JP4375470B2 - 光ディスク駆動装置、カメラ装置、および、光ディスクのスキューに追従した光ビームの傾き制御方法 - Google Patents

光ディスク駆動装置、カメラ装置、および、光ディスクのスキューに追従した光ビームの傾き制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、回転中の光ディスクに与えられる角速度を検出する角速度センサを用いて、光ディスクのゆがみ(スキュー)に追従した光ビームの傾き(チルト)制御が可能な光ディスク駆動装置およびカメラ装置に関する。また、本発明は、角速度センサを用いた、光ディスクのスキューに追従した光ビームの傾き制御方法に関する。
光ディスク駆動装置は、光ディスクを高速回転させた状態で、光ピックアップから光ビーム(LB)を光ディスクに照射し、情報の記録再生動作を実行する。その際、光ピックアップに対して正確にフォーカス制御及びトラッキング制御を行うことにより、当該光ピックアップからの光ビーム(LB)を光ディスクの信号記録面におけるトラックに対して正確に照射する。ただし、何らかの理由で外力が加わり、これによって光ディスクにゆがみ(スキュー)が生じることがある。このときスキューが、ある許容度を超えると、光ビームの正確な照射ができなくなり、記録再生が不可能になるため、対策が必要である。
スキュー対策のため、光ディスクに対する光ピックアップ(または、その対物レンズ)の相対的な角度ずれを補正する動作、いわゆるチルト制御を行う必要がある。チルト制御には、対物レンズを傾ける方法と、光ピックアップ全体を傾ける方法がある。
チルト制御のために光ディスクの傾き量(スキュー値)を知る必要があるが、その方法も種々提案されている。
チルトセンサと称される、光ピックアップとは別の光学部品によって測定光を光ディスクに照射し、得られた反射光のビーム位置変位によって光ディスクの傾きを検出し、スキュー値を得ている光ディスク装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
スキュー値の検出を、1軸の角速度センサを用いて行う光ディスク装置が知られている(例えば特許文献2参照)。この特許文献2では、1軸の角速度センサにより、光ピックアップの設置に対応する光ディスクの径方向のスキュー(ラジアルスキュー)を計算により求め、スキューマージンを超えるようなスキューが発生したら、記録を中断する制御を行う。
特開2001−43605号公報 特開平11-339371号公報
上述した特許文献2に記載の制御では、求めたスキュー値に応じた、光ピックアップの傾き補正(チルト補正)を行っていないため、補正する場合に比べて記録マージンが狭くなっている。
このため、特にビデオカメラ装置などに光ディスク装置が内蔵されている場合などで、撮影時に角速度が連続的に加わることがあると、記録中断が頻発してしまうという不都合が生じる。
ところで、本願と同一な出願人によって、2軸の角速度センサの出力からディスクスキューを推定し、そのスキューを補正するようにチルト駆動部(チルトアクチュエータ)を制御する光ディスク駆動装置が既に出願されている(特願2006−207035号)。
しかしながら、この提案した手法では、回転中の光ディスクが傾いた場合に光ディスクが光ピックアップに近づくときと、遠のくときで、ラジアルスキューの発生量が違うことを考慮していない。つまり、光ディスク装置は、用いられる回転支持構造によって、光ディスクの傾きに対する反発力がディスク面の表側と裏側で異なるが、この反発力が異なると、同じ力が作用しても実際のスキュー値は違ってくる。そのため、上記提案した光ディスク駆動装置は、ジャイロ効果によるディスクスキューを過小あるいは過大に推定したままチルトアクチュエータを制御することがあり、その場合、チルト補正の精度が十分でないという改善点が残されている。
角速度センサからスキューを推定するのではなく、前述した特許文献1のように、チルトセンサから直接スキューを求めればこの問題は発生しない。
しかしながら、チルトセンサは入手性が悪いこと、設置角度調整が必要なこと、光学センサであるため設置位置に制限があることなどの不利益がある。
とくに、特許文献1では記録停止のトリガに用いるだけなので、そこまでの精度が要求されないが、チルト補正を行う場合、光ピックアップの設置位置(ビームの照射位置)を通るディスク半径でチルト角を測定する必要がある。しかし、光ピックアップは径方向一杯に往復運動可能な移動機構を備えるため、その移動に邪魔にならないように、ビームの照射位置を通るディスク半径から外れた位置にチルトセンサを設置せざるを得ない。したがって、チルトセンサを用いてチルト補正を行う場合、チルトセンサを正しい位置に設置できないことが、補正の誤差要因となる。
本発明は、本願と同一な出願人が既に出願した、「加速度センサを用いて光ディスクのスキュー推定を行い、その結果に基づいてチルト補正が可能な光ディスク駆動装置」についての補正精度改善に関する。
本発明の一形態に関わる光ディスク駆動装置は、回転可能に支持した光ディスクに回転駆動力を付与する支持回転駆動部と、回転中の前記光ディスクに対し光ビームを照射する光ピックアップと、角速度センサと、スキュー推定部と、チルト駆動部と、を有する。
前記角速度センサは、外部から加わる外力に起因して、前記回転中の光ディスクに対し、前記光ピックアップの設置位置に対応した一の径方向を軸に与えられる角速度の大きさと向きを検出する。
前記スキュー推定部は、前記角速度センサの検出結果に基づいて前記光ディスクのゆがみ(スキュー)を推定する。その際、スキュー推定部は、前記光ディスクが前記光ピックアップから離れる前記向きに前記角速度が与えられるときの前記スキューを、当該スキューが得られたときと前記大きさが同じであるが前記向きが反対となる近づく向きの前記角速度が与えられるときのスキューと、異なる値に推定する。
そして、前記チルト駆動部は、前記スキューの推定値(推定スキュー値)に基づいて前記光ビームの傾き(チルト)を変え、前記角速度の付与に起因して生じる、前記光ディスク上の前記光ビームの照射位置変化を補正する。
本発明では好適に、前記スキュー推定部は、前記光ディスク上の前記光ビームの照射位置に対応する前記径方向の位置情報を入力し、当該入力した位置情報に応じて、前記光ディスクの反り量に対応した前記推定スキュー値を発生する。
本発明では好適に、前記スキュー推定部は、前記光ビームの照射位置における前記光ディスクの線速度に応じて、前記光ディスクの反り量に対応した前記推定スキュー値を発生する。
本発明の一形態に関わるカメラ装置は、撮影部と、回転可能に支持した光ディスクに回転駆動力を付与する支持回転駆動部と、光ヘッド部と、前述した光ディスク駆動装置と同様にして角速度を検出する角速度センサと、前述した光ディスク駆動装置と同様にしてスキューを推定するスキュー推定部と、を備える。前記スキューの推定値に基づいて、前記チルト駆動部が、前記角速度の付与に起因して生じる、前記光ディスク上の前記光ビームの照射位置変化を補正する。
本発明の一形態に関わる、光ディスクのスキューに追従した光ビームの傾き制御方法は、回転可能に支持した光ディスクに回転駆動力を付与し、回転中の前記光ディスクに対し光ビームを照射するステップと、外部から加わる外力に起因して、前記回転中の光ディスクに対し、前記光ピックアップの設置位置に対応した一の径方向を軸に与えられる角速度の大きさと向きを検出するステップと、前記角速度の検出結果に基づいて前記光ディスクのゆがみ(スキュー)を推定するステップと、前記スキューの推定値(推定スキュー値)に基づいて前記光ビームの傾き(チルト)を変え、前記角速度の付与に起因して生じる、前記光ディスク上の前記光ビームの照射位置変化を補正するステップと、を含む。前記スキューの推定ステップでは、前記光ディスクが前記光ピックアップから離れる前記向きに前記角速度が与えられるときの前記スキューを、当該スキューが得られたときと前記大きさが同じであるが前記向きが反対となる近づく向きの前記角速度が与えられるときのスキューと、異なる値に推定する。
以上の構成によれば、回転可能に支持した光ディスクに回転駆動力を付与すると、光ディスクが回転する。この回転中に、外部から外力が加わり、この外力が、回転中の光ディスクに対し、光ピックアップの設置位置に対応した一の径方向を軸とする回転力成分を含むと、この回転力により与えられる角速度に応じた力が、光ディスク面内で上記軸と直交する軸回りの力として光ディスクに作用する。よって、光ディスクは、その記録面が、光ピックアップから離れる、または、近づくように移動する。光ディスクの記録面が光ピックアップから離れるか、近づくかは、与えられる上記軸回りの角速度の向きによって異なる。
回転中の光ディスクは、例えば、記録面側(ピックアップ側)と反記録面(反ピックアップ側)との一方の軸穴周囲を支持した状態で、他方側から軸穴周囲を部材で押し付けた状態である。この状態で、作用する力によって光ディスクが反ると、その反りに対する、支持部材から光ディスクが受ける反発力は、光ディスクの記録面が光ピックアップから離れるか、近づくかに応じて異なる。したがって、同じ大きさの力が作用しても、角速度の向きに応じて、光ディスクに生じるゆがみ(スキュー)の大きさが異なる。
本発明では、このスキューを、検出した角速度の大きさと向きから推定する。そのとき、角速度の大きさが同じ場合でも向きに応じて異なる値にスキューを推定する。
本発明によれば、検出した角速度の向きに応じて、より正確なスキュー推定値を得ることができるため、スキュー推定値を用いて、光ビームの傾き(チルト)を変化させる際、チルト補正を精度よく行えるという利益が得られる。
本発明は、据え置き型の光ディスク再生装置や光ディスク記録再生装置等にも適用可能であるが、撮影(または再生)中に回転を伴う外力が頻繁に加わることがある携帯型の装置、例えば光ディスク駆動装置を内蔵するビデオカメラ装置等に好適に実施できる。
以下、携帯型のビデオカメラ装置を例として、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<全体構成>
図1に、本実施形態に関わるビデオカメラ装置の概略的な構成をブロック図により示す。
図解したビデオカメラ装置1は、データの記録媒体として、光ディスク2を着脱可能に収容する。光ディスク2は、例えば、DVD−R/RW、または、Blu−ray Disc(登録商標)等の、直径が12[cm]ほどの円盤状外形を有する。光ディスク2の少なくとも一方面に記録層が保護層を介して設けられた記録面2Aを有する。
ビデオカメラ装置1内の光ディスク2周囲に、光ディスク2を回転駆動するスピンドルモータ(SP.M.)3、光ビーム(LB)を光ディスク2の記録面2Aに照射制御する光ピックアップ(OP)4、および、当該光ピックアップ4を光ディスク2の半径方向で移動させる移動機構や駆動源を含むドライブベースユニット(BU)5が配置されている。ドライブベースユニット5内に、光ピックアップ4を光ディスク2の半径方向に移動させるスレッドモータ(SL.M.)5Aが設置されている。
スピンドルモータ3のモータ軸(不図示)に、テーパーコーン6Aと称される回転支持部材が取り付けられている。光ディスク2は、中央の軸穴周辺部の一方面側を、スピンドルモータ3に連結して自転するテーパーコーン6Aで支持した状態で、スピンドルモータ3からの駆動力により高速回転(自転)する。このとき、光ディスク2の軸穴周辺部の反対側面が、マグネット部材(チャッキングプレート6B)で適度に押し当てられている。
テーパーコーン6A、チャッキングプレート6Bおよびスピンドルモータ3は、「支持回転駆動部」の一例に該当する。
光ディスク2に加わる外力によって、スキューが生じるため、その外力を、ある軸(1軸または2軸)回りの角速度として検出する角速度センサ(GYRO)7が、ビデオカメラ装置1内に設けられている。
角速度センサ7は、ジャイロセンサとも呼ばれ、例えば、回転コマ式、音叉形圧電素子を用いた振動式などがある。角速度センサは、1軸または2軸で検出方向が決められている。本実施形態では1軸検出式でもよいが、2軸検出式が望ましいため、以後、2軸検出式の角速度センサ7を前提とする。
2軸検出式の角速度センサ7は、その第1の検出軸を、光ピックアップ4が設けられた箇所で光ビーム(LB)のスポットが往復走査される光ディスク2の半径方向(ラジアル方向)と平行にし、第2の検出軸を、ラジアル方向とディスク面と平行な面内で直交する、光ディスク2の接線方向(タンジェンシャル方向)にするように設置される。
角速度センサ7は、このような検出軸合わせが可能で、かつ、光ディスク2に比較的近いビデオカメラ内部の場所なら自由に設置できる。例えば、ドライブベースユニット5内で、高速回転中の光ディスク2と平行度が高い面に角速度センサ7を設置すると、設置時の軸合わせが容易であり、好ましい。
なお、ビデオカメラ装置1が手振れ防止のための振動検出センサとして、2軸の角速度センサ(ジャイロセンサ)を用いる場合、角速度センサ7の出力(検出信号(DET))を分岐して手振れ補正処理ブロック(不図示)に出力することで、当該角速度センサ7をスキュー検出と手振れ検出に共用してよい。
ビデオカメラ装置1は、被写体を撮影し、撮影像に対応する撮影信号を処理して出力する撮影部8を有する。
撮影部8は、光学レンズやフィルタなどの光学部品、シャッタ等の機械部品などを含む。
ビデオカメラ装置1は、ビデオカメラ制御部(VC.−CONT.)9と、光ディスクドライブ装置1Aとを有する。ビデオカメラ制御部9に、外部端子(不図示)からの信号(映像信号)を入力し、または、信号を外部端子に出力可能なインターフェース(I/F)10と、操作部16が接続されている。
光ディスクドライブ装置1Aは、サーボ制御部(SERVO−CONT.)11、ドライブシステム制御部(DS.−CONT.)15、および、ドライブ信号処理部(DS.−PRO.)17を有する。前述したスピンドルモータ3を含む「支持回転駆動部」、光ピックアップ4を含むドライブベースユニット5、および、角速度センサ7は、ディスクドライブ装置1A内に設けられている。詳細は後述するが、ビデオカメラ制御部9からの命令をドライブシステム制御部15が受けて、ドライブシステム制御部15の制御により記録動作や再生動作を行う。
光ピックアップ4内に、特に図示しないが、レーザダイオード、対物レンズ41を含む各種光学部品、その他の回路等が集積化されている。また、光ピックアップ4内に、再生信号を光電変換により発生させる信号受光素子、および、LD光量モニタ用の受光素子も集積化されている。
信号受光素子(不図示)は、再生信号を、再生時の反射光から発生する素子であり、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号の検出が可能な構成となっている。
LD光量モニタ用の受光素子(不図示)は、LD光を、記録時と再生時にそれぞれ適した一定光量にフィードバック制御するために用いられる。
光ピックアップ4は、対物レンズ41を光ディスク2の半径方向、法線方向に移動可能で、かつ、ラジアルスキュー(あるいはタンジェンシャルスキュー)を補正する方向にチルト可能な3軸アクチュエータ42を備える。
光ディスクドライブ装置1Aは、光ピックアップ4に対しフォーカシングサーボ、トラッキングサーボを行い、スピンドルモータ3に対し回転数制御を行うサーボ制御部11を有する。
サーボ制御部11は、ドライブ信号処理部17からの誤差信号(ERR)が入力可能となっている。サーボ制御部11は、入力された誤差信号(ERR)に基づいて、上記の各種制御を行う。このときサーボ制御部11はフォーカシングサーボ信号(FS)やトラッキングサーボ信号(TS)を3軸アクチュエータ42に出力する。また、サーボ制御部11で発生したスピンドルモータサーボ信号(SPMS)がスピンドルモータ3に出力され、サーボ制御部11で発生したスレッドモータサーボ信号(SLMS)がスレッドモータ5Aに出力される。
光ディスクドライブ装置1Aは、本実施形態の大きな特徴部の1つとして、スキュー推定部(SKEW−EST.)12と、チルト制御部(T.CONT.)13と、3軸アクチュエータ42を駆動制御するチルト駆動部(T.−DRV.)14と、を有する。
スキュー推定部12に、角速度センサ7からの検出信号(DET)が入力可能になっている。スキュー推定部12は、詳細を後述するように、入力した検出信号(DET)を基に光ディスク2のゆがみ(スキュー)の量を推定することを基本動作とする。これにより、スキュー推定部12から、推定スキュー値(E−SKEW)がチルト制御部13に出力される。
本実施形態では、スキュー推定部12がスキュー推定する際に、検出信号(DET)に情報として含まれる角速度の向き(極性)に応じて、光ディスク2が光ピックアップ4から離れる向きに角速度が与えられるときの推定スキュー値の大きさを、角速度の大きさが同じであるが、近づく向きに角速度が与えられる逆向き(逆極性)の推定スキュー値の大きさと異ならせる。この角速度の向きに応じた推定スキュー値(E−SKEW)の制御と、そのための構成は後述する。
チルト制御部13は、スキュー推定部12で推定した推定スキュー値(E−SKEW)を、光ピックアップ4からの光ビームの傾き(チルト)を制御するための制御量に変換してチルト駆動部14に出力する。
チルト駆動部14は、チルト制御部13から入力される制御量に応じて、チルト駆動信号(T−DRV)を発生し、ドライブベースユニット5に設けられているチルト3軸アクチュエータ42に出力する。
以上の図1に示すビデオカメラ装置1全体を制御する回路は、ビデオカメラ制御部9である。
ドライブシステム制御部15は、光ディスク2のアドレス信号(ADR)とディスク半径位置(r)、および、1倍速または2倍速などの速度に関するモード信号(MODE)を発生する。ドライブシステム制御部15からは、サーボ制御部11にアドレス信号(ADR)が出力され、スキュー推定部12にディスク半径位置(r)が出力される。モード信号(MODE)は、ドライブシステム制御部15からサーボ制御部11とスキュー推定部12に出力される。
なお、図1に破線で示す制御線によって、システム制御部15は、サーボ制御部11、スキュー推定部12、ドライブ信号処理部17等に接続されている。
<ディスクアドレスと倍速モード>
ここで、ディスクアドレスと倍速モードについて説明する。
光ディスク2の記録面2Aに、螺旋状にトラックが形成されており、情報が所定サイズでなるブロックごとに分割されて記録されている。また各ブロックには、光ディスク2の内周側から順次アドレスが付与されている。
このためサーボ制御部11は、所望の情報を読み出す際、このアドレスを指標として所望の情報が記録されているトラック(以下、これを所望トラックと呼ぶ)へ光ビームが照射可能な位置に、光ピックアップ4をラジアル方向の適正位置に移動させる。
ここでビデオカメラ装置1は、CLV(Constant Linear Velocity)方式が採用されており、光ディスク2の回転速度を随時制御することにより、記録面2A上に形成されたトラックを光ビーム(LB)が追従するときの線速度を一定に保つようになされている。
さらにビデオカメラ装置1は、この線速度を規格等により規定された通常の線速度とする1倍速モードと、光ディスク2を通常よりも高速に回転させることにより、線速度を通常の約2倍としてデータの記録または再生を2倍速で行う2倍速モードを有している。
このモードの切り替えは、ユーザ操作によって可能であり、その場合、操作部16から入力されたモード指示がビデオカメラ制御部9を介してドライブシステム制御部15で検出されると、ドライブシステム制御部15がモード信号(MODE)を発生し、これをサーボ制御部11に出力する。サーボ制御部11は、入力したモード信号(MODE)が示す所望のモードの線速度が、光ディスク2のトラック位置で得られるように、アドレス信号(ADR)を参照しつつ、スピンドルモータ3の回転数をフィードバック制御する。
<記録再生動作>
つぎに、以上の構成を前提として、ビデオカメラ装置1の概略的な動作を説明する。
操作部16内の撮影開始ボタンが押されると、ビデオカメラ制御部9により記録が開始され、映像信号は記録信号に変換される。記録信号はドライブシステム制御部15を介してディスクに記録される。
データ記録の最中に、光ピックアップ4内の信号受光素子やLD光量モニタ用の受光素子で反射光がモニタされ、モニタ信号がドライブ信号処理部17に常時、入力されている。ドライブ信号処理部17は、ドライブシステム制御部15の制御を受けて、光ビーム(LB)の合焦位置と光ディスク2の記録面2Aとのずれ量を表すフォーカスエラー信号を発生し、また、光ビーム(LB)の照射位置と所望トラックとのずれ量を表すトラッキングエラー信号を発生する。これらの信号は、誤差信号(ERR)としてサーボ制御部11に送られる。
サーボ制御部11は、入力した誤差信号(ERR)に基づいて、3軸アクチュエータ42等を制御し、対物レンズ41を、X軸(ラジアル方向の軸)、Z軸(法線方向の軸)に沿って2軸移動させる。
より詳細には、フォーカスエラー信号を減少させるよう対物レンズ41を光ディスク2に近接又は離隔させる方向(Z軸方向)に移動させることにより、光ビーム(LB)を光ディスク2の記録面2Aに合焦させるフィードバック制御、すなわちフォーカス制御が行われる。
これと並行して、トラッキングエラー信号を減少させるよう、対物レンズ41を光ディスク2の外周側又は内周側(X方向)へ移動させることにより、光ビーム(LB)の焦点を所望トラックに追従させるフィードバック制御、すなわちトラッキング制御が行われる。
なお、制御の初期段階などにおけるトラッキング制御時に、光ビーム(LB)の焦点がトラック上で合っていないとトラッキング制御が困難である。よって、そのような場合、サーボ制御部11は、スレッドモータ5Aにより光ピックアップ4をX方向に大まかに移動させた上で、3軸アクチュエータ42により細かいトラッキング制御を行わせる。以後、フォーカス制御とトラッキング制御が並行して行われるため、光ビーム(LB)の焦点を所望トラックに追従させることができる。
データ再生においては、操作部16の操作に基づいてビデオカメラ制御部9を介して、ドライブシステム制御部15に再生指示が出される。すると、サーボ制御部11を介してスピンドルモータ3が起動され、同時に、サーボ制御部11の制御により、ドライブベースユニット5内のスレッドモータ5Aによって、光ピックアップ4が光ディスク2の、再生すべきデータ記録箇所のトラック位置にシークされ、再生が開始される。
データ再生時に、光ピックアップ4からの連続的な光ビーム(LB)が光ディスク2の記録面に照射されると、記録層のマーク箇所と非マーク箇所の反射率の違いから、反射光が記録信号に応じて変調されたものとなる。反射光は信号受光素子に入射され、光電変換される。光電変換により得られた再生信号が、信号受光素子からドライブ信号処理部17に出力される。
再生信号は、ドライブ信号処理部17で所定の処理がされた後、不図示の表示部やスピーカ等から映像または音声として出力される。または、処理後の再生信号を、インターフェース10と外部端子(不図示)を介して、外部に出力することもできる。
上述した記録時または再生時において、光ビーム(LB)の光量が、LD光量モニタ用の受光素子と、それにつながる不図示のAGC回路によりモニタされている。
つまり、記録時または再生時の光ビーム(LB)の一部(数%程度)が、LD光量モニタ用の受光素子に入力され、そのモニタ光量に応じてLDゲイン制御信号が発生し、LDゲイン制御信号が、レーザダイオード(LD)の駆動信号のレベルを全体的に微調整する。これにより、LD光量に経時変化や外乱があっても、記録時または再生時の光ビーム(LB)の平均的な光量が、それぞれ所望の一定値となる。
このような自動ゲイン制御(AGC)のためのAGC回路は、特に図示しないが、通常、光ピックアップ4またはドライブベースユニット5内に設けられて素早いレスポンスが得られるようになっている。
<スキュー>
次に、スキューの発生と定義について説明する。
一般に、円盤状に高速回転している物(および、それにつながっている物)は、ある種の安定状態にあるが(ジャイロ効果)、その状態で外力により移動が生じた場合、回転座標系で移動方向と垂直な方向に移動速度に比例した大きさで慣性力(コリオリ力)が生じる。
よって、図1において、光ディスク2およびディスクと共に回転している部分(テーパーコーン6Aおよびチャッキングプレート6B)に対し、光ディスク面と平行な、ある軸(第1軸)の回りに回転力が外力として加えられた場合、ジャイロ効果によるコリオリ力が、光ディスク面と平行な面内で上記第1軸と直交する軸(第2軸)の回りの回転力として発生し、これが光ディスクに作用する。以下、このコリオリ力を発生させる外力(回転力)が、ある軸を中心として印加されることを「軸回りに角速度が与えられる」と表現する。
光ディスク2は、完全な剛体ではないので、加えられた外力に応じてディスク自体が変形する。このため、光ピックアップ4の設置位置とディスク中心を結ぶ方向のX軸回りに加速度が与えられると、光ディスク2がY軸回りの回転力によって反るため、記録面2Aは、レーザビームの照射位置で光ピックアップに対して離れるまたは近づく方向に相対的に移動する。
ところで、光ビーム(LB)が光ディスク2に照射され、その反射光を種々の光学部品を通して信号受光素子(不図示)により検出するため、コマ収差等の収差の発生を防止し、また、光学的特性を向上させる観点から、光ビーム(LB)を光ディスク2の記録面2Aに、ほぼ垂直な方向(法線方向)から照射させ、入射光と反射光との光軸をほぼ一致させることが望ましい。
しかしながら、上述したように光ディスク2に反りが発生すると、光ビーム(LB)の光軸に対し、光ディスク2の記録面2Aが傾いてしまう。この傾き角度が大きいと、光ビーム(LB)の反射光が、信号受光素子のトラッキングエラー検出可能範囲を逸脱し、記録再生ができなくなる。
このように記録再生に支障をきたす光ディスク2の傾きや反りを総称して(ディスク)スキューと呼んでいる。また、記録再生が可能なスキュー範囲を、スキューマージンという。
ここで、光ディスク2の駆動装置に加わる角速度と(ディスク)スキューの関係について説明する。
図2に、X軸、Y軸、Z軸の定義を示す。
この定義は図1にも示すが、光ディスク2の半径(ラジアル)方向であって、光ピックアップ4が、ドライブベースユニット5によって光ディスク2の内周から外周に向かって移動する向きをX軸の正の向きにとる。
このときディスク面内でX軸と直交する接線(タンジェンシャル)方向をY軸とする。Y軸の正の向きをどちらにするかは任意であるが、ここでは手前から奥に向かう向きを、Y軸の正の向きにしている。
また、XYベクトル平面の法線をZ軸とし、ディスク面からみてチャッキングプレート6B側の向きをZ軸の正側、テーパーコーン6A側の向きをZ軸の負側にとる。
図3は、X軸周りに角速度が加わった場合のディスクスキューの説明図である。
図3のように、回転中の光ディスク2に対しX軸回りに角速度が加わった場合、ジャイロ効果によってY軸回りの回転力(コリオリ力)が光ディスク2に作用し、光ディスク2にスキューが発生する。このスキューを「ラジアルスキュー」と呼ぶ。
このとき、時計回りに角速度が加わった図3(B)の場合は、光ディスク2が光ピックアップ4に近づく反りが光ディスク2に生じ、逆に反時計回りの図3(A)の場合は、光ディスク2が光ピックアップ4から遠ざかる反りが光ディスク2に生じる。
図4は、Y軸周りに角速度が加わった場合のディスクスキューの説明図である。
図4のように、回転中の光ディスク2に対し軸回りに角速度が加わった場合、ジャイロ効果によってX軸回りの回転力(コリオリ力)が光ディスク2に作用し、光ディスク2にスキューが発生する。このスキューを「タンジェンシャルスキュー」と呼ぶ。
このとき、時計回りに角速度が加わった図4(B)と、反時計回りに角速度が加わった図4(A)の場合で、外力の大きさが同じであれば、光ディスク2と光ピックアップ4の距離は余り変わらないが、光ディスク2がX軸を支点としてY方向の正側または負側に傾く。図4(B)では、光ディスク2のY方向の正側が下がり、負側が上がる。また、図4(A)では、光ディスク2のY方向の正側が上がり、負側が下がる。
<チルト補正>
上記のようにして発生するスキューの影響は、図1に示すチルト駆動部14から出力されるチルト駆動信号(T−DRV)が、3軸アクチュエータ42に入力され、3軸アクチュエータ42が適正な光ビーム(LB)の傾きとなる角度に、光ピックアップ4を傾けることで軽減または排除できる。この制御を「チルト制御またはチルト補正」と称し、光ビーム(LB)の傾ける角度を「チルト角」と言う。
図5に、光ディスク2にラジアルスキューが生じたときの、ディスク反り量とチルト制御量(チルト角)との関係を示す。
ラジアルスキューが生じた場合、図5に示すように、光ピックアップ4に設けられた3軸アクチュエータ42のチルトアクチュエータ機能により、対物レンズ41の中心軸を、を光ディスク2のラジアルスキュー量に応じたチルト角(α)だけ傾ける。
図5の(A)、(B)、(C)の順で光ディスク2の反り量が大きいが、この反り量が大きいほど、光ビーム(LB)の入射光と反射光の光軸がほぼ一致するように、チルト角(α)も大きく制御される。
図5は、ラジアルスキューの影響を軽減または排除するためのチルト制御の説明図であるが、タンジェンシャルスキューが生じた場合のチルト制御は、対物レンズ41の中心軸を傾ける方向がX軸方向ではなくY軸方向である他は、図5の場合と同じような制御となる。
ただし、この場合、3軸アクチュエータ42のチルトアクチュエータ機能は、X方向とY方向に独立に2軸チルト制御が可能である必要がある。
<スキュー推定手法>
つぎに、ディスクスキューの推定手法を、ラジアルスキューの場合で説明する。
チルト制御では、上述したように、ラジアルスキューに合わせて、対物レンズ41を最適なチルト角(α)に調整する。通常、チルトアクチュエータは電圧制御であり、入力電圧値に応じてチルト角(α)を制御する。この場合、3軸アクチュエータ42に印加すべきチルト駆動信号(T−DRV)の電圧値を、光ディスク2におけるラジアルスキューの大きさに比例させる。そのため、ラジアルスキュー推定が必要である。
図2において、加えられる外力によるX軸回りの角速度と、光ディスク2に作用するY軸回りの回転力は、ジャイロ効果の原理により互いの方向が異なるものの正の相関関係にある。そして、同じ条件下では、即ち、回転数が同じで光ディスク2の強度等が同じであれば、上記回転力とラジアルスキューは、両者の大きさに正の相関関係がある。
ここで「角速度とスキューが正の相関関係にある」ということは、「スキューの大きさは、角速度の大きさに、正の可変係数を掛けたものである」ことにほぼ等しい。
よって、この可変係数を求めれば、スキュー推定が可能であり、推定したスキュー値から、ディスクスキューの影響を排除するためのチルト駆動信号(T−DRV)の電圧値を求めることができる。
以上が、図1に示すスキュー推定部12、チルト制御部13、チルト駆動部14の設計における基本概念である。
<スキューの変動要因>
このように、与えられた角速度の大きさが大きいほどスキューの大きさ(スキュー量)も大きいが、両者は単純な比例関係にならない。
これは、実際には、光ディスクに加わる角速度が一定であっても、以下の3つの要因によってスキュー量が変化するからである。つまり、角速度の大きさとスキュー量を関係付ける係数が、一定ではなく可変係数になるのは、主に、以下の3つの要因による。
第1の要因は、光ディスク内の半径方向の位置(アドレス)である。
ビデオカメラ装置1内では、図1に示すように、光ディスク2の軸穴周辺部がチャッキングされ、この部分が回転保持される。光ディスク2は、通常、樹脂等により薄型に、例えば、直径120[mm]に対して厚さ1.2[mm]程度に形成されている。
このために、回転中の光ディスク2が外力を受けた場合、光ディスク2の剛性が低いことに起因して、図5に示したように光ディスク2が撓む。したがって、ディスクスキューは内周側よりも外周側の方が大きくなる。
よって、同じ大きさの外力を受けた場合であっても、対物レンズ41の最適なチルト角(α)は、光ピックアップ4のデータピックアップ位置であるディスク半径位置(r)に応じて異なる。
以上より、角速度センサ7によって検出した角速度(AS)と光ディスク2のラジアル(ディスク)スキューとの関係を表すラジアルスキュー係数(k)は、ディスク半径位置(r)に応じて変化する。
スキュー変化の第2の要因は、光ディスク2の回転速度の違いである。
光ディスク2の回転速度が倍速モードに応じて異なり、同一の外力を受けたときにジャイロ効果により生じるコリオリ力も、倍速モードに応じて異なる。このため、X軸回りの角速度(AS)と光ディスク2のラジアルスキューとを関係付けるラジアルスキュー係数(k)も、倍速モードに応じて異なる。
一般に、ディスク回転数が高いほどジャイロ効果による曲げ力は大きくなるため、同一角速度でもディスクの回転数が大きいほど、ラジアルスキュー係数(k)は大きくなる。
以上の第1および第2の要因を確かめるため、ラジアルスキュー係数(k)を計算により求めた。
図6(A)と図6(B)に、1倍速モードと2倍速モードのそれぞれについて、光ピックアップ4の位置(ディスク半径位置(r))を変化させながらラジアルスキュー係数(k)を算出した結果を、表にして示す。
図6における計算では、ディスク半径位置(r)を、24[mm]から58[mm]までの間を0.1[mm]単位で変化させている。
図7は、図6に示す計算結果をグラフ化したものである。
ディスク半径位置(r)とラジアルスキュー係数(k)との関係は、図7に示すように、特性曲線Q1(1倍速モード)より特性曲線Q2(2倍速モード)が大きい。ディスク半径位置(r)が小さい内周部で両曲線の乖離が非常に大きいが、それ以外では、ディスク半径位置(r)が大きくなると、少しずつ両曲線の差が縮まる。
ところで、記録再生がCLV方式で行われる場合、光ピックアップ4のデータピックアップ位置(ディスク半径位置(r))に応じて、光ディスク2の回転数が時々刻々と変化する。また、回転数に応じて光ディスク2が撓む。この2つの要因、その他の要因が複合的に作用して、ラジアルスキュー係数(k)がディスク半径位置(r)に対して非線形に変化する。とくに、CLV方式では内周側で回転速度が高いため、1倍速より2倍速でラジアルスキュー係数が極端に大きくなる。
よって、特性曲線Q1及びQ2は、いずれも単純な関数等による近似は困難である。
スキュー変化の第3の要因は、光ディスクの反りの向きである。
チャッキング力の影響により、同一角速度でも、光ピックアップ4から見たラジアルスキューの向き、即ち、光ピックアップ4から記録面2Aが遠のくか近づくかによって、ディスクの曲がりやすさが違う。
図1の構成では、チャッキングプレート6Bが比較的薄い部材で、しかも、光ディスク2に磁力で押し付けられているため、光ディスク2が上側に傾くとき、当該チャッキングプレート6Bから光ディスク2が受ける反発力は比較的弱い。これに対し、光ディスク2はスピンドルモータ3のモータ軸にしっかりと固定された比較的厚い部材であるテーパーコーン6Aによって支えられており、光ディスク2が下側に傾くとき、当該テーパーコーン6Aから光ディスク2が受ける反発力は比較的強い。
この反発力の違いによって、同じ大きさの角速度が与えられても、光ディスク2が上側に傾いて光ピックアップ4から遠のくか、光ディスク2が下側に傾いて光ピックアップ4に近づくかによって、ラジアルスキューの大きさ(ラジアルスキュー係数(k))が異なる。
なお、この場合、ラジアルスキュー係数(k)は、光ディスク2が光ピックアップ4から遠のくときが近づくときより大きいが、光ディスク2の回転支持構造によっては、その逆の場合もあると考えられる。
図8は、以上のことを確かめるため、X軸回りの角速度の向きとラジアルスキューの関係を調べた結果を、模式的に示す図である。
この図から、ジャイロ効果に起因するディスクの曲げ力はスキューの向き(光ピックアップ4から見てディスクが傾く向き)で等しいにもかかわらず、実際には、反時計回りの角速度が加わったときのほうが時計回りのときよりもラジアルスキューが大きくなっていることがわかる。具体的には、反時計回りの角速度がX軸回りに加わった図3(A)の場合、つまり、光ピックアップ4から見て光ディスク2が遠のく場合の方が、時計回りの光ディスク2が近づく図3(B)の場合に比べると、角速度とラジアルスキューとの乖離が大きくなっている。よって、反時計回りのときのラジアルスキュー係数(k)を、時計回りのときのラジアルスキュー係数(k)より大きくしなければならないことが、この図からわかる。
なお、以上の3つの要因、すなわち、ディスク半径位置の違い、回転数の違い、チャッキング力の影響の違いは、ラジアルスキューに限らず、タンジェンシャルスキューでも同様に発生する。
このため、タンジェンシャルスキューに応じたチルト制御においても、これらを考慮した係数設定が必要である。
一般に、同じ角速度ではタンジャンシャルスキューよりもラジアルスキューの方が大きい。このため、少なくとも、上記3つの要因を考慮したラジアルスキューに応じたチルト制御を行えば、実用的には十分な精度でチルト制御が可能である。
なお、以上の記載は、ラジアルスキューとタンジェンシャルスキューの両方に応じたチルト制御を行うことを排除するものでなく、さらに高精度なチルト制御が要求される場合、両スキューに応じたチルト制御を行ってもよい。
<スキュー推定およびチルト補正のための具体的構成例>
図9は、図1の一部を抜き出して詳細な構成を示すブロック図である。この図9に示される装置は、本発明の光ディスク駆動装置の一実施形態を構成するものである。
図9に示す光ディスク駆動装置1Aは、光ディスク2を回転駆動するスピンドルモータ3、対物レンズ41を含む光ピックアップ4、光ピックアップ4を含むドライブベースユニット5、角速度センサ7、チルト駆動部14、および、ドライブシステム制御部15を、図1と同様に含む。これら構成は既に説明したので、ここでの詳細な説明を省略する。
本実施形態では、図1に示すサーボ制御部11、スキュー推定部12およびチルト制御部(T−CONT.)13が、1つのLSIであるサーボDSP(Digital Signal Processor)20に集積化されている。
サーボDSP20は、さらに、角速度センサ7からのアナログの検出信号(DET)aを入力してディジタルの検出信号(DET)dに変換してスキュー推定部12に出力するA/D(analog to digital)変換器18と、チルト制御部13から出力されるディジタルのチルト制御信号(T−CON)dをアナログのチルト制御信号(T−CON)aに変換するD/A(digital to analog)変換器19と、を含んで構成されている。
なお、スキュー推定部12およびチルト制御部13は、DSPといった汎用回路をプログラムに従って制御する構成が処理速度の点から望ましいが、スキュー推定部12やチルト制御部13を、プログラムを用いない回路で構成することも可能である。
また、ドライブシステム制御部15、その他のプログラムにより制御される回路の処理として、スキュー推定部12やチルト制御部13の機能を実現することも可能である。後述するようにテーブル(記憶領域)が必要となる場合、当該プログラムにより制御される回路に内蔵した、あるいは、外付けのメモリを用いることができる。
図10に、スキュー推定部12とチルト制御部13の詳細な一構成例を回路ブロックにより示す。図10に示す構成は、前述した<スキュー推定手法>で述べた基本概念に従い、<スキューの変動要因>で述べた3つの要因を考慮するために考案したものである。
図10に図解した構成において、スキュー推定部12が、時計回り(clockwise)の1倍速テーブル(1Tc)121c、および、反時計回り(anticlockwise)の1倍速テーブル(1Ta)121aを含む第1メモリ領域121と、時計回りの2倍速テーブル(2Tc)122c、および、反時計回りの2倍速テーブル(2Ta)122aを含む第2メモリ領域122と、を有する。ここで「時計回り」と「反時計回り」は、それぞれ図3(B)と図3(A)に示すX軸回りの角速度の向きを表し、「1倍速」と「2倍速」は光ピックアップ4による、光ディスク2のピックアップ位置における線速度の倍速表記である。「1倍速」が通常速度、「2倍速」が通常速度の2倍の線速度を示す。
なお、第1メモリ領域121と第2メモリ領域122は、それぞれ、テーブルからデータを読み出すための全ての回路を含んで構成されている。
2つの1倍速テーブル121c,1212cと、2つの2倍速テーブル122c,122aとに、ドライブシステム制御部15からディスク半径位置(r)が入力可能となっている。
これらの各テーブルには、図6で例示したように、1倍速テーブルと2倍速テーブルで、さらには、時計回りと反時計回りのテーブルで、それぞれ、ディスク半径位置(r)に対して異なる値のラジアルスキュー係数(k)が記憶されている。
具体的に、同じディスク半径位置(r)の場合、図6と同様に、1倍速テーブルが記憶するラジアルスキュー係数(k)より、2倍速テーブルが記憶するラジアルスキュー係数(k)が大きい。また、同じディスク半径位置(r)の場合、時計回りの1倍速(または2倍速)テーブルが記憶するラジアルスキュー係数(k)より、反時計回りの1倍速(または2倍速)テーブルが記憶するラジアルスキュー係数(k)が大きい。ただし、「時計回り」と「反時計回り」に関するラジアルスキュー係数(k)の大小関係は、光ディスク2の支持回転機構の構成によっては、逆の場合もあり得る。
スキュー推定部12は、さらに、3つのセレクタ(123〜125)と、1つの乗算器126と、を有する。
セレクタ123は、時計回りの1倍速テーブル121cの出力と、反時計回りの1倍速テーブル121aの出力とを入力し、その何れかを、A/D変換器18からのディジタルの検出信号(DET)dに応じて選択し、出力する回路(またはプログラムの処理ステップとその実行手段)である。
セレクタ124は、時計回りの2倍速テーブル122cの出力と、反時計回りの2倍速テーブル122aの出力とを入力し、その何れかを、A/D変換器18からのディジタルの検出信号(DET)dに応じて選択し、出力する回路(またはプログラムの処理ステップとその実行手段)である。
なお、セレクタ123とセレクタ124のそれぞれの入力部に、ディジタルの検出信号(DET)dの極性を検出し、角速度のX軸回りの向きを調べる極性判定部127が設けられている。セレクタ123とセレクタ124は、それぞれ、極性判定部127の判定結果に基づいて上記選択を実行する。
セレクタ125は、セレクタ123の出力と、セレクタ124の出力とを入力し、その何れかを、ドライブシステム制御部15からのモード信号(MODE)に応じて選択し、出力する回路(またはプログラムの処理ステップとその実行手段)である。
乗算器126は、上記ディジタルの検出信号(DET)dと、セレクタ125から出力される一のラジアルスキュー係数(k)と、を入力し、検出信号(DET)dが示す正または負の極性の角速度に、ラジアルスキュー係数(k)を乗算する。乗算器126からは、推定スキュー値(E−SKEW)が得られ、これがチルト制御部13に出力されるようになっている。
チルト制御部13内に、感度ゲイン乗算回路13Aを有する。感度ゲイン乗算回路13Aは、入力する推定スキュー値(E−SKEW)を、チルト駆動の制御パラメータであるディジタルのチルト制御量(T−CON)dに変換する回路(またはプログラムの処理ステップとその実行手段)である。感度ゲイン乗算回路13Aからのディジタルのチルト制御量(T−CON)dは、図9のD/A変換器19に供給可能となっている。
次に、以上の構成を前提として、スキュー推定とチルト制御の手順について、説明する。
図9に示す、XY平面上に設置された角速度センサ7からX軸周りの角速度出力(アナログの検出信号(DET)a)が得られる。アナログの検出信号(DET)aは、角速度センサ7からサーボDSP20に送られる。
サーボDSP20は、角速度センサ7から供給されるアナログの検出信号(DET)aを、A/D変換器18によりディジタル化し、角速度データ(ASD)として、これをスキュー推定部12へ供給する。
一方、ドライブシステム制御部15からは、ディスク半径位置(r)が、光ピックアップ4による光ディスク2のトラック走査に連動して順次変化しながらスキュー推定部12に供給されている。また、ドライブシステム制御部15から1倍速または2倍速を示すモード信号(MODE)が、スキュー推定部12に供給されている。
より詳細には、スキュー推定を行うディスク半径位置(r)が、ドライブシステム制御部15から、図10の4つのテーブル、即ち、1倍速テーブル121c,121aおよび2倍速テーブル122c,122aに並列に供給されており、モード信号(MODE)が、ドライブシステム制御部15からセレクタ125に供給されている。なお、角速度データ(ASD)は、A/D変換器18から、セレクタ123、セレクタ124および乗算器126に並列に供給されている。
第1メモリ領域121は、ディスク半径位置(r)からの換算処理により、当該ディスク半径位置(r)に応じたラジアルスキュー係数(k)を1倍速テーブル121c,121aから読み出し、読み出した2つのラジアルスキュー係数(k)をセレクタ123に供給する。
同様に、第2メモリ領域122は、ディスク半径位置(r)からの換算処理により、当該ディスク半径位置(r)に応じたラジアルスキュー係数(k)を2倍速テーブル122c,122aから読み出し、読み出した2つのラジアルスキュー係数(k)をセレクタ123に供給する。
セレクタ123は、その極性判定部127により、入力される角速度データ(ASD)の極性を判定する。そして、判定結果が、例えば、正極性のときは時計回りの1倍速テーブル121cからのラジアルスキュー係数(k)を選択し、負極性のときは、反時計回りの1倍速テーブル121aからのラジアルスキュー係数(k)を選択して、選択した一のラジアルスキュー係数(k)をセレクタ125に出力する。
同様に、セレクタ124は、その極性判定部127により、入力される角速度データ(ASD)の極性を判定する。そして、判定結果が、例えば、正極性のときは時計回りの2倍速テーブル122cからのラジアルスキュー係数(k)を選択し、負極性のときは、反時計回りの2倍速テーブル122aからのラジアルスキュー係数(k)を選択して、選択した一のラジアルスキュー係数(k)をセレクタ125に出力する。
セレクタ125は、入力される2つのセレクタ出力を、入力されるモード信号(MODE)に応じて選択する。より詳細に、セレクタ125は、モード信号(MODE)が1倍速モードを示すときは、セレクタ123から出力される1倍速テーブルからのラジアルスキュー係数(k)を選択し、モード信号(MODE)が2倍速モードを示すときは、セレクタ124から出力される2倍速テーブルからのラジアルスキュー係数(k)を選択し、選択した一のラジアルスキュー係数(k)を乗算器126に供給する。
乗算器126は、入力される正または負の極性を持つ角速度データ(ASD)に対し、セレクタ125から出力される一のラジアルスキュー係数(k)を乗算することにより、推定スキュー値(E−SKEW)を発生し、これをチルト制御部13の感度ゲイン乗算回路13Aに供給する。
感度ゲイン乗算回路13Aは、入力される推定スキュー値(E−SKEW)がもつ極性と大きさに応じて、その推定スキュー値(E−SKEW)を打ち消すことができるように、チルト駆動の制御パラメータ(ゲインと制御の向き)を算出する。その後、感度ゲイン乗算回路13Aからは、上記ゲインと制御の向きを情報として含む、アナログのチルト制御量(T−CON)aが出力される。アナログのチルト制御量(T−CON)aは、D/A変換器19でディジタルのチルト制御量(T−CON)dに変換された後、チルト駆動部14に供給される。
チルト駆動部14は、入力したディジタルのチルト制御量(T−CON)dがもつ制御の向きとゲインに応じて、実際にチルトアクチュエータを駆動するチルト駆動信号(T−DRV)を発生させる。
チルト駆動信号(T−DRV)は、例えば、スキュー推定部12が推定したスキューを打ち消すような、対物レンズ41のチルト角(α)を示す電圧値と、チルトの向きを示す極性を持つ。よって、チルト駆動信号(T−DRV)によってチルトアクチュエータが制御されたときに、スキュー推定部12で、前述した3つの要因を全て考慮した正確な推定スキュー値が補正されるように、光ディスク2の記録面2Aと光ビーム(LB)の光軸がほぼ垂直な関係に補正される。
したがって、スキューマージンが拡大し、スキューにより記録または再生の中断が発生しにくくなる。
<バリエーション>
なお上述した実施形態においては、ラジアルスキュー係数(k)をテーブル形式で記憶するようにした場合について述べたが、これに限らず、例えば図7に示した特性曲線Q1及びQ2をそれぞれディスク半径位置(r)の関数として数式により近似的に表せる場合、倍速モードごとの数式を記憶しておき、当該数式にディスク半径位置(r)を代入することによりラジアルスキュー係数(k)を算出するようにしてもよい。
また上述した実施形態においては、ラジアルスキュー係数(k)を、対応するテーブルから直接読み出すようにした場合について述べたが、これに限らず、例えばディスク半径位置(r)がテーブルに無い値の場合、その近傍のディスク半径位置(r)におけるラジアルスキュー係数(k)を用いた線形補間等の演算処理により、当該ラジアルスキュー係数(k)を算出するようにしてもよい。
さらに上述した実施形態においては、角速度データ(ASD)と光ディスク2のラジアルスキューとの関係をラジアルスキュー係数(k)としてテーブルに記憶しておくようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば角速度データ(ASD)とディジタルのチルト制御量(T−CON)dとの関係を係数としてラジアルスキュー係数テーブルに記憶しておくようにしてもよい。その場合、感度ゲイン乗算回路13Aが省略され、感度ゲイン乗算回路13Aの機能がスキュー推定部12内にテーブル記憶されることになる。
上述した実施形態においては、光ディスク駆動装置1の倍速モードが1倍速モードと2倍速モードの2種類でなり、当該2種類のラジアルスキュー係数(k)それぞれを、「時計回り」と「反時計回り」の2種類のテーブルに分けて、合計4種類のテーブルに記憶しておくようにした場合について述べたが、これに限らず、倍速モードを3種類以上のN種類とし、それに応じて、テーブル数を2N個用意するとよい。この場合、セレクタ125は、2入力1出力のセレクタであるが、これをN入力1出力のセレクタ(N:3以上)に変更する必要がある。
その他、CLV方式により線速度を一定に保つよう光ディスク2の回転速度を変化させる場合に限らず、例えばCAV(Constant Angular Velocity)方式により光ディスク2の回転速度を一定に保つようにしてよい。
また光ディスク2は、ブルーレイディスク(BD)に限らず、例えばDVD(Digital Versatile Disc)やCD(Compact Disc)等の種々の光ディスクであってもよい。さらに光ディスク2の直径は、120[mm]に限らず80[mm]等であってもよい。
これらのディスク規格が異なる場合、光ディスクの種類により構造や材料が異なること、および、光ディスクの直径が異なることにより、ジャイロ効果によるラジアルスキューの大きさも異なることが予想されるため、光ディスクの種類や直径に応じて複数のラジアルスキュー係数テーブルを予め作成しておき、光ディスクの種類や直径を検出し各ラジアルスキュー係数テーブルを適宜切り換えてラジアルスキュー係数(k)を読み出すようにすればよい。
そのほか、図解した構成、とくにディスク保持回転構造は図示したものに限らず、他の構造でもよい。
本実施形態によれば、以下の利益が得られる。
一般に、ディスクスキューが過大になると、ジッタが大きくなり、スキュー値がスキューマージンを超えると記録や再生の中断が頻発する。また、記録や再生の中断がなくとも、ジッタが大きいと記録再生品質が保証できなくなるため、精度の高いスキュー推定が求められる。
本実施形態によれば、角速度センサ出力からディスクのスキュー方向を検知することにより、ディスク回転数やラジアル方向のディスクアドレスを考慮することに加え、スキュー方向依存性を考慮したディスクスキューの推定と、その推定結果に基づく光ビーム軸のチルト補正を行うことができる。
よって、本発明の適用によって、記録や再生の中断を防止して効率よいリアルタイムの高速記録再生が可能であり、また、記録信号や再生信号の品質がより一層高い光ディスク駆動装置、これを用いたカメラ装置、さらには、高精度な光ビームの傾き制御方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に関わるビデオカメラ装置の概略的な構成をブロック図である。 本発明の一実施形態において、X軸、Y軸、Z軸の定義を示す図である。 本発明の一実施形態において、X軸周りに角速度が加わった場合のディスクスキューの説明図である。 本発明の一実施形態において、Y軸周りに角速度が加わった場合のディスクスキューの説明図である。 本発明の一実施形態に関わり、光ディスク2にラジアルスキューが生じたときの、ディスク反り量とチルト制御量(チルト角)との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に関わり、1倍速モードと2倍速モードのそれぞれについて、ディスク半径位置(r)とラジアルスキュー係数(k)との関係を示す図表である。 本発明の一実施形態に関わり、図6の図表をグラフ化した図である。 本発明の一実施形態に関わり、X軸回りの角速度の向きとラジアルスキューの関係を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に関わり、図1の一部を抜き出して詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に関わり、図9のスキュー推定部とチルト制御部の詳細な一構成例を示す回路ブロックである。
符号の説明
1…ビデオカメラ装置、1A…光ディスク駆動装置、2…光ディスク、2A…記録面、4…光ピックアップ、5…ドライブベースユニット、5A…スレッドモータ、6A…テーパーコーン、6B…チャッキングプレート、7…角速度センサ、11…サーボ制御部、12…スキュー推定部、13…チルト制御部、13A…感度ゲイン乗算回路、14…チルト駆動部、15…ドライブシステム制御部、16…操作部、17…ドライブ信号処理部、20…サーボDSP、41…対物レンズ、42…3軸アクチュエータ、121…第1メモリ領域、121a…反時計回りの1倍速テーブル、121c…時計回りの1倍速テーブル、122…第2メモリ領域、122a…反時計回りの2倍速テーブル、122c…時計回りの2倍速テーブル、123,124,125…セレクタ、126…乗算器、(ASD)…角速度データ、(ADR)…アドレス信号、(DET)…検出信号、(E−SKEW)…推定スキュー値、(MODE)…モード信号、(T−CON)…チルト駆動の制御量、(T−DRV)…チルト駆動信号、(LB)…光ビーム、(k)…ラジアルスキュー係数、(r)…ディスク半径位置

Claims (8)

  1. 回転可能に支持した光ディスクに回転駆動力を付与する支持回転駆動部と、
    回転中の前記光ディスクに対し光ビームを照射する光ピックアップと、
    外部から加わる外力に起因して、前記回転中の光ディスクに対し、前記光ピックアップの設置位置に対応した一の径方向を軸に与えられる角速度の大きさと向きを検出する角速度センサと、
    前記角速度センサの検出結果に基づいて前記光ディスクのゆがみ(スキュー)を推定する際に、前記光ディスクが前記光ピックアップから離れる前記向きに前記角速度が与えられるときの前記スキューを、当該スキューが得られたときと前記大きさが同じであるが前記向きが反対となる近づく向きの前記角速度が与えられるときのスキューと、異なる値に推定するスキュー推定部と、
    前記スキューの推定値(推定スキュー値)に基づいて前記光ビームの傾き(チルト)を変え、前記角速度の付与に起因して生じる、前記光ディスク上の前記光ビームの照射位置変化を補正するチルト駆動部と、
    を有する光ディスク駆動装置。
  2. 前記スキュー推定部は、前記光ディスク上の前記光ビームの照射位置に対応する前記径方向の位置情報を入力し、当該入力した位置情報に応じて、前記光ディスクの反り量に対応した前記推定スキュー値を発生する
    請求項1に記載の光ディスク駆動装置。
  3. 前記スキュー推定部は、前記光ビームの照射位置における前記光ディスクの線速度に応じて、前記光ディスクの反り量に対応した前記推定スキュー値を発生する
    請求項1に記載の光ディスク駆動装置。
  4. 前記推定スキュー値を、制御量に変換して前記チルト駆動部に出力するチルト制御部を、さらに有し、
    前記スキュー推定部は、
    前記光ディスクの径方向のアドレスごとに異なる値を持つ複数の第1補正係数を記憶する第1記憶部と、
    前記アドレスごとに異なる値を持ち、かつ、当該アドレスごとの値が、前記第1補正係数より大きい複数の第2補正係数を記憶する第2記憶部と、
    前記角速度の向きに応じて、前記第1記憶部と前記第2記憶部の一方を選択する選択部と、
    前記光ピックアップで読み取った信号から認識された前記アドレスと、前記角速度とが、前記選択された前記第1記憶部または前記第2記憶部に入力されることに応答して出力される一の前記第1補正係数または前記第2補正係数を、前記角速度に乗算し、乗算後の角速度を前記推定スキュー値として前記チルト制御部に出力する乗算部と、
    を有する請求項2に記載の光ディスク駆動装置。
  5. 前記第1記憶部および前記第2記憶部のそれぞれは、前記光ディスクの前記認識されたアドレスに対応した線速度についての1倍速モードを含む複数の変倍速モード数と同じ数だけ、複数設けられ、
    前記選択部が、前記モードごとに設けられ、
    前記光ピックアップで読み取った信号から前記アドレスを認識し、認識した当該アドレスを前記第1および第2記憶部に出力するとともに、前記変倍速モードを認識し、当該認識した変倍速モードに応じて、複数の前記選択部から一の選択部の出力を前記乗算部に入力可能に切り替える制御部と、
    を有する請求項4に記載の光ディスク駆動装置。
  6. 前記回転中の光ディスクに対し、反ピックアップ側から保持している力の、ディスク反りに対抗する反発力が、ピックアップ側から保持している力の前記反発力より小さい場合、前記スキュー推定部は、前記光ディスクが前記光ピックアップから離れる前記向きに前記角速度が与えられるときの第1スキューを、当該第1スキューが得られたときと前記大きさが同じであるが前記向きが反対となる近づく向きの前記角速度が与えられるときの第2スキューより大きい値に推定し、前記2つの反発力の力関係が逆の場合は、前記第1スキューを前記第2スキューより小さい値に推定する
    請求項1に記載の光ディスク駆動装置。
  7. 撮影部と、
    回転可能に支持した光ディスクに回転駆動力を付与する支持回転駆動部と、
    回転中の前記光ディスクに対し光ビームを照射する光ピックアップ、および、前記光ビームの傾き(チルト)を変えることが可能なチルト駆動部を含む光ヘッド部と、
    外部から加わる外力に起因して、前記回転中の光ディスクに対し、前記光ピックアップの設置位置に対応した一の径方向を軸に与えられる角速度の大きさと向きを検出する角速度センサと、
    前記角速度センサの検出結果に基づいて前記光ディスクのゆがみ(スキュー)を推定する際に、前記光ディスクが前記光ピックアップから離れる前記向きに前記角速度が与えられるときの前記スキューを、当該スキューが得られたときと前記大きさが同じであるが前記向きが反対となる近づく向きの前記角速度が与えられるときのスキューと、異なる値に推定するスキュー推定部と、
    を備え、
    前記スキューの推定値に基づいて、前記チルト駆動部が、前記角速度の付与に起因して生じる、前記光ディスク上の前記光ビームの照射位置変化を補正する
    カメラ装置。
  8. 回転可能に支持した光ディスクに回転駆動力を付与し、回転中の前記光ディスクに対し光ビームを照射するステップと、
    外部から加わる外力に起因して、前記回転中の光ディスクに対し、前記光ピックアップの設置位置に対応した一の径方向を軸に与えられる角速度の大きさと向きを検出するステップと、
    前記角速度の検出結果に基づいて前記光ディスクのゆがみ(スキュー)を推定するステップと、
    前記スキューの推定値(推定スキュー値)に基づいて前記光ビームの傾き(チルト)を変え、前記角速度の付与に起因して生じる、前記光ディスク上の前記光ビームの照射位置変化を補正するステップと、
    を含み、
    前記スキューの推定ステップでは、前記光ディスクが前記光ピックアップから離れる前記向きに前記角速度が与えられるときの前記スキューを、当該スキューが得られたときと前記大きさが同じであるが前記向きが反対となる近づく向きの前記角速度が与えられるときのスキューと、異なる値に推定する、
    光ディスクのスキューに追従した光ビームの傾き制御方法。
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