JP3052002B2 - ドライサンプ潤滑式内燃機関のオイルタンク構造 - Google Patents

ドライサンプ潤滑式内燃機関のオイルタンク構造

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JP3052002B2
JP3052002B2 JP3063381A JP6338191A JP3052002B2 JP 3052002 B2 JP3052002 B2 JP 3052002B2 JP 3063381 A JP3063381 A JP 3063381A JP 6338191 A JP6338191 A JP 6338191A JP 3052002 B2 JP3052002 B2 JP 3052002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クランクケース底部の
オイル溜りに滞留したオイルをオイルタンクに戻すスカ
ベンジポンプと、前記オイルタンク内のオイルを各潤滑
部に供給するフィードポンプとを備えたドライサンプ潤
滑式内燃機関のオイルタンク構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるドライサンプ潤滑式内燃機
関として実開昭63−126508号公報に記載された
ものが公知であり、そのオイルタンクは内燃機関の外部
に別体に設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のドライサンプ潤滑式内燃機関のようにオイルタンク
を外部に設けると、内燃機関側に設けたスカベンジポン
プおよびフィードポンプとオイルタンクとを接続する配
管が必要となり、製造コスト上昇および重量増加の要因
となるばかりか、そのオイルタンクのレイアウトに種々
の制約を受ける問題がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、構造が簡単で配管が不要であり、且つコンパクトな
ドライサンプ潤滑式内燃機関のオイルタンク構造を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、クランクケース底部のオイル溜りに滞留し
たオイルをオイルタンクに戻すスカベンジポンプと、前
記オイルタンク内のオイルを各潤滑部に供給するフィー
ドポンプとを備えたドライサンプ潤滑式内燃機関のオイ
ルタンク構造において、前記クランクケース内にミッシ
ョンを、そのミッションのメインシャフトがクランクシ
ャフトよりも上方でそれと平行に並ぶように配設し、
記メインシャフトの、前記クランクケース一側壁より突
出させた一端部にクラッチを設け、そのクラッチ及び前
記クランクケース一側壁を覆うクランクケースカバー
と、該クランクケース一側壁との対向面間に、前記クラ
ッチの下側に位置させた前記オイルタンクを直接形成
し、そのオイルタンク内および前記クラッチ間を仕切る
仕切壁を、前記クランクケース一側壁とクランクケース
カバーとに亘って形成したことを第1の特徴とする。
【0006】また本発明は前述の第1の特徴に加えて、
前記クランクシャフトとメインシャフトのプライマリー
レシオを1としたことを第2の特徴とする。
【0007】また本発明は前述の第1の特徴に加えて、
前記スカベンジポンプからオイルタンクに通じる油路を
クランクケースとクランクケースカバーの合わせ面に形
成したことを第3の特徴とする。また本発明は、クラン
クケース底部のオイル溜りに滞留したオイルをオイルタ
ンクに戻すスカベンジポンプと、前記オイルタンク内の
オイルを各潤滑部に供給するフィードポンプとを備えた
ドライサンプ潤滑式内燃機関のオイルタンク構造におい
て、前記クランクケース内にミッションを、そのミッシ
ョンのメインシャフトがクランクシャフトと平行に並ぶ
ように配設し、前記メインシャフトの、前記クランクケ
ース一側壁より突出させた一端部にクラッチを設け、
のクラッチ及び前記クランクケース一側壁を覆うクラン
クケースカバーと、該クランクケース一側壁との対向面
間に前記オイルタンクを直接形成し、そのオイルタンク
前記クラッチの外周の側方空間に沿って縦長となるよ
うに、該側方空間に沿って延びて前記オイルタンク内お
よび前記クラッチ間を仕切る仕切壁を、前記クランクケ
ース一側壁とクランクケースカバーとに亘って形成した
ことを第4の特徴とする。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0009】第1図〜第6図は本発明の第1実施例を示
すもので、図1はその潤滑装置を備えた内燃機関の全体
側面図、図2は図1の要部拡大図、図3は図1の要部拡
大図、図4は図1の4−4線断面図、図5は図1の5−
5線断面図、図6は図3の6−6線断面図である。
【0010】自動二輪車用の単気筒4サイクル内燃機関
Eは、クランクケース右半部1とクランクケース左半部
2に分割されたクランクケース3を備え、そのクランク
ケース3の前部上面にはシリンダブロック4、シリンダ
ヘッド5、およびヘッドカバー6が接合される。クラン
クケース右半部1の側壁11 とクランクケース左半部2
の側壁21 間にはボールベアリング7を介してクランク
シャフト8が支持され、そのクランクシャフト8の前方
にはボールベアリング9を介してバランサシャフト10
が支持される。また、クランクシャフト8の後上方には
ミッションMのメインシャフト11とカウンタシャフト
12が各々ボールベアリング13,14を介して支持さ
れるとともに、そのメインシャフト11の下方にはシフ
トフォーク軸15およびシフトドラム16が支持され
る。
【0011】図5から明らかなように、クランクシャフ
ト8に設けた出力ギヤ17はバランサシャフト10の右
端にキー結合したバランサギヤ18に噛合し、これによ
りバランサシャフト10の左端に固着した前部一次バラ
ンサ19がクランクシャフト8と同速度で回転駆動され
る。一方、クランクシャフト8に設けたバランサ駆動ギ
ヤ20はバランサシャフト10の中央部にニードルベア
リングを介して相対回転自在に支持した前部二次バラン
サ21と一体のバランサギヤ211 に噛合し、これによ
り前記前部二次バランサ21はクランクシャフト8の2
倍の速度で回転駆動される。
【0012】クランクケース3の左半部2の覆う左カバ
ー22と、更にその外側を覆う冷却水ポンプカバー23
の内部には、前記バランサシャフト10の左端に接続さ
れて駆動される冷却水ポンプ24が収納される。
【0013】図4および図5から明らかなように、クラ
ンクケース1の左右の側壁11 ,2 1 に支持されたクラ
ンクシャフト8は中央部に一対のバランスウエイト部8
1 を備えており、両バランスウエイト部81 を結合する
クランクピン25にコネクティングロッド26の大端部
が接続される。クランクシャフト8の左端にはフライホ
イールを兼ねる周知の交流発電機27が装着される。
【0014】クランクケース右半部1を覆う右カバー2
8にはクランクシャフト8の右端に同軸に結合されたポ
ンプ駆動軸29が回転自在に支持され、このポンプ駆動
軸29にトロコイド式のスカベンジポンプ30とフィー
ドポンプ31が支持される。スカベンジポンプ30は右
カバー28の内面に形成した凹部内に回転自在に収納さ
れたアウタロータ32と、ポンプ駆動軸29に結合され
て前記アウタロータ32に偏心状態で噛合するインナロ
ータ33を備え、両ロータ32,33の内側面はカバー
プレート34により閉塞される。
【0015】フィードポンプ31は右カバー28の外面
に形成した凹部内に回転自在に収納されたアウタロータ
35と、ポンプ駆動軸29に結合されて前記アウタロー
タ35に偏心状態で噛合するインナロータ36を備え、
両ロータ35,36の外側面はオイルポンプカバー37
により閉塞される。右カバー28には、前記フィードポ
ンプ31の上部に位置するようにフィルタ38を収納し
たフィルタ室39が形成され、そのフィルタ室39の開
口部はオイルポンプカバー37により覆われる。クラン
クケース3の底部に滞留するオイルの油面が上昇しない
ように、スカベンジポンプ30の容量はフィードポンプ
31の容量より大きくなるように設定される。
【0016】図6から明らかなように、クランクシャフ
ト8の出力ギヤ17はミッションMのメインシャフト1
1の右端に設けたクラッチ40の入力ギヤ41に噛合
し、このクラッチ40をオン・オフすることによりクラ
ンクシャフト8とメインシャフト11間の駆動力の伝達
が制御される。クラッチ40は右カバー28から外側に
突出するように形成したクラッチ収納部281 内に収納
される。クラッチ40の入力ギヤ41に後部一次バラン
サを持たせるため、前記クランクシャフト8の出力ギヤ
17とクラッチ40の入力ギヤ41の歯数は同一であ
り、クランクシャフト8とミッションMのメインシャフ
ト11のプライマリーレシオは1に設定される。これに
よりクラッチ40の直径が小型化され、後述のオイルタ
ンク51の容量が充分に確保される。
【0017】ミッションMのメインシャフト11とカウ
ンタシャフト12には所望の変速段を選択的に確立する
ための複数のギヤ列G1 〜G5 が設けられる。図示せぬ
シフトチェンジペダルにより回転するチェンジスピンド
ル軸42はチェンジ機構43を介して前記シフトドラム
16に接続され、そのシフトドラム16の外周に設けた
カム溝161 〜163 にはシフトフォーク軸15に摺動
自在に支持した3個のシフトフォーク441 〜443
基端が係合する。そしてシフトフォーク441 〜443
の先端により前記いずれかのギヤ列G1 〜G5 を選択的
に係合させることにより所望の変速段が確立される。メ
インシャフト11にはクランクシャフト8のバランサ駆
動ギヤ20に噛合するアイドラギヤ45がニードルベア
リングを介して相対回転自在に支持され、このアイドラ
ギヤ45にカウンタシャフト12にニードルベアリング
を介して相対回転自在に支持した後部二次バランサ46
と一体のバランサギヤ461 が噛合する。これにより前
記後部二次バランサ46はクランクシャフト8の2倍の
速度で回転駆動される。
【0018】図3および図4から明らかなように、クラ
ンクケース3の底部には内燃機関Eの各部を潤滑したオ
イルが滞留するオイル溜り47が形成され、その内部に
はストレーナ48が配設される。クランクケース3の後
部右側には、クランクケース右半部1の側壁11 と右カ
バー28により左右両側が仕切られるとともに、クラッ
チ40の後部を囲繞してクランクケース右半部1および
右カバー28の底部に達する仕切壁49により前側が仕
切られ、かつクランクケース右半部1および右カバー2
8の後壁50により後側が仕切られたオイルタンク51
が形成される。オイルタンク51の左側面を画成するク
ランクケース右半部1の側壁11 には、オイルタンク5
1の容積を増加させるべくクランクケース左半部2側に
膨出する凸部511 が形成される。
【0019】図1および図4に示すように、クランクケ
ース右半部1の側壁11 とクランクケース左半部2の側
壁21 間には、クランクシャフト8のバランスウエイト
部8 1 の外周、およびシフトドラム16の外周に沿うよ
うに一対の円弧状のリブ52,53が形成される。そし
て前記オイルタンク51はクランクケース右半部11
形成した通孔12 、両リブ52,53の下部に形成され
る補助油室54、クランクケース左半部21 に形成した
通孔22 を介して交流発電機27が収納される左カバー
22の内部に連通し、これによりオイルタンク51内の
オイルの液面が一定に保持される。
【0020】図2に示すように、右カバー28に突設し
た凸部282 には前上方に延びる油路L1 が形成され、
この油路L1 を介して前記オイル溜り47のストレーナ
48の上部空間がスカベンジポンプ30の吸入ポートに
連通する。図3および図6に示すように、スカベンジポ
ンプ30の吐出ポートに接続する油路L2 は右カバー2
8の内部を後向きに延び、前記クラッチ40の仕切壁4
9を構成するクランクケース右半部1と右カバー28の
合わせ面に形成した円弧状の油路L3 に接続し、その末
端においてオイルタンク51の上端に形成したオイル戻
し口512 に接続する。前記円弧状の油路L3 は横方向
に分岐し、そこからシフトフォーク軸15の内部に形成
した油路L4 、クランクケース左半部2のと左カバー2
2の合わせ面に形成した油路L5 を介してメインシャフ
ト11の内部に形成した油路L6 に連通する。また前記
円弧状の油路L3 は別の位置で横方向に分岐し、カウン
タシャフト12の内部に形成した油路L7 に連通する。
【0021】図2に示すように、右カバー28に突設し
た凸部282 に前記油路L1 と平行に形成された油路L
8 はフィードポンプ31の吸入ポートに連通する。図4
に示すように、フィードポンプ31の吐出ポートはオイ
ルポンプカバー37に形成した油路L9 からフィルタ室
39に達し、そこでフィルタ38を半径方向外側から内
側に通過した後、オイルポンプカバー37に形成した上
向きの油路L10と下向きの油路L11に分岐する。下向き
の油路L11はポンプ駆動軸29の内部を貫通する油路L
12、クランクシャフト8の内部に形成した油路L13を介
してクランクピン25に達する。一方、上向きの油路L
10はクランクケース右半部1の内部を横方向に分岐する
油路L14を介してクランクケース右半部1と右カバー2
8の合わせ面に達し、その合わせ面に形成した後向きの
油路L15および図示せぬ油路を介してシリンダヘッド5
に設けた動弁機構等を潤滑する。また前記合わせ面に形
成した前向きの油路L16は、図5に示すように右カバー
28に形成した油路L17を介してバランサシャフト10
の内部に形成した油路L18に連通する。
【0022】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0023】内燃機関Eの運転によりクランクシャフト
8が回転すると、そのクランクシャフト8の右端に結合
されたポンプ駆動軸29が回転し、スカベンジポンプ3
0とフィードポンプ31が同時に駆動される。
【0024】スカベンジポンプ30のアウタロータ32
とインナロータ33の回転によりクランクケース3の底
部に形成されたオイル溜り47に滞留するオイルは吸引
されてストレーナ48を通過し、右カバー28に形成さ
れた油路L1からスカベンジポンプ30の吸入ポートに
吸入される。スカベンジポンプ30の吐出ポートから油
路L2 に圧送されたオイルの大部分は、油路L3 および
オイル戻し口512 を介してオイルタンク51に戻され
る。一方、前記オイルの一部は油路L3 から油路L4
油路L5 を介してメインシャフト11の内部に形成した
油路L6 に達し、その外周に支持したギヤ列G1 〜G5
を潤滑する。これと同時に油路L3 に供給されたオイル
はカウンタシャフト12の内部に形成した油路L7 に分
岐し、その外周に支持したギヤ列G1 〜G5 を潤滑す
る。
【0025】一方、フィードポンプ31のアウタロータ
35とインナロータ36の回転により前記オイルタンク
51から吸引されたオイルは、右カバー28に形成され
た油路L8 からフィードポンプ31の吸入ポートに吸入
される。フィードポンプ31の吐出ポートから油路L9
を介してフィルタ38を通過したオイルは、油路L11
油路L12、油路L13を介してクランクピン25を潤滑す
る。また、フィルタ38を通過したオイルの一部は、油
路L10、油路L14、油路L15を介してシリンダヘッド5
に設けた動弁機構等を潤滑するとともに、油路L16およ
び油路L17を介してバランサシャフト10の内部に形成
した油路L18に達し、その外周に支持した前部二次バラ
ンサ21を潤滑する。以上のようにクランクケース3内
のミッションMにおけるメインシャフト11の一端部
にクラッチ40を設け、そのクラッチ40及びクランク
ケース一側壁1 1 を覆うクランクケースカバー28
と、該クランクケース一側壁1 1 との対向面間にオイ
ルタンク51を直接形成し、そのオイルタンク51が
ラッチ40の外周の側方空間に沿って縦長となるよう
に、該側方空間に沿って延びてオイルタンク51内およ
びクラッチ40間を仕切る仕切壁49を、クランクケー
ス一側壁1 1 とクランクケースカバー49とに亘って
形成している。従ってクランクケース3の外部にオイル
タンク51を設けた場合に必要となる配管を省略するこ
とができ、その結果オイルタンク51とその配管系の構
造が簡略化され、製造コスト、重量、およびスペースの
節減が可能となる。またクランクケース3内のデッドス
ペースを有効利用してオイルタンクの容量を増加させる
とともに、オイルタンク51を形成したことにより前記
デッドスペースを減らしてクランクケース3の内部を循
環するオイル量を低減することができる。またイルが
クラッチ40の外周に引きずられて連れ回りするのを
クラッチ40の外周に沿ってのびる上記仕切壁49によ
り極力阻止し、オイルの連れ回りに伴う動力損失を低減
することができ、しかも同一のオイル量に対してオイル
タンク51底面からのオイルの油面高さが高くなり、オ
イルのエア抜き性能を高めることができる。またクラン
クケースカバー28をクランクケース一側壁1 1 に単
に結合するだけで、その両者の対向面間に上記オイルタ
ンク51を直接形成できるようにす ると共に、オイルタ
ンク51内及びクラッチ40間の上記仕切壁49を形成
できるようにしたので、オイルタンク51及び上記仕切
壁49の形成が頗る容易であり、しかもクランクケース
一側壁1 1 とクラッチ40とに対する保護カバーを兼
ねるクランクケースカバー28を、オイルタンク51の
タンク壁にも兼用できるため、一層の構造簡素化、延い
てはコスト節減が図られる。
【0026】図7および図8は本発明の第2実施例を示
すもので、図7は前記図1に対応する内燃機関の全体側
面図、図8は前記図6に対応する断面図である。
【0027】この実施例は、オイルタンク51の後部に
形成される凸部513 を第1実施例の凸部511 よりも
更にクランクケース左半部2側に突出させた点に特徴を
有している。これにより、クランクケース左半部2のデ
ッドスペースを有効に利用してオイルタンク51の容量
を一層増加させることができる。
【0028】また、この実施例のオイルタンク51はク
ランクケース右半部1と右カバー28の後壁50から前
方に延びる邪魔リブ55を備えおり、この邪魔リブ55
によりオイルタンク51内のオイルの油面変動を規制し
ている。この邪魔リブ55はオイル内に巻き込んだ泡を
分離できるように先端が上向きになるように傾斜させて
も良い。
【0029】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求
の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の小
設計変更を行うことが可能である。
【0030】例えば、実施例ではスカベンジポンプ30
からオイルタンク51に戻されるオイルの一部によりメ
インシャフト11とカウンタシャフト12を潤滑してい
るが、前記スカベンジポンプ30はオイルを単にオイル
タンク51に戻すだけでも良い。またスカベンジポンプ
30とフィードポンプ31はトロコイド式ポンプに限定
されず、内歯ギヤと外歯ギヤ間に仕切り部材を有する内
接式ギヤポンプ、あるいは2個の外歯ギヤを組み合わせ
た外接式ギヤポンプ等の他種のポンプを用いることがで
きる。また本発明は多気筒内燃機関に対しても適用可能
である。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、クランクシャフトよりも上方に設けたメインシャフ
トの一端部にクラッチを設け、クランクケース内部にお
ける前記クラッチの下方のデッデドスペースにオイルタ
ンクを形成したので、クランクケース外部にオイルタン
クを設けた場合に必要となる配管を省略することができ
る。その結果オイルタンクとその配管系の構造が簡略化
され、製造コスト、重量、およびスペースの節減が可能
となる。またクランクケースカバーをクランクケース一
側壁に単に結合するだけで、その両者の対向面間に上記
オイルタンクを直接形成できるようにすると共に、オイ
ルタンク内及びクラッチ間を区画する仕切壁を形成でき
るようにしたので、オイルタンク及び上記仕切壁の形成
が頗る容易であり、しかもクランクケース一側壁とクラ
ッチとに対する保護カバーを兼ねるクランクケースカバ
ーを、オイルタンクのタンク壁にも兼用できるため、一
層の構造簡素化、延いてはコスト節減が図られる。
【0032】また本発明の第2の特徴によれば、クラン
クシャフトとメインシャフトのプライマリーレシオを1
としたことによりクラッチの直径を縮小できるので、ク
ランクケースの内部にオイルタンクを形成するスペース
を充分に確保することができる。
【0033】また本発明の第3の特徴によれば、スカベ
ンジポンプからオイルタンクに通じる油路をクランクケ
ースとクランクケースカバーの合わせ面に形成したの
で、特別の配管を設けることなく前記油路を形成するこ
とができる。また本発明の第4の特徴によれば、クラン
クケース内にミッションを、そのミッションのメインシ
ャフトがクランクシャフトと平行に並ぶように配設し、
そのメインシャフトの、クランクケース一側壁より突出
させた一端部にクラッチを設け、そのクラッチ及びクラ
ンクケース一側壁を覆うクランクケースカバーと、該ク
ランクケース一側壁との対向面間にオイルタンクを直接
形成し、そのオイルタンクがクラッチの外周の側方空間
に沿って縦長となるように、該側方空間に沿って延びて
オイルタンク内およびクラッチ間を仕切る仕切壁を、ク
ランクケース一側壁とクランクケースカバーとに亘って
形成したので、クランクケース外部にオイルタンクを設
けた場合に必要となる配管を省略できるだけでなく、
イルがクラッチの外周に引きずられて連れ回りするの
クラッチの外周に沿ってのびる上記仕切壁により極
力阻止し、オイルの連れ回りに伴う動力損失を低減する
ことができる。またクランクケース内のデッドスペース
を有効利用してオイルタンクの容量を増加させ、併せて
クランクケース内のデッドスペースを減らしてクランク
ケースの内部を循環するオイル量を低減することができ
る。更にオイルタンクが縦長に形成されるため、同一の
オイル量に対してオイルタンク底面からのオイルの油面
高さが高くなり、オイルのエア抜き性能が向上する。
たクランクケースカバーをクランクケース一側壁に単に
結合するだけで、その両者の対向面間に上記オイルタン
クを直接形成できるようにすると共に、オイルタンク内
及びクラッチ間の上記仕切壁を形成できるようにしたの
で、オイルタンク及び上記仕切壁の形成が頗る容易であ
り、しかもクランクケース一側壁とクラッチとに対する
保護カバーを兼ねるクランクケースカバーを、オイルタ
ンクのタンク壁にも兼用できるため、一層の構造簡素
化、延いてはコスト節減が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す内燃機関の全体側面
【図2】図1の要部拡大図
【図3】図1の要部拡大図
【図4】図1の4−4線断面図
【図5】図1の5−5線断面図
【図6】図3の6−6線断面図
【図7】本発明の第2実施例を示す前記図1に対応する
内燃機関の全体側面図
【図8】前記図6に対応する断面図
【符号の説明】
3・・・クランクケース 8・・・クランクシャフト 11・・メインシャフト 28・・右カバー(クランクケースカバー) 30・・スカベンジポンプ 31・・フィードポンプ 47・・オイル溜り 51・・オイルタンク L3 ・・油路 M・・・ミッション

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクケース(3)底部のオイル溜り
    (47)に滞留したオイルをオイルタンク(51)に戻
    すスカベンジポンプ(30)と、前記オイルタンク(5
    1)内のオイルを各潤滑部に供給するフィードポンプ
    (31)とを備えたドライサンプ潤滑式内燃機関のオイ
    ルタンク構造において、 前記クランクケース(3)内にミッション(M)を、そ
    のミッション(M)のメインシャフト(11)がクラン
    クシャフト(8)よりも上方でそれと平行に並ぶように
    配設し、前記メインシャフト(11)の、前記クランク
    ケース一側壁(1 1 )より突出させた一端部にクラッチ
    (40)を設け、そのクラッチ(40)及び前記クラン
    クケース一側壁(1 1 )を覆うクランクケースカバー
    (28)と、該クランクケース一側壁(1 1 )との対向
    面間に、前記クラッチ(40)の下側に位置させた前記
    オイルタンク(51)を直接形成し、そのオイルタンク
    (51)内および前記クラッチ(40)間を仕切る仕切
    壁(49)を、前記クランクケース一側壁(1 1 )とク
    ランクケースカバー(28)とに亘って形成したことを
    特徴とする、ドライサンプ潤滑式内燃機関のオイルタン
    ク構造。
  2. 【請求項2】 前記クランクシャフト(8)とメインシ
    ャフト(11)のプライマリーレシオを1としたことを
    特徴とする、請求項1記載のドライサンプ潤滑式内燃機
    関のオイルタンク構造。
  3. 【請求項3】 前記スカベンジポンプ(30)からオイ
    ルタンク(51)に通じる油路(L3 )をクランクケー
    ス(3)とクランクケースカバー(28)の合わせ面に
    形成したことを特徴とする、請求項1記載のドライサン
    プ潤滑式内燃機関のオイルタンク構造。
  4. 【請求項4】 クランクケース(3)底部のオイル溜り
    (47)に滞留したオイルをオイルタンク(51)に戻
    すスカベンジポンプ(30)と、前記オイルタンク(5
    1)内のオイルを各潤滑部に供給するフィードポンプ
    (31)とを備えたドライサンプ潤滑式内燃機関のオイ
    ルタンク構造において、 前記クランクケース(3)内にミッション(M)を、そ
    のミッション(M)のメインシャフト(11)がクラン
    クシャフト(8)と平行に並ぶように配設し、前記メイ
    ンシャフト(11)の、前記クランクケース一側壁(1
    1 )より突出さ せた一端部にクラッチ(40)を設け、
    そのクラッチ(40)及び前記クランクケース一側壁
    (1 1 )を覆うクランクケースカバー(28)と、該ク
    ランクケース一側壁(1 1 )との対向面間に前記オイル
    タンク(51)を直接形成し、そのオイルタンク(5
    1)が前記クラッチ(40)の外周の側方空間に沿って
    縦長となるように、該側方空間に沿って延びて前記オイ
    ルタンク(51)内および前記クラッチ(40)間を仕
    切る仕切壁(49)を、前記クランクケース一側壁(1
    1 )とクランクケースカバー(28)とに亘って形成し
    ことを特徴とする、ドライサンプ潤滑式内燃機関のオ
    イルタンク構造。
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