JP4374868B2 - 斜め投影光学系 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は斜め投影光学系に関するものであり、更に詳しくは、反射光学面と屈折光学面をリアプロジェクションに好適な光学構成で有し、1次像面から2次像面への斜め方向の拡大投影を行う斜め投影光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)等に表示された画像をスクリーンに拡大投影する画像投影装置において、スクリーンの大型化を達成しつつも投影装置全体をコンパクトにする目的で、画像を斜め方向からスクリーンに拡大投影する装置が種々提案されている。その具体的な例としては、投影光学系のすべての光学要素を反射ミラーで構成した装置(特許文献1)、投影光学系のすべての光学要素を屈折レンズで構成した装置(特許文献2)、反射ミラーと屈折レンズとが組み合わされた投影光学系を有する装置(特許文献3)が挙げられる。また一般に、高画角な光学系において自由曲面を活用することは像面性の改善に非常に効果的であり、特許文献4記載の斜め投影光学系では、自由曲面ミラーや自由曲面レンズを用いることにより高性能化を達成している。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−111474号公報
【特許文献2】
特開平10−282451号公報
【特許文献3】
特開平9−179064号公報
【特許文献4】
特開2002−122785号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1で提案されているように、すべての光学要素を反射ミラーで構成すると、構成要素を少なくすることができる。しかし、反射ミラーには色収差補正の自由度がないため、多板式によるカラー化の構成では色合成用光学素子(3板式の色合成プリズム等)の配置に制約が生じてしまう。また、大径の曲面ミラーを低コストで得るためにはミラーをプラスチックで成型する必要があるが、プラスチック面上に高効率な反射コートを形成することは困難である。このため、プラスチック製のミラーを高輝度のプロジェクターに使用すると、ミラーの温度が上昇して反射面形状が変形し、収差の悪化や耐久性の低下を招くことになる。特に絞り近傍のミラーにおいては誤差感度が大きく、高輝度のプロジェクターに使用すると温度変化に伴うミラーの変形による性能劣化が課題となる。
【0005】
特許文献2で提案されているように、すべての光学要素を屈折レンズで構成すると、比較的小さい面積の光学要素で斜め投影を達成することができる。しかし、偏芯したレンズ群が多数必要であり、そのうちのいくつかは大きく偏芯させる必要があるため、光学要素の保持が困難である。特許文献3で提案されているように、反射ミラーと屈折レンズとを組み合わせれば、偏芯したレンズ群は少なくて済み、投影光学系の構成も簡単になる。しかし、大画面への投影には、パワーを有するとともに面積の非常に大きい製造困難なミラーが必要になる。
【0006】
特許文献4で提案されている斜め投影光学系では、負パワーを有する反射面が回転非対称な自由曲面形状になっている。このため、良好な光学性能を得るにはその配置に複雑な調整が必要となる。また、用いられている自由曲面レンズは厚みの差が大きいため、偏芯感度が高くなっている。したがって、自由曲面レンズについても高精度の偏芯調整が必要となる。さらに、自由曲面レンズは屈折レンズ群の中でも最も2次像面側に配置されており、最も2次像面側の面が2次像面側に凹面を向けているため、光路の干渉を避けにくくなっている。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、良好な光学性能を保持しつつ量産性やコスト面で有利であり、しかも薄型で光学部品もコンパクトな高画角の斜め投影光学系を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明の斜め投影光学系は、縮小側の1次像面から拡大側の2次像面への斜め方向の拡大投影を行う斜め投影光学系であって、1次像面側から順に、複数の屈折光学面を有する屈折レンズ群と、負パワーの反射光学面を有するミラー群とを備え、前記屈折レンズ群が、回転対称なレンズ面を有する回転対称レンズと、面対称の対称面を多くとも1面しか持たない回転非対称な自由曲面から成るレンズ面を有する自由曲面レンズと、で構成されており、前記回転対称レンズが共軸系を成し、その光軸を中心に、前記回転対称レンズと前記自由曲面レンズの各々少なくとも1枚が独立して回転可能であることを特徴とする。
【0009】
第2の発明の斜め投影光学系は、上記第1の発明の構成において、1次像面の画面中心,絞りの中心及び2次像面の画面中心を通過する光線を中心主光線とするとき、以下の条件式(1)を満たすことを特徴とする。
L1/L2<2 …(1)
ただし、
L1:1次像面の画面中心から絞りの中心までの絶対距離、
L2:中心主光線が自由曲面レンズのレンズ面と交わる点のうち絞りに近い方の点から絞りの中心までの絶対距離、
である。
【0010】
第3の発明の斜め投影光学系は、上記第1又は第2の発明の構成において、前記屈折レンズ群において最も2次像面側には前記自由曲面レンズが位置し、その自由曲面レンズの1次像面側近傍には前記共軸系が位置し、前記自由曲面レンズの2次像面側レンズ面が2次像面側に凸の面形状を有することを特徴とする。
【0011】
第4の発明の斜め投影光学系は、上記第1,第2又は第3の発明の構成において、さらに以下の条件式(2)及び(3)を満たすことを特徴とする。
Δds/DL≦0.1 …(2)
Δdp/DL≦0.1 …(3)
ただし、
DL:1次像面の画面最長寸法(1次像面の画面形状が四角形であれば対角線の寸法)、
Δds:自由曲面レンズの有効光路径内の最大厚みCSsmaxと最小厚みCSsminとの差、
Δdp:自由曲面レンズの有効光路径内の最大厚みCSpmaxと最小厚みCSpminとの差、
CSsmax:断面CSpと直交する断面CSsにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズの点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最大値、
CSsmin:断面CSpと直交する断面CSsにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズの点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最小値、
CSpmax:断面CSsと直交する断面CSpにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズの点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最大値、
CSpmin:断面CSsと直交する断面CSpにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズの点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最小値、
Pf:1次像面の画面中心,絞りの中心及び2次像面の画面中心を通過する光線を中心主光線とするとき、その中心主光線と自由曲面レンズのいずれかのレンズ面との交点、
CSs:点Pfを通り、かつ、法線がベクトルV1tと平行な平面での自由曲面レンズの断面、
CSp:点Pfを通り、かつ、法線がベクトルV1sと平行な平面での自由曲面レンズの断面、
V1t:ベクトルV1nとベクトルV1sに直交するベクトル、
V1n:1次像面の法線ベクトル、
V1s:点P1cから点P1sへのベクトル、
P1c:1次像面の画面中心点、
P1s:1次像面の画面輪郭線において点P1cから最も近い点、
である。
【0012】
第5の発明の斜め投影光学系は、上記第1,第2,第3又は第4の発明の構成において、前記自由曲面レンズの片方のレンズ面が、前記共軸系の光軸を中心として回転対称な面形状を有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施した斜め投影光学系を、図面を参照しつつ説明する。図1〜図9に、斜め投影光学系の第1〜第3の実施の形態をそれぞれ示す。図1,図4,図7は、第1〜第3の実施の形態における1次像面(SO)から2次像面(SI)までの投影光路全体の光学構成(光学配置,投影光路等)を平面図で示しており、図2,図5,図8は、第1〜第3の実施の形態における1次像面(SO)から2次像面(SI)までの投影光路全体の光学構成(光学配置,投影光路等)を側面図で示している。また、図3,図6,図9は、図1,図4,図7の主要部を拡大してそれぞれ示している。各実施の形態の光学構成の上下配置は、図1〜図9に示されているものに限らず、上下反対でもよい。つまり、実際の装置配置や光学系配置等の都合に合わせて、図1〜図9における上側を下側としてもなんら問題はない。なお、図1〜図9中、*印が付された光学面は回転対称な非球面、$印が付された光学面は回転非対称な自由曲面であることを示している。
【0014】
第1〜第3の実施の形態は、縮小側の1次像面(SO)から拡大側の2次像面(SI)への斜め方向の拡大投影を行う、画像投影装置用の斜め投影光学系である。したがって、1次像面(SO)は光強度を変調することにより2次元画像を形成するライトバルブの画像形成面(例えば画像表示面)に相当し、2次像面(SI)は投影像面(例えばスクリーン面)に相当する。1次像面(SO)の近傍に位置するガラス板(GP)はライトバルブのカバーガラスであり(図3,図6,図9)、各実施の形態ではライトバルブとしてデジタル・マイクロミラー・デバイス(digital micromirror device)を想定している。ただし、ライトバルブはこれに限らず、各実施の形態の斜め投影光学系に適した他の非発光・反射型(又は透過型)の表示素子(例えば液晶表示素子)を用いても構わない。
【0015】
ライトバルブとしてデジタル・マイクロミラー・デバイスを用いた場合、それに入射した光は、ON/OFF状態(例えば±12°の傾き状態)の各マイクロミラーで反射されることにより空間的に強度変調される。その際、ON状態のマイクロミラーで反射した光のみが斜め投影光学系に入射してスクリーン面に投射される。なお、各実施の形態の斜め投影光学系は、背面投写型画像投影装置(リアプロジェクター)に適した光学構成を有しているが、2次像面(SI)から1次像面(SO)への斜め方向の縮小投影を行う斜め投影光学系として、画像読み取り装置に用いることも可能である。その場合、1次像面(SO)は画像読み取り用の受光素子(例えばCCD:Charge Coupled Device)の受光面に相当し、2次像面(SI)は読み取り画像面(つまり原稿面)に相当する。
【0016】
各実施の形態の斜め投影光学系は、1次像面(SO)側(すなわち縮小側)から順に、屈折レンズ群(GL),第1ミラー(M1),第2ミラー(M2)及び第3ミラー(M3)で構成されている。屈折レンズ群(GL)は、図3,図6,図9に示すように、複数の屈折光学面を構成する複数枚の屈折レンズと絞り(ST)とから成っている。屈折レンズ群(GL)には自由曲面レンズ(Lf)が1枚含まれており、自由曲面レンズ(Lf)以外の屈折レンズは、回転対称なレンズ面を有する回転対称レンズであり、共軸系を成している。共軸系の光軸(AX)の位置は1次像面(SO)の画面中心からY方向{光軸(AX)に対して垂直方向}に所定量シフトしており、屈折レンズ群(GL)はいわゆるシフト光学系を成している。自由曲面レンズ(Lf)の一方のレンズ面は、面対称の対称面を1面(後述するローカル座標系のxy平面に相当する。)有する回転非対称な自由曲面から成っており、他方のレンズ面は、上記共軸系の光軸(AX)を中心として回転対称な面形状を有している。そして、自由曲面レンズ(Lf)の自由曲面は、光軸(AX)との交点における面法線が光軸(AX)と平行になっており、さらに第1,第2の実施の形態では、自由曲面レンズ(Lf)の自由曲面以外の全ての光学面が光軸(AX)に対して回転対称な面形状になっている。
【0017】
第1〜第3ミラー(M1〜M3)から成るミラー群のうち、第1,第3ミラー(M1,M3)の反射光学面は平面から成っており、第2ミラー(M2)の反射光学面は負パワーを有する回転対称な非球面から成っている。用いられている光学素子のなかでも自由曲面レンズ(Lf)と負パワーの第2ミラー(M2)は、ガラスモールド成形,プレス成形,射出成形等の成形方法により作製される。これらの反射型光学素子や屈折型光学素子に用いる材料としては、成形性を重視する場合、プラスチックのように比較的流動性の高い材料が好ましい。しかし、実際の使用時の温度変化を考慮した場合、ガラスのように温度変化に対する屈折率変化や膨張係数がプラスチックよりも低い材料の方が、温度変化に対する性能劣化を低減することができるので好ましい。
【0018】
第1〜第3の実施の形態のように高画角で薄型の斜め投影光学系に、レンズ面が回転非対称な自由曲面から成る自由曲面レンズ(Lf)を用いることは、像面性等の改善による高性能化を達成する上で非常に効果的である。一般的に光学系の高画角化と小型化を同時に達成しようとするとき、光学素子(レンズやミラー)の偏芯感度が高くなる。レンズに関しては、レンズ保持枠への組み込み時に発生する偏芯誤差が大きくなり、組み込まれたレンズ群として高性能を確保するために、レンズ単体又は数個のレンズを他のレンズに対して回転させ、レンズ群全体の像面性を良好にするなどの調整が必要となる。このことは自由曲面レンズ(Lf)に関しても言えることで、自由曲面レンズ(Lf)の偏芯調整も同時に可能にするため、第1〜第3の実施の形態のように、1次像面(SO)側から順に、複数の屈折光学面を有する屈折レンズ群(GL)と、負パワーの反射光学面{第2ミラー(M2)の反射光学面に相当する。}を有するミラー群とを備えた斜め投影光学系においては、回転対称なレンズ面を有する回転対称レンズと、面対称の対称面を多くとも1面しか持たない回転非対称な自由曲面から成るレンズ面を有する自由曲面レンズ(Lf)と、で屈折レンズ群(GL)を構成するとともに、回転対称レンズで共軸系を構成し、その光軸(AX)を中心に、回転対称レンズと自由曲面レンズ(Lf)の各々少なくとも1枚を独立して回転可能とすることが望ましい。
【0019】
回転対称レンズから成る共軸系のうち回転可能とするレンズは、偏芯感度が相対的に大きいことやその保持構造等により決定される。したがって、レンズ1枚単位又はレンズ複数枚から成るレンズ群単位で回転可能とし、その回転調整を行えば、回転対称レンズから成る共軸系を結像性能の最も高いオリエンテーションに回転調整することができる。そのように回転調整された共軸系に対する偏芯調整を自由曲面レンズ(Lf)の回転調整により行えば、自由曲面レンズ(Lf)の偏芯量を小さくすることができる。共軸系では互いの偏芯を相殺する配置の組み合わせが複数存在するが、自由曲面レンズ(Lf)では自由曲面が回転非対称性を有するため、その最適な配置は基本的に1つである。したがって、自由曲面レンズ(Lf)の偏芯調整では、必要な回転調整量が回転対称レンズの回転調整量に比べて少なくて済む。偏芯調整される回転対称レンズと自由曲面レンズ(Lf)が各々独立して回転可能になっていれば、両者間で回転調整量が異なっていても問題は生じない。したがって、共軸系の保持枠と自由曲面レンズの保持枠との嵌合状態において、回転可能な回転対称レンズと自由曲面レンズとをそれぞれ任意の回転位置に配置することが可能であり、それにより各レンズの偏芯を無くして像面性等を改善することができる。また、上記のようにレンズを回転可能とすることは、斜め投影光学系の高画角化・薄型化だけでなく量産性やコスト面でも有利であり、光学部品のコンパクト化にも寄与することができる。
【0020】
第2ミラー(M2)が有する負パワーの反射光学面のように、パワーを有する反射光学面は、光学的な感度が高くなる。したがって、負パワーの反射光学面(M2)を射出成形やプレス成形にて成形した際に生じる面形状の許容誤差量は小さくなり、製造難易度も高い。仮に成形時に発生した面形状の誤差を負パワーの反射光学面(M2)の成形に用いた金型形状を再度補正して面形状誤差量を低減しようとした場合、金型補正に要求される精度も高くなる。また、負パワーの反射光学面(M2)が大口径であれば更に困難となる。そこで、成形された負パワーの反射光学面(M2)の面形状誤差を測定又は予測し、それにより発生しうる収差を打ち消すように自由曲面レンズ(Lf)を設計すれば、光学的な感度が比較的低い屈折光学面で収差補正を行うことができ、全体の光学性能を向上することが容易となるため好ましい。
【0021】
また、負パワーの反射光学面(M2)が回転対称な形状であれば、製造難易度が下がるため好ましい。この場合、負パワーの反射光学面(M2)を射出成形やプレス成形にて成形する際に用いる金型は回転対称な面形状になるが、負パワーの反射光学面(M2)の成形時に発生する面形状誤差は必ずしも回転対称ではなく、回転非対称な面形状誤差も発生する。回転非対称な面形状誤差を補正するためには、回転非対称な動作を伴う金型加工方法を用いる必要があり、回転対称な場合の回転動作による金型加工方法と異なるため、2つの加工方法を用いる必要があり厄介である。また、回転非対称な動作を伴う加工方法は、回転対称な動作による加工方法より制御の難易度が高く精度を高めるのが難しい。そこで、負パワーの回転対称反射光学面の成形時に発生する回転非対称な面形状誤差により発生しうる収差の補正は、成形後の面形状を測定又は予測した結果を用いて収差を打ち消すように自由曲面レンズ(Lf)を設計すれば、光学的な感度が比較的低い屈折光学面で収差補正を行うことができ、全体の光学性能を向上することが容易となる。それとともに、負パワーの反射光学面(M2)の成形に用いる金型加工動作を回転対称なものに絞ることができるので好ましい。また、回転対称な面形状誤差に関しては、負パワーの回転対称反射光学面の成形時に用いる金型を回転対称な動作による加工方法にて補正することで達成できるが、光学的な感度を考慮して自由曲面レンズ(Lf)の設計により補正してもよい。
【0022】
第1〜第3の実施の形態のように、投影光路中で絞り(ST)から離れた位置に自由曲面レンズ(Lf)を配置することが、像面性を良好にする上で好ましい。特に1次像面(SO)の中心から光軸(AX)の位置を大きくずらして斜め投影を行う場合には、屈折レンズ群(GL)において絞り(ST)から離れた場所に自由曲面を配置すると、像面性改善の効果がより一層大きくなる。したがって、絞り(ST)を基準として1次像面(SO)又は2次像面(SI)により近い位置に、自由曲面を配置することが好ましい。絞り(ST)より2次像面(SI)側に配置する場合は、負パワーの反射光学面{第2ミラー(M2)の反射光学面に相当する。}より1次像面(SO)側に自由曲面レンズ(Lf)を配置することにより、自由曲面レンズ(Lf)のサイズを低減することができる。したがって、コストや製造難易度を下げることも可能になる。
【0023】
自由曲面レンズ(Lf)の好ましい位置を更に詳しく説明する。1次像面(SO)の画面中心,絞り(ST)の中心及び2次像面(SI)の画面中心を通過する光線を中心主光線とするとき、以下の条件式(1)を満たすことが望ましい。
L1/L2<2 …(1)
ただし、
L1:1次像面(SO)の画面中心から絞り(ST)の中心までの絶対距離、
L2:中心主光線が自由曲面レンズ(Lf)のレンズ面と交わる点のうち絞り(ST)に近い方の点から絞り(ST)の中心までの絶対距離、
である。
【0024】
第1〜第3の実施の形態のように、1次像面(SO)の中心から共軸系の光軸(AX)位置がズレたシフト光学系を用いて斜め投影を行う場合、光路上の絞り(ST)から離れた位置に自由曲面を配置すると、前述したように像面性の改善を効果的に行うことができる。これに対し、絞り(ST)の近傍に自由曲面を配置すると、1次像面(SO)上の異なる場所から射出される光束が重なってしまうため、それぞれの光束に異なる変化を加えることができなくなり、像面補正効果が低くなる。条件式(1)を満たすように自由曲面を配置すれば、この問題を効果的に解決することが可能である。
【0025】
以下の条件式(1a)を満足することが望ましく、条件式(1b)を満足することが更に望ましい。条件式(1a),(1b)は、上記条件式(1)が規定している条件範囲のなかでも、上記観点等からより一層好ましい条件範囲を規定している。
L1/L2<1 …(1a)
L1/L2<0.5 …(1b)
【0026】
第1,第3の実施の形態のように、屈折レンズ群(GL)において最も2次像面(SI)側には自由曲面レンズ(Lf)が位置し、その自由曲面レンズ(Lf)の1次像面(SO)側近傍には前記共軸系が位置し、自由曲面レンズ(Lf)の2次像面(SI)側レンズ面が2次像面(SI)側に凸の面形状を有することが好ましい。自由曲面レンズ(Lf)は回転非対称な自由曲面から成るレンズ面を有するため、保持枠への組み込み時にその他の光学素子(レンズ,ミラー等)に対する偏芯量をいかに小さくできるかが重要となる。しかし、屈折レンズ群(GL)を構成しているレンズを保持枠に組み込む際には、前述したように各々のレンズ軸と光軸(AX)との間にいくらかの偏芯誤差が生じることになる。光軸(AX)が1次像面(SO)の中心と一致しないようなシフト光学系では、組み込まれたレンズを保持枠ごと回転させることにより、結像性能の最も高いオリエンテーションに回転調整することができる。そのときに、自由曲面レンズ(Lf)の保持枠が回転対称レンズの保持枠の近傍に位置していれば、偏芯感度を低減して互いの偏芯量を少なくすることが可能であり、保持枠同士を接触状態にすれば更に効果的である。これに対し、屈折レンズ群(GL)において最も1次像面(SO)側に自由曲面レンズ(Lf)を配置すると、偏芯感度が高くなりすぎてしまい、反射型のライトバルブを用いた場合には光路の干渉も生じてしまう。
【0027】
さらに、保持枠同士の相互偏芯量の低減を追求する場合には、共軸系を成す回転対称レンズの保持枠位置に対する自由曲面レンズ(Lf)の保持枠位置を調整するするために、自由曲面レンズ(Lf)の保持枠に平行偏芯調整機構や傾き偏芯調整機構を設けることが望ましい。また第1,第3の実施の形態のように、自由曲面レンズ(Lf)の2次像面(SI)側レンズ面が2次像面(SI)側に凸面を向けた形状にすると、自由曲面レンズ(Lf)の有効径外の形状及び保持枠の形状を2次像面(SI)から離れる方向に退避させることができる。これによって、自由曲面レンズ(Lf)の保持枠と光路との干渉を緩和することができる。つまり、光路の折り返しの際に発生する(光路と保持枠との)干渉を防止して、投影光学系の薄型化を図ることができるのである。
【0028】
また自由曲面レンズ(Lf)に関しては、以下の条件式(2)及び(3)を満たすことが望ましい。なお、ベクトルvx,vy,vzは、各光学面を特定する後述のローカルな直交座標系(x,y,z)の座標軸ベクトルである。
Δds/DL≦0.1 …(2)
Δdp/DL≦0.1 …(3)
ただし、
DL:1次像面(SO)の画面最長寸法{1次像面(SO)の画面形状が四角形であれば対角線の寸法}、
Δds:自由曲面レンズ(Lf)の有効光路径内の最大厚みCSsmaxと最小厚みCSsminとの差、
Δdp:自由曲面レンズ(Lf)の有効光路径内の最大厚みCSpmaxと最小厚みCSpminとの差、
CSsmax:断面CSpと直交する断面CSsにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズ(Lf)の点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最大値、
CSsmin:断面CSpと直交する断面CSsにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズ(Lf)の点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最小値、
CSpmax:断面CSsと直交する断面CSpにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズ(Lf)の点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最大値、
CSpmin:断面CSsと直交する断面CSpにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズ(Lf)の点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最小値、
Pf:1次像面(SO)の画面中心,絞り(ST)の中心及び2次像面(SI)の画面中心を通過する光線を中心主光線とするとき、その中心主光線と自由曲面レンズ(Lf)のいずれかのレンズ面との交点、
CSs:点Pfを通り、かつ、法線がベクトルV1tと平行な平面での自由曲面レンズ(Lf)の断面、
CSp:点Pfを通り、かつ、法線がベクトルV1sと平行な平面での自由曲面レンズ(Lf)の断面、
V1t:ベクトルV1nとベクトルV1sに直交するベクトル{1次像面(SO)でのベクトルvz}、
V1n:1次像面(SO)の法線ベクトル{1次像面(SO)でのベクトルvx}、
V1s:点P1cから点P1sへのベクトル{1次像面(SO)でのベクトルvy}、
P1c:1次像面(SO)の画面中心点、
P1s:1次像面(SO)の画面輪郭線において点P1cから最も近い点、
である。
【0029】
条件式(2)及び(3)は、自由曲面レンズ(Lf)の有効光路径内の厚みの変化量について好ましい範囲を規定している。温度変化等によるレンズの膨張・収縮,重力,接着剤,固定等を起因とする応力が自由曲面レンズ(Lf)に発生すると、それが光学性能の劣化原因となる。条件式(2)及び(3)を満たせば、自由曲面レンズ(Lf)の光学的パワーが小さくなるため、上記応力による光学性能の劣化が小さくなる。また、自由曲面レンズ(Lf)の成形方法に射出成形,プレス成形等を用いた場合、成形工程中での重力,金型離脱時の応力,温度変化等による成形誤差が発生しにくくなる。したがって、自由曲面の偏芯感度低減や低コスト化の達成が可能となる。
【0030】
以下の条件式(2a)及び(3a)を満足することが望ましく、条件式(2b)及び(3b)を満足することが更に望ましい。条件式(2a)及び(3a)並びに条件式(2b)及び(3b)は、上記条件式(2)及び(3)が規定している条件範囲のなかでも、上記観点等からより一層好ましい条件範囲を規定している。
Δds/DL≦0.02 …(2a)
Δdp/DL≦0.02 …(3a)
Δds/DL≦0.01 …(2b)
Δdp/DL≦0.01 …(3b)
【0031】
また第1〜第3の実施の形態のように、自由曲面レンズ(Lf)の片方のレンズ面が、前記共軸系の光軸(AX)を中心として回転対称な面形状を有することが好ましい。自由曲面レンズ(Lf)の片方の面が光軸(AX)に対して回転対称であれば、共軸系の光軸(AX)に対して自由曲面レンズ(Lf)のレンズ軸を合わせる偏芯調整が容易になる。これにより自由曲面レンズ(Lf)も回転対称レンズと同様の扱いで偏芯調整が可能となるため、高性能化・低コスト化も容易になる。上記回転対称な面形状として球面を採用すれば、その球面を自由曲面レンズ(Lf)の保持基準面とすることにより、その球面の曲率中心で自由曲面の偏芯調整を行うことが可能となる。また、上記回転対称な面形状として平面を採用すれば、自由曲面レンズ(Lf)の保持枠自体を他の光学面に対して平行偏芯させることなく、その保持枠内で自由曲面レンズ(Lf)の平行偏芯調整を行うことが可能となる。
【0032】
第1〜第3の実施の形態のように、共軸系の光軸(AX)と自由曲面レンズ(Lf)の自由曲面との交点において、自由曲面の面法線が光軸(AX)と平行であることが好ましい。自由曲面の光軸(AX)上での面法線が共軸系の光軸(AX)と一致していれば、1本の光軸(AX)に対して偏芯調整を行うことが可能となるので、偏芯調整の簡略化を図ることができる。また偏芯調整の簡略化に関しては、第1,第2の実施の形態のように、自由曲面レンズ(Lf)の自由曲面以外の全ての光学面が、共軸系の光軸(AX)に対して回転対称であることが望ましい。ただし、平面ミラー等の平面反射光学面で光路を折り返した場合には、反射の法則にしたがって光軸(AX)は折り曲げられるものとする。
【0033】
なお、上述した各実施の形態には以下の構成を有する発明(A1)〜(A7),(B1)〜(B7)が含まれている。そしてこれらの構成によると、良好な光学性能を保持しつつ量産性やコスト面で有利であり、しかも薄型で光学部品もコンパクトな高画角の斜め投影光学系を実現することができる。そして、それを背面投写型画像投影装置に適用することにより、当該装置の薄型・コンパクト化,高性能化及び低コスト化に寄与することができる。
【0034】
(A1) 縮小側の1次像面から拡大側の2次像面への斜め方向の拡大投影を行う斜め投影光学系であって、1次像面側から順に、複数の屈折光学面を有する屈折レンズ群と、負パワーの反射光学面を有するミラー群とを備え、前記屈折レンズ群が、回転対称なレンズ面を有する回転対称レンズと、面対称の対称面を多くとも1面しか持たない回転非対称な自由曲面から成るレンズ面を有する自由曲面レンズと、で構成されており、前記回転対称レンズが共軸系を成し、その光軸を中心に、前記回転対称レンズと前記自由曲面レンズの各々少なくとも1枚を独立して回転させることにより偏芯調整されていることを特徴とする斜め投影光学系。
(A2) 1次像面の画面中心,絞りの中心及び2次像面の画面中心を通過する光線を中心主光線とするとき、前記条件式(1),(1a),(1b)のうちの少なくとも1つを満たすことを特徴とする上記(A1)記載の斜め投影光学系。
(A3) 前記屈折レンズ群において最も2次像面側には前記自由曲面レンズが位置し、その自由曲面レンズの1次像面側近傍には前記共軸系が位置し、前記自由曲面レンズの2次像面側レンズ面が2次像面側に凸の面形状を有することを特徴とする上記(A1)又は(A2)記載の斜め投影光学系。
(A4) さらに前記条件式(2),(2a),(2b)のうちの少なくとも1つと前記条件式(3),(3a),(3b)のうちの少なくとも1つとを満たすことを特徴とする上記(A1),(A2)又は(A3)記載の斜め投影光学系。
(A5) 前記自由曲面レンズの片方のレンズ面が、前記共軸系の光軸を中心として回転対称な面形状を有することを特徴とする上記(A1),(A2),(A3)又は(A4)記載の斜め投影光学系。
(A6) 前記共軸系の光軸と前記自由曲面レンズの自由曲面との交点において、前記自由曲面の面法線が前記光軸と平行であることを特徴とする上記(A1),(A2),(A3),(A4)又は(A5)記載の斜め投影光学系。
(A7) 前記自由曲面レンズの自由曲面以外の全ての光学面が、前記共軸系の光軸に対して回転対称であることを特徴とする上記(A1),(A2),(A3),(A4),(A5)又は(A6)記載の斜め投影光学系。
【0035】
(B1) 縮小側の1次像面から拡大側の2次像面への斜め方向の拡大投影を行う斜め投影光学系の製造方法であって、1次像面側から順に、複数の屈折光学面を有する屈折レンズ群と、負パワーの反射光学面を有するミラー群とを配置し、回転対称なレンズ面を有する回転対称レンズと、面対称の対称面を多くとも1面しか持たない回転非対称な自由曲面から成るレンズ面を有する自由曲面レンズと、で前記屈折レンズ群を構成し、前記回転対称レンズで共軸系を構成し、その光軸を中心に、前記回転対称レンズと前記自由曲面レンズの各々少なくとも1枚を独立して回転させることにより偏芯調整を行うことを特徴とする斜め投影光学系の製造方法。
(B2) 1次像面の画面中心,絞りの中心及び2次像面の画面中心を通過する光線を中心主光線とするとき、前記条件式(1),(1a),(1b)のうちの少なくとも1つを満たすことを特徴とする上記(B1)記載の斜め投影光学系の製造方法。
(B3) 前記屈折レンズ群において最も2次像面側には前記自由曲面レンズが位置し、その自由曲面レンズの1次像面側近傍には前記共軸系が位置し、前記自由曲面レンズの2次像面側レンズ面が2次像面側に凸の面形状を有することを特徴とする上記(B1)又は(B2)記載の斜め投影光学系の製造方法。
(B4) さらに前記条件式(2),(2a),(2b)のうちの少なくとも1つと前記条件式(3),(3a),(3b)のうちの少なくとも1つとを満たすことを特徴とする上記(B1),(B2)又は(B3)記載の斜め投影光学系の製造方法。
(B5) 前記自由曲面レンズの片方のレンズ面が、前記共軸系の光軸を中心として回転対称な面形状を有することを特徴とする上記(B1),(B2),(B3)又は(B4)記載の斜め投影光学系の製造方法。
(B6) 前記共軸系の光軸と前記自由曲面レンズの自由曲面との交点において、前記自由曲面の面法線が前記光軸と平行であることを特徴とする上記(B1),(B2),(B3),(B4)又は(B5)記載の斜め投影光学系の製造方法。
(B7) 前記自由曲面レンズの自由曲面以外の全ての光学面が、前記共軸系の光軸に対して回転対称であることを特徴とする上記(B1),(B2),(B3),(B4),(B5)又は(B6)記載の斜め投影光学系の製造方法。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施した斜め投影光学系を、コンストラクションデータ等を挙げて更に具体的に説明する。ここで挙げる実施例1〜3は、前述した第1〜第3の実施の形態にそれぞれ対応する数値実施例であり、各実施の形態を表す光学構成図(図1〜図9)は、対応する実施例の光学配置,投影光路等をそれぞれ示している。
【0037】
各実施例のコンストラクションデータでは、縮小側の1次像面(SO;拡大投影における物面に相当する。)から拡大側の2次像面(SI;拡大投影における像面に相当する。)までを含めた系において、縮小側から数えてi番目の面がSi(i=1,2,3,...)であり、ri(i=1,2,3,...)が面Siの曲率半径(mm)である(rO:面SOの曲率半径、rI:面SIの曲率半径)。また、di(i=1,2,3,...)は縮小側から数えてi番目(つまり面Siと面Si+1との間)の軸上面間隔(mm)を示しており(dO:面SOから面S1までの軸上面間隔)、Ni(i=1,2,3,...),νi(i=1,2,3,...)は縮小側から数えてi番目の光学素子のd線に対する屈折率(Nd),アッベ数(νd)をそれぞれ示している。ミラー群(M1〜M3)と2次像面(SI)の配置は、その光学面の面頂点をローカルな直交座標系(x,y,z)の原点(o)として、グローバルな直交座標系(X,Y,Z)におけるローカルな直交座標系(x,y,z)の原点(o)とx軸,y軸,z軸の座標軸ベクトル(vx,vy,vz)の座標データ(X,Y,Z)で表される(単位:mm)。グローバルな直交座標系(X,Y,Z)は、1次像面(SO)のローカルな直交座標系(x,y,z)と一致した絶対座標系になっているので、上記軸上面間隔diはX方向の数値を表していることになる。なお、y方向とz方向について後述の歪曲計算用の投影倍率βy,βzをあわせて示す。
【0038】
*印が付された面Siは回転対称な非球面であり、その面形状は面頂点を原点とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式(AS)で定義される。また、$印が付された面Siは自由曲面(回転非対称な拡張非球面)であり、その面形状は面頂点を原点とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式(FS)で定義される。回転対称非球面データ及び自由曲面データを他のデータとあわせて示す(ただし数値がゼロの場合は適宜省略する。)。
【0039】
x=(C0・h2)/{1+√(1-ε・C02・h2)}+Σ{A(i)・hi} …(AS)
x=(C0・h2)/{1+√(1-ε・C02・h2)}+Σ{B(j,k)・yj・zk} …(FS)
ただし、式中、
x:高さhの位置でのx軸方向の基準面からの変位量(面頂点基準)、
h:x軸に対して垂直な方向の高さ(h2=y2+z2)、
C0:面頂点での曲率(正負はx軸に対するものであり、正の場合その曲率中心がベクトルvx上の正方向に存在する。)、
ε:2次曲面パラメータ、
A(i):i次の非球面係数、
B(j,k):yのj次、zのk次の自由曲面係数、
である。
【0040】
表1〜表3に、各実施例の条件式対応値及び関連データを示す。表2は、自由曲面レンズ(Lf)の有効光路径をベクトルvy方向に沿って等分割して成る、断面CSs上の20点CSs1〜CSs20での絶対距離(レンズ厚みに相当)と、そのなかの最大厚みCSsmax及び最小厚みCSsminから得られた差Δdsと、条件式対応値Δds/DLと、を示している。また表3は、自由曲面レンズ(Lf)の有効光路径をベクトルvz方向に沿って等分割して成る、断面CSp上の10点CSp1〜CSp10での絶対距離(レンズ厚みに相当)と、そのなかの最大厚みCSpmax及び最小厚みCSpminから得られた差Δdpと、条件式対応値Δdp/DLと、を示している。断面CSpはxy平面に関して面対称なので、その測定点数を断面CSsでの測定点数の半分である10点としている。なお、測定点CSs1はyの値が最小のとき、測定点CSs20はyの値が最大のとき、測定点CSp1は点Pfと同じ点、測定点CSp10はzの値が最大のときである。
【0041】
Figure 0004374868
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【0042】
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【0043】
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【0044】
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【0045】
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【0046】
Figure 0004374868
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【0047】
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【0048】
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【0049】
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【0050】
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【0051】
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【0052】
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【0053】
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【0054】
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【0055】
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【0056】
【表1】
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【0057】
【表2】
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【0058】
【表3】
Figure 0004374868
【0059】
図10〜図12に、各実施例の光学性能をスポットダイアグラムで示す。各スポットダイアグラムは、2次像面(SI)での結像特性(mm,±1スケール)を3波長(450nm,546nm,605nm),25個の評価ポイント(A)〜(Y)について示している。以下に、各評価ポイント(A)〜(Y)のスポット重心の投影位置を2次像面(SI)のローカル座標(x,y;mm)で示す。また、図13に、各スポットの理想的投影位置に対応する1次像面(SO)上の座標(y,z;mm)を示す。2次像面(SI)上での理想的投影位置の値は、図13中の数値に投影倍率βy,βzをかけた値となり、その理想値からのズレは、光学で一般的に言われる歪曲に相当する。なお、第1ミラー(M1)で光路展開すれば{つまり第1ミラー(M1)の反射光学面のベクトルvxをX方向に一致させれば}、いずれの実施例もXY平面に関して対称になっているので、XY平面を中心とした画面片側についてのみスポットの評価ポイントを挙げている。
【0060】
[実施例1のスポット重心の投影位置]
(A):y=-536.767,z=712.752
(B):y=-535.524,z=534.288
(C):y=-534.893,z=356.134
(D):y=-534.645,z=178.063
(E):y=-534.582,z=-1.4307×10-18
(F):y=-267.688,z=711.491
(G):y=-267.646,z=533.765
(H):y=-267.551,z=355.915
(I):y=-267.43,z=177.963
(J):y=-267.377,z=2.8614×10-19
(K):y=-0.507819,z=711.487
(L):y=-0.324147,z=533.498
(M):y=-0.107175,z=355.611
(N):y=-0.0133108,z=177.799
(O):y=0.00114658,z=4.00596×10-18
(P):y=266.517,z=711.22
(Q):y=266.565,z=533.292
(R):y=266.383,z=355.663
(S):y=266.172,z=177.915
(T):y=266.098,z=6.43815×10-19
(U):y=533.417,z=711.189
(V):y=533.123,z=533.695
(W):y=532.705,z=356.117
(X):y=532.522,z=178.038
(Y):y=532.533,z=1.14456×10-18
【0061】
[実施例2のスポット重心の投影位置]
(A):y=-497.222,z=661.388
(B):y=-496.077,z=495.61
(C):y=-495.589,z=330.295
(D):y=-495.321,z=165.119
(E):y=-495.233,z=-5.7228×10-19
(F):y=-247.457,z=660.155
(G):y=-247.142,z=494.982
(H):y=-247.073,z=329.982
(I):y=-247.105,z=165.004
(J):y=-247.126,z=8.5842×10-19
(K):y=0.389346,z=659.932
(L):y=0.188052,z=495.101
(M):y=0.0205407,z=330.156
(N):y=-0.0419161,z=165.097
(O):y=-0.0498535,z=8.29806×10-18
(P):y=247.684,z=660.263
(Q):y=247.573,z=495.294
(R):y=247.688,z=330.1
(S):y=247.938,z=164.954
(T):y=248.073,z=-2.8614×10-19
(U):y=495.25,z=660.459
(V):y=495.27,z=495.151
(W):y=495.517,z=329.595
(X):y=495.924,z=164.418
(Y):y=496.146,z=-9.72876×10-18
【0062】
[実施例3のスポット重心の投影位置]
(A):y=-443.667,z=586.297
(B):y=-442.401,z=439.472
(C):y=-441.896,z=292.965
(D):y=-441.894,z=146.512
(E):y=-441.945,z=2.00298×10-18
(F):y=-219.037,z=583.443
(G):y=-219.782,z=438.277
(H):y=-220.413,z=292.582
(I):y=-220.773,z=146.41
(J):y=-220.888,z=-2.8614×10-19
(K):y=1.49887,z=582.706
(L):y=0.981307,z=437.756
(M):y=0.527113,z=292.27
(N):y=0.103858,z=146.308
(O):y=-0.0803596,z=-3.43368×10-18
(P):y=221.555,z=581.561
(Q):y=221.021,z=437.358
(R):y=220.059,z=292.641
(S):y=219.089,z=146.801
(T):y=218.685,z=5.7228×10-19
(U):y=440.487,z=580.231
(V):y=440.205,z=437.359
(W):y=439.555,z=293.477
(X):y=438.978,z=147.513
(Y):y=438.771,z=-3.43368×10-18
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、回転対称レンズと自由曲面レンズの各々少なくとも1枚が独立して回転可能な構成になっているため、高精度の偏芯調整が可能である。したがって、良好な光学性能を保持しつつ量産性やコスト面で有利であり、しかも薄型で光学部品もコンパクトな高画角の斜め投影光学系を実現することができる。さらに、自由曲面レンズを絞りから所定値よりも離して配置すれば、像面性を更に良好にすることができる。また、2次像面側レンズ面が2次像面側に凸の自由曲面レンズを屈折レンズ群の最も2次像面側に配置すれば、光路の干渉等なしに結像性能をより一層向上させることができる。自由曲面レンズの有効光路径内の厚みの変化量を適正に制限すれば、良好な光学性能を保持しつつ低コスト化を達成することができ、また、自由曲面レンズの片方の面を光軸に対して回転対称にすれば、偏芯調整を更に容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態(実施例1)の光学構成を示す平面図。
【図2】第1の実施の形態(実施例1)の光学構成を示す側面図。
【図3】図1の要部拡大図。
【図4】第2の実施の形態(実施例2)の光学構成を示す平面図。
【図5】第2の実施の形態(実施例2)の光学構成を示す側面図。
【図6】図4の要部拡大図。
【図7】第3の実施の形態(実施例3)の光学構成を示す平面図。
【図8】第3の実施の形態(実施例3)の光学構成を示す側面図。
【図9】図7の要部拡大図。
【図10】実施例1のスポットダイアグラム。
【図11】実施例2のスポットダイアグラム。
【図12】実施例3のスポットダイアグラム。
【図13】各スポットの理想的投影位置に対応する1次像面上の座標を示す図。
【符号の説明】
SO …1次像面
GL …屈折レンズ群
Lf …自由曲面レンズ
ST …絞り
M1 …第1ミラー(ミラー群の一部)
M2 …第2ミラー(ミラー群の一部)
M3 …第3ミラー(ミラー群の一部)
SI …2次像面
AX …光軸

Claims (5)

  1. 縮小側の1次像面から拡大側の2次像面への斜め方向の拡大投影を行う斜め投影光学系であって、1次像面側から順に、複数の屈折光学面を有する屈折レンズ群と、負パワーの反射光学面を有するミラー群とを備え、
    前記屈折レンズ群が、回転対称なレンズ面を有する回転対称レンズと、面対称の対称面を多くとも1面しか持たない回転非対称な自由曲面から成るレンズ面を有する自由曲面レンズと、で構成されており、前記回転対称レンズが共軸系を成し、その光軸を中心に、前記回転対称レンズと前記自由曲面レンズの各々少なくとも1枚が独立して回転可能であることを特徴とする斜め投影光学系。
  2. 1次像面の画面中心,絞りの中心及び2次像面の画面中心を通過する光線を中心主光線とするとき、以下の条件式(1)を満たすことを特徴とする請求項1記載の斜め投影光学系;
    L1/L2<2 …(1)
    ただし、
    L1:1次像面の画面中心から絞りの中心までの絶対距離、
    L2:中心主光線が自由曲面レンズのレンズ面と交わる点のうち絞りに近い方の点から絞りの中心までの絶対距離、
    である。
  3. 前記屈折レンズ群において最も2次像面側には前記自由曲面レンズが位置し、その自由曲面レンズの1次像面側近傍には前記共軸系が位置し、前記自由曲面レンズの2次像面側レンズ面が2次像面側に凸の面形状を有することを特徴とする請求項1又は2記載の斜め投影光学系。
  4. さらに以下の条件式(2)及び(3)を満たすことを特徴とする請求項1,2又は3記載の斜め投影光学系;
    Δds/DL≦0.1 …(2)
    Δdp/DL≦0.1 …(3)
    ただし、
    DL:1次像面の画面最長寸法(1次像面の画面形状が四角形であれば対角線の寸法)、
    Δds:自由曲面レンズの有効光路径内の最大厚みCSsmaxと最小厚みCSsminとの差、
    Δdp:自由曲面レンズの有効光路径内の最大厚みCSpmaxと最小厚みCSpminとの差、
    CSsmax:断面CSpと直交する断面CSsにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズの点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最大値、
    CSsmin:断面CSpと直交する断面CSsにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズの点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最小値、
    CSpmax:断面CSsと直交する断面CSpにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズの点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最大値、
    CSpmin:断面CSsと直交する断面CSpにおいて、点Pfが存在するレンズ面が成す線上の無数に存在する各点から、自由曲面レンズの点Pfが存在しない方のレンズ面が成す線上でそれぞれ最も近い点までの絶対距離の最小値、
    Pf:1次像面の画面中心,絞りの中心及び2次像面の画面中心を通過する光線を中心主光線とするとき、その中心主光線と自由曲面レンズのいずれかのレンズ面との交点、
    CSs:点Pfを通り、かつ、法線がベクトルV1tと平行な平面での自由曲面レンズの断面、
    CSp:点Pfを通り、かつ、法線がベクトルV1sと平行な平面での自由曲面レンズの断面、
    V1t:ベクトルV1nとベクトルV1sに直交するベクトル、
    V1n:1次像面の法線ベクトル、
    V1s:点P1cから点P1sへのベクトル、
    P1c:1次像面の画面中心点、
    P1s:1次像面の画面輪郭線において点P1cから最も近い点、
    である。
  5. 前記自由曲面レンズの片方のレンズ面が、前記共軸系の光軸を中心として回転対称な面形状を有することを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の斜め投影光学系。
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