JP4374339B2 - ブレーキ用部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、大型陸上輸送機械、例えば、大型自動車等の停止又は速度制御の際に使用する速度制御装置に連動して装着されているブレーキディスク用の摩擦材として使用されるブレーキ用部材の製造方法に関する。
大型自動車等の大型陸上輸送機械において装着されている制動装置で使用される摩擦材としては、現在は高温下での摩擦係数が極めて高く、軽量であることからコンポジットカーボンファイバー(以下C/Cと称することもある)が広く使用されている。
このような大型陸上輸送機械においては、その運転状況の変化に応じてブレーキによる制動を長時間続けざるを得なかったり、又は高頻度でブレーキによる制動を繰り返す必要に迫られることがあり、結果としてC/Cを摩擦材として使用した制動装置の場合には摩擦材が空気中で高温下に長時間曝されることとなる。従って、摩擦材は基本的には高温で燃焼しやすい炭素繊維をその主成分とするものであるために、この様な条件下では、酸素と反応して、著しく摩耗するだけでなく、発煙を発生させたりして大事故寸前に至るケースもあると報告されている。しかしながら、高温下に於ける摩擦力の高さ、ディスクブレーキに装着の際に要求される柔軟性などの性能の点から、それに代わる原料を見い出せていないのが現状である。
C/Cコンポジットが有する優れた耐衝撃性、軽量等の優れた点を保持しながら、高温が発生することを余儀なくされる大型陸上輸送機械のブレーキ用摩擦材として、酸素存在下ではその摩耗が激しく可成りの頻度での交換作業を必要とすることのないブレーキ用摩擦材の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記の目的を達成するために種々検討した結果、粉末状のバインダーピッチ、コークス類及びフェノール樹脂を含有した炭素繊維束の周囲に、熱可塑性樹脂から成る被膜を形成して柔軟性中間材料を得、この柔軟性中間材料をヤーン状にして所定量を積層した後、ホットプレスで300〜2000℃、常庄〜500kg/cm 2 の条件下で成形して成形体を得、又はこの成形体を焼成して焼結体を得、この成形体又は焼結体とSiとを、その合計重量1kg当たり0.1NL以上の不活性ガスを流しつつ1100〜1400℃、炉内圧0.1〜10hPaで1時間以上保持した後、炉内圧0.1〜10hPaで1450〜2500℃に昇温することにより、少なくとも炭素繊維の束と炭素繊維以外の炭素成分とを含有するヤーンが三次元的に組み合わされ、互いに分離しないように一体化されているヤーン集合体と、このヤーン集合体中で隣り合う前記ヤーンの間に充填されている、Si−SiC系材料からなるマトリックスとを備えている繊維複合材料を製造でき、この繊維複合材料が、ブレーキ用の摩擦材として優れた耐衝撃性、軽量等の優れた点を保持しつつ、高温の発生を余儀なくされるディスクブレーキ用の摩擦材として使用しても、酸素存在下でも充分な耐摩耗性を示し、交換作業の頻度もC/Cコンポジットの様に高頻度で行うことを必要とせずに継続使用が可能となり、これにより上記の目的を達成できることを見い出し、本発明を完成させたものである。
本発明に係るブレーキ用摩擦材(以下単にブレーキ用部材ということもある)を構成する繊維複合材料は、Si−SiC系材料から成るマトリックスが三次元的に組み合わされ、互いに分離しないように一体化された炭素繊維からなるヤーン集合体の間に一体的に形成されている。後述するようにSi−SiC系材料から形成されるマトリックスの層を設ける場合には、その厚さは、少なくとも0.01mmあることが好ましい。更に少なくとも0.05mm以上であることが好ましく、少なくとも0.1mm以上であることが一層好ましい。
さらに、上記のブレーキ用摩擦材を構成する繊維複合材料において、前記マトリックスが前記ヤーンから離れるのに従って、珪素の含有比率が上昇する傾斜組成を有していることが好ましく、上記繊維複合材料は窒化ホウ素、ホウ素、銅、ビスマス、チタン、クロム、タングステン及びモリブデンから成る群より選択した1又は2以上の物質を含有してもよい。又、上記のブレーキ用摩擦材は、常温に於ける動摩擦係数が0.05〜0.6であることが好ましい。使用温度が上昇すると共に、常温時と比較して急速に動摩擦係数が上昇することが好ましい。
本発明のブレーキ用部材は酸素の存在下での高温条件での耐摩耗性において著しく優れており、耐酸化性、耐クリープ性、耐スポーリング性を有するSi−SiC材料から成る層を表面に配しているため、C/Cコンポジットの有する低耐酸化性を克服することができ、高温で且つ酸素存在下においても、使用が可能である。又、優れた耐磨耗性をも併せ持つ。
又、C/Cコンポジットを母材としていることから、軽量であり、エネルギーの損失が少なく、省エネルギーの要請にも沿う。
さらに、母材がC/Cコンポジットであるため、靱性に富み、優れた耐衝撃性、高硬度性を有する。
本発明のブレーキ用摩擦材は、C/Cコンポジットから成る母材にSi−SiC材料から成る層を配したセラミックス・金属・炭素から成る複合材料を用いて構成される。
以下、本発明のブレーキ用摩擦材に用いる新規な繊維複合材料について説明する。
これは、いわゆるC/Cコンポジットを基本とし、その基本的な構成に改善を加えた新しい概念の材料である。
基本素材として使用するC/Cコンポジットとしては、直径が10μm前後の炭素繊維を、通常、数百本〜数万本束ねて繊維束(ヤーン)を形成し、この繊維束を二次元または三次元方向に配列して一方向シート(UDシート)や各種クロスとしたり、また上記シートやクロスを積層したりすることにより、所定形状の予備成形体(繊維プリフォーム)を形成し、この予備成形体の内部に、CVI法(Chemical Vapor Infiltration :化学的気相含浸法)や無機ポリマー含浸焼結法等により、炭素から成るマトリックスを形成して成るC/Cコンポジットとして知られているものを使用すればよい。本発明に於いて使用するC/Cコンポジットは、上記のヤーン中の炭素繊維以外の炭素成分は、好ましくは炭素粉末であり、特に好ましくは黒鉛化した炭素粉末である。
本発明に於いて使用する上記の繊維複合材料は、母材としてC/Cコンポジットを用いており、その炭素繊維の構造が、破壊されることなく保持されているという大きな特徴を有している。しかも、ヤーン集合体中で隣り合うヤーンの間に、Si−SiC系材料からなるマトリックスを充填した微構造を有している。
本発明において、Si−SiC系材料とは、主成分としてシリコンと炭化珪素とを含有する材料の総称であり、このSi−SiC系材料は以下のようにして製造されるものをいう。本発明では、C/Cコンポジットまたはその成形体に対して、シリコンを含浸させるが、その際シリコンはコンポジット内の炭素繊維を構成する炭素原子及び/又は炭素繊維の表面に残存している遊離炭素原子と反応し、一部が炭化されるために、C/Cコンポジットの最表面や炭素繊維からなるヤーンとヤーンとの間には、一部炭化されたシリコンが生成し、かくして上記のヤーンとヤーンとの間には炭化されたシリコンを含むマトリックスが形成される。このマトリックスにおいては、ほぼ純粋に珪素が残留している珪素相から、ほぼ純粋な炭化珪素相に至るまで、いくつかの相異なる相を含み得る。つまり、このマトリックスは、典型的には珪素相と炭化珪素相とからなるが、珪素相と炭化珪素相との間に、珪素をベースとして炭素の含有量が傾斜的に変化しているSi−SiC共存相を含み得る。従って、Si−SiC系材料とは、このようなSi−SiC系列において、炭素の濃度が0mol%から50mol%まで変化している材料の総称である。
本発明に係るブレーキ用摩擦材の原料として使用される上記繊維複合材料は、マトリックスが、ヤーンの表面に沿って生成している炭化珪素相を備えていることが好ましい。この場合には、各ヤーンそれ自体の強度がより一層向上し、破壊しにくくなる。
また、上記繊維複合材料は、好ましくは、マトリックスが珪素からなる珪素相を備えており、この珪素相とヤーンとの間に炭化珪素相が生成している。この場合には、ヤーンの表面が炭化珪素相によって強化されるのと共に、マトリックスの中央部分が比較的に硬度の低い珪素相からなることから、微視的な応力分散が一層促進される。
また、この繊維複合材料は、好ましくは、ヤーンの表面から離れるのに従って珪素の含有比率が上昇する傾斜組成を有するマトリックスを有している。
また、この繊維複合材料は、好ましくは、ヤーン集合体が複数のヤーン配列体を備えており、各ヤーン配列体がそれぞれ複数のヤーンをほぼ平行に二次元的に配列することによって形成されており、各ヤーン配列体が積層されることによってヤーン集合体が構成されている。これによって、繊維複合材料が、複数層のヤーン配列体を一方向へと向かって積層した積層構造を有することになる。
この場合において特に好ましくは、隣接するヤーン配列体における各ヤーンの長手方向が互いに交差していることである。これによって、一層応力の分散が促進される。隣り合うヤーン配列体におけるヤーンの長手方向は、特に好ましくは、直交している。
また、好ましくは、マトリックスが、繊維複合材料の中で互いに連続することで三次元網目構造を形成している。この場合において特に好ましくは、マトリックスが各ヤーン配列体においてほぼ平行に二次元的に配列されており、隣り合う各ヤーン配列体中に生成しているマトリックスが互いに連続しており、これによってマトリックスが三次元格子を形成している。
また、隣り合うヤーンの間隙には、100%マトリックスが充填されていてもよいが、ヤーンの間隙のうち一部をマトリックスが充填している場合も含む。
本発明に係るブレーキ用部材は、上記のように製造された特定量のC/Cコンポジットから成る母材と、同母材を構成する上記ヤーン集合体とヤーンとヤーンとの間にマトリックスとして三次元的格子状に形成されたSi−SiC系材料と、からなる繊維複合材料から製造される。
本発明のブレーキ用摩擦材は常温での動摩擦係数が0.05〜0.6と大きく、又、耐酸化性、耐クリープ性、耐スポーリング性を有するSi−SiC系材料から成るマトリックス層を表面に配することにより、C/Cコンポジットの有する低耐酸化性を克服することができ、酸素存在下において高温下に余儀なく曝されるブレーキ用摩擦材としても使用が可能である。かかる条件下での摩耗量は、500℃で1.0%/時間以下、より好ましくは0.6%/時間以下である。又、優れた耐磨耗性をも併せ持つ。
又、C/Cコンポジットを母材としていることから、軽量であり、大型陸上輸送機械に実装しても燃料消費に実質的に影響せず、エネルギーの消費上問題を生ずることが無く、省エネルギーの要請にもかなう材料であるといえる。
さらに、母材がC/Cコンポジットであるため、靱性に富み、優れた耐衝撃性、高硬度性を有する。従って、従来使用されているC/Cコンポジットが有している特性を保持したまま、同C/Cコンポジットが有する耐高温摩耗性が低いという欠点を克服することができる。
又、C/Cコンポジットは連続した開気孔を有するので、この気孔に対して含浸形成されるSi−SiCは、連続構造をとり三次元網目構造をとる。従って、どの部分を切り出しても、母材となったC/Cコンポジットに比して高い耐磨耗性を有し、かつ本来C/Cコンポジットが持っている高い放熱性、柔軟性なども維持される。
尚、C/Cコンポジットとは、前述の如く、二次元または三次元方向に配列した炭素繊維の間隔に炭素から成るマトリックスを形成して成る素材であるが、炭素繊維を10〜70%含有していれば、例えば窒化ホウ素、ホウ素、銅、ビスマス、チタン、クロム、タングステン、モリブデン等の炭素以外の他の元素を含んでいてもよい。
Si−SiC系材料からなるマトリックス層を表面に有するものを用いた場合には、Si−SiC材料が溶融してガラスとなり母材を酸素から保護する速度の方が、酸素の母材内部への拡散よりも大きいため、このような事態を回避でき、母材を酸化から保護することができる。即ち、本発明に係るブレーキ用部材の場合には、自己修復性を示し、より長期間に亙る使用が可能となる。この効果は、Siが前述の窒化ホウ素、銅、ビスマス等の第三成分を含有しても有効である。
さらに、SiC材料は熱膨張係数がC/Cコンポジットより大きいため、長期間のブレーキ制動により発生する高温下での使用において、SiC材料から成る層が剥離するおそれがあるのに対し、Si−SiC系材料の熱膨張係数はC/Cコンポジットと同程度であるため、熱膨張係数の差に起因する剥離を防ぐことができ、ブレーキ用部材として優れた特質を有する物であるとすることができる。
本発明に使用する繊維複合材料について、図面を使用して更に説明することとする。
図1は、ヤーン集合体の概念を説明するための概略斜視図であり、図2(a)は図1のIIa−IIa線断面図であり、図2(b)は図1のIIb−IIb線断面図である。図3は、図2(a)の一部拡大図である。
繊維複合材料7の骨格は、ヤーン集合体6によって構成されている。ヤーン集合体6は、ヤーン配列体1A、1B、1C、1D、1E、1Fを上下方向に積層してなる。各ヤーン配列体においては、各ヤーン3が二次元的に配列されており、各ヤーンの長手方向がほぼ平行である。上下方向に隣り合う各ヤーン配列体における各ヤーンの長手方向は、直交している。即ち、各ヤーン配列体1A、1C、1Eの各ヤーン2Aの長手方向は、互いに平行であり、かつ各ヤーン配列体1B、1D、1Fの各ヤーン2Bの長手方向に対して直交している。
各ヤーンは、炭素繊維と、炭素繊維以外の炭素成分とからなる繊維束3からなる。ヤーン配列体が積層されることによって、三次元格子形状のヤーン集合体6が構成される。各ヤーンは、後述するような加圧成形工程の間に押しつぶされ、略楕円形になっている。
各ヤーン配列体1A、1C、1Eにおいては、隣り合う各ヤーンの間隙には、マトリックス8Aが充填されており、各マトリックス8Aはヤーン2Aの表面に沿ってそれと平行に延びている。各ヤーン配列体1B、1D、1Fにおいては、隣り合う各ヤーンの間隙には、マトリックス8Bが充填されており、各マトリックス8Bは、ヤーン2Bの表面に沿ってそれと平行に延びている。
本例では、マトリックス8A、8Bは、それぞれ、各ヤーンの表面を被覆する炭化珪素相4A、4Bと、炭化珪素相4A、4Bよりも炭素の含有割合が少ないSi−SiC系材料相5A、5Bからなっている。炭化珪素相中にも珪素を一部含有していてよい。また、本例では、上下方向に隣接するヤーン2Aと2Bとの間にも、炭化珪素相4A、4Bが生成している。
各マトリックス8Aと8Bとは、それぞれヤーンの表面に沿って細長く、好ましくは直線状に延びており、各マトリックス8Aと8Bとは互いに直交している。そして、ヤーン配列体1A、1C、1Eにおけるマトリックス8Aと、これに直交するヤーン配列体1B、1D、1Fにおけるマトリックス8Bとは、それぞれヤーン2Aと2Bとの間隙部分で連続している。この結果、マトリックス8A、8Bは、全体として、三次元格子を形成している。
図4は、他の実施形態に係るブレーキ用部材を構成する他の繊維複合材料の要部を概略的に示す部分断面斜視図である。本例では、上下方向に隣り合う各ヤーン2Aと2Bとの間には炭化珪素相が実質的に存在していない。各ヤーン配列体において、隣り合うヤーン2Aと2Aとの間、あるいはヤーン2Bと2Bとの間には、それぞれマトリックス8A、8Bが形成されている。マトリックス8A、8Bの形態は、上下方向に隣り合うヤーン間に炭化珪素相がないことを除けば、図1〜図3の例と同様である。各マトリックス8A、8Bは、それぞれ、ヤーン2A、2Bの表面に接して生成している炭化珪素相5Cと、その内側にヤーンとは離れて生成しているSi−SiC系材料相4Cとを備えている。
Si−SiC系材料相においては、それぞれ、ヤーンの表面から離れるほど、炭素濃度が少なくなる傾斜組成を有していることが好ましく、あるいは、珪素相からなっていることが好ましい。
本発明に係るブレーキ用部材用の材料としては、図5に示すように、C/Cコンポジット15と、C/Cコンポジット15の表面にシリコンが含浸されることによって生成するマトリックス層13とを備えていることが好ましく、特にマトリックス層13の表層部には珪素層14が形成されているものもが好ましい。なお、12は、珪素を含浸させる前のC/Cコンポジット本体の範囲を示す。また、本発明のブレーキ用部材の全体を、上記の繊維複合材料から形成することも好ましい。
本発明のブレーキ用部材に用いる複合材料は、図5に示すように、表面近傍に珪素のみからなる層が形成されたマトリックス層2からなるものであることが好ましい。
Si−SiC材料を母材表面に単にコーティングするだけでは、高温酸化条件下においては両者の熱膨張係数差により、容易にSi−SiC材料から成る層が剥離するが、Si−SiC系材料を繊維複合材料のマトリックス層として形成することにより、繊維の積層方向での強度が増し、剥離を防止でき、ひいてはブレーキ用部材に耐久性を付与することができる。
ここで、Si−SiC材料を母材に含浸させることにより形成されるマトリックス層13の厚さは、少なくとも0.01mmあることが好ましい。更に少なくとも0.05mm以上あることが好ましく、少なくとも0.1mm以上であることが一層好ましい。このマトリックス層13の厚さが0.01mm未満の場合は、高酸化条件下において、ブレーキ用部材として要求される耐久性を充分に付与することができないからである。
又、本発明のブレーキ用部材において、マトリックス層13におけるSi濃度は、表面から内部に向かって小さくなることが好ましい。
マトリックス層13におけるSi濃度に傾斜を持たせることにより、強酸化腐食環境での耐食性及び強度、表層部及び内層部の欠陥へのヒーリング機能を著しく向上させることができ、さらには熱膨張係数差による材料の熱応力劣化を防止できる。これは、表層部のSi濃度が、内層部のSi濃度よりも相対的に高いため、発生したマイクロクラックが、加熱中にヒーリングされ、耐酸化性を保持するからである。
又、本発明のブレーキ用部材に用いるC/Cコンポジットは、窒化ホウ素、ホウ素、銅、ビスマス、チタン、クロム、タングステン及びモリブデンから成る群より選択した1又は2以上の物質を含有してもよい。
これらの物質は潤滑性を有するため、C/Cコンポジットから成る母材に含有させることにより、Si−SiC材料が含浸した母材の部分においても、繊維の潤滑性を維持することができ、靱性の低下を防ぐことができる。
尚、例えば、窒化ホウ素の含有量は、C/Cコンポジットから成る母材100重量%に対し、0.1〜40重量%であることが好ましい。0.1重量%未満では窒化ホウ素による潤滑性付与の効果が十分に得られず、40重量%を超える場合は窒化ホウ素の脆さがブレーキ用部材に現れてくるからである。
このように、本発明のブレーキ用部材は、C/Cコンポジットの耐衝撃性、高硬度性及び軽量性と、Si−SiC材料の、耐酸化性、耐スポーリング性、自己潤滑性、耐磨耗性等を併せ持ち、さらに、自己修復性をも有するため、高温酸化条件下での使用に長期間耐えることができ、具体的には、大型陸上輸送機械の分野において、ブレーキ用部材として、好適に用いることができる。
本発明に於いて使用される繊維複合材料は、好ましくは以下の方法によって製造できる。
即ち、炭素繊維の束に対して、最終的には、遊離炭素となり炭素繊維の束のマトリックスとして作用する粉末状のバインダーピッチ、コークス類を包含させ、更に必要に応じてフェノール樹脂粉末等を含有させることによって、炭素繊維束を作製する。炭素繊維束の周囲に、熱可塑性樹脂等のプラスチックから成る柔軟な被膜を形成し、柔軟性中間材料を得る。この柔軟性中間材料を、ヤーン状にし特願昭63−231791号明細書に記載のように、必要量を積層した後、ホットプレスで300〜2000℃、常庄〜500kg/cm2の条件下で成形することによって、成形体を得る。または、この成形体を、必要に応じて700〜1200℃で炭化させ、1500〜3000℃で黒鉛化して、焼結体を得る。
炭素繊維は、石油ピッチ若しくはコールタールピッチを原料とし、紡糸用ピッチの調整、溶融紡糸、不融化及び炭素化して得られるピッチ系炭素繊維並びにアクリロニトリル(共)重合体繊維を炭素化して得られるPAN系炭素繊維のいずれのものでもよい。
マトリックスの形成に必要な炭素前駆体としては、フェノール樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂及びタール、ピッチ等が用いられるが、これらはコークス類、金属、金属化合物、無機及び有機化合物等を含んでいてもよい。
次いで、上記のように作製された成形体又は焼結体とSiとを、1100〜1400℃の温度域、炉内圧0.1〜10hPaで1時間以上保持する。好ましくは、この際、成形体又は焼結体とシリコンの合計重量1kg当たり0.1NL(ノルマルリットル:1200℃、圧力0.1hPaの場合、5065リットルに相当)以上の不活性ガスを流しつつ、成形体又は焼結体表面にSi−SiC層を形成する。次いで、温度1450〜2500℃、好ましくは1700〜1800℃に昇温して前記成形体又は焼結開気孔内部へシリコンを溶融、含浸させ、Si−SiC材料を形成させる。又、この過程において、成形体を用いた場合は、前記成形体の焼成も行われ、繊維複合材料が生成する。
成形体又は焼結体とSiを、1100〜1400℃の温度、0.1〜10hPaの圧力に1時間以上保持し、かつその際、成形体又は焼結体とSiの合計重量1kg当たり不活性ガスを0.1NL以上、好ましくは1NL以上、さらに好ましくは10NL以上流すように制御することが望ましい。
このように、焼成時(即ち、Siの溶融、含浸前の段階)不活性ガス雰囲気にすることにより、無機ポリマーないし無機物のセラミックス化への変化に伴うCO等の発生ガスを焼成雰囲気より除去し、また大気中のO2等による外部からの焼成雰囲気の汚染を防止することによりその後にSiを溶融、含浸して得られる複合材料の気孔率を低く維持することができる。
また、成形体又は焼結体へSiを溶触、含浸する際には、雰囲気温度を1450〜2500℃、好ましくは1700〜1800℃に昇温する。この場合、焼成炉内圧は0.1〜10hPaの範囲が好ましい。
上記のように、柔軟性中間材料を使用し、珪素の含浸、溶融と組み合わせると、成形体または焼結体において、ヤーンの間隙には細長い開気孔が残る傾向があり、この細長い開気孔に沿って珪素が焼結体または成形体の奥まで浸透し易い。この浸透の過程で、珪素がヤーンの炭素と反応してヤーン表面側から徐々に炭化し、本発明で使用する繊維複合材料を生成させることができる。なお、用途に応じて、この様な構成を有する繊維複合材料をC/Cコンポジットからなる母材の表層部の一部にのみいわゆる繊維複合材料層として形成してもよい。
マトリックス層の深さの調節は、成形体又は焼結体の開気孔率及びその細孔径により行う。例えば、Si−SiC材料層の厚さを0.01〜10mmとする場合には、少なくとも成形体又は焼結体の表面近傍における開気孔率を5〜50%、平均細孔径を1μm以上とする。成形体又は焼結体の開気孔率は10〜50%であることが好ましく、平均細孔径は10μm以上とすることが好ましい。開気孔率を5%未満とすると、成形体または焼結体中のバインダーを除去しきれず、50%より大きくすると、母材の内部深くにまでSi−SiC材料が含浸形成し、複合材料の耐衝撃性が低下するからである。
また、繊維複合材料層をC/Cコンポジットの表面にのみ形成するには、少なくとも表面近傍の開気孔率が焼結中に0.1〜30%になるように調整した成形体を用いることが好ましい。
成形体又は焼結体の開気孔率を、表面から内部に向かって小さくなるようにするには、バインダーピッチの異なるプリフォームドヤーンから成る複数のプリフォームドシートを、内側から表層側に向かってバインダーピッチが大きくなるように配置して成形することにより行う。
又、上記の繊維複合材料層における珪素濃度に傾斜を設ける場合には、表面近傍の開気孔率が表面から内部に向かって小さくなるように調整した焼結体、又は少なくとも表面近傍の開気孔率が焼結中に表面から内部に向かって小さくなるように調整した成形体を用いて、繊維複合材料の製造を行う。
本発明に係るブレーキ用部材は、上記のように製造した繊維複合材料を平面研削盤等により適宜な寸法に切断加工し、平面研削仕上げすることにより製造される。
本発明のブレーキ用部材は、大型輸送機械等のブレーキ用部材として、使用できる。
次に、本発明を実施例を用いてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
尚、各例によって得られた複合材料は、以下に示す方法よりその特性を評価した。
(動摩擦係数の評価方法)
テストピースをジグにセットして100rpmで10分間回転させ、相手材(SUJ、10mm球)を2kgの荷重Fp(N)でテストピースに押し付け、その際の摩擦力Fs(N)を測定した。摩擦係数の値は下式により算出した。
摩擦係数μ=Fs/Fp
(比磨耗量の評価方法)
テストピースをジグにセットして100rpmで10分間回転させ、相手材(SUJ10mm球)を2kgの荷重Pでテストピースに押し付け、試験前の重量Wa(mg)と試験後の重量Wb(mg)を測定した。テストピースの密度ρ(g/cm3)より、磨耗量V(mm3)を下式により算出した。
V=(Wa−Wb)/ρ
比磨耗量Vs(mm3/(N・km))は、磨耗量V(mm3)、試験荷重P(N)及び摺動距離L(km)より、下式にて算出した。
Vs=V/(P・L)
(耐酸化性の評価方法)
テストピースを1150℃の炉内(1%O2、99%N2)へ放置し、200時間後の重量の減少率を測定することにより、耐酸化性を評価した。
(圧縮強さの評価方法)
テストピースに圧縮荷重を加え、下記の式により算出した。
圧縮強さ=P/A
(式中、Pは最大荷重時の荷重、Aはテストピースの最小断面積を表す。)
(高温酸化条件下における重量減少率)
所定量のテストピースを大気中で、400℃、100時間保持した後、重量を測定し、試験開始前の重量から試験終了後の重量を引き算し、減少重量を求め、これを試験開始前の重量に対する減少率として算出した。
(層間セン断強さの評価方法)
テストピースの厚さhの4倍の距離を支点間距離として3点曲げを行い、下式により算出した。
層間セン断強さ=3P/4bH
(式中、Pは破壊時の最大曲げ荷重、bはテストピースの幅を表す。)
(曲げ弾性率の評価方法)
テストピースの厚さhの40倍の距離を支点間距離Lとして3点曲げを行い、荷重−たわみ曲線の直線部の初期の勾配P/σを用いて、下式により算出した。
曲げ弾性率=1/4・L3/bh3・P/σ
(式中、bはテストピースの幅を表す。)
(自己修復性の評価方法)
Max:20MPa〜Min:5MPaの繰返し応力を10万回印加し、内部にマイクロクラックを発生させた後、900℃で2時間アルゴン雰囲気下でアニールし、圧縮強度の測定を行った。
(5%重量減の温度測定方法)
大気中で充分な気流の流れを与えつつ、10℃/分の割合で昇温しながら、試料の重量の変化を測定し、試料の重量が5%の減少を示す温度を求める。
(実施例1)
10mmの厚さを有するC/Cコンポジット母材に、Si−SiC系材料から成るマトリックス層を配した繊維複合材料を製造し、これを用いてブレーキ用部材を製造した。Si−SiC系材料を母材に含浸させて成形させた繊維複合材料層の表面からの厚さは50μmとした。
C/Cコンポジットは以下の方法で製造した。
炭素繊維を一方向に引き揃えたものにフェノール樹脂を含浸させたプリプレグシートを炭素繊維が互いに直交するように積層し、ホットプレスで180℃、10kg/cm2で樹脂を硬化させた。次いで、窒素中で2000℃で焼成し、密度1.0g/cm3、開気孔率50%のC/Cコンポジットを得た。
次に、得られたC/Cコンポジットを、純度99.8%で平均粒径1mmのSi粉末で充填されたカーボンるつぼ内に施設した。次いで、焼成炉内にカーボンるつぼを移動した。焼成炉内の温度を1300℃、不活性ガスとしてアルゴンガス流量を20NL/分、焼成炉内圧を1hPaその保持時間を4時間として処理した後、焼成炉内の圧力をそのまま保持しつつ、炉内温度を1600℃に昇温することにより、C/CコンポジットにSiを含浸させて複合材料を製造した。
上記の複合材料から、テストピースを、Si−SiC材料とC/Cコンポジットが十分複合化しているC/Cコンポジット表層近傍から切り出し、平面研削盤により縦60mm、横60mm、厚さ5mmの大きさに切断加工した後、800#砥石で平面研削仕上げし、ブレーキ用部材とした。得られた摺動材の研削面における表面粗さはRa=1μmであり、平面度は真直度で2μmであった。
得られたブレーキ用部材の摩擦係数、比磨耗量、耐酸化性、層間セン断強さ、圧縮強さ、曲げ弾性率、高温酸化条件下での耐摩耗性、5%重量減温度等の測定結果を表1に示す。また、前記5%重量減温度を測定したときの温度と重量減との関係を示すチャートを図6に示す。ここで、材料の摩擦係数は繊維の積層方向に対し、平行な方向の値とした。
(比較例1)
実施例1と同様にC/Cコンポジットを製造した。得られた、C/Cコンポジットを平面研削盤により縦60mm、横60mm、厚さ5mmの大きさに切断加工した後、800#砥石で平面研削仕上げし、ブレーキ用部材とした。得られたブレーキ用部材の研削面における表面粗さはRa=25μmであり、平面度は真直度で6μmであった。得られたブレーキ用部材の性能について実施例1と同様方法により評価してその結果を表1に併せて示す。
Figure 0004374339
表1より、少なくとも炭素繊維の束と炭素繊維以外の炭素成分とを含有するヤーンが三次元的に組み合わされ、互いに分離しないように一体化されているヤーン集合体と、このヤーン集合体中で隣り合う前記ヤーンの間に充填されている、Si−SiC系材料からなるマトリックスとを備えている繊維複合材料からなるブレーキ用部材は、従来からブレーキ用部材として使用されているC/Cコンポジット材と同程度の摩擦係数を有すると共に、酸素の存在下での高温条件での耐摩耗性において著しく優れていることがわかる。
比磨耗量についても、本発明に係るブレーキ用部材は、比較例1のC/Cコンポジットに比べ、1/5以下であることがわかる。更にC/Cコンポジットに比べ、圧縮強さ及び層間セン断強さにおいて優れた値を示し、曲げ弾性率においてC/Cコンポジットと同程度の値を示した。
Si−SiC材料を含浸させることにより、C/Cコンポジットに比べ、圧縮強さが大きくなるのは、炭素繊維の間にSiC材料が入り込むことによるものと考えられる。
本発明のブレーキ用部材は、高温で且つ酸素の存在下で使用されることとなる大型輸送機械の制動装置に於けるブレーキ用部材として極めて有望な素材であることは明らかである。
本発明のブレーキ用部材に使用する一つの繊維複合材料の基本構造をなすヤーン集合体の構造を模式的に示す斜視図である。 (a)は図1のIIa−IIa線断面図であり、(b)は図1のIIb−IIb線断面図である。 図2(a)の一部拡大図である。 本発明に係るブレーキ用部材に使用可能な別の態様の繊維複合材料の要部を概略的に示す部分断面斜視図である。 本発明のブレーキ用部材に使用する一つの繊維複合材料の断面構造を示す模式図である。 温度と重量減少との関係を示すチャートである。
符号の説明
1A,1B,1C,1D,1E,1F…ヤーン配列体、2A…ヤーン、2B…ヤーン、3…繊維束(ヤーン)、4A…炭化珪素相、4B…炭化珪素相、4C…炭化珪素相、5A…Si−SiC系材料相、5B…Si−SiC系材料相、5C…Si−SiC系材料相、6…ヤーン集合体、7…繊維複合材料、8A…マトリックス、8B…マトリックス、11…繊維複合材料、12…珪素を含浸させる前のC/Cコンポジット本体の範囲、13…繊維複合材料層、14…珪素層、15…C/Cコンポジット。

Claims (1)

  1. 粉末状のバインダーピッチ、コークス類及びフェノール樹脂を含有した炭素繊維束の周囲に、熱可塑性樹脂から成る被膜を形成して柔軟性中間材料を得、この柔軟性中間材料をヤーン状にして所定量を積層した後、ホットプレスで300〜2000℃、常庄〜500kg/cm 2 の条件下で成形して成形体を得、又はこの成形体を焼成して焼結体を得、この成形体又は焼結体とSiとを、その合計重量1kg当たり0.1NL以上の不活性ガスを流しつつ1100〜1400℃、炉内圧0.1〜10hPaで1時間以上保持した後、炉内圧0.1〜10hPaで1450〜2500℃に昇温することにより、少なくとも炭素繊維の束と炭素繊維以外の炭素成分とを含有するヤーンが層方向に配向しつつ三次元的に組み合わされ、互いに分離しないように一体化されているヤーン集合体と、このヤーン集合体中で隣り合う前記ヤーンの間に充填されている、Si−SiC系材料からなるマトリックスとを備えている繊維複合材料からなるブレーキ用部材を製造する方法
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