JP4386357B2 - 放電灯点灯回路及び放電灯点灯方法 - Google Patents

放電灯点灯回路及び放電灯点灯方法 Download PDF

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Description

本発明は、高周波化に適した放電灯点灯回路及び方法において、直流電源から供給される入力電圧の低下時に放電灯の点灯維持を確実に行えるようにするための技術に関する。
メタルハライドランプ等の放電灯の点灯回路には、DC−DCコンバータの構成をもった直流電源回路と、直流−交流変換回路、起動回路を備えた構成が知られており、例えば、バッテリーからの直流入力電圧を直流電源回路において所望の電圧に変換した上で、後段の直流−交流変換回路にて交流出力に変換し、これに起動用の高電圧信号を重畳して放電灯に供給する(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、2段階の電圧変換(直流電圧変換と直流−交流変換)を行う構成形態において、回路規模が大きくなると小型化に適さなくなるため、直流−交流変換回路における1段階の電圧変換によって昇圧された出力を放電灯に供給するようにした構成が用いられる(例えば、特許文献2参照。)。
そして、放電灯が点灯する前(消灯時)の無負荷時出力電圧(以下、「OCV」という。)を制御して、放電灯に起動用信号を印加することで該放電灯を点灯させた後、過渡投入電力を低減しながら定常点灯状態へと移行させるために直流−交流変換回路に係る駆動制御(スイッチング素子の周波数制御)が行われる。
特開平7−142182号公報 特開平7−169584号公報
ところで、従来の点灯回路では、直流電源からの入力電圧が過度に低下した場合、出力可能な最大電力が減少して放電灯が消灯し易くなるという問題があり、あるいは、そのような問題が生じないようにするために複雑な制御構成等が必要となる。
例えば、自動車用照明光源に放電灯を用いる場合に、バッテリー電圧が低下した場合に放電灯への供給電力の不足によって該放電灯が消灯してしまうことへの対策が必要とされる。つまり、バッテリー電圧が所定の閾値以下に低下した場合に放電灯への電力供給を遮断する方法も挙げられるが、放電灯の点灯維持が可能である限りは、放電灯への供給電力を制御して極力点灯状態を保つことが、夜間走行の安全性を確保する上で望ましい。
点灯回路の出力電力の制御を、変換回路におけるスイッチング周波数の制御で行う構成形態において、通常の安定点灯状態では、放電灯への供給電力がほぼ一定となるように、所定の周波数以上のスイッチング周波数(あるいは点灯周波数)をもって電力制御が行われる。尚、ここで、「所定の周波数」とは、放電灯の点灯時に出力電圧又は出力電力が最大となるときの駆動周波数を意味する(これを「f2」と記す。)。
直流入力電圧の低下時に点灯回路の能力が下がり、その出力電力が低下すると、点灯周波数を上記f2に近づけることにより電力が一定になるように周波数制御が行われる。
しかし、何らかの原因によって直流入力電圧が急激に低下した場合には、点灯周波数をf2にしたとしても、その際の出力電力が十分でないと放電灯の点灯維持が不可能になり、失灯の確率が高まってしまう(電力の不足分を補償するための手段を講じる必要がある。)。
そこで、本発明は、直流入力電圧の低下時において放電灯の点灯維持を確実に行うとともに、そのために回路構成や制御方法の複雑化を伴わないようにすることを課題とする。
本発明に係る放電灯点灯回路は、直流入力電圧を受けて交流変換及び昇圧を行う直流−交流変換回路と、放電灯に起動用信号を供給するための起動回路を備え、直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路を有する制御手段によって該直流−交流変換回路の出力する電力を制御して放電灯の点灯制御を行う放電灯点灯回路において、下記に示す構成を有するものである。
・上記直流−交流変換回路がトランスと複数のスイッチング素子及び共振用コンデンサを有しており、直列に接続された上記共振用コンデンサとインダクタンス素子と上記トランスの一次巻線との直列共振を利用した構成を有していること。
上記放電灯が点灯する前の消灯時に該放電灯に印加される出力電圧に係る共振曲線と、上記放電灯の点灯時における最大出力電圧の値を示す直線との交点によって決まる周波数をそれぞれ第1及び第2の周波数とし、かつ該第1の周波数よりも該第2の周波数が大きいとした場合に、上記直流入力電圧が予め決められた閾値以下になったときに、上記スイッチング素子の駆動周波数を、上記第1の周波数以上かつ上記第2の周波数以下の周波数範囲へと移行させることで、上記直流−交流変換回路が出力可能な電圧を上記放電灯の点灯時の最大出力電圧以上として、放電灯の点灯を持続させること。
また、本発明に係る放電灯点灯方法においては、トランスと複数のスイッチング素子及び共振用コンデンサを用いて直流−交流変換を行う際に、該スイッチング素子を駆動して直列に接続された上記共振用コンデンサとインダクタンス素子と上記トランスの一次巻線とを直列共振させるとともに、上記放電灯が点灯する前の消灯時に該放電灯に印加される出力電圧に係る共振曲線と上記放電灯の点灯時における最大出力電圧の値を示す直線との交点によって決まる周波数をそれぞれ第1及び第2の周波数とし、かつ該第1の周波数よりも該第2の周波数が大きいとした場合に、上記直流入力電圧が予め決められた閾値以下になったときに、上記スイッチング素子の駆動周波数を、上記第1の周波数以上かつ上記第2の周波数以下の周波数範囲へと移行させて、上記直流−交流変換回路が出力可能な電圧を上記放電灯の点灯時の最大出力電圧以上として、放電灯の点灯を持続させるようにしたものである。
従って、本発明では、直流入力電圧の低下によって放電灯が消灯しそうになった場合に、出力電圧を上げて放電灯の点灯を維持することができる。
本発明によれば、スイッチング素子の駆動周波数の制御によって、直流入力電圧の低下時に放電灯の点灯維持を確実に行うとともに、そのために回路構成や制御方法の複雑化を伴うことがなく、回路装置の小型化や低コスト化に有利である。また、直流入力電圧が低下した場合には、直流−交流変換回路が出力可能な電圧を、放電灯の点灯時の最大出力電圧以上に規定することが好ましい。つまり、放電灯が点灯する前の消灯時に該放電灯に印加される出力電圧に係る共振曲線と放電灯の点灯時における最大出力電圧との交点によって決まる周波数をそれぞれ第1及び第2の周波数とし、かつ該第1の周波数よりも該第2の周波数が大きいとした場合に、直流入力電圧が予め決められた閾値以下になったときに、スイッチング素子の駆動周波数を、第1の周波数以上かつ上記第2の周波数以下の周波数範囲へと移行させる。これにより、放電灯が偶発的に立ち消えた場合に、消灯時の共振曲線へと制御が移って出力電圧が点灯時の最大出力電圧以上となるため、直ちに放電灯が点灯を開始して点灯維持が図られる。
そして、放電灯の点灯時において最大出力電圧又は最大出力電力が得られるときのスイッチング素子の駆動周波数を「f2」と記すとき、直流入力電圧の検出に係る閾値を、f2にて放電灯の点灯維持が不可能となる時の直流入力電圧値よりも高い値に設定することが望ましい。つまり、直流入力電圧の低下によって放電灯への供給電力が不足し、放電灯の点灯維持が不可能となる前にスイッチング素子の駆動周波数を低くすることで、放電灯の点灯維持を確実に行うことができる。
また、制御構成の簡単化を図るには、直流入力電圧が予め決められた閾値以下になり、スイッチング素子の駆動周波数を、放電灯の点灯時における周波数範囲よりも低い周波数に移行させる場合において、該周波数を放電灯の点灯前に規定される周波数範囲内とすることが好ましい。つまり、放電灯の点灯前における駆動周波数の制御を利用することができ、直流入力電圧低下に対する専用の回路設計等を行う必要がなくなる。
さらには、直流入力電圧が低下した場合のスイッチング素子の駆動周波数を、上記第1の周波数以上かつ上記第2の周波数以下の周波数範囲内の固定値又は放電灯の点灯前に規定される周波数範囲内の固定値とすることは、回路構成の簡単化や低コスト化の面で有利である。
図1は本発明に係る基本構成例を示すものであり、放電灯点灯回路1は、直流電源2から電源供給を受ける直流−交流変換回路3と起動回路4を備えている。
直流−交流変換回路3は、直流電源2から直流入力電圧(図の「+B」参照)を受けて交流変換及び昇圧を行うために設けられている。本例では、2つのスイッチング素子5H、5Lと、それらの駆動制御を行う制御手段6を備えている。つまり、高段側のスイッチング素子5Hの一端が電源端子に接続され、該スイッチング素子の他端が低段側のスイッチング素子5Lを介して接地されており、制御手段6によって各素子5H、5Lが交互にオン/オフされる。尚、図では簡単化のために素子5H、5Lをスイッチの記号で示しているが、電界効果トランジスタ(FET)やバイポーラトランジスタ等の半導体スイッチング素子が用いられる。
直流−交流変換回路3は電力変換用トランス7を有しており、本例では、その一次側において共振用コンデンサ8と、インダクタ又はインダクタンス成分との共振現象を利用した回路構成が用いられている。つまり、構成形態としては、例えば、下記の3通りが挙げられる。
(I)共振用コンデンサ8とインダクタンス素子との共振を利用した形態
(II)共振用コンデンサ8とトランス7のリーケージ(漏れ)インダクタンスとの共振を利用した形態
(III)共振用コンデンサ8と、インダクタンス素子及びトランス7のリーケージインダクタンスとの共振を利用した形態。
先ず、上記(I)では、共振用コイル等のインダクタンス素子9を付設し、例えば、該素子の一端を共振用コンデンサ8に接続して、該コンデンサ8をスイッチング素子5Hと5Lとの接続点に接続する。そして、インダクタンス素子9の他端をトランス7の一次巻線7pに接続した構成が挙げられる。
また、上記(II)では、トランス7のインダクタンス成分を利用することで、共振用コイル等の追加が不要である。つまり、共振用コンデンサ8の一端をスイッチング素子5Hと5Lとの接続点に接続し、該コンデンサ8の他端をトランス7の一次巻線7pに接続すれば良い。
上記(III)では、インダクタンス素子9とリーケージインダクタンスとの直列合成リアクタンスを用いることができる。
いずれの形態でも、共振用コンデンサ8と誘導性要素(インダクタンス成分やインダクタンス素子)との直列共振を利用し、スイッチング素子5H、5Lの駆動周波数を直列共振周波数以上の値に規定して該スイッチング素子を交互にオン/オフさせれば、トランス7の二次巻線7sに接続された放電灯10(メタルハライドランプ等)の正弦波点灯を行うことができる。尚、制御手段6による各スイッチング素子の駆動制御において、スイッチング素子がともにオン状態とならないように相反的にそれぞれの素子を駆動する必要がある(オンデューティーの制御等に依る。)。また、直列共振周波数については、点灯前の共振周波数を「f1」、点灯状態での共振周波数を「f2」と記し、共振用コンデンサ8の静電容量を「Cr」、インダクタンス素子9のインダクタンスを「Lr」、トランス7の一次側インダクタンスを「Lp1」と記すとき、例えば、上記形態(III)において、放電灯の点灯前では、「f1=1/(2・π・√(Cr・(Lr+Lp1))」となる。例えば、駆動周波数がf1よりも低いとスイッチング素子の損失が大きくなり効率が悪化するので、f1よりも高い周波数領域でのスイッチング動作が行われる。また、放電灯点灯後には、「f2≒1/(2・π・√(Cr・Lr))」となる(f1<f2)。この場合も、f2よりも高い周波数領域でスイッチング動作が行われる。
起動回路4は、放電灯10に起動用信号を供給するために設けられており、起動時における起動回路4の出力電圧がトランス7にて昇圧されて放電灯10に印加される(交流変換された出力に対して起動用信号が重畳されて放電灯10に供給される。)。本例では、起動回路4の出力端子の一方をトランス7の一次巻線7pの途中に接続し、他方の出力端子を一次巻線7pの一端(グランド側端子)に接続した形態を示している。これに限らず、例えば、トランス7の二次側から起動回路への入力電圧を得る形態や、インダクタンス素子9とともにトランスを構成する補助巻線(後述の巻線11)を設けて、該補助巻線から起動回路への入力電圧を得る形態等が挙げられる。
放電灯10が点灯する前の消灯時において上記共振周波数f1未満の周波数領域でスイッチング素子5H、5Lを駆動してOCVを放電灯に印加する場合に、スイッチング損失がかなり大きくなって回路効率が悪化することや、f1を越える周波数領域でスイッチング素子を駆動する場合にも同様に損失の増加が問題となり、無負荷時に回路を連続して動作させる期間が必要以上に長くならないように規制することが望ましい。
また、放電灯10が点灯した後では、上記f2より低い周波数領域においてスイッチング素子を駆動させた点灯状態では、共振回路のインピーダンスが容量性となり、スイッチング損失が大きくなって回路効率が低下するため、放電灯の点灯後には上記f2よりも高い周波数領域でスイッチング素子を駆動することが好ましい。
点灯回路への電源投入後には、放電灯の消灯状態(無負荷状態)においてf1付近の周波数値をもってOCVを制御し、起動用信号の発生及び該信号による放電灯の起動後に点灯状態に移行した場合には、f2よりも高い周波数領域での点灯制御を行うことが好ましいが、本発明では、OCVに関して、スイッチング素子の駆動周波数をf1から外れた周波数値に規定してから徐々にf1に近づけるようにスイッチング制御を行う。つまり、放電灯が点灯する前の消灯時において、共振周波数f1に近い程、放電灯への出力電圧が上昇することを考慮して、例えば、f1での出力電圧を頂点とする共振曲線の高周波側から駆動周波数の値を変化させてOCVの目標値に近づける方法が、回路の安全性や信頼性の観点から望ましい。
図2は制御形態について説明するための概略的なグラフ図であり、横軸に周波数「f」をとり、縦軸に出力電圧「V」をとって、放電灯の消灯時の共振曲線「g1」及び点灯時の共振曲線「g2」を示している。点灯時における出力電力特性は、g2と同様にf2にピークをもった曲線となる。
尚、放電灯の消灯時にはトランス7の二次側が高インピーダンスであり、該トランスの一次側のインダクタンス値が高く、共振周波数f1の共振曲線g1が得られる。また、放電灯の点灯時には、トランス7の二次側のインピーダンスが低く(数十乃至数百Ω程度)、一次側のインダクタンス値が低くなり、共振周波数f2の共振曲線g2が得られる(点灯時には電圧の変化量が比較的小さく、主として電流が大きく変化する。)。
図中に示す各記号の意味は下記の通りである。
・「fa1」=「f<f1」の周波数領域
・「fa2」=「f>f1」の周波数領域
・「fb」=「f>f2」の周波数領域(点灯時)
・「P1」=電源投入前の動作点
・「P2」=電源投入直後の初期動作点(領域fb内)
・「P3」=消灯時にOCVの目標値への到達時点を示す動作点
・「P4」=点灯後の動作点(領域fb内)。
本形態では、電源投入直後や、放電灯が一旦点灯してから消灯した直後において、点灯時の共振周波数f2よりも高い周波数領域fbへと、強制的に周波数を移行させる(P1→P2)。つまり、一時的に周波数を高くしてから、徐々に周波数を下げてf1に近づけていき(P2→P3)、放電灯が点灯すると周波数領域fbへと周波数を上げる(P3→P4)。
放電灯の点灯移行制御は、OCVの制御に引き続いて放電灯への起動用信号を発生させ、該信号の印加により放電灯を点灯させるという手順に従って行われるが、OCVの制御において、周波数を領域fbから下げてf1へと高周波側から近づけていくと、出力電圧が次第に大きくなっていき、領域fa2の動作点P3にて目標値に到達する。その後、起動回路4によって放電灯が起動すると点灯制御(投入電力制御)に移って領域fbにおいて制御が行われる。尚、領域fa2から領域fbへの移行については、これをステップ的に切り替える方法と、周波数を徐々に増加させていく方法が挙げられる。
そして、消灯指示を除く何らかの原因で放電灯が消灯した場合には、再び点灯移行制御に入ることになる(基本的にはP2に戻り、P2→P3→P4へと推移するが、後述のように直流入力電圧の低下時には周波数を下げて、例えば、P3へと移行させる。)。
尚、動作点P2は周波数領域fb内のある決められた周波数(固定値)を示すが、P4については周波数が一定とは限らない(放電灯の点灯状態に応じて変化する。)。
電源投入直後に周波数を高くする場合、動作点P2に示すように、f2よりも高い周波数領域fbへと移行させる理由は、点灯移行制御に汎用性をもたせるためである。例えば、OCVの制御だけを考慮した場合には、電源投入直後にf1よりも低い周波数値に規定しても必要な出力電圧が得られるが、放電灯が点灯後に何らかの原因で消灯した場合において、動作点が領域fbにいれば、その周波数を下げて消灯時の共振周波数f1へと高周波側から近づけることでOCVの値を上昇させることができる。従って、電源投入直後と、放電灯が一旦点灯した後に消灯した場合とを区別することなく、点灯移行制御のシーケンスを全く同じにすることが可能である。また、電源投入直後であるか又は放電灯が一旦点灯した後に消灯したのかを区別してそれぞれの点灯移行制御を行う回路に比べて、該制御を担当する回路部分が共通化されるので構成が簡素化される。
また、例えば、共振周波数f1、f2がAM(振幅変調)帯より高く短波やFM(周波数変調)帯よりも低い値をもつとした場合に、共振周波数f1、f2を一気に横切って初期周波数へと移行するため、ラジオノイズ等の弊害をもたらす虞がないといった利点が得られる。
尚、周波数fの好適範囲については、小型化等を考慮して実用上10kHz以上が好ましく、その上限値はスイッチング素子の効率等により制約される(FETの場合には10MHz程度であり、AM帯やSW帯への影響を避けるために2MHz近傍が好ましい。)。
以上に説明したように、放電灯の立ち消えが生じた場合において共振曲線g1へと制御範囲が移行し、その際、周波数fを低下させて出力電圧Vを上昇させることにより、放電灯を安定点灯へと移行させるための制御作用が実現される。該作用を利用すれば、直流入力電圧の低下によって放電灯が消灯しかかった状況において、該放電灯の点灯維持が可能となる。即ち、直流入力電圧が予め決められた閾値以下になったことを検出し、スイッチング素子の駆動周波数を、放電灯の点灯時における周波数範囲fbよりも低い周波数に移行させて出力電圧Vを高めることにより、放電灯の点灯を持続させる。これにより、放電灯への供給電力が低下した場合でも放電灯の点灯維持が可能となる。しかも、そのために回路構成の大幅な変更を余儀なくされることがなく、著しいコスト上昇等を伴うことがない。
尚、直流入力電圧が低下した場合であっても、放電灯が消灯しなければ共振曲線g2のままでこれに従った周波数制御が行われる。そして、放電灯が消灯した時には共振曲線g1へと移行して、再点灯のための制御が行われる。
また、一時的な立ち消えが発生したとしても自然に再点弧すれば、再点灯のための制御は行われない(この場合、周波数は変化せずに、2つの共振曲線g1、g2の間で状態が遷移する。)。
図2に示すように、動作点P2から周波数を下げて共振周波数f1に近づけていくと、f2での最大電圧よりも大きな出力電圧が得られることになるが、この場合にスイッチング素子にかかる負担が大きくなるので、必要以上に長い時間に亘って周波数の低い制御状態が継続することは好ましくない。そこで、以下では放電灯の点灯移行制御に係る時間的規制について説明する。
消灯時の共振周波数f1付近での滞在時間を制限するには、放電灯の消灯が判断された時点又はOCVの値が目標値に達した時点から、予め決められた一定時間が経過したときに、周波数領域fbへと周波数を移行させれば良い。尚、放電灯の放電開始(ブレークダウン)時点を時間の起点としても良いが、放電灯を点灯できなかった場合に、周波数がf1付近に長時間滞在する虞がある。また、時間の起点を放電灯の消灯判断時点又はOCV値の目標値到達時点とする形態によれば、点灯判断を素早く行わなくても済む等の利点が得られる。
本発明の適用において、放電灯の放電開始時点を起点としない場合に、下記に示す構成形態が挙げられる。
(1)OCVの制御開始から一定時間が経過した後に、スイッチング素子の駆動周波数を周波数領域fbへと一時的に移行させる形態
(2)OCVを予め決められた電圧まで昇圧させた時点からスイッチング素子の駆動周波数を一定値に固定した期間を経て該駆動周波数を周波数領域fbへと一時的に移行させる形態。
図3は形態(1)の説明図であり、矢印「t」が時間の経過方向を示している。
期間「T1」は、点灯移行制御期間(一定期間)を示しており、その起点「t1」は放電灯が消灯状態であると判断された時点とされ、該判断結果に基づいて点灯移行制御が開始される。この期間T1には、OCVを目標電圧まで昇圧させるのにかかる期間(OCV昇圧期間)と、OCVが目標値に到達した後で駆動周波数を所定値に固定してスイッチング制御を行う期間(以下、「周波数固定期間」という。)が含まれる。尚、図中の「t2」はOCVが目標値に到達した時点を示し、「t3」は放電灯が点灯した時点を示し、「t4」はT1が経過した時点を示している。
OCV昇圧期間と、該期間後の周波数固定期間を経てスイッチング素子の駆動周波数がf2よりも高い周波数に規定され、両者を含む期間T1の長さが常に一定とされており、該期間が経過した後は、放電灯の点灯又は消灯の如何に関わらず、周波数が一旦は必ず領域fbへと移行し、これによってf1近辺での滞在時間が規制される。尚、期間T1の長さを決める場合において、該期間が長い方が放電灯の点灯について確実性が高まるが、該期間が必要以上に長いと損失や故障の確率が高まることを考慮して、両方の要請を満たすことが望ましい。
図4は上記形態(2)の説明図であり、上記形態(1)との相違点は、「T2」に示す周波数固定期間が一定期間に規制されていることである。
本形態では、放電灯の消灯時においてOCVが上昇し、その目標値に達した後の一定時間T2に亘り、スイッチング素子の駆動周波数を一定値に固定する。この周波数固定期間T2内で、放電灯への起動用信号を発生させて該信号を放電灯に印加する。
図5乃至図13は、本発明に係る具体的な回路構成を例示したものである。
先ず、上記形態(1)の構成例について説明する。
図5は制御手段6の回路構成例を示しており、入力電圧に依存して周波数が変化する電圧−周波数変換回路(以下、「V−F変換回路」という。)を用いた構成例を示している。尚、図中の「Vin」は、V−F変換回路6aの入力電圧を示し、「fout」はV−F変換回路6aによって変換された出力電圧の周波数を示している。
V−F変換回路6aは、Vinが高い程foutが低くなる制御特性を有しており、その出力電圧が後段のブリッジ駆動信号生成回路6bに送られ、該回路の出力信号がブリッジ駆動回路6cを介してスイッチング素子5H、5Lの制御端子にそれぞれ送出される。例えば、上記共振周波数よりも高い周波数領域において、Vinの値が大きいほどfoutの値が低くなり、その結果、出力電力(あるいは電圧)が増大する方向に制御が行われ、逆に、Vinの値が小さいほどfoutの値が高くなり、出力電力(あるいは電圧)が減少する方向に抑制される。
このようにVinは、スイッチング素子の周波数制御に係る制御電圧であり、本例では、OCV制御回路6d、点灯時電力制御回路6e、入力電圧検出回路6kの各出力によって規定される。
OCV制御回路6dは、放電灯の点灯前の無負荷時出力電圧を制御する回路であり、その出力段に設けられたNPNトランジスタ6fのエミッタ出力が抵抗6gに得られ、これがVinの入力端子に供給される。
T1信号生成回路6hは、点消灯判別回路6iからの信号に応じて上記した点灯移行制御期間「T1」に相当する幅のパルス信号を発生させる回路であり、該信号はOCV制御回路6dに送られる。
点灯時電力制御回路6eは、放電灯の点灯後における過渡的な投入電力及び定常状態における投入電力について制御するための回路であり、その出力段に設けられたNPNトランジスタ6jのエミッタ出力がV−F変換回路6aに送出される。尚、点灯時電力制御回路6eについては構成の如何を問わないので、既知の構成を用いることができる(例えば、放電灯の電圧検出信号や電流検出信号に基づいて演算処理を行うエラーアンプや、放電灯の点灯時に駆動周波数がf2よりも低下しないように制御出力を制限するためのリミッタ(下限用)等を設ければ良い。)。
入力電圧検出回路6kは、直流電源2からの直流入力電圧を検出し、該直流入力電圧が予め決められた閾値以下になった場合において、点灯周波数を低下させるための出力電圧を、NPNトランジスタ6lのエミッタ出力としてV−F変換回路6aに送出する。
OCV制御回路6d、点灯時電力制御回路6e、入力電圧検出回路6kの各出力のうち、もっとも高い電圧が選択され、これが制御電圧としてV−F変換回路6aに供給され、該電圧を変換することによって得られる周波数の出力信号が、ブリッジ駆動信号生成回路6b、ブリッジ駆動回路6cを経てスイッチング素子5H、5Lへの制御信号としてそれぞれ送出される。
図1のように、直流−交流変換回路3で直流入力から交流への変換及び昇圧を行って、放電灯の電力制御を行う回路形態において、放電灯10に流れる電流や放電灯10にかかる電圧を検出する場合に、共振用のインダクタンス素子9に対して巻線を追加し、また、トランス7に巻線を追加することによって、放電灯の電流検出値及び電圧検出値を得ることができる。
例えば、図1に示すように、インダクタンス素子9とともにトランスを形成する補助巻線11が放電灯10に流れる電流の相当電流を検出するために設けられており、該補助巻線の出力が電流検出回路12に送られる。つまり、放電灯の電流検出については、インダクタンス素子9及び補助巻線11を用いて行われ、その検出結果が制御手段6に送出され、放電灯10の電力制御や点消灯の判別に利用される。
また、放電灯10にかかる電圧検出については、トランス7の一次巻線7p若しくは二次巻線7s又は該トランスに設けられた検出用巻線7vの出力に基づいて行われる。本例では、検出用巻線7vの出力が電圧検出回路13に送られ、該回路によって放電灯10にかかる電圧に相当する検出電圧が得られる。そして、これが制御手段6に送出されて放電灯10の電力制御や点消灯の判別に利用される。
図6は、電流検出回路12の構成例を示したものである。
補助巻線11の一端(非接地側端子)には、複数の分圧抵抗14、14、…が直列に接続されており、最低段に位置する分圧抵抗14の一端がダイオード15に接続され、抵抗14の他端が接地されている。ダイオード15のアノードに対して抵抗分圧された電圧が供給され、該ダイオードのカソードが検出出力端子の一方に接続されている。
コンデンサ16はその一端がダイオード15のカソードに接続され、他端が接地されており、該コンデンサ16に対して並列に抵抗17が接続されている。
このように電流検出回路12としては、基本的な構成の検波回路を用いることができ、インダクタンス素子9及び補助巻線11を用いて検出した交流信号が直流信号に変換される(図の検出電圧「VS1」を参照。)。
起動回路4によって発生される起動用信号(パルス電圧)に対しては、複数の抵抗素子を用いて分圧することによって、そのピーク電圧に対応する検出電圧を問題のないレベルまで抑えることができる。従って、放電灯の起動の際に発生する高電圧を抑制するための回路構成が非常に簡単である。
尚、電流検出回路12によって得られる電流検出信号については、後述のOCV制御回路6dに用いても良い。
図7は、電圧検出回路13の構成例を示したものである。
検出用巻線7vの非接地側端子(図のa点参照)は、コンデンサ18の一端に接続されており、該コンデンサの他端が接地されている。そして、コンデンサ18に対して並列に設けられたコンデンサ19がダイオード20のカソード及びダイオード21のアノードに接続されている。尚、ダイオード20のアノードは接地されている。
ダイオード21のカソードが、検出出力端子の一方に接続されるとともに、ツェナーダイオード22のカソード及びコンデンサ23の一端に接続されており、ツェナーダイオード22のアノード及びコンデンサ23の他端が接地されている。
抵抗24はコンデンサ23に対して並列に接続されており、検出出力端子から「VS2」に示す検出電圧が得られる。
本回路において、放電灯の起動時には高電圧パルスが加わった状態で検出用巻線7vに電圧がかかることになるが、コンデンサ19及び23、抵抗24を用いて電圧を検出することができる。尚、コンデンサ19、23のインピーダンスの大きさについては、コンデンサ23の方が1桁程小さく、また、抵抗24の抵抗値が、コンデンサ23のインピーダンスに比べて十分に大きくされており、図7のb点(ダイオード21のアノードとコンデンサ19との接続点)にかかる電圧は、コンデンサ19と23のインピーダンス比によって決まる。
放電灯が点灯した後の状態では、ダイオード21の作用によって電流が一方向にしか流れず、コンデンサ23が充電されて徐々に電荷がたまり、その両端電圧(図のc点参照)が上昇していく。そして、検出用巻線7vの一端の電位(図のa点の電位)と、コンデンサ23の端子電位(図のc点の電位)とがほぼ等しくなると、コンデンサ19には電流が流れなくなる。つまり、放電灯の定常時における検出電圧は、検出用巻線7vにかかる電圧が小さい場合でも、コンデンサ19と23で分圧することなく検出することができ、これにより必要な精度が保証される。
尚、初段のコンデンサ18は、再点弧電圧の吸収を目的として付設されたものである。また、ツェナーダイオード22は、起動用パルス電圧の発生に伴う高電圧を抑制するためのクランプ素子としての機能を有し、該パルス電圧発生時のサージ電圧に対するリミッタの役目を果たす。
図8は上記点消灯判別回路6iの構成例25を示す回路図である。
電流検出回路12による検出電圧「VS1」及び電圧検出回路13による検出電圧「VS2」は、演算増幅器26を用いた減算回路27に供給される。つまり、「VS1」が抵抗28を介して演算増幅器26の反転入力端子に供給され、「VS2」が抵抗29及び30を介して演算増幅器26の非反転入力端子に供給される。尚、抵抗30は、その一端が演算増幅器26の非反転入力端子に接続され、他端が接地されており、抵抗31が演算増幅器26の反転入力端子と出力端子との間に介挿されている。また、抵抗28と29の抵抗値(これを「R1」と記す。)が等しくされ、抵抗30と31の抵抗値(これを「R2」と記す。)が等しくされている。
演算増幅器26は、VS2とVS1との差に比例した出力「(R2/R1)・(VS2−VS1)」を後段に位置するコンパレータ32の正入力端子に送出する。該コンパレータ32の負入力端子には所定の基準電圧(これを「VREF」と記す。)が供給されており、「VS2−VS1」に比例した演算結果を、VREFと比較することにより、放電灯の点灯又は消灯が判別される。即ち、演算増幅器26の出力レベルがVREF以上である場合にコンパレータ32の出力信号がH(ハイ)レベルとなり、これは放電灯の消灯状態を意味する。また、演算増幅器26の出力レベルがVREF未満である場合にコンパレータ32の出力信号がL(ロー)レベルとなり、これは放電灯の点灯状態を意味する。
本例では、放電灯に係る電圧検出値から電流検出値を減算して、その結果を閾値電圧と比較する回路を備えており、放電灯の点消灯判別信号(これを「Si」と記す。)が2値化信号として得られる。
図9は、上記T1信号生成回路6hの一例33を示す回路図である。
本例では単安定マルチバイブレータICが用いられ、一定期間T1のパルス信号「S1」と、その反転信号「S1_B」が生成されて後述のOCV制御回路6dに送られる。つまり、放電灯の消灯時に点消灯判別信号SiがHレベルになると、RCフィルタ(抵抗37、コンデンサ38)を介して単安定マルチバイブレータ34にHレベル信号が入力され、上記点灯移行期間T1に相当する幅の信号S1、S1_Bが出力される。
単安定マルチバイブレータ34のR端子には抵抗35を介して所定の電源電圧「Vcc」が供給される。そして、コンデンサ36の一端が抵抗35及びR端子に接続され、該コンデンサ36の他端がC端子に接続されるとともに接地されている。抵抗35及びコンデンサ36を用いた時定数の設定により期間T1の長さが規定される。
単安定マルチバイブレータ34のA端子(入力端子)は、抵抗37とコンデンサ38との接続点に接続されている。抵抗37の一端には上記点消灯判別信号Siが供給され、該抵抗37の他端がコンデンサ38を介して接地されている。尚、信号Siは、放電灯が消灯状態であると判別された場合にHレベルを示し、放電灯が点灯状態であると判別された場合にLレベルを示す。
単安定マルチバイブレータ34のCD端子(Lアクティブ入力)には、初期化時にPOR(パワー・オン・リセット)回路39からのPOR信号が供給される。尚、本例では、POR回路39が、抵抗40及びコンデンサ41からなるCR回路と、2つのシュミット・トリガ型のNOT(論理否定)ゲート42、43を用いて構成されている。抵抗40の一端に電源電圧Vccが供給され、該抵抗の他端がコンデンサ41を介して接地されており、前段のNOTゲート42の入力端子が抵抗40とコンデンサ41との間に接続され、該NOTゲート42の出力信号が後段のNOTゲート43を介してCD端子に送られる。尚、NOTゲート42の出力信号は、抵抗44を介して、エミッタ接地のNPNトランジスタ45のベースに供給されるようになっており、該トランジスタのコレクタがコンデンサ38の一端に接続されている(初期化時にトランジスタ45が一時的にオン状態となる。)。
上記パルス信号S1は単安定マルチバイブレータ34のQ端子から出力され、点消灯判別信号SiがHレベルになった時点から期間T1の長さに等しいパルス幅を有する。また、上記パルス信号S1_Bは、Qバー端子(図には「Q」の上に「−」を付して示す。)から出力されるとともに、B端子(Lアクティブ入力)に供給される。
パルス信号S1は2入力OR(論理和)ゲート46の一方の入力端子に供給されるとともに、遅延部(ディレイ素子等)47を介してORゲート46の他方の入力端子に供給される。そして、ORゲート46の出力信号は抵抗48を介してNPNトランジスタ49のベースに送られる。該トランジスタ49はエミッタ接地とされ、そのコレクタがコンデンサ38の一端に接続されている。尚、これらの回路部は点消灯判別の誤判断に起因する弊害の防止を目的として設けられている。つまり、上記周波数領域fa2(図2参照)において放電灯が点灯した後で周波数領域fbへと周波数を移行させる際に、放電灯の電圧検出や電流検出が瞬間的に不安定となり、これに伴って点消灯の誤判断が引き起こされてしまい、例えば、放電灯が点灯しているにも関わらず、消灯と判断された場合には、周波数が周波数領域fa2(領域fbを除く。)に移行してしまう虞がある。そこで、このような不都合を回避するために、領域fbへの移行後の数ミリ秒間は、トランジスタ49をオン状態にして点消灯判別信号Siをマスクしている(強制的にLレベルとする。)。
本例では、期間T1の設定に関してCR時定数回路を用いた構成形態を示しているが、これに限らず、内部の基本クロックをカウンタで計数する構成形態等が挙げられる。
図10は上記OCV制御回路6dの一例50を示す回路図である。
上記検出電圧VS2(又はVS1)が抵抗51、52によって分圧され、これがコンパレータ53の正入力端子に供給される。該コンパレータの負入力端子には所定の基準電圧(これを「VREF」と記す。)が供給されており、VS2(又はVS1)の検出値がVREFと比較される。尚、抵抗52に対してコンデンサ54が並列に接続されており、また、コンパレータ53の出力端子にはプルアップ抵抗55が接続されている。
Dフリップフロップ56のD端子及びLアクティブ入力のPR(プリセット)端子には所定の電源電圧Vccが供給され、クロック信号入力端子(CK)にはコンパレータ53の出力信号が供給される。また、Lアクティブ入力とされるR(リセット)端子には、上記信号S1が抵抗57を介して供給される。
Dフリップフロップ56のQ出力信号は抵抗58を介して、エミッタ接地のNPNトランジスタ59のベースに送出される。該トランジスタのコレクタは抵抗60を介して回路電源端子(電源電圧Vcc)に接続されている。
ダイオード61は、そのアノードが抵抗60の一端に接続され、そのカソードがコンデンサ62の一端に接続されている。そして、該コンデンサ62の他端が接地されている。
エミッタ接地のNPNトランジスタ63のベースには、上記信号S1_Bが抵抗64を介して供給される。該トランジスタ63のコレクタは抵抗65を介してダイオード61とコンデンサ62の間に接続されている。
演算増幅器66は、その出力段に設けられたNPNトランジスタ6fとともにバッファを構成しており、該演算増幅器の非反転入力端子が抵抗67を介してダイオード61とコンデンサ62の間に接続されている。そして、演算増幅器66の出力端子がトランジスタ6fのベースに接続され、該トランジスタのエミッタが演算増幅器66の反転入力端子に接続されるとともに抵抗6gを介して接地されている。尚、トランジスタ6fのコレクタには電源電圧Vccが供給されている。
本回路において、電源投入時や放電灯の点灯時には、信号S1がLレベルであり、Dフリップフロップ56がリセットされる。よって、Q出力信号がLレベルとされ、トランジスタ59がオフ状態となる。また、信号S1_BがHレベルであるため、トランジスタ63がオン状態となり、コンデンサ62の端子電圧がLレベルとなる。従って、本回路の出力(トランジスタ6fのエミッタ電位参照)はLレベルとなる。
放電灯の消灯時には、信号S1がHレベルとなり、Dフリップフロップ56のリセットが解除される。また、信号S1_BがLレベルとなってトランジスタ63がオフ状態となるためコンデンサ62の放電が停止され、抵抗60及びダイオード61を介して該コンデンサ62の充電が開始される。これに伴ってトランジスタ6fのエミッタ電位が上昇するため、周波数が下がっていく。つまり、周波数領域fa2(図2参照)において周波数が徐々に低下してOCVの値が上昇していく。そして、OCVが目標値(図2のP3参照)に達すると、コンパレータ53の出力がHレベルとなる。即ち、抵抗51、52で分圧された検出電圧がVREF以上になると、コンパレータ53の出力信号によってDフリップフロップ56がセットされ、そのQ出力信号がHレベルに変化するため、トランジスタ59がオン状態となり、コンデンサ62の充電が停止する。よって、コンデンサ62の端子電位及びトランジスタ6fのエミッタ電位が固定され、その結果、周波数値が一定に保持される。そして、点灯移行期間T1が経過した時点で信号S1がLレベルとなり、Dフリップフロップ56がリセットされ、Q出力信号がLレベルに変化し、トランジスタ59がオフ状態となる。他方、信号S1_BはHレベルとなり、トランジスタ63がオンするとコンデンサ62が放電して端子電位がLレベルとなる。よって、トランジスタ6fのエミッタ電位がLレベルとなり、周波数固定期間を終えて周波数が領域fbへと移行する。
図11は、上記V−F変換回路6aの構成例68について要部を示したものである。
上記の入力電圧Vinは、抵抗69を介して演算増幅器70の反転入力端子に供給される。演算増幅器70の非反転入力端子には、所定の基準電圧「EREF」が供給され、演算増幅器70の出力信号が抵抗71を介して電圧可変容量ダイオード72に印加される。尚、抵抗73が演算増幅器70の反転入力端子と出力端子との間に介挿されており、抵抗74はその一端が演算増幅器70の出力端子に接続され、その他端が接地されている。
電圧可変容量ダイオード72は、そのカソードが抵抗71とコンデンサ75との間に接続され、そのアノードが接地されている。そして、シュミット・トリガ型のNOTゲート76は、その入力端子がコンデンサ75を介して電圧可変容量ダイオード72のカソードに接続されており、NOTゲート76に対して抵抗77が並列に接続されている。これらの素子によって周波数可変の発振回路が形成され、NOTゲート76の出力パルスが後段のブリッジ駆動信号生成回路6bに送出される(尚、ブリッジ駆動信号生成回路6bはパルス信号に基づいて各スイッチング素子を制御するための駆動用信号を生成してブリッジ駆動回路6cに送出するが、これらの回路について既知の構成で良いので図示及び説明を省略する。)。
本例において、Vinのレベルが高く(低く)なると、演算増幅器70の出力電圧が下(上)がって、電圧可変容量ダイオード72の静電容量が大きく(小さく)なる。よって、出力パルスの周波数が下(上)がる。
次に、上記(2)の形態について、図12を用いて説明する。尚、図12はOCV制御回路及び周波数固定期間に係るT2信号生成回路の構成例78を示しており、その出力電圧が上記V−F変換回路6aに送出される。尚、本例において図9や図10の構成と機能的に同様の部分については当該部分に付した符号と同じ符号を用いて説明する。
上記検出電圧VS2(又はVS1)は、抵抗51、52によって分圧され、これがコンパレータ53の正入力端子に供給される。コンパレータ53の負入力端子には基準電圧「VREF」が供給されており、VS2(又はVS1)の検出値がVREFと比較される。尚、抵抗52に対して並列にコンデンサ54が接続されており、また、コンパレータ53の出力端子にはプルアップ抵抗55が接続されている。
Dフリップフロップ56のD端子及びPR端子には所定の電源電圧Vccが供給され、クロック信号入力端子CKにはコンパレータ53の出力信号が供給される。また、LアクティブとされるR端子には、点消灯判別信号Siが抵抗37及びコンデンサ38を介して供給される。
Dフリップフロップ56のQ出力信号は、後段の単安定マルチバイブレータ34AのA端子に入力される。
本例では、単安定マルチバイブレータ34Aによって、一定期間T2の幅をもつパルス信号「S2」と、その反転信号「S2_B」が生成される。
単安定マルチバイブレータ34AのR端子には抵抗35Aを介して所定の電源電圧「Vcc」が供給される。そして、コンデンサ36Aの一端が抵抗35A及びR端子に接続され、該コンデンサの他端がC端子に接続されるとともに接地されている。抵抗35A及びコンデンサ36Aを用いた時定数の設定により期間T2の長さが規定される。
単安定マルチバイブレータ34AのCD端子(Lアクティブ入力)には、初期化時にPOR回路39からのPOR信号が供給される。POR回路39は、抵抗40、コンデンサ41、シュミット・トリガ型NOTゲート42、43を用いて構成され、NOTゲート42の入力端子が抵抗40とコンデンサ41との間に接続され、該NOTゲートの出力信号はNOTゲート43を介してCD端子に送られる。尚、NOTゲート42の出力信号は、抵抗44を介して、エミッタ接地のNPNトランジスタ45のベースに供給されるようになっており、該トランジスタのコレクタがコンデンサ38の一端に接続されている。
上記パルス信号S2は単安定マルチバイブレータ34AのQ端子から出力され、OCVが目標値に達した時点から期間T2の長さに等しいパルス幅を有する。また、上記パルス信号S2_Bは、Qバー端子(図には「Q」の上に「−」を付して示す。)から出力されるとともに、B端子(Lアクティブ入力)に供給される。
パルス信号S2は、抵抗58を介してエミッタ接地のNPNトランジスタ59のベースに送出される。該トランジスタ59のコレクタは抵抗60を介して回路電源端子(電源電圧Vcc)に接続されている。また、パルス信号S2はORゲート46の一方の入力端子に供給されるとともに、遅延部47を介してORゲート46の他方の入力端子に供給される。そして、ORゲート46の出力信号は抵抗48を介してエミッタ接地のNPNトランジスタ49のベースに送られる。該トランジスタ49のコレクタがコンデンサ38の一端に接続されている。尚、これらの回路部は前記したように点消灯判別の誤判断に起因する弊害の防止を目的として設けられている。
抵抗60に接続されたダイオード61は、そのカソードがコンデンサ62の一端に接続されており、該コンデンサ62の他端が接地されている。
エミッタ接地のNPNトランジスタ63は、そのコレクタが抵抗65を介してダイオード61とコンデンサ62の間に接続されている。そして、そのベースには、2入力ORゲート79の出力信号が、シュミット・トリガ型NOTゲート80及び抵抗81を介して供給される。尚、ORゲート79において、その一方の入力端子には信号S2が供給され、他方の入力端子には、点消灯判別信号SiがCR回路(抵抗37及びコンデンサ38)を経て供給される。
演算増幅器66は、その出力段に設けられたNPNトランジスタ6fとともにバッファを構成しており、該演算増幅器の非反転入力端子が抵抗67を介してダイオード61とコンデンサ62の間に接続されている。そして、演算増幅器66の出力端子がトランジスタ6fのベースに接続され、該トランジスタのエミッタが演算増幅器66の反転入力端子に接続されるとともに抵抗6gを介して接地されている。トランジスタ6fのエミッタ出力がVinとして後段のV−F変換回路6aに送出される。
本回路において、電源投入時や放電灯の点灯時には、点消灯判別信号SiがLレベルであり、Dフリップフロップ56がリセットされる。よって、そのQ出力信号がLレベルとされ、単安定マルチバイブレータ34AのQ出力信号がLレベルで、トランジスタ59がオフ状態である。また、ORゲート79の出力するLレベル信号がシュミット・トリガ型NOTゲート80でHレベル信号となって、トランジスタ63がオン状態となり、コンデンサ62の端子電位がLレベルとなる。従って、本回路の出力(トランジスタ6fのエミッタ電位参照)はLレベルとなる。
放電灯の消灯時には、点消灯判別信号SiがHレベルとなり、Dフリップフロップ56のリセットが解除される。そして、同時にORゲート79の出力信号がHレベルとなって、これがNOTゲート80を経てLレベルとなるために、トランジスタ63がオフ状態となる。コンデンサ62の充電が開始され、その電圧が上昇していく。そして、OCVの値が目標値に達すると、コンパレータ53の出力するHレベル信号がDフリップフロップ56に入力され、そのQ出力信号がHレベルとなって(ラッチ)、これが単安定マルチバイブレータ34Aに送られる。その結果、一定時間T2のパルス幅をもった信号S2がQ端子から出力されて、トランジスタ59がオン状態となるため、コンデンサ62の充電が禁止される。トランジスタ63はオフ状態を維持しており、よって、コンデンサ62の端子電位及びトランジスタ6fのエミッタ電位が固定され、その結果、周波数値が一定に保持される。尚、この間、Dフリップフロップ56によるラッチは禁止される(ディスイネーブル)。
一定時間T2が経過すると信号S2がLレベルとなり、遅延部47による設定時間が経過した後にDフリップフロップ56がリセットされる。周波数固定期間を終えて周波数が領域fbへと移行することになるが、放電灯が一旦点灯した後で消灯すると、ラッチがイネーブルとなって点灯移行制御に再び入ることになる。
図13は入力電圧検出回路6kの構成例82を示したものである。
「+B」で示す直流入力電圧は、直列抵抗83、84を用いて分圧された上でコンパレータ86の正入力端子に供給される。尚、抵抗84に対して並列にコンデンサ85が接続されている。
抵抗87、88、89の直列回路には、定電圧源の記号で示す所定の基準電圧「Eref」が供給され、抵抗87と抵抗88との接続点がコンパレータ86の負入力端子に接続されている。
コンパレータ86の出力端子には、プルアップ抵抗90が設けられるとともに、該出力端子が抵抗91、92を介してエミッタ接地のNPNトランジスタ93のベースに接続されている。該トランジスタ93のコレクタが抵抗88と89との間に接続されている。
エミッタ接地のNPNトランジスタ94は、そのベースが抵抗95、91を介してコンパレータ86の出力端子に接続されている。該トランジスタ94のコレクタは抵抗96を介して所定電圧(Vcc)の電源端子に接続されるとともに、該コレクタがツェナーダイオード97のカソードに接続されている。尚、ツェナーダイオード97のアノードが接地されている。
演算増幅器98は、その出力段に設けられたNPNトランジスタ6lとともにバッファを構成しており、該演算増幅器の非反転入力端子が抵抗99を介してトランジスタ94のコレクタ及びツェナーダイオード97のカソードに接続されている。そして、演算増幅器98の出力端子がトランジスタ6lのベースに接続され、該トランジスタのエミッタが演算増幅器98の反転入力端子に接続されるとともに、エミッタ出力が後段のV−F変換回路6aに送出される。
本構成では、直流入力電圧に係る検出電圧がコンパレータ86において所定の基準電圧と比較され、その比較結果に応じてトランジスタ94のオン/オフ状態が規定される。尚、コンパレータ86にはヒステリシス特性が与えられており、該コンパレータの出力するHレベル信号によりトランジスタ93がオン状態となった場合に、抵抗89がバイパスされて、抵抗87、88による第1の基準電圧がコンパレータ86の負入力端子に供給される。また、コンパレータ86の出力するLレベル信号によりトランジスタ93がオフ状態となった場合に、抵抗87、88、89による第2の基準電圧がコンパレータ86の負入力端子に供給される。
直流入力電圧が第1の基準電圧より大きい場合にはコンパレータ86の出力信号がHレベルであり、トランジスタ94がオン状態となる。よって、演算増幅器98及びトランジスタ6lを経た出力はLレベルとなる。
また、直流入力電圧が第2の基準電圧以下の場合にはコンパレータ86の出力信号がLレベルであり、トランジスタ94がオフ状態となる。この状態ではツェナーダイオード97によって決まる電圧値が演算増幅器98及びトランジスタ6lを介してV−F変換回路6aに出力される。
図14は、横軸に周波数「f」をとり、縦軸に出力電圧「V」をとって、前記と同様の共振曲線g1、g2を示したものである。
図中に示す各記号の意味は以下の通りである。
・「Vmax」=点灯時の最大出力電圧
・「Vmin」=点灯維持が可能な最低管電圧
・「faH」=共振曲線g1と「V=Vmax」との上側交点Qの周波数
・「faL」=共振曲線g1と「V=Vmax」との下側交点Q’の周波数
・「fa」=消灯時又は入力電圧低下時の制御範囲(famin≦f≦famax)
・「famin」=共振曲線g2と「V=Vmin」との下側交点Rの周波数
・「famax」=制御範囲faの上限周波数(famax≦faH)
・「fb」=点灯時の周波数制御領域(f>f2)。
図のfaに示すように(図示の例では、「famax=faH」とされる。)、制御範囲を共振周波数f1の近くに設定する程、出力電圧Vが高くなるが、faをあまりにf1に近づけ過ぎると出力電圧が高くなりすぎ、回路素子の耐圧や負担の観点から問題があるので、部品の高耐圧化に起因する回路の大型化やコスト上昇に注意して回路設計を行うべきである。
共振曲線g2のピーク値がVmaxであり、直流入力電圧が低下した場合には、制御範囲faにおける出力可能電圧が領域fbでの最大値以上となるように周波数がf1近傍域へと移行する。
放電灯が点灯状態にあって制御範囲faでスイッチング素子を駆動している場合に、放電灯の点灯維持を保証するためには、その下限famin、上限famaxに注意して、共振用コンデンサの静電容量及び上記トランス若しくは上記インダクタンス素子のインダクタンスを設定することが必要である。
「制御範囲faにおける出力電圧>周波数領域fbにおける出力電圧」の関係から分かるように、faをf1の上側に規定する形態において、その上限値は交点Qの周波数faHで決まる。そして、faの下限値については、共振曲線g2と、放電灯の点灯維持が可能な最低電圧Vminとの交点Rによって決まる。
尚、共振曲線g2と、V=Vminとの交点は2つ存在する(下側の交点Rと上側の交点R’)が、これらのうち、famaxよりも小さいという条件(famin<famax)を満たす方、つまり、交点Rがfaの下限を与える。
また、本例では、「f1<famin<fa<famax≦faH<f2」の関係が成立しているが、これに限らず、「famin<f1」であっても構わない。即ち、一般には、faが上記faL以上、faH以下(但し、「faL<faH」を満たす。)の範囲に含まれ、直流入力電圧が予め決められた閾値以下になった場合に、スイッチング素子の駆動周波数(f)を、「faL≦f≦faH」内の所定範囲へと移行させることで、出力可能な電圧VをVmax以上に高めることができる。
そして、直流入力電圧が低下した場合において、該電圧の検出に係る閾値の設定により、周波数を制御範囲faへと移行させるための条件が決まる。即ち、放電灯への供給電力不足により消灯する前に周波数領域fbからfaへの移行を達成することにより、直流入力電圧の低下時において点灯維持を確実に行うことができる。直流入力電圧の検出に係る閾値は、上記f2にて放電灯の点灯維持が不可能となる時の直流入力電圧値よりも高い値に設定することが好ましい。具体的には、放電灯を点灯させたままの状態で、点灯周波数をf2に固定した後、直流入力電圧を徐々に低下させていって、放電灯の点灯維持が不可能となった時点での直流入力電圧を測定する。そして、該直流入力電圧よりも若干高い値に閾値を設定すれば良い(図13の回路例では、基準電圧Erefとこれに繋がれた各抵抗素子の抵抗値の設定によりコンパレータ86の基準値を設定する。)。
また、直流入力電圧が予め決められた閾値以下になったときに、周波数を領域fbよりも低い周波数に移行させる場合には、周波数を放電灯の点灯前と同じ周波数範囲fa内とすることが望ましい。
図5乃至図13に示した回路例において、V−F変換回路6aへの入力電圧Vinとしては、OCV制御回路6d、点灯時電力制御回路6e、入力電圧検出回路6kの各出力のうち、もっとも高い電圧が選択され、該電圧によりスイッチング素子の駆動周波数が規定される。つまり、Vinが高いほど駆動周波数が低くなるように構成されているため、f2での制御電圧が、faでの制御電圧よりも小さいという関係が成立している。
直流入力電圧が上記の閾値以下となった場合には、ツェナーダイオード97(図13参照)のツェナー電圧により規定される制御電圧がVinにおいて支配的になり、駆動周波数が強制的に制御範囲faに移行し、出力電圧が上昇することになる。
このように、放電灯の点灯前における駆動周波数の制御範囲と、直流入力電圧の低下時における駆動周波数の制御範囲とを同じにすることで、制御が統一化される(回路設計のし易さ等の面で各種の利点が得られる。)。
また、制御範囲fa内での駆動周波数については、これを固定とした制御が望ましく、具体的には周波数をfamin以上かつfamax以下の値とする。これは、制御の単純化や、部品点数やコストの低減等に有効である。上記のように一時的に周波数を低下させる目的は放電灯の点灯維持を図ることにあり、従って、周波数を許容範囲内での固定値に設定するのが最も簡単であり、該周波数をリアルタイムに制御するまでもなく本発明の目的を達成できることが実際の装置への適用において確認されている。
本発明に係る基本構成例を示す図である。 制御形態について説明するための図である。 点灯移行制御に係る時間的規制についての説明図である。 点灯移行制御に係る時間的規制について別例を示す説明図である。 図6乃至図13とともに、本発明に係る回路構成例を示すものであり、本図は制御手段の構成例を示すブロック図である。 放電灯の電流検出回路の一例を示す回路図である。 放電灯の電圧検出回路の一例を示す回路図である。 点消灯判別手段の回路構成例を示す図である。 T1信号生成回路の構成例を示す図である。 OCV制御回路の構成例を示す図である。 V−F変換回路の構成例を示す図である。 OCV制御回路及びT2信号生成回路について一例を示す回路図である。 入力電圧検出回路の構成例を示した回路図である。 直流入力電圧低下時における周波数制御範囲について説明するための図である。
符号の説明
1…放電灯点灯回路、3…直流−交流変換回路、4…起動回路、5H、5L…スイッチング素子、6…制御手段、6k…入力電圧検出回路、7…トランス、8…共振用コンデンサ、9…インダクタンス素子、10…放電灯

Claims (4)

  1. 直流入力電圧を受けて交流変換及び昇圧を行う直流−交流変換回路と、放電灯に起動用信号を供給するための起動回路を備え、直流入力電圧を検出する入力電圧検出回路を有する制御手段によって該直流−交流変換回路の出力する電力を制御して放電灯の点灯制御を行う放電灯点灯回路において、
    上記直流−交流変換回路がトランスと複数のスイッチング素子及び共振用コンデンサを有しており、
    直列に接続された上記共振用コンデンサとインダクタンス素子と上記トランスの一次巻線との直列共振を利用した構成を有し、
    上記トランスの二次巻線に放電灯が接続され、
    放電灯の点灯時における最大出力電圧(Vmax)または最大出力電力が得られるときの上記スイッチング素子の駆動周波数を「f2」とするとき、点灯時における上記スイッチング素子の駆動周波数範囲をf2以上とし、
    上記放電灯が点灯する前の消灯時に該放電灯に印加される出力電圧に係る共振曲線(g1)と、上記放電灯の点灯時における最大出力電圧の値を示す直線との交点によって決まる周波数をそれぞれ第1の周波数(faL)及び第2の周波数(faH)とし、かつ該第1の周波数よりも該第2の周波数が大きいとした場合に、上記直流入力電圧が予め決められた閾値以下になったときに、上記スイッチング素子の駆動周波数を、上記第1の周波数以上かつ上記第2の周波数以下の周波数範囲へと移行させることで、上記直流−交流変換回路が出力可能な電圧を上記放電灯の点灯時の最大出力電圧以上として、放電灯の点灯を持続させる
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  2. 請求項1に記載した放電灯点灯回路において、
    上記直流入力電圧に係る閾値が、f2にて放電灯の点灯維持が不可能となる時の直流入力電圧値よりも高い値に設定されている
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  3. 請求項1又は請求項2に記載した放電灯点灯回路において、
    上記直流入力電圧が予め決められた閾値以下になり、上記スイッチング素子の駆動周波数を、上記放電灯の点灯時における周波数範囲よりも低い周波数へと移行させる場合に、該周波数を、上記第1の周波数(faL)以上かつ上記第2の周波数(faH)以下の周波数範囲内の固定値とした
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  4. 直流入力電圧から交流に変換した出力電圧を放電灯に供給して該放電灯の点灯制御を行う放電灯点灯方法において、
    トランスと複数のスイッチング素子及び共振用コンデンサを用いて直流−交流変換を行う際に、該スイッチング素子を駆動して直列に接続された上記共振用コンデンサとインダクタンス素子と上記トランスの一次巻線との直列共振を利用し、
    放電灯の点灯時における最大出力電圧(Vmax)または最大出力電力が得られるときの上記スイッチング素子の駆動周波数を「f2」とするとき、点灯時における上記スイッチング素子の駆動周波数範囲をf2以上とし、
    上記放電灯が点灯する前の消灯時に該放電灯に印加される出力電圧に係る共振曲線(g1)と上記放電灯の点灯時における最大出力電圧の値を示す直線との交点によって決まる周波数をそれぞれ第1の周波数(faL)及び第2の周波数(faH)とし、かつ該第1の周波数よりも該第2の周波数が大きいとした場合に、上記直流入力電圧が予め決められた閾値以下になったときに、上記スイッチング素子の駆動周波数を、上記第1の周波数以上かつ上記第2の周波数以下の周波数範囲へと移行させて、上記直流−交流変換回路が出力可能な電圧を上記放電灯の点灯時の最大出力電圧以上として、放電灯の点灯を持続させる
    ことを特徴とする放電灯点灯方法。
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