JP4376769B2 - 打錠用粉末ガム、それを用いた打錠チューインガム及び打錠チューインガム用付着防止剤 - Google Patents

打錠用粉末ガム、それを用いた打錠チューインガム及び打錠チューインガム用付着防止剤 Download PDF

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Description

本発明は、打錠時に打錠手段へのチューインガムの付着を防止し得る打錠用粉末ガム、それを用いた打錠チューインガム及び打錠チューインガム用付着防止剤に関する。
従来、粉末ガムは、ガムベース(弾性体、樹脂、ワックス類、乳化剤、油脂、無機質など)に糖類、香料等の副原料を添加し、加熱混合して均質化した後、冷却して粉砕装置(ハンマーミル、オシレーター等)で粉砕することにより製造される。そして、このようにして得られた粉末ガムは、各種加工菓子に利用される(例えば、特許文献1及び2参照。)。
ところで、上記加工菓子の中でも、粉末ガムを打錠して打錠チューインガムとすることが知られている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、ガムを粉末化して打錠用粉末ガムにする一般的な方法では、段落[0004]〜[0006]に記載の通り、ガム原料を粉末化する際の加熱によって成分が熱履歴を受けて劣化する等各種の問題が生じるものである。そこで、特許文献3では、上記問題を克服するために、打錠用粉末ガムの組成を特定しているが、該特定組成では、甘味の質が悪いだけではなく、シュガーレス化ができず、チューインガムの風味や食感を設計しにくいという欠点がある。また、段落[0019]に記載の通り、吸水性糖類が結着剤溶液の水分を吸収し、それ自体が固化状態となって生成ガム中に分散するため、生成粉末ガム自体が脆い状態となるのである。従って、この生成粉末ガムを打錠して打錠チューインガムとしても、ボソボソした食感で、粉末ガム粒子同士の結着性も悪くなるという問題点を有するものである。
特開昭60−199348号公報 特開平9−47221号公報 特許第2558437号公報
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、打錠圧力に拘らず、打錠手段への粉末ガムの付着を防止することができ、更には打錠圧力を低くしても粉末ガム同士の結着が良好で、熱劣化性成分を添加することができ、風味及び食感に優れた打錠用粉末ガム、それを用いた打錠チューインガム及び打錠チューインガム用付着防止剤を提供するにある。
本発明は、粉末ガムを打錠して打錠チューインガムとするための打錠用粉末ガムであって、粉末ガムに用いる糖質全体重量中、還元パラチノースを80重量%以上含有することを特徴とする打錠用粉末ガムにより上記目的を達成する。
好ましくは、粉末ガムの表面に被覆層を設けてなる。
また、本発明は、上記打錠用粉末ガムを打錠した打錠チューインガムにより上記目的を達成する。
好ましくは、機能性成分が含有されている。
また、本発明は、粉末ガムを打錠する際の打錠手段に対する粉末ガム付着防止剤であって、還元パラチノースを有効成分とすることを特徴とする打錠チューインガム用付着防止剤により上記目的を達成する。
すなわち、本発明者らは、打錠チューインガムの食感及び風味を劣化させることなく、打錠時の打錠手段への粉末ガムの付着が防止し得る原材料について種々検討を行った。その結果、粉末ガムの打錠時の付着防止剤として還元パラチノースを用いることを見出し、更に還元パラチノースを粉末ガムの糖質全体重量中80重量%以上に設定することにより、打錠した時に、杵等の打錠手段に粉末ガムが付着せず、連続的に打錠を行うことができ、しかも機能性物質等の各種熱劣化性成分を粉末ガム製造時の加熱工程以外で添加することができることを見出し、本発明に到達した。
本発明によれば、特定量の還元パラチノースを用いているので、粉末ガムを打錠したときに打錠手段に該粉末ガムが付着しにくい。従って、連続的に打錠チューインガムを製造することができ、生産性がよい。また、粉末ガムにした時の流動性がよい。更には、粉末ガム製造時の加熱工程以外で添加するので、機能性物質等の熱劣化成分を用いても劣化が起こることがなく、該成分の効果が十分発揮される。
更には、従来の付着防止剤(例えばリン酸一水素カルシウム等)のようにチューインガムの風味や食感を損なうことがなく、チューインガム特有の粘弾性(打錠時の付着要因)は維持しつつ打錠手段への付着が防止され、かつ粉末ガム同士の打錠後の結着性が良好である。また、甘味の質も良好であるので、チューインガム本来の風味や食感を設計しやすくなる。
また、シュガーレスのチューインガムに設計可能であり、例えば機能性成分を口中に長く滞留させる必要がある場合でも、う蝕の原因となりにくいという効果を有する。
本発明の打錠チューインガム用付着防止剤は、還元パラチノースを有効成分とする。有効成分とは、目的とする機能が発揮される程度に該成分を含むことを示す。好ましくは、打錠チューインガム用付着防止剤全体重量中、60重量%以上が望ましい。
上記還元パラチノースは、砂糖のα−1,2結合を転移酵素の作用によりα−1,6結合に作り替えて得られるパラチノースを還元(水素添加)して得られる。還元することにより、消化・吸収されにくい形となり、エネルギーは2kcal/gで砂糖の約1/2であり、またう蝕になりにくい糖アルコールである。
製品としては、例えば「粉末パラチニット」(新三井製糖(株)製)等が挙げられる。
本発明の打錠チューインガム用付着防止剤には、各種副原料を含有してもよい。
本発明の打錠用粉末ガムは、糖質全体重量中、還元パラチノースを80重量%以上含有するものである。
まず、本発明の粉末ガムとは、好ましくは粒径5mm以下、更に好ましくは3mm以下、より好ましくは10メッシュパス(粒径1.7mm以下)のガムである。これらは、粉末ガム全体重量中70%以上、更に好ましくは90%以上が上記粒度に揃っていることがよいという意味である。すなわち、粒度分布が狭く揃っているほど打錠時の成形性が良いのである。
なお、本発明の粉末ガム表面に被覆層を形成する場合には、上記粒度は被覆層が形成されていない状態の粉末ガムの粒度である。
本発明の打錠用粉末ガムに用いる還元パラチノースは、上述の打錠チューインガム用付着防止剤に用いる還元パラチノースと同様である。
上記還元パラチノースは粉末で用いられ、その粒度は、還元パラチノース全体中90%以上が、好適には20メッシュパス〜200メッシュオン、更に好適には60メッシュパス〜120メッシュオンであることが打錠手段への付着防止性の点で好適である。
上記還元パラチノースは、粉末ガムに用いる糖質全体重量中、80重量%以上含有されていることが、打錠手段への付着防止の点で重要である。更に好適には、糖質全体重量中85〜90重量%であることが望ましい。なお、本発明の粉末ガムにおいては、糖質が還元パラチノースのみからなってもよい。
より好ましくは、上記還元パラチノースは、更に好ましくは、打錠用粉末ガム全体重量中70重量%以上含有されていることが望ましい。
本発明の粉末ガムに用いる糖質は、上記還元パラチノースの他には、グルコースなどの単糖類、砂糖,麦芽糖,乳糖,トレハロースなどの二糖類、マルトトリオース,パノースなどの三糖類、マルトオリゴ糖,ガラクトオリゴ糖などのオリゴ糖、ソルビトール,キシリトール,エリスリトール,マルチトール,ラクチトールなどの糖アルコールなどが挙げられ、適宜選択し、単独でも数種組み合わせて用いてもよい。
本発明の粉末ガムにおいて、糖質は、粉末ガム全体重量中、好ましくは70〜80重量%含有されていることが、打錠手段への付着防止及び打錠チューインガムの食感や風味の点で望ましい。
本発明の粉末ガムは、上記糖質の他、ガムベース等からなる。
ガムベースは、従来から用いられているものであり、例えば、樹脂、弾性体、ワックス類、無機質、乳化剤等が適宜選択して使用される。
樹脂は、チクルやジェルトンなどの天然樹脂、エステルガムや酢酸ビニル樹脂などの合成樹脂等が挙げられ、適宜単独もしくは複数組み合わせてもよい。
弾性体は、ゴム様物質とも言われ、例えば、ポリイソブチレン(イソブチレン重合体)、ポリブテン、ブチルゴム、ポリイソプレン、天然ゴム等が挙げられ、これらは単独でも複数組み合わせてもよい。
ワックス類(炭化水素、ロウ等)としては、例えば、ライスワックス、キャンデリラワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバロウ等が挙げられ、これらは単独でも複数組み合わせてもよい。
無機質としては、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられ、これらは単独でも複数組み合わせてもよい。
乳化剤としては、プロピレングリコール脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル等が挙げられ、これらは単独でも複数組み合わせてもよい。
また、本発明の粉末ガムには、副原料として、スクラロース、アセスルファムK等の非糖質甘味料、香料、調味料、色素、安定剤、乳化剤、各種機能性成分等を適宜添加してもよい。
特に、本発明の粉末ガムは、打錠時低い打錠圧力で粉末ガム粒子同士の結着が良好であ
る。また、副原料として熱劣化性の各種機能性成分を加熱工程を経ることなく添加でき、熱による劣化が起こらないという利点を有する。
上記機能性成分としては、乳酸菌、小麦抽出物、ヨモギエキス、フコイダン、山査子エキス、植物体由来のアルコール脱水素酵素(ADH)、コエンザイムQ10(以下、CoQ10と記す)、下記に示す一般式(1)(但し、式中Rは水素原子、単糖類もしくは少糖類の残基、又は炭素数2〜20のアシル基である。)からなる脂肪分解促進成分、及び、下記に示す一般式(2)(但し、式中Rは水素原子、単糖類もしくは少糖類の残基、又は炭素数2〜20のアシル基である。)からなる脂肪分解促進成分等が挙げられる。
Figure 0004376769
Figure 0004376769
上記小麦抽出物は、小麦から抽出した成分で、淡黄〜白色の粉末でアミラーゼ活性阻害を有し、ダイエット素材として知られている。
製品としては、「Wheat Slimer−1」(協同乳業(株)製)等が挙げられる。
上記ADHとは、別名アセトアルデヒド還元酵素、アルコールデヒドロゲナーゼともいわれ、アルコールのアルデヒドへの酸化を可逆的に触媒する酵素である。そして、このADHを含む植物体としては、例えばキュウリ、なす、大根、セロリ、トマト、ネギ等が挙げられる。
そして、上記植物体由来のADHは、従来公知の各種の方法により調製することができ、例えば次のようにして調製される。すなわち、まず、充分に成熟した植物体を準備し、これに脱イオン水を加え、ミキサー等によって植物体を粉砕する。そして、得られた粉砕物(液状)を遠心分離により清澄化し、その後凍結乾燥または噴霧乾燥を行う。このようにして、粒状、粉末状等の固形の植物体由来のADHを得ることができる。
また、さらに高活性の植物体由来のADHを得るため、次のように調製してもよい。す
なわち、まず、上記と同様にして清澄液を得る。次いで、得られた清澄液に硫安を加えて放置した後、生じた沈殿物を遠心分離により集める。その後、沈殿物を脱イオン水に溶解し、脱イオン水に対して透析するか、限外濾過装置を用いて脱塩する。このようにして得られたものを緩衝液に置換し、ハイドロキシアパタイト樹脂等に吸着させ、同じ緩衝液で洗浄した後、溶出させる。そして、植物体由来のADHの安定性を高めるため、得られた溶出液に濃縮大根エキス等を加え、さらに透析を行った後、凍結乾燥する。このようにしても、粒状、粉末状等の固形の植物体由来のADHを得ることができる。
上記CoQ10(補酵素Q−10)は、一般的にはビタミンQとも呼ばれ、ユビデカレノン、ユビキノン、ユビキノール−10とも呼ばれる強力な抗酸化物質であり、身体を最も望ましい状態で機能させるために細胞に与えるとよい栄養素の一つである。一般名はユビデカレノン(ubidecarenone)で、化学名は、2-(3,7,11,15,19,23,27,31,35,39−decamethyl−2、6,10,14,18,22,26,30,34,38−tetracontadecaenyl)−5,6−dimethoxy−3−methyl−1,4−benzoquinoneである。分子量は、863.36で、融点が約48℃の黄色からだいだい色の結晶性の粉末で、におい及び味はない。エーテルに溶けやすく、光によって分解し、着色が強くなる。CoQ10は、高等動物において有効な補酵素であるが、高等動物以外の生物において有効な補酵素とされる場合もある。CoQ10は、これらを含む総称であってよい。製品としては、例えば、日清ファルマ社製「コエンザイムQ10」等が挙げられる。
本発明の粉末ガムは、表面に被覆層を形成されてなることが更に好適である。
すなわち、チューインガム生地は、粉末化すると表面積が増大し、これが製造工程中や保存中に外気と触れることによって、ガムベース(特に弾性体や樹脂)の酸化を促進し、不快な酸化臭を発したり、ガムベース本来の粘弾性が失われて、打錠チューインガムを口中で咀嚼すると、ぼろぼろに崩壊し、まとまりにくく、一塊のチューインガムとして味わうことができないという欠点がある。
そこで、一般の食品において酸化防止には従来抗酸化剤(ビタミンE、BHTなど)を配合することが行われているが、薬剤を含めた機能性成分も配合することを考慮するとビタミンEやBHT等の抗酸化剤も含まない方が好ましい。
他方、最近、圧延や押出成形したチューインガムにCoQ10を一例とする各種機能性成分を添加することが行われており、本発明においても上述の通り機能性成分配合可能となっている。しかしながら、特にCoQ10などの親油性機能性成分等の生地吸着性成分を混合したチューインガムは、例え、熱劣化が防止されたとしても、ガムベース中に生地吸着性成分が吸着される傾向にあるため、該成分を有効量摂取しようとすると、過剰に添加しておかなければならなかったり、成分本来の効果が発現しにくいという欠点がある。
そこで、本発明の粉末ガム表面に被覆層を設けておくと、ガムベースの酸化や機能性成分等の生地吸着性成分のガムベースへの吸着が防止でき、その結果、風味及び食感を良好にし、機能性食品等の生地吸着性成分の溶出を高めるのである。
なお、上記生地吸着性成分とは、上述の機能性成分の他、香料、油脂類等の呈味成分等が挙げられる。
上記被覆層の被覆成分としては、例えば、上述のような糖質、非糖質甘味料、澱粉類(デキストリン、澱粉、化工澱粉、変性澱粉、澱粉分解物等)、アラビアガム、ゼラチン、シェラック、カルシウム、脱脂乳製品類、蛋白質、粉末呈味原料(粉末茶類、卵白粉末、調味料、粉末果汁、粉末エキス等)、調味料、酸味料、安定剤、乳化剤、ゲル化剤、増粘剤、塩類、着色料、栄養素(食物繊維、水溶性ビタミン類、ミネラル、ビフィズス菌増殖因子等)ガルシニア、カンボジアエキス粉末、ギムネマ粉末等が挙げられ、適宜選択し単
独又は複数組み合わせて用いればよい。なお、油脂、香料、卵黄、DHA等の親油性成分の場合は、上記被覆成分と併用して用いることが被覆効果を高めるうえで望ましい。この中でも、特にデキストリンは少量で酸化防止及び吸着防止効果が得られる点で好ましい。
上記被覆層の形成方法は、特に限定するものではないが、被覆層が粉末ガム全体に均一に形成されるような方法を採ることが本発明の効果を得る点で好適である。例えば、流動層造粒装置を用いた流動層コーティング法などの被覆方法を用いて、粉末ガムを空中に吹き上げたところへ、液体化した被覆成分を吹き付けた後、乾燥するという一連の工程を繰返すことにより被覆層を形成する等の方法を採ればよい。
上記被覆層は、打錠用粉末ガム全体重量中、好ましくは0.05〜5重量%、更に好ましくは0.1〜1重量%であることがガムベースの酸化防止、生地吸着性成分のガムベースへの吸着防止及び食感の点で好適である。
本発明の打錠チューインガムは、上記打錠用粉末ガムと、必要に応じ副原料とを粉体混合し、共に打錠機等で打錠してなるものである。
本発明の打錠チューインガムの形態は、特に限定されることはなく、板状、ブロック状等の適宜の形状に打錠成形されていればよい。
上記副原料は、上述の副原料等が挙げられる。
特に、機能性成分等の生地吸着性成分は、粉末ガム中に含有させることにより、もしくは、打錠時に粉末ガムと混合(粉体混合等)して打錠機に供給して共に打錠することにより、打錠チューインガムに含有させてもよいが、特に、生地吸着性成分のガムベースへの吸着を防止するためには、粉末ガム中に含有させるのではなく、粉末ガムとは別に準備し、打錠時に粉末ガムと共に打錠機に供給することが好適である。
次に、上記原料を用いて、本発明の打錠用粉末ガム及び打錠チューインガムは例えば次のようにして製造される。
まず、ガムベース、糖質及び副原料を適宜添加して、加熱混合して均質化し、冷却した後、粉砕機(例えばハンマーミル、オシレーター等)で粉砕すれば打錠用粉末ガムが得られる。この後、更なる粒度の均一化のため、ふるいにかけて粒度を分別してもよい。また、必要に応じて、粉末ガム表面に被覆層を形成してもよい。
本発明の打錠チューインガムは、上記のようにして得られた打錠用粉末ガムと、必要に応じ副原料とを、粉体混合して打錠機に供給し、共に打錠することにより得られる。
次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説明する。
〈実施例1〜2、比較例1〉
《打錠用粉末ガムの調製》
表1に示す組成を加熱混合して均質化し、20℃に冷却した後、ハンマーミルで粒径8メッシュパス〜120メッシュオンの粒度の打錠用粉末ガムを調製した。
Figure 0004376769
《打錠チューインガムの調製》
上記のようにして得られた実施例1〜2及び比較例1の打錠用粉末ガムを、表2に示す打錠用粉末ガム組成と粉体混合した後、圧力0.4ton/個で打錠して1個当たり0.4グラム、直径10mmの打錠チューインガムを得た。これを包装機に供給し、ポリエチレン製包装材料で1個ずつ個包装した。なお、打錠は、1種類の組成について、単発式打錠機で連続的に50個製造した。
《打錠機への打錠チューインガムの付着観察》
上記打錠チューインガム製造中、打錠時の杵への付着状態を観察した。
その結果を表2に合わせて示す。
Figure 0004376769
以上の結果より、実施例1、2の打錠チューインガムは、打錠機への付着がなく、連続して打錠することができ、生産性の高いチューインガムであった。また、打錠圧力が低くても粉末ガム粒子同士の結着性が良好で、打錠圧力由来の発熱によるADHの熱劣化はみられなかった。更には、チューインガム本来の弾力性を有する良好な食感を呈した。
これに対し、比較例の打錠チューインガムは、食感に問題はないものの、打錠機への付着が多く、連続生産性に劣るものであった。
〈実施例3〉
《打錠用粉末ガムの調製》
実施例1の打錠用粉末ガムに対し、表3に示す被覆率になるようにデキストリンを流動層造粒装置を用いて流動層コーティングによって被覆し、粉末ガム表面にデキストリン被覆層が形成された打錠用粉末ガムを調製した。
〈実施例4〉
被覆層を設けない他は、実施例3と同様にして打錠用粉末ガムを調製した。
実施例3及び4の粉末ガムに対して、下記のような酸化抑制試験を行なった。その結果を、過酸化物価増加量として表3に合わせて示す。
《酸化抑制試験》
粉末ガムを粉体状態で、55℃で3週間保存し、過酸化物価の測定を行った。
《打錠チューインガムの調製》
表3に示す組成でCoQ10等を粉末ガムと粉体混合した後、圧力0.4ton/個で共に打錠して1個当たり0.4グラム、直径10mmの打錠チューインガムを得た。これを包装機に供給し、ポリエチレン製包装材料で1個ずつ個包装した。なお、打錠は、単発式打錠機で連続的に50個製造した。
上記のようにして得られた打錠チューインガムに対して、下記のようにして吸着抑制試験を行った。その結果を、CoQ10溶出率として表3に合わせて示す。
《吸着抑制試験》
打錠チューインガムを、常温でエージングした。その後、水抽出を行い、抽出液中のCoQ10をHPLC(高速液体クロマトグラフィ)にて測定した。
Figure 0004376769
以上の結果より、実施例3の粉末ガムは、実施例4の粉末ガムに比べ、保存後も酸化しにくく、過酸化物価の増加が抑制されていた。従って、打錠チューインガムとした際に、不快な酸化臭が無く、粘弾性の低下が生じずに口中での咀嚼時にチューインガムが一塊になって味わうことができた。また、CoQ10の溶出率も、実施例4のチューインガムに比べて高く、有効量を確実に摂取できた。

Claims (4)

  1. 粉末ガムを打錠して打錠チューインガムとするための打錠用粉末ガムであって、粉末ガムに用いる糖質全体重量中、粉末ガムを打錠する際の粉末ガム付着防止成分として、還元パラチノースを80重量%以上含有することを特徴とする打錠用粉末ガム。
  2. 請求項1記載の打錠用粉末ガムを打錠してなる打錠チューインガム。
  3. 粉末ガムに用いる糖質全体重量中、還元パラチノースを80重量%以上含有することを特徴とする、粉末ガムを打錠する際の打錠手段に対する粉末ガムの付着防止方法。
  4. 粉末ガムを打錠する際の打錠手段に対する粉末ガム付着防止剤であって、還元パラチノースを含有することを特徴とする打錠チューインガム用付着防止剤。
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