JP4373800B2 - 光走査装置、カラー画像形成装置及びレーザビームの検出方法 - Google Patents

光走査装置、カラー画像形成装置及びレーザビームの検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、光走査装置、カラー画像形成装置及びレーザビームの検出方法に関する。
従来、カラーレーザプリンタ等のカラー画像形成装置には、駆動機構により回転駆動される複数の感光体に対して独立して複数の走査結像光学系による書込手段により複数の異なった色の情報をそれぞれレーザビームの走査ビームで書込み、静電潜像を形成し、これらの静電潜像を複数の顕像化手段により異なった色の顕像にそれぞれ顕像化して転写材上に重ね合わせて転写しカラー画像を得るタンデム型の画像形成装置がある。上記書込手段の各々は、読み出される各色の画像情報信号に応じて駆動制御される半導体からなるレーザからレーザビームを出射する。レーザビームは、ポリゴンミラー、レンズ等の光学部品を介して一様に帯電された感光体面に集光されるとともに主走査方向に走査される。そして回転する感光体面には、所定間隔からなる走査ビームとして複数の走査ビームに対応した画像信号が書き込まれ、静電潜像が形成される。
上記のように複数の書込手段としてのレーザビーム走査装置を備えたカラー画像形成装置では、それぞれの書込手段においてポリゴンスキャナや定着装置による発熱の影響により温度変化などを原因として走査装置内のレンズや光源位置に位置ずれや屈折率等の光学特性の変化が生じ、被走査面上のレーザビームのスポット位置にずれや走査線曲がりが発生することがある。その結果、各色毎の走査ビームの相対位置が異なり、色ずれが起りカラー画像の品質が低下する不具合があった。
この問題を解決する一つの手段として、複数の半導体レーザから発光される光を反射させてそれぞれ走査するポリゴンミラーと、このポリゴンミラーによって走査される光をその走査方向に対し垂直な一側部から入射させて受光し、走査方向に対し傾斜する他側部から出射させる受光素子と、この受光素子の受光信号を受けることにより、前記半導体レーザに画像情報に応じた光を発光させる制御手段と、前記複数の半導体レーザから発光され前記ポリゴンミラーにより走査される画像情報光を複数の感光ドラムに導く光学系とを具備することにより、走査光の副走査方向のずれ量を算出できる光走査装置および画像形成装置の提案がある(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、この提案では、受光素子は一つの走査結像光学系につき画像領域端の1箇所にのみ配置されており、各光学素子が主走査方向および副走査方向に温度分布を有する場合、局部的に走査線傾きおよび曲がりが発生するため、その局部的な部分についてはレーザビームを検知していない。したがって、色ずれ等の画像劣化を精度よく補正することができない。
特開平10−235928号公報(第7頁、第4図)
本発明は各色に対応するレーザビームを高精度に検知し、その検出結果に基づいて主副各々の走査ビームの位置を所定の位置に調整、補正することにより、ビームスポットの位置ずれの発生を抑え、カラー機の高画質化を実現しようとするものである。
請求項1に記載の発明の光走査装置は、複数のレーザビームを出射する光源と、該光源からの複数のレーザビームを一方向に走査する偏向走査手段と、偏向後の複数のレーザビームを被走査面に集光する複数の走査結像手段を有する光走査装置である。
複数のレーザビームは、主走査方向および副走査方向に所定間隔離間して前記被走査面上を走査するものであり、走査結像手段毎に、偏向後の複数のレーザビームが通過する領域に該複数のレーザビームを検知する第一受光素子と第二受光素子からなるレーザビーム検出器が複数設けられる。
第一受光素子は前記レーザビームが通過する領域において互いに非平行で主走査方向に交わるように形成された帯状の受光領域Aと帯状の受光領域Bとを有し、第二受光素子は、前記受光領域AとBに挟まれる受光領域cを有し、且つ、この受光領域cの主走査方向に交わる2つの端縁部が、上記受光領域AとBと平行で且つ近接するように設けられる。
第一受光素子と第二受光素子は、レーザビームが通過する順番が、第一受光素子の受光領域A、第二受光素子の受光領域c、第一受光素子の受光領域Bとなるように、主走査方向に近接して隣接するように配置される。
そして、レーザビームの受光状態に応じて増減する「第一受光素子と第二受光素子の出力信号」を個別に増幅する第一受光素子用増幅器および第二受光素子用増幅器とを有し、
さらに、第一受光素子用増幅器および第二受光素子用増幅器から出力される信号を比較することにより、第一受光素子よりも「前記第二受光素子がより多くレーザビームを受光している」とき第一の信号レベルを出力し、それ以外のときは第二の信号レベルを出力する比較器とを有する。
また、この比較器が出力する信号に基づいて「複数のレーザビームの1つであるレーザビームL1が、受光領域Aとcとを通過する際に、第一受光素子用増幅器と第二受光素子用増幅器の出力する信号が、互いに逆に増減してクロスした時点を開始点とし、レーザビームL1が、受光領域cとBとを通過する際に、第一受光素子用増幅器の出力と第二受光素子用増幅器の出力が、互いに逆に増減してクロスした時点を終了点として、レーザビームL1に関する開始点と終了点との時間間隔T1」を測定すると共に、「複数のレーザビームの他の1つであるレーザビームL2が、受光領域Aとcを通過する際に、第一受光素子用増幅器の出力と第二受光素子用増幅器の出力が、互いに逆に増減してクロスした時点を開始点とし、レーザビームL2が、受光領域cとBを通過する際に、第一受光素子用増幅器の出力と第二受光素子用増幅器の出力が、互いに逆に減増してクロスした時点を終了点として、レーザビームL2に関する上記開始点と終了点との時間間隔T2」を測定する測定手段とを有し、この測定手段により測定された時間間隔T1と時間間隔T2により、レーザビームL1とレーザビームL2との副走査間隔を求める。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、2つの受光領域AとBの一方が、レーザビームの走査方向に対し直交して形成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の光走査装置において、レーザビーム検出器が、画像領域外で、レーザビームの走査上流側と、走査下流側の少なくとも2箇所に配置されレーザビームが各レーザビーム検出器内の複数の受光領域を走査する時間からレーザビームの副走査方向のビーム位置を検出するとともに、前記走査上流側のレーザビーム検出器から、前記走査下流側のレーザビーム検出器までを走査する主走査時間を検出する手段を備えたことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項に記載の光走査装置において、複数の走査結像手段が、レーザビームを局部的に副走査方向に微調整可能な光学素子を含み、前記複数の走査結像手段のうち、基準となる走査結像手段のレーザビーム検出器から検出された副走査方向のビーム位置に対して、他の走査結像手段のレーザビーム検出器から検出された副走査方向のビーム位置が所定位置となるようにその走査結像手段に対応した前記光学素子を制御する制御装置を備えたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は請求項3または4記載の光走査装置において、前記複数の走査結像手段のうち、基準となる走査結像手段のレーザビーム検出器から検出された主走査方向のビーム位置に対して、他の走査結像手段のレーザビーム検出器から検出される主走査開始時間が所定値となるようにその走査結像手段のレーザを発光させるタイミングを制御する制御装置を備えたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1つに記載の光走査装置において、前記レーザビーム検出器からの出力を処理する回路を有し、該回路は前記レーザビーム検出器からの複数回の出力を得てから平均的処理を施す回路であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の光走査装置において、レーザビーム検出器からの複数回の回数をCとしたとき、次式を満足することを特徴とする。
C<(N×M×T)/60
ただし、N:ポリゴンミラーからなる偏向装置の回転数[rpm]
M:ポリゴンミラーの面数
T:非画像形成時間[sec]とする。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1つに記載の光走査装置において、各走査結像手段のレーザビーム検出器に入射するレーザビーム、画像領域に到るレーザビームを光路途中で分岐したものであることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1つに記載の光走査装置において、各レーザビーム検出器、レーザ透過部材の表面を清掃する清掃手段備えられていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項に記載の光走査装置において、清掃手段、清拭部材と、それを支持する弾性部材とからなり、弾性部材の伸縮により清拭部材がレーザ透過部材表面を接触清拭することを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし10のいずれか1つに記載の光走査装置において、複数の走査結像手段単一のハウジング内に収容され、偏向走査手段により複数のレーザビームを全て同じ方向に走査することを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の光走査装置と、潜像担持体と、色別の複数の現像装置とを有し、前記光走査装置により前記潜像担持体に形成された潜像を前記現像装置で現像して可視画像を得るカラー画像形成装置であることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は請求項1記載の光走査装置において、各レーザビーム検出器により、各レーザビームの副走査方向のビーム位置を検出するとともに、走査上流側のレーザビーム検出器から、走査下流側のレーザビーム検出器までを走査する主走査時間を検出することを特徴とする。
本発明はレーザビームを高精度に検出することにより、副走査方向の位置、および主走査時間を所定どおりに調整することができ、ビームスポットの位置ずれのない光走査装置を提供できる。
図1は本発明の光走査装置を示す図である。
同図において符号10はレーザビームを出射する光源、11は図示しないハウジング内に配置された窓、12は偏向走査手段としてのポリゴンミラー、14はfθレンズ群を構成する第一のレンズ、15は走査線を補正する手段である液晶偏向素子、16はミラー、17はfθレンズ群を構成する第二のレンズ、19はハーフミラー(半透鏡)、20は感光体、21は中間転写ベルト、22ないし24は色ずれ検出手段としての検出部、P1は走査上流側レーザビーム検出器、P2は走査下流側レーザビーム検出器をそれぞれ示す。
カラー機用としてイエロ、マゼンダ、シアン、ブラック(以下Y、M、C、Kと略す)の4色分の走査結像光学系をもち、各色に相当するレーザビームが感光体に集光する状態を示している。
同図の光源10は、半導体レーザとカップリングレンズとシリンドリカルレンズとにより構成される「光源装置」を4組有している。各半導体レーザから放射される光束は、カップリングレンズにより以後の光学系に適合する光束形態(平行光束あるいは弱い発散性もしくは集束性の光束)に変換され、シリンドリカルレンズにより副走査方向に集束されて偏向走査手段であるポリゴンミラー12の偏向反射面近傍に主走査方向に長い線像として結像される。光源における4つの半導体レーザは、それぞれ、Y、M、C、Kの各色成分画像を書込むための光束を放射する。
ポリゴンミラー12の回転により同一方向に偏向された4色分の偏向光束は、走査結像光学手段の一部であるfθレンズ群を構成する第一のレンズ14を透過する。K(ブラック)成分画像を書込む光束(例えばレンズの上端の位置)はミラー16Kで反射され、fθレンズ群を構成する第二のレンズ17Kを透過し、ハーフミラー19Kで分岐されて、一方の透過光束は被走査面の実態を成すドラム状の光導電性の感光体20K上に光スポットとして集光し、感光体20K を矢印方向に光走査する。他方の反射光束はレーザビームを検知する走査上流側レーザビーム検出器P1K、走査下流側レーザビーム検出器P2Kへ結像され、受光部を走査する。なお、レーザビーム検出器は各々固定用基板B1,B2に実装固定されている。fθレンズ群とミラー16、ハーフミラー19をまとめて走査結像光学手段と呼ぶ。
fθレンズ群の第1レンズ14、第2レンズ17Kの材質は非球面形状が容易かつ低コストなプラスチック材質からなり、具体的には低吸水性や高透過率、成形性に優れたポリカーボネートやポリカーボネートを主成分とする合成樹脂が好適である。
Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各色成分画像を書込む光束もそれぞれ上記と同様に、ミラーで反射され、レンズを透過し、ハーフミラーを透過、反射してドラム状の光導電性の感光体上に光スポットとして結像し、各色とも同一の矢印方向に走査される。この光走査により各感光体に対応する色成分画像の静電潜像が形成される。同図において、K以外の各色に相当する光学素子等には符号は付記していないが、ブラックの略意である「K」が符号後に付されている部品はY、M、Cとも光学的な同位置に配置されている。
これら静電潜像は、図示しない現像装置により対応する色のトナーで可視化され、中間転写ベルト21上に転写される。転写の際、各色トナー画像は互いに重ね合わせられカラー画像を構成する。このカラー画像はシート状記録媒体上ヘ転写され、定着される。カラー画像転写後の中間転写ベルト21は図示しないクリーニング装置でクリーニングされる。
以上説明したように図1は、カラー画像を構成する2以上の色成分画像に対応する複数の光源装置から放射された各光束を、偏向走査手段のポリゴンミラー12により同一方向に偏向走査し、各偏向光束を走査結像光学系のうち第一のレンズ14を各色共通に透過するレンズ14と、各々の走査結像手段に設けられたレンズ17 により、各色成分画像に対応する被走査面20に向かって個別的に集光させて光走査を行い、各色成分に相当する4つの走査結像手段を有する光走査装置である。
第1のレンズ14の直後には、走査線を補正する機能を有する光学素子として液晶偏向素子15 が配置されている。液晶偏向素子15は電気的に制御することによりレーザビームの出射方向を局部的に任意に偏向して微調整できる素子である。偏向角は駆動電圧波形の波高値またはパルス幅Dutyにより任意に可変であり、その偏向角はつぎのように設定される。まず、画像出力の開始信号の入力により、走査ビーム基準色部分(例えばブラック)15Kを透過させたレーザビームの走査位置をP1K、P2Kにより検出し、その検出結果に基づき所望の値以下であれば他の色に相当する液晶偏向素子を駆動せず、それ以上であれば液晶偏向素子を所定量偏向駆動し走査位置の補正を行う。
レーザビーム検出器から得られた結果をフィードバックする補正手段は液晶偏向素子のほか光学素子(走査レンズ、ミラー)の姿勢を適宜補正制御することにより、走査位置や副走査間隔の補正が可能となる。
符号22 、23 、24 は中間転写ベルト上における「色ずれ検出手段」を構成する検出部を示す。検出部22 、23 、24 は、別の半導体レーザからの光束を集光レンズで集光して中間転写ベルト21の定位置を照射し、反射光をレンズにより受光素子上に結像するようになっている。色ずれ検出を行うときは、各光束により1走査の中で両端、中央の3箇所部分に検知用のパターンが書込まれ、現像可視化されて中間転写ベルト21に転写される。このとき、各色の検知用のパターンは、中間転写ベルト21上において互いに副走査方向に等間隔となるように形成される。これら検知用のパターン画像は、色ずれ検出手段の各検出部で検出され、その結果に基づき、各走査ビームの走査線曲がり(走査線傾き、走査線相互の位置ずれを含む)が決定される。先に説明した各色毎の走査結像光学系におけるレーザビームの検出と中間転写ベルト上のトナーパターンの検出を行い、2つの検出結果に基づき適正に後述の補正手段等を働かせることにより、一層の高画質化が可能となる。
次にレーザビーム検出器について詳述する。先に延べたようにレーザビーム検出器に入射する走査ビームは感光体の画像領域内を走査するレーザビームと同じ光学レンズ、反射ミラー、ハーフミラーを透過、反射しレーザビーム検出器へ到達、結像する。レーザビーム検出器へ導く専用の光学レンズや反射ミラーを用いていないため、走査光学特性は画像領域内と同じ特性となる。したがって、専用の光学レンズや反射ミラーで発生しがちな温度変化による光学特性の違いはなく、レーザビーム検出器の検出精度に影響を与えず、高精度なレーザビーム検出が可能となる。他の走査結像手段においても同様な構成でレーザビーム検出器が配置されている。
図2は、参考技術を示す。この参考技術に即して、基本的な概念を説明する。
図2(a)は検出器の構成、同(b)は出力波形をそれぞれ示す図である。
同図において符号219は検出器、PD1は第1の受光素子、PD2は第2の受光素子、Dは最大素子幅(全幅)、Hは有効検出高さ、θは受光素子傾斜辺の角度、AMPは増幅器、CMPは比較器をそれぞれ示す。
各色に対応するレーザビームは各々複数本あり、主走査方向および副走査方向には所定の間隔で離間し、光学系を通り感光体面上に走査する。同図では2本の例(L1とL2)
であり、主副両方向に所定間隔離間して走査される。
主走査方向(図の左右方向)は少なくともDの間隔(下記詳述、数mmレベル)よりも広く設定され、副走査方向は画像の記録密度により適宜設定されており(1,200dpiの場合、約21μm)、副走査間隔(図の上下方向)に対して主走査間隔の方が非常に広い関係となっている(上記はいずれもレーザビーム検出器に走査されるとき)。
第1の受光素子PD1、第2の受光素子PD2を主走査方向に隣接して配置し、ともにレーザビームが通過する領域において互いに非平行に形成された2つの受光領域に分かれている。それぞれの領域は、受光素子PD1とPD2で隣接して配置され、隣接している端縁部は互いに平行に直線的に形成されている。各々の受光素子の2つの受光領域の間の角度は角度θ(0<θ<90)を持たせて配置する。角度θは30°〜60°が好適である。同図および次図では45°の例を開示しており、最も好適な例である。30°よりも小さいと走査されるレーザビームに対してT1、T2の差が少なくなり検出感度が悪くなるからであり、一方60°を超えると主走査方向の受光面の全幅Dに対する副走査方向の有効検出高さHが小さくなり、必要な有効検出高さHを確保するためには受光面の全幅Dが大きくなり、受光面が画像領域内に入りこむ問題やあるいは走査光学系の有効領域を広く設定する必要があり走査レンズが長大化してしまう問題がある。副走査方向の高さHと受光面の全幅Dは各々H=1〜3mm、D=5mm以下に設定することが、上記問題を発生させず好適である。なお、45°は上記の問題をバランスよく配分し許容でき最も好適である。
2つの受光領域のうち一方をレーザビームの走査方向に対し直交するように形成すると、レーザビームが副走査方向にずれた場合もセンサ出力のタイミングが変化しないので好適である。
図2の219(図3の220)は、図1のレーザビーム検出器P1K(またはP2K)
の受光面形状および回路ブロック図で示した検出器である。本機能を有するレーザビーム
検出器が基板B1またはB2に実装され固定される。
受光素子PD1、PD2の出力信号をそれぞれ増幅器AMP1、AMP2により電流電圧変換と電圧増幅を行った後、比較器CMPにて電圧比較を行いAMP2の出力信号レベルがAMP1の出力信号レベルより低くなったときに信号を出力する。図2(b)は2つのレーザビームが受光素子PD1、PD2を通過したときのレーザビーム検出器の出力信号のタイミングチャートである。1つのレーザビームの通過により2つのパルスが出力される。その2つのパルスの時間間隔(T1あるいはT2)はレーザビームが走査される副走査の位置に依存する。2つのレーザビームの時間間隔がT1、T2のときレーザビームの副走査間隔ΔPは以下の式(1)から求められる。
ΔP=v×(T2−T1)/tanθ ……式(1)
ここで、vは走査されるレーザビームの速度を表す。
vおよびθは画像形成中、およびレーザビーム検出時は実質的に定数であるため、実際の演算では(T2−T1)を行い、その結果を用いて副走査間隔の補正を実施している。
なお、画像領域内と上記両端位置との走査ビーム特性が温度変化により異なる特性を有する場合、両端以外にも画像領域内の光学的に等価な位置にレーザビーム検出器を設けレーザビームを多像高で検知することにより、実際の走査ビームの状態や、走査ビームの曲がりや傾きなどの情報が得られ、その結果に基づいて補正することで、走査ビームの曲がりや傾きを高精度に補正することが可能となる。
上述の場合、1回(ポリゴンミラー1面分:L1とL2)の走査で(T2−T1)が演算できるが、たとえば2回目(次のポリゴンミラー1面分:L1’とL2’)にポリゴンミラーのジターにより走査特性に変化が生じると、受光面の同一部分を走査しても異なる走査時間として計測され、あたかも副走査方向の走査位置が変化したものと誤認される恐れがある。そこで、ポリゴンミラーによる走査の回数を下記の回数で平均化する回路を備えることにより、ポリゴンミラーのジターの影響が低減可能となる。
レーザビームの走査回数をC[回]、ポリゴンミラーの回転数をN[rpm]、ポリゴンミラー面数をM[面]、画像形成終了後次の画像形成開始までの非画像形成時間をT[sec]としたとき、式(2)を満足するように設定している。
C<(N×M×T)/60 ……式(2)
ポリゴンミラーの任意の特定面を走査するときの(T2−T1)情報を得ることにより、上記式の右辺を
(N×T)/60
としてもよい。特定面の情報を得る方法として、面数に応じて、データをカウントしない方法、すなわち、6面の場合であれば、任意の1面を第1面と仮定して特定面とし、第2〜第5面のデータをカウントしない方法を採ればよい。ジッターの影響を一層小さくするメリットがある。
ポリゴンミラーのジターの影響を低減するために、少なくともCは2以上とする必要があるが、電気ノイズの影響を考慮すると、走査回数が多いほど精度が向上する。ただし、走査回数の増加は画像形成装置における画像形成(光走査装置の光源を画像信号に基づいて発光制御している時間)と次(ページ)の画像形成の間となる非画像形成時間(プリントページ間)内で走査される回数以下とすることが好適である。理由は画像形成が完了した直後のレーザビームを検知することにより、その結果に基づいて直後の画像形成時にレーザビームの走査位置を補正することが可能となるからである。したがって、より望ましくは、式(2)の左辺はFをレーザビームの走査位置補正が完了するまでの時間に対応する走査回数として「C+F」とするのが好適である。レーザビームの検知を非画像形成時間としているので、画像領域内のレーザビーム検知に支障をきたすことがない。ハーフミラーで画像形成時に画像領域内のレーザビームを検知する場合、画像信号を含んだレーザビームとなり、レーザビーム検出器内を走査する連続点灯された走査ビームではなくなるため、レーザビームの安定した検出ができなくなる(受光面を有する範囲Dは走査レーザビームは連続点灯している必要がある)。
また、主走査方向の走査時間の検出精度に影響を与える光学レンズのfθ特性の温度変動については、事前に温度変化による走査時間の変化量を算出しておき、光学レンズの近傍に配置した温度センサーの温度結果に応じて、計測された走査時間の補正を行うことが好適である。また、T3はL1のレーザビームが走査されてから次ぎにL2のレーザビームが走査されるまでの時間であり、その時間は少なくともL1のレーザビームによりPD1の出力信号が非検出状態になってから、レーザビームL2が走査されるように設定されている。なぜなら、受光素子PD1、またはPD2の受光部に同時に複数のレーザビームが入ると誤検知となるためである。
一方、副走査間隔は複数のレーザビーム(上記L1、L2)の間隔に限らず、1つの光走査結像手段のレーザビームの走査位置を検出することも可能である。副走査位置を検出する場合、式(1)の(T2−T1)を(T1′−T1)に置換することにより達成できる。このとき副走査間隔は変化が無い場合は(T2′−T2)に置換しても同じである。ただし、光源部の温度変化により副走査間隔が影響を受ける場合、(T1′−T1)と(T2′−T2)の平均化処理をすることにより、その影響を小さくすることができる。なお、T3はレーザビームL1、またはL1’が走査されてレーザビームL2、またはL2’が走査されるまでの時間であり、複数のレーザビームの主走査方向間隔に相当し、T4はレーザビームL1の2回目(またはそれ以降)が走査されるまでの時間であり、T3よりも実質的に時間が長く、この間にデータ処理の演算を行っている。
この参考技術では複数のレーザビームを2本の場合で説明したが、3本以上の場合も同様に実施可能である。ただし、3本以上の場合、式(1)は任意の2本における時間差の演算を行い、式(1)の演算を複数回(3本の場合3回、4本の場合6回・・・複数本から2本の間隔を選ぶ組合せ分)実行する。なお、光源の複数のレーザビームは全て別々のチップを図示しない光学系で合成した複数の半導体レーザで構成されている場合、合成する光学系のバラツキや温度変動の影響により副走査間隔が変化しやすいため効果が高くなる。
図3は、この発明の光走査装置におけるレーザビーム検出器の実施形態を示す図で、図3(a)は検出器の構成、同図(b)は出力波形をそれぞれ示す図である。
同図において符号220は検出器を示す。繁雑を避けるため、混同の恐れが無いと思われるものについては、図2におけると同一の符号を付する。
この実施形態では、第一受光素子PD1は、図2の構成と同様、1個の受光素子でありながら光束通過領域においては2つの受光領域に分かれている。即ち、別れた受光領域は、それぞれ帯状であり、図3(a)において左側の受光領域が前述の受光領域Aであり、右側の受光領域は前述の受光領域Bである。
左側の受光領域Aは副走査方向(図3(a)の上下方向)に平行であり、右側の受光領域Bは、主・副走査方向の双方に対して傾き、受光領域A、Bは、図3(a)の上から下へ向かって開いている。
一方、第二受光素子PD2は、レーザビーム通過領域において1個の受光領域のみを有している。この場合でも第一受光素子PD1と第二受光素子PD2の隣接端縁は互いに平行に形成されている。したがって、第二受光素子PD2の受光領域は実質3角形状を呈している。第二受光素子PD2の単一の受光領域が、前述の受光領域cである。
レーザビームL1、L2は、図3(a)の左方から右方へ走査するので、第一受光素子PD1と第二受光素子PD2は、レーザビームが通過する順番が、第一受光素子PD1の受光領域A、第二受光素子PD2の受光領域c、第一受光素子PD1の受光領域Bとなるように、主走査方向に近接して隣接するように配置されていることになる。
第一受光素子PD1、第二受光素子PD2の出力は、レーザビームの受光状態に応じて増減する
第一受光素子PD1の出力は第一受光素子用増幅器AMP1により増幅され、第二受光素子PD2の出力は第二受光素子PD2の出力は第二受光素子用増幅器AMP2により増幅される。
これら増幅器AMP1、AMP2の出力は、比較器CMPにより比較される。
比較器CMPは、第一受光素子PD1よりも第二受光素子PD2が「より多くレーザビームを受光している」とき第一の信号レベルを出力し、それ以外のときは第二の信号レベルを出力する。
図3(b)に示す出力波形では、図の上側が増幅器AMP2の出力信号が、増幅器AMP1の出力信号よりも「図で下回っている状態」が、第一受光素子PD1よりも第二受光素子PD2が「より多くレーザビームを受光している状態である。
図示されない測定手段は、比較器CMPが出力する信号に基づいて、レーザビームL1が、受光領域Aとcとを通過する際に、第一受光素子用増幅器AMP1と第二受光素子用増幅器AMP2の出力する信号が「互いに逆に増減してクロスした時点(図3(b)において、比較器CMPの出力が立ち下がる時点)」を開始支点とし、レーザビームL1が、受光領域cとBとを通過する際に、第一受光素子用増幅器AMP1の出力と第二受光素子用増幅器AMP2の出力が、互いに逆に増減してクロスした時点(図3(b)において、比較器CMPの出力が立ち上がる時点)を終了点として、レーザビームL1に関する開始点と終了点との時間間隔T1を測定する。
測定手段はまた、複数のレーザビームの他の1つであるレーザビームL2が、受光領域Aとcを通過する際に、第一受光素子用増幅器AMP1の出力と第二受光素子用増幅器AMP2の出力が、互いに逆に増減してクロスした時点を開始点とし、レーザビームL2が、受光領域cとBを通過する際に、第一受光素子用増幅器の出力と第二受光素子用増幅器の出力が、互いに逆に減増してクロスした時点を終了点として、レーザビームL2に関する開始点と終了点との時間間隔T2を測定する。
測定手段により測定された時間間隔T1と時間間隔T2により、レーザビームL1と前記レーザビームL2との副走査間隔を求める
即ち、前述の式(1)に上記T1、T2を代入し、角;θとして受光領域cの両辺のなす角を用いれば、レーザビームL1、L2の副走査間隔:ΔPを求めることができる。
画像領域内と上記両端位置との走査ビーム特性が温度変化により異なる特性を有する場合、両端以外にも画像領域内の光学的に等価な位置にレーザビーム検出器を設けレーザビームを多像高で検知することにより、実際の走査ビームの状態や、走査ビームの曲がりや傾きなどの情報が得られ、その結果に基づいて補正することで、走査ビームの曲がりや傾きを高精度に補正可能であること、ポリゴンミラーによる走査の回数を平均化してポリゴンミラーのジターの影響が低減可能であること、主走査方向の走査時間の検出精度に影響を与える光学レンズのfθ特性の温度変動について、事前に温度変化による走査時間の変化量を算出しておき、光学レンズの近傍に配置した温度センサーの温度結果に応じて、計測された走査時間の補正を行うことができること、複数のレーザビームが3本以上の場合も同様に実施可能であること等は、上に図2を参照して説明した参考技術の場合と同様である。
図4は他の参考技術を示す図である。同図(a)は第1の受光素子PD1、第2の受光素子PD2とも2個の素子に分割され2個の受光領域を形成している。それぞれの受光領域は電気的に接続されて、それぞれがあたかも1つの受光素子であるかのように扱われる。したがって信号処理は図2の場合と全く同じになる。図4(b)は第1の受光素子PD1のみが上記と同様2個の素子に分割され、電気的に接続されている。第2の受光素子PD2は図3と同様3角形状でも差し支えないが、走査線が上方に寄ったとき、PD2からの出力時間が極端に短くなるのを避けるため、同図のように、台形状に形成するのも良い方法である。
図5は走査上流側と下流側のレーザビーム検出器の相対的関係を示す図である。同図(a)は検出素子の配置関係、同図(b)は出力波形をそれぞれ示す図である。
同図において符号41は上流側検出素子、42は下流側検出素子をそれぞれ示す。
検出素子41、42は、図1における検出器P1、P2に含まれる検出素子のことである。それらはそれぞれ、画像領域外の両端2点に配置されており、レーザビームL1が主走査方向上流側の検出素子41を走査すると、同図(b)「41の出力」に示す信号が出力され、走査ビームL1の副走査位置に相当する走査時間T41を図示しない計測手段により計測する。次にレーザビームL1が検出素子42を走査すると、同図(b)「42の出力」に示す信号が出力され、走査ビームL1の副走査位置に相当する走査時間T42を図示しない計測手段により計測する。計測されたT41、T42は前述の式(1)にしたがって、副走査間隔または副走査位置の算出に用いる。
また、「41の出力」と「42の出力」から、図示しない別の計測手段によりT43を計測する。T43はレーザビーム検出器間の主走査方向の走査時間であり、受光部が主走査方向に対し垂直となっている部分を使用しているので、副走査の位置に関わらず走査時間が一定となり、主走査方向の走査時間(倍率誤差)の変動を計測する上で好適となる。
図5においては、検出素子41、42として、図2に示す第1の受光素子PD1、第2の受光素子PD2を有するものを例示したが、これら検出素子41、42として、図3に示す構造のものを用いても良いことは言うまでも無い。
また、T43(またはT41の最初の立下り)の立下りを主走査の同期信号として使用可能である。具体的にはT3の立下り信号を検知してから所定時間後にレーザを発光させるタイミングをとり画像の書込みを開始することによって達成できる。ここでは波形の立下りについて記載したが、図2〜図5のタイミングチャートは特に立下りに限定されたものではなく、波形全体が反転し立ち上がり波形でも同等の効果が得られることは勿論である。
以上説明したように、レーザビーム検出器から出力される信号を選択的に使用し、計測することにより走査ビームの副走査間隔、副走査位置、複数のレーザビーム検出器間の主走査時間(倍率誤差)、および同期信号を同じ走査ビームで同時に検出することが可能となる。その検出結果に基づき、各色に対応する画像信号を調整する調整手段に適宜フィードバック補正することで、色ずれの少ない高画質カラー画像を形成することが可能となる。
フィードバック補正は予め設定しておいた基準色の走査結像光学系に対して、他の走査結像光学系の光学素子、または画像信号のクロック制御を実施する。
副走査間隔、副走査位置の補正については、前述の液晶偏向素子により制御する方法、主走査時間の補正については、補正する主走査領域を予め設定しておき、その書込み幅が同一となるように画像信号を調整する。画像信号の調整は駆動クロックの周波数補正、駆動クロックのDuty補正によりレーザビームの発光タイミングを制御している。
レーザビーム検出器は少なくとも画像領域の主走査方向の両端2箇所に配置していれば良いが、光学素子の主走査方向の温度分布が大きく、各像高で副走査間隔が異なる場合や複雑な走査線曲がりが発生したり、各色毎に走査線曲がりが相対的に異なる場合には、ハーフミラーを使用してその画像領域内も含めて複数配置することにより、特に走査線傾きや走査線曲がりが発生している走査結像光学系の走査位置を高精度に検出することができ好適である。
また、画像領域内の光量とレーザビーム検出器に必要な光量が異なる場合、レーザビーム検出器に検知する時のみ光源の出力を調整することにより、検知精度の低下を防止することが可能となる
レーザビーム検出器P1K、P2Kが固定される基板B1,B2は別部材で示しているが、温度が50℃以上の高温に曝される場合、または各色部に配置されているレーザビーム検出器の温度差が5℃以上ある場合、固定基板は同一の基板上に配置することが好適である。温度変動があると、レーザビーム検出器の移動、および相対位置関係の移動により正確な検出ができなくなるので、固定基板は熱膨張率1.0×10−5/℃以下の材質を用い、温度変動による影響を実質的になくしている。さらに複数のレーザビーム検出器間に発生する電気ノイズの影響をなくすために、固定基板は非導電性で有ることが好適である。具体的にはガラス(熱膨張率0.5×10−5/℃)、セラミック材質(アルミナ:熱膨張率0.7×10−5/℃、炭化珪素:熱膨張率0.4×10−5/℃)が好適である。なお、アルミ合金(熱膨張率2.4×10−5/℃)では温度変動によりレーザビーム検出精度が劣化する。
図6はレーザビーム検出器の清掃手段を示す副走査方向断面図である。同図(a)は検出器使用中、同図(b)は検出器清掃中をそれぞれ示す図である。
同図において符号50は検出器、51は支持固定部材、52はカバー部材、53は弾性部材、54はパッド、55は固定部材、56はパッケージ、57はフォトダイオードからなる受光部、58は基板をそれぞれ示す。
レーザビーム検出器50はフォトダイオードからなる受光部57と受光部57を覆うように封止されたパッケージ56と、図2で示したAMP部とCMP部とともにIC化され、基板58に実装されている。なお、パッケージ56は樹脂からなるレーザ透過部材で形成されている。本実施形態では樹脂のパッケージの例を示したが、透過率や内部歪等が問題となる場合、樹脂では困難なためレーザ透過部を薄板ガラスと周辺をセラミック製や金属製で封止したパッケージが好適である。
レーザビームが入射するパッケージ56の表面に画像形成装置で使用するトナーやシリコンオイル等が表面に付着すると、遮光または散乱、乱反射、屈折が生じ正常なレーザビームの検出ができなくなくなる恐れがある。レーザビームの検出精度が劣化すると、補正対象となる走査ビームの補正位置精度が悪化し、誤った情報で補正することになり、反って画像が悪化することになりかねない。
そこで、同図に示す清掃手段を搭載し、清掃することにより上記不具合を解消する。清掃手段は清拭部材と弾性部材からなり、清拭部材はレーザ透過部材の表面を接触清拭するパッド54と、それを固定する固定部材55で構成されている。パッド54は清拭時にゴミの発生しにくい、不織布が好適である。さらに弾性部材53は伸縮可能な部材であり、コイルバネが好適である。支持固定部材51は光走査装置を略密閉するために覆うカバー部材52を貫通して固定部材55に接続されており、レーザビーム走査時(通常時)は同図(a)に示すように、弾性部材53は縮んで受光部57の上方で保持されている。清掃時は同図(b)に示すように支持固定部材51を下方に押し下げることにより、弾性部材53が伸張しパッド54がレーザ透過部材の表面を往復清拭する。支持固定部材51は画像形成装置のメンテナンス時に指で押し下げたり、図示しない電磁クラッチ等による電気駆動制御しても良い。清掃するタイミングは画像出力時に色ずれが所定値以上の場合や目視で許容できないと判断したとき、また画像形成装置の使用経過時間やプリント枚数に応じた定期が好適である。色ずれが所定値以上の場合、使用経過時間やプリント枚数における清掃については前記、電磁クラッチ等による電気駆動制御が好適である。
図7は図1に示した光走査装置を搭載したカラー画像形成装置を示す図である。
同図において符号102はベルト用ローラ、105は光走査装置、106は現像装置、110は画像形成装置、111は給紙カセット、114は定着装置をそれぞれ示す。
図1に示した光走査装置の複数の走査結像手段を単一のハウジング内に収納した光走査装置105が、カラー画像形成装置110内に配置されている。光走査装置105は画像形成装置110内の4つの感光体20Y、20M、20C、20Kが並設された作像部の上方に配置されている。
複数の感光体20Y、20M、20C、20Kを並列に配置したタンデム型のカラー画像形成装置である。装置上部から順に光走査装置105、現像装置106、感光体20、中間転写ベルト21、定着装置114、給紙カセット111がレイアウトされている。
中間転写ベルト21には各色に対応した感光体20Y、20M、20C、20Kが並列に等間隔で配設されている。感光体20Y、20M、20C、20Kは同一径に形成されたもので、その周囲には電子写真プロセスに従い部材が順に配設されている。感光体20Yを例に説明すると、帯電チャージャ(図示しない)、光走査装置105から出射された画像信号に基づくレーザビームLY、現像装置106Y、転写チャージャ(図示しない)、クリーニング装置(図示しない)等が順に配設されている。他の感光体20M、20C、20Kに対しても同様である。即ち、本実施の形態では、感光体20Y、20M、20C、20Kを各色毎に設定された被走査面とするものであり、各々に対して光走査装置105からレーザビームLY、LM,LC、LKが各々に対応するように設けられている。
本発明のレーザビーム検出手段によって主走査方向のの曲がりやひずみを補正されたレーザビームLYは、対応する感光体20Yに照射される。
帯電チャージャにより一様に帯電された感光体20Yは、矢印A方向に回転することによってレーザビームLYを副走査し、感光体20Y上に静電潜像が形成される。また、光走査装置105によるレーザビームLYの照射位置よりも感光体の回転方向下流側には、感光体20Yにトナーを供給する現像器106Yが配設され、イエローのトナーが供給される。現像器106Yから供給されたトナーは、静電潜像が形成された部分に付着し、トナー像が形成される。同様に感光体20M、20C、20Kには、それぞれM、C、Kの単色トナー像が形成される。各感光体20の現像器106の配設位置よりもさらに回転方向下流側には、中間転写ベルト21が配置されている。中間転写ベルト21は、複数のローラ102a、102b、102cに巻付けられ、図示しないモータの駆動により矢印B方向に移動搬送されるようになっている。この搬送により、中間転写ベルト21は順に感光体20Y、20M、20C、20Kに移動されるようになっている。中間転写ベルト21は感光体20Y、20M、20C、20Kで現像された各々単色画像を順次重ねあわせて転写し、中間転写ベルト21上にカラー画像を形成するようになっている。その後、給紙トレイ111から転写紙が矢印C方向に搬送されカラー画像が転写される。カラー画像が形成された転写紙は、定着器114により定着処理後、フルカラー画像として排紙される。
本発明の光走査装置を示す図である。 レーザビーム検出器の参考技術の構成と検出信号を説明するための図である。 レーザビーム検出器の実施形態を示す図である。 レーザビーム検出器の他の参考形態例を示す図である。 走査上流側と下流側のレーザビーム検出器の相対的関係を示す図である。 レーザビーム検出器の清掃手段を示す副走査方向断面図である。 図1に示した光走査装置を搭載したカラー画像形成装置を示す図である。
符号の説明
10 光源
12 ポリゴンミラー
219 検出器
220 検出器
PD1 第一受光素子
PD2 第二受光素子

Claims (13)

  1. 複数のレーザビームを出射する光源と、該光源からの複数のレーザビームを一方向に走査する偏向走査手段と、偏向後の複数のレーザビームを被走査面に集光する複数の走査結像手段を有する光走査装置において、
    前記複数のレーザビームは、主走査方向および副走査方向に所定間隔離間して前記被走査面上を走査するものであり、
    前記走査結像手段毎に、前記偏向後の複数のレーザビームが通過する領域に該複数のレーザビームを検知する第一受光素子と第二受光素子からなるレーザビーム検出器を複数設け、
    前記第一受光素子は前記レーザビームが通過する領域において互いに非平行で主走査方向に交わるように形成された帯状の受光領域Aと帯状の受光領域Bとを有し、
    前記第二受光素子は、前記受光領域AとBに挟まれる受光領域cを有し、且つ、この受光領域cの主走査方向に交わる2つの端縁部が、上記受光領域AとBと平行で且つ近接するように設けられ、
    前記第一受光素子と前記第二受光素子は、前記レーザビームが通過する順番が、前記第一受光素子の受光領域A、前記第二受光素子の受光領域、前記第一受光素子の受光領域Bとなるように、主走査方向に近接して隣接するように配置されており、
    前記レーザビームの受光状態に応じて増減する前記第一受光素子と前記第二受光素子の出力信号を個別に増幅する第一受光素子用増幅器および第二受光素子用増幅器と、
    該第一受光素子用増幅器および第二受光素子用増幅器から出力される信号を比較することにより前記第一受光素子よりも前記第二受光素子がより多くレーザビームを受光しているとき第一の信号レベルを出力し、それ以外のときは第二の信号レベルを出力する比較器とを有し、
    前記比較器が出力する信号に基づいて、
    前記複数のレーザビームの1つであるレーザビームL1が、前記受光領域Aとcとを通過する際に、第一受光素子用増幅器と第二受光素子用増幅器の出力する信号が、互いに逆に増減してクロスした時点を開始点とし、
    前記レーザビームL1が、前記受光領域cとBとを通過する際に、前記第一受光素子用増幅器の出力と第二受光素子用増幅器の出力が、互いに逆に増減してクロスした時点を終了点として、前記レーザビームL1に関する上記開始点と終了点との時間間隔T1を測定すると共に、
    前記複数のレーザビームの他の1つであるレーザビームL2が、前記受光領域Aとcを通過する際に、第一受光素子用増幅器の出力と第二受光素子用増幅器の出力が、互いに逆に増減してクロスした時点を開始点とし、
    前記レーザビームL2が、前記受光領域cとBを通過する際に、前記第一受光素子用増幅器の出力と第二受光素子用増幅器の出力が、互いに逆に減増してクロスした時点を終了点として、前記レーザビームL2に関する上記開始点と終了点との時間間隔T2を測定する測定手段とを有し、
    前記測定手段により測定された前記時間間隔T1と前記時間間隔T2により、前記レーザビームL1と前記レーザビームL2との副走査間隔を求めることを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1記載の光走査装置において、
    第一受光素子の受光領域A、Bの一方はレーザビームの走査方向に対して直交するように配置されていることを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項1または2記載の光走査装置において、
    レーザビーム検出器は、画像領域外で、レーザビームの走査上流側と、走査下流側の少なくとも2箇所に配置され、前記レーザビームが各レーザビーム検出器内の複数の受光領域を走査する時間から前記レーザビームの副走査方向のビーム位置を検出するとともに、前記走査上流側のレーザビーム検出器から、前記走査下流側のレーザビーム検出器までを走査する主走査時間を検出する手段を備えたことを特徴とする光走査装置
  4. 請求項3に記載の光走査装置において、
    複数の走査結像手段は、レーザビームを局部的に副走査方向に微調整可能な光学素子を含み、前記複数の走査結像手段のうち、基準となる走査結像手段のレーザビーム検出器から検出された副走査方向のビーム位置に対して、他の走査結像手段のレーザビーム検出器から検出された副走査方向のビーム位置が所定位置となるようにその走査結像手段に対応した前記光学素子を制御する制御装置を備えたことを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項3または4記載の光走査装置において、
    複数の走査結像手段のうち、基準となる走査結像手段のレーザビーム検出器から検出された主走査方向のビーム位置に対して、他の走査結像手段のレーザビーム検出器から検出される主走査開始時間が所定値となるようにその走査結像手段のレーザを発光させるタイミングを制御する制御装置を備えたことを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の光走査装置において、
    レーザビーム検出器からの出力を処理する回路を有し、該回路は前記レーザビーム検出器からの複数回の出力を得てから平均的処理を施す回路であることを特徴とする光走査装置
  7. 請求項6記載の光走査装置において、
    レーザビーム検出器からの複数回の回数:C、ポリゴンミラーからなる偏向装置の回転数:N[rpm]、前記ポリゴンミラーの面数:M、非画像形成時間:T[sec]が、次式:
    C<(N×M×T)/60
    を満足することを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の光走査装置において、
    各走査結像手段のレーザビーム検出器に入射するレーザビームは、画像領域に到るレーザビームを光路途中で分岐したものであることを特徴とする光走査装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1つに記載の光走査装置において、
    各レーザビーム検出器は、レーザ透過部材の表面を清掃する清掃手段を備えられていることを特徴とする光走査装置。
  10. 請求項9記載の光走査装置において、
    清掃手段は、清拭部材と、それを支持する弾性部材とからなり、該弾性部材の伸縮により前記清拭部材がレーザ透過部材表面を接触清拭することを特徴とする光走査装置
  11. 請求項1ないし10のいずれか1つに記載の光走査装置において、
    複数の走査結像手段は単一のハウジング内に収容され、偏向走査手段により複数のレーザビームを全て同じ方向に走査することを特徴とする光走査装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1つに記載の光走査装置と、潜像担持体と、色別の複数
    の現像装置とを有し、前記光走査装置により前記潜像担持体に形成された潜像を前記現像
    装置で現像して可視画像を得ることを特徴とするカラー画像形成装置。
  13. 請求項1記載の光走査装置において、レーザビーム検出器を、画像領域外で、レーザビームの走査上流側と、走査下流側の少なくとも2箇所に配置し、各レーザビーム検出器により、前記各レーザビームの副走査方向のビーム位置を検出するとともに、前記走査上流側のレーザビーム検出器から、前記走査下流側のレーザビーム検出器までを走査する主走査時間を検出することを特徴とする光走査装置におけるレーザビームの検出方法。
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