JP4381671B2 - 変位検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光の干渉を利用してスケールの変位(移動)量を検出するようにした変位検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、移動するスケール上に記録されている回折格子の位置の変位を光の干渉を利用して検出するようにしたものに格子干渉計がある。以下に変位検出装置4について図5を用いて説明する。なお、図5は、透過型の回折格子を用いた変位検出装置4である。
【0003】
変位検出装置4は、図5に示すように、可干渉光源部90と、第1のレンズ91と、第1の偏光ビームスプリッタ(PBS,polarization beam splitter)92と、第1の1/4波長板93と、反射プリズム94と、第2の1/4波長板95と、第2のレンズ96と、ビームスプリッタ(BS,beam splitter)97と、第2のPBS98と、第1の光電変換器99と、第2の光電変換器100と、第3の1/4波長板101と、第3のPBS102と、第3の光電変換器103と、第4の光電変換器104と、第1の差動増幅器105と、第2の差動増幅器106と、インクリメンタル信号発生器107とを備え、スケール108上に記録された透過型の回折格子を読み取る。
【0004】
可干渉光源部90は、第1のレンズ91に光を出射する。第1のレンズ91は、入射した光を適当なビームに絞り、第1のPBS92に出射する。第1のPBS92は、入射された光を、S偏光成分を有する光とP偏光成分を有する光の2つの光に分割する。なお、S偏光成分を有する光は、第1のPBS92で反射され、P偏光成分を有する光は、第1のPBS92を透過する。なお、可干渉光源部90からの光が直線偏光の光であれば、偏光方向を45度傾けて第1のPBS92に入射させる。こうすることにより、S偏光成分の光とP偏光成分の光の強度を等しくすることができる。
【0005】
S偏光成分を有する光は、スケール108上に記録されている回折格子のP点に入射し、また、P偏光成分を有する光は、回折格子のQ点に入射し、以下の式で示される方向にそれぞれ回折される。
sinθ+sinθ=n・λ/Λ
なお、θは、スケール108への入射角を示し、θは、スケール108からの回折角を示し、Λは、格子のピッチ(幅)を示し、λは、光の波長を示し、nは、回折次数を示している。
【0006】
変位検出装置4では、P点への入射角をθ1pとし、その回折角をθ2pとし、Q点への入射角をθ1qとし、その回折角をθ2qとすると、θ1p=θ2p=θ1q=θ2qになるように調整している。また、回折次数は、P点及びQ点で同次数である。
【0007】
P点で回折された光は、第1の1/4波長板93を通過し、反射プリズム94で垂直に反射され、再びP点に戻り回折格子により回折される。このとき、第1の1/4波長板93の光学軸は、入射された光の偏光方向に対して45度傾けてあるので、P点に戻った光はP偏光成分の光となっている。
【0008】
また、Q点で回折された光も同様に、第2の1/4波長板95を通過し、反射プリズム94で垂直に反射され、再びQ点に戻り回折格子により回折される。このとき、第2の1/4波長板95の光学軸は、入射された光の偏光方向に対して45度傾けてあるので、Q点に戻った光はS偏光成分の光となっている。
【0009】
このようにP点及びQ点で再び回折された光は、第1のPBS92に戻る。P点から戻ってきた光は、P偏光成分を有しているので、第1のPBS92を通過し、また、Q点から戻ってきた光は、S偏光成分を有しているので、第1のPBS92で反射される。したがって、P点及びQ点から戻ってきた光は、第1のPBS92で重ね合わされて、第2のレンズ96に入射する。重ね合わされた光は、第2のレンズ96により適当なビームに絞られて、BS97に入射する。BS97は、入射された光を2つに分割し、一方の光を第2のPBS98に入射し、他方の光を第3の1/4波長板101に入射する。なお、第2のPBS98及び第3の1/4波長板101は、入射される光の偏光方向に対して45度にそれぞれ傾いている。
【0010】
第2のPBS98に入射された光は、S偏光成分を有する光とP偏光成分を有する光に分割され、S偏光成分を有する光を第1の光電変換器99に入射し、P偏光成分を有する光を第2の光電変換器100に入射する。また、第1の光電変換器99及び第2の光電変換器100では、Acos(4Kx+δ)の干渉信号が得られる。なお、Kは、2π/Λを示し、xは、移動量を示し、δは、初期位相を示している。また、第1の光電変換器99では、第2の光電変換器100と180度位相の異なる信号が得られる。
【0011】
また、第3の1/4波長板101に入射された光は、P偏光成分を有する光とS偏光成分を有する光とが互いに逆回りの円偏光となり、重ね合わされて直線偏光となり、第3のPBS102に入射する。第3のPBS102に入射された光は、S偏光成分を有する光とP偏光成分を有する光に分割され、S偏光成分を有する光を第3の光電変換器103に入射し、P偏光成分を有する光を第4の光電変換器104に入射する。なお、第3のPBS102に入射される直線偏光の偏光方向は、回折格子がx方向にΛ/2だけ移動すると1回転する。したがって、第3の光電変換器103及び第4の光電変換器104は、第1の光電変換器99及び第2の光電変換器100と同様にAcos(4Kx+δ')の干渉信号を得ることができる。
【0012】
また、第3の光電変換器103では、第4の光電変換器104と180度位相が異なる信号が得られる。なお、第3のPBS102は、第2のPBS98に対して45度傾けてある。したがって、第3の光電変換器103及び第4の光電変換器104で得られる信号は、第1の光電変換器99及び第2の光電変換器100で得られる信号に対して90度位相が異なっている。
【0013】
第1の差動増幅器105は、第1の光電変換器99及び第2の光電変換器100から入力される電気信号を差動増幅し、干渉信号のDC(直流)成分をキャンセルした信号をインクリメタル信号発生器に出力する。また、第2の差動増幅器106も同様に、第3の光電変換器103及び第4の光電変換器104から入力される電気信号を差動増幅し、干渉信号のDC(直流)成分をキャンセルした信号をインクリメンタル信号発生器107に出力する。
【0014】
このように構成されている変位検出装置4では、図5に示す垂線Aに対して、対称な光学系になっているため、回折格子がY方向に移動しても位置計測の誤差を生じない特徴がある。また、P点に入射する光路とQ点に入射する光路とを等しくすると、光源の波長の影響を受けにくくすることができる。
【0015】
【特許文献1】
特公平2−35248号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
このような変位検出装置4は、集積回路を製造するためのX線露光描画装置や、精密機械工作に利用される。このとき、正確な位置又は距離を測定するために、インクリメンタル信号とは別に、基準点又は原点が設定される必要がある。上記変位検出装置4では、インクリメンタル信号を検出するスケール108と、原点信号を検出するスケール108とが別のトラックに形成されており、それぞれに対して読み取り機構を備えている。このため、アッベ誤差及び温度ドリフトによる誤差の影響を受け、精密な原点検出が困難で、特に、ナノメートル(nm)オーダーの安定した原点の繰返し精度を得ることが困難であった。
【0017】
そこで、本発明では、上述したような実情に鑑みて提案されたものであり、インクリメンタル信号と、ナノメートルオーダーで安定した原点信号を発生することが可能な変位検出装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る変位検出装置は、上述の課題を解決するために、所定の間隔で位置情報が記録されている第1の領域と、上記第1の領域とは異なる間隔で位置情報が記録されている第2の領域とが形成されている移動可能なスケールと、上記第1の領域に記録されている位置情報を読み取る第1の読取手段と、上記第1の読取手段により読み出した位置情報に基づいたインクリメンタル信号を発生することにより、該インクリメンタル信号で示される変位量を出力するインクリメンタル信号発生手段と、上記第1の読取手段により読み出した位置情報に基づき第1の位相を検出する第1の位相検出手段と、上記第2の領域に記録されている位置情報を読み取る第2の読取手段と、上記第2の読取手段により読み出した位置情報に基づき第2の位相を検出する第2の位相検出手段と、上記第1の位相と上記第2の位相とを比較する位相比較手段と、上記位相比較手段の比較結果に応じて、原点信号を発生する原点信号発生手段を備え、上記第1の領域と上記第2の領域は、同一の測定方向に等量分変位するように上記スケール上に形成され、上記第1の読取手段により読み取られる上記第1の領域に記録されている位置情報の読み取り位置と、上記第2の読取手段により読み取られる上記第2の領域に記録されている位置情報の読み取り位置とが測定方向に対してインライン上に並んでいる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
本発明は、例えば図1に示すような変位検出装置1に適用される。変位検出装置1は、第1の光学系10と、第2の光学系11と、スケール12と、インクリメンタル信号発生器13と、第1の位相検出器14と、第2の位相検出器15と、位相比較器16と、パルス信号発生器17とを備える。
【0021】
第1の光学系10は、図1に示すように、可干渉光源部20と、第1のレンズ21と、第1の偏光ビームスプリッタ(PBS,polarization beam splitter)22と、第1の1/4波長板23と、反射プリズム24と、第2の1/4波長板25と、第2のレンズ26と、ビームスプリッタ(BS,beam splitter)27と、第2のPBS28と、第1の光電変換器29と、第2の光電変換器30と、第3の1/4波長板31と、第3のPBS32と、第3の光電変換器33と、第4の光電変換器34と、第1の差動増幅器35と、第2の差動増幅器36とを備え、スケール12上に記録された回折格子を読み取り、読み取った結果を、インクリメンタル信号発生器13及び第1の位相検出器14に出力する。
【0022】
ここで、スケール12について説明する。スケール12は、測定方向に対して一方の側に、ピッチ間隔がΛで回折格子が記録されている第1の領域12aが形成されており、他方の側に、ピッチ間隔がΛ+Λ/n(nは0以外の実数)で回折格子が記録されている第2の領域12bが形成されている。例えば、Λは、0.55μmである。また、スケール12では、第1の領域12aへの光の入射点(P点、Q点)と、第2の領域12bへの光の入射点(R点、S点)は、計測方向にインラインに並んでいる。なお、第1の領域12aと第2の領域12bは、同一のスケール上に形成されていても良いし、別々のスケール上に形成されていても良い。別々のスケール上に形成される場合には、各スケールは、同じ基台の上に固定され、同一の変位方向に等量分変位するように形成する。
【0023】
可干渉光源部20は、第1のレンズ21に光を出射する。第1のレンズ21は、入射した光を適度に絞り、第1のPBS22に出射する。第1のPBS22は、入射された光をS偏光成分を有する光とP偏光成分を有する光の2つに分割する。第1のPBS22は、スケール12の第1の領域12aのP点までの光路とQ点までの光路が中心対称となるように、S偏光成分を有する光をP点に入射し、P偏光成分を有する光をQ点に入射する。なお、可干渉光源部20からの光が直線偏光の光であれば、偏光方向を45度傾けて第1のPBS22に入射させる。こうすることにより、S偏光成分の光とP偏光成分の光の強度を等しくすることができる。
【0024】
また、P点及びQ点に入射した光は、回折格子により以下の式で示される方向にそれぞれ回折される。
sinθ+sinθ=n・λ/Λ
なお、θは、スケール12への入射角を示し、θは、スケール12からの回折角を示し、Λは、格子のピッチ(幅)を示し、λは、光の波長を示し、nは、回折次数を示している。
【0025】
変位検出装置1では、P点への入射角をθ1pとし、その回折角をθ2pとし、Q点への入射角をθ1qとし、その回折角をθ2qとすると、θ1p=θ1q、θ2p=θ2qになるように調整している。また、回折次数は、P点及びQ点で同次数とし、変位検出装置1では、回折次数は1次とする。
【0026】
P点で回折された光は、第1の1/4波長板23を通過し、反射プリズム24で垂直に反射され、再びP点に戻り回折格子により回折される。このとき、第1の1/4波長板23の光学軸は、入射された光の偏光方向に対して45度傾けてあるので、P点に戻った光はP偏光成分の光となっている。
【0027】
また、Q点で回折された光も同様に、第2の1/4波長板25を通過し、反射プリズム24で垂直に反射され、再びQ点に戻り回折格子により回折される。このとき、第2の1/4波長板25の光学軸は、入射された光の偏光方向に対して45度傾けてあるので、Q点に戻った光はS偏光成分の光となっている。
【0028】
このようにP点及びQ点で再び回折された光は、第1のPBS22に戻る。
【0029】
P点から戻ってきた光は、P偏光成分を有しているので、第1のPBS22を通過し、また、Q点から戻ってきた光は、S偏光成分を有しているので、第1のPBS22で反射される。したがって、P点及びQ点から戻ってきた光は、第1のPBS22で重ね合わされて、第2のレンズ26に入射する。
【0030】
ここで、第1のPBS22からP点を経て第1の1/4波長板23までの光路長と、第1のPBS22からQ点を経て第2の1/4波長板25までの光路長の関係について述べる。なお、変位検出装置1では、第1のPBS22からP点を経て第1の1/4波長板23までの光路と、第1のPBS22からQ点を経て第2の1/4波長板25までの光路とは、中心対称となっている。
【0031】
また、本実施例では、光源の波長の変動による誤差を生じさせないために、第1のPBS22で分割されたS偏光成分を有する光がP点を経て第1の1/4波長板23に達するまでの光路長と、第1のPBS22で分割されたP偏光成分を有する光がQ点を経て第2の1/4波長板25に達するまでの光路長とを等しく調整している。この調整の精度は、必要な測長精度と当該検出装置1が用いられる環境の温度条件に依存する。必要な測長精度をΔEとし、スケールのピッチをΛとし、光源の波長をλとし、温度変化による波長の変化量をΔλとすると光路長差ΔLは以下の式を満足している必要がある。
ΔE>Δλ/λ×2×ΔL×Λ/4
例えば、使用される環境の温度変化量を10℃とすると、一般的に使用されている波長780nmの半導体レーザの波長変動は、約3nmなので、Λ=0.55μmとし、ΔE=0.1μmとするとΔL<74μmにする必要がある。このΔLを調整するためには適当な可干渉距離を有する光源を使用すればよい。
【0032】
一般に、干渉計における干渉縞の変調度を表すビジビリティは、光源の干渉性と、干渉する2つの光の光路長の差とによって決定される。シングルモード発振を行なっているレーザ等の干渉性の良い光源においては、光路長の差が大きくてもビジビリティが失われることはない。これに対して、干渉性の悪い光源においては、光路長の差の変化によって干渉縞のビジビリティが変化することが知られている。
【0033】
このような光源を用いれば、光路長の差が生じたときに干渉信号の変調度(ビジビリティ)の低下としてこれを検出することができるので、干渉信号の変調度が最大になるように調整することにより光路長を等しくすることができる。例えば、可干渉距離が200μm程度の発振波長がマルチモードの半導体レーザを用いれば光路長差をΔL<74μmに容易にあわせることができる。
【0034】
また、可干渉光源20としては、調整を行なうときのみ上記のように可干渉距離の制限された光源を用いるようにし、調整後に別のより安価な可干渉距離の長い光源(例えば、発振波長がシングルモードの一般的な半導体レーザ)に置き換えても良い。
【0035】
第2のレンズ26は、入力された光を適度に絞り、BS27に入射する。BS27は、入射された光を2つに分割し、一方の光を第2のPBS28に入射し、他方の光を第3の1/4波長板31に入射する。なお、第2のPBS28及び第3の1/4波長板31は、入射される光の偏光方向に対して45度にそれぞれ傾いている。
【0036】
第2のPBS28に入射された光は、S偏光成分を有する光とP偏光成分を有する光に分割され、S偏光成分を有する光を第1の光電変換器29に入射し、P偏光成分を有する光を第2の光電変換器30に入射する。また、第1の光電変換器29及び第2の光電変換器30では、Acos(4Kx+δ)の干渉信号が得られる。なお、Kは、2π/Λを示し、xは、移動量を示し、δは、初期位相を示している。また、第1の光電変換器29では、第2の光電変換器30と180度位相の異なる信号が得られる。
【0037】
また、第3の1/4波長板31に入射された光は、P偏光成分を有する光とS偏光成分を有する光とが互いに逆回りの円偏光となり、重ね合わされて直線偏光となり、第3のPBS32に入射する。第3のPBS32に入射された光は、S偏光成分を有する光とP偏光成分を有する光に分割され、S偏光成分を有する光を第3の光電変換器33に入射し、P偏光成分を有する光を第4の光電変換器34に入射する。なお、第3のPBS32に入射される直線偏光の偏光方向は、回折格子がx方向にΛ/2だけ移動すると1回転する。したがって、第3の光電変換器33及び第4の光電変換器34は、第1の光電変換器29及び第2の光電変換器30と同様にAcos(4Kx+δ')の干渉信号を得ることができる。
【0038】
また、第3の光電変換器33では、第4の光電変換器34と180度位相が異なる信号が得られる。なお、第3のPBS32は、第2のPBS28に対して45度傾けてある。したがって、第3の光電変換器33及び第4の光電変換器34で得られる信号は、第1の光電変換器29及び第2の光電変換器30で得られる信号に対して90度位相が異なっている。
【0039】
第1の差動増幅器35は、第1の光電変換器29及び第2の光電変換器30から入力される電気信号を差動増幅し、干渉信号のDC(直流)成分をキャンセルした信号をインクリメタル信号発生器13及び第1の位相検出器14に出力する。また、第2の差動増幅器36も同様に、第3の光電変換器33及び第4の光電変換器34から入力される電気信号を差動増幅し、干渉信号のDC(直流)成分をキャンセルした信号をインクリメンタル信号発生器13及び第1の位相検出器14に出力する。
【0040】
インクリメンタル信号発生器13は、第1の差動増幅器35及び第2の差動増幅器36から供給された信号に基づき、スケールの変位方向及び変位量を求め、インクリメンタル信号を発生する。第1の位相検出器14は、第1の差動増幅器35及び第2の差動増幅器36から供給される信号に基づき、図2に示すようなリサージュ信号の角度θを求める。第1の位相検出器14は、求めた角度θを位相比較器16に供給する。
【0041】
また、第2の光学系11は、図1に示すように、可干渉光源部40と、第1のレンズ41と、第1の偏光ビームスプリッタ(PBS,polarization beam splitter)42と、第1の1/4波長板43と、反射プリズム44と、第2の1/4波長板45と、第2のレンズ46と、ビームスプリッタ(BS,beam splitter)47と、第2のPBS48と、第1の光電変換器49と、第2の光電変換器50と、第3の1/4波長板51と、第3のPBS52と、第3の光電変換器53と、第4の光電変換器54と、第1の差動増幅器55と、第2の差動増幅器56とを備え、スケール12上に記録された回折格子を読み取り、読み取った結果を第2の位相検出器15に出力する。また、第2の光学系11の動作は、上述した第1の光学系10と同様である。
【0042】
第2の位相検出器15は、第1の位相検出器14と同様に、第1の差動増幅器55及び第2の差動増幅器56から供給される信号に基づき、リサージュ信号の角度θを求める。第2の位相検出器15は、求めた角度θを位相比較器16に出力する。
【0043】
ここで、位相比較器16の動作について説明する。第1の位相検出器14では、スケール12が所定の計測方向にΛ/4だけ変位すると、リサージュ信号の角度θが一回転する。また、第2の位相検出器15では、スケール12が所定の計測方向に(Λ+Λ/n)/4だけ変位すると、リサージュ信号の角度θが一回転する。
【0044】
位相比較器16は、第1の位相検出器14から入力したリサージュ信号の角度θと、第2の位相検出器15から入力したリサージュ信号の角度θとの差分Δθ(Δθ=θ−θ)を求める。この差分Δθは、スケール12の変位に応じて変化し、スケール12が所定の測定方向にΛ(1+n)/4だけ変位するともとの値と同じになる。
【0045】
位相比較器16は、差分Δθをパルス信号発生器17に出力する。パルス信号発生器17は、位相比較器16から入力した差分Δθが所定の値Δθのときに、パルス信号を出力する。例えば、差分Δθが、スケール12の所定の測定方向にΛ(1+n)/4ごとにもとの値と同じになるのであれば、パルス信号発生器17は、Λ(1+n)/4ごとにパルス信号を発生する。
【0046】
また、パルス信号発生器17は、上記の値Δθ(以下、設定値という。)を任意に設定することができる。パルス信号発生器17は、例えば、設定値を検出が容易な0度に設定すると、位相比較器16から入力された差分Δθが0度のときにパルス信号を発生する。
【0047】
また、パルス信号発生器17は、第1の光学系10及び第2の光学系11の間隔と、スケール12の第1の領域12a及び第2の領域12bの間隔が変化しなければ、所定間隔ごとにパルス信号を発生するので、このパルス信号を原点信号として利用することが可能である。また、この原点信号の発生間隔は、第1の領域12aに記録されている回折格子の格子ピッチと、第2の領域12bに記録されている格子ピッチとの差分Λ/nに応じて任意に設定することが可能である。
【0048】
ここで、パルス信号発生器17が発生するパルス信号の分解能について述べる。パルス信号を原点信号に利用する場合には、周期が長いほど良いので、nが大きいほど良い。
【0049】
しかし、2つの位相差が一致したところからリサージュが一周回った点では、位相差がΛ/4nしか現れないので、一致したということがこのΛ/4nよりも精度良く検出することができないと、位置をΛ/4だけ間違えてしまうことになる。2つの位相差をどのくらい分解能が良く検出できるかは、2つの位相差を読み出す精度とS/Nによるため、結果として、これがnの大きさを制限してしまう。
【0050】
例えば、変位検出装置1では格子ピッチを0.55μmとし、nを100とすると繰り返し原点は、約13.9μmごとに1回現れる。このとき必要な分解能は、分解能をΛ/4nとしたときに最低でもn=200〜400が必要で、分解能は高ければ高いほど良い。例えば、n=100の場合には、Λ/4位置が変化しても位相差は2π/100にしかならないため、位相差が分解能の幅に入る距離はΛ/4の幅になる。この幅を狭めるためには、分解能を上げることになり、n=1000の場合には、Λ/(4×10)の幅となる。
【0051】
しかしながら、S/Nの問題があるために分解能を上げることは簡単ではない。そのため位相差の一致を検出する信号をゲートとして信号の1波長(Λ/4)を選択し、その中のΛ/4の決められた一方の信号の位相が特定位相になったときに原点信号を発生するようにすることは有効である。これにより原点の精度と分解能が位相差検出分解能まで上げることができる。なお、本発明に係る実施の形態では、原点の精度を0.3nm〜0.7nm程度まで上げることができる。
【0052】
また、パルス信号発生器17は、当該変位検出装置1が測定対象の装置に取り付けられた後に、ユーザーにより設定値を変更できるようにしても良い。なお、この場合には、初期設定では、設定値を適当な値にしておき、ユーザーからの問い合せに応じて上記設定値を変更するプログラムを配布する。
【0053】
また、パルス信号発生器17は、位相比較器16から入力された差分Δθが設定値になった回数を数え、上記回数が所定の値に達したときにパルス信号を発生するようにしても良い。
【0054】
また、パルス信号発生器17は、差分Δθが設定値に達した後に、第1の位相検出器14で生成されるリサージュ信号の角度θ(以下、角度θという。)又は第2の位相検出器15で生成されるリサージュ信号の角度θ(以下、角度θという。)が任意の角度θに達したときに原点信号を発生するようにしても良い。また、パルス信号発生器17は、差分Δθが設定値に達した後に、任意の角度θに角度θ又は角度θが達し、そこから所定距離離れた位置に再び現れる任意の角度θに角度θ又は角度θが達したときに原点信号を発生するようにしても良い。なお、上記所定距離は、(2n+1)Λ/2であり、nは、0以上の整数であり、Λは、パルス信号発生器17がスケール12の第1の領域12aを原点信号の発生に利用する場合には、第1の領域12aに記録されている回折格子のピッチ間隔であり、パルス信号発生器17がスケール12の第2の領域12bを原点信号の発生に利用する場合には、第2の領域12bに記録されている回折格子のピッチ間隔である。
【0055】
なお、パルス信号発生器17は、当該変位検出装置1が測定対象の装置に取り付けられた後に、ユーザーにより角度θを変更できるようにしても良い。この場合には、初期設定では、角度θを適当な値にしておき、ユーザーからの問い合せに応じて上記角度θを変更するプログラムを配布する。
【0056】
このように構成された変位検出装置1は、測定方向に対して一方の側に、ピッチ間隔がΛで回折格子が記録されている第1の領域12aと、他方の側にピッチ間隔がΛ+Λ/nで回折格子が記録されている第2の領域12bとが形成されているスケール12に、入射光の回折点がインラインに並ぶように、第1の光学系10及び第2の光学系11で光を中心対称に入射し、回折格子により回折された光を干渉し、第1の位相検出器14及び第2の位相検出器15で上記干渉光からそれぞれ位相差を検出し、位相比較器16で上記位相差の差分を検出し、パルス発生器17で上記差分が所定の値となったときにパルスを発生するので、アッベ誤差の影響を受けることなく、インクリメタル信号発生器13によりインクリメンタル信号を検出すると同時にパルス信号発生器17により正確な原点信号を発生することが可能である。
【0057】
また、変位検出装置1では、光路を中心対称にする第1の光学系10及び第2の光学系11を用い、さらに干渉させる光の光路差を等しくしているため、スケール12がY方向に移動しても、また、外部の気温による光源の波長が変動しても走行誤差を生じないため、安定した原点信号を得ることが可能である。
【0058】
また、変位検出装置1は、格子干渉計である第1の光学系10及び第2の光学系11を用いているので、スケール12を形成している第1の領域12aと第2領域12bに記録されている回折格子の格子ピッチを小さくすることができ、例えば、格子ピッチを0.55μmとすると、位相を検出するための信号は0.1379・・・μm(≒138nm)の周期の信号となり、高い精度での位相差検出ができ、ナノメーターオーダーで原点信号を得ることができる。
【0059】
また、第1の光学系10の可干渉光源部20と第1のレンズ21との間と、第2のレンズ26とBS27との間と、第2の光学系11の可干渉光源部40と第1のレンズ41との間と、第2のレンズ46とBS47との間を光ファイバーで結線しても良い。
【0060】
また、第2のレンズ26とBS27との間と、第2のレンズ46とBS47との間を光ファイバーで結線する変わりに、第2のPBS28と第1の光電変換器29との間と、第2のPBS28と第2の光電変換器30との間と、第3のPBS32と第3の光電変換器33との間と、第3のPBS32と第4の光電変換器34との間と、第2のPBS48と第1の光電変換器49との間と、第2のPBS48と第2の光電変換器50との間と、第3のPBS52と第3の光電変換器53との間と、第3のPBS52と第4の光電変換器54との間とを光ファイバーで結線しても良い。
【0061】
なお、第2のPBS28から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第1の光電変換器29との間及び第2の光電変換器30との間に配設し、第3のPBS32から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第3の光電変換器33との間及び第4の光電変換器34との間に配設し、第2のPBS48から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第1の光電変換器49との間及び第2の光電変換器50との間に配設し、第3のPBS52から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第3の光電変換器53との間及び第4の光電変換器54との間に配設しても良い。
【0062】
このような構成にすることにより、変位検出装置1は、熱源をスケール12から遠ざけることができるので、より安定した位相検出を行なうことができ、また、可干渉光源部20及び可干渉光源部40が出射する光の波長を温度制御することにより、一定波長に固定することができ、さらに、可干渉光源部20及び可干渉光源部40を当該変位検出装置1の外部に配設しておけば、可干渉光源部20及び可干渉光源部40が故障した場合にも容易に交換作業を行なうことができる。
【0063】
なお、変位検出装置1では、第1の光学系10及び第2の光学系11で干渉光どうしを干渉したときの変調度を検出し、上記検出結果に基づいて光路長の差を監視するようにしても良い。監視の結果、光路長に差が生じているときには、光路長を等しくするように調整する。
【0064】
また、本発明は、例えば、図3に示すような変位検出装置2に適用される。なお、変位検出装置2では、上述した変位検出装置1の形態と同一の部分は同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
【0065】
変位検出装置2は、検出光学系で光源と光の分岐部を共用したものである。変位検出装置2は、可干渉光源部60と、レンズ61と、ビームスプリッタ(BS)62と、第1の全反射ミラー63と、偏光ビームスプリッタ(PBS)64と、反射部65と、第2の全反射ミラー66と、第3の全反射ミラー67と、第1の光学系68と、第2の光学系69と、スケール70と、インクリメンタル信号発生器13と、第1の位相検出器14と、第2の位相検出器15と、位相比較器16と、パルス信号発生器17とを備える。反射部65は、第1の1/4波長板71と、第2の1/4波長板72と、第1の反射プリズム73と、第3の1/4波長板74と、第4の1/4波長板75と、第2の反射プリズム76とを備える。
【0066】
スケール70は、ピッチ間隔がΛで回折格子が記録されている第1の領域70aを両側から挟むように、ピッチ間隔がΛ+Λ/n(nは0以外の実数)で回折格子が記録されている第2の領域70bが形成されている。例えば、Λは、0.55μmである。また、スケール70では、第1の領域70aへの光の入射点(P点、Q点)と、第2の領域70bへの光の入射点(R点、S点)は、計測方向にインラインに並んでいる。なお、第1の領域70aと第2の領域70bは、同一のスケール上に形成されていても良いし、別々のスケール上に形成されていても良い。別々のスケール上に形成される場合には、各スケールは、同じ基台の上に固定され、同一の変位方向に等量分変位するように形成する。
【0067】
また、変位検出装置2では、P点への入射角をθ1pとし、その回折角をθ2pとし、Q点への入射角をθ1qとし、その回折角をθ2qとすると、θ1p=θ1q、θ2p=θ2qになるように調整している。また、R点への入射角をθ1rとし、その回折角をθ2rとし、S点への入射角をθ1sとし、その回折角をθ2sとすると、θ1r=θ1s、θ2r=θ2sになるように調整している。さらに、回折次数は、P点、Q点、R点及びS点で同次数とし、変位検出装置2で使用する回折次数は1次とする。
【0068】
可干渉光源部60は、レンズ61に光を出射する。レンズ61は、入射した光を適度に絞り、BS62に出射する。BS62は、入射された光を2つに分割し、分割した一方の光を第1の全反射ミラー63に出射し、分割した他方の光をPBS64に出射する。
【0069】
PBS64は、入射された光をS偏光成分を有する光とP偏光成分を有する光の2つに分割しする。PBS64は、スケール70の第1の領域70aのP点までの光路とQ点までの光路が中心対称となるように、S偏光成分を有する光をP点に入射し、P偏光成分を有する光をQ点に入射する。なお、可干渉光源部60からの光が直線偏光の光であれば、偏光方向を45度傾けてPBS64に入射させる。こうすることにより、S偏光成分の光とP偏光成分の光の強度を等しくすることができる。
【0070】
また、P点及びQ点に入射した光は、回折格子により以下の式で示される方向にそれぞれ回折される。
sinθ+sinθ=n・λ/Λ
なお、θは、スケール70への入射角を示し、θは、スケール70からの回折角を示し、Λは、格子のピッチ(幅)を示し、λは、光の波長を示し、nは、回折次数を示している。
【0071】
P点で回折された光は、第1の1/4波長板71を通過し、第1の反射プリズム73で垂直に反射され、再びP点に戻り回折格子により回折される。このとき、第1の1/4波長板71の光学軸は、入射された光の偏光方向に対して45度傾けてあるので、P点に戻った光はP偏光成分の光となっている。
【0072】
また、Q点で回折された光も同様に、第2の1/4波長板72を通過し、第1の反射プリズム73で垂直に反射され、再びQ点に戻り回折格子により回折される。このとき、第2の1/4波長板72の光学軸は、入射された光の偏光方向に対して45度傾けてあるので、Q点に戻った光はS偏光成分の光となっている。
【0073】
このようにP点及びQ点で再び回折された光は、PBS64に戻る。P点から戻ってきた光は、P偏光成分を有しているので、PBS64を通過し、また、Q点から戻ってきた光は、S偏光成分を有しているので、PBS64で反射される。したがって、P点及びQ点から戻ってきた光は、PBS64で重ね合わされて、第2の全反射ミラー66及び第3の全反射ミラー67を経て、第1の光学系68に入射する。
【0074】
第1の光学系68は、変位検出装置1に備えられている第1の光学系10から可干渉光源部20と、第1のレンズ21と、第1のPBS22とを除いた構成となっており、その他の構成及び動作は第1の光学系10と同様である。
【0075】
一方、BS62を透過した光は、第1の全反射ミラー63で反射され、PBS64に入射する。
【0076】
PBS64は、入射された光をS偏光成分を有する光とP偏光成分を有する光の2つに分割しする。PBS64は、スケール70の第2の領域70bのR点までの光路とS点までの光路が中心対称となるように、S偏光成分を有する光をR点に入射し、P偏光成分を有する光をS点に入射する。なお、可干渉光源部60からの光が直線偏光の光であれば、偏光方向を45度傾けてPBS64に入射させる。こうすることにより、S偏光成分の光とP偏光成分の光の強度を等しくすることができる。
【0077】
また、R点及びS点に入射した光は、回折格子により以下の式で示される方向にそれぞれ回折される。
sinθ+sinθ=n・λ/Λ
なお、θは、スケール70への入射角を示し、θは、スケール70からの回折角を示し、Λは、格子のピッチ(幅)を示し、λは、光の波長を示し、nは、回折次数を示している。
【0078】
R点で回折された光は、第3の1/4波長板74を通過し、第2の反射プリズム76で垂直に反射され、再びR点に戻り回折格子により回折される。このとき、第3の1/4波長板74の光学軸は、入射された光の偏光方向に対して45度傾けてあるので、R点に戻った光はP偏光成分の光となっている。
【0079】
また、S点で回折された光も同様に、第4の1/4波長板75を通過し、第2の反射プリズム76で垂直に反射され、再びS点に戻り回折格子により回折される。このとき、第4の1/4波長板75の光学軸は、入射された光の偏光方向に対して45度傾けてあるので、S点に戻った光はS偏光成分の光となっている。
【0080】
このようにR点及びS点で再び回折された光は、PBS64に戻る。R点から戻ってきた光は、P偏光成分を有しているので、PBS64を通過し、また、S点から戻ってきた光は、S偏光成分を有しているので、PBS64で反射される。したがって、R点及びS点から戻ってきた光は、PBS64で重ね合わされて、第2の光学系69に入射する。
【0081】
第2の光学系69は、変位検出装置1に備えられている第2の光学系11から可干渉光源部40と、第1のレンズ41と、第1のPBS42とを除いた構成となっており、その他の構成及び動作は第2の光学系12と同様である。
【0082】
また、インクリメンタル信号発生器13、第1の位相検出器14、第2の位相検出器15、位相比較器16及びパルス信号発生器17の構成及び動作は、変位検出装置1と同様であるため、パルス信号発生器17は、例えば、Λ(1+n)/4ごとにパルス信号を発生し、このパルス信号を原点信号として利用することが可能である。
【0083】
また、この原点信号の発生間隔は、第1の領域70aに記録されている回折格子の格子ピッチと、第2の領域70bに記録されている格子ピッチとの差分Λ/nに応じて任意に設定することが可能である。
【0084】
このように構成された変位検出装置2は、可干渉光源部60から出射した光をPBS64で分割し、分割した光を中心対称になるように、垂直方向にピッチ間隔がΛで回折格子が記録されている第1の領域70aと、ピッチ間隔がΛ+Λ/n(nは0以外の実数)で回折格子が記録されている第2の領域70bとが形成されているスケール70に照射し、インラインに並んだ回折点で回折された光を第1の光学系68及び第2の光学系69で干渉し、第1の位相検出器14及び第2の位相検出器15で上記干渉光からそれぞれ位相差を検出し、位相比較器16で上記位相差の差分を検出し、パルス発生器17で上記差分が所定の値となったときにパルスを発生するので、アッベ誤差の影響を受けることなく、インクリメタル信号発生器13によりインクリメンタル信号を検出すると同時にパルス信号発生器17により正確な原点信号を発生することができる。
【0085】
また、変位検出装置2は、スケール70の第1の領域70aのP点を通る光路と、Q点を通る光路とが垂線Aに対して対称となっており、かつ、第2の領域70bのR点を通る光路と、S点を通る光路とが垂線Aに対して対称となっているので、スケール70がY方向に移動しても走行誤差を生じないため、安定した原点信号を得ることができる。また、変位検出装置2は、スケール70の第1の領域70aのP点に入射する光路長と、Q点に入射する光路長とが等しくなるように調整し、かつ、第2の領域70bのR点に入射する光路長と、S点に入射する光路長とが等しくなるように調整するので、外部の気温により光源の波長が変動しても走行誤差を生じないため、安定した原点信号を得ることが可能である。
【0086】
また、変位検出装置2は、格子干渉計である第1の光学系68及び第2の光学系69を用いているので、スケール70を形成している第1の領域70aと第2領域70bに記録されている回折格子の格子ピッチを小さくすることができ、例えば、格子ピッチを0.55μmとすると、位相を検出するための信号は0.1379・・・μm(≒138nm)の周期の信号となり、高い精度での位相差検出ができ、ナノメーターオーダーで原点信号を得ることができる。
【0087】
また、変位検出装置2は、第1の光学系68及び第2の光学系69で、可干渉光源部60及びPBS64を共用しているので、経時変化や外部の気温の変化により可干渉光源部60から出射される光が変動しても、光路の対称性に影響がないため、安定した原点信号を得ることが可能である。さらに、変位検出装置2は、スケール70がアジマス方向に回転した場合もCOSエラーに起因する原点位置のドリフトが生じない利点がある。
【0088】
また、可干渉光源部60とレンズ61との間と、第2のレンズ26とBS27との間と、第2のレンズ46とBS47との間を光ファイバーで結線しても良い。
【0089】
また、第2のレンズ26とBS27との間と、第2のレンズ46とBS47との間を光ファイバーで結線する変わりに、第2のPBS28と第1の光電変換器29との間と、第2のPBS28と第2の光電変換器30との間と、第3のPBS32と第3の光電変換器33との間と、第3のPBS32と第4の光電変換器34との間と、第2のPBS48と第1の光電変換器49との間と、第2のPBS48と第2の光電変換器50との間と、第3のPBS52と第3の光電変換器53との間と、第3のPBS52と第4の光電変換器54との間とを光ファイバーで結線しても良い。
【0090】
なお、第2のPBS28から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第1の光電変換器29との間及び第2の光電変換器30との間に配設し、第3のPBS32から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第3の光電変換器33との間及び第4の光電変換器34との間に配設し、第2のPBS48から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第1の光電変換器49との間及び第2の光電変換器50との間に配設し、第3のPBS52から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第3の光電変換器53との間及び第4の光電変換器54との間に配設しても良い。
【0091】
このような構成にすることにより、変位検出装置2は、熱源をスケール70から遠ざけることができるので、より安定した位相検出を行なうことができ、また、可干渉光源部60が出射する光の波長を温度制御することにより、一定波長に固定することができ、さらに、可干渉光源部60を当該変位検出装置2の外部に配設しておけば、可干渉光源部60が故障した場合にも容易に交換作業を行なうことができる。なお、光ファイバーとしては、偏波保持ファイバーを用いることにより、温度変化やファイバーの屈曲に対してより安定した検出が可能となる。
【0092】
なお、変位検出装置2では、第1の光学系68及び第2の光学系69で干渉光どうしを干渉したときの変調度を検出し、上記検出結果に基づいて光路長の差を監視するようにしても良い。監視の結果、光路長に差が生じているときには、光路長を等しくするように調整する。
【0093】
また、本発明は、例えば、図4に示すような変位検出装置3に適用される。なお、変位検出装置3では、上述した変位検出装置1及び変位検出装置2の形態と同一の部分は同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
【0094】
変位検出装置3は、変位検出装置2と同様に検出光学系で光源と光の分岐部を共用したものである。変位検出装置3は、可干渉光源部60と、レンズ61と、ビームスプリッタ(BS)62と、第1の全反射ミラー63と、偏光ビームスプリッタ(PBS)64と、反射部65と、第2の全反射ミラー66と、第3の全反射ミラー67と、第1の光学系68と、第2の光学系69と、スケール80と、インクリメンタル信号発生器13と、第1の位相検出器14と、第2の位相検出器15と、位相比較器16と、パルス信号発生器17とを備える。
【0095】
スケール80は、測定方向に対して垂直方向にピッチ間隔がΛで回折格子が記録されている第1の領域80aと、ピッチ間隔がΛ+Λ/n(nは0以外の実数)で回折格子が記録されている第2の領域80bとが層状に重なって形成されている。例えば、Λは、0.55μmである。また、スケール80では、第1の領域80aへの光の入射点(P点、Q点)と、第2の領域80bへの光の入射点(R点、S点)は、計測方向にインラインに並んでいる。なお、変位検出装置3では、インラインの幅γを、数十〜数百μm以内とする。
【0096】
また、変位検出装置3では、P点への入射角をθ1pとし、その回折角をθ2pとし、Q点への入射角をθ1qとし、その回折角をθ2qとすると、θ1p=θ1q、θ2p=θ2qになるように調整している。また、R点への入射角をθ1rとし、その回折角をθ2rとし、S点への入射角をθ1sとし、その回折角をθ2sとすると、θ1r=θ1s、θ2r=θ2sになるように調整している。さらに、回折次数は、P点、Q点、R点及びS点で同次数とし、変位検出装置3で使用する回折次数は1次とする。
【0097】
また、第2の領域80bのR点で回折する光は、第1の領域80aのR'点でも回折するため、このR'点の回折光が光路に混入しノイズの原因となる可能性がある。そこで、変位検出装置3では、PBS64とP点の光路上にピンホール81を設置し、PBS64とQ点の光路上にピンホール82を設置し、PBS64とR点の光路上にピンホール83を設置し、PBS64とS点の光路上にピンホール84を設置することで、ノイズの原因となる回折光がPBS64に入射しないようにする。
【0098】
また、可干渉光源部60、レンズ61、BS62、第1の全反射ミラー63、PBS64、反射部65、第2の全反射ミラー66、第3の全反射ミラー67、第1の光学系68、第2の光学系69、インクリメンタル信号発生器13、第1の位相検出器14、第2の位相検出器15、位相比較器16及びパルス信号発生器17の構成及び動作は、変位検出装置1及び変位検出装置2と同様であるため、パルス信号発生器17は、例えば、Λ(1+n)/4ごとにパルス信号を発生し、このパルス信号を原点信号として利用することが可能である。
【0099】
また、この原点信号の発生間隔は、第1の領域80aに記録されている回折格子の格子ピッチと、第2の領域80bに記録されている格子ピッチとの差分Λ/nに応じて任意に設定することが可能である。
【0100】
このように構成された変位検出装置3は、可干渉光源部60から出射した光をPBS64で分割し、分割した光を中心対称になるように、垂直方向にピッチ間隔がΛで回折格子が記録されている第1の領域80aと、ピッチ間隔がΛ+Λ/n(nは0以外の実数)で回折格子が記録されている第2の領域80bとが層状に重なって形成されているスケール80に照射し、インラインに並んだ回折点で回折された光を第1の光学系68及び第2の光学系69で干渉し、第1の位相検出器14及び第2の位相検出器15で上記干渉光からそれぞれ位相差を検出し、位相比較器16で上記位相差の差分を検出し、パルス発生器17で上記差分が所定の値となったときにパルスを発生するので、測定方向の範囲(長さ)に制限がないため、スケール80を長尺とすることができ、また、アッベ誤差の影響を受けることなく、インクリメタル信号発生器13によりインクリメンタル信号を検出すると同時にパルス信号発生器17により正確な原点信号を発生することができる。
【0101】
また、変位検出装置3は、スケール80の第1の領域80aのP点を通る光路と、Q点を通る光路とが垂線Aに対して対称となっており、かつ、第2の領域80bのR点を通る光路と、S点を通る光路とが垂線Aに対して対称となっているので、スケール80がY方向に移動しても走行誤差を生じないため、安定した原点信号を得ることができる。また、変位検出装置3は、スケール80の第1の領域80aのP点に入射する光路長と、Q点に入射する光路長とが等しくなるように調整し、かつ、第2の領域80bのR点に入射する光路長と、S点に入射する光路長とが等しくなるように調整するので、外部の気温により光源の波長が変動しても走行誤差を生じないため、安定した原点信号を得ることが可能である。
【0102】
また、変位検出装置3は、格子干渉計である第1の光学系68及び第2の光学系69を用いているので、スケール80を形成している第1の領域80aと第2領域80bに記録されている回折格子の格子ピッチを小さくすることができ、例えば、格子ピッチを0.55μmとすると、位相を検出するための信号は0.1379・・・μm(≒138nm)の周期の信号となり、高い精度での位相差検出ができ、ナノメーターオーダーで原点信号を得ることができる。
【0103】
また、変位検出装置3は、第1の光学系68及び第2の光学系69で可干渉光源部60及びPBS64を共用しているので、経時変化や外部の気温の変化により可干渉光源部60から出射される光が変動しても、光路の対称性に影響がないため、安定した原点信号を得ることが可能である。さらに、変位検出装置3は、スケール80がアジマス方向に回転した場合もCOSエラーに起因する原点位置のドリフトが生じない利点がある。
【0104】
また、可干渉光源部60とレンズ61との間と、第2のレンズ26とBS27との間と、第2のレンズ46とBS47との間を光ファイバーで結線しても良い。
【0105】
また、第2のレンズ26とBS27との間と、第2のレンズ46とBS47との間を光ファイバーで結線する変わりに、第2のPBS28と第1の光電変換器29との間と、第2のPBS28と第2の光電変換器30との間と、第3のPBS32と第3の光電変換器33との間と、第3のPBS32と第4の光電変換器34との間と、第2のPBS48と第1の光電変換器49との間と、第2のPBS48と第2の光電変換器50との間と、第3のPBS52と第3の光電変換器53との間と、第3のPBS52と第4の光電変換器54との間とを光ファイバーで結線しても良い。
【0106】
なお、第2のPBS28から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第1の光電変換器29との間及び第2の光電変換器30との間に配設し、第3のPBS32から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第3の光電変換器33との間及び第4の光電変換器34との間に配設し、第2のPBS48から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第1の光電変換器49との間及び第2の光電変換器50との間に配設し、第3のPBS52から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第3の光電変換器53との間及び第4の光電変換器54との間に配設しても良い。
【0107】
このような構成にすることにより、変位検出装置3は、熱源をスケール80から遠ざけることができるので、より安定した位相検出を行なうことができ、また、可干渉光源部60が出射する光の波長を温度制御することにより、一定波長に固定することができ、さらに、可干渉光源部60を当該変位検出装置3の外部に配設しておけば、可干渉光源部60が故障した場合にも容易に交換作業を行なうことができる。なお、光ファイバーとしては、偏波保持ファイバーを用いることにより、温度変化やファイバーの屈曲に対してより安定した検出が可能となる。
【0108】
なお、変位検出装置3では、第1の光学系68及び第2の光学系69で干渉光どうしを干渉したときの変調度を検出し、上記検出結果に基づいて光路長の差を監視するようにしても良い。監視の結果、光路長に差が生じているときには、光路長を等しくするように調整する。
【0109】
また、変位検出装置1、変位検出装置2及び変位検出装置3では、リニアな透過型の回折格子が記録されたスケールを用いていたが、ロータリーエンコーダに使用されるような放射状の回折格子を用いても良いし、反射型の回折格子を用いても良い。
【0110】
また、変位検出装置1、変位検出装置2及び変位検出装置3は、スケール12が移動するのではなく、光学系が移動するような構成にしても良い。
【0111】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る変位検出装置は、所定の間隔で位置情報が記録されている第1の領域と、上記第1の領域とは異なる間隔で位置情報が記録されている第2の領域とが同一の測定方向に等量分変位するように形成されている移動可能なスケールに基づき、上記第1の領域から位置情報を読み取る位置と、上記第2の領域から位置情報を読み取る位置とがインライン上に並んでいるので、アッベ誤差の影響を受けることなく、正確な原点信号を発生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した変位検出装置の第1の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した変位検出装置により生成されるリサージュ信号の角度を示す図である。
【図3】本発明を適用した変位検出装置の第2の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明を適用した変位検出装置の第3の構成例を示すブロック図である。
【図5】従来の変位検出装置の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,2,3 変位検出装置、10,68 第1の光学系、11,69 第2の光学系、12,70,80 スケール、13 インクリメンタル信号発生器、14 第1の位相検出器、15 第2の位相検出器、16 位相比較器、17 パルス信号発生器、20,40,60 可干渉光源部、21、41 第1のレンズ、22,42 第1のPBS、23,43,71 第1の1/4波長板、24,44 反射プリズム、25,45,72 第2の1/4波長板、26,46 第2のレンズ、27,47,62 BS、28,48 第2のPBS、29,49第1の光電変換器、30,50 第2の光電変換器、31,51 第3の1/4波長板、32,52 第3のPBS、33,53 第3の光電変換器、34,54 第4の光電変換器、35,55 第1の差動増幅器、36,56 第2の差動増幅器、61 レンズ、63 第1の全反射ミラー、64 PBS、65 反射部、66 第2の全反射ミラー、67 第3の全反射ミラー、73 第1の反射プリズム、74 第3の1/4波長板、75 第4の1/4波長板、76 第2の反射プリズム

Claims (22)

  1. 所定の間隔で位置情報が記録されている第1の領域と、上記第1の領域とは異なる間隔で位置情報が記録されている第2の領域とが形成されている移動可能なスケールと、
    上記第1の領域に記録されている位置情報を読み取る第1の読取手段と、
    上記第1の読取手段により読み出した位置情報に基づいたインクリメンタル信号を発生することにより、該インクリメンタル信号で示される変位量を出力するインクリメンタル信号発生手段と、
    上記第1の読取手段により読み出した位置情報に基づき第1の位相を検出する第1の位相検出手段と、
    上記第2の領域に記録されている位置情報を読み取る第2の読取手段と、
    上記第2の読取手段により読み出した位置情報に基づき第2の位相を検出する第2の位相検出手段と、
    上記第1の位相と上記第2の位相とを比較する位相比較手段と、
    上記位相比較手段の比較結果に応じて、原点信号を発生する原点信号発生手段を備え、
    上記第1の領域と上記第2の領域は、同一の測定方向に等量分変位するように上記スケール上に形成され、
    上記第1の読取手段により読み取られる上記第1の領域に記録されている位置情報の読み取り位置と、上記第2の読取手段により読み取られる上記第2の領域に記録されている位置情報の読み取り位置とが測定方向に対してインライン上に並んでいる変位検出装置。
  2. 上記スケールは、測定方向に対して一方の側に第1の領域が形成されており、他方の側に第2の領域が形成されている請求項1記載の変位検出装置。
  3. 上記スケールは、第1の領域を両側から挟むように第2の領域が形成されている請求項1記載の変位検出装置。
  4. 上記スケールは、垂直方向に第1の領域と第2の領域とが層状に重なって形成されている請求項1記載の変位検出装置。
  5. 上記原点信号発生手段は、上記第1の位相と上記第2の位相との差が任意の設定された値になったときに原点信号を発生するように、上記値を設定する設定手段をさらに備える請求項1記載の変位検出装置。
  6. 上記原点信号発生手段は、上記第1の位相と上記第2の位相との差が0のときのみ原点信号を発生する請求項1記載の変位検出装置。
  7. 上記原点信号発生手段は、上記第1の位相と上記第2の位相との差が設定された値に所定回数一致したときに原点信号を発生する請求項1記載の変位検出装置。
  8. 上記第1の位相又は上記第2の位相を選択する選択手段と、
    上記第1の位相と上記第2の位相との差が設定された値に一致した後に、上記選択手段で選択した方の位相が任意の値に達したときに上記原点信号発生手段により原点信号を発生するように、上記値を設定する設定手段とをさらに備える請求項1記載の変位検出装置。
  9. 上記原点信号発生手段は、上記第1の位相と上記第2の位相との差が設定された値に一致した後に、上記選択手段で選択した方の位相が上記設定手段で設定した値に達し、そこから所定距離離れた位置に再度現れる上記設定した値に上記位相の差が達したときに原点信号を発生する請求項8記載の変位検出装置。
  10. 上記所定距離は、(2n+1)Λ/2であり、
    上記nは、0以上の整数であり、
    上記Λは、上記選択手段で第1の位相差を選択した場合には、上記第1の領域に記録されている回折格子の間隔であり、上記選択手段で第2の位相差を選択した場合には、上記第2の領域に記録されている回折格子の間隔である請求項9記載の変位検出装置。
  11. 上記スケールに形成されている第1の領域及び第2の領域に記録されている位置情報は、透過型又は反射型の回折格子からなり、
    上記第1の読取手段は、第1の光源部と、上記第1の光源部からの光を2つに分割する第1の分割部と、分割された2つの光が上記回折格子により回折され、上記回折された2つの回折光どうしを重ね合わせ電気信号に変換する第1の光学系とを有し、
    上記第2の読取手段は、第2の光源部と、上記第2の光源部からの光を2つに分割する第2の分割部と、分割された2つの光が上記回折格子により回折され、上記回折された2つの回折光どうしを重ね合わせ電気信号に変換する第2の光学系とを有する請求項1記載の変位検出装置。
  12. 上記第1の読取手段は、分割された2つの光が上記回折格子により回折された回折光を再び上記回折格子に入射させる第1の反射部をさらに有し、
    上記第2の読取手段は、分割された2つの光が上記回折格子により回折された回折光を再び上記回折格子に入射させる第2の反射部をさらに有し、
    上記第1の光学系は、上記回折格子で複数回回折された回折光を重ね合わせ、
    上記第2の光学系は、上記回折格子で複数回回折された回折光を重ね合わせる請求項11記載の変位検出装置。
  13. 上記第1の光源部及び上記第2の光源部の可干渉距離を200μm以内にする請求項12記載の変位検出装置。
  14. 上記第1の光学系により2つの回折光どうしが干渉したときの変調度を検出する第1の変調度検出手段と、
    上記第1の変調度検出手段の検出結果に基づいて光路長差の変化を監視する第1の監視手段と、
    上記第2の光学系により2つの回折光どうしが干渉したときの変調度を検出する第2の変調度検出手段と、
    上記第2の変調度検出手段の検出結果に基づいて光路長差の変化を監視する第2の監視手段とをさらに備える請求項12記載の変位検出装置。
  15. 第1の領域を両側から挟むようにして第2の領域が形成されているスケール又は、垂直方向に第1の領域と第2の領域とが層状に重なって形成されているスケールにおいて、
    上記第1の光学系により重ね合わせられる回折光の光路を、上記スケールが変位する方向に対して中心対称に配置する請求項11記載の変位検出装置。
  16. 上記第1の光学系は、変調率が最大になるように調整する第1の調整部をさらに備え、
    上記第2の光学系は、変調率が最大になるように調整する第2の調整部をさらに備える請求項11記載の変位検出装置。
  17. 上記第1の光源部及び上記第2の光源部は、同一の光源部である請求項11記載の変位検出装置。
  18. 第1の領域を両側から挟むように第2の領域が形成されているスケール又は、垂直方向に第1の領域と第2の領域とが層状に重なって形成されているスケールにおいて、
    上記第1の光源部及び上記第2の光源部とは、1つの光源部により構成されており、第1の分割部及び第2の分割部とは、1つの分割部により構成されいる請求項11記載の変位検出装置。
  19. 上記第1の光源部は、上記第1の分割部と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光を上記第1の分割部に入射し、
    上記第1の分割部は、上記第1の光学系と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光が入射され、
    上記第2の光源部は、上記第2の分割部と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光を上記第2の分割部に入射し、
    上記第2の分割部は、上記第2の光学系と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光が入射される請求項11記載の変位検出装置。
  20. 上記第1の光源部、上記第2の光源部、上記第1の光学系及び上記第2の光学系は、当該変位検出装置の外部に配設する請求項19記載の変位検出装置。
  21. 上記第1の光源部は、上記第1の分割部と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光を上記第1の分割部に入射し、
    上記第1の光学系の受光素子部は、該第1の光学系の他の構成要素と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光が入射され、
    上記第2の光源部は、上記第2の分割部と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光を上記第2の分割部に入射し、
    上記第2の光学系の受光素子部は、該第2の光学系の他の構成要素と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光が入射される請求項11記載の変位検出装置。
  22. 上記第1の光源部、上記第2の光源部、上記第1の光学系の受光素子部及び上記第2の光学系の受光素子部は、当該変位検出装置の外部に配設する請求項21記載の変位検出装置。
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