JP4372675B2 - 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法及びこの方法で製造されたアルミニウム材、ならびにアルミニウム材を用いた電解コンデンサに関する。
なお、この明細書において、「アルミニウム」の語はアルミニウム及びその合金の両者を含む意味で用い、またアルミニウム材には少なくともアルミニウム箔、アルミニウム板及びこれらの成形体が含まれる。
従来,電解コンデンサ電極用アルミニウム材、例えば中高圧用電解コンデンサ陽極材は、アルミニウム純度99.8%以上の鋳塊に、熱間圧延、第一次冷間圧延、中間焼鈍、第二次冷間圧延、最終焼鈍の順に各処理を施して製造されている。そして、この中高圧用電解コンデンサ陽極材に電解エッチングを施しトンネルピットを形成し、その後化成処理を施して陽極材としている。従って、高い静電容量を有する陽極材を得るためには、アルミニウム材のエッチング特性が良好でなければならず、様々な観点からエッチング特性の向上が試みられている。
アルミニウム材における電解エッチング特性、つまりは静電容量に影響を及ぼす材料要因のうち、最も大きな要因の一つとしてまず結晶粒組織が挙げられ、例えば電解エッチングによりトンネルピットを形成させる中高圧用陽極材においては、立方体方位を持つ結晶粒が多いほど、即ち立方体方位占有率が高いほど、効果的にアルミニウム材の表面積を拡大でき、高い静電容量が得られることが周知である。そして、立方体方位占有率の高いアルミニウム材を得る方法として、例えば次の方法が提案されている(特許文献1,2参照)。
特許文献1においては、1000%以上の高冷間圧延硬化率による第一次冷間圧延後に180〜350℃で中間焼鈍し、次いで圧下率5〜35%で仕上げの第二次冷間圧延を施し、その後最終焼鈍して立方体方位占有率の高いアルミニウム材を得る方法が開示されている。
また、特許文献2においては、90%以上の高圧下率による第一次冷間圧延後に中間焼鈍し、次いで圧下率10〜40%の第二次冷間圧延を施し、この第二次冷間圧延開始時から最終焼鈍開始時に至るまでの過程において、引張歪を0.2〜5.0%に調整することにより、立方体方位占有率の高いアルミニウム材を得る方法が開示されている。
これらの方法は、中間焼鈍後に低い圧下率で仕上げの第二次冷間圧延を行うことによって結晶方位を制御し、立方体方位占有率を高めるものである。
一方、アルミニウム材表面に形成される酸化膜の特性も、静電容量に影響を及ぼす大きな要因の一つであることが知られている。そして、アルミニウム材のエッチング特性を向上させるために不均一で厚い酸化膜が形成されるのを抑制する方法として、例えば次の方法が提案されている(特許文献3参照)。
特許文献3においては、脱脂したアルミニウム箔をコイル状とした素コイルを焼鈍炉内に配置し、この焼鈍炉内を1×10-2Torr以下の圧力まで初期排気し、その後不活性ガスを流入して焼鈍炉内の圧力を500〜950Torrにした状態で焼鈍炉内を350〜450℃まで加熱し、その後焼鈍炉内を1Torr未満の圧力まで排気した後、再度不活性ガスを流入して焼鈍炉内の圧力を500〜950Torrにした状態で素コイルを450〜600℃の温度で1時間以上焼鈍する方法が開示されている。本例も含めて、通常450℃以上の高温で処理される最終焼鈍の雰囲気を制御することにより酸化膜特性を制御しようとする方法が多く開示されている。
特公昭54−11242号公報 特開平6−145923号公報 特開平10−152763号公報
しかしながら、上述した特許文献に記載された方法では、不均一で厚い酸化膜の形成を十分に抑制することができず、エッチング初期の段階においてエッチピットが均一に形成されなかったり、溶解が集中した粗大なエッチピットが発生したりして、最終的に大きな静電容量を得ることが困難であった。特にアルミニウム材の幅端部付近では酸化膜が厚くなりやすく、不均一なエッチピット発生が顕著であった。このようなアルミニウム材では静電容量のバラツキが非常に大きいものとなり、大きな問題であった。
この発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、高い立方体方位占有率を有し、かつ酸化膜厚が均一でエッチピット発生の均一性に優れ、静電容量が高くかつバラツキが小さい電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、及びこの方法で製造されたアルミニウム材、ならびにアルミニウム材を用いた電解コンデンサの提供を目的とする。
前記目的を達成するために、この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法は、下記(1)〜(18)に記載された構成を有する。
(1) アルミニウム鋳塊に熱間圧延及び冷間圧延を行い、次いで中間焼鈍を施し、中間焼鈍後で最終焼鈍を開始するまでの間に、冷間圧延を施すことなく引張歪を付与し、その後最終焼鈍を施す電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法であって、前記中間焼鈍を露点が−10℃以下の雰囲気中にて施すことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(2) 1〜15%の引張歪を付与する前項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(3) 3〜12%の引張歪を付与する前項2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(4) 前記中間焼鈍を露点が−30℃以下の雰囲気中にて施すことを特徴とする前項1〜3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(5) 前記中間焼鈍の雰囲気の主成分は不活性ガスであることを特徴とする前項1〜4のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(6) 前記冷間圧延終了後で前記中間焼鈍を開始するまでにアルミニウム材表面の洗浄処理を施すことを特徴とする前項1〜5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(7) 前記冷間圧延終了後で中間焼鈍を開始するまでにアルミニウム材を80〜300℃で0.1〜100秒間加熱処理を施すことを特徴とする前項1〜6のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(8) 前記最終焼鈍は、露点が−30℃以下の不活性ガス雰囲気中にて施すことを特徴とする前項1〜7のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(9) 前記最終焼鈍は、露点が−40℃以下の不活性ガス雰囲気中にて施すことを特徴とする前項8に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(10) 中間焼鈍と引張歪付与を連続的に行う前項1〜9のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(11) 引張歪付与と最終焼鈍を連続的に行う前項1〜10のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(12) 引張歪付与とスリットを連続的に行う前項1〜11のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(13) 中間焼鈍後の酸化膜厚さが、ハンターホール法による測定で4.2nm以下である前項1〜12のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(14) 中間焼鈍後の酸化膜厚さのアルミニウム材幅方向での変動幅が、ハンターホール法による測定で1.4nm以下である前項13に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(15) 最終焼鈍後の酸化膜厚さが、ハンターホール法による測定で4.9nm以下である前項1〜14のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(16) 最終焼鈍後の立方体方位占有率が90%以上である前項1〜15のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(17) 前記アルミニウム材は陽極材である前項1〜16のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(18) 前記アルミニウム材は中高圧用陽極材である前項1〜17のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材は下記(19)に記載された構成を有する。
(19) 前項1〜18のいずれか1項に記載の方法で製造された電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
この発明の電解コンデンサ用電極材の製造方法ならびに電解コンデンサ用陽極材は、下記(20)〜(22)に記載された構成を有する。
(20) 前項19に記載のアルミニウム材に、エッチングを実施することを特徴とする電解コンデンサ用電極材の製造方法。
(21) エッチングの少なくとも一部が直流エッチングである前項20に記載の電解コンデンサ用電極材の製造方法。
(22) 前項20または前項21に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム電解コンデンサ用陽極材。
この発明のアルミニウム電解コンデンサは下記(23)に記載された構成を有する。
(23) 電極材として、前項20または前項21に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム電極材が用いられていることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
(1)の発明にかかる電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法によれば、高い立方体方位占有率を有し、かつエッチング性に優れ、高い静電容量が得られる電解コンデンサ電極用アルミニウム材を得ることができる。
(2)の発明によれば、特に高い立方体方位占有率を得ることができる。
(3)の発明によれば、なお一層高い立方体方位占有率を得ることができる。
(4)または(5)の発明によれば、中間焼鈍工程において薄くバラツキの小さい酸化膜を形成することができ、ひいては高い静電容量を得ることができる。
(6)または(7)の発明によれば、中間焼鈍工程への水分持ち込み量を少なくして薄くバラツキの小さい酸化膜を形成することができる。
(8)の発明によれば、特に最終焼鈍における酸化膜の成長を抑制し、ひいては高い静電容量を得ることができる。
(9)の発明によれば、なお一層最終焼鈍における酸化膜の成長を抑制することができる。
(10)、(11)、(12)の各発明によれば、効率よくアルミニウム材を製造することができる。
(13)の発明によれば、中間焼鈍後の薄い酸化膜により、特に高い静電容量を得ることができる。
(14)の発明によれば、中間焼鈍後の厚さにバラツキの小さい酸化膜により、特に高い静電容量をバラツキを小さく得ることができる。
(15)の発明によれば、最終焼鈍後の薄い酸化膜により、特に高い静電容量をバラツキが小さく得ることができる。
(16)の発明によれば、非常に高い立方体方位占有率により、特に高い静電容量をバラツキが小さく得ることができる。
(17)または(18)の発明によれば、高い立方体方位占有率を有し、かつエッチング性に優れ、高い静電容量が得られる陽極材または中高圧用陽極材を得ることができる。
(19)の発明にかかる電解コンデンサ電極用アルミニウム材は、本発明によって製造されたアルミニウム材であるから、高い静電容量が得られる。
(20)の発明によれば、エッチングにより大きな静電容量を有する電解コンデンサ用電極材を製造することができる。
(21)の発明によれば、エッチングの少なくとも一部を直流電解エッチングで行うことにより、深くて太い多数のトンネル状ピットを生成させることができ、ひいては大きな静電容量を有する電解コンデンサ用電極材を製造することができる。
(22)の発明によれば、高静電容量のアルミニウム電解コンデンサ用陽極材となし得る。
(23)の発明によれば、高静電容量のかかるアルミニウム電解コンデンサとなし得る。
この発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法においては、中間焼鈍工程で形成される酸化膜厚を薄く制御するとともに、中間焼鈍後に最終仕上げ圧延をすることなく引張歪を付与した後最終焼鈍をする。このような工程により、高い立方体方位占有率を有し、酸化膜厚が薄く均一であるだけでなく、最終仕上げ圧延に起因するエッチング初期段階での圧延方向に筋状に集中して不均一に発生するエッチピット形成を抑制することができ、静電容量が高くかつ部位によるバラツキが小さい電解コンデンサ電極用アルミニウム材が得られる。
[引張歪付与]
前記引張歪は僅かでも加えれば立方体方位占有率を向上させることができるが、高い立方体方位占有率を得るためには1%以上が好ましい。一方、過度に引張歪を付与すると引張過程でアルミニウム材が破断する恐れがあるため、15%以下が好ましい。特に好ましい引張歪は3〜12%であり、さらに5%を超え10%以下が好ましい。そして、引張歪を加えられたアルミニウム材は、最終焼鈍を施すことによって立方体方位を持つ結晶粒が成長し、最終的に高い立方体方位占有率を得ることができる。
引張歪の付与は、アルミニウム材に対して1方向例えば長さ方向のみに引張力を作用させ引張歪を付与する一軸引張によっても良いし、異なる2方向例えば長さ方向と幅方向に引張力を付与する二軸引張によっても良い。また、アルミニウム材を曲げ変形させて引張歪を生じさせても良い。
引張歪を付与する方法は、特に限定されることはない。例えば巻き出しコイルに巻かれたアルミニウム材を、巻き出しコイルにブレーキをかけながら巻き取りコイルに巻き取ることにより、巻き出しコイルから巻き取りコイルに移動する途中のアルミニウム材に引張力を加え引張歪を付与する方法を挙げ得る。
特に効率的な引張歪付与方法としては、アルミニウム材の搬送方向に配置されるブライドルロールユニットを2ユニット以上有し、隣接するブライドルロールユニット間に張力域を形成する引張歪付与装置を用いる方法を推奨できる。図1に引張歪付与装置の一例を模式的に示す。引張歪付与装置(1)は、アルミニウム材(S)の搬送方向に沿って上流側に配置される上流側ブライドルロールユニット(10)と下流側に配置される下流側ブライドルロールユニット(11)の2つのブライドルロールユニットを有し、上流側ブライドルロールユニットにおける周速よりも下流側ブライドルロールユニットにおける周速が大きくなるように設定され、この周速差によりブライドルロールユニット(10)(11)間に形成された張力域(Q)においてアルミニウム材(S)に連続的に塑性伸びを発生させ、これにより引張歪を付与するものとなされている。なお、前記上流側及び下流側ブライドルロールユニット(10)(11)は、それぞれ4つのブライドルロール(12)(12)(12)(12)、(13)(13)(13)(13)によって構成されているが、ロール数やロールのレイアウトは本実施形態に限定されず任意に設定することができる。
また、引張歪付与回数は1回である必要はなく、複数回付与することもできる。特に大きな引張歪を付与する場合は、複数回の引張歪付与を行うことが好ましい。その理由は、搬送する材料の巻き状態や表面状態によってはコイルの巻き締まりによりアルミニウム材どうしの接触面で擦れが生じたり、ブライドルロールとの接触面でスリップが生じて疵が発生する可能性が高くなり、また張力付与域で材料に皺が発生し易くなることがあるためである。なお、皺の発生は、張力域において材料を拘束する押さえロールなどを用いて材料のフリースパンを小さくすることにより抑制することが可能である。
上述した1つの張力域(Q)を有する引張歪付与装置(1)を用いて複数回の引張歪付与を行う場合、複数回のパスを実施すれば良い。また、1回のパスで複数回の引張歪付与を行うこともできる。例えば、図2に示す引張歪付与装置(2)は3つのブライドルロールユニット(20)(21)(22)を有し、隣接する2組のブライドルロールユニット(20)(21)、(21)(22)によって2つの張力域(Q1)(Q2)が形成されている。そして、アルミニウム材(S)の搬送経路に前記引張歪付与装置(2)を設置することによって、1回のパスで2回の引張歪付与を行うことができる。このように、ブライドルロールユニットを増設して2箇所以上で付与するようにすれば、1回のパスで複数回の引張歪付与を行うことができる。さらに、1パスにつき複数箇所で引張歪付与するパスを複数回実施することもできる。なお、前記引張歪付与装置(2)のように1つのブライドルロールユニット(21)を2つの張力域(Q1)(Q2)の形成に兼用し、これらの張力域(Q1)(Q2)を連続的に設ける他、ブライドルロールユニットを兼用させることなく2つの張力域を分離して設けても良い。
さらに、前記引張歪付与装置(1)(2)は、従来よりテンションレベリング装置として使用されているものを用いることができる。即ち、ストリップに降伏点以下の張力と曲げによる応力増加とによりストリップ断面の一部分に塑性変形を与え、ストリップに残留伸びを与え平坦度等の形状不良を矯正する矯正装置を用いて、ブライドルロール周速条件を適宜調整することによって所要の引張歪を付与することができる。従って、テンションレベリング装置において平坦度の矯正と同時に、所要の引張歪を付与することができる。
また、上述した引張歪付与工程へのアルミニウム材の供給ならびに引張歪付与後の搬出方法については特に限定されることはない。図3、4に例示した工程では、巻出し機(30)の後にルーパー(31)を設け、所定速度でアルミニウム材(S)を搬送しながら(R1)においてコイル継ぎを行い、複数のコイルを連続的に引張歪付与装置(32)に供給している。そして、巻取り機(33)の前にルーパー(34)を設け、引張歪付与後のアルミニウム材(S)を所定速度で搬送しながら(R2)においてアルミニウム材(S)を切断し、コイルを分割し搬出している。なお図3、4において、(35)は次に巻出し機(30)に装填するための待機コイル、(36)は巻取って分割したコイル、(37)は後述する焼鈍炉である。このような連続処理により、巻出し機(30)及び巻取り機(33)でのコイル交換段取りによる時間のロスをなくすことができる。
引張歪付与工程は、必ずしも1工程である必要はなく、また1度に加えなければならないものではない。従って引張歪を加える工程は多工程に及んでも、または多数回に及んでも何ら問題はなく、中間焼鈍の後で通常一般に450℃以上にて行われる最終焼鈍の開始前の間に引張歪を加えれば良い。また、引張歪を付与する工程の前後に、洗浄やアルミニウム材の幅を分割したり調整するために通常最終焼鈍の前や後に行われるスリットなどの工程が入っても良い。また,中間焼鈍工程、洗浄工程、スリット工程、最終焼鈍工程のうち少なくとも1つ以上の工程と引張歪を付与する工程が、連続的に一つの装置内で行われても良いし、同時に行われても良い。
なお,引張歪の付与と共に、あるいは引張歪の付与の前または後において、圧下率が5%以下の圧縮変形を与えることは許容される。この圧縮変形は、例えば、巻出しコイルから巻取りコイルへと搬送されるアルミニウム材を一対のピンチローラで挟み付けて行われる。
[中間焼鈍]
中間焼鈍は、立方体方位占有率を高めるためにアルミニウム材を部分的に再結晶させることが主目的の工程であるが、中間焼鈍工程において薄くかつ厚さのバラツキが小さい酸化膜を形成させることはエッチング特性の向上に非常に重要であり、そのためには露点が−10℃以下の雰囲気中にて中間焼鈍を施す必要がある。中間焼鈍の雰囲気の露点が−10℃よりも高くなると厚い酸化膜が形成されエッチング性を阻害し、特にコイルをバッチにて焼鈍する場合はコイル端部で酸化膜が顕著に厚くなりエッチング性のバラツキが非常に大きくなってしまうためである。さらに前記露点は−30℃以下が好ましい。一方、露点の下限値については、−70℃以上であれば薄くかつ厚さのバラツキが小さい酸化膜を効率的に形成させることができ、好適である。これは例えば、液化アルゴンガスや液化窒素ガスなど工業的に製造されているガスを適宜使用することにより得られる。露点は、−70℃よりも低くしてもさらに酸化膜を薄くかつ厚さのバラツキをさらに小さくする効果は小さく、却ってガス流量を増やさねばならないなどコスト増大を招くので好ましくない。
前記中間焼鈍によって形成される酸化膜の厚さは、エッチング特性を向上させるために、ハンターホール法(M.S.Hunter and P.Fowle J.Electrochem.Soc.,101[9],483(1954)、特開平3−122260号公報参照)による測定で4.2nm以下の薄膜であることが好ましい。一方、前記酸化膜厚さの下限値については、1nm以上であればエッチング特性を向上させることができ、好適である。1nmよりも薄い酸化膜を形成しても、エッチング特性をさらに向上させる効果は小さく、却ってコスト増大を招くので好ましくない。また、前記酸化膜厚さのアルミニウム材幅方向での変動幅、即ち幅方向における最大値と最小値との差は1.4nm以下であってバラツキの小さいものが好ましく、特に0.7nm以下であることが好ましい。
ここで中間焼鈍工程は、アルミニウム材を焼鈍炉内において昇温する昇温過程、焼鈍炉内において通常一般に200〜350℃にて保持される保持過程、保持終了後焼鈍炉内にて冷却する冷却過程からなるが、前記雰囲気条件は昇温過程でアルミニウム材の温度が100℃に達してから以降の昇温過程、保持過程、冷却過程において少なくとも満足するのが望ましい。焼鈍終了後アルミニウム材を焼鈍炉から取り出し常温大気中にて冷却するが、アルミニウム材を焼鈍炉から取り出す温度は、アルミニウム材と大気との反応を避けるために250℃以下が好ましく、特に好ましいのは200℃以下であり、さらに150℃以下が好ましい。なお中間焼鈍の保持過程における保持温度と中間焼鈍後のアルミニウム材を焼鈍炉より取り出す温度が同じ場合は、中間焼鈍工程における冷却過程は省略される。
中間焼鈍の雰囲気ガスの主成分は前記露点の条件を満足していればドライエアーで良いが、特に窒素、アルゴンといった不活性ガスが好ましい。さらに水素などの還元性ガスを適宜混入して良い。
中間焼鈍の処理方法は、特に限定されることはなく、例えば、コイル状にしたアルミニウム材をバッチ焼鈍する方法や、巻き出しコイルから巻き出して巻き取りコイルに巻き取る際に、搬送されているアルミニウム材を巻き出しコイルと巻き取りコイルとの間にて連続的に焼鈍する方法を挙げうる。
また、中間焼鈍と前記引張歪付与とを連続的に行うこともできる。例えば図3に示すように、巻出し機(30)から順次搬送されるアルミニウム材(S)を焼鈍炉(37)に供給して中間焼鈍を施し、続いて引張歪付与装置(32)に供給して引張歪付与を行う。
中間焼鈍工程において薄くバラツキの少ない酸化膜を形成させるために、中間焼鈍を施す炉内への水分の持込みを少なくすることが好ましい。水分の持ち込み量を抑制する方法としては、以下に詳述する中間焼鈍開始前の洗浄処理または加熱処理を例示できる。
洗浄処理は、アルミニウム材表面に付着した吸着水分を有する磨耗粉や汚染物質を除去する処理である。洗浄処理に使用する洗浄液、洗浄の具体的な方法は特に限定されるものではない。例えば、有機溶剤、または界面活性剤が添加された水などを用いてアルミニウム材表面を化学的に溶解することなく脱脂及び表面に付着した汚染物質を除去する方法や、アルカリ性水溶液または酸性水溶液によりアルミニウム材表面を化学的に溶解する方法を挙げうる。その中でも、洗浄液としては有機溶剤または酸性水溶液を用いることが好ましい。
有機溶剤の種類としては、アルコール、トルエンやキシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、アセトン、ケトン、エーテル、エステル、石油製品等を例示でき、特に限定されることなく、また複数の有機溶剤を混合して洗浄液として用いることができる。
界面活性剤の種類としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤が挙げられ、少なくとも1種類以上を含む水溶液を洗浄液として用いることができる。
アルカリの種類としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム等を例示でき、少なくとも1種類以上を含む水溶液を洗浄液として用いることができる。
酸の種類としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等を例示でき、少なくとも1種類以上を含む水溶液を洗浄液として用いることができる。
また前記洗浄処理時のアルミニウム材と洗浄液との接触方法は特に限定されるものでなく、アルミニウム材を洗浄液に浸漬する方法、ノズルなどによりアルミニウム材に洗浄液を噴射する方法、あるいはこれらを併用した方法などが挙げられる。また前記方法によりアルミニウム材を洗浄液と接触させながら、ブラシ、スポンジ、羽布等によりアルミニウム材表面の付着物を機械的に除去しても良い。
前記洗浄処理工程は、必ずしも1工程である必要はなく、多工程に及んでも良い。また1つの工程において1回の洗浄処理しかできないことはなく、複数回の洗浄処理を施しても良い。この場合、有機溶剤あるいは界面活性剤を添加した水溶液により洗浄処理した後にアルカリにより洗浄処理する方法、有機溶剤あるいは界面活性剤を添加した水溶液により洗浄処理した後に酸により洗浄処理する方法、アルカリにより洗浄処理した後に酸により洗浄処理する方法などが例示できる。その中でも、有機溶剤あるいは界面活性剤を添加した水溶液により洗浄処理した後に酸性水溶液により洗浄処理する方法、アルカリ性水溶液により洗浄処理した後に酸性水溶液により洗浄する方法、有機溶剤あるいは界面活性剤を添加した水溶液により洗浄処理した後にアルカリ性水溶液により洗浄しその後酸性水溶液により洗浄する方法を好適な洗浄方法として用いることができる。また前記洗浄液による洗浄処理の後に、水洗や乾燥を適宜行って良い。
前記洗浄処理を施す工程は、独立した1つの工程で行っても良いし、他工程と連続して行っても良い。例えば、中間焼鈍を連続焼鈍により処理する場合は、連続焼鈍炉の上流側に洗浄処理装置を設置することにより洗浄処理と中間焼鈍を連続的に行うことができ、また図3に示した焼鈍炉(37)の上流側に洗浄処理装置を設置することにより、洗浄処理と中間焼鈍と引張歪付与を連続的に行うことができる。
一方、中間焼鈍開始前の加熱処理では、アルミニウム材を80〜300℃で0.1〜100秒間の加熱処理を施すことが好ましい。
前記加熱処理の方法は特に限定されるものではないが、アルミニウム材表面に付着或いは吸着した水分を効率よく除去し、水分の持ち込み量を少なくするためには、コイル状のアルミニウム材を巻き解しながら連続的に急速加熱する方法がより良い。
前記加熱処理においてアルミニウム材を連続的に急速加熱する方法としては、例えば加熱した大気或いは不活性ガスをアルミニウム材に吹き付ける方法、加熱した大気或いは不活性ガスを対流させた炉内にアルミニウム材を通す方法、大気或いは不活性ガス雰囲気中においてアルミニウム材を加熱体に接触させる、或いは誘導加熱などにより加熱する方法等を挙げ得る。
前記加熱処理工程は、独立した1つの工程で行っても良いし、他工程と連続して行っても良い。例えば、中間焼鈍を開始する前に前記洗浄処理を施す場合は、洗浄処理装置の下流側に加熱処理装置を設置することにより洗浄処理後の乾燥と加熱処理工程を同時に効率よく行える。また中間焼鈍を連続焼鈍により処理する場合は、連続焼鈍炉の上流側に加熱処理装置を設置することにより加熱処理と中間焼鈍を連続的に行うことができ、また図3に示した焼鈍炉(37)の上流側に加熱処理装置を設置することにより、加熱処理と中間焼鈍と引張歪付与を連続的に行うことができ、さらに加熱処理装置の上流側に洗浄処理装置を設置することにより、洗浄処理と加熱処理と中間焼鈍と引張歪付与を連続的に行うことができる。
[最終焼鈍]
最終焼鈍工程は、立方体方位を有する結晶粒を優先的に成長させ、立方体方位占有率を高めるために通常一般に450℃以上にて行われる。さらに良好なエッチング特性を確保するためには最終焼鈍工程における酸化膜の成長を抑制する必要があり、そのためには露点が−30℃以下の雰囲気中にて最終焼鈍を施すことが好ましい。最終焼鈍の雰囲気の露点が−30℃よりも高くなると厚い酸化膜が形成されエッチング性を阻害し、特にコイルをバッチにて焼鈍する場合はコイル端部で酸化膜が顕著に厚くなりエッチング性のバラツキが非常に大きくなってしまうためである。さらに前記露点は−40℃以下が好ましい。一方、露点の下限値については、−70℃以上であれば薄くかつ厚さのバラツキが小さい酸化膜を効率的に形成させることができ、好適である。これは例えば、液化アルゴンガスや液化窒素ガスなど工業的に製造されているガスを適宜使用することにより得られる。露点は、−70℃よりも低くしてもさらに酸化膜を薄くかつ厚さのバラツキをさらに小さくする効果は小さく、却ってガス流量を増やさねばならないなどコスト増大を招くので好ましくない。
前記最終焼鈍後の酸化膜の厚さは、エッチング特性の向上を向上させるために、ハンターホール法(M.S.Hunter and P.Fowle J.Electrochem.Soc.,101[9],483(1954)、特開平3−122260号公報参照)による測定で4.9nm以下の薄膜であることが好ましい。一方、前記酸化膜厚さの下限値については、3nm以上であればエッチング特性を向上させることができ、好適である。3nmよりも薄い酸化膜を形成しても、エッチング特性をさらに向上させる効果は小さいため好ましくない。
ここで最終焼鈍工程は、アルミニウム材を焼鈍炉内において昇温する昇温過程、焼鈍炉内において通常一般に450〜600℃にて保持される保持過程、保持終了後焼鈍炉内にて冷却する冷却過程からなるが、前記雰囲気条件は昇温過程でアルミニウム材の温度が100℃に達してから以降の昇温過程、保持過程、冷却過程において少なくとも満足するのが望ましい。またコイル状のアルミニウム材を最終焼鈍する場合には、コイル間隙に持ち込まれた水分や酸素を取り除くために、昇温に先立って初期排気を適宜行ってよい。初期排気については、特に焼鈍炉内の真空度を13.33Pa(0.1Torr)以下の圧力にまで下げることが好ましく、さらに1.333Pa(0.01Torr)以下の圧力にまで下げることが好ましい。最終焼鈍終了後にアルミニウム材を焼鈍炉から取り出し常温大気中にて冷却するが、アルミニウム材を焼鈍炉から取り出す温度は、アルミニウム材と大気との反応を避けるために250℃以下が好ましく、特に好ましいのは200℃以下であり、さらに150℃以下が好ましい。
最終焼鈍の雰囲気ガスの主成分は窒素、アルゴンといった不活性ガスが好ましい。特に500℃以上の高温で保持する場合には、アルゴン等の希ガスが好ましい。さらに水素などの還元性ガスを適宜混入してよい。
最終焼鈍の処理方法は、特に限定されることはなく、例えば、コイル状にしたアルミニウム材をバッチ焼鈍する方法や、巻き出しコイルから巻き出して巻き取りコイルに巻き取る際に、搬送されているアルミニウム材を巻き出しコイルと巻き取りコイルとの間にて連続的に焼鈍する方法を挙げうる。
また、引張歪付与と最終焼鈍とを連続的に行うこともできる。例えば図4に示すように、焼鈍炉(37)を引張歪付与装置(32)の後段に配置すれば、巻出し機(30)から順次搬送されるアルミニウム材(S)を引張歪付与装置(32)に供給して引張歪を付与し、続いて焼鈍炉(37)に供給して最終焼鈍を施すことができる。
さらに、引張歪付与装置の前後に焼鈍炉を配置して中間焼鈍、引張歪付与、最終焼鈍を連続的に行うこともできる。
このように、中間焼鈍、引張歪付与、最終焼鈍を連続的に行うことによって効率よくアルミニウム材を製造することができる。
さらにまた、引張歪付与とスリットとを連続的に行うこともでき、効率よくアルミニウム材を製造することができる。
なお、上述した一連の製造工程において、引張歪付与方法としてブライドルロールユニットによる引張歪付与装置を用いる方法を例示して説明したが、引張歪の付与回数、パス回数、中間焼鈍との連続処理、最終焼鈍との連続処理、引張歪付与工程へのアルミニウム材の供給方法ならびに引張歪付与後の搬出方法に関する説明は、前記引張歪付与装置を用いた場合に限定するものではなく、他の引張歪付与方法についても適用される。
この発明において,前述した引張歪付与工程、中間焼鈍工程及び最終焼鈍工程以外の製造条件は何ら限定されず,熱間圧延や冷間圧延は周知条件に基づいて行えば良い。
また鋳塊を熱間圧延する前に鋳塊表面を除去する面削工程を行っても良い。さらに、熱間圧延の前に常法に従い均質化処理を行っても良い。
アルミニウム鋳塊は、その組成を限定するものではなく、電解コンデンサ電極材料として使用されているものを適宜使用することができる。具体的には、不純物量を規制して過溶解によるエッチング特性の低下を防ぐために、アルミニウム純度が99.8%以上であることが好ましく、特に99.9%以上が好ましい。また、エッチング特性や強度を向上させるために、種々の微量元素が添加されているアルミニウム材も好適に用いることができる。
また、本発明の方法で製造されるアルミニウム材の厚さは限定されない。箔と称される200μm以下のものも、それ以上の厚いものも本発明に含まれる。
本発明によって製造されたアルミニウム材は、その後拡面率向上のためのエッチングが施される。アルミニウム材は最終仕上げ圧延を行うことなく引張歪を付与しその後最終焼鈍することによって、高い立方体方位占有率を有し、かつ中間焼鈍の雰囲気中の露点を制御し、中間焼鈍工程で薄く均一な酸化膜を形成することで、エッチングによって均一にピットが形成され、良好な表面積の拡大が得られる。エッチング条件は特に限定されず、1段階エッチングでも2段階以上の多段階エッチングでも良い。その中でも、少なくとも一部のエッチングを直流電解エッチングによって行うことが好ましい。直流電解エッチングによれば、深くて太い多数のトンネル状ピットを生成することができ、ひいては大きな静電容量を得ることができるためである。
本発明によって製造されたアルミニウム材は、陰極材としても陽極材としても用いることができるが、特にエッチング後の化成処理によって耐電圧性皮膜を形成させても大きい実効面積を有する点で陽極材に適している。さらに、陽極材のうちでも、中圧用及び高圧用電解コンデンサ電極材に適している。また、この電極材を用いた電解コンデンサは大きな静電容量を実現できる.
以下の製造例において、中間焼鈍後に引張歪を付与する場合は、中間焼鈍後のコイル材に対して図1に示す引張歪付与装置(1)を用いて引張歪を付与した。
前記引張歪付与装置(1)は、アルミニウム材(S)の搬送方向の上流側と下流側に配置される2つのブライドルロールユニット(10)(11)を有するテンションレベリング装置であり、各ユニット(10)(11)はそれぞれ4つのブライドルロール(12)(13)により構成される。
[製造例1]
アルミニウム材の製造に際し、表1に示す組成のアルミニウム鋳塊を得た。
ここで、アルミニウムの濃度は、100質量%からSi、Fe、Cu、Pbの合計濃度を引いた値とした。
まず、鋳塊を610℃×10時間の条件で均質化処理し、次いで熱間圧延及び冷間圧延を施し、幅が1040mmのコイル材とした。そして冷間圧延後のコイル状のアルミニウム材を焼鈍炉内に装入した後に蓋を閉め、実施例2以外では焼鈍炉内に窒素ガスを導入し、実施例2においては乾燥空気を導入して焼鈍炉内の雰囲気の露点を下げていき、実施例1、2と比較例1、2では露点が−10℃に達した後、実施例3〜7では露点が−30℃に達した後に昇温を開始し、240℃で12時間保持する中間焼鈍処理を施した。その後、150℃以下にまで冷却したアルミニウム材を焼鈍炉より取り出し室温まで冷却した。中間焼鈍過程において、実施例では昇温を開始してから露点は−10℃を上回ることはなかったが、比較例では露点は上昇し、−10℃以上に達した。昇温過程においてコイル材の実体温度が100℃に達してから以降の昇温過程、保持過程及び冷却過程における露点の最高値を表2に示す。
そして中間焼鈍後のアルミニウム材の酸化膜厚をハンターホール法により測定した。測定した酸化膜厚の最大値、及びアルミニウム材の幅方向における酸化膜厚の変動幅(バラツキ)を、表2に示す。
中間焼鈍後のアルミニウム材に対し、前記引張歪付与装置(1)を用いて上流側ブライドルロールユニットと下流側ブライドルロールユニットの回転数を調整して周速差を発生させることにより、表2で示した引張歪をアルミニウム材(S)の長手方向に付与した。尚、比較例1では、引張歪を付与しなかったため、前記引張歪付与装置を用いなかった。
引張歪を付与したアルミニウム材は、コイル状に巻き取り、幅500mmのコイルに分割し、アルゴン雰囲気中で550℃で10時間保持の最終焼鈍を施した。最終焼鈍工程では、まず幅500mmのコイル状のアルミニウム材を最終焼鈍炉に装入した後に蓋を閉め、焼鈍炉内の真空度が2.666Pa(0.02Torr)に達するまで初期排気し、その後アルゴンガスを導入して焼鈍炉内の雰囲気の露点が−30℃以下に達した後に昇温を開始した。最終焼鈍の昇温過程、保持過程及び冷却過程のいずれの過程においても露点は−30℃を上回ることはなかった。そして、表2に示す厚さtの電解コンデンサ電極用アルミニウム材をそれぞれ得た。
得られた電解コンデンサ電極用アルミニウム材について、酸化膜厚、立方体方位占有率及び静電容量を測定した。図5に示すように、各測定用サンプルの採取位置(P)はアルミニウム材の幅方向(W)の両端及びその間の四等分位置の合計5箇所とした。
酸化膜厚は、ハンターホール法により測定し、それぞれのアルミニウム材の5箇所の酸化膜厚の最大値を表2に示した。
立方体方位占有率は、得られたアルミニウム材を塩酸:硝酸:弗酸=50:47:3の容積比を有する溶液中に浸漬し結晶粒を現出させ、画像解析装置にて測定した。測定した5箇所の立方体方位占有率の平均値を表2に示す。
静電容量は以下の方法により測定した。まず、1mol/lの塩酸と3.5mol/lの硫酸を含む液温80℃の水溶液に浸漬した後、電流密度:0.2A/cm2で電解エッチング処理を施した。電解エッチング処理後のアルミニウム材をさらに前記組成の塩酸−硫酸混合液に90℃にて600秒間浸漬し、前記電解エッチング処理により形成されたエッチングピット径を太くするエッチング処理を施した。エッチング処理されたアルミニウム材を、化成電圧270VにてEIAJ規格に従い化成処理を施し、静電容量を測定した。測定の結果、それぞれのアルミニウム材の静電容量は、比較例1の5箇所の静電容量のうちの最小値を100としたときの相対容量値で表すものとし、かつそれぞれのアルミニウム材の最大値と最小値を示した。表2に静電容量を測定した結果を示す。
表2の結果が示すように、中間焼鈍後で最終焼鈍を開始するまでの間に引張歪を付与し、かつ中間焼鈍での露点を−10℃以下に調整し中間焼鈍工程で薄い酸化膜を形成させることにより、静電容量を増大させ、かつ変動幅を小さくすることができた。特に中間焼鈍での露点が−30℃以下の場合はさらに静電容量は高く、かつ変動幅も小さかった。これに対し、引張歪を付与せず中間焼鈍における露点が−10℃よりも高かった比較例1では、立方体方位占有率、静電容量とも低かった。また、0.8%の引張歪を付与したが中間焼鈍における露点が−10℃よりも高かった比較例2は、立方体方位占有率は同等の引張歪を付与した実施例1〜3とほぼ同等であったが、静電容量は実施例1〜3よりも低く、かつ変動幅も大きかった。
Figure 0004372675
Figure 0004372675
[製造例2]
アルミニウム材の製造に際し、表3に示す組成のアルミニウム鋳塊を得た。
ここで、アルミニウムの濃度は、100質量%からSi、Fe、Cu、Pbの合計濃度を引いた値とした。。
まず、鋳塊を610℃×10時間の条件で均質化処理し、次いで熱間圧延及び冷間圧延を施し、幅が1040mmのコイル材とした。実施例15においては、冷間圧延後のアルミニウム材の表面に対し、有機溶剤を用いて洗浄処理を行った。実施例16においては、冷間圧延後のアルミニウム材の表面に対し、アセトンを用いて洗浄処理を行った後に25℃5体積%の硫酸水溶液を用いて洗浄処理を行った。また実施例17においては、冷間圧延後のアルミニウム材に対し、200℃で5秒間の加熱処理を、連続式乾燥炉を用いて大気中にて行った。以上の工程を経たコイル状のアルミニウム材を焼鈍炉内に装入した後に蓋を閉め、焼鈍炉内に窒素ガスを導入して焼鈍炉内の雰囲気の露点を下げていき、実施例11と比較例11では露点が−10℃に達した後、実施例12〜16と比較例12では露点が−30℃に達した後に昇温を開始し、250℃で10時間保持する中間焼鈍処理を施した。その後、150℃以下にまで冷却したアルミニウム材を焼鈍炉より取り出し室温まで冷却した。中間焼鈍過程において、実施例及び比較例のいずれにおいても、露点が昇温開始時の値を上回ることはなかった。昇温過程においてアルミニウム材の実体温度が100℃に達してから以降の昇温過程、保持過程及び冷却過程における露点の最高値を表4に示す。
そして中間焼鈍後のアルミニウム材の酸化膜厚をハンターホール法により測定した。測定した酸化膜厚の最大値、及びアルミニウム材の幅方向における酸化膜厚の変動幅(バラツキ)を、表4に示す。
中間焼鈍後のアルミニウム材に対し、実施例では前記引張歪付与装置(1)を用いて上流側ブライドルロールユニットと下流側ブライドルロールユニットの回転数を適宜調整して周速差を発生させることにより、表4で示した引張歪をアルミニウム材(S)の長手方向に付与した。比較例では、前記引張歪付与装置(1)を使用せず、中間焼鈍後のアルミニウム材に対し、圧下率が20%の仕上げ冷間圧延を行った後、アセトンにより洗浄を行った。
引張歪を付与したアルミニウム材、及び仕上げ冷間圧延後洗浄を行ったアルミニウム材は、コイル状に巻き取り、幅500mmのコイルに分割し、アルゴン雰囲気中で550℃で10時間保持の最終焼鈍を施し、厚さ115μmの電解コンデンサ電極用アルミニウム材をそれぞれ得た。最終焼鈍工程では、まず幅500mmのコイル状のアルミニウム材を最終焼鈍炉に装入した後に蓋を閉め、焼鈍炉内の真空度が2.666Pa(0.02Torr)に達するまで初期排気し、その後アルゴンガスを導入して焼鈍炉内の雰囲気の露点が−30℃以下に達した後に昇温を開始した。そしてアルゴンガス流量を適宜調整することにより、焼鈍炉内の露点の条件を変えた。昇温過程においてアルミニウム材の実体温度が100℃に達してから以降の昇温過程、保持過程及び冷却過程における露点の最高値を表4に示す。
得られた電解コンデンサ電極用アルミニウム材について、酸化膜厚、立方体方位占有率及び静電容量を測定した。図5に示すように、各測定用サンプルの採取位置(P)はアルミニウム材の幅方向(W)の両端及びその間の四等分位置の合計5箇所とした。
酸化膜厚は、ハンターホール法により測定し、それぞれのアルミニウム材の5箇所の酸化膜厚の最大値を表4に示した。
立方体方位占有率は、得られたアルミニウム材を塩酸:硝酸:弗酸=50:47:3の容積比を有する溶液中に浸漬し結晶粒を現出させ、画像解析装置にて測定した。測定した5箇所の立方体方位占有率の平均値を表4に示す。
静電容量は以下の方法により測定した。まず、1mol/lの塩酸と3.5mol/lの硫酸を含む液温80℃の水溶液に浸漬した後、電流密度:0.2A/cm2で電解エッチング処理を施した。電解エッチング処理後のアルミニウム材をさらに前記組成の塩酸−硫酸混合液に90℃にて600秒間浸漬し、前記電解エッチング処理により形成されたエッチングピット径を太くするエッチング処理を施した。エッチング処理されたアルミニウム材を、化成電圧270VにてEIAJ規格に従い化成処理を施し、静電容量を測定した。測定の結果、それぞれのアルミニウム材の静電容量は、比較例11の5箇所の静電容量のうちの最小値を100としたときの相対容量値で表すものとし、かつそれぞれのアルミニウム材の最大値と最小値を示した。表4に静電容量を測定した結果を示す。
表4の結果が示すように、中間焼鈍後で最終焼鈍を開始するまでの間に引張歪を付与し、かつ中間焼鈍での露点を−10℃以下に調整し中間焼鈍工程で薄い酸化膜を形成させることにより、静電容量を増大させ、かつ変動幅を小さくすることができた。特に中間焼鈍での露点が−30℃以下の場合はさらに静電容量は高く、かつ変動幅も小さかった。これに対し、中間焼鈍における露点を−10℃以下、さらには−30℃以下に調整し中間焼鈍工程で薄い酸化膜を形成させるが、中間焼鈍後に最終仕上げ冷間圧延を施す比較例11では実施例11に比べて、比較例12では実施例12〜17に比べて静電容量が低く、変動幅も大きかった。
Figure 0004372675
Figure 0004372675
本発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法に用いる引張歪付与装置の一例を模式的に示す図である。 引張歪付与装置の他の例を模式的に示す図である。 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造工程の一例を模式的に示す図である。 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造工程の他の例を模式的に示す図である。 コイル材において、酸化膜の厚さ、立方体方位占有率、静電容量の測定用サンプルの採取位置を示す図である。
符号の説明
1、2、32…引張歪付与装置
10、11、20、21、22…ブライドルロールユニット
12、13…ブライドルロール
37…焼鈍炉
P…測定用サンプル採取位置
S…アルミニウム材
Q、Q1、Q2…張力域

Claims (18)

  1. アルミニウム鋳塊に熱間圧延及び冷間圧延を行い、次いで中間焼鈍を施し、中間焼鈍後で最終焼鈍を開始するまでの間に、冷間圧延を施すことなく引張歪を付与し、その後最終焼鈍を施す電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法であって、前記中間焼鈍を露点が−10℃以下の雰囲気中にて施すことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  2. 1〜15%の引張歪を付与する請求項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  3. 3〜12%の引張歪を付与する請求項2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  4. 前記中間焼鈍を露点が−30℃以下の雰囲気中にて施すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  5. 前記中間焼鈍の雰囲気の主成分は不活性ガスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  6. 前記冷間圧延終了後で前記中間焼鈍を開始するまでにアルミニウム材表面の洗浄処理を施すことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  7. 前記冷間圧延終了後で中間焼鈍を開始するまでにアルミニウム材を80〜300℃で0.1〜100秒間加熱処理を施すことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  8. 前記最終焼鈍は、露点が−30℃以下の不活性ガス雰囲気中にて施すことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  9. 前記最終焼鈍は、露点が−40℃以下の不活性ガス雰囲気中にて施すことを特徴とする請求項8に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  10. 中間焼鈍と引張歪付与を連続的に行う請求項1〜9のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  11. 引張歪付与と最終焼鈍を連続的に行う請求項1〜10のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  12. 引張歪付与とスリットを連続的に行う請求項1〜11のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  13. 中間焼鈍後の酸化膜厚さが、ハンターホール法による測定で4.2nm以下である請求項1〜12のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  14. 中間焼鈍後の酸化膜厚さのアルミニウム材幅方向での変動幅が、ハンターホール法による測定で1.4nm以下である請求項13に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  15. 最終焼鈍後の酸化膜厚さが、ハンターホール法による測定で4.9nm以下である請求項1〜14のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  16. 最終焼鈍後の立方体方位占有率が90%以上である請求項1〜15のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  17. 前記アルミニウム材は陽極材である請求項1〜16のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  18. 前記アルミニウム材は中高圧用陽極材である請求項1〜17のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
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