JP4380934B2 - 衝撃吸収式ステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の衝突時においてドライバーに作用する衝撃を吸収するために用いられる衝撃吸収式ステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コラムにより支持されるステアリングシャフトに取り付けられるステアリングホイールとドライバーとの衝突時の衝撃を、その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動時に吸収する衝撃吸収機構を備える衝撃吸収式ステアリング装置が従来から用いられている。
【0003】
図10に示す従来の衝撃吸収機構101は、コラム102に一体化されているブラケット103を車体に一体化されている車体側部材に連結するための中実のボルト105と、そのボルト105に挿通される筒状のリテーナ106とを有する。そのボルト105は、そのリテーナ106を介してブラケット103に形成された通孔103aに挿入され、車体側部材にねじ合わされる。図11の(1)に示すように、そのボルト105の外径はリテーナ106の内径よりも小さくされ、ボルト105の外周とリテーナ106の内周との間に隙間αが設けられる。その通孔103aは長孔とされ、その長径方向は衝撃作用時のコラム102の車体に対する相対移動方向(図11の(1)において矢印A方向)に沿う。その通孔103aの短径は、そのコラム102の車体に対する相対移動に伴うボルト105とリテーナ106の通孔103aに対する相対移動方向前方において、そのリテーナ106の外径未満とされ、且つ、その相対移動方向前方に向かうに従い漸次小さくされている。
【0004】
上記従来例においては、コラム102の車体に対する相対移動に伴うボルト105とリテーナ106の通孔103aに対する相対移動時に、図11の(2)に示すように、リテーナ106が通孔103aの内周に押し付けられて塑性変形することに基づき、その衝撃が吸収される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例においては、リテーナ106の変形代を確保するために、ボルト105の外周とリテーナ106の内周との間に隙間αが必要である。そのため、リテーナ106に対してボルト105を正確に位置決めするのが困難で、組み立て誤差が過大になるという問題がある。また、その隙間αの存在によりボルト105による取り付け剛性を確保するのが困難で、強固な組み立てができないという問題がある。さらにリテーナ106が必要で部品点数、組み立て工数が増大する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ステアリングシャフトを支持するコラムを備え、そのステアリングシャフトに取り付けられるステアリングホイールとドライバーとの衝突時の衝撃を、その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動時に吸収する衝撃吸収式ステアリング装置において、その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動時に、そのコラムと同行して車体に対して相対移動するコラム側部材と、その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動時に、車体に対する相対移動が阻止される車体側部材と、その車体側部材とコラム側部材とを連結する中空のネジ部材とが設けられ、その車体側部材とコラム側部材の中の一方に、そのネジ部材が挿入される挿入孔が設けられ、その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動時に、その車体側部材とコラム側部材の中の他方に対するネジ部材の相対移動が阻止され、その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動に伴うネジ部材と挿入孔との相対移動時に、そのネジ部材における中空部の周壁が挿入孔の内周に押し付けられて塑性変形することに基づき、その衝撃が吸収されることを特徴とする。
本発明の構成においては、そのコラム側部材と車体側部材とを連結する中空のネジ部材は、衝撃の作用時に車体側部材とコラム側部材の中の一方に対して相対移動する。よって、その車体側部材とコラム側部材の中の一方に設けられた通孔に挿入されるネジ部材は、その相対移動時に通孔の内周に押し付けられる。その押し付けによりネジ部材における中空部の周壁が塑性変形することで衝撃が吸収される。
その車体側部材とコラム側部材とはネジ部材により直接に連結されるので、相対的な位置決めが容易で組み立て誤差が増大することはなく、また、そのネジ部材による取り付け剛性も確保でき、確実な取り付けができる。
【0007】
その挿入孔は、その長径方向が衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動方向に沿う長孔とされ、その挿入孔の短径は、衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動に伴うネジ部材の挿入孔に対する相対移動方向前方において、そのネジ部材の外径未満とされ、且つ、その相対移動方向前方に向かうに従い漸次小さくされているのが好ましい。
これにより、そのネジ部材における中空部の周壁を、コラムの車体に対する相対移動に伴って漸次塑性変形させ、衝撃を滑らかに吸収することができる。
【0008】
そのネジ部材に第2ネジ部材がねじ合わされ、そのネジ部材に対する第2ネジ部材の一方向への回転操作により、その車体側部材とコラム側部材とが両ネジ部材により挟み込まれ、そのネジ部材に対する第2ネジ部材の他方向への回転操作により、その車体側部材とコラム側部材との両ネジ部材による挟み込みは解除され、その車体側部材とコラム側部材との両ネジ部材による挟み込みの解除時に、そのコラムは、前記ステアリングホイールが取り付けられたステアリングシャフトと共に車体に対して軸方向相対移動操作が許容され、その挿入孔は、その長径方向がコラムの軸方向に沿う長孔とされ、その挿入孔の短径は、そのコラムの車体に対する軸方向相対移動操作を許容する領域でネジ部材の外径以上とされ、且つ、その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動に伴うネジ部材の挿入孔に対する相対移動方向前方領域において、そのネジ部材の外径未満とされているのが好ましい。
これにより、ネジ部材と第2ネジ部材とによる車体側部材とコラム側部材との挟み込みを解除することで、ステアリングホイールをコラムとステアリングシャフトと共に車体に対して軸方向相対移動操作し、ステアリングホイールの位置調節を行い、しかる後に、そのネジ部材と第2ネジ部材とにより車体側部材とコラム側部材とを挟み込むことで、そのステアリングホイールの位置決めを行うことができる。そのステアリングホイールの位置調節のためのコラムの車体に対する軸方向相対移動操作範囲においては、その通孔の短径はネジ部材の外径以上であるので、そのネジ部材の通孔に対する相対移動は阻害されることはない。その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動に伴うネジ部材の通孔に対する相対移動方向前方において、その通孔の短径はネジ部材の外径未満とされているので、そのネジ部材における中空部の周壁を塑性変形させて衝撃を吸収することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図3(1)に示す第1実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置1は、車体により支持される円筒状のコラム2と、このコラム2の一端側によりベアリング3を介して支持されるステアリングシャフト4と、このステアリングシャフト4の一端に取り付けられるステアリングホイール5と、そのコラム2の他端に一端が軸方向相対移動可能に挿入される円筒状の第2コラム6と、そのステアリングシャフト4の他端に一端が嵌め合わされると共に第2コラム6の他端側によりベアリング(図示省略)を介して支持される第2ステアリングシャフト7とを備える。そのステアリングシャフト4、第2ステアリングシャフト7、コラム2、第2コラム6は同軸心とされ、その軸心は車両への取り付け状態において前方に向かうに従い下方に向かうように傾斜する。そのステアリングシャフト4の他端と第2ステアリングシャフト7の一端とは、例えば断面が非円形とされることで互いに回転伝達可能かつ軸方向相対移動可能に嵌め合わされている。その第2ステアリングシャフト7の他端に自在継手8を介してラッピニオン式ステアリングギヤ等のステアリングギヤが接続され、そのステアリングギヤにリンク機構を介して車輪が接続される。これにより、ステアリングホイール5の回転がステアリングシャフト4、第2ステアリングシャフト7、ステアリングギヤを介して車輪に伝達されることで舵角が変化する。
【0010】
そのコラム2は、車体に一体化されているコラム支持部材11に連結機構12によって連結されている。その第2コラム6は、コラム支持部材11に揺動軸O中心に揺動可能に連結されたロアブラケット13に一体化されている。
【0011】
その連結機構12は、第1アッパーブラケット21と、第2アッパーブラケット22と、操作機構23とを有する。
【0012】
その第1アッパーブラケット21は、一対の左右側壁21a、21bと、両側壁21a、21bの上部を互いに連結する連結部21cと、各側壁21a、21bの上端から左右外方に延びる支持部21d、21eとを有する。図2に示すように、各支持部21d、21eに通孔30が挿入孔として形成されている。各通孔30に挿入されるボルト(ネジ部材)31がコラム支持部材11にねじ合わされる。各ボルト31の頭部31′とコラム支持部材11とにより支持部21d、21eを挟み込むことで、第1アッパーブラケット21とコラム支持部材11とはボルト31により連結されている。本実施形態では、その第1アッパーブラケット21のコラム支持部材11に対する相対移動を阻止する摩擦力を低減するため、各ボルト31の頭部31′と支持部21d、21eとの間と、コラム支持部材11と支持部21d、21eとの間とに、合成樹脂材等の摩擦係数の小さな材料製のスペーサ32が挟み込まれる。
【0013】
図4の(1)に示すように、各ボルト31はシャフト部が筒状とされることで中空とされ、本実施形態では、その中空部31aはボルト31の先端において開口する。図4の(2)に示すように、各通孔30は長孔とされ、その長径方向はコラム2の軸方向に沿う。各ボルト31は、衝撃作用前においては、各通孔30における最も車輪側の領域に挿通されている。各通孔30の短径は、ステアリングホイール5に向かうに従い漸次小さくされ、最も車輪側の領域においてはボルト31を挿通できるようにボルト31の外径以上とされ、その領域よりもステアリングホイール5側ではボルト31の外径未満とされている。
【0014】
図3の(1)に示すように、その第2アッパーブラケット22は、一対の左右側壁22a、22bと、両側壁22a、22bの下端を互いに連結する連結壁22cとを有する。両側壁22a、22bは、上端がコラム2に溶接され、また、上記第1アッパーブラケット21の両側壁21a、21bにより相対摺動可能に挟み込まれる。上記第1アッパーブラケット21の両側壁21a、21bに形成された第1通孔21a′、21b′と、第2アッパーブラケット22の両側壁22a、22bに形成された第2通孔22a′、22b′とに、左右方向軸心を有する中実の頭部51′付きネジシャフト51が挿入されている。その第1通孔21a′、21b′は、上記揺動軸Oを中心とする円弧に沿う形状を有する。そのネジシャフト51は、その第1通孔21a′、21b′に、その円弧に沿って相対移動可能で、コラム2の軸方向に沿う相対移動は阻止されるように挿入されている。また、そのネジシャフト51は第2通孔22a′、22b′に、軸中心に相対回転しないように挿入され、例えば図3(2)に示すように、そのネジシャフト51の外周と第2通孔22a′、22b′の内周とは非円形とされる。これにより、第2アッパーブラケット22に一体化されたコラム2は、第1アッパーブラケット21に対して、揺動軸O中心に揺動可能かつ軸方向同行移動可能に連結されている。
【0015】
その操作機構23は、その第1アッパーブラケット21に対するコラム2の揺動を固定および固定解除する。すなわち、その操作機構23は、上記ネジシャフト51と、そのネジシャフト51にワッシャ52を介してねじ合わされるナット54と、そのナット54に一体化されるレバー53とを有する。そのレバー53を一方向に回転させると、そのナット54とネジシャフト51の頭部51′とにより両アッパーブラケット21、22の側壁21a、21b、22a、22bが挟み込まれ、第1アッパーブラケット21に対するコラム2の揺動が固定される。また、レバー53を他方向に回転させると、その挟み込みが解除されるので、その揺動の固定は解除される。これにより、ステアリングホイール5の位置を揺動軸Oを中心とする円弧上で変更調節できる。
【0016】
図1に示すように、上記ステアリングシャフト4の外周に止め輪9が嵌め合わされ、その止め輪9は上記ベアリング3の内輪に当接し、そのベアリング3の外輪はコラム2の内周に形成された段差2aに当接する。これにより、ステアリングホイールとドライバーとの衝突時の衝撃により、そのコラム2はステアリングシャフト4と同行して、車輪側に向かい車体に対して軸方向相対移動する。上記のように、そのコラム2に一体化された第2アッパーブラケット22は、第1アッパーブラケット21にコラム2の軸方向に同行移動可能に連結されている。これにより、その衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相対移動時に、その第1アッパーブラケット21はコラム2と同行して車体に対して相対移動するコラム側部材とされ、上記コラム支持部材11は車体に一体化されることで車体に対する相対移動が阻止される車体側部材とされている。また、その衝撃の作用時に、ステアリングシャフト4は第2ステアリングシャフト7に対して車輪側に向かい軸方向相対移動し、コラム2は第2コラム6に対して車輪側に向かい軸方向相対移動する。
【0017】
その第1アッパーブラケット21に設けられた通孔30に挿入されるボルト31はコラム支持部材11にねじ合わされているので、その衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相対移動時に、そのコラム支持部材11に対するボルト31の相対移動は阻止される。これにより、その衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相対移動に伴い、ボルト31は第1アッパーブラケット21の通孔30に対して相対移動する。よって、図4の(3)に示すように、そのボルト31の中空部31aの周壁31bは、その通孔30の内周に押し付けられて塑性変形する。その塑性変形に基づき、その衝撃が吸収される。また、各通孔30の長径方向は衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相対移動方向に沿い、各通孔30の短径は、衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相対移動に伴うボルト31の通孔30に対する相対移動方向前方において、そのボルト31の外径未満とされ、且つ、その相対移動方向前方に向かうに従い漸次小さくされているので、そのボルト31の周壁31bは漸次塑性変形する。
【0018】
上記第1実施形態によれば、コラム支持部材11と第1アッパーブラケット21とはボルト31により直接に連結されるので、相対的な位置決めが容易で組み立て誤差が増大することはなく、また、ボルト31による取り付け剛性も確保でき、確実な取り付けができる。さらに、そのボルト31の中空部31aの周壁31bを、コラム2の車体に対する相対移動に伴って漸次塑性変形させ、衝撃を滑らかに吸収することができる。
【0019】
なお、ボルト31の塑性変形による衝撃吸収以外に、ステアリングシャフト4の車体に対する相対移動時に、上記のようなスペーサ32との間の摩擦力に抗して第1アッパーブラケット21が移動することにより衝撃が吸収されてもよい。さらに、ステアリングシャフト4の第2ステアリングシャフト7に対する相対移動時に、その相対移動を阻止する摩擦力を両シャフト4、7の間に作用させることで衝撃を吸収したり、両シャフト4、7を衝撃作用時に破断される合成樹脂材で連結することで衝撃を吸収してもよい。
【0020】
図5〜図8は本発明の第2実施形態を示し、上記第1実施形態と同様部分は同一符号で示す。本第2実施形態における第1実施形態との相違は、ステアリングホイール5の位置が、揺動軸Oを中心とする円弧上だけでなく、コラム2の軸方向においても変更調節され、ボルト31に代えてネジシャフト51が中空のネジ部材とされ、第1アッパーブラケット21が車体側部材とされ、第2アッパーブラケット22がコラム側部材とされ、第1アッパーブラケット21における通孔30に代えて第2アッパーブラケット22における第2通孔22a′、22b′が挿入孔とされている点にある。
【0021】
すなわち、図6に示すように、第1アッパーブラケット21における各通孔30に挿入されるボルト31は中実とされ、各通孔30の短径は一定とされてボルト31の外径以上とされている。この第1アッパー側ブラケット21はボルト31によりコラム支持部材11に強固に固定されることで、衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相対移動時に、車体に対する相対移動が阻止される車体側部材とされる。そのため、本第2実施形態においては、第1実施形態におけるような摩擦係数の小さな材料製のスペーサ32は使用されない。なお、各通孔30が長孔とされているのは、第1アッパー側ブラケット21の車体への固定時に、その固定位置を調節することで、車両構成部品の加工公差や組立公差を相殺するためである。
【0022】
図5に示すように、本第2実施形態における第2アッパーブラケット22の左右側壁22a、22bは、コラム2の軸方向における寸法が第1実施形態よりも長くされ、両側壁22a、22bに形成された第2通孔22a′、22b′は長孔とされ、その長径方向はコラム2の軸方向に沿う。その第2通孔22a′、22b′と第1アッパーブラケット21の第1通孔21a′、21b′とに挿通されるネジシャフト51は、図8の(1)に示すように、シャフト部が筒状とされることで中空とされ、本実施形態では、その中空部51aはネジシャフト51の先端において開口する。
【0023】
図8の(2)に示すように、各第2通孔22a′、22b′の短径は、ステアリングホイール5側の領域においては車輪側の領域よりも小さくされ、その車輪側の領域においてはネジシャフト51の外径以上とされ、そのステアリングホイール5側の領域においてはネジシャフト51の外径未満とされている。そのネジシャフト51は、衝撃作用前においては、各第2通孔22a′、22b′における車輪側の領域に挿通される。これにより、そのネジシャフト51にねじ合わされる第2ネジ部材であるナット54を、レバー53の操作によりネジシャフト51に対して一方向へ回転操作することにより、そのナット54とネジシャフト51の頭部51′とにより両アッパーブラケット21、22が挟み込まれ、そのナット54をネジシャフト51に対して他方向へ回転操作することにより、その挟み込みは解除される。この挟み込みの解除時に、ステアリングホイール5の位置を揺動軸Oを中心とする円弧上で変更調節できるだけでなく、第2通孔22a′、22b′における車輪側の領域でネジシャフト51はコラム2の軸方向に変位可能である。よって、コラム2をステアリングホイール5が取り付けられたステアリングシャフト4と共に車体に対して軸方向相対移動操作することが許容され、ステアリングホイール5の位置をコラム2の軸方向において変更調節できる。
【0024】
ステアリングホイールとドライバーとの衝突時の衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相対移動時に、第1アッパーブラケット21は車体に対する相対移動が阻止される車体側部材であり、第2アッパー側ブラケット22はコラム2に溶接されることでコラムと同行して車体に対して相対移動するコラム側部材である。これにより、その衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相対移動に伴い、ネジシャフト51は第2アッパー側ブラケット22の第2通孔22a′、22b′に対して相対移動する。また、第2通孔22a′、22b′の短径は、そのコラム2の車体に対する軸方向相対移動操作を許容する領域においてネジシャフト51の外径以上とされ、且つ、衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相対移動に伴うネジシャフト51の第2通孔22a′、22b′に対する相対移動方向前方領域において、そのネジシャフト51の外径未満とされている。よって、その衝撃の作用によるコラム2の車体に対する相対移動時に、図8の(3)に示すように、そのネジシャフト51の中空部51aの周壁51bは、その第2通孔22a′、22b′の内周に押し付けられて塑性変形する。その塑性変形に基づき、その衝撃が吸収される。他は第1実施形態と同様の構成とされている。
【0025】
上記第2実施形態によれば、第1アッパー側ブラケット21と第2アッパー側ブラケット22とはネジシャフト51により直接に連結されるので、相対的な位置決めが容易で組み立て誤差が増大することはなく、また、ネジシャフト51による取り付け剛性も確保でき、確実な取り付けができる。
【0026】
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態のネジ部材はコラム側部材に設けられた挿入孔に挿入され、衝撃作用時の車体側部材に対する相対移動が阻止されたが、これに代えて、ネジ部材を車体側部材に設けられた挿入孔に挿入し、衝撃作用時にコラム側部材に対する相対移動が阻止されるようにしてもよい。例えば、図9の変形例に示すように、車体に一体化される車体側部材となる支持ブラケット61に形成される通孔61aと、コラム側部材となる第1アッパー側ブラケット21に形成される通孔30とに、ボルト31を挿通し、そのボルト31の頭部31′と、そのボルト31にねじ合わされるナット62とで支持ブラケット61と第1アッパー側ブラケット21とを挟み込む。その第1アッパー側ブラケット21と支持ブラケット61との間と、ボルト31の頭部31′と支持ブラケット61との間とに、合成樹脂材等の摩擦係数の小さな材料製のスペーサ32を挟み込む。その第1アッパー側ブラケット21の通孔30の内径をボルト31の外径と略等しくすることで、衝撃作用時におけるボルト31の第1アッパー側ブラケット21に対する相対移動を阻止する。また、その支持ブラケット61の通孔61aをコラム軸方向が長径方向の長孔とし、その短径を車輪に向かうに従い漸次小さくすることで挿入孔とする。他は第1実施形態と同様とする。これにより、衝撃作用時に第1アッパー側ブラケット21が支持ブラケット61に対して相対移動し、ボルト31の中空部31aの周壁31bが通孔61aの内周に押し付けられて塑性変形することに基づき、その衝撃が吸収される。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、組み立て精度、組み立て強度を向上し、部品点数、組み立て工数を低減でき、衝撃を滑らかに吸収でき、ステアリングホイールの位置調節を行う場合にも適用できる衝撃吸収式ステアリング装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置の側面図
【図2】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置の部分平面図
【図3】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置の(1)は部分破断正面図、(2)は部分断面図
【図4】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置における(1)はボルトの斜視図、(2)は衝撃吸収前のボルトの断面図、(3)は衝撃吸収後のボルトの断面図
【図5】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置の側面図
【図6】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置の部分平面図
【図7】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置の部分破断正面図
【図8】本発明の第2実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置における(1)はネジシャフトの斜視図、(2)は衝撃吸収前のネジシャフトの断面図、(3)は衝撃吸収後のネジシャフトの断面図
【図9】本発明の第1実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置の変形例の構成説明図
【図10】従来例の衝撃吸収式ステアリング装置の一部における分解斜視図
【図11】従来例の衝撃吸収式ステアリング装置における(1)は衝撃吸収前のボルトとリテーナの断面図、(2)は衝撃吸収後のボルトとリテーナの断面図
【符号の説明】
1 衝撃吸収式ステアリング装置
2 コラム
4 ステアリングシャフト
5 ステアリングホイール
11 コラム支持部材
21 第1アッパーブラケット
22 第2アッパーブラケット
22a′、22b′ 第2通孔
30 通孔
31 ボルト
31a 中空部
31b 周壁
51 ネジシャフト
51a 中空部
51b 周壁
54 ナット

Claims (3)

  1. ステアリングシャフトを支持するコラムを備え、
    そのステアリングシャフトに取り付けられるステアリングホイールとドライバーとの衝突時の衝撃を、その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動時に吸収する衝撃吸収式ステアリング装置において、
    その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動時に、そのコラムと同行して車体に対して相対移動するコラム側部材と、
    その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動時に、車体に対する相対移動が阻止される車体側部材と、
    その車体側部材とコラム側部材とを連結する中空のネジ部材とが設けられ、
    その車体側部材とコラム側部材の中の一方に、そのネジ部材が挿入される挿入孔が設けられ、
    その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動時に、その車体側部材とコラム側部材の中の他方に対するネジ部材の相対移動が阻止され、
    その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動に伴うネジ部材と挿入孔との相対移動時に、そのネジ部材における中空部の周壁が挿入孔の内周に押し付けられて塑性変形することに基づき、その衝撃が吸収されることを特徴とする衝撃吸収式ステアリング装置。
  2. その挿入孔は、その長径方向が衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動方向に沿う長孔とされ、
    その挿入孔の短径は、衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動に伴うネジ部材の挿入孔に対する相対移動方向前方において、そのネジ部材の外径未満とされ、且つ、その相対移動方向前方に向かうに従い漸次小さくされている請求項1に記載の衝撃吸収式ステアリング装置。
  3. そのネジ部材に第2ネジ部材がねじ合わされ、
    そのネジ部材に対する第2ネジ部材の一方向への回転操作により、その車体側部材とコラム側部材とが両ネジ部材により挟み込まれ、そのネジ部材に対する第2ネジ部材の他方向への回転操作により、その車体側部材とコラム側部材との両ネジ部材による挟み込みは解除され、
    その車体側部材とコラム側部材との両ネジ部材による挟み込みの解除時に、そのコラムは、前記ステアリングホイールが取り付けられたステアリングシャフトと共に車体に対して軸方向相対移動操作が許容され、
    その挿入孔は、その長径方向がコラムの軸方向に沿う長孔とされ、
    その挿入孔の短径は、そのコラムの車体に対する軸方向相対移動操作を許容する領域でネジ部材の外径以上とされ、且つ、その衝撃の作用によるコラムの車体に対する相対移動に伴うネジ部材の挿入孔に対する相対移動方向前方領域において、そのネジ部材の外径未満とされている請求項1に記載の衝撃吸収式ステアリング装置。
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