JP4372492B2 - エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンに関し、特にオイルポンプに特徴を有するエンジンに関する。
エンジンには、クランクシャフト及びロッカーシャフト等の各所の潤滑のため、オイル(エンジンオイル)が用いられている。オイルはオイルポンプによって各所へ圧送されてエンジン内を循環するが、このオイル循環方式の一つとしてドライサンプ式がある(特許文献1参照)。ドライサンプ式エンジンの場合、オイルタンク内のオイルが各所へ圧送されて潤滑の用に供され、潤滑に供されたオイルは流下してオイルパンへ集められる。オイルパンへ集められたオイルはオイルタンクへ回収されて再び各所へ圧送される。
従って、ドライサンプ式エンジンでは、オイルタンクから各所へオイルを圧送するためのオイルポンプ(フィードポンプ)と、オイルパンに集められたオイルをオイルタンクへ回収するためのオイルポンプ(スカベンジングポンプ)とを必要とする。また、出力の比較的大きいエンジンでは、オイルポンプにも大容量化が求められるため、フィードポンプ又はスカベンジングポンプを複数備え、合計して3つ以上のオイルポンプを備える場合もある。
他のオイル循環方式としてウェットサンプ式がある。ウェットサンプ式エンジンの場合、オイルパンに集められたオイルをオイルタンクに回収することなく各所へ圧送する。従って、オイルパン内のオイルを各所へ圧送するフィードポンプのみを有するが、出力の大きいエンジンの場合や、オイルの循環ルートが複数設けてあるエンジンの場合には、夫々のルートに対応させてフィードポンプも複数設ける場合がある。
特開2003−14094号公報
ところで、上述したように複数のオイルポンプを備えるエンジンにおいては、夫々のオイルポンプを別個独立して設けると、部品点数の増加、生産性の低下、及びエンジンの大型化等を招く場合がある。しかしながら、例えば自動二輪車に搭載されるエンジンの場合、搭載可能なエンジン寸法には制限があり、また、部品点数の削減及び生産性の向上が要望されている。
そこで本発明は、容量を低下させることなく小型化及び軽量化が可能であり、生産性の向上を図ることができるオイルポンプを備えたエンジンを提供することを目的とする。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係るエンジンは、ポンプシャフトと、該ポンプシャフト上に並設されて、該ポンプシャフトの回転に伴って作動する複数のポンプの各ロータと、複数の前記ロータを収納する一体成形されたポンプケーシングとを有するオイルポンプを備える。
このような構成とした場合には、複数のオイルポンプを別個独立して構成した場合に比べて部品点数を削減することができ、容量を低減させることなくオイルポンプの小型化及び軽量化することができる。
また、エンジンハウジングを備え、前記ポンプケーシングは前記エンジンハウジングに対して一体的に成形されていてもよい。このような構成とした場合には、クランクケース等のエンジンハウジングを製造する際に、同時にポンプケーシングを一体成形することにより、部品点数及び組立作業工数を削減することができる。
また、前記ポンプケーシングは、閉塞端と開口端とを有する筒状を成し、前記閉塞端側から前記開口端側へ至って内径が同一、又は前記閉塞端側から前記開口端側へ至るに従って内径が拡大されており、前記ポンプシャフトは、前記ポンプケーシングの軸芯に沿うように配置され、前記ロータは、前記ポンプケーシングの前記閉塞端側から前記開口端側へ並設されていてもよい。
このような構成とした場合には、ポンプケーシングの開口端から、複数のロータを順に嵌め込むことによりオイルポンプを構成することができ、オイルポンプの組み立てが容易である。また、前記開口端から各ロータを取り出すことによりオイルポンプを分解することが容易にできるため、オイルポンプのメンテナンス性が向上する。
また、前記ポンプケーシング内には、前記閉塞端側から前記開口端側へ、第1オイルポンプ、第2オイルポンプ、及び第3オイルポンプの各ロータが順に並設されていてもよい。このような構成とした場合には、例えば、1つのフィードポンプとクランク室及びクラッチ室の夫々に対するスカベンジングポンプとを必要とするようなエンジン、又は、1つのスカベンジングポンプと2つのフィードポンプとを必要とするようなエンジン等において、上述したような効果を奏することができる。
また、前記ポンプケーシングの前記閉塞端の内壁には、前記第1オイルポンプ用のオイルの吸入ポート及び吐出ポートを成す第1ポート部が一体的に成形されていてもよい。このような構成とした場合には、第1オイルポンプ用の吸入ポート及び吐出ポートを成す部材を別個に用意する必要がなく、部品点数及び組立作業工数を削減することができる。
また、前記ポンプケーシングの周部内壁には、拡径方向へ窪んで溝状を成す前記第2オイルポンプ用のオイルの吐出ルートが形成されていてもよい。このような構成とした場合には、前記吐出ルートを成す管路を別個に用意する必要がなく、また、該管路の付設作業も不要となる。
また、 前記第1オイルポンプ及び前記第2オイルポンプはスカベンジングポンプであり、該第2オイルポンプ用の吐出ルートは前記ポンプケーシングの略中央位置から前記閉塞端側へ延設され、前記第1オイルポンプ用の吐出ポートに連通していてもよい。
このような構成とした場合には、2つのスカベンジングポンプを備える場合に、夫々から吐出されたオイルを合流させてオイルタンクへ送ることができる。従って、夫々から吐出されたオイルを別ルートを介してオイルタンクへ送る構造とした場合に比べ、構造を簡素化でき、寸法を小型化することができる。
また、前記ポンプケーシングの周部内壁には、拡径方向へ窪んで溝状を成す前記第2オイルポンプ用のオイルの吸入ルートが、略中央位置から前記開口端側へ延設されていてもよい。このような構成とした場合には、前記吸入ルートを成す管路を別個に用意する必要がなく、また、該管路の付設作業も不要となる。
また、前記第1オイルポンプのロータと前記第2オイルポンプのロータとの間には、前記第2オイルポンプ用の吸入ポート及び吐出ポートが形成された第2ポート部材が設けられ、該第2ポート部材は、前記第1オイルポンプと前記第2オイルポンプとの間のシール部材をも成していてもよい。
このような構成とした場合には、並設された第1オイルポンプと第2オイルポンプとの間のシールを第2ポート部材により実現することができるため、別個にシール部材を用意する必要がない。従って、部品点数を削減することができる。
また、前記第3オイルポンプのロータと前記第2オイルポンプのロータとの間には、前記第3オイルポンプ用の吸入ポート及び吐出ポートが形成された第3ポート部材が設けられ、該第3ポート部材は、前記第3オイルポンプと前記第2オイルポンプとの間のシール部材をも成していてもよい。
このような構成とした場合には、並設された第2オイルポンプと第3オイルポンプとの間のシールを第3ポート部材により実現することができるため、別個にシール部材を用意する必要がない。従って、部品点数を削減することができる。
また、前記ポンプケーシングの周部内壁には、拡径方向へ窪んで溝状を成す前記第2オイルポンプ用の吸入ルートが、略中央位置から前記開口端側へ延設されており、前記吸入ルートにてオイルが逆流するのを防止するために逆止弁が備えられていてもよい。
ポンプケーシングの周部内壁に吸入ルートを延設した場合、特に軸芯が略水平になるようにポンプケーシングを配置すると、第2オイルポンプの停止後に吸入ルートを流れるオイルが逆流する可能性がある。上述したように逆止弁を設けることにより、このような吸入ルート内のオイルの逆流を防止することができる。
例えば、クラッチ室内のオイルをオイルタンクへ回収するために第2オイルポンプを用いる構成とした場合、第2オイルポンプの停止後にオイルタンク内のオイルが吸入ルートを通ってクラッチ室へ逆流する可能性がある。オイルがクラッチ室へ流れると、クラッチがオイル漬けになり、クラッチの操作性に影響がでる場合がある。従って、上述したように逆止弁を設けることにより、クラッチのオイル漬けを防止し、クラッチの操作性を良好に維持することができる。
また、前記逆止弁は、弁部、及び該弁部を収納する筐体部を有し、該筐体部は前記エンジンハウジングに対して一体的に成形されていてもよい。このような構成とした場合には、別個に逆止弁用の筐体を用意する必要がなく、また、該筐体の配置作業も不要となる。
本発明によれば、容量を低下させることなく小型化及び軽量化が可能であり、生産性の向上を図ることができるオイルポンプを備えたエンジンを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る自動二輪車用エンジン、及び該エンジンを搭載した自動二輪車について、図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、自動二輪車の左側面図である。図1に示す自動二輪車1はアメリカンタイプであり、前輪2と後輪3との間に車体の骨格を成すフレーム4を備え、該フレーム4内にエンジンEが搭載されている。また、フレーム4の左側にはサイドスタンド5が備えられている。なお、本実施の形態についての以下の説明では、図1に示す自動二輪車1に関する方向(前後、左右、及び上下)に基づいて記述する。
図2は一部を切り欠いたエンジンEの左側面図であり、図3は一部を切り欠いたエンジンEの右側面図である。該エンジンEはV型2気筒の4サイクルエンジンであり、前後に傾斜して上方へ開くようにV字状に配置されたシリンダ6,7と、該シリンダ6,7の下方に設けられたクランクケース8と、該クランクケース8の下方に設けられたオイルパン9とを備えている。また、シリンダ6,7は、夫々の上部にシリンダヘッド6a,7aを有し、その内部にバルブ及びロッカーシャフト等の動弁系(図示せず)を有している。
[主要ハウジング]
図4は、シリンダ6,7を除いたエンジンEの主要なハウジング部品を示す分解斜視図である。図4に示すようにエンジンEは、左右で対を成す左側クランクケース10と右側クランクケース11とを備えている。該左側クランクケース10及び右側クランクケース11が左右から閉じ合わさってクランクケース8を成すことにより、該クランクケース8内には、クランク室20、トランスミッション室21、出力シャフト室22、及びセパレータ室23が形成される。
左側クランクケース10の左側部(外側部)は右側(中心側)へ窪んでクラッチ室24の一部分を形成している。左側クランクケース10には内側クラッチカバー12が左側から取り付けられて互いの周縁部が接合され、該内側クラッチカバー12の左側部には外側クラッチカバー13が取り付けられる。左側クランクケース10に内側クラッチカバー12が接合され、該内側クラッチカバー12に外側クラッチカバー13が接合することにより、カバー内部にクラッチ室24が形成される。
左側クランクケース10、内側クラッチカバー12、及び外側クラッチカバー13には、内底部が下方へ窪んだオイル溜部24aが形成されている。該オイル溜部24aには、クラッチ室24内に集められたオイルが溜められる。
右側クランクケース11の右側部(外側部)前寄りの位置にはカムカバー14が取り付けられる。右側クランクケース11とカムカバー14との間の空間はカム室25を成し、該カム室25内には後述するカム及びカムチェーン等が収納される。また、右側クランクケース11の右側部後寄りの位置には内側ミッションカバー15が取り付けられ、該内側ミッションカバー15の右側部には外側ミッションカバー17が取り付けられる。内側ミッションカバー15と外側ミッションカバー17とによって形成される内部空間は、オイル貯蓄室26を成している。
左側クランクケース10及び右側クランクケース11の下部にはオイルパン9が取り付けられる。その結果、該オイルパン9は、クランク室20及びトランスミッション室21の下方に位置する。
なお、図示していないが、上述した各部材間にはシール部材が介装されており、気体及び液体が各部材間の接続箇所から漏れでないようになっている。
図5は、図2に示すエンジンEのV-V断面図である。図5に示すようにエンジンEにおいて、クランク室20はシリンダ6,7の下方に位置し、該クランク室20の後方にはトランスミッション室21が配置されている。該トランスミッション室21はオイルタンクとしても用いられる。
トランスミッション室21の後方には出力シャフト室22が配置されており、トランスミッション室21の右側部分は、出力シャフト室22の右側部に沿って後方へ延設されている。また、該出力シャフト室22の後方にはセパレータ室23が配置されている。更に、エンジンEの左側部であってクランク室20及びトランスミッション室21の左側にはクラッチ室24が配置されており、エンジンEの右側部であってトランスミッション室21の右側にはオイル貯蓄室26が配置されている。
前記クランク室20、トランスミッション室21、出力シャフト室22、セパレータ室23、及びクラッチ室24は、左側クランクケース10と右側クランクケース11とが閉じ合わさってできるクランクケース8によって一体的に成形されている。従って、各室20〜24を夫々別体に構成した場合に比べ、部品点数を削減できるため、エンジン重量及び組立作業工数も削減することができる。また、エンジンEをコンパクト化することができる。
[動力伝達構造]
上述した左側クランクケース10及び右側クランクケース11には、エンジンEの動力を伝達するための複数のシャフトが設けられている。図5に示すように、クランク室20内にはクランクシャフト30が収納されている。左側クランクケース10及び右側クランクケース11の夫々には、軸受部31が設けられており、クランクシャフト30は軸芯が左右方向へ向くようにして軸受部31にて回転自在に支持されている。該クランクシャフト30のクランクピン32には、コンロッド33を介してピストン34が連結されている。
クランクシャフト30の右端部は、右側クランクケース11を貫通してカム室25内に突出しており、チェーンを介してカムスプロケット35,36(図3参照)に連結している。また、クランクシャフト30の右端部は、チェーンを介してクランクシャフト30の前後に配置されたバランサ用シャフト37,38(図3参照)にも連結している。該バランサ用シャフト37,38はクランクシャフト30の回転に伴って回転し、後ろ側に配置されたバランサ用シャフト38は、エンジンE内を循環するオイルを圧送し又は吸い上げるためのオイルポンプ(図6のオイルポンプ71参照)を駆動する。
図5に示すように、クランク室20とクラッチ室24との間には、左側クランクケース10に形成された隔壁39が設けられ、両室を仕切っている。前述した軸受部31は、該隔壁39を貫通して設けられている。クランクシャフト30の左端部は、該隔壁39に設けられた軸受部31を貫通してクラッチ室24内に突出しており、該左端部には発電用のゼネレータ40が設けられている。
トランスミッション室21内には、軸芯がクランクシャフト30に対して平行を成すようにして、メインシャフト41及びカウンターシャフト42が回転自在に支持されている。メインシャフト41及びカウンターシャフト42は中空管状であってその内部はオイル通路43を成している。メインシャフト41の左端部は、トランスミッション室21とクラッチ室24とを仕切る隔壁44を貫通してクラッチ室24へ突出しており、該左端部にはクラッチ45が設けられている。また、クランクシャフト30とメインシャフト41とは、クラッチ室24内においてスプロケット46,47及びチェーン48を介して連結されている。
メインシャフト41及びカウンターシャフト42の右端部は、内側ミッションカバー15を貫通し、夫々のシャフトに形成されたオイル通路43はオイル貯蓄室26内にて開口している。従って、オイル貯蓄室26と、メインシャフト41内及びカウンターシャフト42内の夫々のオイル通路43とは連通している。
メインシャフト41及びカウンターシャフト42には、直径が異なる複数のギア50から成るトランスミッション51が設けられており、オペレータが図示しないチェンジレバーを操作することによって、メインシャフト41の所定のギア50とカウンターシャフト42の所定のギア50とが歯合するようになっている。また、トランスミッション51を成す複数のギア50の付け根位置には、メインシャフト41及びカウンターシャフト42の周部を夫々貫通して内部のオイル通路43へ通じる複数のオイル噴射孔52が設けられている。
出力シャフト室22内には、軸芯がカウンターシャフト42に対して平行を成すようにして、出力シャフト53が回転自在に支持されている。該出力シャフト53の右端部は出力シャフト室22からトランスミッション室21へ突出している。出力シャフト53の右端部とカウンターシャフト42の右端部とには、互いに歯合する歯車が夫々設けられており、カウンターシャフト42の回転力は前記歯車を介して出力シャフト53へ伝達される。
出力シャフト53の左端部は、出力シャフト室22から左側クランクケース10の左側へ突出しており、該左端部にはプーリ54が設けられている。該プーリ54と自動二輪車1の後輪3(図1参照)の軸との間にはベルトが架け渡されており、出力シャフト53の回転力は後輪3へ伝達されるようになっている。
[オイルパン]
ところで、本実施の形態に係るエンジンEは、オイルの循環形態がドライサンプ式であり、各所を潤滑したオイルは一旦オイルパン9に集められる。図6は、オイルパン9の斜視図である。図6に示すようにオイルパン9は平面視で前後方向に長い長方形状を成している。前後方向の中心より後寄りの位置には隔壁60が立設されており、該隔壁60よって、前方のクランク室用オイルパン61と、後方のミッション室用オイルパン62とに仕切られている。
クランク室用オイルパン61は、左右端から中央位置へ至るにつれて内底面が下方へ向かうように傾斜しており、その底部は、前後方向に直交する断面が楔形状を成すオイル溜部63となっている。該オイル溜部63には、長寸管状を成すオイルストレーナ64が、その長手方向を前後方向に一致させて配置されている。オイルストレーナ64は周面下部に吸込口65を有し、後端は隔壁60に当接して設けられている。
ミッション室用オイルパン62には、オイル通路66が一体的に成形されており、該オイル通路66は、ミッション室用オイルパン62の左右の中央位置にて前後方向へ延設されている。オイル通路66は、前方においては隔壁60まで延設され、クランク室用オイルパン61に設けられたオイルストレーナ64に連通している。
一方、後方においてはオイルパン9の後端部まで延設され、ドレインプラグ67を介して外部に連通し得るようになっている。従って、オイル交換時には、ドレインプラグ67を外すことによって、クランク室用オイルパン61内に溜まったオイルを外部へ排出することができる。オイル通路66は、前後方向の途中で分岐して上方へも延設されており、後述するクランク室用スカベンジングポンプ(図7のクランク室用スカベンジングポンプ72参照)に連通している。
上述したオイルパン9は、クランク室20及びトランスミッション室21の底部を成すものであり、図5に示すように、隔壁39により仕切られたクランク室20とクラッチ室24とは、該オイルパン9を共有していない。従って図4に示すように、クランク室20の底部を成すクランク室用オイルパン61とクラッチ室24の底部との間は隔壁39に遮断されてオイルの通流が制限される。
[オイルポンプ]
図7は、図2に示すエンジンEのVII-VII断面図であり、図8は、左側クランクケース10の右側面図である。図7及び図8に示すように、左側クランクケース10には、クランク室20とトランスミッション室21とを仕切る隔壁70が一体成形されており、該隔壁70の下部にはオイルポンプ71が設けられている。図7に示すように該オイルポンプ71は、エンジンEの右側から順に、クランク室用スカベンジングポンプ(第1オイルポンプ)72、クラッチ室用スカベンジングポンプ(第2オイルポンプ)73、及びフィードポンプ(第3オイルポンプ)74を備え、これらは前記隔壁70に対して一体成形されたポンプケーシング75内に夫々のロータ等が収められて構成されている。
図9は、一部分を切り欠いたポンプケーシング75の斜視図である。ポンプケーシング75は、開口端80及び閉塞端81を有する円筒形状を成している。図7に示すように、該ポンプケーシング75は、前記開口端80を左側へ向けて配置されている。
図9に示すようにポンプケーシング75の内部には、閉塞端81側から順に、クランク室用スカベンジングポンプ72が位置する第1ポンプルーム82、クラッチ室用スカベンジングポンプ73が位置する第2ポンプルーム83、及びフィードポンプ74が位置する第3ポンプルーム84が設けられている。第1ポンプルーム82及び第2ポンプルーム83は略同一径を成し、第2ポンプルーム83に対して第3ポンプルーム84は拡径されている。
ポンプケーシング75の閉塞端81には貫通孔が設けられ、夫々のポンプを駆動するポンプシャフト85(図7参照)を回転自在に軸支する軸受部86を成している。前記閉塞端81の内壁には、クランク室用スカベンジングポンプ72のオイルの第1吸入ポート87及び第1吐出ポート88を成す第1ポート部89が、前記ポンプケーシング75に対して一体的に成形されている。
前記第1吸入ポート87からは下方へ向けて第1吸入ルート90が延設されており、該第1吸入ルート90は、図6に示したオイル通路66を介してクランク室用オイルパン61に連通する(図7も参照)。第1吐出ポート88からは、閉塞端81を貫通して第1吐出ルート91が延設されている。
第1吐出ルート91は、クランク室20及びトランスミッション室21を仕切る隔壁70(図8参照)内に形成され、左側クランクケース10から右側クランクケース11へ渡って右方向へ延設されている。第1吐出ルート91は、右側クランクケース11の右側部に接続されたオイルパイプ92(図3参照)に連通し、該オイルパイプ92は、図3に示すように、外側ミッションカバー17の下部に接続されて、下方からオイル貯蓄室26(図5も参照)に連通している。
図9に示すように、ポンプケーシング75の下部の内壁部には、拡径方向へ窪んだ溝が、開口端80から第2ポンプルーム83へ至って延設されており、クラッチ室用スカベンジングポンプ73の第2吸入ルート95を成している。また、ポンプケーシング75の上部の内壁部には、拡径方向へ窪んだ溝が、開口端80から閉塞端81へ至って延設されており、クラッチ室用スカベンジングポンプ73の第2吐出ルート96を成している。該第2吐出ルート96は、クランク室用スカベンジングポンプ72の第1吐出ポート88に連通している。
第3ポンプルーム84からは、フィードポンプ74の第3吸入ルート97及び第3吐出ルート98が、下方へ向けて延設されている。第3吸入ルート97と第3吐出ルート98とは、前記クラッチ室用スカベンジングポンプ73の第2吸入ルート95を挟んで前後に配置されている。図7に示すように第3吸入ルート97は、ミッション室用オイルパン62に配置されたオイル吸入部99に連通している。また、第3吐出ルート98は、エンジンEの各所へ延設された図示しないオイルギャラリに連通している。
図10は、オイルポンプ71を構成するポンプケーシング75、及び該ポンプケーシング75に収納されるロータ等を示す分解斜視図である。ポンプケーシング75の最も閉塞端81側の第1ポンプルーム82(図9参照)には、第1アウターロータ100及び第1インナーロータ101が収納され、第1ポート部89(図9参照)と共にクランク室用スカベンジングポンプ72を構成している。
従って、第1アウターロータ100及び第1インナーロータ101が作動することにより、図9に示す第1吸入ポート87から吸込まれたオイルは第1吐出ポート88へ吐出される。
ポンプケーシング75の中ほどに位置する第2ポンプルーム83(図9参照)には、第2ポート部材102、第2アウターロータ103、及び第2インナーロータ104が収納され、クラッチ室用スカベンジングポンプ73を構成している。第2ポート部材102には、第2吸入ポート105及び第2吐出ポート106が形成されている。第2吸入ポート105はポンプケーシング75の下部内壁に形成された第2吸入ルート95(図9参照)に連通し、第2吐出ポート106はポンプケーシング75の上部内壁に形成された第2吐出ルート96(図9参照)に連通する。
従って、第2アウターロータ103及び第2インナーロータ104が作動することにより、第2吸入ポート105から吸込まれたオイルは第2吐出ポート106へ吐出される。
また、第2ポート部材102は、第1アウターロータ100及び第1インナーロータ101と、第2アウターロータ103及び第2インナーロータ104との間に配置されており、クランク室用スカベンジングポンプ72とクラッチ室用スカベンジングポンプ73との間をシールしている。
ポンプケーシング75の最も開口端80側の第3ポンプルーム84(図9参照)には、有底筒状の第3ポート部材107が、ポンプケーシング75と同方向に開口を向けて嵌挿されている。該第3ポート部材107内には、第3アウターロータ108及び第3インナーロータ109が配置されてフィードポンプ74を構成している。
第3ポート部材107の内底部(右奥)には、第3吸入ポート110及び第3吐出ポート111が形成されている。第3吸入ポート110はポンプケーシング75から下方へ延設された第3吸入ルート97(図9参照)に連通し、第3吐出ポート111はポンプケーシング75から下方へ延設された第3吐出ルート98(図9参照)に連通している。
従って、第3アウターロータ108及び第3インナーロータ109が作動することにより、第3吸入ポート110から吸込まれたオイルは第3吐出ポート111へ吐出される。
また、第3ポート部材107は、クラッチ室用スカベンジングポンプ73とフィードポンプ74との間をシールしており、また、開口縁にはフランジ112が形成されている。該フランジ112の下部には、クラッチ室用スカベンジングポンプ73の第2吸入ルート95へ連通する開口113が設けられている。
上述したように、ポンプケーシング75は一体成形されており、第1ポンプルーム82及び第2ポンプルーム83に対して第3ポンプルーム84は拡径されている。従って、各ロータをポンプケーシング75内に順に収納することにより容易にオイルポンプ71を組み立てることができる。また、各ロータを取り出すことも容易であり、メンテナンス性に優れている。
ポンプケーシング75内に上述した各ロータ及びポート部材が収納された状態で、ポンプケーシング75の開口端80にはポンプカバー120が設けられる。該ポンプカバー120は、ポンプケーシング75に収納された第3ポート部材107のフランジ112に固定される。ポンプカバー120の下部には、クラッチ室用スカベンジングポンプ73の第2吸入ルート95へ連通すべく、フランジ112の開口113に整合するように別の開口121が設けられている。
上述したポンプカバー120、各ロータ、及び各ポート部材の略中心には、ポンプケーシング75の軸芯に沿うようにポンプシャフト85が貫通され、その一端部122はポンプカバー120から外部(左側)へ突出している。該一端部122にはスプロケット123が設けられており、後側のバランサ用シャフト38(図2参照)との間でチェーン124を介して連結されている。
また、ポンプシャフト85の他端部125はポンプケーシング75の閉塞端81に形成された軸受部86を貫通して外部(右側)へ突出している。該他端部125にはドライブギア126が設けられており、該ドライブギア126は図7に示すように右側クランクケース11に設けられたウォーターポンプ127を駆動する。また、ポンプシャフト85には、第1インナーロータ101、第2インナーロータ104、及び第3インナーロータ109が固定されている。
上述したオイルポンプ71は、バランサ用シャフト38(図2参照)に連動してポンプシャフト85が回転し、第1インナーロータ101、第2インナーロータ104、及び第3インナーロータ109が回転する。その結果、クランク室用スカベンジングポンプ72、クラッチ室用スカベンジングポンプ73、及びフィードポンプ74が同時に作動する。
図7に示すように、ポンプカバー120の下部に設けられた開口121にはオイルパイプ130の一端部が接続されている。該オイルパイプ130は左側クランクケース10の底部に敷設され、他端部は逆止弁131に接続されている。該逆止弁131は、ボール及びスプリング等から成る弁部132と、該弁部132を収納する筐体部133とから構成され、該筐体部133は、内側クラッチカバー12に対して一体的に作りつけられている(図4も参照)。
従って、逆止弁131は、独立した構成部品数が少なく、組み立てが容易である。なお、逆止弁131の構成は上述したものに限られず、他の公知の構成を適用してもよいが、筐体部をエンジンEのハウジングと一体的に成形することにより、上述したのと同様の効果を得ることができる。
図7に示すように、逆止弁131には更にオイルパイプ134の一端部が接続されており、該オイルパイプ134の他端部はオイルストレーナ135に接続されている。オイルパイプ134は、逆止弁131を介してオイルパイプ130と連通している。オイルストレーナ135は、外側クラッチカバー13の底部に設けられたオイル溜部24aに配置されている。また、前記逆止弁131は、オイルストレーナ135からクラッチ室用スカベンジングポンプ73へのオイルの流れを許容し、その逆の流れを制限する。
[オイルの流れ]
上述したような構成を成すエンジンEにおけるオイルの流れについて図11〜図14を参照して説明する。図11はエンジンE内におけるオイルの流れを示す模式図であり、クランク室20内には、各所にて潤滑の用を終えたオイルが集められている。即ち、シリンダヘッド6a,7aにて動弁系の潤滑に供されたオイル、クランクシャフト30の潤滑を終えたオイルは夫々流下し、クランク室20内に集められる。そして該オイルは、クランク室用スカベンジングポンプ72によって吸い上げられ、オイルタンクを成すトランスミッション室21内に回収される。
上述したオイルの流れにおける、クランク室用スカベンジングポンプ72の動作に伴うオイルの流れについて図12も参照して詳述する。ポンプシャフト85(図10参照)の回転に伴い、第1インナーロータ101及び第1アウターロータ100は回転し、クランク室用スカベンジングポンプ72が作動する。
これにより、クランク室20の底部のクランク室用オイルパン61(図6参照)に溜められたオイルは、オイルストレーナ64及びオイル通路66を通じ、更に図12に示す第1吸入ルート90を通じて第1吸入ポート87へ吸い上げられる。第1吸入ポート87まで吸い上げられたオイルは、第1アウターロータ100及び第1インナーロータ101によって圧送され、第1吐出ポート88へ吐出される。吐出されたオイルは、第1吐出ポート88から第1吐出ルート91を通じて送り出され、更に、図11に示すようにオイルパイプ92を通じてオイル貯蓄室26へ回収される。
図11に示すように、オイル貯蓄室26へ回収されたオイルは、メインシャフト41及びカウンターシャフト42内のオイル通路43を通じ、複数設けられたオイル噴射孔52から噴射されてトランスミッション51を潤滑した後、トランスミッション室21内に回収される。
一方で、図11に示すように、各所にて潤滑に供されたオイルの一部は、クランク室20及びクラッチ室24の間を仕切る隔壁39に設けられた通気孔140(図8も参照)を通じてクラッチ室24内にも流入する。クラッチ室24内に集められたオイルは、クラッチ室用スカベンジングポンプ73によって吸い上げられ、トランスミッション室21内に回収される。
上述したオイルの流れにおける、クラッチ室用スカベンジングポンプ73の動作に伴うオイルの流れについて図13も参照して詳述する。ポンプシャフト85(図10参照)の回転に伴い、第2インナーロータ104及び第2アウターロータ103は回転し、クラッチ室用スカベンジングポンプ73が作動する。
これにより、クラッチ室24内のオイル溜部24a(図11参照)に溜められたオイルは、図7に示すオイルストレーナ135、逆止弁131、及び第2吸入ルート95を通じて図13に示す第2吸入ポート105へ吸い上げられる。第2吸入ポート105まで吸い上げられたオイルは、第2アウターロータ103及び第2インナーロータ104によって圧送され、第2吐出ポート106へ吐出される。吐出されたオイルは、第2吐出ポート106から第2吐出ルート96を通じて送り出され、該第2吐出ルート96に連通する第1吐出ポート88へ送られる。
図11に示すように、第1吐出ポート88を流れるオイルは、クランク室用スカベンジングポンプ72から吐出されたオイル(図12参照)と共に、第1吐出ルート91及びオイルパイプ92を通じてオイル貯蓄室26へ回収される。オイル貯蓄室26へ回収されたオイルは、メインシャフト41及びカウンターシャフト42内のオイル通路43を通じ、複数設けられたオイル噴射孔52から噴射されてトランスミッション51を潤滑した後、トランスミッション室21内に回収される。
上述のようにしてトランスミッション室21内に回収されたオイルは、図11に示すようにフィードポンプ74によりオイルギャラリ141を通じてエンジンEの各所へ圧送される。圧送されたオイルは、オイルフィルタ142にて濾過された後、クランクシャフト30の潤滑に供され、あるいはシリンダヘッド6a,7aにてロッカーシャフト143,144へ供給されて動弁系の潤滑に供される。
上述したオイルの流れにおける、フィードポンプ74の動作に伴うオイルの流れについて図14も参照して詳述する。ポンプシャフト85(図10参照)の回転に伴い、第3インナーロータ109及び第3アウターロータ108は回転し、フィードポンプ74が作動する。
これにより、図7に示すようにミッション室用オイルパン62に溜められたオイルは、オイル吸入部99及び第3吸入ルート97を通じて第3吸入ポート110まで吸い上げられる。図14に示すように、第3吸入ポート110まで吸い上げられたオイルは、第3アウターロータ108及び第3インナーロータ109によって輸送され、第3吐出ポート111へ吐出される。吐出されたオイルは、第3吐出ポート111から第3吐出ルート98を通じ、図11に示すオイルギャラリ141を通ってエンジンE内の各所へ圧送される。
ところで、エンジンEが停止した場合、バランサ用シャフト38(図3参照)も停止するためポンプシャフト85(図10参照)は回転せず、オイルポンプ71は停止する。このとき、図13に示すクラッチ室用スカベンジングポンプ73の第2吸入ポート105、第2吐出ポート106、及び第2吐出ルート96等に存在するオイルが逆流し、第2吸入ルート95を通ってクラッチ室24内へ流れようとする場合がある。特に、図1に示すように本実施の形態に係る自動二輪車1はサイドスタンド5を車体の左側に有しており、エンジンEを停止してサイドスタンド5により自動二輪車1を支持した場合、クラッチ室24が下になるようにエンジンEは傾斜するため、クラッチ室24へオイルが流れ込みやすくなる。
しかしながら、本実施の形態に係るエンジンEでは、図7に示すようにクラッチ室用スカベンジングポンプ73とクラッチ室24とを連通するルート上に逆止弁131が設けられているため、エンジンEの停止後に、クラッチ室用スカベンジングポンプ73からクラッチ室24へオイルが逆流することがない。従って、エンジンEの停止後にクラッチ45がオイル漬けになるのを防止することができる。
なお、オイルギャラリ142の途中にはリリーフバルブ145が設けられており、オイルギャラリ142内の油圧が所定の基準値を越える場合には、該リリーフバルブ145が開放されて圧抜きされる。
上述したようなエンジンEに搭載されたオイルポンプ71の場合、クランク室用スカベンジングポンプ72、クラッチ室用スカベンジングポンプ73、及びフィードポンプ74が、1つのポンプケーシング75内に収納されて1つのポンプシャフト85によって駆動するため、ポンプ出力性能は維持したままで、夫々を別個に構成した場合に比べて部品点数が少なくて寸法が小さくなる。
また、ポンプケーシング75は左側クランクケース10と一体成形されており、第1吸入ポート87、第1吐出ポート88、第2吸入ルート95、及び第2吐出ルート96の夫々はポンプケーシング75と一体成形されている。従って、夫々が別個独立して設けられている場合に比べて部品点数が少なくて済み、組立作業も削減される。
また、本実施の形態に係るオイルポンプ71は、クランク室20とクラッチ室24とから別個にオイルを回収するドライサンプ式エンジンに好適である。しかしながら、クランク室20とクラッチ室24との間のオイルの通流を自由にし、1つのスカベンジングポンプと1つのフィードポンプとで構成されるオイルポンプに対して本発明を適用してもよい。また、必要であれば4つ以上のポンプを1つのポンプシャフト上に構成し、一体成形された1つのポンプケーシング内に収納してもよい。
本発明に係るエンジンは、アメリカンタイプの自動二輪車に限られず、ロードレーサタイプや他のタイプの自動二輪車に対しても適用することができる。また、自動二輪車に限られず、例えば四輪バギー、自動車等のエンジンにも適用することができ、上述したように小型で高性能なオイルポンプを備えることができる。
本発明は、自動二輪車、四輪バギー等にに搭載するエンジンに適用することができる。
本発明の実施の形態に係るエンジンを搭載した自動二輪車の左側面図である。 一部を切り欠いた図1に示すエンジンの左側面図である。 一部を切り欠いた図1に示すエンジンの右側面図である。 シリンダを除いたエンジンの主要なハウジング部品を示す分解斜視図である。 図2に示すエンジンのV-V断面図である。 オイルパンの斜視図である。 図2に示すエンジンのVII-VII断面図である。 左側クランクケースの右側面図である。 一部分を切り欠いたポンプケーシングの斜視図である。 オイルポンプを構成するポンプケーシング、及び該ポンプケーシングに収納されるロータ等を示す分解斜視図である。 エンジン内におけるオイルの流れを示す模式図である。 クランク室用スカベンジングポンプの動作に伴うオイルの流れを示す模式図である。 クラッチ室用スカベンジングポンプの動作に伴うオイルの流れを示す模式図である。 フィードポンプの動作に伴うオイルの流れを示す模式図である。
符号の説明
1 自動二輪車
8 クランクケース
9 オイルパン
10 左側クランクケース
11 右側クランクケース
12 内側クラッチカバー
13 外側クラッチカバー
20 クランク室
21 トランスミッション室
24 クラッチ室
24a オイル溜部
26 オイル貯蓄室
30 クランクシャフト
39 隔壁
61 クランク室用オイルパン
62 ミッション室用オイルパン
70 隔壁
71 オイルポンプ
72 クランク室用スカベンジングポンプ
73 クラッチ室用スカベンジングポンプ
74 フィードポンプ
75 ポンプケーシング
80 開口端
81 閉塞端
82 第1ポンプルーム
83 第2ポンプルーム
84 第3ポンプルーム
85 ポンプシャフト
87 第1吸入ポート
88 第1吐出ポート
89 第1ポート部
90 第1吸入ルート
91 第1吐出ルート
95 第2吸入ルート
96 第2吐出ルート
97 第3吸入ルート
98 第3吐出ルート
100 第1アウターロータ
101 第1インナーロータ
102 第2ポート部材
103 第2アウターロータ
104 第2インナーロータ
105 第2吸入ポート
106 第2吐出ポート
107 第3ポート部材
108 第3アウターロータ
109 第3インナーロータ
120 ポンプカバー
131 逆止弁
132 弁部
133 筐体部
135 オイルストレーナ
140 通気孔

Claims (10)

  1. クランクケースの一側方にクラッチカバーにより囲まれたクラッチ室を有するエンジンであって、
    ポンプシャフトと、
    該ポンプシャフト上に並設されて、該ポンプシャフトの回転に伴って作動する、クランク室用の第1スカベンジングポンプの第1ロータ、クラッチ室用の第2スカベンジングポンプの第2ロータ、及びフィードポンプの第3ロータと、
    複数の前記ロータを収納する一体成形されたポンプケーシングと
    を有するオイルポンプを備え
    前記ポンプケーシングは、閉塞端と開口端とを有する筒状を成して、前記クラッチ室内へ開口端を向けて前記クランクケースの壁部に設けられ、該ポンプケーシングには、前記第1スカベンジングポンプ、前記第2スカベンジングポンプ、及び前記フィードポンプが、奥側からこの順に配設されており、
    前記ポンプケーシングの周部内壁には、前記フィードポンプを跨いで前記クラッチ室と前記第2スカベンジングポンプとを連通すべく、溝状の吸入ルートが形成されていることを特徴とするエンジン。
  2. エンジンハウジングを備え、前記ポンプケーシングは前記エンジンハウジングに対して一体的に成形されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記ポンプケーシングは、前記閉塞端側から前記開口端側へ至って内径が同一、又は前記閉塞端側から前記開口端側へ至るに従って内径が拡大されており、
    前記ポンプシャフトは、前記ポンプケーシングの軸芯に沿うように配置され、
    前記ロータは、前記ポンプケーシングの前記閉塞端側から前記開口端側へ並設されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  4. 前記ポンプケーシングの前記閉塞端の内壁には、前記第1スカベンジングポンプ用のオイルの吸入ポート及び吐出ポートを成す第1ポート部が一体的に成形されていることを特徴とする請求項に記載のエンジン。
  5. 前記ポンプケーシングの周部内壁には、拡径方向へ窪んで溝状を成す前記第2スカベンジングポンプ用のオイルの吐出ルートが形成されていることを特徴とする請求項に記載のエンジン。
  6. 前記第2スカベンジングポンプ用の吐出ルートは前記ポンプケーシングの略中央位置から前記閉塞端側へ延設され、前記第1スカベンジングポンプ用の吐出ポートに連通していることを特徴とする請求項に記載のエンジン。
  7. 前記第1スカベンジングポンプのロータと前記第2スカベンジングポンプのロータとの間には、前記第2スカベンジングポンプ用の吸入ポート及び吐出ポートが形成された第2ポート部材が設けられ、該第2ポート部材は、前記第1スカベンジングポンプと前記第2スカベンジングポンプとの間のシール部材をも成していることを特徴とする請求項に記載のエンジン。
  8. 前記フィードポンプのロータと前記第2スカベンジングポンプのロータとの間には、前記フィードポンプ用の吸入ポート及び吐出ポートが形成された第3ポート部材が設けられ、該第3ポート部材は、前記フィードポンプと前記第2スカベンジングポンプとの間のシール部材をも成していることを特徴とする請求項に記載のエンジン。
  9. 前記第2スカベンジングポンプ用の吸入ルートにてオイルが逆流するのを防止するために逆止弁が備えられていることを特徴とする請求項に記載のエンジン用オイルポンプ。
  10. 前記逆止弁は、弁部、及び該弁部を収納する筐体部を有し、該筐体部は前記エンジンハウジングに対して一体的に成形されていることを特徴とする請求項に記載のエンジン。


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