JP4377540B2 - 繊維強化熱可塑性樹脂線材および同ペレットの製法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強化繊維として天然植物繊維紡績糸を使用し、これを熱可塑性樹脂と複合してなる繊維強化熱可塑性樹脂線材と、該線材を切断してなるペレットに関し、特に、天然植物繊維紡績糸を熱可塑性樹脂と強固に接合一体化し、繊維強化複合材料として曲げ強度や曲げ弾性率、耐衝撃特性などの機械的特性を高めた繊維強化熱可塑性樹脂線材とペレットの製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、木材パルプや麻類、椰子、竹などの天然植物繊維を強化繊維として用いた繊維強化樹脂についての研究が盛んに進められている。ちなみに、廃棄物公害についての認識が高まっている昨今、天然繊維強化樹脂は、強化繊維としてガラス繊維を用いた強化樹脂製品を廃棄する際に見られる離脱ガラス繊維の飛散などによる人体等への影響に対する懸念がなく、また、焼却処理する場合でも全てを熱エネルギーとして回収することができ、更には、ガラス繊維やタルク等の無機フィラーに由来する残灰の発生や有害ガスの発生も起こさないからである。
【0003】
しかし天然植物繊維は、従来から繊維強化樹脂用の強化繊維として汎用されているガラス繊維や炭素繊維、金属繊維、各種合成繊維などの連続繊維に対して、繊維が非連続であることから、これを樹脂と複合し、長繊維の特徴を活かした繊維強化複合材料とするには特別の技術が必要となる。例えば、長繊維の連続ストランドであれば、これを溶融樹脂浴に連続的に含浸させて引き取り、冷却して樹脂を固化させることによって繊維強化樹脂線材を連続的に製造することができ、しかもこれを任意の長さに切断することによって繊維強化樹脂ペレットを生産性よく製造できる。しかし非連続の天然植物繊維では、これを撚り合わせ紡績糸として使用しなければならないため、特別の技術が必要となる。
【0004】
また通常の天然植物繊維の紡績糸には、紡糸工程を円滑に行なうための鉱物油処理によって鉱物油が付着しており、これが複合される樹脂との一体性を阻害することから、天然植物繊維をアルカリ処理、硫酸処理、アセチル化処理などに付して鉱物油を除去し、樹脂との接着性を改善して一体性を高める方法が検討されている。ところがこれらの方法では、接着性改善のための予備処理で大量の排液が生じるので、廃水処理に多大な手数と費用が必要になる。
【0005】
また、鉱物油の除去にシンナーを使用する方法(「第1回関西私立大学理工系ハイテクリサーチ・学術フロンティア合同シンポジウム講演集」1999)が提案されているが、廃液処理の問題を解消し得るものではなく、火災や人体に与える悪影響も懸念される。また、繊維表面に付着した鉱物油を除去する一般的な方法として、界面活性剤を含む洗浄水や水蒸気を使用する方法もあるが、水や水蒸気による処理では植物繊維が元々親水性であるため著しく吸水し、その乾燥に多大なエネルギーと時間を要する。しかも、洗浄に大量の水蒸気や水を使用し、且つ洗浄後は水分の除去に多量の熱エネルギーを要するので、資源やエネルギーの浪費が避けられない。
【0006】
他方、繊維製品にオゾン処理や放電プラズマ処理を加える方法については、例えば特開平7−11565号公報、同6−57660号公報、同9−4716号公報、同11−217766号公報など、多くの方法が提案されている。しかしながらこれらの方法は、いずれも繊維の精錬、漂白、防縮性、染色性、吸水性などの改善を目的とするものであり、本発明の如く、天然植物繊維紡績糸を対象として熱可塑性樹脂との接合一体性を高めることについては全く意図されていない。
【0007】
また、オゾン処理やプラズマ処理、コロナ処理などを、ポリオレフィン系樹脂などの合成樹脂フィルムや成形品、繊維などに施し、接着性や塗装性、染色性などを改善する方法も一般的に知られているが、天然植物繊維紡績糸に対して熱可塑性樹脂との複合一体性を高めるための処理に利用した例はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは上記の様な従来技術の下で、強化用繊維として最近その使用が注目されている天然植物繊維に注目し、これを強化用繊維として熱可塑性樹脂と複合して成形用の繊維強化樹脂線材およびペレットを製造する際に、前述した問題、特に連続生産性、成形材料としての品質安定性、成形品としての強度特性などを全て満たし得る様な繊維強化熱可塑性樹脂線材とペレットの開発を期して研究を進めてきた。従って本発明の課題は、主たる強化繊維として天然の植物繊維を有効に利用し、連続生産性、成形材料としての品質安定性、成形品としての強度特性などを全て満たし得る様な繊維強化熱可塑性樹脂線材とペレットの製法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた本発明の製法は、熱可塑性樹脂に強化繊維として天然植物繊維紡績糸を複合してなる繊維強化熱可塑性樹脂線材を製造するに当たり、前記紡績糸を熱可塑性樹脂に含浸する際、もしくは少なくともその前に、該紡績糸にプラズマ処理またはオゾン処理を施し、天然植物繊維と熱可塑性樹脂との接合力を高めることにより、複合強化材としての強度特性を高めるところに要旨を有している。
【0010】
上記方法を実施するに当たっては、前記プラズマ処理またはオゾン処理を施す際に、天然植物繊維紡績糸に撚り戻し方向の力を加え、該紡績糸をほぐす様にしてプラズマ処理またはオゾン処理を施せば、それらの処理効果を紡績糸の内部にまで及ぼすことができるので、本発明を実施する際の好ましい実施形態として推奨される。また、上記熱可塑性樹脂として酸変性ポリオレフィンを含むポリオレフィン系樹脂の場合は、天然植物性繊維と熱可塑性樹脂との接合一体化により物性をより向上させることができるので、本発明の特徴を一層有効に活用できるので好ましい。
【0011】
本発明によって得られる上記天然植物繊維強化熱可塑性樹脂線材は、該線材を長手方向に引き揃えて加熱再成形したり、金型の内面、もしくは外面に巻回してから加熱再成形し、あるいは更に不織布状や織編物状としてから任意の形状に加熱再成形することのできる成形材料として有効に使用できる他、該線材を適当な長さに切断してペレット状とし、押出し成形や射出成形などの成形材料として使用できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
上記の様に本発明では、天然植物繊維紡績糸を熱可塑性樹脂と複合した繊維強化熱可塑性樹脂線材を製造する際に、該紡績糸を熱可塑性樹脂に含浸する際、もしくは少なくともその前に、該紡績糸にプラズマ処理またはオゾン処理を施し、該紡績糸を構成する繊維を活性化することによって熱可塑性樹脂との接合性を高め、それにより両者の複合一体性を高めるところに特徴を有するもので、以下、これらの処理を主体にして本発明の製法を詳細に説明していく。
【0013】
本発明で採用される上記プラズマ処理およびオゾン処理は、熱可塑性樹脂と複合される天然植物繊維紡績糸の表面を活性化すると共に該紡績糸に付着している油分などを分解し、熱可塑性樹脂との接合力を高めるために行なわれるもので、それらの処理により、熱可塑性樹脂と天然植物繊維紡績糸との接合一体性が著しく高められることから、該線材やペレットを原料とし二次加工して得られる成形体は、曲げ強度や曲げ弾性率或いは耐衝撃特性などにおいて卓越した性能を有するものとなる。
【0014】
該プラズマ処理やオゾン処理自体は新規な処理法ではなく、前述の如く繊維の精練や漂白、更には防縮性、染色性、吸水性などの向上に利用されている。しかしながら本発明者らが知る限りにおいては、上記のように天然植物繊維紡績糸を強化繊維として熱可塑性樹脂と複合する際に、該紡績糸の表面清浄化と共に表面活性を高めて熱可塑性樹脂との接合一体性を高めるのにプラズマ処理やオゾン処理を採用した例はなく、勿論それにより本発明で意図する如き卓越した強度特性の二次成形用材料(即ち、二次成形用の複合樹脂線材やペレット)を得た例はなく、繊維強化複合材料として極めて有用な技術を提供するものである。
【0015】
本発明で採用される上記プラズマ処理やオゾン処理の方法自体は格別特殊なものではなく、公知の方法に適宜の変更を加えて実施すればよいが、比較的耐熱性の低い天然植物繊維紡績糸を処理対象とする本発明においては、オゾン酸化による劣化抑制も考慮して処理条件を下記の様な観点から適正に制御することが望ましい。
【0016】
即ちプラズマ処理法としては低温プラズマ処理が採用されるが、天然植物繊維の熱劣化を可及的に防止しつつ十分な表面活性化効果を与えるため、処理は常温(0〜40℃程度)付近で行なうことが望ましい。
【0017】
またオゾン処理法としては、オゾン含有ガスを吹付ける方法、オゾン含有ガスを溶融した樹脂に吹込む方法などを採用できるが、最も一般的なのはオゾン含有ガス(放電により原料中の酸素をオゾン化することにより得られたオゾン含有気体)を吹付ける方法である。その際の温度条件は特に制限されないが、天然植物繊維のオゾン劣化を可及的に防止しつつ十分な表面活性化効果を与えるため、通常は常温(0〜40℃)付近で処理することが望ましい。
【0018】
上記プラズマ処理またはオゾン処理は、少なくとも天然植物繊維紡績糸を熱可塑性樹脂浴に浸漬する前に行なうべきであり、通常は、該紡績糸を複数本引き揃えたストランドを連続的に熱可塑性樹脂浴中に浸漬走行させて含浸を行なう際に、熱可塑性樹脂浴の直前位置もしくはその上流側にプラズマ処理またはオゾン処理のための装置を設けておき、その位置で連続的にそれらの処理が行われる。
【0019】
なお紡績糸は、短繊維状の天然植物繊維の集合体として張力を確保するためZ撚りやS撚りが掛けられており、中でもZ撚りが一般的であるが、上記プラズマ処理やオゾン処理を施す際に、連続走行に必要な張力を保証し得る範囲で該紡績糸の撚り方向に対して逆方向の撚りを与え、該紡績糸の繊維間隙間を広げる様にして処理を行なえば、プラズマ処理やオゾン処理の作用を紡績糸の内部にまで及ぼすことができるので好ましい。
【0020】
また、この様に撚りを解した状態で処理してからその直下流側で熱可塑性樹脂の含浸を行なえば、繊維間への熱可塑性樹脂の含浸も促進され、含浸不足による強度不足の問題も解消されるので好ましい。
【0021】
プラズマ処理またはオゾン処理の後、熱可塑性樹脂の含浸された連続ストランドは、熱可塑性樹脂が溶融状態を維持している高温状態でノズルを通して引き抜かれるが、該ノズルの部分で適度の絞りが加わって樹脂含浸量がコントロールされると共に、紡績糸内に巻き込まれた空気は外部へ押出される。従って、これを冷却固化すると、内部に空隙欠陥のない繊維強化熱可塑性樹脂線材を得ることができる。熱可塑性樹脂の繊維への含浸および連続ストランドの引き抜きは、例えば特開昭64-16612号公報、特開平1-263005号公報、同5-169445号公報などに記載された方法を採用できる。
【0022】
かくして得られる本発明の繊維強化熱可塑性樹脂線材は、強化繊維を構成する天然植物繊維紡績糸の表面がプラズマ処理またはオゾン処理により清浄化されると共に活性化され、熱可塑性樹脂との接合力が高められているので、両者の一体性が高められ、繊維強化複合材として卓越した強度特性を示すものとなる。
【0023】
本発明で使用する天然の植物繊維紡績糸としては、亜麻、苧麻、マニラ麻、サイザル麻、黄麻(ジュート)、***、ケナフ、カラムシ、ココナッツ繊維、綿、パンヤ綿、しゅろなどの紡績糸が例示され、これらは単独で使用し得る他、必要により複数種を組み合わせて用いることもできる。複数種を併用する場合には、複数種を組み合わせて紡績してもよいし、或いは、単独種の紡績糸を熱可塑性樹脂と複合(含浸)する際に、複数種引き揃えて組み合わせることもできる。天然植物繊維の選択は、最終的に得られる成形品に期待される物性に応じて適切なものを選べばよい。
【0024】
紡績糸の太さも特に制限されないが、JIS L 0101に規定されたジュート番手(恒長式)で表わすと5〜80番手(29,029mで1kgの重さの紡績糸を1番手という)のものを使用することが好ましい。紡績糸の太さが5番手より小さいと紡績糸全体としての強度が不足気味となって含浸・引取り時に切断を起こし易くなり、安定した連続操業が害されることがある。一方、80番手を超えて過度に太い紡績糸を使用すると、樹脂が含浸不足となって成形時の繊維の分散が悪くなり、成形品の機械的物性値が不均一且つ不十分となる傾向が生じてくる。
【0025】
更には、溶融樹脂を含浸・引取り後冷却して得られる繊維強化樹脂線材を切断し、更にこれをペレット状に切断して成形材料とする際に毛羽が発生し易くなり、作業環境を汚染する恐れが生じるばかりでなく、ペレットを射出成形機等のホッパーに投入する際に、生じた毛羽が原因となってホッパー部でブリッジを起し易くなり、連続成形の障害になることがある。こうした点も考慮して、紡績糸のより好ましい番手の下限は7番手以上、更に好ましくは10番手以上で、より好ましい番手の上限は70番手以下、更に好ましくは50番手以下である。
【0026】
強化繊維として使用される天然植物繊維紡績糸の含有量は、繊維強化樹脂線材全量中に占める比率で10質量%以上、より好ましくは12質量%以上で、65質量%以下、より好ましくは60質量%以下が好ましい。天然植物繊維紡績糸の含有量が10質量%未満では、強化繊維としての絶対量不足により繊維強化樹脂材の弾性率が不足気味となり、逆に65質量%を超えて過度に多くなると、紡績糸への樹脂の含浸が不十分となる傾向が生じてくる。
【0027】
本発明では、上記の様に強化繊維として天然植物繊維紡績糸を使用するところに特徴を有しているが、本発明の特徴を阻害しない範囲で該天然植物繊維紡績糸と共に少量の合成有機繊維や炭素繊維を併用することも可能である。これらの繊維は廃却の際に、合成有機繊維は熱エネルギーとして回収が可能であるし、合成繊維、炭素繊維共に焼却しても残灰の発生がなく、本発明による材料的メリットを損なうことがない。
【0028】
使用し得る合成有機繊維としては、用いる熱可塑性樹脂の溶融軟化温度と合成有機繊維の耐熱性との関係において最適のものを選択すればよく、成形温度域でダメージを受けない耐熱性を有するものであれば特に制限されないが、好ましいものとしては、例えば、ポリプロピレン系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリイミド系繊維、ポリアリレート系繊維、ポリカーボネート系繊維、シンジオタクチックポリスチレン系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維などが例示される。これらの合成繊維も、単独で使用し得るほか必要により複数種を組み合せて用いることができる。これら合成有機繊維や炭素繊維は、天然植物繊維紡績糸を溶融樹脂浴中に含浸走行させる際に、該紡績糸にかかる張力を補足して糸切れを防止する上で、連続繊維のマルチフィラメントロービングを使用することが望ましい。
【0029】
上記合成有機繊維の中でも、物性やコストの面から特に好ましいのはポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維などのポリエステル系繊維、ポリアミド6やポリアミド6・6などのポリアミド系繊維であり、中でもポリエチレンテレフタレート繊維が最適である。
【0030】
ポリエチレンテレフタレートの場合、強度として4.44dtex(4g/デニール)以上、好ましくは6.7dtex(6g/デニール)以上の繊維を用いることが耐衝撃性を改善する上で特に好ましい。
【0031】
上記合成有機繊維の径は、繊維強化樹脂線材の製造時、もしくはこれを切断してペレットを製造する際の取扱い性、あるいは該線材やペレットを用いて得られる成形品の強度特性などを考慮して、0.5μm以上、より好ましくは1μm以上で、100μm以下、より好ましくは50μm以下であるのが好ましい。
【0032】
また炭素繊維としては、ピッチ系、PAN系の何れでもよく、径は特に制限されず、最終製品の用途・特性などに応じて適宜選定すればよいが、一般的には6〜20μm、より一般的には7〜15μmの範囲であり、これらを3,000〜100,000本引き揃え収束して使用される。
【0033】
なお、上記天然植物繊維紡績糸またはこれと合成有機繊維や炭素繊維を熱可塑性樹脂浴に通過させて含浸させる際には、これらを撚り合せた状態で樹脂浴に通過させ、その下流側でノズル等から引き抜く際に、溶融樹脂の絞り量を調整することにより、得られる含浸ストランドの樹脂含有量が20〜90質量%、より好ましくは30〜88質量%となる様にコントロールしながら引き抜きを行なう。
【0034】
本発明においてマトリックス成分となる熱可塑性樹脂としては、好ましくは溶融軟化温度が220℃程度以下、より好ましくは200℃程度以下、さらに好ましくは180℃程度以下のものを選択することが望ましい。その理由は、該熱可塑性樹脂の溶融軟化温度が高すぎると、溶融状態の該樹脂浴に天然植物繊維紡績糸を含浸走行させる際に、該紡績糸が高温に曝されて熱分解や熱劣化を起こし、強化繊維としての機能が損なわれることがあるからである。この様な観点から、好ましい熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン系やポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、AS樹脂、あるいは、ポリ乳酸系の生分解性樹脂などの如き単独重合樹脂や共重合樹脂、更には、それらの2種以上を併用したブレンド樹脂などが好ましいものとして例示される。それら熱可塑性樹脂の選別に当たっては、最終製品として得られる繊維強化樹脂線材やペレット、更にはこれらを用いて得られる成形品の要求特性などを考慮して任意に選択される。
【0035】
上記熱可塑性樹脂の中でも、強度特性やコストなどのバランスを考慮して特に好ましいのは、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などのα−オレフィンの重合体、あるいはそれらの共重合体の如きポリオレフィン系樹脂、不飽和カルボン酸やその誘導体で変性された変性ポリオレフィン樹脂、あるいはそれらの2種類以上のブレンド樹脂である。
【0036】
上記変性に用いられる不飽和カルボン酸あるいはその誘導体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、あるいはそれら酸のエステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられるが、特に好ましいのは、無水マレイン酸とメタクリル酸グリシジルエステルである。
【0037】
更に本発明においては、前記天然植物繊維紡績糸に含まれていることのある前記リグニン成分などの熱分解によって生じる臭いを抑えるため、結晶性の熱可塑性樹脂を使用することが望ましく、結晶化度は高い方が好ましい。これは結晶化部分に臭気成分が取り込まれ、臭いを抑制する作用が期待されるからである。こうした観点から、前記樹脂の中でも、高結晶性プラスチックであるポリプロピレンや高密度ポリエチレンは好ましいものとして推奨される。
【0038】
また本発明においては、天然植物繊維中に含まれるリグニン質により紡績糸と熱可塑性樹脂の親和性が高められ、前述したプラズマ処理やオゾン処理とも相俟って均一で一体性の高いペレットを得ることができるが、強化繊維と熱可塑性樹脂の密着性を更に改善するため、繊維および樹脂の両者に対して親和性の良好な各種の変性樹脂を添加することも有効である。例えばポリオレフィン系樹脂に対しては、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、オキサゾリン変性ポリオレフィン、メタクリル酸グリシジルエステル変性ポリオレフィン等を添加すると、複合材料としての一体性が一段と高められ、成形品の物性向上が期待できる。その際に添加される変性ポリオレフィン樹脂の量は、樹脂系やその変性度によっても異なるが、ポリプロピレン系樹脂の場合、酸価26mgKOH/gの無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂の添加量は、ポリオレフィン系樹脂に対して0.1〜15質量%、より好ましくは0.2〜12質量%、更に好ましくは0.5〜10質量%である。
【0039】
またマトリックスとなる熱可塑性樹脂には、成形品に求められる物性や用途に応じて各種の添加剤を加えることができる。それらの添加剤としては、分散剤、滑剤、難燃剤、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、カーボンブラック、結晶化促進剤(増粘剤)、可塑剤、顔料、染料などが挙げられ、これらも必要に応じて2種類以上併用することができる。
【0040】
本発明に係る繊維強化熱可塑性樹脂線材は、マトリックスを構成する熱可塑性樹脂の特性によって優れた2次加工性を有しており、例えば該線材を多数本引き揃え、あるいは金型の内外面に巻回して加熱溶融して再成形する方法、該繊維を任意の長さに切断してペレット化し、押出し成形や射出成形用原料として使用し、あるいはチョップドストランドとしたり不織布状もしくは織編物状として2次加工用の成形材料として使用するなど、様々の成形材料として有効に利用できる。
【0041】
尚、ペレット状の成形材料として使用する際の好ましいペレット長は2〜24mmの範囲であり、2mm未満の短尺物では、強化繊維が短尺となるため十分な強度特性が得られ難くなり、逆に24mmを越えて過度に長尺になると、成形時に該ペレットがホッパーでブリッジを引き起こし、安定供給が阻害されてスムーズな成形ができなくなる。こうした観点から、ペレットとして使用する際のより好ましい長さは3mm以上、更に好ましくは4mm以上で、15mm以下、さらに好ましくは12mm以下である。
【0042】
ペレット径は、ペレット自体の生産性や該ペレットを用いた成形時のハンドリング性等を考慮すると1mm以上、5mm以下、より好ましくは、2mm以上、4mm以下である。
【0043】
ペレットの好ましい寸法を、上記ペレット長(L)とペレット径(D)の関係で表現すると、L/D(アスペクト比)が1以上、6以下であることが好ましい。該ペレットのL/Dが1未満では、含浸・引き抜き後の線材をペレット状に切断する際にペレットが割れを生じることがあり、強化用繊維の毛羽立ちが顕著となってハンドリング性が悪くなる。また、該ペレットのL/Dが6を越えて過度に細長いペレットになると、成形に際しスクリュー等ヘのペレットの噛込み時に強化繊維が破損し易く、強化用繊維長が短くなって十分な強度特性の成形品が得られ難くなる。こうした観点から、ペレットのより好ましいL/Dは2以上、5以下である。
【0044】
天然植物繊維は、その種類にもよるが、一般的に180℃を超える付近から熱劣化を起し易くなる傾向があるので、融点や軟化点の高い熱可塑性樹脂を用いる場合には、併用されることのある合成有機繊維の耐熱性を含めて強化繊維の劣化を配慮することが望まれる。強化繊維に樹脂を含浸させる際の溶融樹脂温度は低い方が好ましいが、強化繊維への樹脂の含浸度合いやストランド(樹脂が含浸された強化繊維束)の引取り速度に及ぼす樹脂粘度とのバランスを考慮して最適の温度を選択することになる。
【0045】
ちなみに、熱可塑性樹脂の選択に当たっては、強化繊維に含浸させるのに適切な溶融粘度となるものを選択し、可能な範囲で溶融粘度が十分低くなる温度に熱可塑性樹脂を加熱して溶融する。例えば、ポリプロピレン樹脂の場合には、目安としてメルトフローレート(MFR:230℃、2.16kgf)で5g/10分以上、より好ましくは15g/10分以上、更に好ましくは30g/10分以上で、200g/10分以下、より好ましくは150g/10分以下、更に好ましくは100g/10分以上のものを選択するのが良い。
【0046】
ポリプロピレン系樹脂のMFRが上記範囲未満では、天然植物繊維紡績糸を含む強化樹脂線材やペレットの生産性が低くなる傾向が現われ、製造できたとしても強化繊維への樹脂の含浸が不十分となり、得られるペレットから強化繊維の脱落が起こり易くなってハンドリング性に問題を生じたり、成形品としての強化繊維の分散性不良により強度特性値のバラツキが大きくなる傾向が生じてくる。一方、MFRが上記好適範囲を超えると、成形品の強度や弾性率、耐熱性といった特性が低下するため好ましくない。
【0047】
また、強化繊維として例えばジュート紡績糸を選択した場合には、ポリプロピレン樹脂の溶融樹脂温度として、200℃以上、280℃以下、より好ましくは220℃以上、260℃以下、更に好ましくは230℃以上、255℃以下が好ましい。
【0048】
この際、強化繊維の熱劣化を抑えるという観点から、強化繊維が溶融樹脂浴中に入りノズルを通してから取り出されるまでの時間が10秒以内、好ましくは5秒以内となる様にコントロールすることが好ましい。この時間が長くなり過ぎると強化繊維が熱劣化を起こす可能性が高くなる。一方、この時間が短か過ぎると、熱可塑性樹脂の含浸が不十分となるので、好ましくは浸漬時間を0.1秒以上、より好ましくは0.15秒以上確保することが望ましい。
【0049】
【実施例】
以下、実験例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0050】
実験例
下記の素材および処理法により繊維強化熱可塑性樹脂線材を製造した。
【0051】
[ポリプロピレン系樹脂]
密度が0.91g/cm3、MFR(230℃、2.16kgf)が60g/10分、融点(DSC法)が165℃のホモポリプロピレン樹脂(PP)100質量部に、無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(三洋化成工業社製商品名「ユーメックス1001」、酸価:26mgKOH/g、密度:0.95g/cm3、分子量:40,000(GPC法による重量平均分子量))5質量部をブレンドした樹脂ペレットを使用した。
【0052】
[ポリアミド12樹脂]
密度が1.01g/cm3、融点(DSC法)が178℃のナイロン12樹脂(ダイセル・ヒュルス社製商品名「ダイアミドL1640」)を使用した。
【0053】
[天然植物繊維]
天然植物繊維紡績糸として、30番手の黄麻(ジュート糸)の紡績糸(Z撚り)を使用した。
【0054】
[プラズマ処理]
(株)キーエンス社製のプラズマ照射器(コントローラST−7000、ヘッドST−7010、大気プラズマ方式)を使用した。
【0055】
[オゾン含有気体処理]
(有)東洋化工機社製のオゾン発生器(「OZO−4」、オゾン発生量:400mg/h、濃度:300ppm)を用いて、発生したオゾンをガラス管の中に注入し、そこに強化用繊維紡績糸を撚りを解く方向に撚り(S撚り)を掛けながら通過させる。このオゾン含有気体処理を、直列して3回繰り返す。
【0056】
実施例1〜5、比較例1〜3
3本の上記天然植物繊維紡績糸に撚りを掛けながら溶融樹脂浴(250℃)に通して含浸し、15m/minのライン速度で引き抜く方法を採用する。この際、撚りを解く方向の撚り(S撚り)を掛けながら、前記プラズマ照射処理を行なった後、その直下流側で溶融した上記ポリプロピレン系樹脂浴(実施例1)またはポリアミド12樹脂浴(実施例2)中に浸漬走行させ、次いで吐出ノズルから引き抜いてから冷却固化させ、直径が約3mmで繊維含量が約40質量%の天然植物繊維強化樹脂線材を製造する。その後、該線材を長さ4mmに切断し、直径約3mm×長さ4mm、繊維含量が約40質量%の天然植物繊維強化樹脂ペレットを製造した。また、プラズマ照射処理に代えてオゾン含有気体処理を採用した以外は前記実施例1と全く同様にして、天然植物繊維強化樹脂線材を製造し、引き続いて長さ約4mmに切断することにより、上記と同じ寸法と含浸率の天然植物繊維強化樹脂ペレットを製造した(実施例3)。
【0057】
上記において、プラズマ処理またはオゾン処理を省略した以外は前記実施例1,2と同様にして天然植物繊維強化樹脂ペレットを製造した(比較例1,2)。
【0058】
また上記において、天然植物繊維紡績糸にZ撚り方向の撚りを掛けながら、該紡績糸にプラズマ照射を2方向(2台)から照射した以外は前記実施例1と同様にして樹脂浴(ポリプロピレン系樹脂)中を浸漬走行させ、天然植物繊維強化樹脂線材を製造し、引き続いて長さ約4mmに切断することにより、上記と同じ寸法と含浸率の天然植物繊維強化樹脂ペレットを製造した(実施例4)。
【0059】
また、ポリプロピレン系樹脂として、無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂を配合していないポリプロピレン樹脂のみを使用した以外は前記実施例1と全く同様にして、天然植物繊維強化樹脂線材を製造し、引き続いて長さ約4mmに切断することにより、上記と同じ寸法と含浸率の天然植物繊維強化樹脂ペレットを製造した(実施例5)。
【0060】
更に、無水マレイン酸変性ポリプロピレン系樹脂配合無しのポリプロピレン系樹脂を使用し、且つプラズマ照射処理もオゾン含有気体処理も省略した以外は前記実施例1と同様にして天然植物繊維強化樹脂線材を製造し、引き続いて長さ約4mmに切断することにより、上記と同じ寸法と含浸率の天然植物繊維強化樹脂ペレットを製造した(比較例3)。
【0061】
[評価試験]
上記で得た各天然植物繊維強化樹脂ペレットを、100℃の送風乾燥機を用いて3時間乾燥し、これらを成形原料として成形実験を行なった。成形装置としては、住友−ネスタール社製の射出成形機「SG220U−SYCAP・MIIIA」を使用し、成形温度は、樹脂としてポリプロピレン系樹脂を用いたものは180℃、ポリアミド12樹脂を用いたものは200℃とし、金型温度を60℃として射出成形を行ない、曲げ試験片(25mm×130mm×厚さ3.2mm)および衝撃試験片(12.7mm×62mm×厚さ3.2mm)を製造し、それぞれについて下記の評価試験を行ない、表1に示す結果を得た。
【0062】
評価試験法:
曲げ強度及び曲げ弾性率:ASTM D790に準拠して測定、
衝撃値:ASTM D256に準拠して、ノッチ付アイゾット衝撃試験を実施。
【0063】
【表1】
Figure 0004377540
【0064】
表1より、次の様に解析できる。
【0065】
実施例1,3,4と比較例1の比較、および実施例5と比較例3の比較から、マトリックス成分としてポリプロピレン系樹脂を使用したものでは、紡績糸のプラズマ処理またはオゾン処理によって物性を大幅に改善し得ることが分かる。また、実施例1と実施例5の比較から、マトリックス樹脂として酸変性プロピレン系樹脂を添加すると、プラズマ処理またはオゾン処理との明らかな相乗効果が認められる。
【0066】
また、比較例1に対する実施例1(曲げ強度で13.9%、曲げ弾性率で18.4%の向上)および実施例4(曲げ強度で4.2%、曲げ弾性率で4.1%の向上)との物性向上効果から、樹脂浴含浸時における撚りの方向によって物性改善効果は異なり、撚りを解く方向に撚りを掛けながら含浸を行なった方が高い物性改善効果を得ることができる。
【0067】
更に、比較例2に対する実施例2(曲げ強度で4.8%、曲げ弾性率で6.1%の向上)との比較から、ポリアミド12樹脂を用いた場合でも物性改善効果は認められるが、上記比較例1に対する実施例1(曲げ強度で13.9%、曲げ弾性率で18.4%の向上)、比較例3に対する実施例5(曲げ強度で8.5%、曲げ弾性率で14.6%の向上)の比較からも明らかな様に、ポリプロピレン系樹脂を用いた場合に比べると改質効果は小さい。その理由としては、ポリアミドは元々天然繊維に対する接着性が良好であるのに対し、ポリプロピレン系樹脂は元々天然繊維に対する接着性が乏しいため、ポリプロピレン系樹脂と複合する際に、天然植物繊維に対する接着改質処理(オゾン処理やプラズマ処理)効果がより有効に発揮されたものと考えられる。即ち本発明においては、天然植物繊維紡績糸と複合される樹脂としてポリオレフィン系樹脂を使用した時により有効に活かされる。
【0068】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、主たる強化繊維として天然植物繊維紡績糸を使用し、これを熱可塑性樹脂浴に含浸するに先立って、該紡績糸にプラズマ処理もしくはオゾン処理を施すことによって、該紡績糸と熱可塑性樹脂との接合一体性を高めることができ、曲げ強度や曲げ弾性率、衝撃特性などの物性を効果的に高めることができる。しかもこの方法であれば、従来の接着改善処理(水蒸気処理や洗剤処理、アルカリ処理や硫酸処理等の薬剤処理)に指摘される廃液処理の問題を解消できると共に処理コストも大幅に低減できる。

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂に強化繊維として天然植物繊維紡績糸を複合してなる繊維強化熱可塑性樹脂線材を製造するに当たり、前記紡績糸を熱可塑性樹脂に含浸する際、もしくは少なくともその前に、該紡績糸にプラズマ処理またはオゾン処理を施すことにより、該紡績糸の表面を活性化すると共に該紡績糸に付着している油分を分解し、熱可塑性樹脂との接合力を高めることを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂線材の製法。
  2. 前記プラズマ処理またはオゾン処理を施す際に、天然植物繊維紡績糸に撚り戻し方向の力を加える請求項1に記載の製法。
  3. 熱可塑性樹脂が、酸変性ポリオレフィンを含むポリオレフィン系樹脂である請求項1または2に記載の製法。
  4. 前記天然植物繊維紡績糸の太さがJISL 0101に規定されたジュート番手で表わすと5〜80番手であり、その含有量が繊維強化熱可塑性樹脂線材全量中に占める比率で10質量%以上、65質量%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の製法。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の方法により製造された線材をペレット状に切断することを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂ペレットの製法。
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