JP4386888B2 - 自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器およびその製造方法 - Google Patents

自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、コモンレールと称される自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器およびその製造方法に関し、特に、1000℃以上の温度での液相拡散接合あるいはその他の接合方法を用いて組み立て製造された、内圧120MPaを超える圧力に耐える自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器において、接合部に不可避的に発生する接合不良が原因で生じる接合部強度低下に対して耐性を有し、さらには燃料に印加される圧力に起因する接合部からの内圧疲労破壊に対する耐久性に優れた、自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器およびその製造方法に関する。
自動車用燃料に軽油を用いる場合、各燃焼室に軽油を空気と混合して均一に噴射し、その爆発燃焼効果を最も効率よくエンジンの動力に変換する技術として、コモンレールシステムが用いられる。これは、燃料の噴射圧力を電子制御で調節することで、排出ガスの有害物質低減にも有効な技術である。欧州では乗用車に多用されていることもあり、不純物成分の少ない軽油を用いることで、高出力、低燃費、さらには大トルクを得られるようになるなど、そのシステム技術開発が続けられてきた。
当該システムの主要構成は、燃料タンクから燃料の軽油をポンプで吸引し、吸引した燃料をコモンレールと呼ばれる燃料蓄圧器に一時的に高圧で保持し、ここからオリフィスと呼ばれる細径の吐出口と配管を介して燃料が噴射ノズルへと圧送され、燃焼用空気と燃料をノズル内部で混合して、均一にエンジン燃焼室へ噴射する機能を備えたものとなっている。その際、噴射ノズルから吐出する燃料は均一に噴霧するほど燃焼効率が高く、かつ高圧であるほどこの目的を達成しやすい。すなわち、極力高圧の燃料噴射システムを形成することが、有害物質排出の少ない自動車用エンジンを開発する上で重要な技術要素となっている。
ところが、現在のコモンレールシステムでは、最初の蓄圧器に燃料が圧入されるとき、その吐出口に至る過程で、蓄圧器そのものが燃料の圧力に耐えられず、内圧疲労破壊する場合があった。これを解決するためには、コモンレール素材の鋼材強度を上げることが重要であるとの認識のもとに、鋼材の化学成分の調整、熱処理の調整で対応する技術開発が進み、噴射燃料圧力は120MPaまでは十分に信頼性の高いコモンレールシステムが既に実用化されている。
しかし、120MPaを超える高圧用のコモンレールは、現時点では、熱間鍛造で一体成形し、これに複雑な機械加工を施し、さらに強度を確保するために調質処理を施して製造されるが、この方法では、材料強度が高くなるにつれ成形性が劣り、かつ加工が困難になるため、大きなコストの増大を招くことになり、コモンレールの内圧を高めていく技術開発を困難なものとしていた。このような現状から、現時点では、150MPaまでの高圧用コモンレールが一部で実用化されているものの、製造方法は鍛造と機械加工の組み合わせ以外の方法が確立できていないため、上記のコモンレールの内圧をさらに高めていくという課題は依然として未解決のままであった。
本発明者らは、この高圧用コモンレールの製造方法を根本から見直し、各部位を単純な形状の部品に分割して部位毎に量産し、接合によってそれらを組み立てて製品とする方法に着目した。
元来一体成型によって部品を形成し、形状が複雑である場合には型打ち鍛造や据え込み鍛造、あるいは鋳造や一部削りだし工程を経て製造すべき部品を、単純形状の部品に分割して大量に製造し、それらを液相拡散接合によって組み立てる技術については特許文献1および2に記載がある。
これらの技術は、液相拡散接合という精密接合技術の利点を用い、複雑形状の部品を接合によって実現する技術であるが、液相拡散接合が融点降下元素の拡散律速で進行する性質を有するため、高温で接合面に応力を負荷し続けなければならず、工程時間が接合だけでも1分以上と比較的長く、かつ接合装置のコストが高いこともあって工業的には普及している状況にはない。
さらに、上記特許文献1、2には、接合面への負荷応力が接合治具あるいは部品形状、さらには加工精度の問題から均一とならない場合や、加熱を均一に実施しない場合に生じる局部変形による接合面の精密突き合わせを安定して形成する技術については開示がない。
自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器は、適用される部位の性質上接合強度は設計に厳格に反映され、機関の信頼性獲得に最も重要な部位である。従って、例えば接合工程において管理が困難な因子、すなわち上記したような原因による不完全接合部が万が一発生した場合は、たとえ後の検査技術を万全にしたとしても生産コストという観点からは歩留まり向上が果たせず、部品のコスト高騰につながり、検査の精度を下げて製造する場合は工業製品として十分な信頼性を獲得できないという課題が依然として未解決であった。
液相拡散接合などの面接合技術は精密継ぎ手を形成可能ではあるが、反面ごく僅かな開先形状の異常、すなわち開先の突き合わせの平行度や開先間の距離(開先の開きともいう)に対して鋭敏であって、信頼性の高い継ぎ手を得る上では解決すべき課題が残っている。
特開2002−086279号公報 特開2002−263857号公報
そこで、本発明は、自動車燃料噴射部品であるコモンレールの燃料分岐管をレール本体に接続する為に必要なホルダーを、レール本体とは別体に製造して、それらを、液相拡散接合や抵抗溶接のような接合技術、あるいはそれらの複合接合技術によって1000℃以上の高温で接合した場合に、接合部の耐内圧疲労特性を高めることができ、それにより部品の信頼性を大きく高めることができる、自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器およびその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は次のようにしたことを特徴とする。
(1)請求項1の自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器の発明は、自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器のレール本体に、噴射ノズルへの燃料分配配管を取り付ける配管取付用のホルダーを、液相拡散接合等で溶接接合した自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器であって、前記レール本体は、ホルダー接合位置に円筒状のガイド溝を有し、該ガイド溝は、ホルダーの接合部側内周と嵌合可能な径の内周壁と、ホルダーとの溶接接合面となる底面と、内ネジが加工された外周壁とからなり、前記ホルダーは、配管側の小径円筒部と、中間にショルダー部となる段部を挟んで、レール本体側の大径円筒部とよりなる同軸二段円筒形の外形形状を有するものであり、さらに、前記ホルダーの小径円筒部およびショルダー部に周回自在に外嵌する内面形状を有するとともに、前記レール本体のガイド溝の内ネジに螺嵌する外ネジ部を有し、ホルダー軸方向寸法がホルダー寸法を超えない補強ネジ部材を、前記ホルダーに外嵌し、該補強ネジ部材の締め付けにより、レール本体の前記ガイド溝底面の前記ホルダーとの溶接接合面に、圧縮応力が付与されていることを特徴とする。
(2)請求項2の自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器の発明は、さらに、前記ホルダーのショルダー部が、ホルダーの外周壁平行部と30〜90°のテーパーを有することを特徴とする。
(3)請求項3の自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器の発明は、さらに、前記補強ネジ部材の降伏耐力が400MPa以上であることを特徴とする。
(4)請求項4の自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器の製造方法の発明は、自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器のレール本体に、噴射ノズルへの燃料分配配管を取り付ける配管取付用のホルダーを、液相拡散接合等で溶接接合した自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器の製造方法であって、前記レール本体のホルダー接合位置に、ホルダーの接合部側内周と嵌合可能な径の内周壁と、ホルダーとの溶接接合面となる底面と、内ネジを有する外周壁とからなる円筒状のガイド溝を形成し、配管側に小径円筒部、レール本体側に大径円筒部をそれぞれ設けるとともに、これらの中間に段部となるショルダー部を設けた同軸二段円筒形の外形形状となるように形成された前記ホルダーを、液相拡散接合等の溶接接合手段を用いてレール本体の前記底面に接合し、前記ホルダーの小径円筒部およびショルダー部に周回自在に外嵌する内面形状を有するとともに、前記レール本体ガイド溝の内ネジに螺嵌する外ネジ部を有し、ホルダー軸方向寸法がホルダー寸法を超えないように形成された補強ネジ部材を、前記ホルダーに外嵌するとともにレール本体ガイド溝の内ネジに螺嵌し、さらに締め付けて、前記レール本体のガイド溝底面の前記ホルダーとの溶接接合面に圧縮応力を発生させるようにしたことを特徴とする。
(5)請求項5の自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器の製造方法の発明は、さらに、前記補強ネジ部材の締め付けトルクを、レール本体に内圧が印加された場合に生ずる溶接接合面への最高負荷応力と燃料分配配管をメタルタッチシールで連結する際の締結力の和以上とすることを特徴とする。
(6)請求項6の自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器の製造方法の発明は、さらに、前記ホルダーと前記レール本体を接合した後、接合部の調質処理のための熱処理を行い、その後前記補強ネジ部材の締め付けを行うことを特徴とする。
本発明によれば、特に、内圧120MPaを超える圧力に耐える自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器を、液相拡散接合あるいはその他の接合方法を用いて組み立て製造する際、接合部に不可避的に発生する接合不良が原因で生じる接合部強度低下や接合部からの破壊を有利に補完することができる。
また、接合で形成したコモンレールのレール本体とホルダーとの接合が、引張り強度等の機械的特性を満足していたとしても、非破壊検査等で確認できない微小欠陥や、ヒューマンエラーに基づく欠陥の見逃しによって、接合部位の長時間内圧疲労耐久特性が実現できないという事態が生じる場合があるが、本発明によればそのような事態の発生を防止することができる。
本発明は、自動車用燃料噴射システムであるコモンレールを接合で組み立て製造する際に、接合継ぎ手部に現行技術では不可避的に潜在する接合部欠陥を検出できない場合でも、当該コモンレールに確実な継ぎ手信頼性を付与し、その機能を完全に発揮させるためのものである。
本発明は、コモンレールの蓄圧構造と燃料分岐経路を内包し、内部の圧力検知あるいは圧力フィードバック機構を接続可能なレール本体と、レール本体に形成された燃料分配経路と噴射ノズルへの燃料分配配管を接続するコネクターである内ネジ式の接続用ホルダーと、さらにはホルダーをレール本体に接合した後に、熱処理等で必要な調質処理を実施し、その後にレールとホルダーの接合面に恒久的に圧縮残留応力を付与する機能を有する円筒状のネジ式締結部材である補強ネジ部材とからなる。
そこで、まず、本発明のコモンレールの構成と、溶接接合部への圧縮残留応力の付与方法、およびホルダーとのアンカー効果を発揮するに必要な補強ネジ部材のホルダーへの嵌合方式について図1および図2を用いて具体的に説明する。
図1にコモンレールの形状の一例を示す。(a)はコモンレールの内部配管を透視した側面図、(b)は同ホルダー側からの俯瞰図であり、1はホルダーであり、2はレール本体である。図2には、コモンレールをホルダー軸芯断面で幅方向に切断した際の断面構成図を、補強ネジ部材3とホルダー側のショルダー部4の形状も含めて示す。
図1、2において、レール本体2は、内部にレール軸方向の中心孔15を有し、さらに、燃料の分配のためのオリフィス13を、同図の例においては、この中心孔15の軸方向に垂直な方向へ有している。中心孔15とオリフィス13のなす角度は、材料の強度に応じて応力集中度を低減するために適宜変更可能であり、本発明の適用範囲や効果の発現には影響がない。
なお、ここでは図1および図2に示すようなコモンレールを例にして本発明を説明するが、燃料の蓄圧器であるレール本体の形状には基本的に制限が無く、断面はここでの例のように矩形でも、また円形でも良く、エンジンへの燃料供給と配管の取り回しの利便性に応じて適宜形態を変化させることができる。ただし、中心孔と分岐管構造だけは必須である。
また、レール本体のホルダーが接合される側の表面7は、その表面粗さがRmax値で100μm以下であることが望ましく、そのためには、この面は機械加工を用いて加工されることが望ましい。また、この表面7には、ホルダー1を必要な位置に精密に接合するためのガイド溝21や、ホルダーの内周に加工された内ネジ17によって反力を得てレール本体と燃料分配用配管を連結する連結用部品16の先端とをメタルタッチシールするためのシート面14等の精密加工が施されるが、これらの表面も全て同じ精度以上で加工することが望ましい。これは、本発明の補強ネジ部材3の適用効果を十全に発現させる上での望ましい要件である。
ホルダー1は、配管側を小径円筒部、レール本体側を大径円筒部とされ、これら中間に段部となるショルダー部4が設けられ、全体で同軸二段円筒形の外形形状を有するように形成されている。また、内周に内ネジ17を有しており、このネジで配管連結部品16をメタルタッチシート面14にてレール本体2に接続している。
本発明では、ホルダー1とレール本体2とを、ホルダーのレール側端部18で1000℃以上にて実施する液相拡散接合あるいは抵抗溶接、またはそれらを複合した接合方法などでレール本体に溶接接合してコモンレールに組み立てる。このような溶接組立て式のコモンレールは、未だ工業的には普及していない。これはホルダーとレール本体の溶接接合部の信頼性を工業的に信頼できるものとする技術が未完成だからである。
そこで、本発明では、上記の接合が終了し、後熱処理が不要な場合には接合後に、または接合後に熱処理が必要な場合には熱処理の後に、ホルダー1とレール本体2の接合部の継手強度向上を目的として、ホルダー1の小径円筒部およびショルダー部4に周回自在に外嵌する内面形状を有し、レール本体ガイド溝21の内ネジ9に螺嵌する外ネジ部28を有し、ホルダー軸方向の寸法5がホルダー寸法29を超えないように加工した補強ネジ部材3を、ホルダー1に外嵌するとともにレール本体ガイド溝21の内ネジ9に螺嵌し、さらに締め付けるようにした。
このようにすることで、本発明は、ホルダーのショルダー部4に圧縮応力を生じさせ、これがホルダー1の剛性によって溶接接合面27に伝わり、レール本体ガイド溝底面25のホルダーとの溶接接合面27に圧縮応力を恒久的に付与することができる構造を有するコモンレールを提供でき、また補強ネジ部材3を用いて組み立てるコモンレールの製造方法を提供できる。
ホルダー側のショルダー部分の張り出し幅19は片側0.5mm以上であることが好ましい。この場合、ホルダーの円筒軸心20方向に垂直なショルダー部の断面積と補強ネジ部材の同様な断面積(ここでは、補強ネジ部材の断面の中で、応力を伝達する断面積という意味で、ショルダー部と外ネジ部の間の平行部における断面積をいう。)を十分に大きく取れば、補強ネジ部材3の降伏耐力が十分である場合に、溶接接合面27に必要な圧縮残留応力を付加できる。
補強ネジ部材3のショルダー部と外ネジ部との間の平行部の厚み10は、ホルダーのショルダー部で受ける反力を、レール本体側のガイド溝21の、構造上限られた深さとなる(後述のとおり、好ましくは深さ3〜5mmの)外周壁24に設けた内ネジ9を通じて締結の反力を受け止めることから、0.5mm以上であることが好ましい。
この内ネジ9の形状には特段の制約はないが、補強ネジ部材3の外ネジ28が破損あるいは離脱しないためのピッチとねじ山高さを、材質特性に応じて決定すればよい。
補強ネジ部材3の外ネジ部28のネジ部長さないしガイド溝外周壁の内ネジ9のネジ部長さ8(実質的にレール本体側のガイド溝21の深さに一致する場合がある。)は、3mm以上の長さを有することが望ましく、例えば0.5mmピッチの嵌合ネジ山を5周以上確保できない場合には、各ネジ山へ付加される応力が高くなりすぎてネジ山の破損が懸念される。これらの値は全て幾何学的計算と応力の推定計算および実際の実験によって得た推奨値である。
また、補強ネジ部材3に加工するレール本体側端部の外ネジ28の形状も同様で、ネジ部長さ8として3mm以上であれば締結治具のネジ嵌合による反力を確実に受けられる。
なお、溝深さを5mm以上とする場合は、レール本体内部に貫通した中心孔15とガイド溝底面25が接近し、ガイド溝の底面25と内周壁23とが接するコーナー部と中心孔15の距離がレール本体2の周方向応力を決定する因子となる。このことから、両者を連結する破壊が発生する可能性を排除するため、ガイド溝21の深さは5mm以内であることが望ましい。ただし、この値は本発明においてはレール本体の材料特性に応じて変化する場合がある。
ホルダー1のレール本体側の厚み11には制限を設けない。ただし、ホルダー1のレール本体側外壁と補強ネジ部材3の内径には0.2mm以上のクリアランスをとることが望ましい。これは、接合等の製造工程においてホルダー1が塑性変形して接合端18側が外周側に膨出する場合に補強ネジ部材3をホルダー1のショルダー4と完全に嵌合するまで締め付けられないという事態を回避することに有益であるからである。
なお、以上のような精密な部品形状が機能を十全に発揮するためには、既に述べたごとくレール本体のホルダーが接合される面7は溝の加工面まで含めて少なくともRmax値で100μm以下の凹凸となるよう機械加工することが望ましく、これにより上記のような補強ネジ部材を用いる本発明の効果を十分に奏することができる。
ホルダー1に設けるショルダー部4の位置には特段の制約はないが、レール本体2側の端面から10mm以上離れていれば、ネジ部とショルダー部とが軸方向で重複して十分なネジの嵌合長さを確保できないという事態を回避することができるので好ましい。また、補強ネジ部材3の、ホルダーのショルダー部と嵌合する部位より上端までの長さにも制約はないが、補強ネジ部材の軸方向長さ5がホルダー軸方向長さ29を超えないほうが、コモンレールの配管部品のとりまわしが困難となる場合がなく、好ましい形態である。
ホルダー1に付加される応力は、(a)配管連結用部品16とホルダー1の締め付けトルク、約30kN程度であり、このトルクで発生するホルダーの溶接接合面27への引張応力(約100MPa程度)と、(b)内圧が最大200MPa程度付加される場合に発生する、ホルダーの引き抜き方向への応力が概略20〜50MPa程度であり、これら(a)と(b)の複合、すなわち120〜150MPaとなる。さらに、内圧がかからない場合を考慮すると、100〜150MPaなる応力サイクルが溶接接合面に付加されることになる。従来の技術ではこの応力をそのまま接合面が負担していた。
本発明の特徴は、当該応力を減ずる対策である補強ネジ部材3を適用することにある。そして、補強ネジ部材の締め付けトルクを、レール本体に内圧が印加された場合に生ずる溶接接合面への最高負荷応力と燃料分配配管をメタルタッチシールで連結する際の締結力の和以上とする、すなわち前記120〜150MPaの圧縮応力をホルダー1とレール本体2の溶接接合面27に、補強ネジ部材3の締め付けトルクによって付加すれば、溶接接合面27には内圧変動時であっても常に圧縮応力を付加することができ、溶接接合面27には実質的に内圧変動による引張応力が発生しないか、疲労限以下の引張応力に止めることとなる。
また、締め付けトルクがコモンレール稼働中に低下した場合であっても、ネジ部分の形状によるアンカー効果で補強ネジ部材3はレール本体2から離脱する際の応力は、補強ネジ部材が存在しない場合に比較して高くなることは明らかである。
このため、溶接接合によって得られたホルダー1とレール本体2の接合部は、補強ネジ部材3が完全に破損して脱落するかあるいは補強ネジ部材3の全てのネジ山が疲労破壊して欠損しなければレールから外れる可能性がなく、当該接合部からの疲労破壊については懸念が無いといえる。
しかも、この接合部には、元々、接合で得た継手強度があり、この強度は例えば液相拡散接合等の物質の拡散移動による一体化接合技術であれば継手係数が母材強度の80%以上と極めて高いことを本発明者らは研究の結果明らかにしている。
そのため、欠陥が存在したとしても継手は疲労破壊寿命が長く、接合部からの破壊は発生し難いので、補強ネジ部材3を適用する限りは、レール本体とホルダーの接合強度は、補強ネジ部材を適用しない場合に比較して確実に高くなる。この効果は、特に液相拡散接合を単独であるいは他の接合と併用して用いる場合に、従来の溶接接合式コモンレールに比較して、顕著である。
なお、コモンレール稼働中に補強ネジ部材の締め付けトルクがエンジンや車体の振動等で低下する事態が生じた場合においても、定期点検等で再度十分な締め付けトルクを付与することで、溶接部への圧縮残留応力を回復できる点も本発明の特徴である。
このような補強ネジ部材3の材料特性としては、配管連結用部品16の締結トルクによって発生する応力と内圧変動による応力の双方を弾性限度内で吸収する必要がある。そのためには発生する最大の応力に疲労の一般的な安全係数2を掛け合わせた300MPa以上の降伏耐力を有していることが好ましい。本発明では、さらに工業的な安全裕度として約1.3を設け、厚みが最も薄い0.5mmの時にも疲労破壊しないと推定される降伏耐力として400MPaの降伏耐力を補強ネジ部材の機械的特性として好ましい条件に設定した。
補強ネジ部材の降伏強度は材料や熱処理条件の選択によってさらに高めることは当然有効であるが、非常に高い強度の補強ネジ部材を切削加工で製造する場合には、該部品が極めて削り代の大きい形状であるためにコストの観点と切削性の悪化による生産性が低下することによる限界がある。一方、補強ネジ部材の厚みの上限については、本発明では上限値を規制しなかったものの、レール本体の重量軽減と補強ネジ部材の剛性を考え併せ、さらに、形状またはコストと生産性の観点、締結部品による安全裕度のバランス等々を考慮して適宜決定すればよい。
以上の各加工、組み立て工程を経て製造したコモンレールは溶接接合式であって従来の一体成形型コモンレールに比較して生産性の観点から極めてコスト競争力が高く、また従来の溶接接合式コモンレールに比較すれば接合部に十分な信頼性を有しており、極めて高い内圧である200MPa以上での仕様に耐える機能を有するものも製造することができる。コモンレール各部の応力状態を設計時に推定計算すれば、レール本体が接合後に1000MPa以上の降伏耐力を有する場合、上記200MPaの内圧疲労耐久性に優れたコモンレールを得ることができる。
なお、ホルダー1の外壁に補強ネジ部材3と嵌合させるショルダー部4を設ける必要があるが、その必要な角度θおよび補強ネジ部材の厚み10は以下のような実験によって求めた。
降伏耐力490MPaを有する鋼材から、切削加工で補強ネジ部材3を製造した。その際、高さ20mmでホルダーのショルダー部のホルダー外壁の平行部からの角度θを10°から90°まで変化させた。次に、これに隙間無く嵌合する補強ネジ部材の内面形状を加工し、補強ネジ部材の厚み10を0.2mmから6mmまで変化させた。これらを螺嵌し、ホルダー1を溶接接合面27に垂直な方向に引張試験機を用いて引張り、その応力−歪み(ホルダー1の軸心方向20の伸びで代表)曲線を採取した。
この時、応力−歪み曲線は応力が小さな値の間は直線の相関を示すが、一定の値になると直線則から外れ、応力の増加に対して歪みの増加が大きくなる、いわゆる塑性変形を始める。この塑性変形開始点すなわち弾性限を、本発明では「ホルダーの引き抜き時塑性変形開始応力」と称している。
既に述べたごとく、ホルダーへの配管連結部品16の締め付けトルクは概略30kN程度で燃料の漏洩、圧力低下を防止できることが知られているため、これと内圧による接合部への負荷荷重をホルダーの溶接接合面の面積で除した値が溶接接合面に負荷される恒久的応力と変動応力となり、さらにこれらの値から応力分布を解析的に計算すると、ホルダーの引き抜き時塑性変形開始応力は200MPa以上であれば、溶接接合式コモンレールは接合部から破損することは無いことが導かれる。
そこで、この値をしきい値としてショルダー部4のテーパー角度θ(補強ネジ部材3の内面形状が有する嵌合部のテーパー角度と同じ。)および補強ネジ部材の厚み10の関係を調べた。図3はショルダー部のテーパー角度θとホルダーの引き抜き時塑性変形開始応力の関係を示す図である。明らかにテーパー角度θが30°を超えるとホルダーの引き抜き時塑性変形開始応力が200MPa以上となることが判る。
同様に、図4は補強ネジ部材の片側厚みと引き抜き時塑性変形開始応力の関係を示す図である。厚みが0.5mm以上の場合に引き抜き時塑性変形開始応力は200MPa以上となることが判る。
図1に例示したコモンレールを、次のように試作した。すなわち、230mm長、40mm幅、30mm厚みのレール本体と、高さ25mm、24mm外径、厚み4mmのホルダーに内径側へ最大ネジ山高さ2mmの燃料分配のための分岐配管取付用のホルダーを、表1に示す化学成分を有する材料を用いて別々に圧延、引き抜き、切削等で製造した鋼板あるいは棒鋼より加工した。
Figure 0004386888
レール本体には、図2に示した、深さ4mm、幅7mmのホルダー接合位置決定用のガイド溝を加工した。さらに該溝外周部には最大ネジ山高さ1mm、0.5mmピッチのネジをネジ長さ4mmにわたって加工した。表面粗さは全てRmax値で100μm以下とした。ホルダーにはレール本体側端面から15mmの位置に、ホルダー外壁との角度θが50°、ホルダー外壁からの張り出し幅0.6mmのショルダー部を機械加工で設けた。
補強ネジ部材には降伏耐力520MPaの鋼材を使用し、その加工では、平行部の厚みを2.5mmとし、上記ホルダーのショルダー部に隙間無く嵌合するような逆テーパー部を所定の位置に配設し、またレール本体側の外周にはレール本体のガイド溝外周壁の内ネジに嵌合するネジ長さ4mmの外ネジを配するように、切削加工で製造し、必要数準備した。
次に、液相拡散接合、または抵抗溶接、または抵抗溶接と液相拡散接合の複合接合により、レール本体とホルダーを接合した。このときの各接合条件は以下の通りである。すなわち、液相拡散接合にてホルダーをレール本体に接合する場合は、表2に示す2種類の接合箔をホルダーとレール本体の間に接合面の形状に倣うように加工して介在させ、高周波誘導加熱にて10℃/sで昇温し、1150℃にて10分間、接合応力5MPaを終始付加した状態で保持した後、加熱を終了して窒素ガスを0.5m3/分で吹き付けながら冷却する工程にて接合を実施した。
Figure 0004386888
抵抗溶接にてホルダーをレール本体に接合する場合は、ホルダーの接合開先が60°のV開先となるように予め加工した状態で突き合わせ、150mA/mm2の電流を0.6秒間通電し、200MPaの応力を付加しながら、接合を実施した。
また、抵抗溶接と液相拡散接合の複合接合では、開先の角度を80°の鈍角とし、開先間に30μmの厚みを有する表2に示した接合箔を介在させて、前記した抵抗溶接単独で実施する溶接条件と同一の条件で、液相拡散接合箔を介する抵抗溶接(一次接合と称し、仮付けと液相拡散接合時の応力付加を不要とする効果を有する。)を行い、続いて1250℃の炉中で30分間加熱して液相拡散接合の等温凝固を終了(二次接合と称する。)させ、その後に炉から取り出して窒素ガスを0.5m3/分で吹き付けながら冷却する工程にて接合を実施した。一次と二次の接合技術は異なっていることから、本発明ではこの接合工程を複合接合と称する。開先、接合面の加工精度は全てRmax値で100μm以下に管理した。
さらに、抵抗溶接を用いる接合では、部品の強度を確保するための調質熱処理(実質的には焼入れ−焼戻工程である。前者は接合した部品を抵抗加熱炉にて950℃で30分保持の後に室温の油中に焼き入れし(冷却速度は、部品表面に取り付けた熱電対で測定し、800℃から500℃までの冷却速度が平均で概略5℃/sであった。)、続いて650℃の抵抗加熱炉にて30分保持した後に空中で放冷した。)の後に、また液相拡散接合を用いる接合では接合後に、レールに設けたホルダー接合用ガイド溝とホルダー外壁の間に補強ネジ部材を螺合させて装着し、ショルダー部と補強ネジ部材の内面を嵌合させて、溶接接合面に400MPaの圧縮残留応力が発生するようにトルクレンチで締め付けた。この締め付け力は、コモンレールに内圧が負荷された状態で発生する最大応力150MPaの2倍以上である。
以上の工程で組み立てたコモンレールのホルダーを引抜く評価試験を引張試験機を用いて実施し、ホルダーの接合しない端部側の面積で引抜き力を除した引抜き応力を計測し、その変形が弾性から塑性に変化する点の応力を計測したところ540MPaであった。
また、完成したコモンレールを、別途加工して取り付けた固定用治具を介して内圧疲労試験装置にセットし、最大噴射圧力300MPaにて15Hzで1000万回の内圧疲労試験を実施した。試験にあたっては、ホルダー上部の開口端を塞ぐネジをホルダー内径側に加工したネジ形状に合うよう選択して30kNの最大トルクで締結し、実際のエンジンにおける使用環境を再現した。
疲労破壊に至る内圧負荷繰り返し数Nと付加圧力から計算される接合部応力の関係を図5に内部圧力−疲労破壊寿命線図で示した。この場合、接合部に付与される最大付加圧力は形状と内圧で決定するが、内圧200MPaで発生する接合部最大主応力は150MPaと推定計算でき、また同様に内圧300MPaでは接合部最大主応力は200MPaとなる。
図5の結果において、黒丸記号はレール本体からの破壊、→を有する黒丸記号は1000万回でも疲労破壊が発生しなかったデータを、さらに黒三角記号はホルダーとレール本体の接合部から破壊した場合を示した。実際のコモンレールに付加される内部圧力は220MPaが想定されるものの中で最大であり、図5のデータによれば疲労限度の圧力を230MPaと読み取ることができ、製造したコモンレールは最高220MPaの内圧に1000万回の疲労試験でも耐えうることがわかる。
さらに、図中では補強ネジ部材を適用しない場合の同一設計からなるコモンレールの内圧疲労試験結果も代表線として示した。疲労限界の応力はやや低下しているが、これは220万回および460万回で接合部に生じた欠陥あるいは大型介在物から破壊したデータを疲労限の値として有しているためであり、本発明の技術によって接合で組み立てたコモンレールの接合部強度信頼性が従来技術に対して明確に向上していることが明らかである。なお、疲労試験結果と接合方法の種類の間には明瞭な対応が無く、どの接合方法の場合でも同様な挙動となったため、図5の疲労試験結果は、液相拡散接合単独、抵抗溶接方法単独、液相拡散接合と抵抗溶接の複合接合の結果を合わせて示してある。
コモンレールの一般的な構造を示す図であり、a)は、コモンレールの内部配管を透視した側面図であり、b)は、同ホルダー側からの俯瞰図である。 本発明に係る溶接接合式のコモンレールの幅方向断面図と、一部断面拡大図を示す図である。 ホルダーのショルダー部のテーパー角度θとホルダーの接合後、引抜き試験における塑性変形開始応力の関係を示す図である。 補強ネジ部材の厚みとホルダーの接合後、引抜き試験における塑性変形開始応力(弾性限)の関係を示す図である。 本発明のコモンレールの内圧疲労試験結果と、従来技術のコモンレールの内圧疲労試験結果を比較して示す図である。
符号の説明
1 自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器(コモンレール)の配管取付用ホルダー
2 コモンレールのレール本体
3 補強ネジ部材
4 ホルダーに設けたショルダー部
5 補強ネジ部材の高さ(軸方向長さ)
6 ショルダー部のホルダー外壁との角度θ、あるいは補強ネジ部材の内面の、ホルダーに設けたショルダー部に嵌合する逆テーパー角度
7 レール本体のホルダーが接合される側の表面
8 レール本体のガイド溝外周壁に加工した内ネジ部のネジ長さ(軸方向長さ)
9 レール本体のガイド溝外周壁に加工した内ネジ部
10 補強ネジ部材の平行部の厚み
11 ホルダーのレール本体側の厚み
12 ホルダーのレール本体側の外径
13 オリフィス
14 レール本体と配管先端部品をメタルタッチシールするシート面
15 レール本体内部に貫通した中心孔
16 燃料噴射ノズルへの配管を連結する配管連結用部品
17 ホルダーの内周に加工した内ネジ
18 ホルダーの溶接接合側端部
19 ホルダーのショルダー張り出し幅(片側)
20 ホルダーの円筒軸心
21 ホルダー接合位置決定用のガイド溝
22 補強ネジ部材のレール本体側の内径
23 レール本体のガイド溝の内周壁
24 レール本体のガイド溝の外周壁
25 レール本体のガイド溝の底面
26 ホルダーの配管取付側の外径
27 レール本体とホルダーの溶接接合面
28 補強ネジ部材の外壁に加工した外ネジ部
29 ホルダーの高さ(軸方向長さ)

Claims (6)

  1. 自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器のレール本体に、噴射ノズルへの燃料分配配管を取り付ける配管取付用のホルダーを、液相拡散接合等で溶接接合した自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器であって、
    前記レール本体は、ホルダー接合位置に円筒状のガイド溝を有し、
    該ガイド溝は、ホルダーの接合部側内周と嵌合可能な径の内周壁と、ホルダーとの溶接接合面となる底面と、内ネジが加工された外周壁とからなり、
    前記ホルダーは、配管側の小径円筒部と、中間にショルダー部となる段部を挟んで、レール本体側の大径円筒部とよりなる同軸二段円筒形の外形形状を有するものであり、
    さらに、前記ホルダーの小径円筒部およびショルダー部に周回自在に外嵌する内面形状を有するとともに、前記レール本体のガイド溝の内ネジに螺嵌する外ネジ部を有し、ホルダー軸方向寸法がホルダー寸法を超えない補強ネジ部材を、前記ホルダーに外嵌し、
    該補強ネジ部材の締め付けにより、レール本体の前記ガイド溝底面の前記ホルダーとの溶接接合面に、圧縮応力が付与されていることを特徴とする自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器。
  2. 前記ホルダーのショルダー部が、ホルダーの外周壁平行部と30〜90°のテーパーを有することを特徴とする請求項1に記載の自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器。
  3. 前記補強ネジ部材の降伏耐力が400MPa以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器。
  4. 自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器のレール本体に、噴射ノズルへの燃料分配配管を取り付ける配管取付用のホルダーを、液相拡散接合等で溶接接合した自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器の製造方法であって、
    前記レール本体のホルダー接合位置に、ホルダーの接合部側内周と嵌合可能な径の内周壁と、ホルダーとの溶接接合面となる底面と、内ネジを有する外周壁とからなる円筒状のガイド溝を形成し、
    配管側に小径円筒部、レール本体側に大径円筒部をそれぞれ設けるとともに、これらの中間に段部となるショルダー部を設けた同軸二段円筒形の外形形状となるように形成された前記ホルダーを、液相拡散接合等の溶接接合手段を用いてレール本体の前記底面に接合し、
    前記ホルダーの小径円筒部およびショルダー部に周回自在に外嵌する内面形状を有するとともに、前記レール本体ガイド溝の内ネジに螺嵌する外ネジ部を有し、ホルダー軸方向寸法がホルダー寸法を超えないように形成された補強ネジ部材を、前記ホルダーに外嵌するとともにレール本体ガイド溝の内ネジに螺嵌し、さらに締め付けて、前記レール本体のガイド溝底面の前記ホルダーとの溶接接合面に圧縮応力を発生させることを特徴とする自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器の製造方法。
  5. 前記補強ネジ部材の締め付けトルクを、レール本体に内圧が印加された場合に生ずる溶接接合面への最高負荷応力と燃料分配配管をメタルタッチシールで連結する際の締結力の和以上とすることを特徴とする請求項4に記載の自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器の製造方法。
  6. 前記ホルダーと前記レール本体を接合した後、接合部の調質処理のための熱処理を行い、その後前記補強ネジ部材の締め付けを行うことを特徴とする請求項4または5に記載の自動車用高圧燃料噴射蓄圧分配器の製造方法。
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