JP4383875B2 - 可変バルブ駆動によってエンジン・ブレーキを改良する方法及びシステム - Google Patents

可変バルブ駆動によってエンジン・ブレーキを改良する方法及びシステム Download PDF

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Description

本出願は、2001年1月22日出願の、「可変バルブ駆動によってエンジン・ブレーキを改良する方法」と題する米国特許仮出願第60/262,660号に対する優先権を主張し、その写しは参照によってここに援用される。本出願は、「複バルブ式内燃エンジンのための吸気及び排気バルブシーケンス開放システム」と題する米国特許仮出願第60/066,097号に関し、同様にその写しは参照によってここに援用される。
本発明は、エンジン・ブレーキを改良する方法及びシステムに関する。具体的には、本発明は可変バルブ動作を用いてエンジン・ブレーキ性能を改良する方法及びシステムに関する。
内燃エンジンが正動力を発生するためには、エンジン内のバルブを駆動することが必要である。エンジンが正動力で動作する間に、1つ又は複数の吸気バルブを開いて燃焼のために空気及び燃料をシリンダ内に吸入することができる。ピストンがシリンダ内でほぼ上死点(TDC)位置からほぼ下死点(BDC)位置に移動する間に、このような吸気事象が常に生じる。吸気行程後に1つ又は複数のバルブが閉じて、圧縮行程時にピストンがBDC位置からTDC位置に再び移動するとき、シリンダ内に充填された空気と燃料を圧縮する。圧縮された混合気はTDC付近で燃焼され、それによって膨張行程として知られる間にピストンをBDCに向かって押し戻す。膨張行程に続いて、シリンダに連結する1つ又は複数の排気バルブが開いて、シリンダから燃焼ガスを逃がすことができる。一般に、以上の吸気及び排気事象を主吸気事象及び主排気事象と呼ぶ。
エンジン・ブレーキ時に、排気バルブを選択的に開くと、少なくとも一時的に、動力発生用の内燃エンジンが動力吸収用の空気圧縮機に変換される。ピストンが、その圧縮行程時に上昇するとき、シリンダ中に閉じ込められたガスが圧縮される。圧縮されたガスは、ピストンの上昇動作に逆らう。エンジン・ブレーキ動作時に、ピストンがTDCに接近するとき、少なくとも1つの排気バルブを開いて圧縮ガスを大気に解放して、次の膨張下降行程時に圧縮ガス中に蓄えられたエネルギーがエンジンに戻されるのを防止する。そうする際に、エンジンに制動力が発生して車両の減速が助長される。
先の段落で記載したように、圧縮解放型エンジン・ブレーキの動作は長く知られている。圧縮解放型ブレーキに使用されるシステムに関する最も早い時期の記載の1つが、Cumminsの米国特許第3,220,392号明細書に見られる。このCumminsの392号特許に記載されたシステムは、圧縮解放事象のために1対の排気バルブを開く動作を既存の吸気、排気、又はインジェクタ・プッシュロッドもしくはロッカー・アームから得ている。圧縮解放動作は、選択的に拡張可能な油圧リンク装置によって、プッシュロッド又はロッカー・アームから2つの排気バルブを連結するブリッジに伝達される。このような油圧リンク装置は、エンジン・ブレーキ動作時に拡張されて圧縮解放動作を伝達し、正動力動作時に収縮されてこのような動作を吸収する。正動力の動作時には油圧リンク装置の収縮によって圧縮解放動作が「ロスト」される、したがって、一般にこのようなシステムを「ロストモーション」バルブ駆動システムと呼ぶ。
Cumminsの392号特許に示されているように、多くの現行エンジンは、全体的な性能を高めるために、例えば、1本のシリンダ毎に4つのバルブ、すなわち、2つの吸気バルブ及び2つの排気バルブを使用する複バルブ・エンジンである。従来の複バルブ駆動システムは、特定のシリンダのための両方の吸気バルブ又は両方の排気バルブを同時に開くのが一般的である。例えば、Cumminsの392号特許に記載されている様々な実施例では、圧縮解放事象の間に、所与のシリンダのための両方の排気バルブを同時に駆動(開閉)する。これらの2つの排気バルブは単一の動力源が伝達する動作に応答して駆動されているので、両方の排気バルブには実質的に同じリフト及び持続時間が設けられ、しかも実質的に同一のタイミングが設けられている。
長年にわたってCumminsの392号特許には様々な改良が加えられてきた。そのような改良の1つが、Jakubaらの米国特許第4,473,047号明細書に記載されている。Cumminsの特許の記載にあるシステムと同様に、Jakubaの特許も1本のシリンダ毎に2つの排気バルブを有するエンジンと組み合わせてロストモーション・システムの使用を記載している。しかし、Cumminsの特許に記載のシステムとは異なり、Jakubaの特許に記載のシステムは、圧縮解放動作をそれぞれのエンジン・シリンダに設けた2つの排気バルブの一方のみに伝達する。Jakubaシステムの発明者らの言によれば、彼らは「エンジン・ブレーキ時に排気バルブの一方のみを開くことによって、驚くほどの制動馬力の増大が実現できることを発見した。制動馬力の増大は、油圧システムにおける実測動作圧の減少に伴うものであり、ブレーキ・システムの部品における全体的な負荷の減少に関連する。」ということであった。
1つのロッカー・アームを有する2バルブ式ブレーキ用に設計されたシステムでは、圧縮解放によるガス抜き前に、同じピーク・シリンダ圧が維持されていれば、一方のみのバルブを開くことによってブレーキ負荷が基本的に半減する。したがって、より大きな制動力とより低い全体的なブレーキ負荷とを同時に実現するために、このシステムは、一方のバルブを遅延して開くことによって大幅に高いシリンダ圧を持続することが可能でなければならない。以下にさらに詳細に記載するように、ブレーキ負荷は、2つのロッカー・アームを有する2バルブ・ブレーキに関しては問題ではないので、2つの個々のロッカー・アームを使用して2つのバルブを別々に開けば、同じ高いピーク・シリンダ圧からより速く圧縮解放によるガス抜きを行うために、1つのバルブを開くよりも2つのバルブを開くほうが適切であると本出願人は判断した。
Cumminsの特許に記載のシステムに勝る他の改良は、ハードウェアを含むものであり、2つの広い範疇、すなわち、ロストモーション・システム及びコモン・レール・システムに分類される。ロストモーション・システムには、現代のオーバー・ヘッド・カム式エンジンの普及に適合するために幾つかの改良がなされた。例えば、最近のロストモーション・システムの改良は、参照によってここに援用されるVorihらの米国特許第5,829,397号明細書に示されているような、カムとロッカー・アーム又はエンジン自体の間にある拡張可能なタペットの中に油圧リンク装置を配置するものである。参照によってここに援用されるCartledgeの米国特許第3,809,033号明細書及びHuの米国特許第5,680,841号明細書に示されているように、ロストモーション構成要素もロッカー・アームに組み込まれた。さらにロストモーションになされた他の改良は、参照によってここに援用されるVorihの米国特許第6,085,705号明細書に示されているものなど、可変バルブ駆動(VVA)を可能にしようとするものであったが、それはエンジンのサイクル毎のベースで個々のバルブ駆動事象を変更する。
以上に記載したロストモーション・システムでは、エンジン・バルブは、固定輪郭カムによって、さらに具体的には、それぞれのカム上の1つ又は複数の固定ローブによって駆動されるのが典型である。固定輪郭カムの使用によって、エンジン・ブレーキ時の異なるエンジン速度などの様々なエンジン動作条件に関してエンジン性能を最適化するのに必要なエンジン・バルブのリフト・タイミング及び/又は程度を調整することが難しくなる。固定輪郭カムを使用するシステムにおいてバルブ・タイミングを迅速に調整するのは、今ではVorihの705号特許に記載されているようなVVAシステムの使用によってのみ実施可能になってきている。
コモン・レール・バルブ駆動システムでは、高圧作動油源を選択的にピストンに適用して圧縮解放事象のために1つ又は複数の排気バルブを駆動する。このようなシステムの実施例が、Meistrickらの米国特許第5,787,859号明細書、第5,809,964号明細書、及び第6,082,328号明細書に示されており、それらは参照によってここに援用される。
コモン・レール・システムは、高圧の作動油源がバルブ駆動のために常に利用可能であるので、事実上無制限にバルブ・タイミングの調整が可能になる。したがって、このような油圧の印加を高精度にかつ高速に制御すれば、コモン・レール・システムは、必要に応じてバルブ駆動を実行できると共に、リフト及び持続時間もいくらか制御できるはずである。しかし、今日まで、このような高精度の制御、特にエンジン・バルブの着座における制御が効果的に実現されてこなかった。特にコモン・レール駆動システムの使用を妨げる嫌いがある2つの問題は、制御の要求水準を実現するのに必要な構成要素の費用と、油圧が失われた場合の完全機能停止に対するシステムの脆弱性である。これらの問題が解決されるまでは、ロストモーション・システムが、エンジン・ブレーキを実行するために用いられるシステムの主力型であり続ける可能性が高い。
理想的な圧縮解放型ブレーキ・サイクルは、圧縮TDCで最大(ピーク)シリンダ圧と最小シリンダ圧の両方を発生させるべきであるが、それは1つ又は複数のブレーキ・バルブがTDCまで開かず、次いで圧縮解放によるガス抜きが瞬時に起きることを意味する。したがって、TDCに向かっては遅くバルブを開き、次いでTDC後には速く圧縮解放によるガス抜きを行うという組合せによって、エンジン・ブレーキ力を最大化する。
圧縮解放(すなわち、バルブ駆動)のタイミングは、ブレーキ負荷によって制御される。ピストンがTDCに接近すればするほど、それだけシリンダ内の圧力が高くなり、したがって、バルブ開放事象を実行しなければならない要素にかかる負荷がそれだけ大きくなる。ブレーキ負荷の増大は、構造的な構成要素及び圧縮解放事象を実行するために使用する作動油に対する負荷の増大をもたらす。負荷が増大すると、構造的な構成要素が変形する恐れがあり、さらに油圧コンプライアンスが増大する恐れがあり、それによって圧縮解放事象のための排気バルブ駆動のタイミング及び程度に影響を与える恐れがある。そもそも圧縮解放事象の規模は相対的に小さいので、構造的変形及び油圧コンプライアンスによるわずかな喪失が、潜在的には圧縮解放事象全体の喪失をもたらし兼ねない。したがって、構成要素の強度及び油圧コンプライアンスによって、システムがTDCに対して圧縮解放を開始できるピストン位置が限定される。
圧縮解放(すなわち、ガス抜き)の速度は、ブレーキ事象のための排気バルブの数を増やすことによって増大可能なバルブ開口面積によって制御される。したがって、2つの排気バルブを開けば、同じピーク・シリンダ圧からブレーキ・ガスを圧縮解放する場合には、1つのみのバルブを開くよりも大きなブレーキ力が実現することになる。
固定タイミング式圧縮解放バルブ駆動システムは、1つのみのエンジン速度では最適のエンジン・ブレーキ力を与えることも知られている。高いエンジン速度に対する圧縮解放駆動は、1つ又は複数の排気バルブが開く時点をTDC前に早める必要があるバルブ・トレーン負荷制限によって制約を受け得る。しかし、高いエンジン速度に関して圧縮解放事象を早めると、低いエンジン速度でのブレーキ力が減少する。
VVAシステム又はコモン・レール・システムは、一定のエンジン速度域に対して最適のブレーキ力を与え得るが、このようなシステムは複雑でコスト高になる嫌いがある。したがって、複雑なVVAシステムの使用を必要としないで複数のエンジン速度でエンジン・ブレーキ力を高めるバルブ駆動の方法に対する要望が存在する。このようなブレーキのために使用するシステムを望ましくない大きな負荷にさらさないでエンジン・ブレーキ力を高めるバルブ駆動の方法に対する要望も存在する。
今日まで、本出願人は、ブレーキ力を最適化するために駆動しなければならない排気バルブの数を積極的に決定するシステムに対する知見がいずれもない。本出願人は、このようなシステムを使用することによって、一定のエンジン速度域にわたってブレーキ力を最適化し、かつ幾つかのエンジン速度でエンジン・ブレーキ要素にかかる負荷を軽減できるはずであると判断した。したがって、最適のエンジン・ブレーキ事象に関して2つの排気バルブを開くべきか、それとも1つの排気バルブを開くべきかを決定できるシステム及び方法に対する要望が存在する。さらには、最適のブレーキ力及び/又は最適のエンジン・ブレーキ要素負荷を実現する決定に基づいて、エンジン・ブレーキに関して1つの排気バルブを駆動するか、それとも2つの排気バルブを駆動するかを変更できるシステム及び方法に対する要望が存在する。
以上に記載したように、通常は、圧縮解放事象に関して排気バルブの開放時点を早めると、シリンダ内の解放すべき圧力が低いのでブレーキ力が減少することになる。しかし、開放事象がTDCにより接近していくとシステムが被る負荷が増大するので、ある程度は力の損失を許容しなければならない。したがって、サイクルのより早い時点で圧縮解放事象を開始することによって得られる負荷の軽減を活かしながら、しかもこのような圧縮解放事象のより早い時点での開始に通常伴うブレーキ力の大幅な損失を回避するエンジン・ブレーキの方法に対する要望が存在する。
吸気及び排気バルブの開放時点をずらすことを利用して、燃費を改善し、排気ガスを低減し、かつ正動力を増大できることが知られている。このようなシステムが、Kingの米国特許第5,003,939号明細書に記載されている。そのようなシステムを使用して正動力性能が改善されてきたが、本出願人は、圧縮解放型エンジン・ブレーキを最適化するために排気バルブの開放時点をずらすという議論に対する知見がない。この点に関して、本出願人は、圧縮解放事象のために2つの排気バルブの開放に使用する要素の負荷は、2つの排気バルブをTDCに対してそれぞれに開く時点をずらすことによって、ブレーキ力の実質的な損失を伴わずに軽減可能であると判断した。したがって、圧縮解放事象のために2つの排気バルブをずらして開くこと、すなわち、順次に開くことが可能なシステム及び方法に対する要望が存在する。
したがって、本発明の1つの目的は、可変バルブ動作を用いてエンジン・ブレーキを改良することである。
本発明の別の目的は、複バルブ駆動と単一バルブ駆動の間の切換えによってエンジン・ブレーキを改良するシステム及び方法を提供することである。
本発明の別の目的は、シーケンス・バルブ駆動を用いてエンジン・ブレーキを改良するシステム及び方法を提供することである。
本発明の別の目的は、バルブリフトの変更によってエンジン・ブレーキを改良するシステム及び方法を提供することである。
本発明の別の目的は、エンジン・ブレーキ時にバルブ・トレーン負荷を軽減するシステム及び方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、エンジン・ブレーキ時にバルブ・トレーン・コンプライアンスを低減するシステム及び方法を提供することである。
本発明の別の目的は、開く排気バルブの数、並びにそれぞれのバルブのタイミング及びリフトを制御することによって一定のエンジン速度域にわたってエンジン・ブレーキの動作を最適化するシステム及び方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、エンジン・ブレーキに必要な様々なエンジン構成要素の数、重量、及び大きさを低減するシステム及び方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、開くバルブの数、並びにそれぞれのバルブのタイミング及びリフトを制御することによって燃焼(正動力)サイクル時のエンジン性能を改善することである。
本発明のさらに別の目的は、開くバルブの数、並びにそれぞれのバルブのタイミング及びリフトを制御することによって、さらに具体的には、正動力モードにある幾つかのシリンダとブレーキ・モードにある幾つかのシリンダとを同時に動作させることによって、エンジンの始動と暖機を改良することである。
本発明の追加的な目的及び利点の一部を以下の記載に記載するが、一部は本発明の記載及び/又は実施から当業者には明らかである。
本発明は、エンジン・ブレーキ性能を改善するために可変バルブ動作を用いる方法及びシステムに関する。好ましい一実施例では、本発明は、複バルブ内燃エンジンにおいて幾つかのエンジン速度に対するエンジン・ブレーキ力を最適化する方法である。本方法は、1バルブ・エンジン・ブレーキと複バルブ・エンジン・ブレーキの間の交差点としてのエンジン速度を選択するステップ;現時点のエンジン速度を決定するために、エンジン・パラメータを測定するステップ;現時点のエンジン速度が交差点エンジン速度に比べて高いか、等しいか、又は低いかを決定するステップ;及び現時点のエンジン速度が交差点エンジン速度に比べて高いか、等しいか、又は低いかに関する決定に応答して少なくとも1つのエンジン・バルブの動作を変更するステップを含む。
少なくとも1つのエンジン・バルブの動作を変更するステップが、駆動されるエンジン・バルブの数を変更するステップ、少なくとも1つのエンジン・バルブの動作タイミングを変更するステップ、及び/又は少なくとも1つのエンジン・バルブのリフトを変更するステップを有してもよい。エンジン・バルブは、吸気及び/又は排気バルブを含んでもよい。
別の好ましい一実施例では、本発明は、複バルブ内燃エンジンにおいてエンジン・ブレーキ事象を発生させるために少なくとも1つのエンジン・バルブを駆動するためのバルブ駆動システムである。バルブ駆動システムは、内部に流体リンク装置を有するハウジング;エンジン速度を単一バルブエンジンブレーキと複バルブエンジンブレーキ間の交差点として記憶する手段;流体リンク装置内に配置された作動油を選択的に押し退ける手段;現時点のエンジン速度と交差点エンジン速度の比較に応答して少なくとも1つのエンジン・バルブの動作を変更するために、油圧リンク装置内の作動油の押退け容積を制御する手段;及びエンジン・ブレーキ事象を発生させるために少なくとも1つのエンジン・バルブを駆動する手段であって、ハウジング内に滑動自在に収容され、かつ流体リンク装置を介して押し退け手段に作用的に連結する駆動手段を備える。
押退け容積制御手段が、駆動されるエンジン・バルブの数、駆動されるエンジン・バルブのタイミング、及び/又は駆動されるエンジン・バルブのリフトを変更してもよい。エンジン・バルブが排気バルブであってもよい。
以上の一般的な記載及び以下の詳細な記載は共に例示及び記載に過ぎず、請求された本発明を限定するものではない。参照として本明細書に組み込まれ、かつ本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明の幾つかの実施例を示すものであり、詳細な記載と併せて本発明の原理の記載に供する。
ここで同様の参照符号が同様の要素を指す以下の図に関連して本発明を記載する。
ここで本発明のシステム及び方法の好ましい一実施例を詳細に参照するが、その実施例を添付の図面に例示する。本発明の好ましいシステムを記載し、次いで本発明の好ましい方法及び本発明の別法による実施例を記載する。
本発明のシステム
本発明のエンジン・システム10の好ましい一実施例を図1に例示する。このエンジン・システム10は、吸気マニホルド110及び排気マニホルド120に連結されたエンジン・ブロック100を含む。エンジン・ブロック100は、複数のエンジン・バルブ及び少なくとも1本のエンジン・シリンダ(図示せず)を含む。これらの複数のエンジン・バルブは、1つ又は複数の吸気バルブと、1つ又は複数の排気バルブを含むことができる。このエンジン・システムは、バルブ駆動サブシステム200及びエンジン制御手段300をさらに含む。
バルブ駆動サブシステム200は、本発明の方法にしたがってエンジン・ブレーキのために1つ又は複数のエンジン・バルブ(好ましくは、排気バルブ)を選択的に駆動するようになされている。本発明の好ましい実施例では、バルブ駆動サブシステム200が、それぞれのエンジン・シリンダ内で圧縮解放型ブレーキ事象を発生させるために少なくとも1つのエンジン・バルブを開く。しかし、バルブ駆動サブシステム200が、主事象、ブレーキ事象、排気ガス再循環事象、及び/又は他の副次的なエンジン・バルブ事象を生成するのに使用されることも企図されている。バルブ駆動サブシステム200は、本発明の方法にしたがって少なくとも1つのエンジン・バルブの駆動を実行するようになされている、知られた又は新たに見出された様々な油圧、油圧機械式、及び/又は他の駆動手段を備えてもよい。以下にバルブ駆動サブシステム200の実施例を詳細に論じる。
エンジン制御手段(ECM)300は、エンジン・ブレーキの望ましい水準及び種類を実現するようにバルブ駆動サブシステム200を制御する。ECM300は、コンピュータを含むことが好ましく、電気配線又はガス通路など任意の接続手段を介して、エンジン・システム10のエンジン・シリンダ、吸気マニホルド110、排気マニホルド120、又は任意の他の部品にセンサを接続することが好ましい。ECM300も、例えば、タコメータなど、ECM300にエンジン速度の測定値を供給できる適切なエンジン構成要素に接続されていることが好ましい。ECM300が、例えば、吸気マニホルド圧、排気マニホルド圧、排気マニホルド温度などの他のエンジン・パラメータを測定するのに使用されることも企図されている。ECM300はさらに、例えば、以下に論じる交差エンジン速度400などの基準速度に現時点のエンジン速度を比較する手段を含む。
本発明の方法
好ましい一実施例では、本発明は、複数のエンジン・バルブを有するエンジンにおいて幾つかのエンジン速度に関してエンジン・ブレーキ力を最適化する方法である。図2は、本発明の一実施例によるブレーキ力対エンジン速度を示すグラフである。図2に供するようなデータに基づいて、少なくとも1つのエンジン・バルブの動作を変更することによってエンジン・ブレーキ力を最適化する交差エンジン速度400を決定することができる。図2は例示目的に過ぎず、当業者には明らかなように、交差エンジン速度400を含めて、図示の実際の値は、例えば、エンジン100の仕様などの多様な要素に応じて変化し得ることを理解されたい。図3は、本発明の好ましい一実施例による可変バルブ駆動を実施する工程を例示する工程図である。
好ましい一実施例では、2バルブ・エンジン・ブレーキ事象が1バルブ・エンジン・ブレーキ事象よりも大きいブレーキ馬力を発生する交差エンジン速度400を決定することができる。交差エンジン速度400に等しいか又はそれよりも低いエンジン速度でエンジン・ブレーキを必要とするとき、1バルブ・ブレーキを実行することができる。交差エンジン速度400よりも高いエンジン速度でエンジン・ブレーキを必要とするとき、2バルブ・ブレーキを実行することができる。したがって、高いエンジン速度で2バルブ・ブレーキを使い、低速では1バルブ・ブレーキを使ってブレーキ馬力が最適化されてもよい。
図2のデータが表すシステムでは、固定タイミング・オン−オフ・ブレーキ・システムが、2つのロッカー・アームによる2バルブ駆動によって高い(定格)エンジン速度で性能を最適化するように設計されている。2つの排気バルブのそれぞれに関するバルブ・リフト・タイミングは、バルブ・トレーン負荷制限を超過しないで最高の圧縮圧とブレーキ力を実現するために、可能な限り圧縮行程のTDCに接近するように設計されている。このような初期設定は、交差エンジン速度400を超過する速度に関して最適化されたエンジン・ブレーキを提供する。
本発明の方法によれば、エンジン速度が低下するとき、圧縮圧(及びブレーキ負荷)が低下する。エンジン速度が交差速度400を下回るとき、2つのバルブを非常に速く開くことによって圧縮ガスのガス抜きが行われるので、ピーク・シリンダ圧が低下しかつTDCからずらされ(早められ)、それによってシステムのブレーキ力を低下させる。低いエンジン速度で2バルブ・ブレーキから1バルブ・ブレーキに切り換えると、ガス抜きが遅延する。ガス抜きの遅延は、本質的には圧縮解放事象をTDCにより接近させることに等しく、その結果としてエンジン・ブレーキ力を増大させる。
図2は、本発明の2段階ブレーキ方式(交差点を上回る速度では2バルブ・ブレーキを使い、交差点以下の速度では1バルブ・ブレーキを使う)が、低速でブレーキ力を実質的に(35%ほど)高める。1バルブ駆動による高いエンジン速度でのブレーキ力の損失は非常に小さい(約7%以下)ことに留意されたい。
同様に、本発明の一実施例によるオイル・ハウジング圧対エンジン速度を示すグラフである図4は、単一ロッカー・アームを有する油圧手段を介して、2つのバルブではなく1つのバルブを駆動する結果として、ブレーキ負荷(ハウジング・オイル圧)が大幅に(35%まで)低下する。図4は例示目的に過ぎず、当業者には明らかなように、図示の実際の値は、例えば、エンジン100の仕様などの多様な要素に応じて変化し得ることを理解されたい。
本発明の別の実施例では、所与のシリンダに関してそれぞれのエンジン・バルブのタイミングを修整することによって、少なくとも1つのエンジン・バルブの動作が修整されてもよい。Jakubaの特許の論述に関連して記載したように、エンジン・ブレーキ時に単一ロッカー・アームによって高いシリンダ圧に対抗して2つの排気バルブを開くと、大きなロッカー・アーム負荷及びコンプライアンスが生じ得る。2つの排気バルブを順次に開くことによって、第1のバルブは完全充填のシリンダに対して開き、次いで圧縮ガスをより速くガス抜きするために第2のバルブが開くことになるので、2つバルブを同時に開く場合よりも必要な力が小さくなる。例えば、TDC前の17度のクランク角で10MPa(100バール)のシリンダ圧に対抗して両方のバルブを開く代わりに、TDC前の約20度のクランク角で約9MPa(90バール)の圧力に対抗して一方のバルブを開き、TDC前の約14度のクランク角で約8MPa(80バール)の圧力に対抗して第2のバルブを開くことができる。タイミング変更の他の値も本発明の範囲内であるものと考える。厳密なタイミングは、エンジン100の仕様、及び/又はターボチャージャの設定、圧縮比、吸気ブースト、及び弁座の直径を含む他の可変値に依存し得る。少なくとも1つのエンジン・バルブのタイミング及び/又はリフトの変更が、交差エンジン速度400の決定を伴わずに起こることも企図されている。
本発明の一実施例では、少なくとも1つのエンジン・バルブの開放時点をシリンダ圧縮行程時に早めてもよい。少なくとも1つのエンジン・バルブの閉鎖時点はシリンダ圧縮行程時に遅らしてもよい。
本発明の一実施例では、シリンダ圧縮行程時に第1エンジン・バルブを開き、かつ第1エンジン・バルブの開放後の所定時点で、シリンダ圧縮行程時に第2エンジン排気バルブを開くことによって、エンジン・バルブのタイミングを変更してもよい。このような所定時点は、例えば、ブレーキ負荷制限などの多様な要素に基づいて決定されてもよい。
本発明の別の実施例では、それぞれのバルブを駆動するために別体の手段を設けることによって、1本のシリンダに働く各バルブの開閉時点の間隔、及び各バルブリフトが変更されてもよい。それぞれのバルブのタイミング及びリフトを変更する能力は、従来システムに勝る重要な改良である。例えば、燃焼又はブレーキ・サイクル時に幾つかのエンジン・バルブを閉じた状態に維持できることによって、本発明のシステムを複バルブ・エンジンから従来の単一吸気バルブ又は排気バルブ・システムに変換することができる。任意のエンジン・バルブの数が使用されてもよい、すなわち、単一の排気バルブと一緒に幾つかの吸気バルブを周期的に駆動してもよいし、又は逆の場合もであってもよい。
燃焼(正動力)モードにあるエンジンと組み合わせて使用するとき、本発明の一実施例は数多くの利点を与える。例えば、次のようなパラメータ、すなわち、リフトする吸気バルブの数、バルブリフト量、及び/又はバルブ・リフト・タイミング及び持続時間の制御によって吸気行程時の渦流、すなわち、空気と燃料の混合を微細に制御可能である。それぞれのシリンダ毎に少なくとも1対の吸気バルブを有するエンジンでは、これらのバルブを順次に開くことは、吸気時の渦流すなわち空気と燃料の混合を改善してエンジン性能を向上させる。
ブレーキ・モードにあるエンジンと組み合わせて使用するとき、1本のシリンダに働く各バルブを別個に駆動する本発明の実施例は、数多くの利点を与える。
ブレーキ量は、次のようなパラメータ、すなわち、リフトする排気バルブの数、バルブリフト量、及び/又はバルブ・リフト・タイミング及び持続時間の制御によって微細に調節可能である。それぞれのシリンダ毎に少なくとも1対の排気バルブを有するエンジンでは、開く排気バルブの数を変更することによって、ブレーキ力の大きさを制御することができる。例えば、1本のシリンダ毎に1つの排気バルブのみがブレーキ・サイクル時にリフトする場合は、両方がリフトする場合とは異なるブレーキが得られる。
本発明の代替実施形態
以上に論じたように、本発明のバルブ駆動サブシステム200は、本発明の方法にしたがってエンジン・ブレーキのために1つ又は複数のエンジン・バルブを選択的に駆動するようになされている。好ましい実施例では、バルブ駆動サブシステム200が複バルブ駆動システム2100である。
図5に示すように、システム2100はハウジング2110を含む。マスタ・ピストン組立体2120がハウジング2110の内部に滑動自在に収容されている。マスタ・ピストン組立体2120は動作をカム20から得ることが好ましい。マスタ・シリンダ組立体2120によって発生した動きは、ハウジング2110内部に位置する流体リンク装置2130の内部に配置された作動油(例えば、エンジン・オイルなど)によって伝達される。ハウジング2110は少なくとも1つのスレーブ・ピストン組立体2140をさらに含む。システム2100は、第1スレーブ・ピストン組立体2141及び第2スレーブ・ピストン組立体2142を含む。それぞれのスレーブ・ピストン組立体2141及び2142は、少なくとも1本のシリンダ・バルブを動作させることができる。
それぞれのスレーブ・ピストン組立体2141及び2142は、導管2145によって作動連結されている。バルブ2150は、スレーブ・ピストン組立体2141と2142の間に位置してもよい。例えば、バルブ2150が圧力バルブ又はパイロット・バルブでもよい。バルブ2150は、パイロット圧に応答して動作する。バルブ2150を動作させる圧力は、例えば、エンジン・オイルによって供給可能である。バルブ2150は、駆動された位置にあるとき、図5に示すように、第2スレーブ・ピストン組立体2142に対する作動油の流れを遮断する。バルブ2150は、システム2100が単一バルブ動作と複バルブ駆動の間で切り替わることを許す。
バルブ2150が駆動された位置にあるとき(すなわち、第1スレーブ・ピストン組立体2141がマスタ・ピストン組立体2120に応答して動作するとき)、スレーブ・ピストン組立体2141の動作がより高い速度で行われる。このモードでは、単独のスレーブ・ピストン組立体2141は、油圧比の増大のために2つのスレーブ・ピストン組立体が動作する速度のほぼ2倍の速度で動作する。
さらには、スレーブ・ピストン組立体2141の行程も同様に増加する。したがって、スレーブ・ピストン組立体2141の過剰な行程量を防止するためにスレーブ・ピストン組立体2141の行程を制限する必要がある。システム2100は、スレーブ・ピストン組立体2141及び2142の上昇行程量を制限するための調整可能な組立体2143を備えることができる。これによってスレーブ・ピストン組立体と、スレーブ・ピストン組立体2141によって動作するシリンダ・バルブとに対する損傷の恐れをなくす。
スレーブ・ピストン組立体2141の過剰な行程量は行程制限組立体によって吸収される。スレーブ・ピストン組立体2141の下降行程時に、逃げ口2160が開いて過剰な作動油を流すことができる。次いで、このような過剰な作動油は流体リンク装置2170及び2180を通過してアキュムレータ組立体2190に達する。このアキュムレータ組立体2190は、ピストン式アキュムレータ、ガス式アキュムレータ、又は他の適切な圧力吸収装置でよい。
流体リンク装置2180の一端は、作動油供給源に連結可能である。バルブ2181を流体リンク装置2180内部に設けて、供給源(図示せず)に作動油が逆流するのを防止することができる。流体リンク装置2180の他端をトリガ・バルブ2195に連結することができる。トリガ・バルブ2195は、作動油が流体リンク装置2130に流入するのを可能にし、システム2100に作動油を充満させると共に、作動油をアキュムレータ2190の中に逃がすことによって、伝達される動きを変更する。流体リンク装置2170には、逆止弁(図示せず)が設けられて、作動油がスレーブ・ピストン組立体2141に逆流するのを防止してもよい。
ここでシステム2100の動作を記載する。複バルブ動作時に、システム2100が確実に作動油の供給を十分に受けられるようにトリガ・バルブ2195が動作する。バルブ2150が開くと、すなわち、駆動されると、カム20からマスタ・ピストン組立体2120によって取り出された動きに応答して、作動油をスレーブ・ピストン組立体2141及び2142に流すことができる。スレーブ・ピストン組立体2141及び2142は、マスタ・ピストン組立体2120に応答して均等に動く。単独のバルブ駆動が望ましいときは、バルブ2150を駆動してスレーブ・ピストン組立体2142に対する作動油の供給を遮断する。スレーブ・ピストン組立体2142は、マスタ・ピストン組立体の動きに応答しないことになる。今やスレーブ・ピストン組立体2141の動作速度が増大する。過剰な行程は、逃がし口2160及び流体リンク装置2170を介して過剰な作動油をアキュムレータ2190に逃がすことによって吸収される。今や、単独のスレーブ・ピストン組立体2141が安全に動作可能になる。複バルブ駆動が再び望ましいときは、バルブ2150の駆動を停止する。次いで、導管2145を介して作動油をスレーブ・ピストン組立体2142に流すことができる。トリガ・バルブ2195が動作して、システム2100に確実に十分な作動油を供給する。
図6は、本発明の第2実施例の一実施例であり、図5の同様な要素が同じ参照符号を用いて示してある。バルブ駆動システム2100には、マスタ・ピストン組立体2120とスレーブ・ピストン組立体2140の間に流体リンク装置2130が備わっている。流体リンク装置2130は、隔離されるとき、マスタ・ピストン組立体2120の動作がスレーブ・ピストン組立体2141及び2142に伝達するように、2つのピストン組立体間の油圧リンクとしての役割を果たす。トリガ・バルブ2195は、マスタ・ピストンとスレーブ・ピストンの間の接続を制御するために設けてある。カム軸20も設けてある。このカム軸20は、マスタ・ピストンに接触可能な様々なカム・ローブを含む。
通常動作下では、トリガ・バルブ2195が開いている。カム軸20は、エンジン動作に応答して回転する。様々なカム・ローブがマスタ・ピストンのローラ従動節2121に接触し、この従動節が次にマスタ・ピストンを変位させる。マスタ・ピストン組立体2120がカム20のローブに応答して動くとき、押し退けられたオイル容積を無制限アキュムレータ2190が吸収する。スレーブ・ピストン組立体2141及び2142に動作は伝達されない。したがって、バルブが開くことはない。
トリガ・バルブ2195は、ECM300から電気信号を受け取ると閉じる。ECM300は、様々なエンジン・パラメータから運転者の入力及び/又は出力を受け取る。トリガ・バルブ2195が閉じるとき、マスタ・ピストン組立体2120とスレーブ・ピストン組立体2141の間に堅固な油圧接続が形成される。マスタ・ピストンの動きがスレーブ・ピストンに伝達され、その結果としてエンジン・バルブが開く。
図6に示すエンジン・バルブは順次に開く。スレーブ・ピストン2141及び2142は、通常では閉じたエンジン・バルブによって持ち上がった位置に偏倚されている。第1スレーブ・ピストン2141の通常位置を図6の点線によって示す。オイルは、導管2145が露出するまで第2スレーブ・ピストン2142に流れることができない。したがって、第1スレーブ・ピストン2141に対応するエンジン・バルブは、第2スレーブ・ピストン2142に対応するエンジン・バルブの前に開く。その結果、シリンダに導入されたガス中に渦流が生じる。バルブ開放順序の時間遅延は、導管2145の位置及び第1スレーブ・ピストン組立体2141の本体長さによって制御される。
マスタ・ピストン2120の動作が後退するか、又はトリガ・バルブ2195が開くことによってエンジン・バルブが閉じるとき、スレーブ・ピストン組立体2141及び2142はそれらの通常位置に上昇する。一定の時点で、第1スレーブ・ピストン2141は、導管2145を介して第2スレーブ・ピストン2142から戻るオイルの流れを遮断する水準に上昇する。第2スレーブ・ピストン2142からの戻りオイルは、導管2145が閉じているとき、側管2147を介してシステムに戻り続ける。この側管2147は、側管2147中の流れを一方方向に制限するために逆止弁2146を含んでもよい。
図6に示す、正動力EGRローブ22を、適切な時点(下死付近、吸気行程)にトリガ・バルブ2195を開閉することによって駆動又は駆動無効にすることができる。排気バルブ開放システムに適用するとき、カム20上に適切なローブを追加し、かつ圧縮行程と吸気行程でそれぞれに適切な時点にトリガ・バルブ2195を閉じることによって、ブレーキ・モード及びEGRブレーキ増加を促進することができる。
別法による一実施例では、システム2100が制限アキュムレータ2190を含む。制限アキュムレータ2190は、マスタ・ピストン2120によって押し退けられたオイルの一部のみを吸収する。したがって、例えば、EGR及びブレーキ・ローブなどの小さい変位カム・ローブでは、トリガ・バルブ2195が開いているとき、押し退けられたオイルはアキュムレータ2190の中に吸収され、バルブの開放は行われない。しかし、例えば、正動力の吸気及び排気ローブなどの大きい変位カム・ローブでは、押し退けられたオイルの一部のみが吸収されるに過ぎない。したがって、油圧結合が堅固になり、スレーブ・ピストン2141がマスタ・ピストン2120の変位に従動し、少なくとも1つのバルブの一部を開く。このような設計によって、トリガ・バルブ2195、すなわち、電子制御が故障した場合に、フェール・セーフの正動力動作モードが備わる。それ以外は、システムの働きは前述の基本システムと同じ方式でトリガ・バルブ2195によって制御される。
図7は、本発明の第3実施例の一実施例であり、図5及び図6の要素と同様のものを同じ参照符号を使って示す。高圧ポンプ(図示せず)が、エンジン・バルブを開くのに十分な圧力(典型的には、約27.5MPa(4000psi))を供給する。トリガ・バルブ2195は、通常では閉位置にあり、したがってエンジン・バルブ(図示せず)は閉じられている。
エンジン・バルブを開くために、電気信号をトリガ・バルブ2195に送る。トリガ・バルブ2195は、適切な信号を受け取ると開く。高圧流体(典型的には、エンジン・オイル)が、流体リンク装置2180からトリガ・バルブ2195を経由して流体リンク装置2130に流入する。高圧流体は、インラインの逆止弁2146によって、側管2147を介して第2スレーブ・ピストン2142に進まないように遮断可能である。システム内の圧力が高まると、オイルの力がエンジン・バルブのばね(図示せず)とシリンダ圧の力に打ち勝って第1スレーブ・ピストン2141を押し下げ、エンジン・バルブを開く。第1スレーブ・ピストン2141が下降し続けると、第2スレーブ・ピストン2142につながる導管2145が露出される。オイルは、導管2145を通過して移動し続けて第2スレーブ・ピストン2142の上方域に充満し、それを下方に押しやってエンジン・バルブを開く。
トリガ・バルブ2195が閉まるとき、エンジン・バルブが閉じ、低圧戻り管2185を介して高圧を逃がすことができる。バルブのばねがスレーブ・ピストン2141及び2142をそれらの通常の持ち上がった位置に戻す。第1スレーブ・ピストン2141が導管2145を閉鎖すると、第2スレーブ・ピストン2142上方の残留油圧はいずれも側管2147を介して逃げる。
上に記載したコモン・レール・システムは、参照によって本明細書に援用される米国特許第5,000,145号明細書及び第5,577,46200号明細書に記載されているような過剰行程及びバルブ着座問題に対処するために制限器及びバルブ着座装置をさらに含む。
本発明の範囲及び構成から逸脱することなく、本発明の構造及び構成に様々な変更及び変形が実施可能なことは当業者には明白であろう。例えば、システム2100における流体リンク装置は、ハウジング2110内に設けた配管又は一体通路から形成されてもよい。本発明は、ブレーキ・ローブ及び正動力ERGローブを有するカム輪郭と組み合わせて使用されてもよい。しかし、本発明は、エンジン・ブレーキ及び/又はEGRなしで使用されてもよいことも企図されている。本発明は吸気及び/又は排気回路で使用されてもよいことも企図されている。さらには、油圧手段、直接電磁駆動、又はバルブを駆動するための他の適切な手段によってバルブ2150は駆動されてもよい。スレーブ・ピストン2141及び2142は、ブレーキ時の過剰なバルブ動作を防止するために追加的な逃がし組立体を含んでもよい。マスタ・ピストンに接触する従動節は、限定するものではないが、揺動従動節、平坦従動節、及び/又はローラ従動節を始めとして適切な従動節を含んでもよい。以上に記載したシステム2100を吸気バルブと排気バルブの両方の動作に使用されてもよい。
本発明は、所与のシリンダのための各エンジン・バルブのタイミングを変更できる複バルブ・システムを提供する。吸気バルブのタイミングは、それぞれのシリンダのための吸気バルブを順次に開くように変更可能である。シリンダの吸気バルブを順次に開くことによって、導入する燃料と空気の混合気の中で生じる渦巻運動の増進によって空気と燃料の混合気をさらに均質化することができる。シリンダの排気バルブを順次に開くことによって、単一バルブ・ブレーキ効果を与える。第1バルブは完全充填されたシリンダに対抗して開き、次いで第2バルブがシリンダを完全に掃気するために開く。1組の複数のエンジン・バルブを順次に開くことによって、バルブの開放に要する力(高圧作動油)が、幾つかのバルブを同時に開くのに通常必要な力よりも小さいという利点を与える。
本発明は、それぞれのバルブとその対応する弁座との間の分離量(バルブリフト)を変更することができる。複バルブ・セット中のそれぞれのバルブを異なる量だけ開放すなわち持ち揚げることが可能である。排気バルブのリフトを変更できることは従来システムに勝る重要な改良である。エンジン・ブレーキ時には、可能な限り圧縮行程の上死点(TDC)に接近して1つ又は複数の排気バルブを開くことが望ましい。このようなサイクル時点では、ピストンとシリンダ・ヘッドの間隔が最小限である。このような時点では、1つ又は複数の排気バルブの開放を非常に厳密に制御しなければならない。排気バルブをあまりにも速く又はあまりにも多く開きすぎると破局的な損傷を招く。
本発明は、1組の中の幾つかのエンジン・バルブのみを開くようにバルブリフトを制御することもできる。燃焼又はブレーキ・サイクル時に幾つかのエンジン・バルブを閉じた状態に維持できることによって、本発明のシステムを複バルブ・エンジンから通常の単一吸気バルブと単一排気バルブのシステムに変換可能である。任意のエンジン・バルブ数の組合せが使用可能であり、例えば、単一の排気バルブと一緒に幾つかの吸気バルブを周期的に駆動可能であるし、又はその逆も可能である。
ブレーキ・モードにあるエンジンと組み合わせて使用するとき、本発明は数多くの利点を提供する。ブレーキ量は次のパラメータ、すなわち、リフトする排気バルブの数、バルブリフト量、及びバルブリフト持続時間の制御によって微細に制御可能である。それぞれのシリンダ毎に少なくとも1対の排気バルブを有するエンジンでは、開く排気バルブ数の変更によってブレーキ力の大きさを制御することができる。例えば、ブレーキ・サイクル時に1本のシリンダ毎に1つのみの排気バルブがリフトする場合は、両方のバルブがリフトする場合よりも制動が低下する。
本発明は、エンジン・ブレーキ・システム及び排気ガス再循環(EGR)にも応用可能であり、完全自動バルブ制御システム内部に組み込むこともできる。
本発明の新機軸をコモン・レール型のバルブ駆動システムにも応用可能である。油圧機械式バルブ駆動を利用するシステムはいずれも本システムを使用することができる。シリンダの吸気バルブを順次開けることによって、吸気行程時に導入する充填混合気の渦流及び速度を向上させると共に、正動力EGR動作時の混合を高める。排気側では、排気バルブを順次開くことによって、単一バルブ・ブレーキ効果を与える。単一バルブを完全充填シリンダに対抗して開き、次いで第2バルブがシリンダを完全に掃気することができる。
本発明をその特定の実施例と共に記載してきたが、多くの別法、変更、及び変形が当業者には明らかであるのは自明である。したがって、本明細書に記載した本発明の好ましい実施例は、例示であって限定するものではない。添付の特許請求の範囲に記載した本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な変更を実施することができる。
本発明の好ましい一実施例によるエンジン・システムを示す概略図である。 本発明の一実施例によるブレーキ力対エンジン速度を示すグラフである。 本発明の第1実施例による可変バルブ駆動を提供する工程を示す工程図である。 本発明の一実施例によるオイル・ハウジング圧対エンジン速度を示すグラフである。 本発明の第1実施例によるバルブ駆動システムを示す概略図である。 本発明の第2実施例によるバルブ駆動システムを示す概略図である。 本発明の第3実施例によるバルブ駆動システムを示す概略図である。

Claims (10)

  1. 複数の吸気バルブと複数の排気バルブとを有した複バルブ内燃エンジン・シリンダにおける幾つかのエンジン速度に対してエンジン・ブレーキ力を最適化する方法であって、
    エンジン・シリンダが単一バルブ・エンジンブレーキと複バルブ・エンジン・ブレーキとの間を切り替わる交差点エンジン速度を選択するステップと、
    現時点のエンジン速度を決定するために、少なくとも1つのエンジン・パラメータを測定するステップと、
    現時点のエンジン速度が前記交差点エンジン速度に比べて高いか、等しいか、又は低いかを決定するステップと、
    現時点のエンジン速度が前記交差点エンジン速度より高い場合には、前記複数の排気バルブを駆動して複バルブ・エンジン・ブレーキを提供し、現時点のエンジン速度が前記交差点エンジン速度に等しいか低い場合には、1つの排気バルブを駆動して単一バルブ・エンジン・ブレーキを提供するステップとを含む方法。
  2. 前記少なくとも1つのエンジン・パラメータが、吸気マニホルド圧、排気マニホルド圧、及び排気マニホルド温度からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 現時点のエンジン速度が前記交差点エンジン速度よりも高い場合には、少なくとも1つの排気バルブの動作タイミングを変更するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 少なくとも1つの排気バルブの動作タイミングを変更する前記ステップが、シリンダ圧縮行程時に、少なくとも1つの排気バルブの開放を早めるステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
  5. 少なくとも1つの排気バルブの動作タイミングを変更する前記ステップが、
    シリンダ圧縮行程時に第1の排気バルブを開くステップと、
    前記第1の排気バルブを開いた後の所定時点で、前記シリンダ圧縮行程時に第2の排気バルブを開くステップとをさらに含む、請求項に記載の方法。
  6. 複数の吸気バルブと複数の排気バルブとを有した複バルブ内燃エンジン・シリンダにおける幾つかのエンジン速度に対してエンジン・ブレーキ力を最適化する方法であって、
    エンジン・シリンダが第1の大きさのエンジンブレーキから第2の大きさのエンジン・ブレーキ切り替わる交差点エンジン速度を選択するステップと、
    現時点のエンジン速度を決定するために、少なくとも1つのエンジン・パラメータを測定するステップと、
    現時点のエンジン速度が前記交差点エンジン速度に比べて高いか、等しいか、又は低いかを決定するステップと、
    現時点のエンジン速度が前記交差点エンジン速度に等しいか低い場合には、圧縮工程中の1つの排気バルブの開放を早め、前記第1の大きさのエンジン・ブレーキを提供するステップと、
    現時点のエンジン速度が前記交差点エンジン速度より高い場合には、縮行程中の少なくとも1つの排気バルブの開放を早め、前記第2の大きさのエンジン・ブレーキを提供するステップとを含む方法。
  7. 複数の吸気バルブと複数の排気バルブとを有した複バルブ内燃エンジン・シリンダにおけるエンジン・ブレーキを発生させるために少なくとも1つの排気バルブを駆動するためのバルブ駆動システムであって、
    内部に流体リンク装置を有するハウジングと、
    エンジン・シリンダが単一バルブエンジンブレーキと複バルブエンジンブレーキの間を切り替わる交差点エンジン速度を選択する手段と、
    前記流体リンク装置内の作動油を選択的に押し退ける手段と、
    現時点のエンジン速度が前記交差点エンジン速度より高い場合には、複バルブエンジンブレーキのために前記複数の排気バルブを駆動するように、及び、現時点のエンジ速度が前記交差点エンジン速度に等しいか又は低い場合には単一バルブエンジンブレーキのために単一の排気バルブを駆動するように、前記油圧リンク装置内の前記作動油の押退け容積を制御する手段と、
    ンジン・ブレーキを発生させるために前記少なくとも1つの排気バルブを駆動する手段であって、前記ハウジング内に滑動自在に収容され、かつ前記流体リンク装置を介して前記押し退け手段に作動連結する駆動手段とを備えるバルブ駆動システム。
  8. 前記押し退け手段が、前記ハウジング内に形成された穿孔中に滑動自在に収容されたピストン組立体であって、カムと接触する手段を有し、かつ前記油圧リンク装置内に配置された前記作動油を介して動きを伝達するようになされたピストン組立体をさらに備える、請求項に記載のバルブ駆動システム。
  9. 前記押し退け手段が、
    内部に高圧の流体を貯蔵するようになされた高圧流体源と、
    前記流体リンク装置に前記高圧流体を供給する手段とをさらに備える、請求項に記載のバルブ駆動システム。
  10. 複数の吸気バルブと複数の排気バルブとを有した複バルブ内燃エンジンにおけるエンジン・ブレーキを発生させるために少なくとも1つの排気バルブを駆動するためのバルブ駆動システムであって、
    内部に流体リンク装置を有するハウジングと、
    エンジン・シリンダが第1の大きさのエンジンブレーキと第2の大きさのエンジンブレーキとの間を切り替わる交差点エンジン速度を選択する手段と、
    前記流体リンク装置内の作動油を選択的に押し退ける手段と、
    現時点のエンジン速度が前記交差点エンジン速度に等しいか低い場合には、圧縮工程中の1つの排気バルブの開放を早め、前記第1の大きさのエンジン・ブレーキを提供するように、前記油圧リンク装置内の前記作動油の押しのけ容積を制御する手段と、
    現時点のエンジン速度が前記交差点エンジン速度より高い場合には、縮行程中の少なくとも1つの排気バルブの開放を早め、前記第2の大きさのエンジン・ブレーキ提供するように前記油圧リンク装置内の前記作動油の押退け容積を制御する手段と、
    ンジン・ブレーキを発生させるために前記少なくとも1つの排気バルブを駆動する手段であって、前記ハウジング内に滑動自在に収容され、かつ前記流体リンク装置を介して前記押し退け手段に作動連結する駆動手段とを備えるバルブ駆動システム。
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