JP4383369B2 - 電制スロットル装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両等に用いられるエンジンの電制スロットル装置(電子制御式スロットル装置)に係るものであり、全閉位置のスロットルバルブと初期位置のスロットルアクチュエータとの間に遊びを持つ電制スロットル装置において、スロットルアクチュエータに対する全閉出力値(全閉指令値)の学習に関するものである。
エンジンの電制スロットル装置は、スロットルバルブの全閉位置におけるスロットルセンサの出力値を基準としてスロットルアクチュエータへの出力を制御することにより、スロットルバルブの開度を目標開度と一致させるようになっている。そのため、スロットルバルブの全閉位置におけるスロットルセンサの出力値を正確に掴むことが必要となる。
特許文献1に記載のものは、キースイッチのOFF(電源遮断)状態のときにスロットルバルブを中間開度(リンプホーム開度)に保持するメカニカルな機構を備える電制スロットル装置において、キースイッチのOFF後に電源の投入状態を持続するセルフシャットオフ期間中にスロットルバルブを全閉位置(ストッパの規定位置)へ強制的に動作させることにより、スロットルセンサの出力から電制スロットルバルブの全閉位置を学習する手段が備えられる。特許文献2に記載のものは、スロットルセンサとエンジンの吸入空気量を測定する吸入空気量センサと、を備える電制スロットル装置において、吸入空気量センサの出力値との関係からスロットルバルブの全閉位置におけるスロットルセンサの出力値を補正する手段が備えられる。
スロットルバルブの全閉位置とスロットルアクチュエータへの出力が0の初期位置との間に遊びを持つ電制スロットル装置においては、遊びのばらつきや無駄な遊びを無くすことが必要となる。図6において、10はスロットルバルブ(バタフライバルブ)であり、その回転軸10aにレバー10bが設けられる。11はステップモータ(スロットルアクチュエータ)であり、その出力軸にレバー11bが設けられる。
レバー10bとレバー11bとの間にメカニカルな連動機構12が設けられ、ステップモータ11の駆動により、スロットルバルブ10が全閉位置と全開位置との間を回転(開閉)するようになっている。スロットルバルブ10を制御するため、エンジンコントロールユニットが備えられ、エンジン運転中においては、スロットルバルブ10の開度を目標開度と一致させるようにステップモータ11への出力を制御する(図c、参照)。
キースイッチのOFF(電源遮断)状態において、スロットルバルブ10は、バネ手段の閉弁側への付勢力により全閉位置に係止され、ステップモータ11は、初期(0step出力)位置に静止され、連動機構12のスロットルバルブ10側とステップモータ11側との間に遊びが与えられる(図a、参照)。キースイッチがONすると、ステップモータ11は、全閉出力値に駆動され、連動機構12を係合させる(図b、参照)。
メカニカルな連動機構12においては、遊びLを一定に設定かつ維持するのが難しく、遊びのばらつきを生じやすい。遊びのばらつきが生じると、ステップモータ11への出力(開度指令値)に対する負荷特性のばらつき,これに伴う排気特性のばらつきを生じるほか、無駄な遊びにより、連動機構12の係合が遅れやすくなる。特許文献1および特許文献2においては、スロットルバルブとスロットルアクチュエータとの間が直結またはギヤを介して結合されるのであり、学習や補正はそれを前提に機能するもの(スロットルバルブの全閉位置におけるスロットルセンサの出力値を正確に掴むための処理)であり、スロットルバルブの全閉位置とスロットルアクチュエータへの出力が0の初期位置との間に遊びを持つ電制スロットル装置に対応しえない。
この発明は、このような課題に着目してなされたものであり、スロットルバルブの全閉位置とスロットルアクチュエータへの出力が0の初期位置との間に遊びを持つ電制スロットル装置において、遊びのばらつきや無駄な遊びに対処するための有効な手段の提供を目的とする。
第1の発明は、スロットルバルブの全閉位置とスロットルアクチュエータへの出力が0の初期位置との間に遊びを持つ電制スロットル装置において、キースイッチのOFF後に電源投入状態を所定時間だけ持続させる手段、その間にスロットルアクチュエータへの出力を初期位置から所定のパターンに制御しつつこれに伴うスロットルセンサの出力変化に基づいてスロットルアクチュエータに対する全閉出力値を学習する手段、キースイッチがONするとその学習値に基づいてスロットルアクチュエータへの出力を制御する手段、を備えるものにあって、スロットルアクチュエータに対する全閉出力値を学習する手段は、全閉位置のスロットルバルブと全閉出力値に応じた動作位置のスロットルアクチュエータとの間に必要最小限の遊びを与えるための補正値を学習値に加えて記憶する手段、を備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明に係る電制スロットル装置において、スロットルアクチュエータに対する全閉出力値を学習する手段は、キースイッチのOFFによりスロットルアクチュエータへの出力を初期値に戻してからスロットルセンサの出力の移動平均演算を開始する手段、所定時間の経過時の移動平均値vtvoad_aveをスロットルセンサの全閉出力値vtvoethiniとして記憶する手段、スロットルセンサの出力の移動平均値vtvoad_aveが全閉出力値vtvoethiniから一定の割合で大きくなり、それから一定の割合で小さくなるようにスロットルアクチュエータへの出力を制御する手段、この制御中にスロットルセンサの出力の移動平均値vtvoad_aveが小さくなり、全閉出力値vtvoethini+所定値TVOOFSTETHINIに達すると、そのときのスロットルアクチュエータへの出力をスロットルアクチュエータに対する全閉出力値として学習する手段、を備えることを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明に係る電制スロットル装置において、キースイッチがONすると学習値に基づいてスロットルアクチュエータへの出力を制御する手段は、前回のキースイッチOFF時の記憶値vstepethini(1)を前々回までの所定数(n)−(1)の記憶値vstepethini(2)〜vstepethini(n)に加える移動平均値vstepethini=(vstepethini(1)+vstepethini(2)+…+vstepethini(n))/nを求める手段、キースイッチのONによりスロットルアクチュエータへの出力を移動平均値vstepethiniにアップさせる手段、を備えることを特徴とする。
第4の発明は、第1の発明〜第3の発明の何れか1つに係る電制スロットル装置において、スロットルアクチュエータに対する全閉出力値を学習する手段は、キースイッチのOFFによりエンジンの燃料供給系を停止する手段、を備えることを特徴とする。
第1の発明においては、キースイッチのOFF後に電源の投入状態が所定時間だけ持続される。その間にスロットルアクチュエータへの出力が所定のパターンに制御され、これに伴うスロットルセンサの出力変化からスロットルアクチュエータに対する全閉出力値が学習される。この学習値は補正値を加えて記憶され、キースイッチがONするとその記憶値に基づいてスロットルアクチュエータへの出力が制御される。このため、遊びのばらつきや無駄な遊びに影響されず、スロットルアクチュエータへの出力(開度指令)に対する安定した負荷特性および排気特性が得られるようになる。
この場合、キースイッチのON時は、全閉位置のスロットルバルブと全閉出力値に応じた動作位置のスロットルアクチュエータとの間に必要最小限の遊びが応答よく与えられる。この必要最小限の遊びにより、スロットルセンサの出力変動(ノイズ等に因る出力のばらつき)に反応するスロットルアクチュエータの動作に伴うスロットルバルブの開閉も回避され、アイドル回転数も精度よく制御しえるのである。
第2の発明においては、スロットルセンサの出力の移動平均演算により、スロットルセンサの出力変動(ノイズ等に因る出力のばらつき)が平準化される。また、スロットルセンサの出力の移動平均演算は、スロットルアクチュエータを初期位置へ戻してから開始されるので、スロットルアクチュエータの干渉を受けることなく、スロットルセンサの全閉出力値vtvoethniを精度よく確定しえる。学習に入ると、スロットルアクチュエータは、所定のパターンに制御され、スロットルセンサの出力の移動平均値vtvoad_aveが全閉出力値から一定の割合で大きくなり、それから小さくなり、全閉出力値vtvoethni+所定値TVOOFSTETHINIに達すると、そのときのスロットルアクチュエータに対する出力がスロットルアクチュエータに対する全閉出力値として学習される。全閉出力値vtvoethni+所定値TVOOFSTETHINIについては、所定値TVOOFSTETHINI=0でも良いが、全閉出力値vtvoethniのみの場合、移動平均値vtvoad_aveが全閉出力値vtvoethniに達しない可能性があり、移動平均値vtvoad_aveが小さくなる過程の途中に全閉出力値vtvoethni+所定値TVOOFSTETHINIを設定することにより、移動平均値vtvoad_aveがその途中を必ず通過するので、スロットルアクチュエータに対する全閉出力値を適確に学習しえる。
第3の発明においては、キースイッチがONすると、スロットルアクチュエータへの出力は、記憶値の移動平均値vstepethiniにアップされ、全閉位置のスロットルバルブとの間に必要最小限の遊び(一定の間隙)を与える動作位置に応答よく作動する。所定数の記憶値を移動平均演算することにより、個々に誤差を含む記憶値が平準化され、必要最小限の遊びを精度よく与えることができる。つまり、スロットルバルブの制御精度の向上をさらに促進しえる。
第4の発明においては、キースイッチのOFF後に電源の投入状態が所定時間だけ持続され、その間に学習が行われるが、キースイッチのOFFにより、エンジンの燃料供給が停止され、運転が停止状態となり、スロットルアクチュエータが所定のパターンに制御されるため、学習の動作が運転者に違和感を与えるようなこともない。
図1は、CNG(圧縮天然ガス)エンジンの搭載車両への適用例を説明するものである。
図1において、10はエンジンの吸気通路に介装されるスロットルバルブ(バタフライバルブ)であり、11はスロットルバルブ10を開閉するステップモータ(スロットルアクチュエータ)である。14はスロットルバルブ10をバイパスする吸気通路14に介装されるISCバルブ(電磁弁)であり、アイドル運転時のエンジン回転を目標アイドル回転に維持するべく、スロットルバルブ10をバイパスする吸気流量を調整するように制御される。
スロットルバルブ10およびISCバルブ14の上流に燃料噴射装置16のノズル16aが配置される。燃料噴射装置16は、遮断弁17(電磁弁)等を介して燃料ボンベに接続され、空燃比が略一定の混合気を生成するべく、吸気流量に相応する燃料量をノズル16aへ供給する。混合気は、エンジンの各気筒に吸入され、点火プラグ18により、圧縮行程の所定時期に点火される。
スロットルバルブ10を制御するのがエンジンコントロールユニット20であり、アクセルペダルの踏み量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ(図示せず)、エンジン回転数を検出するエンジン回転センサ(図示せず)、アクセルセンサの検出信号およびエンジン回転センサの検出信号に基づいてスロットルバルブ10の目標開度を設定する手段(図示せず)、スロットルバルブ10の開度を検出するスロットルセンサ21、スロットルセンサ21の検出信号に基づいてスロットルバルブ10の開度が目標開度と一致するようにステップモータ11への出力を制御する手段(図示せず)、を備える。22はキースイッチである。
図6のように、吸気通路の外部において、スロットルバルブ10の弁軸10aにレバー10b、ステップモータ11の出力軸にレバー11b、が設けられる。レバー10bとレバー11bとの間にメカニカルな連動機構12が設定される。スロットルバルブ10を閉弁方向へ付勢するバネ手段が配置され、キースイッチ22のOFF(電源遮断)状態において、スロットルバルブは、バネ手段の付勢力により、全閉位置に係止される。ステップモータは、キースイッチ22のOFF状態において、初期(0step出力)位置に静止され、連動機構12のスロットルバルブ10側とステップモータ11側との間に遊びを生じさせる(図a、参照)。
遊びのばらつきや無駄な遊びに対処するため、エンジンコントロールユニット20にスロットルバルブ10の全閉位置におけるスロットルセンサ21の出力からステップモータ11に対する全閉出力値を学習する機能が設定される。キースイッチ22がOFFすると、エンジンコントロールユニット20等への電源投入状態を所定時間だけ持続させる手段(図示せず)が備えられる。図1において、23はエンジン運転状態を停止させる手段(燃料カット手段)であり、キースイッチ22のOFFにより、燃料供給系の遮断弁17をOFF(閉弁)する手段24、同じく燃料噴射装置16の噴射パルス幅(燃料噴射量)を0に制御する手段25、とから構成される。
キースイッチ22がOFF後(電源投入状態)において、ステップモータ11への出力を初期値(0step出力)から所定のパターンに制御しつつこれに伴うスロットルセンサ21の出力変化に基づいてステップモータ11に対する全閉出力値を学習する手段(図2、参照)、キースイッチ22がONするとその記憶値に基づいてステップモータ11への出力を制御する手段29(図4、参照)、が備えられる。
26はスロットルセンサ21の出力を移動平均演算(移動平均化処理)を行う手段であり、キースイッチ22のOFFにより、ステップモータ11への出力を初期値(0step出力)に制御する一方、ステップモータ11への0step出力から所定時間の経過後に移動平均化処理を開始する。27は移動平均化処理の開始から所定時間が経過するとそのときの移動平均値vtvoad_aveをスロットルセンサ21の全閉出力値vtvoethiniとして記憶する手段であり、28はスロットルセンサ21の出力の移動平均値vtvoad_aveが記憶値vtvoethini(全閉出力値)から一定の割合で大きくなり、それから一定の割合で小さくなるようにステップモータ11への出力を制御しつつ、この制御中にスロットルセンサ21の出力の移動平均値vtvoad_aveが小さくなり、記憶値vtvoethini+所定値TVOOFSTETHINIに達すると、そのときのステップモータ11への出力(ステップ数)を求め、この値を補正量(全閉位置のスロットルバルブ10と全閉出力値に応じた動作位置のスロットルアクチュエータとの間に必要最小限の遊びを与えるための設定値)を加える記憶値vstepethiniを格納する手段であり、これら手段26〜28により、ステップモータ11に対する全閉出力値を学習する手段が構成される。手段28において、記憶値vstepethiniは、所定数(n)の最新のものを保存するべく随時に更新される。
キースイッチ22がONするとその記憶値vstepethiniに基づいてステップモータ11への出力を制御する手段29においては、前回のキースイッチ22がOFF時の記憶値vstepethini(1)を前々回までの所定数(n−1)の記憶値(2)〜(n)に加える移動平均値vstepethini={vstepethini(1)+vstepethini(2)+…+vstepethini(n))}/nを求める手段、キースイッチ22のONによりステップモータ11への出力を移動平均値vstepethiniにアップさせる手段、が備えられる。
図2は、エンジンコントロールユニット20の学習機能を説明するフローチャートであり、キースイッチ22がOFFすると、エンジンコントロールユニット20等の電源投入状態が所定時間だけ持続される。その間にS1〜S13の処理が順次に行われるのである。S1においては、燃料カット(遮断弁17の閉弁と共に燃料噴射装置16への噴射パルス幅を0に制御)する。S2においては、ステップモータ11への出力を初期値(0step出力)に制御すると共にスロットルセンサ21の出力の移動平均化処理を開始する。ステップモータ11への0step出力により、ステップモータ11の出力軸は、初期の回転角位置に戻され、連動機構12のスロットルバルブ側とステップモータ側との遊びを拡大させる(図6のa、参照)。S3において、移動平均演算の開始から所定時間TETHINI-1が経過すると、S4において、そのときの移動平均値vtvoad_aveをスロットルセンサ21の全閉出力値vtvoethiniとして記憶する。
S5において、さらに所定時間TETHINI-2が経過すると、S6〜S8において、ステップモータへ11の出力を所定のパターンに制御する。S6においては、ステップモータ11への出力を一定の割合(IISTEPETHINI/CAN送信周期)でステップアップさせる。S7において、ステップモータ11への出力が所定値STEPETHINIに達すると、S8において、ステップモータ11への出力を一定の割合(DISTEPETHINI/CAN送信周期)でステップダウンさせるのである。
S6〜S8においては、ステップモータ11のステップアップにより、連動機構12が係合すると、スロットルバルブ10が全閉位置から開き始める。移動平均値vtvoad_aveは、スロットルセンサ21の全閉出力値vtvoethini(記憶値)から急速に大きくなり、所定値に達すると、ステップモータ11のステップダウンにより、全閉出力値vtvoethini(記憶値)へ徐々に小さくなる。S9において、移動平均値vtvoad_aveがステップモータ11のステップダウンに連れて小さくなり、vtvoethini+TV00FSTETHINI に達すると、ステップモータ11のステップダウンを停止する。
S10において、所定時間後にステップモータ11への出力(ステップ数)を読み取り、のステップ数vstepethini=停止時のステップ数−α にステップモータへの出力を制御する。「−α」は、全閉位置のスロットルバルブ10と全閉出力値に応じた動作位置のステップモータ11との間に必要最小限の遊びを与えるための補正値である。所定値TV00FSTETHINIは、この場合、スロットルバルブ10の全閉位置における、スロットルセンサ21の出力の変化とその移動平均値vtvoad_aveの変化との差よりもβ(図3、参照)だけ大きな値が設定される。そのため、補正値のαについては、「必要最小限の遊び+β」が与えられるのである。
所定値TVOOFSTETHINIについては、0でも良いが、全閉出力値vtvoethni(記憶値)のみの場合、移動平均値vtvoad_aveが記憶値vtvoethniに達しない可能性があり、移動平均値vtvoad_aveが小さくなる過程の途中にvtvoethni+TVOOFSTETHINIを設定することにより、移動平均値vtvoad_aveが途中を必ず通過するので、ステップモータ11に対する全閉出力値を適確に学習しえるのである。
S11において、所定時間TETHINI-3が経過すると、S12において、ステップ数vstepethiniを記憶すると共にステップモータ11への出力を0stepに制御する。ステップモータ11は、初期の回転角位置に戻され、連動機構12のスロットルバルブ10側とステップモータ11側との間に遊びを生じさせる。その後、S13において、電源の投入状態をOFFする。
図3は、エンジンコントロールユニット20の学習機能を説明するタイムチャートであり、キースイッチ22のOFFに伴う燃料カット処理が終了する時点Aにおいて、ステップモータ11への出力が初期値(0step出力)に制御される。0step出力と同時的にスロットルセンサ21の出力の移動平均化処理が開始され、所定時間TETHINI-1が経過する時点Bにおいて、そのときの移動平均値vtvoad_aveがスロットルセンサ21の全閉出力値vtvoethiniとして記憶される。さらに所定時間TETHINI-2が経過する時点Cからステップモータ11が所定パターンに制御される。
ステップモータ11のステップアップにより、連動機構12が係合する時点Dから、移動平均値vtvoad_aveは大きくなり、ステップモータ11のステップダウンにより、記憶値vtvoethini+所定値TVOOFSTETHINI に達する時点Eにおいて、ステップモータ11のステップダウンが停止され、そのときのステップモータ11への出力値が読み取られる。所定時間後の時点Fにおいて、ステップモータへの出力がステップ数vstepethini=停止時のステップ数−α に制御され、所定時間が経過する時点Gにおいて、ステップモータ11への出力が初期値(0step出力)に制御される。その後の時点Hにおいて、電源投入状態がOFFされるのである。
図4は、キースイッチ22のONに伴うコントロールユニット20の制御内容を説明するフローチャートであり、S21において、前回のキースイッチ22がOFF時の記憶値vstepethini(1)を前々回までの所定数(n−1)の記憶値(2)〜(n)に加える移動平均値vstepethini={vstepethini(1)+vstepethini(2)+…+vstepethini(n))}/n を求め、ステップモータ11への出力を移動平均値vstepethiniにアップさせる。
図5は、キースイッチ22のONに伴うコントロールユニット20の制御内容を説明するタイムチャートであり、キースイッチのONにより、前回のキースイッチ22がOFF時の記憶値vstepethini(1)に基づく移動平均化処理後の時点Iにおいて、ステップモータ11への出力が初期値(0step出力)から移動平均値vstepethiniに切り替わる。このため、連動機構12のスロットルバルブ10側とステップモータ11側との間に必要最小限の遊びγ(図6のb、参照)が応答よく与えられる。最新の所定数(n)の記憶値vstepethiniを移動平均演算することにより、個々に誤差を含む記憶値vstepethiniが平準化され、必要最小限の遊びを精度よく設定できる。つまり、スロットルバルブ10の制御精度の向上を促進しえるのである。
このような制御(図2,図4、参照)により、スロットルバルブ10の全閉位置とステップモータ11への出力が0の初期位置との間に遊びを持つ電制スロットル装置において、遊びのばらつきや無駄な遊びに影響されず、ステップモータ11への出力(開度指令)に対する安定した負荷特性および排気特性が得られるようになる。また、キースイッチのON時は、連動機構12のスロットルバルブ10側とステップモータ11側との間に必要最小限の遊びγが与えられるので、スロットルセンサ21の出力変動(ノイズ等に因る出力のばらつき)に反応するステップモータ11の動作に伴うスロットルバルブ10の開閉も回避され、アイドル回転数も精度よく制御しえるのである。
図2においては、キースイッチのOFF後に電源の投入状態が所定時間だけ持続され、その間に学習が行われるが、キースイッチのOFFにより、エンジンの燃料供給が停止され、運転が停止状態となり、ステップモータ11が所定のパターンに制御されるため、学習の動作が運転者に違和感を与えるようなこともない。
この発明の実施形態に係るシステム概要図である。 同じくコントロールユニットの制御内容を説明するフローチャートである。 同じくコントロールユニットの制御内容を説明するタイムチャートである。 同じくコントロールユニットの制御内容を説明するフローチャートである。 同じくコントロールユニットの制御内容を説明するタイムチャートである。 同じく電制スロットルの説明図である。
符号の説明
10 スロットルバルブ
11 ステップモータ(スロットルアクチュエータ)
12 連動機構
20 コントロールユニット
21 スロットルセンサ
22 キースイッチ

Claims (4)

  1. スロットルバルブの全閉位置とスロットルアクチュエータへの出力が0の初期位置との間に遊びを持つ電制スロットル装置において、キースイッチのOFF後に電源投入状態を所定時間だけ持続させる手段、その間にスロットルアクチュエータへの出力を初期位置から所定のパターンに制御しつつこれに伴うスロットルセンサの出力変化に基づいてスロットルアクチュエータに対する全閉出力値を学習する手段、キースイッチがONするとその学習値に基づいてスロットルアクチュエータへの出力を制御する手段、を備えるものにあって、スロットルアクチュエータに対する全閉出力値を学習する手段は、全閉位置のスロットルバルブと全閉出力値に応じた動作位置のスロットルアクチュエータとの間に必要最小限の遊びを与えるための補正値を学習値に加えて記憶する手段、を備えることを特徴とする電制スロットル装置。
  2. スロットルアクチュエータに対する全閉出力値を学習する手段は、キースイッチのOFFによりスロットルアクチュエータへの出力を初期値に戻してからスロットルセンサの出力の移動平均演算を開始する手段、所定時間の経過時の移動平均値vtvoad_aveをスロットルセンサの全閉出力値vtvoethiniとして記憶する手段、スロットルセンサの出力の移動平均値vtvoad_aveが全閉出力値vtvoethiniから一定の割合で大きくなり、それから一定の割合で小さくなるようにスロットルアクチュエータへの出力を制御する手段、この制御中にスロットルセンサの出力の移動平均値vtvoad_aveが小さくなり、全閉出力値vtvoethini+所定値TVOOFSTETHINIに達すると、そのときのスロットルアクチュエータへの出力をスロットルアクチュエータに対する全閉出力値として学習する手段、を備えることを特徴とする請求項1に記載の電制スロットル装置。
  3. キースイッチがONすると学習値に基づいてスロットルアクチュエータへの出力を制御する手段は、前回のキースイッチOFF時の記憶値vstepethini(1)を前々回までの所定数(n)−(1)の記憶値vstepethini(2)〜vstepethini(n)に加える移動平均値vstepethini=(vstepethini(1)+vstepethini(2)+…+vstepethini(n))/nを求める手段、キースイッチのONによりスロットルアクチュエータへの出力を移動平均値vstepethiniにアップさせる手段、を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電制スロットル装置。
  4. スロットルアクチュエータに対する全閉出力値を学習する手段は、キースイッチのOFFによりエンジンの燃料供給系を停止する手段、を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の電制スロットル装置。
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