JP4366423B2 - ゴルフスイングの動作特性を決定するシステム - Google Patents

Description

本発明はゴルフクラブに関する。より詳しくは、本発明は、ゴルフスイングの動作特性を解析する方法およびシステムを提供する。

本出願は、２００４年３月２３日に出願された、“System for Determining Performance Characteristics of a Golf Swing”という名称の米国特許出願第１０／８０６，５０８号明細書の優先権を主張する。
ゴルフスイングの特性を測定するためのゴルフスイング解析クラブおよびシステムがある。既存のシステムは、典型的には、ゴルフクラブに取り付けられたセンサまたは外部部品を含んでいる。例えば、下記特許文献１に示すシステムは、クラブのシャフトに取り付けられた送信器およびゴルフボール後方の地面に配置した外部ヘッド速度センサを示す。この下記特許文献１に示すシステムの欠点の一部として、送信器がゴルフスイングの空気力学に悪影響を及ぼすこと、また、外部ヘッド速度センサの使用を必要とすることで、このシステムの操作性が制限されることが挙げられる。

ゴルフスイング解析システムには、着脱式メモリモジュールを含むものがある。この着脱式メモリモジュールは、ゴルフスイングの特性情報を記憶して、解析後にその情報をコンピュータに提供する。こうしたシステムの欠点の一つとして、ゴルファーにリアルタイムでフィードバックしないことが挙げられる。例えば、着脱式モジュールがゴルフのラウンド中に情報を記憶する場合、その情報は、ラウンド終了後にメモリモジュールを取り外してコンピュータ装置に接続するまではゴルファーに提供されない。その結果、ゴルファーはゴルフのラウンド中にはその情報を利用することができない。

他のゴルフスイング解析システムには、ゴルフクラブをコンピュータまたはディスプレイ装置に接続しているワイヤリングハーネスが含まれる。こうしたシステムによって動作範囲が制限されるため、実際のゴルフコースで使用するには実用的でない。
米国特許第６，４４１，７４５号明細書

したがって、当該技術において、大型の外部装置を付けずにゴルフコースで使用することができ、ゴルファーにリアルタイムでフィードバックする、携帯型のゴルフスイング解析クラブおよびシステムが必要とされている。

当該技術における上記の必要性の１つ以上は、開示のゴルフクラブおよびゴルフスイング解析システムによって満たされる。開示のゴルフクラブは、自己内蔵型であり、ゴルフクラブのヘッドをゴルフクラブのシャフトに連結するフェルールを備えたアンテナむ。ゴルフクラブは、ゴルフクラブ内に配置されたセンサおよび送信器を含んでいてもよい。その結果、ゴルフのラウンド中にゴルフクラブを使用でき、ゴルファーの邪魔にならない。ある実施形態においては、開示のゴルフクラブは、ゴルフスイングの特性データを携帯情報端末（ＰＤＡ）または腕時計などの携帯機器に無線で送信する。

本発明の第１の実施形態において、自己内蔵型の計装（機器が備えられた）ゴルフクラブを提供する。かかるゴルフクラブには、前記ゴルフクラブのヘッドに装着された第１の加速度計モジュール、および前記ゴルフクラブのシャフトに装着された第２の加速度計モジュールが含まれる。
本発明の第２の実施形態において、ゴルファーのゴルフスイング動作情報を表示するユーザインタフェースを提供する。このユーザインタフェースは、測定された第１のゴルフスイングパラメータを棒（バー）グラフに沿った位置に表示して、測定された第１のゴルフスイングパラメータの値と第１のゴルフスイングパラメータの好適な値との関係を示す、第１のセクションを含む。

本発明のさらに別の実施形態において、ゴルフスイングデータをゴルファーに提供する方法を提供する。本方法は、自己内蔵型の計装ゴルフクラブからゴルフスイングデータを受信する工程と、前記ゴルフスイングデータの少なくとも一部を、好適なゴルフスイングデータに関連して携帯型コンピュータ装置にリアルタイムで表示する工程とを含む。ゴルフスイングデータは、ゴルフクラブのヘッドをゴルフクラブのシャフトに連結するフェルールを備えたアンテナを介して、送信される。
本発明の他の実施形態において、開示の方法を実施するためのコンピュータ実行可能命令は、光学または磁気ディスクなどのコンピュータ読み込み可能媒体に、制御論理命令またはコンピュータ読み込み可能命令として保存されている。

本発明を例示によって説明する。本発明は、添付の図面に限定するものではない。添付の図面において、類似の要素は同じ参照番号で示す。
図１に、本発明の一実施形態によるゴルフスイング解析システム１００を示す。ゴルフクラブ１１０は、内部センサ（図２に示す）を含み、データを携帯型コンピュータ装置１２０に無線で送信する。様々な実施形態において、携帯型コンピュータ装置１２０を、携帯情報端末（ＰＤＡ）、移動電話装置、腕時計、または携帯可能で、受信データを処理することができる他の任意の装置で実施することができる。

また、システム１００は、ゴルフスイング中のゴルファーの体重配分を測定する体重配分モジュール１３０を含んでいてもよい。一実施形態において、体重配分モジュール１３０は、ゴルファーの靴内に配置されたセンサで実施される。それらのセンサは、歪みゲージ、導電性インク、圧電装置、および／または圧力変換器を含んでいてもよい。各センサにかかる相対圧力を利用して体重配分を示すことが可能である。また、体重配分モジュール１３０も、好ましくは、携帯型コンピュータ装置１２０にデータを無線で送信する送信モジュールを含む。

図２に、本発明の一実施形態による計装ゴルフクラブ２００を示す。ゴルフクラブ２００は、加速度、速度、フェース角、エネルギー伝達、グリップ圧、インパクト位置、温度およびシャフト荷重といった値を検知するための複数のセンサを含む。圧力センサ２０２を用いてグリップ圧を測定することができる。加速度計モジュール２０４を用いてシャフト２０６の加速度を測定することができる。加速度計モジュール２０４は、直交する３軸に沿って加速度を測定する３軸加速度計で実施してもよい。

ゴルフクラブ２００のヘッド２０８は、ヘッド２０８のフェースに対するゴルフボールのインパクトを測定するためのインパクトモジュール２１０を含んでいてもよい。インパクトモジュール２１０は歪みゲージを含んでいてもよい。また、ヘッド２０８は着脱式加速度計モジュール２１２を含んでいてもよい。加速度計モジュール２１２は、直交する３軸に沿って加速度をヘッドで測定する３軸加速度計を含んでいてもよい。ヘッド２０８内に埋設されたモジュールを含む実施形態に対して、着脱式加速度計モジュールを含む実施形態は、いくつかの利点を提供する。例えば、１つの着脱式加速度計モジュールを、いくつかの異なるクラブに使用してもよく、ゴルファーはクラブ全体を交換することなくその加速度計モジュールをアップグレードまたは交換することができる。

すべてのセンサからのデータを送信モジュール２１４に送ることができる。送信モジュール２１４は、ブルートゥース無線技術を使用したものなど様々な従来のプロトコルおよび送信器を用いて、データを携帯型コンピュータ装置１２０（図１に示す）にアンテナを介して送信するように構成されている。ヘッドとシャフトとを連結するフェルール（フェラル；ソケット）２１６を、アンテナとして使用する。フェルール２１６は金属材料または他のタイプのアンテナ材料によって形成されていてもよい。別の実施形態において、シャフト２０６がアンテナとして機能してもよい。また、アンテナは、シャフト２０６上にメッキしてもよく、グリップ２２０下に埋設してもよく、またはゴルフスイングを妨げない他の任意の位置に配置してもよい。送信モジュール２１４および電気入力が必要ないかなるセンサにも電力を供給するために、電池２１８が含まれる。電池２１８がシャフト２０６に挿入された状態が示されている。他の実施形態において、電池は、グリップ２２０の端部に、着脱式加速度計モジュール２１２内に、または電池が便利に交換または再充電できる他の任意の位置に配置されてもよい。

本発明の一実施形態において、すべてのセンサは、ゴルフクラブ２００の空気力学を妨げないようにクラブ内に配置される。また、ゴルフクラブ２００は、内蔵された部品の重量がクラブの重力のバランスまたは中心を変化させないように構成されていてもよい。ゴルフクラブ２００は、ウッド、アイアン、パターまたは特製のクラブであってもよい。
本発明の態様に関して数多くの付加的なセンサを使用し得ることを当業者なら理解するであろう。例えば、図３に、無線周波数センサ、または超音波センサ３０２ａ〜３０２ｅなどの電磁センサがゴルフクラブヘッド３０４に取り付けられている実施形態を示す。センサ３０２ａ〜３０２ｅは、ゴルフクラブヘッド３０４に取り付けてもよく、またはゴルフクラブヘッド３０４に埋設してもよい。一実施形態において、センサ３０２ａ〜３０２ｅはマイクロストリップアンテナで実施される。センサ３０２ａ〜３０２ｅの内の１つ以上が電磁放射または超音波を発してもよいことを当業者なら理解するであろう。また、別のソースによって電磁放射を発してもよく、このソースはゴルフクラブヘッド３０４に取り付けてもよく、またはゴルフクラブヘッドに埋設してもよい。

電磁センサを使用する場合、ボール３０６から反射された波のドップラー周波数偏移を測定することによって、クラブヘッド速度を決定することができる。ゴルフクラブヘッド３０４、またはゴルフクラブの別の部分はドップラー周波数偏移を決定するモジュールを含んでいてもよい。インパクト位置は、インパクトの１５ｃｍ手前といったインパクト直前にボール３０６から反射した信号の位相ずれを測定することによって決定することができる。波長１５ｃｍには２ＧＨｚの周波数を用いることができる。位相ずれは距離に対応する。インパクト位置の決定の精度は、より多くのセンサを用いることによって向上し得る。一実施形態において、インパクト位置を決定するのに３つのセンサが使用される。スイング速さ（テンポ）は、かかるセンサを近接センサとして使用することによって決定することができる。例えば、それらのセンサを用いて、バックスイング直前、およびその後のインパクト前にゴルフクラブヘッド３０４がいつボール３０６に近接するのかを決定することができる。２つの測定の時間間隔はスイング速さに対応する。

超音波センサが、同様に機能してもよい。２つ〜５つなど複数の超音波センサをゴルフクラブのヘッドに取り付けてもよく、またはゴルフクラブのヘッドに埋設してもよい。クラブヘッド速度は、ボールから反射された信号の周波数偏移（シフト）を測定することによって決定してもよい。例えば、４０ｋＨｚの変換器で、クラブヘッド速度が１３０ｍｐｈでは、反射は７０ｋＨｚになる。クラブのフェースまわりに配置された複数の超音波センサ（各側面に沿って２つおよび上部に１つなど）を用いて、インパクト位置を決定することができる。インパクト直前の各信号の飛行時間はボールとセンサとの間の距離に対応する。それら個々の距離を用いて、インパクト位置を決定することができる。また、超音波センサは、上述の方法でスイング速さを決定するのに近接センサとして機能することができる。

別の実施形態において、電磁または超音波センサは、上述と同様の機能を実行するために、ゴルファーの靴内に配置されてもよく、またはゴルファーの靴に取り付けられてもよい。それらのセンサはゴルフスイングパラメータを決定するのに使用可能なクラブヘッドの動作を検出する。
また、ゴルフスイングパラメータを決定するのに地球磁場を利用することができる。磁場センサは、異なるクラブ位置で地球磁場の成分を検出するために、ゴルフクラブに取り付けられてもよく、またはゴルフクラブ内に埋設されていてもよい。図４に示すように、ベクトル４０２によって表される地球磁場はゴルファーの近くで比較的一定である。磁場センサ４０４は、磁場ベクトル４０２を３つの成分ベクトル４０６、４０８、および４１０に分解する。磁場センサ４０４は、異方性磁気抵抗（ＡＭＲ）装置、巨大磁気抵抗（ＧＭＲ）装置、または他の適当な装置で実施してもよい。ゴルフクラブヘッド４１２が移動するにつれて、成分べクトル４０６、４０８、および４１０がそれぞれ異なる大きさを有するように磁場ベクトル４０２を分解する。そして、それら成分ベクトルの大きさを変換して、ゴルフスイングパラメータを決定することができる。

まず、バックスイングの前に磁場の基準測定値をとり、次いでインパクトの直前に磁場の別の測定値をとることによって、クラブヘッドのフェース角を決定することができる。例えば、成分ベクトル４０６、４０８、および４１０の大きさとして、バックスイング前を第１の値およびインパクト直前を第２の値とする。そして、それらの異なる成分ベクトル値を用いてフェース角を決定することができる。ｘ−ｙ平面における磁場が０．３ガウスと仮定すると、成分ベクトル４０８（ｘ軸）についての磁場の成分Ｘは、Ｘ＝０．３ｃｏｓθによって決定され、成分ベクトル４１０（ｙ軸）についての磁場の成分Ｙは、Ｙ＝０．３ｓｉｎθによって決定される。

以下のように、１度の差により、ベクトル成分４０８および４１０の大きさに変化が生じる。
ΔＸ＝０．３（ｃｏｓθ−ｃｏｓ（θ＋１））
ΔＹ＝０．３（ｓｉｎθ−ｓｉｎ（θ＋１））
各ベクトル成分の導関数をとり、その導関数がどこで０軸と交差するかを求めることによって、各ベクトル成分に沿って検出される必要のある最小の変化を決定することができる。

θ＝０度で、ｄＸ／ｄθ＝−０．３ｓｉｎθ＝０
θ＝９０度で、ｄＹ／ｄθ＝０．３ｃｏｓθ＝０
角度が０度から１度に回転して４５．７μＧに相当する場合、ｘ成分における最も高い分解能が必要となる。ｙ成分が８９度から９０度に回転する場合、同様の分解能が必要である。

ベクトル成分４０６（ｚ軸）を傾斜センサとして用いることによって、スイング速さ（テンポ）を決定することができる。ベクトル成分４０６の基準測定値はバックスイング前に記録してもよい。測定された基準値にベクトル成分４０６が復帰するような位置にクラブヘッドが戻るのに必要な時間は、スイング速さに対応する。別の実施形態において、速度情報もまた、インパクト時間およびそれによって得られるスイング速さを決定するものであり得る。

いくつかの異なる測定を用いて、スイングの軌道を決定することができる。図５は、速度、時間、および方向の測定値を用いて、どのようにゴルフクラブのスイング軌道を決定することができるかという図を示す。例えば、速度情報および時間情報の測定値を用いて、第１の点の軌跡５０２を決定することができる。次いで、方向の測定値を用いて、第１の点の軌跡５０２に沿って第１の位置５０４を決定することができる。スイング軌道５０６を決定するには、クラブ位置を確認する工程を数回繰り返してもよい。一実施形態において、スイング中に少なくとも１ｋＨｚで測定値をとる。スイング軌道５０６は基準方向およびインパクト位置に関連して決定することができる。

図６は、ゴルフスイングパラメータを測定するために、ジャイロスコープ６０２をゴルフクラブヘッド６０４内に配置した実施形態を示す。微小電子機械システム（ＭＥＭＳ）、またはゴルフクラブヘッド６０４内にはめ込み可能な他の装置またはモジュールでジャイロスコープ６０２を実施してもよい。精度を上げるために、３軸ジャイロスコープを用いてもよい。

ジャイロスコープ６０２を用いて、回転点をゴルファーの肩と仮定することによってゴルフスイングパラメータを決定することができる。クラブヘッド速度は、同じＭＥＭＳの一部である加速度計、外部加速度計、または他の装置によって決定することができる。ゴルフスイングパラメータを決定するために、ボールの近傍でのゴルフクラブヘッド６０４の動作を、球体の表面上を移動する物体としてモデル化してもよい。その球体の半径は、クラブの長さにゴルファーの腕の長さを足したものに等しい。一実施形態において、標準半径６２．５インチが用いられる。他の実施形態において、より正確に決定するために、ゴルファーが自分の腕の長さおよび／またはクラブの長さを提供してもよい。

ゴルフクラブヘッド６０４のフェース角は、シャフト回転速度（率）の関数として決定することができる。シャフト回転速度はジャイロスコープ６０２によって決定することができる。図７は、ジャイロスコープを使用してフェース角を決定する１つの例示的な方法を示す。まず、ステップ７０２において、バックスイングの開始を決定する。バックスイングの開始を決定するには、速度センサを用いてもよい。ステップ７０４において、ゴルフクラブのボールとのインパクトを検出する。ステップ７０４は、上述のインパクトセンサによって実行してもよい。ステップ７０６において、時間についての関数としてシャフトの回転速度をジャイロスコープ６０４によって決定することができる。好ましくは、ステップ７０６は、少なくともステップ７０２の開始から少なくともステップ７０４のインパクトまでにシャフトの回転速度を決定する工程を含む。次いで、ステップ７０８において、以下の式にしたがって、ステップ７０２の開始からステップ７０４のインパクトまでの時間についてゴルフクラブシャフトの回転速度を積分する。

次いで、ステップ７１０において、元のフェース角にフェース角変化を加算することによってフェース角を決定する。
クラブヘッド速度は、半径（腕の長さにクラブの長さを足したもの）および角速度についての関数として決定することができる。特に、クラブヘッド速度は、半径とゴルフクラブヘッド６０４の角速度との積である。

まず、角速度がいつゼロであり、バックスイングの開始時にいつ増加し始めるかを求めることによって、スイング速さ（テンポ）を決定することができる。次いで、インパクトに伴う角速度におけるスパイク、または加速度計もしくはインパクトセンサなどの１つまたは複数の他のセンサからのスパイクによって、インパクトの時点を決定することができる。

また、回転速度を用いてスイング軌道も決定することができる。ジャイロスコープ６０２を３軸ジャイロスコープで実施する一実施形態であり、またｚ軸を用いてフェース角における変化を決定し、ｙ軸を用いて目標基準面での動きを決定し、ｘ軸を用いて目標基準面に平行な動きを決定する一実施形態において、以下の式によってスイング軌道（径路）を見積もることができる。

スイング軌道＝ａｔａｎ（ｘ軸回転速度／ｙ軸回転速度）
図８に、本発明の一実施形態によるフォーマットのグラフィカルユーザインタフェース８０４を有する携帯型コンピュータ装置８０２を示す。ゴルフスイングの速さ（テンポ）を表すために速さ（テンポ）バー８０６を含んでいてよい。速さバー８０６の中心は、最適な速さに対応していてもよい。ポインタ８０６ａは所定の最適な速さの値からの速度のずれを例示している。グラフィカルユーザインタフェース８０４で示される変数に対する最適値は、ゴルファーによって選択された特定のスイングに対応していてもよい。例えば、ゴルファーがドライバーで飛距離のあるドライブを打った後に、そのゴルフスイングからの変数をすべて基準点として使用するように携帯型コンピュータ装置８０２を設定することができる。メニューオプションを選択することによって、その設定を実行してもよい。もちろん、携帯型コンピュータ装置８０２を多くのゴルファーに適当な最適値でプログラムしてもよい。

最適値に対するグリップ圧を表示するために、グリップ圧バー８０８を含んでいてもよい。所定の最適値からのシャフトエネルギー伝達のずれを示すためにシャフトエネルギー伝達バー８１０を含んでいてもよい。シャフトエネルギー伝達はクラブシャフトの中心線に対するクラブヘッドの距離についての関数である。本発明の一実施形態において、加速度計モジュール２０４を用いてクラブシャフトの位置を決定することができ、加速度計モジュール２１２を用いてクラブヘッドの位置を決定することができる。ゴルフボールとのインパクト直前のクラブヘッドとクラブシャフト中心線との間の距離を用いて、シャフトエネルギー伝達を決定することができる。相対的なクラブ速度および体重移動をそれぞれメニューバー８１２および８１４で表示することができる。体重移動は、ゴルフスイング中に後足部から前足部に移動する体重の割合として定義される。もちろん、ゴルフクラブ２００（図２に示す）の一部であるセンサによって多数の追加の変数または代わりの変数を検出することができ、それらの変数をグラフィカルユーザインタフェース８０４上に表示することができる。

図９に、ゴルフスイングデータをゴルファーに提供する方法を示す。まず、ステップ９０２において、携帯型コンピュータ装置がゴルフスイングデータを受信する。ステップ９０２は、計装ゴルフクラブからゴルフスイングに対応するデータを受信する工程を含んでいてもよい。次に、ステップ９０４において、携帯型コンピュータ装置はそのゴルフスイングが好適なゴルフスイングであるという指示を受信する。例えば、満足のいくドライブを打った後に、ゴルファーはそのゴルフスイングが好適なゴルフスイングであることを示すために、ユーザインタフェース画面上で項目を選択することができる。同様に、ゴルファーは他の様々なクラブおよび状況について、他のゴルフスイングが好適なゴルフスイングであることを示すことができる。一実施形態において、ゴルファーは、自分の所持するクラブにそれぞれ対応する選り抜きの好適なゴルフスイングを示すことができる。

次に、ステップ９０６において、好適なゴルフスイングに対応するゴルフスイングデータを、好適なゴルフスイングデータとして記憶する。好適なゴルフスイングデータは、速さ、グリップ圧、シャフトエネルギー伝達、クラブ速度、クラブフェース角、スイング軌道、インパクト位置および体重移動などの変数の値を含んでいてもよい。他のゴルフスイングを分析するとき、この好適なゴルフスイングデータを基準として後で使用することができる。例えば、ゴルファーが基準として使用したいドライブを打った後、そのスイング中に測定した１２５ｍｐｈのクラブヘッド速度を好適な値として記憶させることができる。すなわち、クラブヘッド速度パラメータの好適な値は１２５ｍｐｈに設定される。ステップ９０８において、携帯型コンピュータ装置は自己内蔵型の計装ゴルフクラブからゴルフスイングデータを受信することができる。この自己内蔵型の計装ゴルフクラブは上述のゴルフクラブと類似していてもよく、そのゴルフスイングはゴルフの実際のラウンド中に行ったゴルフスイングであってもよい。また、携帯型コンピュータ装置は、ステップ９１０において、体重移動モジュールから体重移動データを受信することもできる。ステップ９０８および９１０において受信するデータを上述の無線送信方式およびプロトコルの１つを用いて受信することができる。

ステップ９１２において、ゴルフスイングデータおよび体重移動データの少なくとも一部を、好適なゴルフスイングデータおよび好適な体重移動データに関連して携帯型コンピュータ装置にリアルタイムで表示する。ステップ９１２は、図８に示すユーザインタフェースなどのユーザインタフェース上にデータを表示する工程を含んでもよい。
本発明の態様をいくつかの異なるユーザインタフェースに関連付けて使用し得ることを当業者なら理解するであろう。例えば、図１０に、本発明の一実施形態による携帯型コンピュータ装置１００２を示す。この携帯型コンピュータ装置１００２は、ユーザが、基準となるスイングまたは好適なスイングを選択できるグラフィックユーザインタフェース１００４を有する。ユーザインタフェース１００４によって、ゴルファーが列１００６にある適切なラジオボタンを選択することによって、基準となるスイングを選択することができる。列１００８に表示された項目は、異なる日に異なるゴルフコースで行ったゴルフスイングに対応し得る。また、ゴルファーは異なる条件または異なるゴルフクラブについての基準となるスイングを記憶させることができる。列１００８に含まれ得る項目の例としては、「激しい風」、「フリンジから」、「３番アイアン」、および「コロニアルカントリークラブ−４番ホール」が挙げられる。ゴルファーの名前は領域１０１０において確認できる。

グラフィカルユーザインタフェース１００４で特定の項目を選択した後、基準となるゴルフスイングパラメータを表示するグラフィカルユーザインタフェースをゴルファーに呈示することができる。図１１に、本発明の一実施形態による、基準となる値または好適な値を含むグラフィカルユーザインタフェース１１０２を示す。図示された４つのパラメータは、フェース角、クラブ速度、インパクト位置および速さ（テンポ）である。基準となるインパクト位置は強調表示された正方形１１０４に対応、基準となる速さは１．１秒、などである。もちろん、追加のパラメータまたは別のパラメータも表示することができる。本発明の一実施形態において、表示されたパラメータは選択された項目についての関数である。

図１２に、基準となるゴルフスイングパラメータ値に対して１つまたは複数のゴルフスイングのためのゴルフスイングデータを表示するグラフィカルユーザインタフェース１２０２を示す。ゴルフスイングの回数は領域１２０４において表示することができる。ゴルファーは１つまたは複数のゴルフスイングのためのゴルフスイングデータを破棄することができる。例えば、ゴルファーが特に不十分なスイングをした場合、それに対応するデータは適用させず、破棄することができる。ユーザインタフェース１２０２は、ゴルファーが領域１２０６、１２０８、１２１０および１２１２をより詳細に確認できるように構成してもよい。例えば、領域１２１０を選択すると、グラフィカルユーザインタフェース１３０２（図１３に示す）が表示されるようにしてもよい。

グラフィカルユーザインタフェース１３０２には、ゴルフクラブのフェース上に重ねられた格子が含まれる。領域がインパクト位置に対応した回数を示すために、その領域に数字を追加することができる。例えば、領域１３０４は２回のゴルフスイングの間にインパクト位置に対応したものである。ゴルファーが他のゴルフスイングパラメータ値を見ることができるように、データ選択領域１３０６を含んでもよい。

本発明は、本発明を実施するときの好ましい態様を含む具体的な実施例に関して説明してきたが、添付の特許請求の範囲に記載のように本発明の精神および範囲に属する上述のシステムおよび技術の数多くの変形および置換があることを当業者なら理解するであろう。

本発明の一実施形態によるゴルフスイング解析システムを示す。 本発明の一実施形態による、加速度計モジュールを含む計装ゴルフクラブを示す。 本発明の一実施形態による、電磁センサを含む計装ゴルフクラブを示す。 本発明の一実施形態による、磁場センサを含む計装ゴルフクラブを示す。 本発明の一実施形態により、速度、時間、および方向の測定を用いて、どのようにゴルフクラブのスイング径路を決定することができるかを示す。 本発明の一実施形態による、ジャイロスコープモジュールを含む計装ゴルフクラブを示す。 本発明の一実施形態による、ジャイロスコープを使用してゴルフクラブのフェース角を決定する方法を示す。 本発明の一実施形態によるフォーマットのグラフィカルユーザインタフェースを有する携帯型コンピュータ装置を示す。 本発明の一実施形態による、ゴルフスイングデータをゴルファーに提供する方法を示す。 本発明の一実施形態による、ユーザが、基準となるスイングまたは好適なスイングを選択できるグラフィカルユーザインタフェースを有する携帯型コンピュータ装置を示す。 本発明の一実施形態による、基準となる値または好適な値を含むグラフィカルユーザインタフェースを示す。 本発明の一実施形態による、基準となるゴルフスイングパラメータ値に対して１つまたは複数のゴルフスイングのゴルフスイングデータを表示するグラフィカルユーザインタフェースを示す。 本発明の一実施形態による、ゴルフクラブのフェース上に重ねられた格子を含むグラフィカルユーザインタフェースを示す。

Claims (54)

1. 自己内蔵型の計装ゴルフクラブであって、
   前記ゴルフクラブのヘッドに着脱可能に装着された第１の加速度計モジュールと、
   前記ゴルフクラブのシャフトに装着された第２の加速度計モジュールと、
   前記ゴルフクラブの前記ヘッドを前記ゴルフクラブの前記シャフトに連結するフェルールを備えたアンテナと
   を含む計装ゴルフクラブ。
2. 前記第１の加速度計モジュールが、前記ゴルフクラブの前記ヘッド内に着脱可能に装着されている、請求項１に記載の計装ゴルフクラブ。
3. 前記ゴルフクラブの前記ヘッドがウッドである、請求項２に記載の計装ゴルフクラブ。
4. 前記ゴルフクラブの前記ヘッドがアイアンである、請求項２に記載の計装ゴルフクラブ。
5. 前記第１の加速度計モジュールが、直交する３軸に沿って加速度を感知する、請求項１に記載の計装ゴルフクラブ。
6. ゴルフボールとのインパクトの位置を感知するように構成されたインパクトモジュールをさらに含む、請求項１に記載の計装ゴルフクラブ。
7. 前記インパクトモジュールが歪みゲージアレイを備えた、請求項６に記載の計装ゴルフクラブ。
8. グリップ圧センサをさらに含む、請求項６に記載の計装ゴルフクラブ。
9. ゴルフスイングデータを無線で送信する送信モジュールをさらに含む、請求項１に記載の計装ゴルフクラブ。
10. ゴルフクラブのヘッドに装着された第１の加速度計モジュールから第１のゴルフスイングデータを受信する工程と、
    前記ゴルフクラブのシャフトに装着された第２の加速度計モジュールから第２のゴルフスイングデータを受信する工程と、
    前記ゴルフクラブの前記ヘッドを前記ゴルフクラブの前記シャフトに連結するフェルールを備えたアンテナを介して、前記第１および第２のゴルフスイングデータを送信する工程と
    を前記ゴルフクラブ内に埋設された送信モジュールに実行させるコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータ読み込み可能媒体。
11. インパクトモジュールからボールインパクト位置データを受信する工程と、
    前記ボールインパクト位置データを送信する工程と
    を前記送信モジュールに実行させるコンピュータ実行可能命令をさらに含む、請求項１０に記載のコンピュータ読み込み可能媒体。
12. グリップ圧センサからグリップ圧データを受信する工程と、
    前記グリップ圧データを送信する工程と
    を前記送信モジュールに実行させるコンピュータ実行可能命令をさらに含む、請求項１１に記載のコンピュータ読み込み可能媒体。
13. ゴルファーのゴルフスイング動作情報を表示するユーザインタフェースであって、
    測定された第１のゴルフスイングパラメータをバーに沿った位置に表示して、前記測定された第１のゴルフスイングパラメータの値と前記第１のゴルフスイングパラメータの好適な値との関係を示す第１のセクションを備え、前記測定された第１のゴルフスイングパラメータが、ゴルフクラブのヘッドを前記ゴルフクラブのシャフトに連結するフェルールを備えたアンテナを介した送信により得られたものである、ユーザインタフェース。
14. 測定された第２のゴルフスイングパラメータをバーに沿った位置に表示して、前記測定された第２のゴルフスイングパラメータの値と前記第２のゴルフスイングパラメータの好適な値との関係を示す第２のセクションをさらに含み、前記測定された第２のゴルフスイングパラメータが、前記アンテナを介した送信により得られたものである、請求項１３に記載のユーザインタフェース。
15. 前記第１および第２のゴルフスイングパラメータの前記好適な値がユーザによって選択されたゴルフスイングに対応する、請求項１４に記載のユーザインタフェース。
16. ゴルフスイングデータをゴルファーに提供する方法であって、
    （ａ）自己内蔵型の計装ゴルフクラブから、このゴルフクラブのヘッドをこのゴルフクラブのシャフトに連結するフェルールを備えたアンテナを介して、ゴルフスイングデータを受信する工程と、
    （ｂ）前記ゴルフスイングデータの少なくとも一部を好適なゴルフスイングデータに関連して携帯型コンピュータ装置にリアルタイムで表示する工程と
    を含む方法。
17. （ｃ）ゴルフスイングが好適なゴルフスイングであるという指摘を受信する工程と、
    （ｄ）前記好適なゴルフスイングに対応するゴルフスイングデータを好適なゴルフスイングデータとして記憶する工程と
    をさらに含む、請求項１６に記載の方法。
18. 前記工程（ａ）が、無線信号を受信する工程を含む、請求項１６に記載の方法。
19. 前記工程（ｂ）が、好適な第１のゴルフスイングパラメータからのずれを示すバーに沿って第１のゴルフスイングパラメータを表示する工程を含む、請求項１６に記載の方法。
20. 前記第１のゴルフスイングパラメータが速さを含む、請求項１９に記載の方法。
21. 前記第１のゴルフスイングパラメータがグリップ圧を含む、請求項１９に記載の方法。
22. 前記第１のゴルフスイングパラメータがシャフトエネルギー伝達を含む、請求項１９に記載の方法。
23. 前記第１のゴルフスイングパラメータがクラブヘッド速度を含む、請求項１９に記載の方法。
24. 前記第１のゴルフスイングパラメータがクラブフェース角を含む、請求項１９に記載の方法。
25. 前記第１のゴルフスイングパラメータがスイング径路を含む、請求項１９に記載の方法。
26. 前記第１のゴルフスイングパラメータがインパクト位置を含む、請求項１９に記載の方法。
27. 体重移動モジュールから体重移動データを受信する工程と、
    前記体重移動データを好適な体重移動データに関連して前記携帯型コンピュータ装置に リアルタイムで表示する工程と
    をさらに含む、請求項１６に記載の方法。
28. 計装ゴルフクラブシステムであって、
    自己内蔵型の計装ゴルフクラブであって、このゴルフクラブのヘッドに装着された第１の加速度計モジュールと、前記ゴルフクラブのシャフトに装着された第２の加速度計モジュールと、前記第１および第２の加速度計からのデータを、前記ゴルフクラブの前記ヘッドを前記ゴルフクラブの前記シャフトに連結するフェルールを備えたアンテナを介して送信する無線送信モジュールとを備えた計装ゴルフクラブと、
    前記無線送信モジュールによって送信された前記データを受信する携帯型コンピュータ装置と
    を備えたシステム。
29. ゴルフスイング中のゴルファーの体重配分を測定する体重配分モジュールをさらに含む、請求項２８に記載のシステム。
30. 前記体重配分モジュールが、１足のゴルフ靴内にはめ込まれるように構成されている、請求項２９に記載のシステム。
31. ヘッドおよびシャフトを有するゴルフクラブのフェース角を決定する方法であって、
    （ａ）バックスイングの開始を、前記ゴルフクラブの前記ヘッドを前記ゴルフクラブの前記シャフトに連結するフェルールを備えたアンテナを介したデータの送信により検知する工程と、
    （ｂ）前記ゴルフクラブのボールとのインパクトを、前記アンテナを介したデータの送信により検知する工程と、
    （ｃ）少なくとも前記工程（ａ）における前記開始から前記工程（ｂ）における前記インパクトまでの時間についての関数として、前記ゴルフクラブシャフトの回転速度を決定する工程と、
    （ｄ）前記工程（ａ）における前記開始から前記工程（ｂ）における前記インパクトまでの時間について、前記ゴルフクラブシャフトの回転速度を積分する工程と
    を含む方法。
32. 前記工程（ａ）が、速度センサで速度を検出する工程を含む、請求項３１に記載の方法。
33. 前記工程（ｂ）が、前記ゴルフクラブの前記シャフトの角速度の変化におけるスパイクを検出する工程を含む、請求項３１に記載の方法。
34. 自己内蔵型の計装ゴルフクラブであって、
    少なくとも１つのゴルフスイングパラメータを感知するように構成されたジャイロスコープモジュールと、
    前記ゴルフクラブのヘッドを前記ゴルフクラブのシャフトに連結するフェルールを備えたアンテナと
    を備えた計装ゴルフクラブ。
35. 前記ジャイロスコープモジュールが３軸ジャイロスコープを備えた、請求項３４に記載の計装ゴルフクラブ。
36. 前記ジャイロスコープモジュールが微小電子機械システムを備えた、請求項３４に記載の計装ゴルフクラブ。
37. 加速度モジュールをさらに含む、請求項３４に記載の計装ゴルフクラブ。
38. 前記加速度モジュールが前記ジャイロスコープモジュール内に含まれている、請求項３７に記載の計装ゴルフクラブ。
39. ゴルフスイングデータを無線で送信する送信モジュールをさらに含む、請求項３４に記載の計装ゴルフクラブ。
40. 自己内蔵型の計装ゴルフクラブであって、
    当該ゴルフクラブのヘッドに対する地球磁場の方向を感知する磁気センサモジュールと、
    前記ゴルフクラブの前記ヘッドを前記ゴルフクラブのシャフトに連結するフェルールを備えたアンテナと
    を備えた計装ゴルフクラブ。
41. 前記磁気センサモジュールが異方性磁気抵抗装置を備えた、請求項４０に記載の計装ゴルフクラブ。
42. 前記磁気センサモジュールが、巨大磁気抵抗装置を備えた、請求項４０に記載の計装ゴルフクラブ。
43. 前記磁気センサモジュールが、地球磁場に対応するベクトルを少なくとも２つの成分ベクトルに分解するように構成されている、請求項４０に記載の計装ゴルフクラブ。
44. 前記磁気センサモジュールが、地球磁場に対応する前記ベクトルを３つの成分ベクトルに分解するように構成されている、請求項４３に記載の計装ゴルフクラブ。
45. ゴルフスイングデータを無線で送信する送信モジュールをさらに含む、請求項４０に記載の計装ゴルフクラブ。
46. 計装ゴルフクラブであって、
    ゴルフボールから反射された電磁放射を受信する電磁センサアレイと、
    前記ゴルフクラブのヘッドを前記ゴルフクラブのシャフトに連結するフェルールを備えたアンテナと
    を備えた計装ゴルフクラブ。
47. 前記電磁放射が無線周波数放射を含む、請求項４６に記載の計装ゴルフクラブ。
48. 前記ゴルフボールから反射された前記電磁放射のドップラー周波数偏移を測定するモジュールをさらに含む、請求項４６に記載の計装ゴルフクラブ。
49. 前記電磁センサアレイにおける前記センサの少なくともいくつかが、電磁放射を発する、請求項４６に記載の計装ゴルフクラブ。
50. ゴルフスイングデータを無線で送信する送信モジュールをさらに含む、請求項４６に記載の計装ゴルフクラブ。
51. 計装ゴルフクラブであって、
    ゴルフボールから反射された超音波を受信する超音波センサアレイと、
    前記ゴルフクラブのヘッドを前記ゴルフクラブのシャフトに連結するフェルールを備えたアンテナと
    を備えた計装ゴルフクラブ。
52. 前記ゴルフボールから反射された前記超音波のドップラー周波数偏移を測定するモジュールをさらに含む、請求項５１に記載の計装ゴルフクラブ。
53. 前記超音波センサアレイにおける前記センサの少なくともいくつかが、超音波を発する、請求項５１に記載の計装ゴルフクラブ。
54. ゴルフスイングデータを無線で送信する送信モジュールをさらに含む、請求項５１に記載の計装ゴルフクラブ。