JP4376430B2 - ジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7に示すように、ジェット推進艇20は、FRP製のハル部材1とデッキ部材2とが互いの周縁部3で一体的に接合されて艇体が構成され、艇上の中央部付近には操舵ハンドル4が設けられると共に、シート5が船尾方向に伸びて形成されている。また、艇内には中央部付近にエンジン6が搭載され、このエンジン6により駆動されるジェット推進機7が船尾船底部に設置されている。
【0003】
図8に詳細に示すように、上記ハル部材1の後下部には凹状に窪ませたポンプ室8が形成され、このポンプ室8内にジェット推進機7の一部が設置されると共に、ポンプ室8の下側は船底プレート9で覆われている。
【0004】
上記ハル部材1の船底には水吸い込み口10が形成されると共に、この水吸い込み口10から後上方に湾曲しながら延在してジェット推進機7の前部と接続される水吸い込みダクト11がハル部材1に一体形成されている。
【0005】
上記ジェット推進機7のインペラハウジング19内にはインペラ12が設けられ、このインペラ12のインペラシャフト13は上記水吸い込みダクト11内を前方に延在し、ダクト周壁部を水密に貫通して上記エンジン6の駆動シャフトに連結されている。
【0006】
上記インペラハウジング19の前端部はベース部材27を介して水吸い込みダクト11に固定され、このインペラハウジング19の後端部には、インペラダクト21とノズル14aとが順に取付けられている。
【0007】
そして、エンジン6によるインペラ12の回転により、船底の水吸い込み口10から水吸い込みダクト11に吸い込んだ水は、ジェット推進機7のベース部材27とインペラハウジング19とインペラダクト21の内部にそれぞれ形成された水通路22を通ってノズル14aから後方に噴射させることにより、ジェット推進艇20が前方に推進されるようになる。また、操舵ハンドル4によりディフレクター14bを垂直軸15回りに回動させることにより、ジェット推進艇20が前方に推進されながら旋回されるようになる。さらに、操舵ハンドル4に設けられた操作レバー(図示せず。)の操作でプッシュブルケーブル16を介してリバースバケット17を水平軸18回りに下回動させることにより(図8の状態)、ジェット推進艇20が後方に推進されるようになる。
【0008】
なお、水吸い込みダクト11をハル部材1に一体形成しているために、水吸い込みダクト11の形状精度が悪くなりやすいことから、水吸い込みダクト11とインペラハウジング19の水通路22とを凹凸無く接続するために、ベース部材27の水通路22の前開口部分27aをラッパ状に拡径させるように形成している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなジェット推進艇20においては、インペラ12の回転で水吸い込みダクト11内に水を吸い込むときに、インペラ12のブレードの枚数分の圧力変動が発生し、この圧力変動は、水吸い込みダクト11内の水を伝搬して艇体(ハル部材1とデッキ部材2)に振動として伝わり、この振動は艇体の側面や上面から騒音として外部に放出されるという問題があった。
【0010】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、インペラによる水の圧力変動に伴う騒音を低減できるようにしたジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ジェット推進機のインペラの回転により、船底の水吸い込み口から水吸い込みダクトに吸い込んだ水をジェット推進機のノズルから後方に噴射させるようにし、上記水吸い込みダクトの少なくとも一部を艇体によって構成したジェット推進艇の推進機において、上記ジェット推進機のインペラハウジングの前端部と上記水吸い込みダクトの後端部との間に、インペラハウジングとほぼ同軸・同内径でストレート状に延在する圧力変動減衰用ハウジングが介設され、上記圧力変動減衰用ハウジングとインペラハウジングは、ジェット推進艇の一部を構成するハル部材の後下部に形成されるポンプ室内において船外に設けられ、上記圧力変動減衰用ハウジングの前端部とインペラのブレードの前端部との間のストレート部分の軸方向長さは、インペラのブレードの軸方向の長さよりも長く設定され、上記インペラハウジングと圧力変動減衰用ハウジングは、別部材で構成されて、艇体にボルトで共締め固定されていることを特徴とするジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造を提供するものである。
【0012】
本発明によれば、インペラハウジングと水吸い込みダクトとの間に、インペラハウジングとほぼ同軸・同内径でストレート状に延在する圧力変動減衰用ハウジングを介設することにより、このハウジングのストレート部分で水が整流されて圧力変動が減衰されるようになるから、水の圧力変動が水吸い込みダクト内の水を伝搬して艇体に振動として伝わりにくくなって、騒音が低減するようになる。
【0013】
また、圧力変動減衰用ハウジングの前端部とインペラのブレードの前端部との間のストレート部分の軸方向長さは、インペラのブレードの軸方向の長さよりも長く設定されている構成であるから、水が整流されるストレート部分が長くなって圧力変動がより減衰されるようになるから、騒音が一層低減するようになる。
【0014】
さらに、インペラハウジングと圧力変動減衰用ハウジングは、艇体にボルトで共締め固定されている構成であるから、製造コストを抑えつつ騒音を低減できるとともに、共締めにより別々の固定手段及び固定の手間が不要になる。
【0015】
請求項2のように、上記圧力変動減衰用ハウジングの内面に、ダンパー用ラバーが取付けられている構成とすれば、このラバーのダンパー作用によっても水の圧力変動がより減衰されるようになるから、騒音が一層低減するようになる。
【0016】
請求項3のように、上記水吸い込みダクトの水吸い込み口に設けられる異物流入防止用スクリーンと、このスクリーンの後端部を支持するとともに水吸い込みダクトの下部を形成するように設けられる下部ダクトとは、防振部材を介して船底に固定されている構成とすれば、防振部材によって水の圧力変動に伴う振動がスクリーンや下部ダクトを介して艇体に伝わりにくくなるから、騒音が一層低減するようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、従来技術と同一構成・作用の箇所は同一番号を付して詳細な説明は省略する。
【0018】
図1に第1実施形態を示すように、上記ハル部材1の船底には水吸い込み口10が形成されると共に、この水吸い込み口10から後上方に湾曲しながら延在する水吸い込みダクト11がハル部材1に一体形成されている。
【0019】
この水吸い込みダクト11の後端部は、従来のようにジェット推進機7のインペラハウジング19の前端部と直接接続されるのではなく、圧力変動減衰用ハウジング26とベース部材27とを介して接続されるようにしている。
【0020】
この圧力変動減衰用ハウジング26は、ジェット推進機7のインペラハウジング19と同材質(例えばアルミニューム製)が好ましく、図2に詳細に示すように、インペラハウジング19の水通路22とほぼ同軸・同内径でストレート状に軸方向に延在する水通路22が形成されて、その前端フランジ部26aは、水吸い込みダクト11の後端部に対応するポンプ室8の前端壁8aに設けられたベース部材27に複数本のボルト28で取付けられている。
【0021】
また、圧力変動減衰用ハウジング26の後端部には、インペラハウジング19の前端部19bが嵌合する後端凹部26bが形成されている。
【0022】
さらに、圧力変動減衰用ハウジング26の前端部と後端部との間の内面にはリング状の窪み部26cが形成され、この窪み部26cには、ダンパー用ラバー29が接着又は焼付けにより取付けられている。なお、この窪み部26cに取付けるのはラバーに限るものではなく、ダンパー作用のある部材であれば良い。
【0023】
上記インペラハウジング19と圧力変動減衰用ハウジング26とダンパー用ラバー29の各内径はほぼ同径で、かつ中心軸もほぼ同軸である。
【0024】
上記圧力変動減衰用ハウジング26の前端部とインペラ12のブレード12aの前端部との間のストレート部分の軸方向長さL1+L3は、上記インペラ12のブレード12aの軸方向の長さL2よりも長く設定するのが好ましい。また、上記ベース部材27にインペラハウジング19及び圧力変動減衰用ハウジング26の水通路22とほぼ同軸・同内径でストレート状に軸方向に延在する軸方向長さL4の水通路22が形成されている。さらに、インペラハウジング19の前部には、インペラ12のブレード12aの前端との間に軸方向長さL3のストレート部分が形成されている。
【0025】
これらにより、ベース部材27の前端部とインペラ12のブレード12aの前端部との間の水通路22に、軸方向長さL5(L4+L1+L3)のストレート部分が形成されることになる。なお、本実施形態のジェット推進艇20では、長さL5は80mm程度に設定するのが好ましく、長さL2は50mm程度である。
【0026】
上記ベース部材27と圧力変動減衰用ハウジング26とは別部品として説明したが、上述のように、インペラハウジング19及び圧力変動減衰用ハウジング26の水通路22とほぼ同軸・同内径でストレート状に軸方向に延在する軸方向長さL4の水通路22をベース部材27に形成することにより、ベース部材27と圧力変動減衰用ハウジング26との2部品によって圧力変動減衰用ハウジングを構成するようにしても良い。
【0027】
また、ベース部材27の水通路22のストレート部分を長さL1で後方に延長させて、この後方延長部分を圧力変動減衰用ハウジングとした一体物であっても良い。
【0029】
上記水吸い込みダクト11の水吸い込み口10には異物流入防止用スクリーン30が設けられると共に、このスクリーン30の後端部30aを支持するとともに水吸い込みダクト11の下部を形成する下部ダクト31が設けられている。
【0030】
図3に詳細に示すように、上記スクリーン30の前端部30bは、水吸い込みダクト11の内面に2個のねじ穴30cに螺合するボルト32(図1参照)により固定されており、このボルト32にはゴムブッシュ等の防振部材が挿入されている。なお、スクリーン30の後端部30aは、下部ダクト31の内面に2個のねじ穴31dに螺合するボルト33により固定されている。
【0031】
また、下部ダクト31は、左右両側の4本のボルト34により船底(ハル部材1)に固定され、このボルト34にはゴムブッシュ等の防振部材が挿入されている。
【0032】
なお、船底プレート9も左右両側の4本のボルト35により船底(ハル部材1)に固定されているが、このボルト35にはゴムブッシュ等の防振部材を挿入する必要は特にない。
【0033】
上記のように水吸い込みダクト11を構成すれば、ジェット推進機7のインペラハウジング19の前端部と水吸い込みダクト11の後端部との間に、インペラハウジング19とほぼ同軸・同内径でストレート状に延在する圧力変動減衰用ハウジング26を介設しているから、このハウジング26のストレート部分で水が整流されてインペラ12による水の圧力変動が減衰されるようになるので、水の圧力変動が水吸い込みダクト11内の水を伝搬して艇体(ハル部材1とデッキ部材2)に振動として伝わりにくくなって、騒音が低減するようになる。
【0034】
また、圧力変動減衰用ハウジング26のみでも圧力変動の減衰効果があるが、さらに、このハウジング26の内面に、ダンパー用ラバー29を取付ければ、このラバー29のダンパー作用によっても水の圧力変動がより減衰されるようになるので、騒音が一層低減するようになる。
【0035】
さらに、圧力変動減衰用ハウジング26の前端部とインペラ12のブレード12aの前端部との間のストレート部分の軸方向長さL1+L3をインペラ12のブレード12aの軸方向の長さL2よりも長く設定すれば、水が整流されるストレート部分が長くなって圧力変動がより減衰されるようになるので、騒音が一層低減するようになる。
【0036】
なお、本実施形態では、ベース部材27の前端とインペラ12のブレード12aの前端との間の水通路22に、軸方向長さL5(L4+L1+L3)のストレート部分が形成されることから、水が整流されるストレート部分が、インペラ12のブレード12aの軸方向の長さL2よりも遙かに長くなって、圧力変動を一層減衰させることができる。
【0037】
また、水吸い込みダクト11の水吸い込み口10の異物流入防止用スクリーン30と、水吸い込みダクト11の下部を形成する下部ダクト31とを、防振部材を介して船底(ハル部材1)に固定すれば、防振部材によって水の圧力変動に伴う振動がスクリーン30や下部ダクト31を介して艇体(ハル部材1とデッキ部材2)に伝わりにくくなるので、騒音が一層低減するようになる。
【0038】
図5に第2実施形態を示すように、ベース部材27の前端面にスタッドボルト43aが設けられ、このスタッドボルト43aをポンプ室8の前端壁8aに貫通させて、外部からナット43bを螺合することにより、ベース部材27がポンプ室8の前端壁8aに取付けられている。
【0039】
また、ベース部材27の外周面と下部ダクト31の凹部31aとの間にはゴムリング状の防振部材44が介設されて、この防振部材44によって水の圧力変動に伴う振動が下部ダクト31を介して艇体(ハル部材1とデッキ部材2)に伝わりにくくなる。
【0040】
さらに、水吸い込みダクト11の後端部の水通路11aの口径が細く、圧力変動減衰用ハウジング26の水通路22の口径が太くなっている関係から、ベース部材27の水通路22はストレート状ではなくて、水吸い込みダクト11の水通路11aとインペラハウジング19の水通路22とを凹凸無く接続するために後方に向かってラッパ状に拡径させるように形成している。
【0041】
これらにより、圧力変動減衰用ハウジング26の前端部とインペラ12のブレード12aの前端部との間の水通路22に、上記インペラ12のブレード12aの軸方向の長さL2よりも長い軸方向長さL1+L3のストレート部分が形成されることになる。なお、本実施形態のジェット推進艇20では、長さL1+L3は60mm程度に設定するのが好ましく、長さL2は55mm程度である。
【0042】
また、インペラハウジング19と圧力変動減衰用ハウジング26とは、ボルト28でベース部材27に共締め固定しているから、インペラハウジング19と圧力変動減衰用ハウジング26の製造がそれぞれ容易になって製造コストを抑えつつ騒音を低減できるとともに、ボルト28による共締めにより別々の固定用ボルトやその固定の手間が不要になる。
【0043】
さらに、インペラハウジング19とノズル14aとの間には、内部に静翼が固定されたインペラダクト21が介設され、このインペラダクト21とノズル14aは、ボルト46で圧力変動減衰用ハウジング26に共締め固定している。
【0044】
図6に詳細に示すように、上記圧力変動減衰用ハウジング26の前端部26dは、上記ベース部材27の後端凹部27bに嵌合するとともに、上記インペラハウジング19の前端部19aは、上記圧力変動減衰用ハウジング26の後端凹部26bに嵌合する。また、上記インペラダクト21の前端部21aは、圧力変動減衰用ハウジング19の後端凹部19bに嵌合する。
【0045】
そして、上記圧力変動減衰用ハウジング26の窪み部26cは、前端部26d方向へ浅く延在して、ダンパー用ラバー29が前端部26dの内面にまで至るようにしている。また、上記アルミニューム製のインペラハウジング19の内面には、ステンレス製のインサートスリーブ47が圧入されている。
【0046】
図4に示すように、上記エンジン6の排気マニホールドからエンジン6の前上方をU字状に迂回して後方に延びる排気管37の後端部がウォータロック38に接続され、このウォータロック38からジェット推進機7の上方を横切る排出管39がハル部材1の外部に開放されて、エンジン6の排気ガスは、排気管37からウォーターロック38を介して排出管39をへて艇外に排出されるようになっている。
【0047】
かかる排気系においては、排気管37内にエンジン冷却水を混入するタイプがあり、このタイプの排気系では、エンジン6の停止時状態のときに排気系、特にウォーターロック38に冷却水が溜まるようになる。
【0048】
そして、特に4サイクルエンジンでは、始動時やエンジン不調時などに、いずれかの気筒が失火すると排気管37内が負圧になり、この負圧によって、ウォーターロック38に溜まっているエンジン冷却水が逆流して燃焼室に戻るという不具合が起こるおそれがある。
【0049】
そこで、排気管37内の負圧を低減するために、圧抜き部分をウォーターロック38内の水面WLよりも上方位置に設けて、排気管37内を大気圧に近づけることにより、エンジン6の失火時のエンジン冷却水の逆流を防止することができる。具体的には、排気管37の途中に圧抜きホース40を接続したり、ウォーターロック38内の排気管37の後端部の上部に圧抜き穴41を設ける。
【0050】
ここで、圧抜きホース40の他端を艇外に開口したり、圧抜き穴41をウォーターロック38内に開口すれば、エンジン6の通常運転時に排気管37内を流れる冷却水は艇外あるいはウォーターロック38内に排出されることから、冷却水が艇内に漏れることを防止できる。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は、インペラハウジングと水吸い込みダクトとの間に、インペラハウジングとほぼ同軸・同内径でストレート状に延在する圧力変動減衰用ハウジングを介設することにより、このハウジングのストレート部分で水が整流されて圧力変動が減衰されるようになるから、水の圧力変動が水吸い込みダクト内の水を伝搬して艇体に振動として伝わりにくくなって、騒音が低減するようになる。
【0052】
また、圧力変動減衰用ハウジングの前端部とインペラのブレードの前端部との間のストレート部分の軸方向長さは、インペラのブレードの軸方向の長さよりも長く設定されている構成であるから、水が整流されるストレート部分が長くなって圧力変動がより減衰されるようになるから、騒音が一層低減するようになる。
【0053】
さらに、インペラハウジングと圧力変動減衰用ハウジングは、艇体にボルトで共締め固定されている構成とすれば、製造コストを抑えつつ騒音を低減できるとともに、共締めにより別々の固定手段及び固定の手間が不要になる。
【0054】
請求項2のように、圧力変動減衰用ハウジングの内面に、ダンパー用ラバーを取付ければ、このラバーのダンパー作用によっても水の圧力変動がより減衰されるようになるから、騒音が一層低減するようになる。
【0055】
請求項3のように、水吸い込みダクトの水吸い込み口に設けられる異物流入防止用スクリーンと、このスクリーンの後端部を支持するとともに水吸い込みダクトの下部を形成するように設けられる下部ダクトとは、防振部材を介して船底に固定されている構成とすれば、防振部材によって水の圧力変動に伴う振動がスクリーンや下部ダクトを介して艇体に伝わりにくくなるから、騒音が一層低減するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる第1実施形態の水吸い込みダクトの側面断面図である。
【図2】 圧力変動減衰用ハウジングであり、(a)は前面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図3】 スクリーンと下部ダクトと船底プレートの底面図である。
【図4】 エンジンの排気系のシステム図である。
【図5】 本発明にかかる第2実施形態の水吸い込みダクトの側面断面図である。
【図6】 圧力変動減衰用ハウジングとインペラダクトの要部拡大断面図である。
【図7】 ジェット推進艇の側面図である。
【図8】 従来の水吸い込みダクトの側面断面図である。
【符号の説明】
7 ジェット推進機
10 水吸い込み口
11 水吸い込みダクト
12 インペラ
12a ブレード
19 インペラハウジング
20 ジェット推進艇
26 圧力変動減衰用ハウジング
29 ダンパー用ラバー
30 異物流入防止用スクリーン
31 下部ダクト
Claims (3)
- ジェット推進機のインペラの回転により、船底の水吸い込み口から水吸い込みダクトに吸い込んだ水をジェット推進機のノズルから後方に噴射させるようにし、上記水吸い込みダクトの少なくとも一部を艇体によって構成したジェット推進艇の推進機において、
上記ジェット推進機のインペラハウジングの前端部と上記水吸い込みダクトの後端部との間に、インペラハウジングとほぼ同軸・同内径でストレート状に延在する圧力変動減衰用ハウジングが介設され、
上記圧力変動減衰用ハウジングとインペラハウジングは、ジェット推進艇の一部を構成するハル部材の後下部に形成されるポンプ室内において船外に設けられ、
上記圧力変動減衰用ハウジングの前端部とインペラのブレードの前端部との間のストレート部分の軸方向長さは、インペラのブレードの軸方向の長さよりも長く設定され、
上記インペラハウジングと圧力変動減衰用ハウジングは、別部材で構成されて、艇体にボルトで共締め固定されていることを特徴とするジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造。 - 上記圧力変動減衰用ハウジングの内面に、ダンパー用ラバーが取付けられている請求項1に記載のジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造。
- 上記水吸い込みダクトの水吸い込み口に設けられる異物流入防止用スクリーンと、このスクリーンの後端部を支持するとともに水吸い込みダクトの下部を形成するように設けられる下部ダクトとは、防振部材を介して船底に固定されている請求項1または2に記載のジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造。
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