JP2001106184A - ジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造 - Google Patents

ジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造

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JP2001106184A JP2000210831A JP2000210831A JP2001106184A JP 2001106184 A JP2001106184 A JP 2001106184A JP 2000210831 A JP2000210831 A JP 2000210831A JP 2000210831 A JP2000210831 A JP 2000210831A JP 2001106184 A JP2001106184 A JP 2001106184A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インペラによる水の圧力変動に伴う騒音を低
減できるようにする。 【解決手段】 インペラハウジング19と水吸い込みダ
クト11との間に、インペラハウジング19とほぼ同軸
・同内径でストレート状に延在する圧力変動減衰用ハウ
ジング26を介設することにより、このハウジング26
のストレート部分で水が整流されて圧力変動が減衰され
るようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジェット推進艇の
推進機の水吸い込みダクト構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に示すように、ジェット推進艇20
は、FRP製のハル部材1とデッキ部材2とが互いの周
縁部3で一体的に接合されて艇体が構成され、艇上の中
央部付近には操舵ハンドル4が設けられると共に、シー
ト5が船尾方向に伸びて形成されている。また、艇内に
は中央部付近にエンジン6が搭載され、このエンジン6
により駆動されるジェット推進機7が船尾船底部に設置
されている。
【0003】図8に詳細に示すように、上記ハル部材1
の後下部には凹状に窪ませたポンプ室8が形成され、こ
のポンプ室8内にジェット推進機7の一部が設置される
と共に、ポンプ室8の下側は船底プレート9で覆われて
いる。
【0004】上記ハル部材1の船底には水吸い込み口1
0が形成されると共に、この水吸い込み口10から後上
方に湾曲しながら延在してジェット推進機7の前部と接
続される水吸い込みダクト11がハル部材1に一体形成
されている。
【0005】上記ジェット推進機7のインペラハウジン
グ19内にはインペラ12が設けられ、このインペラ1
2のインペラシャフト13は上記水吸い込みダクト11
内を前方に延在し、ダクト周壁部を水密に貫通して上記
エンジン6の駆動シャフトに連結されている。
【0006】上記インペラハウジング19の前端部はベ
ース部材27を介して水吸い込みダクト11に固定さ
れ、このインペラハウジング19の後端部には、インペ
ラダクト21とノズル14aとが順に取付けられてい
る。
【0007】そして、エンジン6によるインペラ12の
回転により、船底の水吸い込み口10から水吸い込みダ
クト11に吸い込んだ水は、ジェット推進機7のベース
部材27とインペラハウジング19とインペラダクト2
1の内部にそれぞれ形成された水通路22を通ってノズ
ル14aから後方に噴射させることにより、ジェット推
進艇20が前方に推進されるようになる。また、操舵ハ
ンドル4によりディフレクター14bを垂直軸15回り
に回動させることにより、ジェット推進艇20が前方に
推進されながら旋回されるようになる。さらに、操舵ハ
ンドル4に設けられた操作レバー(図示せず。)の操作
でプッシュブルケーブル16を介してリバースバケット
17を水平軸18回りに下回動させることにより(図8
の状態)、ジェット推進艇20が後方に推進されるよう
になる。
【0008】なお、水吸い込みダクト11をハル部材1
に一体形成しているために、水吸い込みダクト11の形
状精度が悪くなりやすいことから、水吸い込みダクト1
1とインペラハウジング19の水通路22とを凹凸無く
接続するために、ベース部材27の水通路22の前開口
部分27aをラッパ状に拡径させるように形成してい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなジェット
推進艇20においては、インペラ12の回転で水吸い込
みダクト11内に水を吸い込むときに、インペラ12の
ブレードの枚数分の圧力変動が発生し、この圧力変動
は、水吸い込みダクト11内の水を伝搬して艇体(ハル
部材1とデッキ部材2)に振動として伝わり、この振動
は艇体の側面や上面から騒音として外部に放出されると
いう問題があった。
【0010】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、インペラによる水の圧力変動に伴う
騒音を低減できるようにしたジェット推進艇の推進機の
水吸い込みダクト構造を提供することを目的とするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ジェット推進機のインペラの回転によ
り、船底の水吸い込み口から水吸い込みダクトに吸い込
んだ水をジェット推進機のノズルから後方に噴射させる
ようにし、上記水吸い込みダクトの少なくとも一部を艇
体によって構成したジェット推進艇の推進機において、
上記ジェット推進機のインペラハウジングの前端部と上
記水吸い込みダクトの後端部との間に、インペラハウジ
ングとほぼ同軸・同内径でストレート状に延在する圧力
変動減衰用ハウジングが介設されていることを特徴とす
るジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造を提
供するものである。
【0012】本発明によれば、インペラハウジングと水
吸い込みダクトとの間に、インペラハウジングとほぼ同
軸・同内径でストレート状に延在する圧力変動減衰用ハ
ウジングを介設することにより、このハウジングのスト
レート部分で水が整流されて圧力変動が減衰されるよう
になるから、水の圧力変動が水吸い込みダクト内の水を
伝搬して艇体に振動として伝わりにくくなって、騒音が
低減するようになる。
【0013】請求項2のように、上記圧力変動減衰用ハ
ウジングの内面に、ダンパー用ラバーが取付けられてい
る構成とすれば、このラバーのダンパー作用によっても
水の圧力変動がより減衰されるようになるから、騒音が
一層低減するようになる。
【0014】請求項3のように、上記圧力変動減衰用ハ
ウジングの前端部とインペラのブレードの前端部との間
のストレート部分の軸方向長さは、インペラのブレード
の軸方向の長さよりも長く設定されている構成とすれ
ば、水が整流されるストレート部分が長くなって圧力変
動がより減衰されるようになるから、騒音が一層低減す
るようになる。
【0015】請求項4のように、上記インペラハウジン
グと圧力変動減衰用ハウジングは、艇体にボルトで共締
め固定されている構成とすれば、製造コストを抑えつつ
騒音を低減できるとともに、共締めにより別々の固定手
段及び固定の手間が不要になる。
【0016】請求項5のように、上記水吸い込みダクト
の水吸い込み口に設けられる異物流入防止用スクリーン
と、このスクリーンの後端部を支持するとともに水吸い
込みダクトの下部を形成するように設けられる下部ダク
トとは、防振部材を介して船底に固定されている構成と
すれば、防振部材によって水の圧力変動に伴う振動がス
クリーンや下部ダクトを介して艇体に伝わりにくくなる
から、騒音が一層低減するようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。なお、従来技術と同一構成
・作用の箇所は同一番号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0018】図1に第1実施形態を示すように、上記ハ
ル部材1の船底には水吸い込み口10が形成されると共
に、この水吸い込み口10から後上方に湾曲しながら延
在する水吸い込みダクト11がハル部材1に一体形成さ
れている。
【0019】この水吸い込みダクト11の後端部は、従
来のようにジェット推進機7のインペラハウジング19
の前端部と直接接続されるのではなく、圧力変動減衰用
ハウジング26とベース部材27とを介して接続される
ようにしている。
【0020】この圧力変動減衰用ハウジング26は、ジ
ェット推進機7のインペラハウジング19と同材質(例
えばアルミニューム製)が好ましく、図2に詳細に示す
ように、インペラハウジング19の水通路22とほぼ同
軸・同内径でストレート状に軸方向に延在する水通路2
2が形成されて、その前端フランジ部26aは、水吸い
込みダクト11の後端部に対応するポンプ室8の前端壁
8aに設けられたベース部材27に複数本のボルト28
で取付けられている。
【0021】また、圧力変動減衰用ハウジング26の後
端部には、インペラハウジング19の前端部19bが嵌
合する後端凹部26bが形成されている。
【0022】さらに、圧力変動減衰用ハウジング26の
前端部と後端部との間の内面にはリング状の窪み部26
cが形成され、この窪み部26cには、ダンパー用ラバ
ー29が接着又は焼付けにより取付けられている。な
お、この窪み部26cに取付けるのはラバーに限るもの
ではなく、ダンパー作用のある部材であれば良い。
【0023】上記インペラハウジング19と圧力変動減
衰用ハウジング26とダンパー用ラバー29の各内径は
ほぼ同径で、かつ中心軸もほぼ同軸である。
【0024】上記圧力変動減衰用ハウジング26の前端
部とインペラ12のブレード12aの前端部との間のス
トレート部分の軸方向長さL1+L3は、上記インペラ
12のブレード12aの軸方向の長さL2よりも長く設
定するのが好ましい。また、上記ベース部材27にイン
ペラハウジング19及び圧力変動減衰用ハウジング26
の水通路22とほぼ同軸・同内径でストレート状に軸方
向に延在する軸方向長さL4の水通路22が形成されて
いる。さらに、インペラハウジング19の前部には、イ
ンペラ12のブレード12aの前端との間に軸方向長さ
L3のストレート部分が形成されている。
【0025】これらにより、ベース部材27の前端部と
インペラ12のブレード12aの前端部との間の水通路
22に、軸方向長さL5(L4+L1+L3)のストレ
ート部分が形成されることになる。なお、本実施形態の
ジェット推進艇20では、長さL5は80mm程度に設
定するのが好ましく、長さL2は50mm程度である。
【0026】上記ベース部材27と圧力変動減衰用ハウ
ジング26とは別部品として説明したが、上述のよう
に、インペラハウジング19及び圧力変動減衰用ハウジ
ング26の水通路22とほぼ同軸・同内径でストレート
状に軸方向に延在する軸方向長さL4の水通路22をベ
ース部材27に形成することにより、ベース部材27と
圧力変動減衰用ハウジング26との2部品によって圧力
変動減衰用ハウジングを構成するようにしても良い。
【0027】また、ベース部材27の水通路22のスト
レート部分を長さL1で後方に延長させて、この後方延
長部分を圧力変動減衰用ハウジングとした一体物であっ
ても良い。
【0028】さらに、圧力変動減衰用ハウジング26
は、別体物として水吸い込みダクト11とジェット推進
機7のインペラハウジング19との間に介設したもので
あったが、ジェット推進機7のインペラハウジング19
の前端部、すなわち、インペラハウジング19のうち、
インペラ12の前端よりも前方に位置する部分を前方に
延長させ、その前端部を水吸い込みダクト11の後端部
に接続して、この前方延長部分を圧力変動減衰用ハウジ
ングとした一体物であっても良い。
【0029】上記水吸い込みダクト11の水吸い込み口
10には異物流入防止用スクリーン30が設けられると
共に、このスクリーン30の後端部30aを支持すると
ともに水吸い込みダクト11の下部を形成する下部ダク
ト31が設けられている。
【0030】図3に詳細に示すように、上記スクリーン
30の前端部30bは、水吸い込みダクト11の内面に
2個のねじ穴30cに螺合するボルト32(図1参照)
により固定されており、このボルト32にはゴムブッシ
ュ等の防振部材が挿入されている。なお、スクリーン3
0の後端部30aは、下部ダクト31の内面に2個のね
じ穴31dに螺合するボルト33により固定されてい
る。
【0031】また、下部ダクト31は、左右両側の4本
のボルト34により船底(ハル部材1)に固定され、こ
のボルト34にはゴムブッシュ等の防振部材が挿入され
ている。
【0032】なお、船底プレート9も左右両側の4本の
ボルト35により船底(ハル部材1)に固定されている
が、このボルト35にはゴムブッシュ等の防振部材を挿
入する必要は特にない。
【0033】上記のように水吸い込みダクト11を構成
すれば、ジェット推進機7のインペラハウジング19の
前端部と水吸い込みダクト11の後端部との間に、イン
ペラハウジング19とほぼ同軸・同内径でストレート状
に延在する圧力変動減衰用ハウジング26を介設してい
るから、このハウジング26のストレート部分で水が整
流されてインペラ12による水の圧力変動が減衰される
ようになるので、水の圧力変動が水吸い込みダクト11
内の水を伝搬して艇体(ハル部材1とデッキ部材2)に
振動として伝わりにくくなって、騒音が低減するように
なる。
【0034】また、圧力変動減衰用ハウジング26のみ
でも圧力変動の減衰効果があるが、さらに、このハウジ
ング26の内面に、ダンパー用ラバー29を取付けれ
ば、このラバー29のダンパー作用によっても水の圧力
変動がより減衰されるようになるので、騒音が一層低減
するようになる。
【0035】さらに、圧力変動減衰用ハウジング26の
前端部とインペラ12のブレード12aの前端部との間
のストレート部分の軸方向長さL1+L3をインペラ1
2のブレード12aの軸方向の長さL2よりも長く設定
すれば、水が整流されるストレート部分が長くなって圧
力変動がより減衰されるようになるので、騒音が一層低
減するようになる。
【0036】なお、本実施形態では、ベース部材27の
前端とインペラ12のブレード12aの前端との間の水
通路22に、軸方向長さL5(L4+L1+L3)のス
トレート部分が形成されることから、水が整流されるス
トレート部分が、インペラ12のブレード12aの軸方
向の長さL2よりも遙かに長くなって、圧力変動を一層
減衰させることができる。
【0037】また、水吸い込みダクト11の水吸い込み
口10の異物流入防止用スクリーン30と、水吸い込み
ダクト11の下部を形成する下部ダクト31とを、防振
部材を介して船底(ハル部材1)に固定すれば、防振部
材によって水の圧力変動に伴う振動がスクリーン30や
下部ダクト31を介して艇体(ハル部材1とデッキ部材
2)に伝わりにくくなるので、騒音が一層低減するよう
になる。
【0038】図5に第2実施形態を示すように、ベース
部材27の前端面にスタッドボルト43aが設けられ、
このスタッドボルト43aをポンプ室8の前端壁8aに
貫通させて、外部からナット43bを螺合することによ
り、ベース部材27がポンプ室8の前端壁8aに取付け
られている。
【0039】また、ベース部材27の外周面と下部ダク
ト31の凹部31aとの間にはゴムリング状の防振部材
44が介設されて、この防振部材44によって水の圧力
変動に伴う振動が下部ダクト31を介して艇体(ハル部
材1とデッキ部材2)に伝わりにくくなる。
【0040】さらに、水吸い込みダクト11の後端部の
水通路11aの口径が細く、圧力変動減衰用ハウジング
26の水通路22の口径が太くなっている関係から、ベ
ース部材27の水通路22はストレート状ではなくて、
水吸い込みダクト11の水通路11aとインペラハウジ
ング19の水通路22とを凹凸無く接続するために後方
に向かってラッパ状に拡径させるように形成している。
【0041】これらにより、圧力変動減衰用ハウジング
26の前端部とインペラ12のブレード12aの前端部
との間の水通路22に、上記インペラ12のブレード1
2aの軸方向の長さL2よりも長い軸方向長さL1+L
3のストレート部分が形成されることになる。なお、本
実施形態のジェット推進艇20では、長さL1+L3は
60mm程度に設定するのが好ましく、長さL2は55
mm程度である。
【0042】また、インペラハウジング19と圧力変動
減衰用ハウジング26とは、ボルト28でベース部材2
7に共締め固定しているから、インペラハウジング19
と圧力変動減衰用ハウジング26の製造がそれぞれ容易
になって製造コストを抑えつつ騒音を低減できるととも
に、ボルト28による共締めにより別々の固定用ボルト
やその固定の手間が不要になる。
【0043】さらに、インペラハウジング19とノズル
14aとの間には、内部に静翼が固定されたインペラダ
クト21が介設され、このインペラダクト21とノズル
14aは、ボルト46で圧力変動減衰用ハウジング26
に共締め固定している。
【0044】図6に詳細に示すように、上記圧力変動減
衰用ハウジング26の前端部26dは、上記ベース部材
27の後端凹部27bに嵌合するとともに、上記インペ
ラハウジング19の前端部19aは、上記圧力変動減衰
用ハウジング26の後端凹部26bに嵌合する。また、
上記インペラダクト21の前端部21aは、圧力変動減
衰用ハウジング19の後端凹部19bに嵌合する。
【0045】そして、上記圧力変動減衰用ハウジング2
6の窪み部26cは、前端部26d方向へ浅く延在し
て、ダンパー用ラバー29が前端部26dの内面にまで
至るようにしている。また、上記アルミニューム製のイ
ンペラハウジング19の内面には、ステンレス製のイン
サートスリーブ47が圧入されている。
【0046】図4に示すように、上記エンジン6の排気
マニホールドからエンジン6の前上方をU字状に迂回し
て後方に延びる排気管37の後端部がウォータロック3
8に接続され、このウォータロック38からジェット推
進機7の上方を横切る排出管39がハル部材1の外部に
開放されて、エンジン6の排気ガスは、排気管37から
ウォーターロック38を介して排出管39をへて艇外に
排出されるようになっている。
【0047】かかる排気系においては、排気管37内に
エンジン冷却水を混入するタイプがあり、このタイプの
排気系では、エンジン6の停止時状態のときに排気系、
特にウォーターロック38に冷却水が溜まるようにな
る。
【0048】そして、特に4サイクルエンジンでは、始
動時やエンジン不調時などに、いずれかの気筒が失火す
ると排気管37内が負圧になり、この負圧によって、ウ
ォーターロック38に溜まっているエンジン冷却水が逆
流して燃焼室に戻るという不具合が起こるおそれがあ
る。
【0049】そこで、排気管37内の負圧を低減するた
めに、圧抜き部分をウォーターロック38内の水面WL
よりも上方位置に設けて、排気管37内を大気圧に近づ
けることにより、エンジン6の失火時のエンジン冷却水
の逆流を防止することができる。具体的には、排気管3
7の途中に圧抜きホース40を接続したり、ウォーター
ロック38内の排気管37の後端部の上部に圧抜き穴4
1を設ける。
【0050】ここで、圧抜きホース40の他端を艇外に
開口したり、圧抜き穴41をウォーターロック38内に
開口すれば、エンジン6の通常運転時に排気管37内を
流れる冷却水は艇外あるいはウォーターロック38内に
排出されることから、冷却水が艇内に漏れることを防止
できる。
【0051】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明は、インペラハウジングと水吸い込みダクトとの間
に、インペラハウジングとほぼ同軸・同内径でストレー
ト状に延在する圧力変動減衰用ハウジングを介設するこ
とにより、このハウジングのストレート部分で水が整流
されて圧力変動が減衰されるようになるから、水の圧力
変動が水吸い込みダクト内の水を伝搬して艇体に振動と
して伝わりにくくなって、騒音が低減するようになる。
【0052】請求項2のように、圧力変動減衰用ハウジ
ングの内面に、ダンパー用ラバーを取付ければ、このラ
バーのダンパー作用によっても水の圧力変動がより減衰
されるようになるから、騒音が一層低減するようにな
る。
【0053】請求項3のように、圧力変動減衰用ハウジ
ングの前端部とインペラのブレードの前端部との間のス
トレート部分の軸方向長さは、インペラのブレードの軸
方向の長さよりも長く設定されている構成とすれば、水
が整流されるストレート部分が長くなって圧力変動がよ
り減衰されるようになるから、騒音が一層低減するよう
になる。
【0054】請求項4のように、インペラハウジングと
圧力変動減衰用ハウジングは、艇体にボルトで共締め固
定されている構成とすれば、製造コストを抑えつつ騒音
を低減できるとともに、共締めにより別々の固定手段及
び固定の手間が不要になる。
【0055】請求項5のように、水吸い込みダクトの水
吸い込み口に設けられる異物流入防止用スクリーンと、
このスクリーンの後端部を支持するとともに水吸い込み
ダクトの下部を形成するように設けられる下部ダクトと
は、防振部材を介して船底に固定されている構成とすれ
ば、防振部材によって水の圧力変動に伴う振動がスクリ
ーンや下部ダクトを介して艇体に伝わりにくくなるか
ら、騒音が一層低減するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる第1実施形態の水吸い込みダ
クトの側面断面図である。
【図2】 圧力変動減衰用ハウジングであり、(a)は
前面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図3】 スクリーンと下部ダクトと船底プレートの底
面図である。
【図4】 エンジンの排気系のシステム図である。
【図5】 本発明にかかる第2実施形態の水吸い込みダ
クトの側面断面図である。
【図6】 圧力変動減衰用ハウジングとインペラダクト
の要部拡大断面図である。
【図7】 ジェット推進艇の側面図である。
【図8】 従来の水吸い込みダクトの側面断面図であ
る。
【符号の説明】
7 ジェット推進機 10 水吸い込み口 11 水吸い込みダクト 12 インペラ 12a ブレード 19 インペラハウジング 20 ジェット推進艇 26 圧力変動減衰用ハウジング 29 ダンパー用ラバー 30 異物流入防止用スクリーン 31 下部ダクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B63H 21/32 B63H 21/32 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジェット推進機のインペラの回転によ
    り、船底の水吸い込み口から水吸い込みダクトに吸い込
    んだ水をジェット推進機のノズルから後方に噴射させる
    ようにし、上記水吸い込みダクトの少なくとも一部を艇
    体によって構成したジェット推進艇の推進機において、 上記ジェット推進機のインペラハウジングの前端部と上
    記水吸い込みダクトの後端部との間に、インペラハウジ
    ングとほぼ同軸・同内径でストレート状に延在する圧力
    変動減衰用ハウジングが介設されていることを特徴とす
    るジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造。
  2. 【請求項2】 上記圧力変動減衰用ハウジングの内面
    に、ダンパー用ラバーが取付けられている請求項1に記
    載のジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造。
  3. 【請求項3】 上記圧力変動減衰用ハウジングの前端部
    とインペラのブレードの前端部との間のストレート部分
    の軸方向長さは、インペラのブレードの軸方向の長さよ
    りも長く設定されている請求項1又は請求項2に記載の
    ジェット推進艇の推進機の水吸い込みダクト構造。
  4. 【請求項4】 上記インペラハウジングと圧力変動減衰
    用ハウジングは、艇体にボルトで共締め固定されている
    請求項1〜請求項3のいずれかに記載のジェット推進艇
    の推進機の水吸い込みダクト構造。
  5. 【請求項5】 上記水吸い込みダクトの水吸い込み口に
    設けられる異物流入防止用スクリーンと、このスクリー
    ンの後端部を支持するとともに水吸い込みダクトの下部
    を形成するように設けられる下部ダクトとは、防振部材
    を介して船底に固定されている請求項1〜請求項4のい
    ずれかに記載のジェット推進艇の推進機の水吸い込みダ
    クト構造。
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