離型ガス噴射孔の内周との間にはガス供給通路に連通可能な排水間隙が形成され、前記排水弁の開閉により前記排水間隙を通じて成形時の排水がガス供給通路内に導入されて排水制御されることを特徴とする請求項1、または請求項2、請求項3の何れかに記載の無機水硬性成形品の成形装置。
  5. 上型および下型よりなる金型の一方に設けられたガス供給通路内に配挿される棒状弁と、該棒状弁を保持するばね材とは金型に対して所望数個設けられたことを特徴とする請求項2に記載の無機水硬性成形品の成形装置。
  6. 前記通孔部が上型の成形面に、離型ガス噴射孔が下型の成形面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の無機水硬性成形品の成形装置。
  7. 前記通孔部が下型の成形面に、離型ガス噴射孔が上型の成形面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の無機水硬性成形品の成形装置。
  8. 離型ガス噴射孔に対する棒状弁の先端部に形成される前記排水間隙は横断面積が平面略円形をなす離型ガス噴射孔に対して平面略方形をなす一定の縮小径部に形成されることを特徴とする請求項4に記載の無機水硬性成形品の成形装置。
  9. 前記排水弁はシリンダの駆動による油圧回路を通じて排水位置と止水位置とに上下動して切換動作されることを特徴とする請求項1、または請求項2または請求項3の何れかに記載の無機水硬性成形品の成形装置。
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